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[衛星ヲ]怪獣仮想対決[破壊セヨ!]

1 :いのちゃん ◆4tJnI.YmoU :2005/08/17(水) 20:04:56 ID:bO7ho2++
勝手に最強って思い込んでる怪獣を仮想対決させよう♪

などと御気楽に始まった贔屓の引き倒しなスレだったが、初代スレの477をきっかけに様相が一変、
今では、最強怪獣を決める格闘コンテンツ『怪獣GP』を舞台に、
キャラが一人歩きした怪獣たちが陰謀劇を繰り広げたり友情を育んだりするスレになっている。
今は『名前にキングが入っている怪獣GP』も終わりかけ。どのようなラストが待っているのか?

初代スレ
[ゴジラか?]怪獣仮想対決[ガメラか?]
ttp://tv7.2ch.net/test/read.cgi/sfx/1079530628/l50

前々スレ
[怪獣GP]怪獣仮想対決[開催中]
ttp://tv7.2ch.net/test/read.cgi/sfx/1103948034/l50

前スレ
[妖怪]怪獣仮想対決[邪神]
http://tv7.2ch.net/test/read.cgi/sfx/1116252784/l50

2 :名無しより愛をこめて:2005/08/17(水) 20:28:33 ID:8lHRCrY8
2げと

3 :いのちゃん ◆4tJnI.YmoU :2005/08/17(水) 20:59:10 ID:K1mP8uzk
主な登場怪獣

ゴジラ一族:鎌倉郊外の豪邸に居を構える、怪獣界きっての名門中の名門
・初代ゴジラ =機龍
一族のグランドファーザー。ゴジラ宗家。一代で『怪獣王』の地位を不動のものとした英傑。
かつては最強にして最恐の暴君として恐れられていた。
とある事件をきっかけに身体のほとんどを機械化している。
今では老衰で隠居中だが、未だにその眼光の威力と発言力は絶大。獣姦愛好者で陰謀が大好き。
・昭和ゴジラ=ジラース
二代目。元ヒッピー世代で大学では言語学を専攻、友人幅は広い。
基本的にファンキーな人だが、長男・次男について悔いることが多い。
マスクマンとしても活躍。親父に頭が上がらない。
・ミニラ
昭和ゴジラの長男。甘やかされて育った事が災いしてか、特技も定職も無い厄介者だったが、
第1回大会『名前に濁点の無い怪獣GP』で優勝し、一躍時の人となる。
しかし、それゆえに 宗家との間に確執を生む事に・・・・・・・
最近、映画のエキストラに出ることに。一族とあまり似ない容姿が第一の悩み。
・平成ゴジラ
昭和ゴジラの次男。ミニラの反省から英才教育を施され、誰もが仰ぎ見る偉丈夫に育つ。
しかし95年、心臓に疾患が見つかり、仕事中に過労で発作を起こす。
それでも最期の職務を遂げ、殉職。多くの怪獣が涙した。

4 :いのちゃん ◆4tJnI.YmoU :2005/08/17(水) 21:04:22 ID:K1mP8uzk
・ゴジラジュニア=ミレゴジ
平成ゴジラの忘れ形見。95年暴漢に襲われ重傷を負うが、奇跡的に一命は取り留めた。
現在は一族の筆頭として元気に活躍中。しかし周囲の強すぎる期待に葛藤することもあり……
・GMKゴジラ(平成ゴジラの二重人格)
ミレゴジの鬱積した不満が残酷無比な第二の己を生み出してしまった。
凄まじい霊媒体質であり、しかも物理攻撃が無効。
精密長射程の火炎、敵の光線を吸収・反射と恐るべき力を振るう白眼の悪鬼。
・USAゴジラ=ジラ
女性。アメリカ出身でダイエットが趣味。火は吐けないが陸上スポーツの天才。
ミレゴジの姉代わりで、異文化のギャップにも少しずつ慣れた模様。
最近宗家の養子になり日本に帰化した。スシ・サシミに舌鼓を打つ。
・ビオランテ&スペースゴジラ
平成ゴジラの妾腹の子。
・暴君怪獣アンギラス
ゴジラ家の忠臣で執事頭。現在、生死不詳
・もんたーX
通称"もんたX"。両肩の"もんたY&もんたZ"ともんた&ブラザーズとして活躍するお調子者。
モンスターXを裏から支える
・モンスターX (カイザーギドラ)
GFWのラスボス。兄のもんたーXに支えられカイザーギドラとして現在、オトゥゥムに挑むべく
宇宙に・・・

ガメラ一族:ゴジラ家と並び証される名門。のはずだがどうも不遇。
・昭和ガメラ
昭和ゴジラ、初代ウルトラマンとは怪獣黄金時代を支えた仲間としてライバルとして、熱い友情で結ばれている。
・冷凍怪獣バルゴン
ワニゴンと対戦。なんとか勝ったものの危うく殺されかけた。
・大悪獣ギロン
どっかの荒野の酒場でマカロニウェスタンに没頭中。
・邪神イリス
ヤメタランスと対戦。手玉に取られて完敗。


5 :いのちゃん ◆4tJnI.YmoU :2005/08/17(水) 21:07:29 ID:K1mP8uzk
・金属人間メタリノーム
東映系怪獣の筆頭として人望が厚いジェントルマン。怪獣界の知識の宝庫。

・月光怪獣エレキング
月に縁の怪獣がたむろする"月島の蕎麦屋"の顔役。粋でいなせな江戸ッ子。ご隠居だが影の実力者。
今回、決勝戦でブッラクキングと対決
・月面怪獣ムーンサンダー。
"月島の蕎麦屋"の常連。面倒見の良い常識人。熊さん。
超獣ルナチクス
"月島の蕎麦屋"の常連。元はアイオタで南夕子の追っかけだった。現役かも。八っつぁん。

ギドラ一族。

・初代ギドラ…一族のグランドファーザー。「宇宙の破壊神」の異名を取り、最強にして最恐の暴君として恐れられていた初代ゴジラと並び称される存在。
・昭和後期ギドラ…初代ギドラの長男。しかしさんざん宇宙人たちのパシリとしてこき使われたあげくゴジラ一族に連戦連敗。今ではその事がトラウマとなり、酒に溺れるなど廃人同然になってしまった。
・VSギドラ…初代ギドラの次男。一族最大の巨体と西洋ドラゴン風の顔が特徴。職務中重傷を負い、サイボーグ化されて一命を取り留めた。
・モスラ3ギドラ(グランギドラ)…昭和後期ギドラの息子で小柄ながら負けん気が強い。父を見てきたからか初代に憧れている。
・GMKギドラ…一族のはみ出し者。どういうわけか正義感が強く「千年竜王」の称号を持つ。しかし通常兵器でダメージを受けるなどかなりのヘタレ。

他にはヤマタノオロチやデスギドラ、ドラットといった連中がいる。

その他怪獣ではないけれど……
・南夕子……怪獣たちのマドンナ。
・658……『怪獣GP』専属の格闘アナウンサー。喋りが下手で知識も薄い。
・661……怪獣オタを代表して解説者の大役を勤める。でも所詮はオタ。メタリノームに弟子入り中。
怪獣語が理解できるようになったがそれゆえにペアモス対シーサー戦で大変なことに


6 :いのちゃん ◆4tJnI.YmoU :2005/08/17(水) 21:13:15 ID:7Xp5ybkm
・いのちゃん(385少年)……特オタの少年。謎の力に導かれ、怪獣GPの影で侵攻する陰謀の一端を垣間見る。ていうか自分(ではない)
・メフィスト……チョコ大好きの偉大な悪魔。いのちゃんを助ける。
・老キングコング……アメリカ特撮界の重鎮、いやさ最長老。 漢である
・グランドキング……『星々の間をすぎるもの』の一族、らしい。家族に会いたいため必死になって・・
・キングザイガー……『死して夢見るもの』と係わり合いがあるらしい。アンギラスに食わせてもらったヤキトリのおかげで
正気に戻る
・Otuum……キングザイガーの父に仕える者。カイザーと戦うため宇宙へ
・ミスターK……怪獣GPに解説者としてやって来た悪の首領たちのリーダー格。『ゴジラやゼットンを倒した男』と呼ばれる。
・ヤプール……一連の事件にいち早く手駒の超獣軍団を動かしたりしている。
・黒猫……東映地獄の重鎮。百目の代理で地上にやって来た。 今は385少年と行動をトモにする

7 :いのちゃん ◆4tJnI.YmoU :2005/08/17(水) 21:28:15 ID:7Xp5ybkm
その他の怪獣

・《黒王》ブラックキング・……一子相伝の暗殺拳"ナックル神拳"の伝承者。師・ナックルキングとは深い信頼で結ばれている。ごく稀にケンシロウ化。
・《拳王》ナックルキング……戦闘民族ナックル星人の王。戦いの前には相手のデータを徹底的に研究する完全主義者。 時々トキが入る。
・拳王親衛隊……ナックル星のエリートで構成される最精鋭部隊。"拳"の旗の下、鉄の規律と血の団結を誇りとする。
たぶん“ナックル水鳥拳”の使い手とか“ナックル五車星”がメンバーにいるとオモ。
・《赤王》レッドキング……ウルトラ怪獣の重鎮。事故でエレキングに敗れるもガタノトーアを倒すのに一役買った・・・
・エレキング(孫)……ウルトラマンマックスでデビューしたご隠居の孫娘。夜は新宿歌舞伎町で「女王様」のバイトをしながら、
女手ひとつで子を養う苦労人
こんぐらい?パンサーとかモールとかドラキュラとか入れてたらきりがないので・・

8 :月亭雷蔵:2005/08/18(木) 15:12:12 ID:lwItL2e7
いのちゃん乙です

さあ、とっとと決勝戦かたしてしまわんことには収拾つかん。
付くかどうかはA級戦犯氏しだいではあるがw

というわけで「名前にキングが入っている怪獣GP」決勝戦、
エレキングvsブラックキングの一戦、開始のゴング!!

9 :名前にキングが入っている怪獣GP決勝戦:2005/08/18(木) 15:13:00 ID:lwItL2e7
試合開始と同時にエレキングが仕掛けた。低い姿勢をとっても低空高速タックルに対し、
遠距離からの精密射撃を想定していたブラックキングの反応が僅かに遅れ、
迎え撃つ豪腕が空を切る。
懐に飛び込んだエレキングが相手の片足を持ち上げて横に回ると同時に、
長い尻尾を巻きつけると、バランスを崩したブラックキングの巨体が崩れ落ちた。
すかさずマウントポジションを確保すると、エレキングは頭を押し付けて顎を上げさせると、
ぶっとい首に両腕と尻尾も撒きつけて絞め落としにかかる。
ブラックキングの弱点は首。そこしかないと言っていい。
狙い通りの展開に、ここが勝負どころと渾身の力を込めて絞り上げる。
押さえ込みを許してしまったブラックキングは、容易には振りほどけないことを見て取ると、
下から豪腕をふるってボディーブローを叩き込む。
十分なバックスウィングを取れない手打ちとは言え、内蔵にまで響く打撃を受けて、
エレキングはひたすら耐え、絞めに徹する。


10 :名前にキングが入っている怪獣GP決勝戦:2005/08/18(木) 15:14:09 ID:lwItL2e7
エレキングも格闘戦は決して苦手ではない。場数も十分に踏んでいる。
それでもレッドキングとの一戦では明らかにパワーでは押されていた。
今の相手は、それに輪をかけた、恐らくは怪獣界随一のパワーファイターであり、
緻密に練り上げられたタクティクスとテクニックを使いこなす拳法家でもある。
本能の赴くままに暴れまわる連中とは違う、生体兵器として生まれた怪獣の実力を、
自分もそうだからこそ良く知っている。
だからこそ、粋と気風の良さを身上とするエレキングが、
勝ちにこだわった地味な戦いを選択したのだ。
受けるままになっているボディブローが徐々に体力を奪っていく。
渾身の力で締め上げる腕と尾が、太い首にじわじわと食い込む。
白と黒、二頭の怪獣の決戦は、動きのないまま消耗戦の往相を呈してきた。
そうなると体格に劣るエレキングは不利だ。
絞める力が弱まり始め、それに伴ってパンチの威力が増してくる。
極めきれない事を悟ったエレキングは奥の手に打って出た。
組み付いたまま光弾のゼロ距離射撃。そして尾から放つ電撃。
ブラックキングの首への一点集中攻撃に拍車をかけた。

11 :A級戦犯:2005/08/18(木) 17:05:29 ID:KfwFpxOQ
>>1
おつかれ様にござる。
やっぱり512規制前に終われませなんだ。
おまけに責任とろうと「始めてのスレ立て」に挑戦したら、「このホストでは立てられません」。
というわけで、358少年の苦労に報いるためにも、ちゃんとした結末をば…。



12 :安全ピンを…:2005/08/18(木) 17:07:46 ID:KfwFpxOQ
ダース・モールの前にフーマンチューが現れたころ…。

艦中央部分ではリ=ドラキュラとボバ・フェットの邪魔者抜きの2人だけでの銃撃が続いていた。
このあたりの乗員の殆どは、機関室でのフーマンチューの組織との戦闘か、艦橋近くでの宇宙刑事たちとの戦闘に出払ってしまったのである。
ビュンッ!ビュンッ!!
ボバの光線銃が唸る。
だがドラキュラは撃ち返してこない。
物影から物影に声が飛んだ。
「『伝説の殺し屋、フランシスコ・スカラマンガの黄金銃、弾は一発だけ』ってのは本当らしいな!」
そう言いながら、バックパックのストラップから手榴弾をそっと取り外す。
(さあ、返事してみろや。声がした方にコイツを放り込んでやるぜ。)
……返事はない。
「だんまりか?愛想無さ過ぎだぜ。(じきにヒイヒイ言わせてやるよ。)」
ボバは爆弾の安全ピンをゆっくり引き抜いた。


13 :手榴弾:2005/08/18(木) 17:08:57 ID:KfwFpxOQ
ドラキュラはボバから距離にして10数メートルほどしか離れていなかった。
もちろんボバの声も聞こえていたが、返事するほどバカではない。
(ボバぼうやの次の一手は手榴弾か、グレネード、バックパックのミサイルダートあたりだろう…。)
ドラキュラは辺りを見回した。…彼が飛び込んだ通路はあいにくと袋小路で、爆風避けになりそうなものもない。
(困ったな…)
そのとき、超自然の力をもつ彼の耳は微かな金属音を捕らえていた。
…きぃぃぃぃぃぃ……
この音は……?

(手榴弾の安全ピンを抜く音!)
そして次の瞬間、黒い小さな塊が転がって来た!



14 :旧式拳銃:2005/08/18(木) 17:09:50 ID:KfwFpxOQ
どかーーーーーん!
手榴弾が爆発した!
だが、爆発よりも一瞬早く、そして爆風を追い風にして、黒い長身の人影がライトセイバーを手に疾風の如く駆け出して来た!
(読まれてたか!?)
ボバの光線銃がドラキュラを追う!
びゅんっ!びゅんっ!びゅんっ!
しかしドラキュラ=ダース・ティラナスは光弾を尽く光剣で弾き返しつ突っ込んで来る!
「やるねえ。だがコイツは弾けるか!?」
ボバのもう一方の手に、黒光りする旧式な回転拳銃が!
にやっ!
笑いとともに、旧式銃が火を噴いた!


15 :オトゥゥム対宇宙怪獣軍団:2005/08/18(木) 17:10:58 ID:KfwFpxOQ
(飛び道具使える奴らは、とっとと集まれ!衛星の結界をブチ破るぞ!!)
リーダー格であるベムラーの呼びかけに宇宙怪獣たちが集結した。
(いっちょデカイ花火を見せてやるぜ……。一斉攻撃いくぞ!)
怪獣たちの口や目にエネルギーが漲った!
(3!2!……)
だが、一斉攻撃より一瞬早く、砲列を敷く宇宙怪獣軍団の真っ只中に何者かが現れた!
マヤザウルスとゴルゴサウルス(ミラーマン)が2匹纏めて弾き飛ばされる!
とっさに反撃しようとしたバドラ(マグマ大使)も返す刀で打ち倒された!
あまりの強さに、宇宙怪獣軍団に戦慄が走った!

(邪神だ!オトゥゥムが出たぞ!!)


16 :攻撃魔法:2005/08/18(木) 17:16:16 ID:KfwFpxOQ
(星はそろった!もはやオマエたちに抗う術は無い!)

暗黒宇宙に漂う邪神。それは海鼠(ナマコ)のような一本の特大サイズの触手であった。
無数に並ぶ大小の吸盤の中央に、短剣のようなキバが放射状に並ぶ口がひとつづつ。
その口がてんでバラバラに喚き立てている!
(衛星が先だ!ヤツに構うな!)
ベムラーを含む何匹かが熱線や光線を衛星めがけ放つが、火力不足か?結界を破るらは至らない!
(バカの一つ覚えの攻撃だな……。とるに足らぬ生物どもよ、教えてやろう。こういう攻撃もあるのだ。)
オトゥゥムの口のいくつかが唄でても歌うように規則的に開閉した。
(受けられるかな?…………ティルトウェイト!)
魔法による核分裂の嵐が怪獣軍団を飲み込んだ!


17 :この部屋は?!:2005/08/18(木) 17:17:46 ID:KfwFpxOQ
(この妖気……。オトゥゥムが衛星から出たな。こちらも仕事を急がねば…。)
ドラキュラ=ダース・ティラナスはボバの拳銃から発射された弾丸を間一髪かわし、横合いにあった別の通路に飛び込んでいた。
さしものボバ・フェットも、光線銃と違い発射時のリコイルが大きいリボルバーだったので僅かに手元が狂ったのだ。
(おそらくあの銃には吸血鬼殺し用に聖別された弾丸が装填されているに違いない。弾頭重量が大きいから、ライトセイバーでもさばけぬし……。さて、どうするか…。)
宇宙戦艦を覆うパワーフィールドを解除するには、行く手に陣取るボバをなんとしても倒さねばならない。
そのとき、ドラキュラが近付いたため、背後のドアが音も無く自動で開いた。
中を覗きこんだドラキュラの顔に、軽い驚きが走る。
「…この部屋は?!」


18 :到来!:2005/08/18(木) 17:18:57 ID:KfwFpxOQ
(ティルトウェイト!)(イオナズン!)(フレアー!)(アルテマ!)(メガデス!)(マハザンダイン!)
オトゥゥムの無数の口から、ベムラーたちの知らない無数の「攻撃魔法」が同時にいくつも吐き出された。
物理的、科学的な攻撃なら対抗手段もあるが、相手が「魔法」では勝手が違う。
(オレのうしろに廻れ!盾になってやる!)
エネルギー吸収能力のあるベムスターが攻撃魔法の嵐の前に立ち塞がった。
爆発系攻撃魔法が次々ベムスターの腹の口に吸い込まれていく!
(さすがだぜ!宇宙大怪獣!!)
(どうだ?感心したか?そんじゃ、このまま前進して……)
だが、オトゥゥムの口からそれまでとは別種の攻撃魔法が流れ出した。
(ラダルト!)(フリーズ!)(マハブフダイン!)
冴えた輝きが真空の宇宙を走る!
(それも吸収してや……)
言葉半ばに、凍結魔法を吸収したベムスターは一瞬で氷像と化してしまった。
(ベムスターまでやられた!?)
再び攻撃魔法の嵐が吹くか!?
だが、オトゥゥムの意識は宇宙怪獣軍団の上には無かった。
(…やっとお出ましか…。)
冷たい暗黒宇宙が、熱く煮えたぎる怒気で一瞬にして満たされた。

黄金の三つ首巨竜が到来したのだ!


19 :俺も宇宙怪獣:2005/08/18(木) 22:18:31 ID:jsHwjMLB
「そんな事をして、効果があるんですか?」
バゼリアが半信半疑でグランドキングに訊ねた。
「あるさ。改造ベムスターが良い例だ。外からの攻撃には強いが、内側から攻撃されるとすぐダウンする」
「で、でも誰が突っ込ませるんですか?」
その問いの答えは、すぐに分かった。慌ててバゼリアが手を上げる。
「自分が立候補します、グア軍団の恐ろしさを調子こいた暗黒怪獣に・・・」
「駄目だ、バゼリア」
グランドキングは心底愉しそうな表情で背後に聳え立つベムズンを振り返った。
「俺だって宇宙怪獣だ・・・それに、ここで親分面しているだけじゃ、父さんに叱られるぜ、きっと」
顔を見合わせるファイティングベムたち。グア兵たちも何も答えない。
グランドキングはバゼリア達の不安も吹っ飛ぶような大声で宣言した。
「今、この時から我等グア軍団は敵対対象をスター・デストロイヤー軍団とゾイガー軍団、バキューモンに変更する!」


20 :戦闘中止!:2005/08/18(木) 22:19:27 ID:jsHwjMLB
(イタカ、おい、イタカ!)
極寒の吹雪で怪獣達を追い詰めていたイタカに、突然グランドキングの声が聞こえてきた。
「み、御子様!?」
攻撃の手が止まる。ミエゴンたちはこれ幸いと攻撃を再開しようとしたが、壁を破壊して新たな乱入者が入ってきた。
「その攻撃ちょっと待ったぁー!」
火を吹く怪鳥、バードンである。
「バードンさん!」
喜ぶミエゴン。寒さを武器にするイタカに対抗するには最高の援軍だ。だが・・・
「戦闘中止、中止!エンマーゴの爺さんの命令だ!」


21 :ご武運を:2005/08/18(木) 22:25:53 ID:jsHwjMLB
(お前今までどこ行ってたんだよ!)
「いや、それは・・・」
グランドキングの問いに、シドロモドロになって答えるイタカ。
(まあいいや、俺これからバキューモンぶっ倒しに行くからさ、援護を頼みたいんだよ)
「バキューモン・・・?御子様、恐れながら申し上げますが、その様な怪物は他の者に任せておけば・・・」
(いいんだよ。何時までも地球で命令出してるだけじゃ、他の奴等に示しが付かないんでね)
「ですが・・・」
(心配なのか、おい?心配無用だ、・・・俺はグランドキング、星星の間を過ぎる者の子孫だぞ?)
イタカはしばらくの間黙っていたが、やがて静かな声で答えた。
「・・・了解。御子様、ご武運を」


22 :巨大物体:2005/08/18(木) 22:26:58 ID:jsHwjMLB
「艦長!地球から攻撃を受けています!」
怪獣達の相手に集中していた帝国艦隊は、突然襲い掛かってきたレーザー光線にまた一時パニックになった。
レーザーの集中砲火を受けた別の宇宙戦艦が火を吹くのを見つめながら艦長は冷静に指示を出す。
「落ち着け。攻撃して来た者は?」
「地球・・・レーザー衛星です!」
「TIEファイターを送り出せ」
その時、モニターに向かっていた兵士の一人が艦長を振り返った。
「艦長、巨大物体が我が艦に向かって飛行中・・・推定全長、約千メートル!」


23 :グランドキング参戦!:2005/08/18(木) 22:28:03 ID:jsHwjMLB
「邪魔だ、邪魔邪魔、ぶっ飛ばされたいかぁーっ」
操縦席で叫ぶグランドキング。
怪獣戦艦ベムズンは群がるゾイガーを弾き飛ばし、怪獣たちを攻撃している戦艦へ突撃する。
「グア軍団の最高傑作、ベムズンの陽電子流撃砲、くらえーっ!」
戦艦にロックオンし、レバーを引くグランドキング。
ベムズンの腹部から極太の破壊光線が発射され、戦艦の中心部に命中した!
そのまま戦艦は小爆発を繰り返しながら近くにいた別の戦艦に激突し、巻き添えにして爆発を起こした。
歓声を上げるグランドキングだが、レーダーに映る影に気づき、真顔になった。
影の大きさは、帝国戦艦の数百倍はある。
暗黒怪獣バキューモンは、ベムズンの、グランドキングの接近を察知し、迎撃すべく動き始めていた。


24 :北国馬鹿一代:2005/08/19(金) 08:29:06 ID:1XUJsZ9A
>1乙。立てたかったんだけど規制されてて……
……いおなずん……流石だ。

ところで、ピンクパンサーはアニメしか出てこないでス。

25 :海底深く:2005/08/19(金) 08:49:18 ID:1XUJsZ9A
さて、時間軸をエレ孫が島に来たあたりまで撒き戻してみよう。

太平洋の真ん中あたり、平成ガメラは傷を癒すべく眠りについていた……

『……ガメラよ、ガメラよ、目覚めよ……』
「……むにゃ……もう食べられましぇん………………ぐぎゃあ!」
日本めがけて移動中のガタノトーアの島に轢かれたのである。

『全く……目が覚めたか?』そう問いかけるのは、人魚の老人の如き姿を持つ旧神、ノーデンス。
「いつつ……死んだらどうするんだよ……ノーデンスのじさまか。今のはなんだ?」
『話すとスレを二つ三つほど使うほど長いが……複数の旧支配者が呼び起こされ、或いは呼び起こされようとしている。
 すまんが、宇宙に出てくれんか?今のあんたなら『アレ』が出来るだろうから』
「旧支配者……ああ、あの邪神どもか。確かに普通に殴っても焼いても効きそうに無いからな……」

1時間後、海底火山の一つが噴火し、その爆圧に乗って平成ガメラは宇宙に上がった。

26 :カミノヲコトバ:2005/08/19(金) 09:01:43 ID:1XUJsZ9A
金色の三頭竜と対峙しつつも宇宙怪獣に魔法を放つオトゥゥム。
「竜破斬(ドラグ・スレイブ)!」傷ついたベムラーに赤い光芒が迫る直前……

「アァルティメットォォッ・プゥラズマァァァッッッ!!」平成ガメラの一撃がそれを相殺する。
「ガメラの旦那!すまねぇ!」「状況は!」「赫々然然(カクカクシカジカ)でアッチの邪神とギドラが!」
「なら、あの衛星のバリアだな……やっぱり、じさまの言うように神性のパワーがいるか……」

『ふん、たかが亀一匹に神の力が扱えるか?』嘲笑うオトゥゥムだが、次の瞬間絶句する。
宇宙怪獣達も気が付く、周囲に漂い始めた未知の粒子に……

平成ガメラは両腕を天にかざし、その眼と顎を全開にし、木星より帰り来たりし神をその身に降ろし、
そして『御言葉』を賜る……

「「「教えてください。富○です!!!」」」

27 :ただ一度の奇跡:2005/08/19(金) 09:18:11 ID:1XUJsZ9A
説明しよう!

 平成ガメラシリーズの樋口真嗣監督はアニメ監督富野由悠季氏の『教えてください。富野です』の表紙イラストを描いているのだ!

かくして、ファン達に神と崇められる御大の御力を借りて招来されたシャア板のヲタ・エネルギーが邪神の結界を相殺する……

「凄いぞガメラの旦那……旦那?
 ガメラの旦那……まさに弁慶の仁王立ちか」二つのシャア板からあふれ出る膨大なエネルギーをその身に通し、彼はまた力尽きていた。
ガメラの身体をひとまずギラン円盤の方に押しやり、ベムラーは号する。
「やろうども!ガメラの旦那が命を投げ出して道を開いてくれたんだ。俺たちもこの命を持って応えるぞ!」いや、ガメラはまだ死んでないけど……

28 :北国馬鹿一代:2005/08/19(金) 09:19:25 ID:1XUJsZ9A
あ、『未知の粒子』てのは例のミノフスキー粒子ね。

29 :名無しより愛をこめて:2005/08/19(金) 12:20:07 ID:yq9kqW3Y
ちなみに…
「ティルトウェイト」「ラダルト」…出典「ウィザードリイ」。
「イオナズン」…出典「ドラゴンクエスト」
「フレアー」「アルテマ」「フリーズ」…出典「ファイナル・ファンタジー」
「マハザンダイン」「マハブフダイン」…出典「女神転生」
「メガデス」…出典「ウィザードリイ・オルタナティブ・武神」
「スーパーマリオブラザーズ」は出そうと思って止め申した。
ピカピカ光るお星様をゲットするとオトゥゥムが不死身になる(笑)。

ピンクパンサーそのものはアニメにござるが、映画「ピンクパンサー」シリーズは実写にござる(屁理屈)。



30 :ムカデ砲:2005/08/19(金) 12:21:56 ID:yq9kqW3Y
「GKの巨大機動要塞接近!」
艦内での白兵戦を抱えながらも、帝国艦隊旗艦はいまだ指揮能力を喪失していなかった。
「よし、衛星の防御はオトゥゥムに任せ、我々はバキューモンと連携しGKの勢力を殲滅する!…残存艦はムカデ砲の発射準備に入れ!」
「了解!これより各艦ムカデ砲の発射隊列に入れ!」
スターデストロイヤーは横一列から90度向きを変え、まずGK艦隊に対し一直線に並んだ。
そこからそれぞれが前後しつつ角度を変え、今度は間隔を空けて擂り鉢(すりばち)を重ねた隊形となった。
各艦の艦首はみな擂り鉢の底に向かっている…。
「隊形変換終了!」
「…よし、ムカデ砲発砲カウントダウン開始!……10、9、8、7……。」

各艦が同時に、主砲発射に向けエネルギーのチャージを開始した。


31 :名無しより愛をこめて:2005/08/19(金) 12:23:25 ID:yq9kqW3Y
*「軍板」トリビア
「ムカデ砲(多薬室砲)」
「ドイツの科学は世界いちぃぃぃぃぃ!」で有名なナチスドイツが本気で作ってた「トンデモ兵器」の一つにござる。
普通の大砲は砲身の端っこにドカンと火薬を爆発させる「薬室」が一つだけついてますな。
ところがドイツに、「一本の砲身の途中にも薬室をゴタゴタくっつけて、砲弾が通るときボン!ボン!とタイミング合わせて爆発させりゃあ、すっげえ加速して弾も遠くまで飛ぶんじゃないか(オレって天才?)」と考えたアホがおったのでござる…。
この外観が、超ながぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁい砲身からニョキニョキいくつも薬室が生えていたので「ムカデ砲」。
こんなもん作ったところで、デカ過ぎてろくすっぽ向きも変えられまへん(笑)。
もちろん失敗しもうした。

ちなみに同種の兵器に漫画「ノラクロ」に登場した山猿連隊の秘密兵器「ウルトラ大砲」とか、サダム・フセインが計画した?イスラエル砲撃用の「スーパーガン」なんてのもござりもうす。

32 :ギエロニア被弾!:2005/08/19(金) 12:24:48 ID:yq9kqW3Y
「……3、2、1、0!発射!」
まず最後尾につけた旗艦が、最初の「擂り鉢」の中心めがけ主砲を発射した!
旗艦からの砲撃が「擂り鉢」の先端をとおりぬける瞬間、完全なコンピューター制御でタイミングを合わせ、「擂り鉢」を構成する戦艦群も「擂り鉢」中央めがけ主砲を発射!
第二、第三の「擂り鉢」を通り抜けるごとに、エネルギーの束が太く、眩くなっていく!
光弾は最後の「擂り鉢」を一気に通過!

直後、ギエロニアに大爆発が起こった!



33 :ガンプラ…:2005/08/19(金) 12:31:58 ID:yq9kqW3Y
「ギエロニア被弾!猛烈なエネルギーが左翼を貫通、破壊しました!」
GK艦隊旗艦は思いもかけなかった攻撃にパニック状態になった。
「き、きっとコロニーレーザーに違いないグアー!」
「あれは憎しみの光グアーっ!!」
「テメエら!ガンダムなんか見てねえでウルトラマンマックス見ろっ!」
艦長は怒鳴ってパニくっている仕官が管制装置の上に飾っていたガンプラを叩き落とした!
「ああ!合わせ目だってちゃんと消して作ったのにグア!?」
「シールだって綺麗に貼ったのにグアぁ!?」
艦長は2人をジロリと睨みつけ言った。

「だったらちゃんと色まで塗れい!


34 :攻撃魔法対引力光線:2005/08/19(金) 15:15:39 ID:yq9kqW3Y
(マリクト!)(マヒャド!)(メギドラオン!)
矢継ぎ早に放たれる攻撃魔法がモンスターX=カイザーギドラのウロコの上でバチバチ爆ぜ散った!
しかしカイザーはそんなもの気にも止めない!
(がああああああっ!)(ブッ潰してやる!)(くたばれい!)
三つ首がめいめいに怒りの言葉をぶちまけると、一斉に引力光線を吐き出した!
三条の引力光線がオトゥゥムを包み込むように迫る!
だがオトゥゥムは、骨の無い体を糸のように細くし三条の光線の圏外へと滑り出た。
(そんなものには当たらぬぞ。ギガデイン!)(ラザリク!)(マハジオダイン!)(ホーリー!)
またも放たれる攻撃魔法!
カイザーギドラも引力光線を吐き出した。


35 :魔法防御:2005/08/19(金) 15:17:45 ID:yq9kqW3Y
「びっくりぎょうてんだよ…。」
GP会場の魔鏡で観戦していた358少年が思わず漏らした。
「…攻撃魔法にもびっくりしたけど…、カイザーギドラって魔法があまり効いてないんじゃない?」
「…理由は二つ考えられる。」答えたのはやはりこの方面のオーソリティ、黒猫である。
「…初代ギドラが始めて地球に襲来したとき、滅びた金星人の霊が地球人に警告するためやって来たことがあっただろ?」
「うん、最初のときだね。」
「宇宙空間まで越えて警告しに来れたということは、おそらく金星人は地球人よりも霊的・魔的な力がずっと強かったんだ。当然そういう類の攻撃防御手段も持っていたはず…。」
「そっか、その金星文明を滅ぼしたってことは、キングギドラの一族ってもともと魔法が効きにくいんだね。…それでもうひとつの理由は?」
「…これは人間には理解し難いかもしれないが…。」
前置きしてから黒猫はつづけた…。
「…『怒気』だよ。」


36 :「怒り」のちから:2005/08/19(金) 17:12:49 ID:yq9kqW3Y
黒猫は静かに続けた…。
「358くん。キミたちのような知的生命体にとって、怒りは『強力だが危険な番犬』なんだ。
瞬間的に大きな力を与えてくれることもあるが、同時に判断の明晰さを曇らせるし、精神の暗黒面に誘い込んだりもする。
第一、継続的に怒り続けていたら精神が壊れてしまうだろうね…。
だから知的生命体は『怒り』をなんとか手懐けようとしてきたんだ。」
まだ12歳の358少年にとってちょっと高踏的な話だったが、黒猫の口から聞くと素直にアタマに入ってくるような気がした。
「だが、怪獣はちがう。知的生命体と違い精神構造がずっとシンプルで、善悪とか愛憎なんてもので悩んだりしない。
だから『怒り』も単純に加速としてだけ作用する。怒りのあまりに狂ってしまうようなこともない。」
「じゃあ、いまのカイザーギドラは…。」
「ケモノの怒り、本能的な怒りがオーラとなってカイザーを包み込んでいる。妖怪であるワタシにはありありと見えるんだよ。
…その怒りが、オトゥゥムの魔法を防ぐヨロイとなっているのがね。」

そのとき魔鏡で観戦を続けていたゴアが歓声を上げた!
「おいやったぞ!いきなり出てきたガメラが、ウルティメットプラズマで衛星の結界を破りおった!」


37 :最後の防御策:2005/08/19(金) 17:14:04 ID:yq9kqW3Y
(結界が破られただと!?デルザー怪人どもが危ない!)
「衛星」ではなく、「デルザー怪人」のことを考えている不思議に気づかぬまま、オトゥゥムは衛星へととって返した。
それを追うカイザーギドラ。
(退けい!怪獣め!)
ゾイガーの群れをかわし衛星に肉迫してカマで一撃しようとしたドラコを、オトゥゥムは弾き飛ばした。
だが、衛星周囲の360度から、ゾイガーの防御戦を突破した宇宙怪獣たちが殺到しつつあった。
(結界は破れた!もう衛星は守れんぞ!)
ベムラーがキバを剥き出して笑う。
…だが、邪神オトゥゥムにはまだ衛星防御の策が、残されていたのだ。

全身に無数に並ぶ口が一斉に笑う形になった。
(ならば、これでこうするまでよ!)
口の一つがくわっと大きく開いたかと思うと、オトゥゥムは人工衛星を一呑みにしてしまった。


38 :艦隊戦:2005/08/19(金) 17:14:58 ID:yq9kqW3Y
一方、スターデストロイヤー艦隊とGKの軍団は長大な距離を挟んでの砲撃戦となっていた。
スターデストロイヤーは接近する円盤生物を防御火器とパワーフィールドで防ぎつつ、ムカデ砲を放つチャンスを窺う。
GK軍団はバキューモンを回避しつつ陽電子砲を放つ。
一発の威力でムカデ砲。
手数で陽電子砲。
艦隊戦は長期化するとも見えたのだが……。


39 :ステッキ誤爆:2005/08/19(金) 17:16:11 ID:yq9kqW3Y
スターデストロイヤー艦隊旗艦でのフーマンチュー一派対ダース・モールの対決は突拍子もない展開になっていた。
ピンクパンサーが引っ込んだ代わりに、フーマンチューの三人の親衛隊?が飛び出した。
全員顔の前にキョンシーの御札のようなものを下げて素顔を隠しているが、一人はときおり御札の下にチョビヒゲが、もう一人は黒ブチの丸メガネをかけている。
動きは……明らかに戦士のものではない!?しかし、速い!オマケに変幻自在なのだ。
モールのダブルライトセイバーを巧みにかわすと、チョビヒゲが履いているドカ靴で蹴飛ばしステッキでぶん殴る。
丸メガネともう一人も負けてはいない。ライトセイバーは尽く空を切った。
だが、何故か絶対のチャンスがあっても攻撃らしい攻撃を仕掛けてこないのだ。
モールが、なんだか自分がドタバタ喜劇の登場人物になったような気がして来たころ、唐突に事件は起こった。
チョビヒゲのステッキが丸メガネに誤爆したのである。


40 :パイ投げ合戦:2005/08/19(金) 17:17:22 ID:yq9kqW3Y
たちまち丸メガネとチョビヒゲのヘンテコな対決が始まった。
これが止めに入った三人目にも飛び火し、さらに何故かピーター・セラーズのフーマンチューまで参加してきたため、戦闘は珍妙なバトルロイヤルになってしまった。
そこへだれかがワゴンに満載したクリームのパイを持って来た。
バトルロイヤルが古典的なパイ投げ合戦になるのは、あっというまであった。
ふと気がつくと、フーマンチューの手下も、ストームトルーパーも、そしてダースモールまで、みんなでパイを投げまくっていた。
途中から、みんなゲラゲラ笑っていた。

……ダース・モールまで笑っていた。



41 :笑いが勝った…:2005/08/19(金) 17:20:43 ID:yq9kqW3Y
十数分におよぶパイ投げ合戦のあと、気がつくとダース・モールはクリームまみれの姿で、フーマンチューと並んで座り込んでいた。
ばね仕掛けのようにダース・モールが立ち上がるとライトセイバーを振りかざした。
「…いや、元気アルね。わたしにゃ、もう…とてもとても…。」
もうれつにインチキ臭い中国訛りでフーマンチューは感心したように喋りだした。
ライトセイバーを振りかざしたまま、それを鬼のように睨みつけるダース・モール。
そのとき初めてモールは気づいた!
師によって、ダース・シディアスによって自分の中に注ぎ込まれた憎悪や悪意が、どこにもいなくなっていることに!
ライトセイバーがゆっくり…、ゆっくり…、下がりだした。
そのまま下までダランと下がると……、やがて必殺の光刃もグリップへと消えてしまった。

フーマンチューがニッコリ微笑んだ。

「それでいいアル。もうアナタの心の中の、暗黒の力はいなくなったアル。笑いの力が闇に勝ったアルよ。」


42 :脱出準備!:2005/08/19(金) 17:22:48 ID:yq9kqW3Y
そして…。
ピーター・セラーズ=フーマンチューは、ドタバタ騒ぎの発端を作った三人にアタマを下げた。
「チャーリー、バスター、ハリー…、もう退きとって頂いてけっこうアルよ。…わたしもすぐ帰るアルから、先に行ってくださいアル。」
顔を隠した三人の男はそれぞれに軽く会釈した。
同時に姿が薄く朧になっていく……。
彼等は、シス卿がもたらした心の闇を追い払うため、この世に一時帰国した者たちなのだ。
三人の喜劇王、チョビヒゲ=チャーリー・チャップリン、丸メガネ=ハロルド・ロイド、そして三人目のノーリアクションの笑わない男=バスター・キートンは、リー=ドラキュラによって呼び出された世界、映画スターの住む天国へと静かに帰って行った。
三人の帰郷を見届けると、ピーター・セラーズ=フーマンチューはパンパンと手を叩いて言った。

「さあ、みんな。陽動作戦はお終いアル。ストームトルーパーもワタシの手下も、さっさと脱出の準備アルね!もうじきドラキュラがこの船のパワーフィールド発生装置壊すアルよ!」


43 :Dr・フー:2005/08/20(土) 01:19:45 ID:VJqxw9iZ
『グランドキング様、スターデストロイヤーよりDr・フーから緊急連絡です!』
キングジョーグに乗っているザビデンからの連絡に、グランドキングは仰天した。
「Dr・フー!?あの爺さんスター何とかに乗ってんのか!?よく無事だったな」
『ま、まあ変身能力がありますからね』
ザビデンもグランドキングも大きな勘違いをしている。
連絡してきたのは、当然ドクター・フーマンチューである。
「それで、連絡内容は?」
『は、はい、シスと和解、攻撃中止、脱出のため援護求む』
「援護って・・・」
黙り込むグランドキングだが、時間は残されていない。
帝国艦隊は攻撃をやめたが、そんな事は完全無視のバキューモンが迫りつつあったのだ。


44 :援護:2005/08/20(土) 01:20:40 ID:VJqxw9iZ
『グランドキング様、指示をお願いします!』
「ちょ、ちょっと待ってくれ」
そう言い、連絡装置のスイッチを切ったグランドキングは虚空に向かって呼びかけた。
「おい、イタカ!」
(何でございましょう、御子様)
「あのな、俺これからバキューモンと一騎打ちするから、ザビデン達の援護頼むわ」
(了解しました)
イタカの言葉が終った直後、今にも艦隊の一つを飲み込もうとしていたバキューモンの目の前に
白い霧のようなものが現れた。その大きさはバキューモンに勝るとも劣らない。
イタカに遮られたバキューモンは、手近な他の獲物、ベムズンに向かって急接近してきた。


45 :特攻!:2005/08/20(土) 01:21:35 ID:VJqxw9iZ
「ザビデン、聞いてるか」
ベムズンに乗っているのはグランドキングだけだ。他のグア兵はギエロニアかキングジョーグに乗っている。
『はい』
「今からレーザーで宇宙空間のゾイガーとオトゥゥムを駆逐する。怪獣戦艦は脱出の援護!わかったな!」
『了解!・・・グランドキング様は?』
「俺?バキューモンに特別な御馳走をプレゼントするんだよ」
そういっている間にもバキューモンの引力により、ベムズンは引き寄せられるが、グランドキングは気にしない。
「地球にいるエドラスとシズルンに連絡!歓迎と一緒にこの騒動の終了パーティもするから、準備しておけ!」
言い終えると、グランドキングはベムズンのスピードを上げ、一気にバキューモンの体内へ突っ込んだ!


46 :グランレーザー!:2005/08/20(土) 01:25:23 ID:VJqxw9iZ
バキューモンの体内の圧力は凄まじい。ベムズンの装甲も音を立てて凹み、ひしゃげていく。
脱出口を吹き飛ばし、外へ出たグランドキングは圧力の凄まじさに一瞬意識を失いかけた。
(ぐっ・・・凄い圧力だ、さすが、でかいだけあるなぁ)
ヘンな事に感心するグランドキングだが、外殻が、骨が軋む音が聞こえてくる。
だが、グランドキングはウルトラ兄弟の光線を一度に受けても平気だったのだ。このくらいの圧力で
ダウンするわけにはいかない。絶対にダウンするわけにはいかない。
ベムズンはすでに形をなくしつつあり、どんどん奥へと流されていく。
(それじゃあ、グア軍団でハスターの息子、グランドキングからの贈り物だ、バキューモン!)
グランドキングの頭部に光が集中し、バキューモンの体内を照らしだした。
「グランレーザー!」


47 :バキューモン敗北:2005/08/20(土) 01:26:29 ID:VJqxw9iZ
「あれ?」
ゾイガーやオトゥゥムと戦っていたムルロアは目を疑った。
バキューモンが一瞬光ったように見えたのだ。
と、次の瞬間バキューモンは更に発光したかと思うと、
大量の隕石や宇宙船の破片を吐き出し、逃げ出してしまった!
濃縮エネルギー爆弾に加え、グランレーザーの一撃はバキューモンのデリケートな体内に、
十分すぎるほどのダメージを与え、バキューモンは食欲よりも身の安全を優先したのである。
ゾイガー達の攻撃を避けつつ事態に困惑するムルロアの肩を、アストロモンスが叩いた。
「おい、あれ」
アストロモンスが指差した先。そこには
紫色の塊をビート板のように両手で持って呑気にギエロニアの方へ向かうグランドキングの姿があった。


48 :いのちゃん ◆4tJnI.YmoU :2005/08/20(土) 15:06:24 ID:45JNGYGu
〜〜わからない人のために〜〜 第一回〜今回までのあらすじ

初代スレ477の何気ない一言により始まった名前に濁音のない怪獣GP。第一会戦の第一試合で優勝候補だったイリスがヤメタランスに敗れ波瀾の予感。
実況の658さんと解説の661さんのコンビで実況中継をし試合は進んで行く。第二会戦ではヤメタランスと戦ったミニラが試合中にゴジラ化!場内を沸かせる
一方、モスラ対ナース戦では激戦の末ナースがモスラを絞め落とすが直前にワイルド浜口ことワイルド星人がタオルを投げTKO負け。しかし、モスラが決勝を
ナースに譲るがそのときナースの体力は限界に近づいていた・・・
裏ではゴジラ宗家がミニラ暗殺を企て、刺客にガイガンともんたーX(このときはただのミス)が送られる。しかし助けに入った執事のアンギラスが時間を稼ぎ
その間に決勝戦の会場へ・・・
こうして始まった決勝戦。ナースの体はがたがただがミニラに真っ向から向かって行く対するミニラも正面から向かって行く。
大激戦の決勝戦。ナースが少し優勢のように見えたがミニラにはゴジラの血が流れている。大決闘の末にミニラの放射能リングが
ぼろぼろのナースの体を捕らえKO。こうしてミニラが優勝した・・・

49 :いのちゃん ◆4tJnI.YmoU :2005/08/21(日) 15:25:22 ID:3F0y2n/u
ごめん。ここまでしか覚えてない。誰か初代スレと前々スレのミラー作って

50 :名無しより愛をこめて:2005/08/22(月) 12:10:26 ID:m/B7QZW3
…新スレすら立てられず、自前のパソコンすら持たない拙者には「スレのミラー」の意味すら判りもうさん!?
どんどん時代に置いていかれるでござるよ。はははは…(自嘲)。

51 :ムカデ砲拡散発射準備:2005/08/22(月) 12:16:35 ID:m/B7QZW3
「艦長!艦底からフーマンチューの組織が引き上げていきます!しかし…。」
帝国艦隊旗艦では、警備責任者が当惑気味に艦長に状況を報告していた。
「…『しかし』どうしたのだ?報告は明確にしたまえ!」
「はい!もうしわけございません。フーマンチューの手下といっしょにストームトルーパーの一部も脱出しているのです。」
「バカもの!そういうのは『脱出』ではなく『脱走』と言うのだ。ドロイド兵を送り込め!」
「了解!」
警備部長がドロイド兵一個中隊を艦艇部に派遣したのを確認すると、艦長は砲長に対し新たに指示を下した。
「ムカデ砲を『収束維持』から『拡散』にシフトチェンジ!GKの機動要塞と艦隊に網を被せろ!」
「了解!」
「…一気に殲滅してやる。」


52 :撤退戦/艦尾にて:2005/08/22(月) 12:18:20 ID:m/B7QZW3
艦尾に押し寄せるドロイド兵を防ぎ闘っているのは、つい先ほどまでは敵だったはずの暗黒卿ダース・モールである。
そのすぐ後ろではピーター・セラーズのフーマンチューが手下と元敵兵の脱出指揮を採っていた。
脱出艇はほぼ満員だ。
「モール!キミも乗るアルよ。」
モールはチラッとだけ振返り首をヨコに振った。
ドロイド兵ま第一波は防ぎきった。だが、すぐにも第二波が来るだろう。
モールは艦内通路の先から目を離さない。
…そのモールの肩にフーマンチューはそっと手をかけた。
「…わがまま言わないでさっさと乗るアル。もう乗れるのは一人だけアルね!」
「………」モールはあくまで通路奥を睨み続けている。
「あの船に乗れるのは、もうあと一人だけアル。さ、我が侭言ってないで、サッサと乗るアルよ。」
ここで、映画の本編も通し始めてダース・モールが口をきいた。
「……あと一人だけって!オレなんか乗せて、アンタはどうすんだ!」
フーマンチューは笑って答えた。
「ワタシなら心配ないアル。……気がつかないアルか?
…ワタシもチャーリーたちと同じ、ドラキュラに呼び出された死人アルよ。」


53 :影の独り言:2005/08/22(月) 12:20:24 ID:m/B7QZW3
はらはら涙を流すダース・モールは、さながら「泣いた赤鬼」だった。
フーマンチューは脱出艇のハッチを外から閉め、そっと背を向ける。
…かくん…。
軽いショックが来た。艇が離れたのだ。
その直後、ドロイド兵たちが雪崩れ込んで来た。
「遅い遅い。みんなもう行っちゃったアルよ。」
笑いながらドロイド兵の中を歩くフーマンチュー。
だが、ドロイド兵は誰も彼に襲いかからない。
…死人であり、いわば「影」に過ぎないフーマンチューは、ドロイド兵のセンサーには捉えられないのだ。
「…『影』は無視アルか?…でも『影』でも寂しくなんかないアルよ。」
あっかんべー!をしたり指でクルクルパーとやったりしながら、フーマンチューはドロイド兵の中をすり抜けていった。
「ゴジラもドラキュラも、フーマンチューもスクリーンに映ればそれはどうせ『影』アル。でもみんなその『影』を愛してくれたアルよ。」


54 :ピーター・セラーズの愛されかた:2005/08/22(月) 12:22:21 ID:m/B7QZW3
娑婆に戻って彼=フーマンチューが一番驚いたのは、彼自身の伝記映画「ライフ・イズ・コメディ/ピーター・セラーズの愛しかた」が上映されていたことだった。
「…みんなワタシのこと忘れてなかったアル。もうちょっとで泣きそうだったアルよ…。」
実は、彼は大ウソつきだ。
「泣きそう」ではない。
彼は本当に泣いたのだ。

「……帰ってきて良かったアル。……ドラキュラ、あとは任せたアルよ。」

背筋を伸ばし、天才悪魔フーマンチュー=ピーター・セラーズは歩み去った。
まるでアカデミー賞候補にもなった彼の代表作「チャンス」のラストシーンのようであった…。



55 :決着?ボバ対ドラキュラ:2005/08/22(月) 15:11:47 ID:m/B7QZW3
さて、そのドラキュラはというと…。
ボバ・フェットとの対決が奇妙な大詰めを迎えつつあったのである。

(ん?あの通路は?)
リー=ドラキュラがボバの銃撃をかわして飛び込んだのは、ボバのための控室が用意された通路だったのだ。
あのあたりなら備品の一個、通気ダクトの一箇所に到るまでボバのアタマの中に入っている。
(こっちの狩場に自分から飛び込んでくるとは……な。)
声を立てずにほくそえむと、ボバの手にあるのはダブルアクションに改造を加えたル・マット・リボルバー。
その回転軸に大口径のショットガンカートリッジを装填する。
通常弾にも、そしてバラ弾の一発一発にも、もちろんバチカンによる聖別のオマケつき。
そしてグリップには聖十字架の彫刻。
つまり「対吸血鬼用スペシャル拳銃」だ。
カチャッ…
親指で撃鉄を起こすと、ボバ・フェットはドラキュラを追って問題の通路へと踏み込んでいった。


56 :吸血鬼狩り:2005/08/22(月) 15:13:53 ID:m/B7QZW3
宇宙戦艦の通路に足跡などもちろん残らない。
相手が吸血鬼で体温を有しないので、赤外線スコープにも何の像も残らなかった。
だが、ボバは気がついた。
彼に与えられた「私室」の前に、小さな糸屑が落ちている。
ボバが笑った。
(ここか…)
賞金稼ぎであるボバは、うっかりすると標的による待ち伏せを喰うことがある。
そこで自室に侵入者があればすぐ判るように、ドアに糸屑を仕掛けるのを習いにしていたのだ。
ボバはポケットから携帯電話サイズの機械を取り出した。


57 :監視カメラ:2005/08/22(月) 15:16:42 ID:m/B7QZW3
ボバは携帯電話サイズの機械を取り出した。
外観は…ほんとうに携帯電話そっくり…というより携帯電話そのものだ。
銃を持った手の小指で素早くボタンを押すと自室内部の様子が画面部分に映し出された。
用心深いボバは、室内に監視カメラを設置していたのだ。
勝利を確信し、つぎつぎ画面を切替えていく…。
……が、どこにもドラキュラの姿は無い?もちろんトラップを仕掛けた痕跡も無い。
「そんなバカな!?ヤツはいったいどこへ行った??」
次々画面を送り、二順目に入ったときだ。
画面の隅に四角いフレームのようなものが映っている…。
(……ん?あれは……。)
その答えは直ちに閃いた!
「ちくしょう!!」
自動ドアが開くと同時にボバは室内に飛び込んだ。


58 :「…ボバ・フェット」:2005/08/22(月) 15:19:23 ID:m/B7QZW3
「ち、ちくしょう!あの野郎め!逃げやがったか!」
ボバは携帯電話にも写っていた「四角いフレーム」=通気ダクトのカバーを激しく何度も何度も踏みつけた。
壁に開いた四角いアナが、まるでボバを嘲笑っているようだ。
「ちくしょう!ちくしょう!ちくしょう!ちくしょう!!」
激しく何度も踏まれ蹴られて、ダクトカバーはエゴエゴに歪んでしまった。
「ちく…しょう…!」
息が切れ、ついに足の動きも止ったときだった。

「…ボバ・フェット。」

背後で誰かが彼を、静かに読んだ。



59 :決着:2005/08/22(月) 15:20:43 ID:m/B7QZW3
「…ボバ・フェット。」背後で誰かが彼を、静かに読んだ。
(…だれだ?この部屋には誰もいないはず…)
とっさに振返るボバ。
視界に、あのドラキョラの等身大マネキンが飛び込んできた。
だか、なにか違う。

(……!!マネキンにオレの撃った痕が無い!?)*前スレ参照

しかもその手には輝く黄金の拳銃が!

バ、バキュ、キュン

殆ど重なりあった2発の銃声が響いた。



60 :名無しより愛をこめて:2005/08/22(月) 15:21:52 ID:m/B7QZW3
元ネタ・カミングアウトのコーナー
ボバ対ドラキュラは「007シリーズ」のある作品のモロパクリにござる!
これからビデオ借りて見る人がいるといかんから、これ以上は書きもうさぬ。
ビデオ見て「007が2chをパクった!」などと勘違いしてはなりませんぞ(笑)。


61 :名無しより愛をこめて:2005/08/22(月) 15:29:50 ID:m/B7QZW3
しっかし相変わらず校正ミスがあとを絶たないでござるよ……。

62 :いのちゃん ◆4tJnI.YmoU :2005/08/22(月) 16:12:16 ID:J8qaPRLy
黄金銃を持つ男?

63 :名無しより愛をこめて:2005/08/22(月) 17:11:06 ID:m/B7QZW3
>>62
隠してもモロバレでんな(笑)。

64 :パワーフィールド消滅:2005/08/22(月) 17:12:15 ID:m/B7QZW3
「各艦、ムカデ砲用エネルギー充填完了!」
「パワーフィールドはいまだ万全。円盤生物の攻撃にも、敵の陽電子砲砲撃にもよく耐えています!」
「全艦機動終了!照準OK!」
スターデストロイヤー艦隊旗艦では、艦長に次々報告がなされていた。
「よし!GK艦隊を電子と陽子の粒に解体してやれ!ムカデ砲!カウントダウン開始!」
艦長が艦隊戦に決着をつけるべく、止めとなるべき一撃を下命した!
ただちにカウントが始まった。

…3!…2!…1!…ゼ…

だがムカデ砲発射の寸前、ズーーーンという鈍い振動が艦体を突き抜けた!
「な、なんだこの振動は!?」
引き攣った悲鳴が直ちに答えた。
「艦長!パワーフィールド発生装置が爆発しました!」
「な、なんだと!?それでは!」
「ほ、本艦は裸同然です!敵の攻撃を防げません!!」
艦橋で呆然と立ち尽くす艦長。
その前面モニターいっぱいに、シルバーブルーメら円盤生物が肉迫してきた!


65 :見つけたぞドラキュラ:2005/08/22(月) 17:13:28 ID:m/B7QZW3
メキメキメキ!艦体が嫌な音を立てる。
艦内を走る配管のいくつかが外れ、火花が散り蒸気が噴出した。
「…円盤生物だな、早速仕事をはじめたか。」
ドラキュラは自分が乗りつけた船のある艦尾を目指して艦内を走っていた。
しかし艦内はジェットコースターのように揺れ、捻れて、時として走ることはおろか歩くことさえままならなくなる。
「……これは艦尾までは辿り着けんな…。古典的な吸血鬼が、宇宙で滅びるか?」
ドラキュラは覚悟を決めた。
別に死ぬのは怖くない。ただ、意味無く死ぬのが嫌なだけだ。
「地球よ、祖国よ。そして私を愛してくれたファンたちよ…。さらばだ。」
だがそのとき、聞き覚えのある怒鳴り声が投げかけられた!

「見つけたぞ!ドラキュラ!」


66 :殺せぬわけ:2005/08/22(月) 17:14:32 ID:m/B7QZW3
「見つけたぞ!ドラキュラ!!」
「……その声はボバか?まだこんな所をウロウロしていたのか?早く逃げんと死ぬぞ。」
「黙れ!」
通路の壁に掴まりながらボバ・フェットはやって来ると、ドラキュラに光線銃を突きつけた。
「答えろドラキュラ!貴様なぜさっきはオレを殺さなかった!?オレをバカにしているのか!?」
銃を突きつけるボバを、ドラキュラは王者の風格で睨み返した。
「バカになどしておらん。」
「では何故オレを殺さなかった!?拳銃を破壊しただけで、オレを見逃したのだ!?」
ドラキュラは遠い何かを思い出す目線で答えた。
「…おまえの父ジャンゴ・フェットは私の部下として、私とともに戦った。そのジャンゴの息子を殺したとして、私はなんと言ってジャンゴに詫びればいい?」


67 :脱出!:2005/08/22(月) 17:15:36 ID:m/B7QZW3
「……それだけなのか?たったそれだけのことで、オレを殺さなかったのか?…」
「『たった』だと?それだけあれば、十分過ぎる理由ではないか?」
ボバは一瞬立ち尽くし、そして次に脱力したように座り込んだ。
「……ジャンゴの息子だから殺せない…か。やれやれ、そんじゃ最初から勝負になってねえじゃねえかよ。」
「ははは、気にするな。それにあそこで殺さなかったといっても、このぶんでは我々2人ともここで……。」
「…2人とも死ぬってか?」
そう言うと、ボバは急にしゃんとなって立ち上がった。
「死ぬのはまだ早いぜ!すぐ近くにオレの艇がある。ついてこい!ドラキュラ!」


68 :名無しより愛をこめて:2005/08/22(月) 20:08:17 ID:xkLHU9Te
>>50
ミラーについてはここ↓を参照。しっかし初代スレと前々スレのミラー、にくちゃんでも
みみずんでも途中までしかない…。

http://that3.2ch.net/test/read.cgi/gline/1120002213

ところでここに書く事じゃないかも知らんけど、何かの本に「〜対ヘドラ」以降のゴジラは
成長したミニラとの説があったっけ。この説を採用すると「怪獣総進撃」以降ミニラが
ぱったり出てこなくなったのも(「オール怪獣大進撃」は空想話なのでまた別物とする)、
後期のゴジラがやけに芸達者になったのも説明つくと思うんだけど。

69 :デルザー怪人たち再び:2005/08/23(火) 12:20:53 ID:kAQC9ppZ
オトゥゥムに飲み込まれた人工衛星内には、デルザー怪人たちがまだ踏み止まって、オトゥゥムが作った「窓」からの観戦を続けていた。

「スターデストロイヤーが撤退を開始した。皇帝とベイダーが旗艦から脱出したとあっては、もう継戦は不可能だろう。」
鋼鉄参謀がいかにも参謀らしいことを言うと、ドクターケイトが尋ねた。
「艦内で戦っていた連中はどうしたの?」
「みな脱出した。つい今しがたボバ・フェットのスレイブがボバとドラキュラを乗せて炎の中から飛び出したところだ。」
別の「窓」から覗いていたマシーン大元帥も感嘆混じりに洩らした。
「……グランドキングにタイラント、ムルロア、アストロモンス、それからあのカイザーギドラか。よくこれだけ集まったものだな。」
「シルバーブルーメたち円盤生物もすぐこっちに来るだろう。」と鋼鉄参謀。
すると、さっきから同じ「窓」をずっと見つめ続けていたオオカミ長官が、顔も上げずに言った。
「……あれで終いではないぞ。」


70 :ted@(4:2005/08/23(火) 12:35:04 ID:kAQC9ppZ
「こ、これを見てみろ!!」
オオカミ長官の言葉に呼応するようにドクロ少佐が叫んだ。
ドクロ少佐が指さす「窓」には、宇宙甲虫ノコギリン(帰ってきたウルトラマン)とピドラ(マグマ大使)そしてレギーラ(ウルトラマンマックス)が次々地球から飛び立つさまが映し出されていた。
「……次々くるぞ。」「これはどうしたわけだ?」どよめくデルザー怪人たち。
やはり顔を上げぬままにオオカミ長官が言った。
「理由は…これだ。見ろ。」
彼がさっきから見つめ続けていた『窓』には真っ黒い毛の獣人が映し出されていた。
「……あれはオレと同族のオオカミ男。NHK『三匹の子豚』に出ていたオオカミさんだ。」
「なんですって!?まだ怪獣どもに哀願を続けていたの?」おどろくドクター・ケイト。
だが…。
「……もうヤツだけではないのだ。」顔を伏せたまま、オオカミ長官は続けた。
オオカミさんが仲間の怪獣から踏まれないように、そのまわりをアロン(マグマ大使)、パゴス(ウルトラQ)、ダブリオン(ジャイアントロボ)、獅子竜(怪獣王子)らが取り囲んでいる。そしてめいめい通りかかった怪獣を説得しているのだ。

「オオカミさんの必死の哀願が、ついに怪獣どもを動かした。どんな手段であろうと、飛べるヤツはみんなここに上がって来るだろう。」

71 :邪神の島にて…戦後処理:2005/08/23(火) 16:32:15 ID:kAQC9ppZ
宇宙(そら)で邪神オトゥゥムがカイザーギドラら怪獣軍団を一手に引き受け闘っていたころ…。
昭和ゴジラたちはまだ邪神ガタノトーアの島に止まっていた。
決戦場は宇宙なので飛べない怪獣はどうしようもないから、激戦で疲れてもいるから、のんびりすることにしたのだ。
「なあ昭和の旦那、宇宙の闘いはどうなってんのかな?」
すっかりマブダチ感覚でレッドキングが尋ねてきた。
「……そんなこと訊かれたって判んないよ。」昭和は言った「…ああ、空が飛べたらな…。そしたらオレも……。」
「出来ぬことを嘆いても仕方が無い。いまはここで天命を待つのみだ。」あくまでゴジラ宗家は泰然たるものだ。
「皆とりあえず大丈夫のようじゃな。」老キングコングが戻ってきた。あとにはギャンゴもついている。
老コングは邪神戦で傷ついた仲間を介抱していたのだ。
「ゴルゴスくんの解凍も無事終了…………おや?殊勲の怪獣ガタノゾアくんはどうしたのじゃ?」



72 :来る!きっと来る!きっと来る!:2005/08/23(火) 16:33:28 ID:kAQC9ppZ
「ガタノゾアならさっきまでソコに……。」
そう言いながら昭和が辺りを見回すと、島の南端の水際にガタノゾアの姿はあった。
「おい、我らが邪神!どうしたんだ?そんなトコでポツンと?」
笑って近寄った昭和の顔が、にわかに曇った。
(……ガタノゾアの様子が変だ!?)
目線は虚ろ、口はポカンと開いて端から涎まで垂れているのだ。
昭和はガタノゾアが背負った巻貝をバンバン叩きながら大声で尋ねた。
「どうしたんだ?ガタノゾア!どうしたんだ!?」
震える声で、ガタノゾアは答えた。

「来る………。来るんだー。あの大神が……。」


73 :宇宙大怪獣軍団対オトゥゥム:2005/08/23(火) 16:35:46 ID:kAQC9ppZ
(グランレーザー!!)
グランドキングの必殺技が宇宙の闇を引き裂いた!
これを巧みにすり抜ける邪神オトゥゥム。
そこに、合体怪獣タイラントが猛然と肉弾戦を挑む。
(ぐおおおおっ!)
咆哮とともに、腕のカマが邪神の体を切り裂いた。
だが、邪神の体はカマが通り過ぎるときだけは裂けるが、裂けるそばから繋がってしまう!
(ギガデイン!)
驚くタイラントの鼻先に、伝説の勇者しか使えないはずの攻撃魔法が炸裂!
思わず退く怪獣暴君。
さらにオトゥゥムは後ろから飛び掛らんとしたムルロアにも攻撃魔法を叩きつける。
(シナイの神火!)
(ぐあぁっ!?)
カイザーギドラとアストロモンスを巻き添えにしてムルロアは吹っ飛んだ!


74 :落ちよ!:2005/08/23(火) 16:37:34 ID:kAQC9ppZ
(ムルロアが!タイラントが!アストロモンスが!)
仲間と信じるタロウ怪獣がやられたのを目にして、GKは激怒した!
(貴様!よくもオレの仲間を!グラン…)
だがオトゥゥムの方が僅かに速かった。

(落ちよ!「深淵」に!!)

とたん、グランドキングのいる空間が、ちょうどファスナーでも開いたように口を開けた。
裂け目が生じたのは一瞬だった。
そして裂け目が閉じたときには、グランドキングの姿も消えていた。
(グ?グランドキングが!?)とタイラント。
(テメエ何しやがった!)アストロモンスも続く。
(よくも!)ムルロアも体勢を立て直し叫んだ!
三大怪獣がオトゥゥムに殺到する!
だが、オトゥゥムの複数の口は冷静に宣告した!

(汝らも落ちよ!!)

声を上げる間もなく、タイラント、アストロモンス、ムルロアもグランドキングが送られた場所、恐怖の「深淵」へと流されてしまっていた。


75 :カイザー対オトゥゥム:2005/08/23(火) 16:39:13 ID:kAQC9ppZ
(結局オマエとの一騎打ちのようだな……。)
だが、オトゥゥムの呼びかけには答えず、カイザーギドラの三つ首が吠えた。
(キサマ!)(四大怪獣を…)(…何処へやった!?)
(聞こえなかったか?「深淵」だよ。)オトゥゥムの無数の口が一斉に嘲笑った。
(……上下も左右も存在しない、あらゆる法則が通用しない虚無の世界、それが「深淵」だ。生き物はそこに落ちたが最後、自我から細胞を構成する電子の一粒にいたるまで何一つ残さず深淵に解けてしまうのだ。)
そう、かつて358少年を襲ったあの執念深いメットンすら消滅させられた「深淵」だ。
(このクソッ野郎!)(さっさと……)(四匹を出しやがれ!)
キバをむき出したカイザーギドラの恫喝を、オトゥゥムは涼しい調子で受け流した。

(心配するな。すぐにオマエも送ってやる。……落ちよ!!)



76 :焦り:2005/08/23(火) 16:40:37 ID:kAQC9ppZ
(落ちよ!)
オトゥゥムの宣告とともに、空間の避け目が口を開けた!
だが、カイザーギドラは身を低くして裂け目の下を潜りぬけた!
(まぐれか?……落ちよ!)
こんどはさっきの裂け目とは直角の位置に空間の裂け目が走る!
カイザーは今度の攻撃も巨体を横滑りさせるようにして回避した!
(やはり魔法に対するある種の感を持っているな。落ちよ!落ちよ!落ちよ!!)
立て続けに三つの裂け目が口を開いた。
(落し穴なんぞに…)(…落ちるか…)(…このボケがぁ!)
カイザーギドラはまるでツバメのように身を翻し、三つの裂け目を次々クリアした。
風に舞う花びらのように裂け目の間を舞いよけるカイザーギドラ。
しかし、その美しい飛翔とは裏腹に、脳裏では焦りが炎を吹き上げていた。

(まずい!時間がねえぞ!……)(…モタモタしてると……)(…大邪神が解放されちまう!)



77 :自我解体:2005/08/23(火) 17:13:10 ID:kAQC9ppZ
こ、ここは、ドコだぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
グランドキングは目にも見えず、音も聞こえない、空虚な空間にいた。
落ちているのか、昇っているのか?
それとも止っている??
それすら判らない。
ある瞬間は落ちていると確信するが、次の瞬間には上昇しているような気がする。
いや、それどころではない。
いまでは自分の手や足が、間違いなく存在しているという確信すらなくなってきた。
「こんなトコ長居したら……。絶対ヤバイぜ!」
GKは、とにかくなんとかしようとした。
…というより、なんとかしようと考えた。
とにかく何か考えていなければ、「自分」という意識すら消滅するという恐ろしい予感があったのだ。



78 :別の意識?:2005/08/23(火) 17:14:38 ID:kAQC9ppZ
あらゆるものを解体する恐怖の「深淵」の中で、グランドキングは必死に足掻いていた。
ここで一つ、オトゥゥムが忘れていたことがあった。
マトモな生物なら、まず「深淵」によってあっというまに自我を解体されてしまう。
だが、マトモな生物でない存在、たとえば妖怪は自我の解体にある程度までは耐えられるのだ。
だからペロリゴンは「深淵」から生還できた。
そして、グランドキングは「宇宙の悪霊」の集合体なのである!
「くそう!こんなとこ、こんなとこ絶対抜け出してやる!絶対に!絶対にだ!!」
自我の解体にGKの意識は遮二無二抵抗した。
すると、GKの意識と何かの意識が接触した。



79 :出会い:2005/08/23(火) 17:16:03 ID:kAQC9ppZ
「あわわわ、あわ、あわわわわわ……。」かなり自我解体が進んでいたが、GKには直感的にそれがムルロアだと気づいた。
するとそのすぐそばに対象も無いままにただ怒り狂う意識と、混濁しきった意識も見出した。
怒り狂う意識はタイラント、混濁した意識はアストロモンスだ。
「ちくしょう!ちくしょう!!オレの仲間をひんな目に合わせやがって!!オレが守ってやる!オレがオマエらも元の世界に連れ出してやるぞ!!」
GKはムルロア、アストロモンス、タイラントの意識を自分の意識で包み込んだ。

「絶対にテメエらを助けてやる!絶対に!絶対に!!」

「『自分が』脱出する」という目的が、「『仲間を』脱出させてやる」という目的に知らず知らずのうちに変わっていたそのとき、グランドキングの意識に、極めて明瞭でケタ違いに力強い意識が接触してきたのである。

「そうだ。それでいい。」

「な、なんだ!?こんな世界でオレに呼びかける貴様はナニモンだ!?」
GKの問いへの答えは、すぐさま返された。

「我が名はハスタァ。汝の父である。」



80 :使徒達の末期:2005/08/23(火) 22:46:14 ID:MEQLJpNN
――砂の間――
突如、室内の重力が逆転し砂の中からサソリベーダーが吐き出される。
「シャイダー殿、今ですぞ!」そう声をかけたるは、冥府より帰り来るもう一人のメフィスト(ナン魔君)であった。
力の源である砂と切り離されもがく大サソリを蒼い光の刃が切り裂く……

――鏡の間――
赤き剣士がもう一人……言わずと知れた、仮面ライダー龍騎である。
「シャリバンさん、遅れてすいません!ゴリとかラーとか五月蝿くて!」そっちかよ。
ともあれ、シャリバンはその場を龍騎に任せて先に進んだ。

――闇の間――
ここは既に、ナン魔君vsマモーという親子対決の真っ最中であった……
その、息の合った激しい殺陣は全く余人の割り込む隙が無い。
さすがコンビ。

かくして、三宇宙刑事は再集結し、既に脱出した暗黒卿らを追いかけるのだが……まだ終わってない人たちがいた。

81 :狂えるサムライ:2005/08/23(火) 23:03:09 ID:MEQLJpNN
デカマスター・ドギーは今、一人の武人の覚醒に立ち会っていた。

その名はタガ・ヨシミツ。
彼の身体を封じた氷塊のそこかしこに怪しいセンサーだの端子だのが貼り付けられ、ナノマシンのトンネルが無数に穿たれている。

「まさか……彼と戦えとでもいうのか!」
『流石はデカマスター、よく分かったな。『デモリッションマン』のナノマシン洗脳技術を逆用し、
藤岡弘、がシナリオを改善する前の凶暴なバーサーカーにしてみたのよ』
邪悪な笑い声が響き、氷塊が崩れ落ちる。

互いに望まぬまま、刃を交わす戦士たち。遺された時間は、もう少ない……

82 :FWガイガンも出撃:2005/08/24(水) 01:55:28 ID:3uAwSnd1
「あの大神が・・・」
聞きなれない声を耳にしたFWガイガンは岩陰からそっと覗き込んだ。
見ると、昭和ゴジラたちが集まってなにやら話しこんでいる。
「メジャー、おれ、めじゃー・・・」
ヘドラが寝言を繰り返しながら寝返りを打った。
それを無視し、盗み聞きを続行するFWガイガン。
彼らの今までの会話から推測すると、宇宙空間で怪獣たちが邪神と戦っているらしい。
FWガイガンは大して興味はなかったが、モンスターXまで出向いたとなると事情は変わってくる。
「あいつ・・・あいつばっかりに・・・」
FWガイガンはチェーンソーモードになると、身構えた。
「あいつばっかりに、良い格好させてたまるかぁーっ!」
叫ぶと同時にFWガイガンはヘドラを残し飛び立った。怪獣たちが戦う戦場へ。


83 :逃走&酔いどれコンビ:2005/08/24(水) 02:06:08 ID:3uAwSnd1
「これ、壊して良いっスかねぇ」
GKのアジトで魔方陣らしき部屋を発見したムカデンダーとベロンのコンビ。
タロウ怪獣仲間がまずい事なっている事も、
すでにミエゴン達がアジトから撤退している事も知らなかった。
部屋の中には魔方陣の他、何に使うのか分からない本や笛らしきものも机の上に安置されている。
ムカデンダーが笛を拾い上げ、弄んでいると背後でベロンが大声を上げた。
「酒ぇー!」
「酒酒うるさいっスよ!・・・何だそれ」
ベロンは両手に酒が入った樽を抱えていた。


84 :ビヤーキー参上:2005/08/24(水) 02:07:12 ID:3uAwSnd1
「酒だ、酒、酒!」
ベロンはムカデンダーから逃れ、部屋の中を走り回りながら両手に持った樽の中身を飲み始めている。
「ちょ、ベロン、大声出したら気づかれるっス!・・・あがっ!」
机に足をぶつけ、ベロンを巻き込み魔方陣の上へすっ転んだムカデンダー。
樽から零れた黄金酒を頭から浴び飲んだ挙句、笛を噛んでしまい高らかに笛の音を鳴り響かせてしまった。
途端、天井から凄まじい音のざわめきが聞こえてくる。
ムカデンダーたちが訳が分からずその場にとどまっていると、天井が吹き飛び、ビヤーキーの群れが現れた。
「我等ビヤーキー・・・汝らの呼びかけに応じ、ここに参上」


85 :タロウ怪獣再集結:2005/08/24(水) 02:07:50 ID:3uAwSnd1
エンマーゴの呼びかけにより、タロウ怪獣達は再び会場の近くに集結していた。
宇宙へ飛べる怪獣達は次々と戦場へ旅たち、残っているのは空を飛べない怪獣たちが殆どである。
戦っているタイラント達の援護をすべく、宇宙へ行く方法を話し合っているのだ。
「ウルトラ兄弟にも出てもらうのは?」
ゲランが提案したが、コスモリキッドが首を振って否定した。
「これは俺たち怪獣の問題だ。ウルトラ兄弟の力は借りるべきじゃないと思う」
その言葉に何匹かの怪獣が頷いた。
「だけど、どうやって宇宙に行く?水中ならいけるんだけどな」
カエル顔のトンダイルが自嘲気味に呟いた時、シェルターが叫び声を上げた。
「あっ、グランドキングの子分!」
シェルターが指差した先には、会場へと飛来するビヤーキーの大群の姿があった。
先頭のビヤーキーの背には、ムカデンダーと酔い潰れたベロンが乗っていた。


86 :親父さんの命令:2005/08/24(水) 02:08:47 ID:3uAwSnd1
「手前、ぬけぬけと戻ってきやがって!」
火を吐きながら怒鳴るバードン。ガンザやデッパラス。
怪獣達の前に降り立ったムカデンダー。彼がミエゴンたちを見捨てて逃げ出した事はすでに知られている。
ムカデンダーに掴みかかろうとしたデッパラスをミエゴンが制止した。
「ストップ!・・・今は怪獣同士で争う時じゃありません。ムカデンダーさん、彼らは?」
ミエゴンの問いに対してのムカデンダーが告げた答えは、バードン達の怒りをあっさりと消してしまった。
「なんかよく分からないっスけれど、彼らが飛べない怪獣を宇宙まで連れてってくれるそうみたいです。ボスの命令だって」
「ボス・・・グランドキングの?」
「いいえ、グランドさんの親父さんの命令らしいっス」


87 :A級戦犯:2005/08/24(水) 08:42:40 ID:v+MBRu05
展開が早すぎもうすか?
現在のペースだと本日中に「衛星破壊」「クトゥルー出現」まで進みもうすが…。
「ペースが速い!」なら、言ってもらえれば道草を食うでござる。

88 :A級戦犯:2005/08/24(水) 12:07:53 ID:v+MBRu05
…………クレーム来ないみたいだから、走っちゃっていいでござるか?

89 :メフィスト帰る:2005/08/24(水) 12:09:11 ID:v+MBRu05
宇宙(そら)で人工衛星攻防戦が大詰めを迎えつつあったころ、東京の「名前にキングのつく怪獣GP」会場に一人の悪魔がヘロヘロになって辿り着いていた。

「ひゃあ……やっと帰ってこれたぞ。」アメリカのプロヴィデンスまで「幻視者の墓のかけら」を取りに行ったメフィストである。
空から見晴るかすと、GP会場の裏にパチモン怪獣ガマロンが待っていた。
「よっこらしょと……。」メフィストはガマロンの足元に着地した。
ねぎらいの言葉も抜きに、ガマロンはさっさと用件を切り出した。
「メフィスト殿!例のモノは手に入ったか?!」
「おいおい、御疲れさまの一言も無しか?途中でアメリカ勢の内戦にまで巻き込まれて大変だったんだぞ。」
「…そりゃ大変だったな。で、石は持ち帰れたのか?」
ガマロンはあくまで石にしか興味がないらしい…。
「ああ、持ってきた持ってきた。」
「それじゃメフィスト殿。疲れてるとこで悪いが、疲れついでにその石を太平洋の邪神島にいる昭和ゴジラのところまで持ってってくれ。」
「おい!オレは今帰ってきたばっかりだぞ!?」
「頼む!一刻を争そうのだ。我が師ツァトッガがおっしゃったのだ。クトゥルー復活の暁にはその石を使ってみろと。」
メフィストが目を飛び出さんばかりにひん剥いた!
「なに!?クトゥルー復活だとぉ!!……わかった。行く。超特急で行ってくるぞ。」
「急いでくれ!!」

疲れた老体にムチ打って、メフィストは再び空に舞い上がった。
行く先は太平洋。
待つは……クトゥルーか?



90 :カイザー完敗?:2005/08/24(水) 12:14:33 ID:v+MBRu05
縦横に口を開く「空間の裂け目」を回避しつつカイザーギドラはオトゥゥムに向け引力光線を放った。
三条のうち二条までは途中に開いた「裂け目」に消えた。
だが、最後の一条は「裂け目」の間をかすめ、一直線に邪神オトゥゥムへと伸びていく。
……バァアアアアアアアン!!
オトゥゥムは大蛇のように身をくねらせ、カイザーギドラの引力光線を受けきった。
(……貴様の引力光線とはこの程度か?)
声無きままに邪神は笑った。
それを黙したまま見つめるカイザーギドラ。
頼みの引力光線でも仕留められず、一見カイザーの完敗のように見えたのだが……。


91 :動けない!:2005/08/24(水) 12:17:43 ID:v+MBRu05
邪神オトゥゥムが嘲笑っているとき、実は、カイザーの三つ首は高性能コンピューターのようにお得意の分析を開始していたのだ!
(……受けとめた?引力光線を受け止めただと??)
(……なぜ避けずに受け止めたのだ??)
(最初は避けていたのに???)
大変な速さでカイザーの三つ首は考えを推し進めた。
(衛星の位置は星辰との関係で決っている。)
(つまり動かせない。)
(…ヤツは衛星を飲み込み守っている。)

(そうか!)ついにカイザーは決定的な事実に気がついた!!

(邪神オトゥゥムは、いまいるあの場所から動けないのだ!)


92 :またもデルザー怪人たち:2005/08/24(水) 16:45:11 ID:v+MBRu05
邪神オトゥゥムに飲み込まれた人工衛星。
その内部は以前と変わらず静謐に満ち、デルザー怪人たちがオトゥゥムの創った「異次元を覗く窓」から外世界の観察を続けていた。

「邪神オトゥゥム、凄まじい強さだな。」感嘆したように口を開いたのはマシーン大元帥である。「……宇宙怪獣軍団を退けたとおもったら、ムルロア、タイラント、アストロモンスもあっというまに排除してしまった。」
「…残るはあのキングギドラの亜種だが…。オトゥゥムに勝てるとはとても思えん。」ドクロ少佐がつづけた。

別の「窓」を覗いていたドクター・ケイトがまるで死刑宣告のように言った。
「…大神の解放は近いわ。もう時間の問題よ。」
「そうなれば……なにもかもお終いというわけだな。」鋼鉄参謀の言葉もまるで御通夜の挨拶のようだ。
「…つまりオレたちの任務もお終い…。」
隊長ブランクがそこまで言ったところで荒ワシ師団長が怒鳴り声をあげた。
「そんな任務などクソ喰らえだ!」
みょうに静まり返った怪人たちの中で、彼だけは相変わらずカリカリ苛立ち目に見えない何かを蹴飛ばすような仕草をしていた。
だがブランクは荒ワシの無礼な態度をとがめだてもしない…。
奇妙な無力感が怪人たちを支配していた。


93 :オレたちにできること:2005/08/24(水) 16:46:53 ID:v+MBRu05
黙り込んだブランクに代わってヨロイ騎士が口を開いた。
「なにもかもお終いということは、あの358とかいう小生意気な小僧の努力も……か?」
「ここまで闘ってきた怪獣どもの努力も…。」ヘビ女が続いた。
「…『オオカミさん』の努力もな…。」これはもちろんオオカミ長官だ。
ここで、それまでもカリカリしていた荒ワシ師団長がついにキレたように叫びだした。
「世界が終わろうってこのときに、オレたちは脱出路付きの別荘で、映画の観客みたいにのんびり観戦なのか!?おい!テメエらなんとか言え!!」
黙りこくるデルザー怪人たち……。
そのとき、オオカミ長官がふっきれたようにサバサバした調子で口を開いた。

「いや、たったひとつだけある。オレたちにできることがな。」




94 :体当り!:2005/08/24(水) 16:47:45 ID:v+MBRu05
(ヤツは動けない!体内に守る衛星が星辰の一角を構成する限り、ヤツはあそこから動けないはずだ!……なら!)
されまでカイザーは「空間の裂け目」を避けながら邪神の周りを周回しつつスキを見ては引力光線で攻撃してきたのだが…。
(………よし!作戦変更!)
カイザーの飛行起動が円弧から直線に急変した!
(新作戦は……特攻だ!!体当りでヤツごと衛星をあそこから動かしてやる!)
三つ首の巨体が矢のように突っ込んで来た!
(しまった!引力光線を弾いたことで、私が動くわけにはいかぬことを見破ったな!)
オトゥゥムも直ちにカイザーの意図を見破ると、深淵への落とし穴=「空間の裂け目」を次々解き放った!
(落ちよ!落ちよ!落ちよ!落ちよ!落ちよ!!)
対空砲の弾幕のように、カイザーギドラの正面に「裂け目」が口を開いた。
しかしカイザーは、スクリューのように体を捻り、左右に横滑りして「裂け目」を避けながらもスピードは殺さない!


95 :ああ無情:2005/08/24(水) 16:59:54 ID:v+MBRu05
(あと少しっ!)
オトゥゥムはもう目の前だ!
だがそのとき、
…ふっ!
……カイザーギドラの左翼の半分近くが不意に消滅した!
(しまった!「裂け目」に食われた!)
片翼の半分までを失いバランスを崩したカイザーギドラを、オトゥゥムの巨体がムチのように打ちつけた!
(ははは…、落ちよ!)
今度は残った右翼が斜めに削ぎ落としたように消えた。
カイザーの命懸けの体当りは軌道を逸れ、オトゥゥムの側面を無情に通り過ぎてしまった。


96 :思ってもみなかった光景:2005/08/24(水) 17:01:19 ID:v+MBRu05
(いい作戦だったが……、残念だったな。)
勝利を確信した邪神は、カイザーに慇懃なテレパシーを送った。
(……いい作戦だったが、その翼でもう一度はできまい。これで終り……。)
オトゥゥムのテレパシーが不意に止った。
そしてカイザーギドラは、思ってもみなかった光景を目にすることになる……。


97 :破壊:2005/08/24(水) 17:03:26 ID:v+MBRu05
なんと!?
オトゥゥムの胴体を背後からブチ抜いて、巨大なフォークリフトのツメのようなものが二本突き出している!
そしてそのツメの間には例の人口衛星が!
(……帰ってきたぞ〜♪帰ってきたぞ〜♪グランドキング〜♪ってな…。)
(貴様はグランドキング!?「深淵」から戻ってこれたというのか!?)
(ぴんぽーん!正解でいっ!このオレがあんな辛気臭いトコでくたばると思ったか?)
そして、GKは衛星を挟み潰そうとツメに力をこめた。
だが!
(そうはさせぬ!)
オトゥゥムの体が鳴門の渦潮のように渦巻いたかと思うと、GKの巨大な二本のツメを一瞬で捻じ切った。
(ぐあぁっ!)
GKのツメを離れ、人口衛星が無重力の空間に漂う。
(ギドラ!衛星を引力光線で!)叫ぶGK!
(判った!)カイザーは応え、渾身の力で衛星めがけ引力光線を斉射した!
(撃たせるものか!)
自分の身を盾に衛星を庇うオトゥゥム!
バリバリバリバリ!
引力光線が邪神の体構造を激しく破壊するが、衛星は無事だ!
(残念だったな!この衛星!壊させはせん!!)
オトゥゥムは、星辰の力を集めてたちまち体を完全再生すると、再び衛星を体内に飲み込もうとした。
口を開き衛星に覆い被さっていく邪神!

(しまった!?)カイザーが叫び、(またこれで振出しかよ?!)GKが吠えた。

絶望に支配されたその瞬間…、
ボンッ!
ささやかな火花を放ち衛星は突然爆発した。


98 :決着をつけよ:2005/08/24(水) 17:15:45 ID:v+MBRu05
突然の展開に、一瞬あっけにとられるカイザーギドラとグランドキング。
だがオトゥゥムは、彼だけは事の次第を理解していた。

(デルザー怪人の仕業か……)

必死に守ってきた衛星はデルザー怪人によって破壊された。
だが、不思議と怒りが湧いてこなかった。
それどころか(…よくやった)とデルザー怪人たちをねぎらう気持ちすら生まれていることに、オトゥゥムは驚いていた。
「クトゥルーの騎士」こと邪神オトゥゥムはカイザーギドラとグランドキングに振り返った。

(……これで私の戦いも終わった。さあ、決着をつけよ。)

(わかった。望みどおり決着をつけてやる!…GK!!)
(オッケー、カイザー!)
二大怪獣の体にエネルギーが漲った。

(引力光線発射!!!)(グランレーザー!)

三条の引力光線と極太のグランレーザーが「邪」神に叩きこまれた!
そして……爆発!
激しい閃光と衝撃が行き過ぎたあとに、残っているものは何ひとつありはしなかった。


99 :そして…東映地獄:2005/08/24(水) 17:29:35 ID:v+MBRu05
「………こ、ここは?」
ドクター・ケイトは見覚えのあるボロ家で気がついた。
「あ、あたしは確か人口衛星で他の皆といっしょに自爆を……。」
「気がついたようじゃな。」
「その声は……百目さま!」
薄暗い奥の間から小山のような百目がのっそり現れた。
「百目さま?こ、ここは?」
「東映地獄じゃよ。」
「東映地獄??で、でも、あたしたちが自爆したのは地球圏の外でした。だったら東映地獄にも来られないはず。」
「そのはずじゃが…な。」
百目はドクター・ケイトに湯のみ茶碗を差し出した。
「地球圏外から、何者かがオマエたちデルザー怪人の魂を地球圏まで転送したのじゃよ。」
「たま…しい…を…転送?そんなこと誰が……。」
そこまで言って、ケイトはその「誰か」にハッと思い当たった。
「そうじゃ。その者じゃろう。そんな芸当のできるモンは、あそこにはアヤツしかおらんからの…。」
百目も自分の湯のみから茶を啜り込んだ。
「……邪(よこしま)な神と書いて邪神……じゃ。されど、『よこしま』とは何なのじゃ?何をもって『よこしま』と言うのかのう。」
ケイトは手にした油のみを静かに置き答えた。
「その答え、わたしには………もうわかりません。」


100 :北国馬鹿一代:2005/08/25(木) 22:26:04 ID:d52UllBs
>29
ところで、『天地爆裂(メガデス)』は『バスタード!』及びそれをパロった『ドラゴンハーフ』かと思いました。
なお『竜破斬(ドラグ・スレイブ)』は『スレイヤーズ』ね。

以前思いついた小ネタ。

その『竜破斬(ドラグ・スレイブ)』と同じスレイヤーズ世界の最強魔法、
スレイヤーズ世界の根幹たる暗黒神の力を借りた『重破斬(ギガ・スレイブ)』を使い世界を崩壊させようとする邪神。

だがしかし地上のとある島では、マグマ大使が自らを生み出した神、アース様及び手塚先生の力を借りて……

オトゥゥムが敗れた以上、もう使えないネタですが。

101 :名無しより愛をこめて:2005/08/26(金) 12:04:08 ID:xu2DwS0E
>>68の説に基づいて、個人的にこんなのを。なお昭和は「モスゴジ」平成は「ビオゴジ」ともいう。

初代ミニラ=メガゴジ
モスゴジの長男。気弱な甘えん坊だったが父の手で鍛えられ、立派な後継者に成長した。
「ゴジラ対ヘドラ」〜「メカゴジラの逆襲」に登場したほか「流星人間ゾーン」にもゲスト出演した。
父に似て社交的だが父よりも芸達者で機転が効く(「対ヘドラ」で熱線の勢いを利用して空を
飛んだり「対メカゴジラ」で電気エネルギーを利用して自分の体を電磁石にするなど)。なおFW
に登場したミニラは二代目で、彼の息子である。

102 :北国馬鹿一代:2005/08/27(土) 21:53:49 ID:vYXF1O6Q
唐突ですが、知られざる神話的存在に関する資料を。
ttp://www.geocities.co.jp/Playtown-Darts/9144/index.html

……これから2ヶ月ほど、ネットに入れない事が確定しました。戻ってきた時にこのスレがどうなっているのか……うふふ

103 :いのちゃん ◆4tJnI.YmoU :2005/08/28(日) 15:49:43 ID:WOlVcGD0
>>102
512規制で撃沈してますw

104 :名無しより愛をこめて:2005/08/29(月) 12:19:23 ID:1KD/cTz6
しかしよく512規制で次スレへの誘導もできないままに、第4スレまで続いたでござるな。
…というわけで、GP大会のサイドストーリーもようやく佳境に入ったでござる。



105 :宇宙戦争終りしのち…:2005/08/29(月) 12:20:21 ID:1KD/cTz6
宇宙戦争は終わった。
円盤生物に完全に破壊された旗艦を除き、スターデストロイヤーは全艦宙域を離脱していった。
オトゥゥムが倒されたことでその支配を離れたゾイガーたちがフラフラさ迷う。
一方ベムラーたちは負傷怪獣の救護班に早変わりして、敵味方ノーサイドに救護活動を開始していた。

106 :GKとKG:2005/08/29(月) 12:21:51 ID:1KD/cTz6
忙しく動き回るベムラーたちの只中に、二大宇宙怪獣が向き合って浮いていた。

(これで終わったな……。)
さすがにエネルギーが切れたのか、グランドキングが疲れたように言った。
(ああ…)(…終りだ…)(…これで。)
カイザーギドラももうガス欠寸前だった。
(しかしGK、おまえよく…)(……あの『深淵』とかいう場所から……)(……出て来れたな?)
三つの口で連携しながら、カイザーギドラが尋ねた。
(ああ、あれか……。オレ一匹じゃ出られたかどうか怪しいもんだけどな…。)
(……すると…)(……誰かが……)(助けてくれたってことか?)
(ああ…オヤジだよ。オレのオヤジが来て助けてくれたんだ。)
この答えには、さすがのKGも驚いた。
(おまえのオヤジ?)(…あの『深淵』とかにまで入って助けてくれたってのか?)(…おまえのオヤジって、いったナニモンなんだ?)
GKは誇らしく胸を張ってテレパシーを放った。
(『星々のあいだをよぎる者』のカシラ、『黄衣の王』ハスタァさ。)


107 :海をみろ!:2005/08/29(月) 12:22:58 ID:1KD/cTz6
( ハ!?)( ス!?)( タァ!?)
三つの首が一音節づつ担当しながら驚きの声をあげた!
(バ、バカ!)(てめえ知らないのか!?)(あ!オレのセリフまで言っちまったな!)
口喧嘩をはじめた首Bと首Cは無視して首A、つまり本来のモンスターX、がGKに言いなおした。
(おまえ知らないのか!?ハスタァってのはオレたちがやっと倒した邪神オトゥゥムよりずっと強大な邪神なんだぞ!)
(オレのオヤジを捕まえて邪神なんぞと!)…と、そこまで言いかけたGKだったが…。
…思い当たるところはあった。
アストロモンスやムルロアの精神をあっというまに崩壊させかかった「深淵」で、「父」はなんの影響も受けていなかったではないか!?
結局GKは改まってKGに尋ね返した。(………それってマジ?)
(ああマジだ!ハスタァってのはな、オレたちが必死で復活を阻止した大邪神クトゥルーと同格の……)

そのとき誰かの悲鳴のようなテレパシーが宙域を駆け抜けた!
(海だ!海をみろ!)



108 :人面疽:2005/08/29(月) 12:24:59 ID:1KD/cTz6
海が、太平洋が……巨大な顔となっていた。
海流のうねりが海面に、一種の「顔」を描き出しているのだ!
怒りに歪み、呪詛の言葉を吐き散らす顔!
地球そのものに生じた「人面疽」だ。

(マズイぞ!衛星破壊は間に合わなかったんだ!)
ベムラーが慌ててやってきた。
(ベムラー!マズイことはそれだけじゃないぞ!どうやら邪神ハスタァが到来しているらしいんだ!)
KGの首Aが応えた。ちなみに首Bと首Cはまだ口喧嘩のまっ最中だ。
(なんだと!?)ふだんは焦げ茶色のベムラーの顔が、血の気が退いたせいでベージュになった。
(……なら、ハスタァ到来の目的は明らかだ。敵対すると言われる邪神クトゥルーと戦いに来たに違いない!)

109 :名無しより愛をこめて:2005/08/29(月) 12:27:30 ID:1KD/cTz6
邪神の島に踏み止まっていた昭和ゴジラ以下の怪獣軍団も、この異変にはもちろん気づいていた。
「海が……変だぞ!?」ガタノゾアとならんで南の海を見ていた昭和が叫んだ。
「空の色だっておかしいッス。」と、こっちはギャンゴ。
「これは…まさか……。」老キングコングは異変の意味に既に気づいているようだ。
「総員戦闘準備!!」ゴジラ宗家が叫んだ!

そして…、

だしぬけに、島の南の海から昭和たちより何十倍も大きな何かが姿を顕した。
黒い軟体状の体からは粘液が滴り、眼の無い大蛇?のような首が五つ何かを捜し求めるように蠢いている。
それはまるで肥大したヤマタノオロチのような怪物だった。


110 :怪物の正体:2005/08/29(月) 12:29:06 ID:1KD/cTz6
「あれが…クトゥルーか?なんと巨大な!グスタフ・ヨハンセンの目撃情報では全長1マイル(=約1600メートル)以上ということだったが…。どう見ても軽く2km以上あるぞ。」
GP会場の魔鏡前では、大魔王ベムキングが呆れ果てたように声を上げていた。
ミスターKもアタマの中で邪神退治の算段を思案しながら言った。
「……GP闘場に現れたハイドラの超巨大版だな。ならば、ハイドラとの戦い方を参考にすれば…」
「…だが、ちょっと待て。」やはり冷静に観察していた宇宙の帝王ゴアが口を挟んだ。「……伝承されているのとは姿がちがうぞ。クトゥルーは多頭の怪物ではないはずだ。あれはきっと別の邪神…。」

そのとき、黒猫が自分の喉を掻き毟るようにして仰け反った!
「そ、そうか!あれは、あれは!!!」
「どうされたのですか?黒猫殿??」黒猫の片に手をかけミスターKは言ったが……、黒猫の耳にはまったく入っていないらしい。
正気を失ったように、黒猫は喚き立てた。
「ぜ、全長1マイルオーバーだと!?ヨハンセンは見誤ったのだ。だが、なんであの者を責められようか!?あのような異次元の落とし子を目前にして、正気を保てる者などあるハズが無い!」

111 :昭和ゴジラ:2005/08/29(月) 12:30:42 ID:1KD/cTz6
だが、いたのである。
異次元の落とし子を前にして正気を保てる者が!

すぐそこに聳え立つ「山」のような怪物を前に、昭和ゴジラはあくまで冷静に判断していた。
「これは………邪神の本体じゃない。たぶん……」
そして昭和は度肝を抜かれたというように言葉を続けた。

「あれはたぶん……『邪神の片手』だけだ。」


112 :ヤツを倒す!:2005/08/29(月) 13:13:34 ID:1KD/cTz6
「あれは…邪神の片手だけだ。」
超巨大な怪物を睨みすえ、昭和ゴジラは断言した。
「か、片手だと!?」レッドキングが小さな目を丸くして叫んだ。
「そうか、首と見えるのはなんと指じゃったか!道理で目が無いわけじゃ」老コングも続いて叫んだ。「…じゃが!手の平だけであの大きさでは、全身だとどれほどの!……。」
老コングの言葉に、ゴジラ宗家が答えた。
「……片手の平だけでざっと2kmか。エベレストの標高がワシの最新データだと8,850mだから、間違いなくクトゥルーの方がデカイな。」
「ヒマラヤ山脈に腰掛けて、太平洋で顔洗うようなバケモノですよ、宗家。」
そう言いながら、海の中にジャブジャブ踏み込んで行く昭和。
その背中に、呆れたように三代目エレキングが呼びかけた。
「しょ、昭和!アンタまさか!?」
「その『マサカ』さ。あんなのを放っといたら世界はお終いだ。オレはなんとしてでもヤツを倒す!!」

だが先手を打ったのは邪神であった。
「ま、まずいッスよー!」相手の動きに気づいてギャンゴが叫んだときにはもう遅かった。
空中をさ迷っていた巨大な手が、目標を見定めたのか、昭和たちの陣取る島の上にゆっくり落ちかかってきたのだ!
「しまった!」「なんだとぉっ!?」「うおおっ!!」
どっどぉおおおおおおおん!!
巨大な手の平の一撃で、ガタノトーアの島はコナゴナになり海の藻屑と消えてしまったのだ。


113 :悪魔は遅かった…:2005/08/29(月) 15:10:52 ID:1KD/cTz6
「この妖気は!?まさか!!」
悪魔メフィストはガタノトーアの島めざし、海上をフルスピードで飛んでいた。
島の場所など教えてもらわなくても、妖気でその位置を知ることができる。
ところがその妖気が急激に濃厚になったのだ。
顔に蒸しタオルでも当てられたように、妖気が分厚く纏いついてくる!
やがて島が目に入った。
粘液に覆われた黒い島……伝説のブラックアイランド…。
「いや!ちがう!」メフィストはその手前にある岩隗に気がついた。
上に怪獣たちの姿もある!間違いない!こっちが島だ!
「……それじゃあの向こうにある黒いのは!?」

その瞬間だ!
巨大な黒い物体=クトゥルーの手が持ち上がると、怪獣たちの陣取る島へと振り下ろされた!
「しまった!?おそかったか!!」
メフィストの眼下、海上には島も、怪獣たちの姿も見なかった。




114 :怒りと憎悪の海:2005/08/29(月) 15:13:19 ID:1KD/cTz6
ゴボゴボゴボゴボ……。

墨汁を流したような海の中を昭和は沈んでいっていた。
黒い海水は光だけでなく、「希望」や「意思の力」も遮るのか?
昭和は漆黒の闇の中を沈み続けていた。
(……ヤツを倒すなんて大見得切ったが…、ヤツがどこにいるかすら判んねえや…)
そう思ったらなんだかムショウに腹が立ってきた。
(……ぐぅぅぅぅぅぅぅぅ、ぐあああああああああああっ!)
怒りが、憎しみが止らない!
(……邪神の力のせいだ!)
アタマのどこかではそれに気がついているのだが、自分の意志の力ではどうすることもできないのだ。
(グギィイイイイイイイイイイイイアアアアアアアアアアッ!)
(オレの脳が溶ける!?オレの怒りと憎しみで!?)
そのとき、暗黒の海中でだれかが昭和の体に触れてきた。
と同時に聞き知った声が脳裏に流れ込んできた…。


115 :オレを運んでくれ…:2005/08/29(月) 15:17:28 ID:1KD/cTz6
(昭和!心を強く保つのだ!!)
(その声は!?ガタノトゾアだな!?)
(そうだ!この海水を漆黒に染め上げているのは大邪神クトゥルーの怒りと憎しみだ。もし飲み込まれたら狂死してしまう!だから、意識を強く保って憎しみに逆らえ!!)
(そういうオマエはだいじょぶなのか?)
(ワシなら一応『邪神』の一柱だから大丈夫だ。この黒い水のおかげで、正気に還れたくらいだから…。)
そう言いながら、ガタノゾアは昭和の体をどこかに運びはじめた。
(おい?ガタノゾア?オレを何処に運んでるんだ?)
(安全なところさ。…つっても何処まで逃げたら安全なのか……)
ところがそれを聞いた途端、昭和はガタノゾアに静かに命じてきた。
(待て。待つんだガタノゾア。安全なところなんていい。それよりオレを運んでくれ。あの大邪神、クトゥルーのところへ。)



116 :チャイナシンドローム:2005/08/29(月) 16:24:00 ID:1KD/cTz6
(いいか、ガタノゾア。よく聞いてくれ。オレをこのまま運んで行って、なんとかしてオレをクトゥルーの口の中へ放り込むんだ。)
(それで腹の中から放射能火炎で攻撃するのか?悪いがあのクトゥルーという邪神、そんな攻撃では……。)
だが、昭和は静かに笑ってガタノゾアに答えた。
(爆弾にするんだ。オレ自身を……。)
(なんだと!?)
静かに覚悟とともに昭和はつづけた…。
(……対デストロイアは見たか?あれこそゴジラ一族最後の切り札。自身の体内核反応の暴走だ。
超高温となったオレ自身は地球上のあらゆる物質を高温で溶解させながら自重でどこまでも落ちていく…。そんでそのまんま地球の中心も突き抜けて地球の裏側まで行っちまう……いわゆる「チャイナシンドローム」だ。はははは…。)


117 :オレは芹沢だ:2005/08/29(月) 16:25:24 ID:1KD/cTz6
(笑いごとではないぞ!昭和!!)
ガタノゾアは心で怒鳴った。
(……それではオマエは原子も残さずに消えてしまう!)
(覚悟の上だ。)昭和の決心は揺るがない…。(……この大邪神を陸に上がらせちゃいけない。海中にいる今のうちに仕留めなきゃいけないんだ。)
そのとき昭和はふと思い出した。
父、ゴジラ宗家の主演第一作「ゴジラ」のラストを。
(そうか、こんどはあの邪神が「ゴジラ」で、オレが芹沢博士だ。)
そう思ったら、なんだか妙に楽しくなってきた昭和であった。


118 :最後の希望:2005/08/29(月) 16:26:46 ID:1KD/cTz6
「遅かったか……。せっかく持ってきたがこの『幻視者の墓の石』とやらももこうなっちまっては……。」
メフィストは空しく「石」を握り締めた。
足元の海面は瘴気で真っ黒に滾り、到底生物が生存できる状態ではない。
「もうこれまでか……。」
だが、諦めかけたそのとき、メフィストは足元の黒い海の中に、かすかな輝きを感じ取った。
無限の暗黒を舞う一匹のホタルのような光…。
はたしてその正体は?
「………そうか!あの巻物だ。」
そう、隣りのトトロこと邪神ツァトッガが作り、その弟子ガマロンによってもたらされ、メフィスト自身によって昭和ゴジラたちに手渡されたあの魔法の巻紙の反応なのだ。
「反応の数は…………おお!三つだ。間違いない。あのティーヨグの巻紙だ。………………ん?だが…待てよ?確かに魔法反応は三つあるが………ひとつは動いてる!?動いてるだと!!」
動く巻紙!その意味するところは一つだ。
巻紙の保持者三匹のなかに、まだ邪神への抵抗を諦めていないものがいるのだ!
「ゴジラかレッドキングかキングコングか!?ええい!誰でもいい!まだ闘ってるヤツが一匹でもいるなら、ワシも行くぞ!地獄だろうと天国だろうとな!」
そしてメフィストは魔法の杖を振りかざし、漆黒の海へと飛び込んだ!!

119 :黒い水の正体:2005/08/30(火) 17:06:37 ID:v5BK6+MB
1mm先も見えない漆黒の海中を、昭和ゴジラはガタノゾアに導かれ進んでいた。
進むにつれ、黒い海水はますます濃密になり、コンニャクかクラゲのように昭和とガタノゾアの体に纏わりつくようだ。
(ガタノゾア。クトゥルーの居場所は判るか?)
(判る…………と、思う。いずれにしろすぐ近くのはずだ。凄まじいレベルの妖気を感じる。)
(そうか、すぐそばなのか。なんとかヤツを見つけ出したら、オレをヤツの口の中に放り込んで……)
そのとき、周囲の海域全体からステレオ放送のように強大な意思が轟き渡った。

(捜ス必要ナドナイ。)

と同時に、昭和たちの周りの海水が突如濃密さを増したかと思うと、たちまち無数の触手に変化した。
逃げるいとまなどあろうはずも無い!
運搬役のガタノゾアが手荒く引き剥がされ、昭和はあっというまに大邪神クトゥルーの掌中に捕らえられてしまっていた。


120 :クトゥルー対昭和:2005/08/30(火) 17:08:59 ID:v5BK6+MB
(し、しまった、この黒い海水がキサマそのものだったのか!?)
(……ヤット気ガツイタカ。最初カラ、オマエタチハ、私ノ中ヲ泳イデイタノダ。)
クトゥルーの意思が昭和の脳に直接叩き込まれる。
まるで縛られてヘッドホンを被せられ、最大出力で轟音を聞かされるようだ。
(な、なんてパワーの…、テレパシーだっ!)
音なら耳を塞げばなんとかなる。
しかし脳に直接送りこまれるテレパシーでは防ぎようが無い。
(く、くっそう、…このままじゃヤツのテレパシー聞かされるだけで殺られちまうぞ!?)
(…愚カナ…)
1000の雷と、1000の鐘の音と、ジェット機の爆音が混ざった上でさらに1000倍されたような、邪神の意思が轟いた。
(……タダノ生命体如キガ、コノ私ニ刃向カエルナドト思ッタノカ?)
このままでは、昭和の脳が受信容量オーバーで破壊される!
だが次の瞬間、クトゥルーの意識が昭和の上から海面へと逸れた。

(……何カ来タナ?)



121 :メフィスト対クトゥルー:2005/08/31(水) 12:27:32 ID:4/REWlFD
(なんだ?この妖気は………そうか!)
さすがに悪魔というだけあって、海中に飛び込んだとたんメフィストは周囲の黒い海水の正体に気がついた!
(見破ッタナ!)
ゴォオオオオオオッ!
メフィストの周りで漆黒の海水が渦を巻いた!
だが、実体化した触手に絡め捕られるより一瞬早くメフィストは海上に脱出した。
「そうか!こいつは普段は不定形で、いざというときにゃ都合のいい形をとるってワケか!
さっきの馬鹿でかい手も、下に体があるんじゃなくって、実は手だけだったんだな!」

「……ソコマデ見破ッタカ。ナラバ、オマエハ……」

東京タワーと見紛うような黒い触腕が何本も、メフィストを取り囲むように海面に屹立した!

「……生カシテハ、帰エサヌ!」

その言葉と同時に、巨大な触腕は一斉にメフィストへとなだれ落ちてきた!


122 :端から端まで不死身:2005/08/31(水) 12:29:02 ID:4/REWlFD
なだれかかる触腕の下を、ツバメのようにメフィストは飛び抜けた。
それはまるで、黒い邪神のチューブの下を潜り抜ける悪魔のサーファーだ。
「でかい怪獣と違って、こちとらそう簡単にゃあ掴まんねえぞ!」
巨大な触腕は速度さえ充分なら避けるのなど造作も無い。
だが、すぐ横をすり抜けようとした途端、巨柱のような触腕の横から枝のように細い触腕が次々生え出し襲ってきた!
「くそう!魔力!地獄の火!」
メフィストの杖から地獄の業火が迸ると、細い触腕は次々黒い汁を滴らせて溶けていく!
「はははは、太いのはさすがにムリだが、細いのは片端から焼き払ってやるぜ!」
化生の鳥の如く火を吹き飛び回るメフィスト。
だがそのとき、メフィストの踵がグイッと何かに引張られた。
見るとムチのような触腕が、踵のあたりに巻き付いている!
いったん地獄の火で溶かされたと見えた触腕が、メフィストの死角で再び触腕に形を結び襲ってきたのだ!

「ワタシハ不死身ダ。体ノ端カラ端マデ、腕ノ一本ニ到ルマデ不死身ナノダ。」

123 :幻視:2005/08/31(水) 12:30:37 ID:4/REWlFD
「ワタシハ不死身ダ。体ノ端カラ端マデ、腕ノ一本ニ到ルマデ不死身ナノダ。」
邪神の声が轟いた。
しかしそのときメフィストはクトゥルーの声など聞いていなかった。
彼は不思議な光景を幻視していたのだ。

すこし離れた空中に、どこか見覚えのある顔立ちの青年が立っている…。
彼はメフィストに笑いかけ手を振った…。
「お、おまえは!?真吾か?!真吾なのか!?」
メフィストの呼びかけに答えること無く、青年は両腕を大きく旋回させ大ジャンプ!空中でなんと仮面ライダーに変身するとそのままメフィストを捕らえた触腕にライダーキックを叩き込んだ!
ちっぽけな等身大キャラの技にも関わらず、これを喰らった黒い触腕は何故かバラバラに飛び散ってしまった。
メフィストは邪神の拘束から解き放たれた。


124 :剛速球!見せてやる!!:2005/08/31(水) 12:32:26 ID:4/REWlFD
メフィストは邪神の拘束から解き放たれた。
「助かったぜ!真吾!!………お?おい?真吾??どこいっちまったんだ!?」
だが…、気がつくとあの青年がいない!?
メフィストが慌てて辺りを見渡すと、さっきの場所から500メートルほども離れた空中に青年の姿はあった。
青年は自分の左胸に触ってから、真下の海面を指差した。
つられてメフィストも自分の左胸に手を触れたとたん、胸ポケットに入っているあるものに思い当たった。
「そうか!真吾!わかったぞ!この石をそこに放り込むんだな!」
青年は満足そうに頷いた。
「よおっし!悪魔メフィスト!東映地獄フライヤーズNo1の剛速球!見せてやるぜ!!」


125 :名無しより愛をこめて:2005/08/31(水) 12:34:37 ID:4/REWlFD
元ネタ……というよりネタ元カミングアウトにござる。

拙者たちの子供のころ金子光伸という子役のスーパースターがいもうした。
「悪魔くん」の真吾少年と「ジャイアント・ロボ」の大作少年の役の子にござる。
彼はその後役者を辞めて一般人になっていたらしいのでござるが、一度特撮ものにカムバックする話があったそうで…。
それは何代目かの「仮面ライダー」だったそうですが、諸般の事情から実現はしませなんだ…。
そして、なんと金子氏はその後お亡くなりになられたと…。
金子氏の仮面ライダー、見とうござりもうした(涙)。

そんなわけで、「メフィストを助けに金子氏の仮面ライダーが現れる」というネタは、メフィストを登場させたころから考えていたものなでござる。
若い子を置いてけ堀にして申し訳ござらん。


126 :くたばれクトゥルー!:2005/08/31(水) 15:55:21 ID:4/REWlFD
(いまだ!クトゥルーの意識が海上に逸れているあいだに………一気にオレをメルトダウンさせてやる!)
キバを食いしばり、目が真赤になると同時に昭和ゴジラの背ビレが光らなくなった。
「対デストロイア」戦で死んだ息子のことが脳裏を過ぎる。
(…だが、あれはメルトダウンの形としては失敗だ。エネルギーが外に漏れていたからな…。暴走の最後の瞬間までエネルギーを押さえ込む。押さえ込んで、押さえ込んで……すべてのエネルギーでもって、この邪神クトゥルーを焼き尽くしてやる!)

ポチャン!
そのときメフィストの投げた「石」は小さな水音とともに海面に飛び込んだ。
その水音は、もちろん昭和には聞こえなかったし、クトゥルーには聞こえたがとくに気にも止めなかった。
クトゥルーにも昭和にも気づかれぬまま、「石」は静かに沈みつづけた。

……エネルギー臨界はあっというまに100%を突破した。
胸の中が熱い!心臓が破裂しそうだ。
しかし邪神は海上のメフィストを追い、昭和の様子には気がついていない!
チャンスだ!
昭和は真赤に血走った目を見開いた!
(くたばれ!クトゥルー!!)


127 :石が呼ぶ:2005/08/31(水) 15:56:38 ID:4/REWlFD
(くたばれ!クトゥルー!!)
ぱああっ!
昭和がその思念の中で「クトゥルー」の名を唱えた瞬間、「石」が静かに光り始めた。
そして……。
(くとぅるーぅ………くとぅるぅーーーう……)
……「石」が鳴きはじめた。
(くとぅるー)
「石」の泣き声はどんどん大きくなっていった。
くとぅるー…、くとぅるー…、くとぅるー…、るー…、るー…るー…るー…るー……。
漆黒の海中に(クトゥルー)という呼びかけがコダマし続け、いっこうに消える気配が無い。
いやそれどころか、(クトゥルー)のコダマは消えるどころか却って力強さを増していく!?
(……ン、ナンダ?誰ダ!私ノ名ヲ呼ブノハ!?)



128 :幻の男:2005/08/31(水) 15:58:33 ID:4/REWlFD
(クトゥルー・ウガフナグル・フタグン!)
(……偉大なるくするふーは彼らの従兄弟だが…)(くーとりゅう)
(クトゥルとハスタァは安息所をめぐって…)(く・りとる・りとる)
(…喉をならし、咳き込むように……)(くたあと・あくあ・でいげん)
(……この危機にあたり人類に友好的なる神々、ク・リトル・リトル…)(クルールー)
(ズールー)(…チュールーという邪教の神…)(クトリュート)(久遠に臥したるもの…)
(クトルフ)(クスルフー)
(称えよ、称えよ……クトゥルー・ナフルフタグン!)
さまざまな言語、さまざまな発音で「クトゥルー」が果てしなく連呼された涯に、何かを書きつづける男の姿が浮かび上がった。


129 :クトゥルーの呼び声:2005/08/31(水) 15:59:46 ID:4/REWlFD
長身痩躯、見るからに病弱そうな男だった。
(唾棄すべき有色人種たち)(忌まわしいユダヤ人)(高貴なる白人種の偉大なる指導者ヒトラー)
…孤立と病弱、貧しさ、そして自己の血統への恐怖が、この男を悲しい差別主義へと駆り立てていた。
「レッドフック街事件」「インスマスの影」「潜みすむ恐怖」「アーサー・ジャーメイン」「チャールズ・ウォードの症例」…。
男が書いたものにも、自身の心が反映されていた。

(フン…)現実世界で、クトゥルーが嘲笑った。(…ナンダ?コノ余興ハ??)
だが次の書名を見て、大邪神はもう笑わなかった。

「クトゥルーの呼び声」


130 :友あり:2005/08/31(水) 16:00:59 ID:4/REWlFD
(な、なに!?クトゥルーだと!?)
言葉を失った邪神に代わり、こんどは昭和ゴジラが叫んだ。
(なぜこの男はクトゥルーを!?この男の中に生まれた邪悪が、別の邪悪と感応したとでもいうのか!?)
…孤立を続けていたら、本当に昭和の思った通りになったかもしれない。
だが、男は見捨てられ歪みきった怪物にはならなかった。
彼には友がいたのだ。
ユダヤ人の友、お互いに小説のテーマを融通しあった友、小説の中で互いに殺しあった(笑)友、彼の小説を埋もれさせぬため私費を投じて出版社を設立した友…。そして彼の著作に親しんだ世界中の、あらゆる民族の友、友、友。
友たちが、「男」を人の世界に引き戻し繋ぎ止めたのだ。

後期の著作において、彼は吐露した。
(この宇宙で、どちらの種族が高等でどちらかが下等などということがあるだろうか?)
そして無限の共感をもって著作に書き込んだ。
(いずれにしろ、彼らも人間だったのだ!)

131 :死の光:2005/08/31(水) 16:02:38 ID:4/REWlFD
そして「男」が消えた。
入れ替わりに「光」がやって来た!
それも、見る者の網膜や脳髄まで焼き尽くすような閃光が。
目を瞑っていても見える光、眠りの世界まで切裂く光が網膜を突き抜ける。

(コレハ!?コレハ!アノトキノ!?)(これは!まさかあの!?)

水爆の火か?それとも原初の世界でのビッグバンなのか?
閃光に続いて激しい熱と衝撃がやって来た。だが、あまりに大き過ぎて却ってなにも感じられない。

(……そうだ、全身を寸刻みに苛む苦痛がやって来たのは、ずっと後だった。)

光と熱の中で仲間が、次々黒い影のようになり、捻れ、翻って燃え尽きるさまを、クトゥルーは、そして昭和は見ていた。
閃光で眩まされ、何も見えないはずの目で見ていた。
轟音で何も聞こえないはずの耳で、仲間の悲鳴を聞いていた。

そして……、どうすることもできなかった。

132 :乗り越えた:2005/08/31(水) 16:03:53 ID:4/REWlFD
気がつくと昭和ゴジラは、燃え立つような真紅の巨大な目と、敵意も無いままに見つめあっていた。
(今ノハ…アノ「男」ガ見セタノカ?私ノ記憶ヲ…?……ソレトモ……。)
クトゥルーのテレパシーにも驚きの感情が溢れていた。
(いやわからん…。部分的には確かにオレの記憶もあった。)ついさっきまでの敵対など忘れ果てたように昭和も答えた。(…ときに大邪神よ、オマエはあの光と熱の地獄を本当に経験したのか?)
(ソウダ。タシカニ経験シタ。コノ宇宙ガ生ミ出サレタ爆発ダ。アノ中デ、多クノ仲間ガ存在ヲ止メタ。シカシ、私ハ存在スルコトヲ止メナカッタ。)
(オレの経験したのは……水爆だ。海底の洞窟でともに眠りについていた仲間は、……殆ど死んだよ。オレやオヤジは運が良かったんだ。)
(運ガ良カッタ?……本当ニソウカ?生キ残ッタ者ニ残サレタノハ………タダ苦痛ダケダッタハズダ。)
(なんだ、よく知ってるな。そうだよ、全身を焼け焦がす苦痛の塊さ。でも、体の苦痛は耐えることができたよ。)
(……仲間ヲ失ッタ悲シミヤ怒リハ……。アノトキカラ、私ニトッテ感情ハ、憎悪ト怒リダニナッタ…。)
(はははは……そうだ、オレもだよ。おかげで、人間と見りゃ襲う。光を見たら怒り狂うってのが随分続いた。)
(……………ソウ……カ…。)
(だけど………乗り越えたよ。)



133 :ファンの子供たち:2005/08/31(水) 16:05:06 ID:4/REWlFD
(乗リ越エタダト!?……ウソダ!)
いったん静まっていた邪神の眼に真紅の怒りが戻ってきた。
(乗リ越エラレルハズナド無イ! アノ怒リヲ、悲シミヲ覚エテイル限リ、乗リ越エラレルハズナド無イ!!)
(でも……乗り越えたんだよ。どうしてだか判んないけど。)
自分でも何故だか判らないものを、昭和は一所懸命に相手に判らせようとした。
そのとき昭和は、さっきの幻の男とその友のことを思い出した。
(…ひょっとすると、オレを乗り越えさせてくれたのはファンの子供たちなのかもしれないな。)
(……ファンノ子供タチ?)
(そうさ、ゴジラ!ゴジラ!ってね。寄って来るんだよ。踏まれたら死んじまうんだぞってね(笑)。もっとも、オレのファンは皆とっくにオッサンだけどな。)
「オッサンであるファンの子供たち」などという話は、大邪神の理解の範囲を逸脱していたろう。
だが、次の問いに対する昭和の答えは、「逸脱」どころではなかったのだ。


134 :許すために…:2005/08/31(水) 16:07:01 ID:4/REWlFD
(サッキノ幻ノ男ノト同ジナノカ……。乗リ越エタノハ……、何トカ判ッタ。ソレデハ、モウヒトツ答エテクレ!オマエハ、ドノヨウニシテ、アノ大破壊ヲ忘レルコトガ、デキタノダ??)
アタマを掻き掻き昭和は、邪神にとって想像を絶する言葉を返していた。。
(…うーん、忘れてなんかないぜ。)
(…忘レテナイダト?!)
(覚えてなきゃダメなんだよ。
だって……覚えてなきゃ、ちゃんと許せないだろ?)
その瞬間、海中に大邪神の驚愕の思念が轟きわたった!
(……オ……オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!)
(ど、どうしたんだ?クトゥルー?)
(シ、信ジラレン!オマエハ、アノ大破壊ヲ、人間ヲ許スタメニ覚エテイクトイウノカ!??)
やがて……クトゥルーの眼の色が急速に穏やかになっていった。
(私ハ………理解シタ。ツイニ理解シタ。…オマエハ、体ハ小サイガ、心ハ大キイ。…私ヨリモ。ズット大キイ。……ズット偉大ダ。)

135 :さらば友だち:2005/08/31(水) 16:10:11 ID:4/REWlFD
真紅に染め上げられていたクトゥルーの目が涼しげな青に変わると、真っ黒だった海も急速に澄み渡っていった…。
黒い水が集まり、身長約2km、膜質の翼とタコのような頭をもつという伝承どおりのクトゥルーの姿になった。
もう、海に「憎悪」や「怒り」は漂っていない。
(……コレマデ生キ長ラエ、遂ニ私ハ仲間ト呼ベル者ヲ見出シタ。…ダガ、私ガ、ノシ歩ケバ、ソレダケデコノ星ハ破壊サレテシマウダロウ。仲間ノ住ム星ヲ破壊スルワケニハユカン。)
クトゥルーは昭和が波でもみくちゃにならないように、ゆっくり後ろを向いた。
(名残惜シイガ……再ビ眠ロウ…。太陽ガ肥大シテ、コノ星ヲ飲ミ込ムソノ時マデ。仲間ノ住ムコノ星ヲ破壊セヌタメニ……)
クトゥルーが歩き出すと、その正面に忽然と石造りの途方も無く巨大な扉が現れた。
その中は、澄んだ海ではなく暗い闇が湛えられている。
クトゥルーの足が一歩扉の向こうへと踏み込んだとき、昭和ゴジラは力いっぱいに叫んだ。
(待てよ!クトゥルー!そういうときは『仲間』じゃないぞ!)
…邪神が足を止めた。
(そういうのはな!『友だち』って言うんだ!)

石棺の戸口で、クトゥルーは振り返った。
(…ソウカ、ソレデハ………サヨウナラダ……『友だち』。)

クトゥルーの背後で扉が音も無く閉じると、石棺は海底の地中へと静かに沈降していった。
昭和が慌てて海底のドロをかき回しても、石棺を見つけ出すことはとうとうできなかった。


136 :GP会場に帰る:2005/09/01(木) 07:44:20 ID:0lUR/9Me
表裏二つの事件で「名前に『キング』のある怪獣GP」会場は、湧きに湧いていた。
表は「ブラックキング対エレキング」のGP決勝戦。
裏は、「怪獣王昭和ゴジラが邪神クトゥルーを激闘の末撃破!怖れをなした邪神はシッポを巻いて闘争した」というレッドキングからの連絡であった。
レッドキング情報はこのあとひたすら一人歩きを続け、ゴジラの神格化に一役かうことになる。

警戒された他の邪神の乱入も無かったので「悪の帝王」作戦本部も直ちに解散され、みなゾロゾロGP決勝会場に向かっていた。
しかし、安堵に顔を輝かせる「悪の帝王」たちに背を向け、一人徒歩で階段を昇る者があった。
我らが少年特オタ、358少年である。
彼は、「あの人」との約束を果たすため、もうひとつのGP決勝に臨もうとしていたのだ。



137 :最後の光のカケラまで:2005/09/01(木) 07:46:19 ID:0lUR/9Me
がちゃっ
(うっ!まぶしいっ!)
扉を開け屋上に出ると、夕陽が最後の光を358少年の顔にマトモに投げかけてきた。
その夕陽を背に、一人の男が立っていた。
「やっと来てくれたね。358くん。」
「……佐野史郎さんだね。やっぱりここだったんだ。」
夕陽を背に、史郎は振り返った。
「ここが一番よく見えるからね。最後の夕陽が消えるのが…。」
「夕陽は沈んでも……でも、光は消えないよ。」
「…だいじょうぶ。ボクが消すさ。…最後の光のカケラまで。」


138 :本当の黒幕:2005/09/01(木) 12:14:51 ID:0lUR/9Me
史郎の視線を真っ向から受けて止め、358少年は言った。
「…本当の黒幕は……やっぱりオジサンなんだね。」
ごくっと生ツバ飲み込んで358少年は続けた……。
「……黒猫さんから聴いたんだ。『抑えることあたわぬもの、去らせ難きもの、呼び出すことなかれ。』…魔物を召喚するときの鉄則だって。…でもクトゥルーって、抑えるのも去らせるのも無理な相手だよね?」
史郎は358少年の語り掛けに否定も肯定もしない。
ただ空に現れた宵の明星を見上げ言った。
「…あのクトゥルーが自分から退いたのはまいったなぁ。」
358少年も空を見上げて言った。
「あれは墓に眠っている幻視者の力?」
「いや、ちがうよ。幻視者の作品を愛した仲間や読者の力さ。いったいどれぐらいの者が、あの墓に行って幻視者に語りかけたと思う?」
そして史郎は苦々しそうに付け足した。「…ツァトッガのやつ、邪魔しやがって。」

139 :大事なのを忘れている:2005/09/01(木) 12:16:17 ID:0lUR/9Me
「……ところで最初のキミの質問だけど。答えは『イエス』だよ。ボクが黒幕だ。
暗黒つながりでシスの暗黒卿シディアスをまず動かして、クトゥルー復活計画に着手させた。
もちろん呼び出したクトゥルーとは、ボクが話をつけることになっていたのさ。」
「メジャー組のダース・シディアスを操りながら、反対側のマイナーキャラも操ってたんだよね?」
「それも答えは『イエス』だな。もうちょっとで特撮南北戦争までいけたんだけどね。ボクがアメリカを留守にしちゃったからなぁ。」
「うん、オジサンはアメリカに混乱の種を蒔いたあと、この国に戻って来たんだ。…ホントに色々やってるよね。自分がどっか行ってるあいだに邪神ダゴンをその同じ体におろしたり、『くたあと あくあ でいげん』って名乗ってグランドキングのコックリさんに答えたり…。」
「ひとつ大事なのを忘れてるよ、358くん。メットンを使ってキミを殺させようとしたことさ。」


140 :…さあ、はじめようか:2005/09/01(木) 12:17:31 ID:0lUR/9Me
「ひとつ大事なのを忘れてるよ、358くん。メットンを使ってキミを殺させようとしたことさ。」
これには358少年もびっくりしたようだった。
「えっ!あんなころからボクのこと狙ってたの?」
「そうさ、ボクの邪魔をしてる連中は、いわゆる正義の味方だった連中で、死んだ後も『大いなる善意』と一体になって宇宙全体を見守ってるんだ。これまでキミを助けてきたヤツとか、クトゥルーの海でメフィストを助けたヤツなんかもそうだ。」

(そうなんだ358くん。私はウルトラマンキングが生まれるよりも、ずっとずっと古い存在なんだよ。だから現実の世界が危なくなっても、直接助けることは出来ないんだ。それで……。)

「……ヤツラの声を聴くことができる者を捜さねばならなかった…それが358くん、キミなのさ。いま本人からレクチャーがあったろ?」
…そのとき、夕陽の最後の輝きが消えた。
「…さて、太陽はやっと退場したか。…いよいよボクの時間だね。」
沈む夕陽を見ていた史郎が振り返ると、その装束は三重王冠を被り、手に黄金の勺を持ったエジプト王のものになっていた!
「この衣裳が気に入っててね。……さあ、始めようか?」
史郎が手にした勺を振りかざす!
すると、夜空を飾る満天の星が次々消えていった。

141 :三邪神:2005/09/02(金) 12:19:27 ID:ZXs3c2o4
夜空を飾っていた星が、闇に呑まれて次々消えていく!
だが暗黒の広がりは、358少年と佐野史郎のあいだでぴたっと静止した。
「ん…?」
眉を顰めると史郎が叫んだ。
「邪魔をするのは誰だ!?姿を見せよ!」
その叫びに答え、358少年の後ろに二つの姿が現れた。
一方は「となりのトトロ」。
もう一方は、グランドキングを「深淵」から脱出させたあの「父」だ。
「ツァトッガにハスタァか!?ボクの邪魔をするのか!?」
ツバを飛ばし叫ぶ史郎に対し、「トトロ=ツァトッガ」と「GKの父=ハスタァ」は静かに、しかし威厳ある声で応じた。
「オレたちはこの星が無くなることを臨まない。」と、まずはツァトッガ。
「これで退け。『無貌の神』よ。」黄衣の王ハスタァも続いた。

三柱の邪神が358少年を中心に睨みあっていた。


142 :変身!光の巨人!!:2005/09/02(金) 12:24:12 ID:ZXs3c2o4
睨みあっていた史郎の口元が、醜くく吊りあがった。
「どうあっても邪魔するんだな…。いいだろう、おまえたちならボクの邪魔ぐらいできるさ。だがなぁ、ボクたち三邪神の力が激突すれば、それだけでこの世界なんかお終いだぞ?わかってるのか??」
ツァトッガとハスタァは「やれやれ」というように睨みあいを止めると、今度は358少年に向かって言った。
「ボウズ、聞いてのとおりだ。オレたちがヤツと戦うわけにゃあいかん。」
「…我らがヤツの力を抑えていこむ。そのあいだに、ソナタの力でヤツを退けてくれ。」
358少年は二柱の邪神それぞれに力強く頷き返した。
「うん、ありがとう。やってみるよ。」
…そして少年はあの青い石を頭上高くさし上げた。

「変身!」
光が溢れた!そして…。
満天の星が輝く夜空を背に立つ光の巨人。
…358少年はウルトラマンに変身した!



143 :ボクはノイ:2005/09/02(金) 12:39:30 ID:ZXs3c2o4
358少年のウルトラマン、それは今まで358少年自身一度も目にしたことの無い未知のウルトラマンで、右腕が特徴的なガントレットのような銀色のプロテクターに覆われていた。
聳え立つ光の巨人を見上げ、史郎が苦々しそうに吠えた。
「……銀腕の旧神!…ヌァダであったか!」
「いや。いまは違う。……いまは…」

(さあ、358くん。きみのウルトラマンに名前をつけて。)(え?で、でも…)(びっくりすることなんか無いじゃないか。ウルトラマンの命名は変身者の権利じゃないか?)(う、うん…わかった。それじゃあ…ね…。ボク、い○ちゃんだからひっくり返して……。)

ウルトラマンは358少年の声で叫んだ!
「ボクはノイ!ウルトラマンノイだ!」


144 :名無しより愛をこめて:2005/09/02(金) 17:19:42 ID:ZXs3c2o4
ネタ元カミングアウト 「銀腕の神ヌァダ」

イギリスの島ケルト、ダナン族の主神にござる。
でもって、どうやらクトゥルー神話の旧神ノーデンズの元ネタらしい…。
フランシス・レイニーはクトゥルー神話辞典で「『パンの大神』にノーデンズについての言及がある」と言うとるそうで…。
ところが「パン〜」を読んでみるとそこに書いてあるのは「銀腕のヌァダ」のことなんでござる。
でもってヌァダは「光の剣クラウソナス」を持っとります。
「光の巨人」「銀の腕」「光の剣」……なんだか相性良うござるな。
しかも「旧神ノーデンズ」とつながりあり!!

「こりゃもう頂きぃ」と喜んでたら、ガメラを呼びにノーデンズが出て来もうした(笑)。
なんで「ノーデンズ」という部分はオミット。「不敗の剣/光の剣・クラウソナス」だけ使っちゃうでござるよ。



145 :ニャルさま顕現。:2005/09/02(金) 17:22:20 ID:ZXs3c2o4
「ノイ?……ああ、Neuね。『新しい』か。『旧』神のくせに『新しい』とは妙なヤツだ。はっはっはっはっ……。」
笑いながらエジプト王の衣裳はそのままに、史郎の体がズンズン大きくなっていく。
同時に顔も変化を始めた。
目鼻口が溶けて円錐状に伸び、その先端に血のような赤が浮かび出た。
「名乗らなくっても知ってると思うが……、ボクは『這いうねる混沌』『顔の無い神』『暗黒神』『ニャルさま』ことナイアルラトホテップさ。」
身に纏った黄金の装具に、苦悶の形相を浮かべる様々な生物の顔が浮かんでは消える。
手にした勺を一振りすると、奇妙に歪んだ幅広肉厚の大剣に一変した!
「死のヨロイと虚無の剣。その身で味わうがいい!」
混沌神が剣を振りかざした!


146 :ウルトラマン対ニャルさま:2005/09/02(金) 17:24:31 ID:ZXs3c2o4
空を切裂き「虚無の剣」が真っ向から振り下ろされた。
体を右に開き、これをかわすノイ。
だが、
(もっと大きく避けて!!)(えっ!?)
ノイはとっさにその体勢から大きく仰け反った。
同時に「虚無の剣」の形が変化した!
新体操のリボンのように細く閃くと、さっきまでウルトラマンの胸があったあたりの空間をごそっと舐め捕ったのだ!
「逃ぃーげぇーたぁーなぁー?」
邪神が今度は剣を横様に薙ぎ払った!
(後ろに退って…)(違う!ジャンプだ!)(えっ?!)
頭より先に体が反応した!
飛び込み前転のように大ジャンプするウルトラマン!
その下を薙ぎ払う「虚無の剣」が伸びた!薙ぎ払いの弧が二倍以上に大きくなる!
だが、ウルトラマン=358少年は、二度まで混沌神の攻撃を回避しきった!
「今度はこっちからいくぞ!」



147 :DVDボックス発売記念:2005/09/05(月) 12:06:37 ID:ZFkqyfgg
「今度はこっちからいくぞ!」
(…って、言ってみたけど、ボクどんなワザ使えるの?)(キミの知ってるワザならなんでもできるよ。)(よぉーし!)
「DVDボックス発売記念!…ストリウム光線!」
358少年=ウルトラマンのシルエットが一瞬虹色になったかと思うと、立てた右前腕からウルトラマンタロウの必殺光線が放たれた!
だが、光線は混沌神の黒いヨロイにそのまま吸い込まれてしまった!?
「うそ!?吸い込まれた!…き、効かないの?!」
「ははは、『DVDボックス発売記念』なんて言うから、ウルトラQかと思ったよ。」
「……だってウルトラQって…。」
「知らないのかい?358くん。星川航空に勤める万城目淳は、ピンチになるとウルトラQに変身するんだよ。」
「……この大ウソツキ!」


148 :遅れて到着:2005/09/05(月) 19:59:27 ID:kqW4qy4K
ハスターの従者、ビヤーキーに乗って仲間の援護にやってきたタロウ怪獣軍団。だが・・・
「もう戦い終わってるじゃねーかぁ!」
バードンは口から火を吹き、ムカデンダーに襲い掛かった。ガンザやデッパラスも参加する。
「待って、俺にそんなこと言われても・・・」
言いながら逃げるムカデンダー。ビヤーキーは時空も超える力があるため、なかなか捕まらない。
だがバードンたちもビヤーキーに乗っている。ムカデンダーたちが超空間の鬼ごっこを行っているのを
そんな彼らを横目に、ミエゴンはゾイガーたちを集めていたタイラントに近づいた。
「どうも、タイラントさん」
ミエゴンに声を掛けられ、タイラントが振り返った。
「よお・・・タロウ怪獣全員集合じゃないか、凄いな」
「終ったんですか?」
「ああ・・・完璧にな」

一方、必死で逃げるムカデンダーは奇妙な光景を目にした。
誰もいない惑星で、何事か呟きながら、岸壁に頭を打ち続けている。
「また遅れた、また活躍できなかった!」
ようやく宇宙へ到着した、FWガイガンだった。


149 :時間をちょっと遡って…:2005/09/06(火) 15:25:42 ID:BX8k60wL
「佐野さん。変なものが手に入ったんです。」
あれはまだ「パチモン怪獣GP」がやっていたころのことだった。
新番組「ウルトラマンマックス」の打ち合わせの席で、若手スタッフの一人が妙な石のカケラを取り出して見せた。
「なんだい?これは…??」
「……まったくマニアってのは呆れ果てた連中ですよ。……これロバート・ブロックの墓石のカケラだそうなんです。」
そして、どういうことになったのかは全く覚えていないが、史郎はその石を持ち帰ることになったのである。


150 :偶発的召喚:2005/09/06(火) 15:27:41 ID:BX8k60wL
ロバート・ブロック。
アメリカのホラー作家で、世間的にはヒッチコック監督が映画化した「サイコ」の原作者として名を知られている。
けれども、史郎にはもうひとつ、別の方面でその名を耳にしていた。
「師であるHPラヴクラフトと小説中で楽しく殺しあった作家」というのがそれである。
ブロックはラヴクラフト作の「闇に這うもの」で「這いうねる混沌ナイアルラトホテップ」に殺された。
だが、「闇に這うもの」が雑誌掲載され、まだ少年作家だったブロックが得意の絶頂にあるとき、ラヴクラフトは死の床についていた…。
結局、ブロックにとってナイアルラトホテップは少年期の夢と不可分の邪神になった。

史郎は自宅の私室で、石を手の平に転がしながら独り言を呟いていた。
「ロバート・ブロック………。あなたは、敬愛する師ラヴクラフトと再会できましたか?」
そのとき、部屋に異変が起きた。


151 :謎の「女」:2005/09/06(火) 15:29:26 ID:BX8k60wL
証明が急に弱くなり、闇が版図を広げた。
「おや?いったいどうしたんだ??」
史郎はリモコンで照明を操作しようとした。
全照明、調光、常夜灯……、まるで切替わらない。
「どうしたんだ??」
立ち上がりかけたとき、彼は室内にいるのが自分ひとりではないことに気がついた。
かすかな光りの中、痩せた大柄の……女…?が立っている。
いや、ほんとうに女か??
…たぶん女だろう、シルエットしか見えないが、スカートを履いているし、髪型も女性のものだ……。
「女」は史郎に向かってぎくしゃく近付いてきた。
理由は判らないが、なんとも言えない不快感・嫌悪感でいっぱいになる。
(逃げたい!逃げなければ!?)史郎は今度こそイスから立ち上がろうとした。
…だが…立てない!金縛りだ!
史郎の全身からどっと冷や汗が流れる。
「女」がすぐそこまで近寄って来た。


152 :助けに現れたもの:2005/09/06(火) 15:30:48 ID:BX8k60wL
「退け!:外道め!」
声と同時に史郎の背後から肩越しにニュッと手が飛び出すと「女」に人差し指を突きつけた。
「ぎゃあああああぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
男の声で「女」は叫ぶと、顔や頭を掻き毟る。
手には、ギナギナ光る包丁が!
そして頭を掻き毟った拍子に、安物のカツラがバラリと落ちた。
「消え失せよ!」
史郎の背後から力強い声が響くと、「女」……いや「男」は身悶えしながらどんどん影が薄くなり……、数秒後には完全に消え失せてしまっていた。
「危なかったな…。ワタシも召喚されていたからよかったものの、そうでなければ…」…背後の誰かが言葉をかけてきた。
「……今のあいつはノーマン・ベイツ=エド・ゲインだ。女装趣味でマザコンの変態連続殺人犯だぞ。」
「あ、あなたは…。」
史郎は肩越しに振り返った。
そこに立っているのは、エジプトのファラオの装束に三重宝冠を被って勺を手にした黒い男だった。



153 :混沌神対358少年ふたたび:2005/09/06(火) 15:36:20 ID:BX8k60wL
(いいぞ!ナイアルラトホテップ!混沌の渦を巻き起こすんだ!全てを生み出す混沌の坩堝を!!)


「スペースギロチン!!」
ウルトラマン=358少年が叫び垂直に切り立った光線の刃が笑うナイアルラトホテップを真っ二つに………切り裂かない!?
やはりストリウム光線と同じく、黒いヨロイに吸い込まれた。
「そのヨロイはベムスターみたいに光線を食べちゃうんだな!…なら!ソルジェント光線!ワイドショット!スペシュウム光線!ゼペリオン光線!スペースQ!!……」
358少年は咄嗟に思いつく限りの光線ワザを混沌神めがけ乱射した。
エネルギーの吸収限界を超えれば、邪神の「死のヨロイ」も粉砕できる!…そう思ったのだ。
眩い閃光が次々ヨロイの闇に吸い込まれていく!
…そして、最後の光線、オーバーレイシュトロームがヨロイの表に吸い込まれていった…
命中すればあらゆる怪獣・宇宙人を微塵に粉砕するはずの光線の雨を、ナイアルラトホテップは笑ったままで尽くヨロイの中に吸い込んでしまったのだ
「そんな…、これだけのエネルギーでも吸収しきっちゃうなんて……。」
「どうだい?鉄壁だろ?…でもね、このヨロイはただ防御だけじゃないんだ。」
ヨロイの黒い表面まるで水面のように波紋が走り、水底から何かが浮かび上がって来た。


154 :コレクション:2005/09/08(木) 12:05:46 ID:KrKNQmmH
黒いヨロイの面に水面のように小波がたち、水底から様々な顔が得かび上がった。
人間以外の生物も多い……というより、人間は少数派だろう。
ともかく入れ代わり立ち代り現れる「顔」「顔」「顔」……。
「どうだい?ボクのコレクションは?」
「コ、コレクション!?」
「そうさ。ボクが願いをかなえてやるかわりに、願いをかけた者にはコレクションに加わってもらうんだ。ほら、ごらん。
ヨロイの面に知った顔が現れた!
「佐野史郎さん!」
「これまでの企みは全て潰え去った。こうなったらボク自身の手でこの男の願いを叶え、正式にコレクションに加わってもらうのさ。」
ヨロイの面に現れた史郎の顔は他の顔と違って幾分の悲しみと強い覚悟に満ちていた。

(その悲しさって……その覚悟って……なに?なんでそんな顔してるの?史郎さん?)

「……彼の正式加入でボクのコレクションも……。」
「…言うなあっ!」
声変わりしかかった声の絶叫が、邪神の言葉を叩き切った!
「な…に?」
「コレクションなんて言うな!史郎さんを帰せえっ!!」
そのとき、358少年=ウルトラマンの銀の右手から赤い炎の剣が迸り出た!


155 :心の剣:2005/09/08(木) 12:07:14 ID:KrKNQmmH
「なに?このカタナ?」
(それは「不敗の剣クラウ……」
「抜いたな!クラウソラス!」
混沌神の「虚無の剣」が真っ向から振り下ろされた!
これをとっさに358少年は炎の剣で弾き返す!

(クラウソラスは心の剣。生き抜く意思、負けない心だけが唯一「死」に抵抗できるんだ!)
「ボクの意思が力に!?」

「素人戦士に心の剣が使いこなせるかっ!?」
ナイアルラトホテップは、今度は斬撃でなく刺突を仕掛けてきた!
ひとつの切っ先が何十にもなって襲い掛かる!
同時に一つ一つの切っ先がヤリのようにぐんと伸びてきた
「負けるもんかぁっ!」
炎の剣が襲い来る全ての切っ先を、尽く薙ぎ払った!



156 :その剣が邪魔:2005/09/08(木) 12:08:31 ID:KrKNQmmH
「ならば!瘴気弾!」
今度は邪神の指先から、クトゥルーの海で昭和ゴジラを発狂させかかったのと同種の力が凝集されて放たれた!
あまりに至近距離で逃げる余裕はない!?
「逃げたらやられちゃう!」
反射的に358少年は炎の剣を握った手首を旋回させた!
長く尾を曳く炎が、一瞬、燃え盛る炎盤を形作る!
ボンッ!!
炎の盾と衝突した瘴気弾は煙も残さず消滅した!

「素人のにわか戦士と侮ったが……。やはりその剣が邪魔だな!」
混沌神がこれ見よがしに「虚無の剣」を大上段にふりぶった。


157 :罠だ:2005/09/08(木) 12:09:28 ID:KrKNQmmH
「この一撃!受けてみよっ!」
邪神は真っ向から「虚無の剣」を振り下ろすっ!
「そんなの怖くないぞ!」
358少年はこれを恐れず真っ向から炎の剣で受け止めた。

(いけない!ワナだっ!!)

ビキィィィイインッ!
二つの剣が激突する!
だが接触した瞬間、混沌神の剣はムチのようにしなると358少年の剣に巻きついてきた!
「引っ掛かったなぁ…(笑)。受けてみよと言われて、バカ正直に受けるかねぇ?」
ギシィィッ!
炎の剣が軋み音を立てた。
「お、折られる!?」


158 :折れない心、折れない剣:2005/09/08(木) 12:11:22 ID:KrKNQmmH
メキ……メキメキッ…
剣が軋み音をあげた。
「お。折られるっ!?」

(358くん!怖れることなんかない!キミの手にしているのは心の剣。キミの心が折れない限り、キミの剣も決して折れない!)

「よおーーーっし!……えーーーーーいっ!」
358少年は「心の声」を信じ、剣に力を込めた。
すると……、剣の輝きが赤から青に変化する!?

「剣のグレードが上がるだとぉ!?…ならば勝負を急ぐまで!」
邪神は358少年の目と鼻の先に指先を突きつけた!
瘴気弾だ!!
この距離ではもちろん逃げられない!頼みの剣も押さえ込まれている!!
「ふはは!死ね小僧!!」
指先から瘴気弾が放たれた!
だが、必殺のはずの瘴気弾は、邪神の指先と358少年の顔のあいだでピタッと停止した!?
…触手だ!幻の触腕がナイアルラトホテップの瘴気弾を掴みとっている!?
「ク、クトゥルー!?キサマまでオレの邪魔をするのかあっ!?」
「ツァトッガ、ハスタァ、それらクトゥルー……。みんなボクのなかまだ。ナイアルラトホテップ!もうオマエに勝ち目なんかないっ!!」
358少年の心の剣がさらに輝きを増しながら変化する!
青い輝きから無色の光り、太陽の輝きに!

(358くん!それこそ「心の剣」の最高の姿!「光の剣」だ!)

光の剣から放たれた輝きが、巻きつき締め上げる「虚無の剣」を透過した!
「なんだぁとぉ!?こ、この小僧の『思い』が、これほど強いとは!?」」
「ウウうぅぅぅぅぅぅぅぅゥゥッ……………やあああっ!」
358少年が叫ぶと同時に、「虚無の剣」はバラバラに寸断された!


159 :佐野さん帰せ!:2005/09/08(木) 12:12:41 ID:KrKNQmmH
(そんな馬鹿な!ナイアルラトホテップが!敗れる!?あの子が勝つ!?)
ヨロイの中で、佐野史郎は驚愕した!
358少年は、銀の右腕で邪神の両手を跳ね上げると、手にした「不敗の剣」を自分の足元に突き立てた。

(武器を手放した?!な、なにをする気だ!?)。

「佐野さんを返せっ!」
358少年がヨロイの表に浮かぶ佐野史郎めがけ両手を突き出した。
まるで水でいっぱいの洗面器に手を突っ込んだように、358少年の両腕は肘のところまでヨロイの表に沈みこむ。

(ボクを、助ける気なのか!?)

358少年の両手が史郎をがっちり掴まえた!


160 :勝利:2005/09/08(木) 12:14:06 ID:KrKNQmmH
そこからあとは一瞬だった!
助けた史郎もろとも両腕を引き抜くと、片足で邪神を蹴り返す。
そして銀の右手で光の剣を引っ掴み「X」字に剣を翻した!
混沌神の体に光るXが刻みこまれ…。

「な、なんということどぅあぁぁぁっ!?」

墨汁のような煙を上げながら、邪神の体は四つに崩れ去ってしまった。

…夜空に星が帰ってきた。
混沌の邪神は消え去ったのだ。



161 :トトロ去る:2005/09/08(木) 12:15:34 ID:KrKNQmmH
ふと気がつくと、358少年はもとの人間の姿に戻っていた。

「やったな小僧。本当に勝つとは思わなかったぞ。」
「ありがとうトトロ。キミたちが助けてくれなかったら………あれれ?ハスタァは?」
ツァトッガ=トトロに声をかけられ辺りを見回すと、ハスタァの姿が無かった。
「ヤツなら帰ったぜ。ハイータのところへな。」
「……あの…ハイータって、なにもん??」

(…何十億年もむかしに、黄衣の王ハスタァと心を通わせた存在だよ。)

……例の「力ある人」=超古代のウルトラマンが、淡い幻となって傍らに立っていた。
「心を通わせたっていうと……、こんどのクトゥルーとゴジラみたいだね。」
「そうだ。大昔にハイータと心を通わせ……ハスタァはどういうわけか邪神じゃなくなった。おかげで封印も失効して、晴れて自由の身さ。」
トトロの目が糸のように細くなり、遠い昔を思い出す表情になった。
「…あんときゃあ、オレにはサッパリ理解できなかったが……。いまじゃそのオレも、サツキとメイにクビったけ。ついでにやっぱり自由の身さ。………最初っからそういう仕掛けだったんだな?銀腕……じゃなかったウルトラマンよ?」

(宇宙開闢以前からの不死身かつ強大な存在。それがあらゆる生き物を果てしなく憎悪している…。そんなものを放置するわけにはいかになかったのだ……。)

「……おい。封印してゴメンなさいなんて寝言なら言う必要はないぞ。封印されてなかったら、オレはこの星を破壊しちまってたろうし、そうなったらもちろんサツキやメイにも会えんかった……。」
そこまで言うとトトロは急にソワソワし始めた。
「いかん!サツキやメイの子供たちが花火やるって言ってたのを忘れてたぞ。……急いで帰りゃあまだ間に合うな…。ほんじゃアバヨ!」
破れ番傘を開くと、トトロ=ツァトッガは夜空に高く去っていった。
「……トトロ…、行っちゃったね。」


162 :さようなら、ボクだけのウルトラマン:2005/09/08(木) 12:16:40 ID:KrKNQmmH
(358くん…。)改まった調子でウルトラマンが語り掛けてきた。(……私もこれで帰ることにするよ…。)
「えっ!?キミも帰っちゃうの!?」
「力ある人」=超古代のウルトラマンが静かに頷いた。
帰らないで!
…と言いたかったが、358少年はぐっとガマンした。
小さくとも彼は立派な特オタなのだ。
「力ある人」のような存在がいつまでも人間世界に止まっていられないということは、特オタにとって常識以前である。
「………そう…なんだ……。」
(暗いからどうせ見えやしない)そう思って顔を上げた358少年の頬を、ネオンの光りに照らされてキラキラ光るものが滑り落ちた。
「ありがとう…ウルトラマン。」
(私はただのウルトラマンじゃないよ。私は、ウルトラマンノイさ。)
そう言うと同時に、「力ある人」=ウルトラマンノイは静かに宙に舞い上がった。

「……ありがとう!ウルトラマンノイ!ありがとう!ボクだけのウルトラマン!!」

358少年は、「ボクだけのウルトラマン」の姿が遠く遠く見えなくなっても、まだしばらくは手を振り続けていた。



163 :原点回帰:2005/09/08(木) 12:17:38 ID:KrKNQmmH
「3、5、8、くん……。」
突然足元から途切れ途切れに声がした。
「佐野史郎さん!気がついたの!?」
呻き声を上げながら史郎はなんとか立ちあがると、体をあちこちぎこちなく動かしてから言った。
「……どうやら…命にも体にも別状は無いようだな…。」
「…………ねえ、佐野さん。」358少年はおずおず切り出した。「佐野さんは、なんでナイアルラトホテップなんかと契約したの?」
史郎は静かに358少年を見下ろした。
「………キミには助けてもらったからね。ちゃんと答えないわけにはいかないな。」
史郎はコンクリートの床にじかに腰をおろし、358少年にも隣に腰を降ろすようにすすめた。
「ボクが『ウルトラマンマックス』に関わってるのは知ってるよね…。」
そうして、彼は語りはじめたのだ。

「原点回帰」の物語を……。


164 :もういちど…:2005/09/08(木) 12:18:38 ID:KrKNQmmH
「こんどのウルトマンは原点回帰を掲げている。でも原点の人気怪獣を出しただけじゃダメなんじゃないかと思ってたんだ。
『ウルトラQ』『マグマ大使』『ウルトラマン』『キャブテンウルトラ』『悪魔くん』『ウルトラセブン』『ジャイアントロボ』『河童の三平』『怪獣王子』……、適当に思い出しただけでもこれだけ出てくる。全部あのころの番組だよ。スゴイだろ?」
「いまとじゃ特撮番組の数が違うんだね。」
史郎はゆっくり頷いた。
「ありとあらゆる特撮番組が出てきたんだ。混沌の坩堝だったんだよ。……あの坩堝を再現しない限り、『原点回帰』は果たされない。
そのとき偶然ボクはナイアルラトホテップと接触したんだ。」
「……それで……邪神と契約したんだね。」
「そうさ。あのころの混沌とした状況をもう一度作り出してくださいって、お願いしたんだ。」




165 :明日のウルトラマンへ:2005/09/08(木) 12:20:01 ID:KrKNQmmH
358少年は気がついた。
ウルトラマンにかける史郎の思いの強さに…。
(……この人は立派な大人だけれど、実は自分と同じなんだ。特撮番組が大好きな……「少年」なんだ!)
大人と子供…でも同じ特オタ。
2人のあいだに説明できない連帯感が生まれていた。

「……でも、キミとニャル様の戦いを見ていて気がついたんだ。原点回帰なんて必要ない。だって若い特撮ファンは……。」
そう言って史郎は少年の肩に手を置いた。「……若い特撮ファンはこんなに元気で柔軟で……。だから、ボクらが『壁』だと思った現実だってきっと突破できるに違いないんだ。………人の進むべき先は昨日じゃない、明日なんだ。」
「明日……明日……。」358少年はつられるように繰り返した。
「そうさ。だから、キミがキミのウルトラマンに『新しい』という意味の『NEU(ノイ)』と名づけたのは偶然じゃなかったんだよ。」
そして史郎と358少年は、大人と子供ではなく対等な特オタとして並んで立ちあがった。

「今日のウルトラマンはボクたちが創る。だから、明日のウルトラマン、新しいウルトラマンは、キミたちが創ってくれ!頼むぞ!」
そう言って、史郎が差し出した手のひらを358少年は力いっぱい両手で握り返した。
「うん!任せて!見せてあげるよ!ボクたちの世代のウルトラマンを!!」


166 :名無しより愛をこめて:2005/09/08(木) 12:22:02 ID:KrKNQmmH
*これからは…GP決勝「ブラックキング対エレキング」がかかれなかった場合の緊急避難レスにござる。



こうして……358少年の夏休みは終った。
これまで一度も経験したことのないような夏休み。
怪獣…妖怪…超獣…そして邪神に悪魔。
不思議世界の住人たちのあいだで揉みくちゃになった夏休みだった。

(ひょっとして夢でも見てたのかな?)

いまこうして勉強机に座っていると、そう思えてくることもある。
しかし、壁に貼られた新聞記事が、あの不思議な日々が夢ではないことを教えてくれていた…。
さようなら、ボクだけのウルトラマン。
さようなら……、ボクだけの……夏休み。

「名前に『キング』のつく怪獣グランプリ」決勝戦結果!

○ブラックキング(ドクターストップ)●エレキング


167 :名無しより愛をこめて:2005/09/16(金) 17:04:59 ID:4yUcDuW9
………さて…。
GP決勝「ブラックキングvsエレキング」も格別に書かれないようだし…。
元々少なかったスレ住人も皆どこかに行ってしまったようなので、こっそりお話を新展開さすべさ…。

168 :名無しより愛をこめて:2005/09/16(金) 17:06:10 ID:4yUcDuW9
あれれ?
ネットスキルが低すぎて下げられないべ?

169 :ベムラーとモンスターX:2005/09/16(金) 17:07:58 ID:4yUcDuW9
「名前にキングのある怪獣GP」も、そして邪神との戦争も終り、日本特撮界が平成を取り戻しつつあったころ…。
鎌倉のゴジラ宗家邸近くの喫茶店で、二匹の怪獣が顔を会わせていた。
一匹はベムラー、もう一匹はモンスターXであった。
「オレをこなんなとこに呼び出すたぁ、なんの用だ!?」
あたりをチラチラ気にしながら、モンスターXは言った。
「……オレがカイザーギドラだってことは宗家にゃ秘密なんだ。それが、テメエなんかに訪ねてこられちゃあ……。」
「悪かった。だが、オマエの実力を見込んでの頼みがあるんだ。」
「オレの実力を見込んでの頼みだと?……いってえ何を頼みたいんだ?」

「オレの……、オレの息子を、殺してくれ。」



170 :あだ討ち:2005/09/16(金) 17:10:09 ID:4yUcDuW9
「…おい!ベムラー!てめえの息子ってゆうと確か……。」
「そうだ、ザ・ワン。映画「ULTRAMAN」の敵怪獣で、スペースビーストどもの祖だ。」
ワケが判らんと困惑するモンスターXに、ベムラーは細かな文字がびっちり印刷された紙を何枚も手渡した。
「まあ、これに目を通してくれ。」
「な、なんだこりゃ?」
印刷されているのは某有名巨大掲示板の三つのスレッドであった。

視聴率低下でウルトラマンネクサス 打ち切り決定!!
http://tv7.2ch.net/test/read.cgi/sfx/1108168733/l50
映画「ULTRAMAN2〜レクイエム(仮) 制作中止!!
http://tv7.2ch.net/test/read.cgi/sfx/1113089703/l50
ネクサス 打ち切り!!・ultra2 中止!! ・リュウケンド、Re仮面・延期
http://tv7.2ch.net/test/read.cgi/sfx/1109292691/l50

「…まあ、ざっとでいいから読んでみてくれ。」
ベムラーに促され三つのスレッドを斜め読みしてからモンスターXは言った。
「…ひでえな。あることないこと好き勝手に…。ネクサス擁護派が痛々しいぜ。」
俯いたままで、ベムラーが苦しそうに言った。
「その擁護派の一人だったんだ。オレのムスコは。」
「なんだって?」
ベムラーは苦悩に満ちた顔をあげた。
「…アンチの言ったとおりに新番組が始まると、ぶち切れたムスコはパソコンを叩き壊して姿を消しちまった……。頼むっ!モンスターX!!」
べムラーはいきなりモンスターXの手を握ると、顔をテーブルに擦り付け懇願した。
「ムスコを…ムスコを殺してくれ。…ヤツは『ウルトラマンマックス』を殺して、ネクサスの仇を討つつもりなんだ。」



171 :いのちゃん ◆4tJnI.YmoU :2005/09/16(金) 23:36:59 ID:YuwF0gA+
ブラックキング対エレキング書きたいですがホクトの件呼んだことないからわからん

172 :名無しより愛をこめて:2005/09/17(土) 01:23:57 ID:qJRd1H5o
名前にキングが入っている怪獣グランプリが終ったとして、
次はどんなGP?タッグマッチ戦?
昭和ゴジラ&アンギラス組対グドン&ツインテールとか。

173 :名無しより愛をこめて:2005/09/20(火) 07:53:38 ID:+uaFO1I1
ありゃりゃ?
てっきり忘れ去られて沈むだけのスレだと思ってたら…。
ついこのあいだ「ULTRAMAN」のDVD見て、ネクサス開始時の志というものもなんとなく理解でき…。
それから出てきた怪獣が明らかにベムラーだったのもちょっと嬉しく。
それでGPとの並行展開を先行させてみたでござる。
ちなみに新GPが案出されなかった場合に考えていたのは「第一話に登場した怪獣GP」にござった。
これで、ベムラー自身はザ・ワンを追跡できないのでモンスターXに…という展開。
ただ「タッグマッチ」も面白そうでござるな。
「グドン&ツインテール」「ラドン&メガヌロン」「バードン&ケムジラ」……。
敵そっちのけで同士討ちに走りそうな…(笑)。

174 :いのちゃん ◆4tJnI.YmoU :2005/09/20(火) 23:37:23 ID:E9KaqVdl
メジャー所持ってきてもらえばおお暴れしますよ、私は。

175 :名無しより愛をこめて:2005/09/21(水) 08:16:43 ID:q40Dsyoo
いっそブラックキング対エレキングを代作すべえと思っただが、前スレが過去ログ倉庫入りで試合経過が確認できず。
最初から書いてまうかいな?


176 :名無しより愛をこめて:2005/09/21(水) 14:33:29 ID:76X9FtBG
うぬーん、染みるねぇ。

177 :代作スタート:2005/09/21(水) 17:02:49 ID:q40Dsyoo
「……はあ、はあ、はあ…、よかった!まだ終ってない!」
息を切らして走ってきた358少年の目の前で、二匹の巨獣が睨みあっていた。
一方は「黒い巨獣」ブラックキング。
もう一方は「白い巨獣」エレキング。
体色だけではない。
パワフルで重厚なブラックキングと、スリムで柔軟なエレキング。
二匹は体型まで対照的だ。
「358くん!どこに行ってたんだい?」黒猫が358少年を見つけ声をかけてきた。
「ちょっとトイレ……。で、どうなってるの?」
「さっきまでは試合が派手に動いてたんだけど、今は睨み合いになってるよ。」
刀の刃のように対峙する両巨獣。
EKの白い肌にはところどころ牡丹の花のようにアザが浮かび、さっきまでのBKの打撃の凄まじさを物語っている。
一方BKはというと、特に目立ったダメージは無いようだ。
「……勝ってるのは、やっぱりBK?」
「押してたのはBKだな。だがEKも老獪で決定打を入れさせないんだ。『剛』のBKと『柔』のEK。見た目だけじゃ計れない対決だよ。」
「ふーん…。」
少年がそう応えるのと同時に、再び試合が動いた!
EKが仕掛けたのだ!


178 :EK逆襲:2005/09/21(水) 17:05:49 ID:q40Dsyoo
白い巨体を波打たせ、エレキングが体当りぎみに突っかけた。
BKはそれを重戦車のような体躯全体でいったん受け止めると、パワーシャベルのような両手で連打を浴びせ掛ける!
ガスンッ!ガスンッ!!
拳でなく手の平での打撃なのに、打撃音がやたらと硬質だ!
目を丸くして驚く358少年に黒猫が言った。
「凄いだろ!?二足歩行の怪獣なのにBKの手の平は足の裏なみの固さのようだ。掌底というより、あれは殆どキックに近い。」
あまりの破壊力に耐えかねたか、EKが一歩ニ歩と後ずさりするが、BKも逃がさない。
頭を低く下げズンズン追撃してゆく!
放送席では見覚えのある2人が何か興奮して叫んでいるが、観客席にはさっぱり聞えない。
観客もみんな叫んでいるからだ。
ブウウンッ!!
…ガゴッ!!
一際大振りな一撃がEKの左脇腹に炸裂!
EKは思わず両膝を闘場についた。
カサにかかって巨大な両手を振り下ろすBK!
だがEKは両膝をついた体勢から自ら闘場に倒れこむと、大蛇のようにグラウンドで身をくねらせた!
地を這うようにシッポがうなり、BKの両足を薙ぎ払う!
どうっ!と倒れるBK。
その背後に、EKは素早く飛びついた!


179 :電気ウナギ:2005/09/21(水) 17:07:10 ID:q40Dsyoo
BKの両腕を背後から押さえ込み、長い尾が胴体と足に絡みついた。
「アナコンダ殺法だぁっ!」観客席で誰かが叫んだ!
普通ならここで人間の格闘技ならここでスリーパーホールドなのだが……。
「で!出る!!」
358少年が言うのと同時に、エレキングの尾が光りを発した!
決勝まで温存してきたEKの切り札!
アナコンダではない!電気ウナギ殺法だ!
もがくBK!
だが!逃げられない!
BKの口のわきから、舌がダラリとこぼれだした。


180 :名無しより愛をこめて:2005/09/22(木) 08:05:13 ID:xLq6Okt2
よく見たらまたも校正ミスが!


「普通ならここで人間の格闘技ならここでスリーパーホールドなのだが……。」

「 人間の格闘技ならここでスリーパーホールドなのだが……。」

あな情けなや……。

181 :ジャンボキングとグランドキング:2005/09/22(木) 08:54:10 ID:xLq6Okt2
「……ブラックキング、粘るなぁ。もっともあの体勢じゃ粘るしか手はねえけどよ。」
地下の大空洞から生還し、闘場でのGP決を見つめるジャンボキングの背後で聞き覚えのある声がした。
「その声は!…戻ってきたのか!」
後ろには、片ツメがもげ満身相違といった状態のグランドキングが立っていた。
「ああ、たったいま、宇宙から戻りたてのホヤホヤさ。」
この2匹、GPでも激突しグランドキングの暴走にまで発展したが……。
いまはどちらにも敵意は無い。
「BK100%不利にも見えるが…まんざらそうでもねえんだ。見ろよグランドキング。」ジャンボキングは遅れて来たグランドキングに説明してやった。「……エレキングのシッポはBKの下半身を中心に巻きついてるだろ?」
「……ふんふん、それで?」
「いつもはスタンディングポジションから巻きつかせるシッポをグランド仕掛けたせいだ。それでBKの心臓と脳神経への負荷が少なくなってるのがBKの有利な点その一。」
「なるほど。」
「それからグランドでの放電なんで、ある程度は電流が闘場にも逃げているだろうというのがBKの有利な点その二だ。」
「……超獣はみんなアタマが良いって聞いてたけどよ。テメエすっげえアタマ良いな。オレほんとビックリしたぞ!」
「つまんねえことに感動すんじゃねえよ。」
ジャンボキングは照れたようにアタマを掻いた。


182 :ウルトラの星よ:2005/09/22(木) 16:57:45 ID:xLq6Okt2
最初からの作戦だった。
ひとたび倒されると立ち上がるまでの動きが悪い。
それが「帰ってきたウルトラマン」をビデオテープが劣化するまで繰り返し再見した結果掴んだブラックキングの弱点だったのである。
倒した直後にシッポを巻きつけ立たせない!
……だがしかし!?
「いい加減に……くたばりやがれ!むううぅっ!!」
バリバリバリッ!
エレキングが腹に力を込めた瞬間、BKの両足がビクッと撥ね上がって激しく痙攣した。
口から白い泡がとび意味を為さない叫びが迸る!
だが、それでもBKはギブアップしない!
EKはちらりと応援席のナックルキングの方を盗み見た。
ケモノの皮を敷いた床几にどっかと腰を降ろしたまま、拳王に動く気配は無い。
(あの星一徹野郎がタオル投げるってことだけはあり得んよな…。)
EKは腹を決めた。
(……こうなったら、オレの電気エネルギーの最後の一滴までぶち込んでやるぜ!)
そしてエレキングは最後の一言を思わず口に出していた。
「『ウルトラの星』よ!今日は、オレのために輝いてくれえっ!!」
EKは電圧をさらにアップさせた!


183 :復活!:2005/09/22(木) 17:25:04 ID:xLq6Okt2
わいわい……がやがや……
(……ん??なんだ?なんだ?騒がしいな……)
「彼」が重い瞼をこじあけると、それまでとは違う歓声がすぐそばで沸きあがった。
「あ!目ぇ開けたべさ〜!」
「おお!アンギラスどの!気がつかれましたな!」
「よかっただ〜よ〜(号泣)」
改めて辺りを見回すとそこはGP会場の医務室で、上から妖怪ペロリゴン、超獣カウラそして泣き顔の宇宙怪獣キングザイガーが覗き込んでいた。
「さすがはケムール殿!名医のお噂はかねがね耳にはしておりましたが…。」
カウラはアンギラスに背を向けると背後にいるらしいケムールのおじいちゃんにペコペコ頭を下げまくり始めた。
ペロリゴンがにやにや笑いながらアンギラスに言った。
「カウラのやつ、嬉し泣きしてるとこ見られないように後ろ向いたべさ。」
「な!なな、なにを言われるかペロリゴンどの!?」
図星をさされ、がらにも無く狼狽するカウラを見たら、アンギラスもなんだか愉快になってきた。
……そのときまたさっきの歓声がワッと湧き上がった。
「いまのはなんの騒ぎなんだ?」
「ああ、いまの歓声は向こうでケムールじいさんが見てるGP決勝戦のテレビ中継の音だべさ。」
「け、決勝だって!?いったい誰と誰が当たってるんでえ!?」
「おおアンギラスどの!GP決勝はブラックキング対エレキングのご隠居だ。」


184 :いのちゃん ◆4tJnI.YmoU :2005/09/24(土) 22:46:23 ID:wYW58nfW
どうでもいいけど今日誕生日です。今年で13歳。まぁどうでもいいけど。
そろそろ次、何GPか決めといたほうが言いと思う

185 :邪神の島からの帰還:2005/09/26(月) 12:12:30 ID:JHnHJv7W
ずんっ!ずんっ!ずんっ!ずんっ!
地響きをたてて大怪獣が2匹、GP会場に駆け込んできた。
邪神の島から初代キングギドラともんたーXによって運ばれてきたレッドキングと三代目エレキングである。
「やった!まだ続いてる!じいちゃあ〜ん!」
「おう!?可愛い声がするから誰かと思やあ、エレキングの嬢ちゃんじゃねえか。」
怪獣用観客席に駆け込んだ三代目に声をかけたのは、超獣カウラと妖怪ペロリゴン、怪獣キングザイガーの介添えつきで医務室からやって来たアンギラスだ。
ご隠居エレキングの孫娘登場と知って、カウラは席を譲った。
「カウラさん、ありがと!……ねえねえ!試合!どうなってるの?!」
「ちょっと前までブラックキングの圧力に押されてたんだが、ご隠居が逆襲に転じたところさ。」
目の前の闘場ではエレキングがグラウンドでブラックキングの背後から尾を巻きつけ、放電攻撃を仕掛けていた。
「いやあのご隠居、以前から只者ではないと思ってはいたが、このまま一気に……。」
だが、感服したように喋るカウラを三代目は冷静に遮った。
「…ううん、この体勢じゃだめね。シッポのポジションが悪いから。」


186 :拳王の指すもの:2005/09/26(月) 12:14:14 ID:JHnHJv7W
「シッポのポジションだってぇ?」
アンギラスが眉間に皺をよせて聞いた。
「…あれはじいちゃんとパパとワタシと3匹で立てた作戦なの。ほんとはもっとBKの胸の辺りにシッポを巻きつけるハズだった。
あの位置じゃ低すぎるの。」そう言って三代目は闘場の2匹を指さした。
ご隠居のシッポは、三代目の指摘どおりBKの腹回りに巻きついている。
「…あの位置で放電しても、BKの心臓にかかる負担は少なくなってしまうわ。だから……あれじゃあダメなの。」

(ごああああああああああああああああっ!……さすがはご隠居!まさか地尚拳の心得があったとは!?)
ときおりブラックアウトの混じる思考の中で、ブラックキングは
地尚拳とは中国拳法の一派で、大地を転げまわるような体勢から打撃を放つことで彼我の身長差を無意味にする拳法である!
ちなみにエレキングが地尚拳の使い手などという事実は、「オレ設定」の中にも存在しない。
(あの……ツノで、まさかグランド戦を仕掛けてくるとは!?)
BKが無防備にグランド戦に引き込まれたのは、「エレキングにグランドからの仕掛けは無い」と決めつけていたからだ。
理由は回転するツノである。
あのツノが邪魔になって、「グランドでは動けない=エレキングはスタンドだけ」と思い込んでいたのである。
電撃のたびに視界が明滅する。
そのコマ送りのような司会の中に、床几に座ったナックルキングの姿が浮かびあがった。
拳王は弟子のピンチにも慌てることなく、会場の一方を悠然と指さした。
(な、なんだ?何をオレに……?)
BKは拳王の指さす方を目で追った。
そこにあるものとは……。


187 :踏み止まった理由:2005/09/26(月) 12:16:11 ID:JHnHJv7W
(あ、あいつらは!?)
拳王の指す片にあるものとは…、ジャンボキングとグランドキング、それにフライトキングらの姿であった!
皆、このGPに出場したが、決勝を前に敗れ去ったものたちである。
しかもその後、グランドキングは宇宙に上がって邪神オトゥゥムと戦い、ジャンボキングとフライトキングは大空洞で邪神の御子と化したキングザイガーと矛を交えた。
当然みんなボロボロである。
だが、ブラックキングの眼には彼らのボロボロの姿が限り無く眩しかった。
(勇者の……帰還……か。)
彼も、行きたかったのだ。
客席で声援を送るファンの特オタたちを護る戦いに、彼も先頭きって参加したかったのだ。

(だが、何のためにオレはここに踏み止まったのか?)

……BKの視界に、客席後ろに下がる横断幕が飛び込んで来た。

《「名前に『キング』のつく怪獣GP!!」

(!そうだ!!オレはこのGPで優勝するために、この場に踏み止まったのだ!)
BKの眼に猛々しい輝くが帰ってきた!

「まだまだ負けんぞぉ!!」


188 :電気椅子からの脱出:2005/09/26(月) 12:17:42 ID:JHnHJv7W
「まだ負けんぞぉ!!!」
絶叫とともに、ブラックキングは背後から押さえ込むエレキングの両腕を力任せに振り解いた!
そして上体を軽く起こしてから、ツノの直角に曲がった部分を背後にあるであろうEKの顔面に叩き込む!
これが偶然、EKの弱点であるアンテナ・ツノに命中した!
「ぐあっ!?」
急所への一撃にEKが怯んた瞬間、BKは体を横に転がして長大な敵のシッポから素早く脱出した。
「しまった!?逃がさん……。」
BKは立ち上がりが遅い!
敵を再度グランドに捕らえよえとシッポを旋回させるEK!。
しかし、ブラックキングは転がりながら、EKのシッポの射程外に脱出してしまっていた。

「ぬう……逃がしたか。」



189 :あれだけじゃない:2005/09/26(月) 12:19:03 ID:JHnHJv7W
ブラックキングの脱出で派手に盛り上がる人間用観客席を横目に、超獣カウラは言った。
「狙いすました作戦も失敗に終ったか…、これでご隠居の勝機も…。」
だが、三代目エレキングは少しも落胆していなかった。
「ううん!まだまだよ!まだおじいちゃんは負けてないわ!」
「でも、折角の作戦は失敗に……。」
驚くカウラに、三代目は言い放った。
「だいじょうぶよ!作戦はあれだけじゃないから。」


190 :北斗の拳:2005/09/26(月) 12:20:40 ID:JHnHJv7W
「剛のブラックキングと柔のエレキングか…。なんか昔マンガであったよな?こういう対決がさ?」
無傷の方のツメでアタマを掻きながらグランドキングが言うと、闘場を見据えたままジャンボキングが応えた。
「……『北斗の拳』だろ?オレもそう思ってたよ。ブラックキングが剛のラオウ。それでいくとエレキングは柔のトキだな。」
「あれ?そう言やあ、ナックルキングって感じで書くと拳王だよな?そんでもってブラックキングは黒王…と。」
ジャンボキングが憮然とした顔を向けた。
「おい、それじゃあオレたちはデカイだけの『馬』に負けたってのか。」
「失言失言……聞かなかったことにしてくれ。」
「まあ、いいさ。…だがな、『北斗の拳』がらみでもうひとつ面白い予測を聞かせてやるよ。」
「面白い予測?…なんだいそりゃ??」
「たぶんまた『北斗の拳』みたいなことになる。」
「…今度もラオウとトキか?」
「いや、今度は…。」
ジャンボキングは思わせぶりにグランドキングの顔の前で両手をヒラヒラさせてから続けた。
「…ひゃおうっ!…水鳥拳のレイと紅鶴拳のユダだ。」


191 :レイ対ユダ:2005/09/26(月) 15:08:04 ID:JHnHJv7W
再び距離を置いて睨みあうブラックキングとエレキング。
だが、こまめに足を使うEKに対し、BKのフットワークが妙にぎこちない……。
目鼻の無いご隠居エレキングが笑ったことに気づいたのは、三代目だけだった。

「やっぱり効いてるな。」
ジャンボキングが呟いた。
「効いてるって……何が?」と、こっちはグランドキングだ。
「……エレキングの電撃さ。シッポは腹から下に巻きついてた。だから電撃そのものではBKは落ちなかった。だが、その代わりにBKの足は……。」
「そうか!」グランドキングの顔がパッと明るくなった。「……BKは足が麻痺してるってワケか!」
ジャンボキングは頷いた。「BKは自由に動けない。だったら、EKはシッポの長さにものを言わせて、離れたところから一方的にぶっ叩けばいい。つまり……。」
「なるほどね。BKが南斗水鳥拳のレイで、ご隠居が南斗紅鶴拳のユダってわけか。」

ジャンボキングの声が聞えたのか?エレキングは振り返ってジャンボキングとグランドキングに軽く会釈すると………そのままの体勢から腰を捻りこんだ!



192 :名無しより愛をこめて:2005/09/26(月) 15:13:37 ID:JHnHJv7W
「北斗の拳」を読んでいない人のために…。

水鳥拳は指を開いたままの掌を閃かせるだけで、相手の頭をザク切りリンゴみたいにしてしまう暗殺拳。
有効射程そのものは短いが、華麗なフットワークでカバーする。
紅鶴拳は鶴のように不動の体勢から直線敵かつ長射程・超高速の攻撃を繰り出す暗殺拳。
マンガでは、ユダが水門を破壊し辺りを水浸しにすることでレイのフットワークを封じた上で、超射程攻撃を仕掛けるが……。

あとは読んでの御楽しみにござる。

193 ::2005/09/26(月) 15:15:36 ID:JHnHJv7W
ぶぅぅぅんっ!!
ばーーーーーーーーん!!
エレキングのシッポがブラックキングの下肢に叩き込まれた!
明らかに、もう一度ひっくり返してグランドでの電撃を狙っている!
一瞬ぐらつくBKだが、痺れた足でなんとか踏み止まった!
だが、EKは一切容赦しない!
右!左!右右!左!往復びんたのようにシッポが唸った!

「ひょっとして、ご隠居の優勝は目前ってヤツかい?」番狂わせの予感に目を丸くしてアンギラスが言った。「……気が早いけど、このへんでアケマシテオメデトウ……。」
「…まだわかんないわよオッチャン。それにアケマシテって使い方間違ってるわ。」
「…ごめんちゃい。」
隅っこでアンギラスボールに引篭もったアンギラスに代わって、こんどはカウラが口を開いた。
「レッドキングどの、さっきからのんびり観戦されてるようだが、確かBKどのは貴殿の弟のはず。」
「それがどうかした?」指をポキポキいわせてレッドキングは答えた。
「弟のピンチに泰然自若たるその態度。もしやBKサイドの秘策を何かご存知なのではあるまいか?」
「知らないよ。」レッドキングはあっさり答えた。
「でもその泰然たる態度は……。」
「だって、ピンチなのは弟であってオレじゃねえもん。」
(…やっぱりコイツはアホだな…)聞くだけ無駄だったと思ったカウラだったが…。


194 :声無き咆哮:2005/09/26(月) 16:38:25 ID:JHnHJv7W
「さあ!さあ!さあ!どうする?ブラックキング!」
ブラックキングの両腕の射程外から、エレキングは情け容赦なくシッポを叩き込んだ。
びしっ!ばしっ!びしいっ!
鋭い打撃音とともに血の飛沫が飛んだ。
もはやBKはサンドバッグ状態である!
だが、エレキングは忘れていた。
よく訓練された戦闘マシーン、それがブラックキングだ。
だが、その「マシーン」の中に流れているのは電気やオイルではない。
……レッドキングの血が流れているのである。

追い詰められたブラックキングの冷たい光が、燃える炎に一変した。

「あ!来た来た来た!来ったよ来た来たぁ!!」
レッドキングが興奮して立ちあがった。
「来たって…何が?」アタマの良いカウラにはまだ感じ取れなかった。

冷たい「マシーン」の中からの、声無き野獣の咆哮に……!


195 :一分保てば…:2005/09/26(月) 16:40:17 ID:JHnHJv7W
「ウ……ウ、ウォオオオオオオオオオオッ!!」
ブラックキングが突如叫び声をあげた!
「な、なんだ!?でかい声でワシを威嚇しようったってそうは…。」
エレキングもカウラ同様見誤った。
あれは威嚇などではない!
叫ぶと同時にブラックキングは両手を高々とさし上げたかと思うと、次の瞬間渾身の力で己の両太股に叩き込んだ!
「な、な、なんだ!?な、なにを……?」
両太股にブラックキングのツメが深々と突き刺さっている!
ボスッ…。
…ツメを引き抜くと、太股から巨獣の体液がドクドク流れだした。

「………ふう……、これで動けるようになった。」

「な、なんだと!?足の麻痺を解除するため、自分で自分の足を破壊したというのか!?」
「……一分保てばいい。一分でかたをつける。……グオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!」
野獣の雄叫びとともに、ブラックキングが突進してきた!


196 :もうひとつの秘策:2005/09/26(月) 16:41:56 ID:JHnHJv7W
「ブラックキングが!蘇生した!」358少年も観客席で立ちあがった。
彼の目の前で、黒い巨獣が山をも崩さんばかりのラッシュをしかける!
エレキングは防戦一方だ!
「最初のころとは勢いがまるで違う!」黒猫も思わず叫んだ。「…最初のラッシュのときエレキングは八卦掌のようにカーブを描いて後退した。だが、今は直線的に下がっている!」
「ってことは、ブラックキングの勝ち!?」
誰もが、358少年と同じに考えた。
だが、ご隠居エレキングには、この期におよんでもまだ秘策が残されていたのである。



197 :いけえええええええええええっ!!:2005/09/26(月) 17:11:31 ID:JHnHJv7W
「もっとよブラックキング。もっと突進してきて。」
かすかに洩らした三代目エレキングの独り言に、カウラは気がついた。
「もっと!もっと!!」
「なに!?それではあのような体勢からでもまだ策が!?」
「狙いは首の後ろよ!新マンが霞み斬りで一撃したところ。ブラックキンクは前からの攻撃には鉄壁なの!でも首の後ろは…。」
憑かれたように喋る三代目エレキングの眼前で、それは仕掛けられたのである!

ブラックキングの素晴らしい一撃が、ガードするエレキングの両腕に炸裂した!
ガードは一撃で消し飛び、エレキングの上体が後ろに仰け反った。
そのとき!
エレキングが、ジャンプした!

「あれはっ!?」グランドキングが叫ぶ!
打ち込まれたブラックキングの腕を支点にして、逆上がりのようにエレキングがジャンプする!
(そうか!ブラックキングの突進力を利用して!)ジャンボキングにはそこまではエレキングの策が理解できた!
まるで飛び蹴りのようにエレキングの足が中高く跳ね上がる!
そして両足から僅かに遅れて、長大なシッポも!

「シッポが!」「まさか!?これも狙っていたのか!?」358少年と黒猫が同時に叫んだ!

巨大な弧を描き、エレキングのシッポはブラックキングの首に打ちかかった!
完全な死角からの攻撃!
しかもブラックキング自身の突進力も乗っている!
勝利を確信した三代目エレキングの絶叫が闘場の大歓声をつんざいた!

「いけえええええええええええっ!!」


198 :名無しより愛をこめて:2005/09/26(月) 17:13:24 ID:JHnHJv7W
「ブラックキングvsエレキング」代作は、明日終了予定にござる。

199 :夢想転生:2005/09/27(火) 12:28:03 ID:zts9gIyA
(秘技!龍尾返し!!)
ブラックキングの衝撃力をも利用し巨大な弧を描いて跳ね上がったエレキングのシッポが、ブラックキングの死角から襲い掛かる!
狙いは「ウルトラ霞み斬り」を喰らった後頚部に寸分たりとも狂いなし!
「やった!おじいちゃんの勝ちよ!」
勝利を確信した孫娘は恍惚と叫んだ!

だが、完全な死角からの奇襲にも関わらず、ブラックキングには「見えて」いたのだ!
(……ご隠居のシッポが後ろから来た…か。)
まるで幽体離脱でもしたように、ブラックキングには己の死角から襲い掛かる致命の一撃が「見えて」いた!
そして「見える」と同時に体もひとりでに反応した!
重戦車のような、重厚な巨体が、ネコのようにジャンプしながら前転したのだ!
それも、弱点である後頚部にあと数ミリまで迫ったシッポと全く同じ方向、全く同じスピードで!
これぞ究極奥義「夢想転生」!
「冷徹な戦闘マシーン」と「ブチ切れ暴走大王」、一見相反する二つの顔が同時に発現したときだけに訪れる、ブラックキングにとっての究極戦闘モードなのだ!

必殺のシッポはブラックキングの首をかすりもせぬまま闘場に叩きつけられた!


200 :諦めない:2005/09/27(火) 12:33:09 ID:zts9gIyA
「そんなバカな!?」
口元を抑えてよろめく孫娘エレキング。
しかしご隠居はまだ諦めていない!
「ならば!」
間髪入れず、シッポが闘場を薙ぎ払う!
着地直後の不安定な姿勢を狙って、ブラックキングをひっくり返そうというのだ!
だが、ブラックキングは再びジャンプ!
横薙ぎに来るエレキングのシッポを縄跳びのように飛び越えた!
(やはりとっさのことでジャンプしたな!)
なんとご隠居エレキング!ブラックキングがジャンプで回避することは読んでいた!
「空中では逃げられまい!」
シッポがそれまでと反対の方向に切り返した!
(タイミングはドンピシャだ!)
飛べない以上、重力にしたがって落下するのみ!
そこにご隠居のシッポが完璧なタイミングで滑り込んだ!
……。
………だが!?


201 :おじいちゃんが!:2005/09/27(火) 12:34:55 ID:zts9gIyA
「な、なんと!?」
驚愕するエレキング!
ブラックキングは…立っていた。
足元を薙ぎ払わんとしたエレキングのシッポの上に!

「………『夢想転生』が発現した。もはやオマエに勝ち目はない。」

そして、シッポを踏みつけられ逃げようの無いエレキングの顔めがけ、ブラックキングの鉄拳が落雷のように振り下ろされた!
「お、おじいちゃんが殺される!」
思わず両手で顔を覆う孫娘!
ぐわっしぃぃいいいいん!
何かが砕ける轟音が、GP会場に轟き渡った。



202 :ワシの負けじゃな:2005/09/27(火) 12:37:44 ID:zts9gIyA
「おじい……ちゃん……。」
両手で顔を覆ったまましゃがみこむ孫娘エレキングに、カウラがそっと声をかけた。
「お嬢ちゃん、だいじょうぶだよ。おじいちゃんは無事さ。」
「え!?」

ブラックキングの鉄拳は、ご隠居のアタマを掠めて特殊合金製の闘場にブチこまれていた。
さっきの音は、ブラックキングの拳が砕けた音だったのだ。

「ワザと外したな。……なぜだ?」
ブラックキングが血の滴る拳を引いた。
「……声が聞えた。『おじいちゃんが殺される』と……。」
「それで……か。」
大きな溜息をつき……、そしてエレキングは言った。
「……ワシの負けじゃな。」


203 :ご隠居のひみつ:2005/09/27(火) 15:22:11 ID:zts9gIyA
「エレキングがギブアップ!『名前にキングのある怪獣』GP、優勝はブラックキングです!」
アナウンサーの絶叫とともに人間用観客席も、怪獣用観客席も一気に爆発した!
「ブラックキング!強いぞーっ!!」「エレキングもよく頑張ったー!!」
大歓声の中、ブラックキングがまだ倒れたままのご隠居エレキングに手をさしのべた。
歓声がさらにボルテイジをあげる!
「……力を使い果たして立てないんだろ?ご隠居……。」
「なんだとぉ!?…………と、言いたいところだが、実はそのとおりだ。有り難く手を借りるとするか。」
ブラックキングに手を貸してもらい、ご隠居はなんとか立ちあがった。
「ご隠居、腰は……だいじょうぶか?」
「なんじゃ、気づいていたのか。」
「グランドで縺れたときモグサの臭いがした。…それで気がついたんだ。試合直前までアンタがお灸をすえていたってことに。」
「ずいぶん鼻がいいみたいだな。……そうさ、レッドキング戦で腰をやっちまってな。それから後はお灸と針で凌いできたんだ。…あいててて……。」
隠してきた体調をブラックキングに見破られたので、ご隠居は誰はばかることなく腰に手をあてた。


204 :エンディング:2005/09/27(火) 15:25:02 ID:zts9gIyA
「ご隠居、そこまで体を苛め抜いても、アンタはこのGPに優勝したかったのか?」
黄金の大トロフィーを手に、ブラックキングは改めてご隠居に訪ねた。
「……ひ孫の、ミュウのためさ。」ご隠居は腰に手を当てたままで歩くのも辛そうだった。「……あの子のために優勝トロフィーを持って帰ってやりたかった……。」
そして、ご隠居は観客席にひ孫の姿を捜した。
「……そうだったか。夢を阻んで悪かったな。だが、オレも負けられなかったのだ。」
「ナックルキングの名誉のためか。」
「それもあるが……。」
ナックル星の忠勇無双の戦士はいったん口篭もったが……、やがて堰をきったようにを鼓したようにまくしたてた。
「……ここまでの闘いでオレに破れた強敵(=とも)たちのために。オレに代わって宇宙で、地底で、そして大海原で、恐ろしい邪神と戦ってくれた強敵(=とも)たちのために。オレは負けるわけにはいかなかった。」
そしてブラックキングは金色の大優勝トロフィーを高々と掲げて叫んだ。

「このトロフィーはオレだけのものじゃない!こんどの戦争で闘った貴様ら全員のものだ!」

怪獣たちが弾けた!一斉に弾けた!!
アンギラスが!ジャンボキングが!レッドキングが!ゴロザウルスがカマキラスが!雪崩をうって闘場に殺到した!
「王の中の王」ブラックキングの優勝を称えるために……。

第三回怪獣グランプリ
「名前に『キング』のある怪獣GP」結果
優勝者 ブラックキング
準優勝 エレキング




205 :エピローグ:2005/09/27(火) 15:36:25 ID:zts9gIyA
「結局最後まであの決勝は『北斗の拳』だったな。」
「そうだな、相手の頭を僅かに外して拳をいれるとこなんかトキとラオウの最後の闘いそのまんまだもんな。」
だらだら歩きながら喋くっているのは超獣ジャンボキングと怪獣グランドキングだった。
もうGPが終ってから一週間以上たっているというのに、この2匹は何かと理屈をつけてはぐだぐだ会っていた。
「たしか、マンガだとトキは病で余命幾ばくも無くって、剛拳を使うために特別な秘孔を突いてるんだよな?」
グランドキングは明らかに「北斗の拳」を読んでいた。
「ご隠居はっていうと、腰痛を隠して闘ってて、ブラックキングと試合するためにお灸をすえてた……と。」
ジャンボキングも間違いなく読んでる!
「でもなんでブラックキングは最後に、『我が優勝に一片の悔いなし!』って言わなかったんだろうな?」
「……言えば完璧だったのにな。」

そして2匹は笑った。
大超獣と大怪獣の笑い声が、秋空に舞い上がっていった。

おしまい。


206 :北国馬鹿一代:2005/09/28(水) 16:07:17 ID:z0DyeQzC
ども、ネット環境の殆ど無い辺境の地で出稼ぎ中の北国です。

次の怪獣GPは『竜王戦』なんてどうでしょ?『千年竜王』や『放電竜』がくんずほぐれつの……

207 :番外編・陰謀の後始末:2005/09/28(水) 16:21:18 ID:z0DyeQzC
『シスのものどもよ、しくじったな』

 一方その頃、アメリカでは、日本特撮怪獣達に敗れたダース・ベーダーらの査問会が開かれていた。居並ぶはアメリカ映画界の重鎮たち。

『二度にわたり、我々アメリカ映画界は日本の特撮界に負けたわけだが』その言葉を神妙そうに聴くリドザウルス。
「しかし、あれは全てニャルラ」
『だまらっしゃい!
 まあ。既にちょっとした『仕返し』の手を打ったがな?』そう、にやりと笑ったのは……

「わ、悪い知らせです!」悪の首領たちの控え室に駆け込むGOD戦闘員。
「表彰式の会場に……」

「うりゃあ!」「とおぉ!」アメリカ海兵隊においては獣王も大王も同じように価値が無い!
「ふぬぅ!」「むうん!」アメリカ海兵隊においては黒王も拳王も同じように価値が無い!
「ぐあぁっ!」「うがぁぁ!」アメリカ海兵隊においては赤王も雷王も同じように(ry

かくして、怪獣GP会場で大暴れしたハートマン軍曹(フルメタルジャケット)は満足して帰っていった。

「へ、キングだ何だといってもたかが『軍曹』にいいようにやられるなんてなぁ」
「全く、ざまぁねぇや」

かくして、日米の対立は双方痛みわけの手打ちとなり、平和は取り戻されたのであった……

208 :名無しより愛をこめて:2005/10/04(火) 07:31:47 ID:E+u0wdQV
だ〜れもいないと思っていても、どこかでどこかでエンジェルはぁ〜♪

209 :いのちゃん ◆4tJnI.YmoU :2005/10/04(火) 16:10:44 ID:FKzPr7nm
?



210 :いのちゃん ◆4tJnI.YmoU :2005/10/07(金) 17:16:34 ID:Ayl/agl5
保守


211 :名無しより愛をこめて:2005/10/07(金) 20:44:44 ID:YyCBXWGI
今のところ出ている新しいGPのアイデアは、
第一話に登場した怪獣戦
竜王戦
タッグマッチ戦
くらいですか?竜王戦は、誰が出るんだろう?千年竜王、放電竜、守護龍、伝説怪龍、
あとどんな怪獣がいましたっけ?

212 :いのちゃん ◆4tJnI.YmoU :2005/10/09(日) 11:07:43 ID:Mz5YARES
新人のナツノメリュウとか


213 :名無しより愛をこめて:2005/10/11(火) 07:58:53 ID:c8NHTFOt
「竜王戦」だと恐ろしい暴走がはじまりそうなのでベリー危険。
文字通りゾーマやデスピサロをセコンドにして「竜王」が出てきそうな…。

214 :名無しより愛をこめて:2005/10/11(火) 19:04:50 ID:Lh0cVlIe
一応、思いつく限り挙げてみます。
ミラーマンやジャンボーグAなどまで挙げると切りが無いので、
東宝、大映、ウルトラ怪獣で。他は補足お願いします。
【第一話に登場した怪獣】
ゴメス、リトラ(ジュラン)
ベムラー(バルタン星人)
クール星人(エレキング、ピット星人)
アーストロン、タッコング、ザザーン
ベロクロン
アストロモンス、オイルドリンカー
マグマ星人(初代)、ブラックギラス、レッドギラス
シーグラ
クレッセント
ゴーデス、ブローズ
パワードバルタン星人
ゴルザ、メルバ
ダランビア、ネオダランビア
コッヴ
リドリアス、カオスリドリアス
アーナガルゲ
ペドレオン
グランゴン、ラゴラス


215 :いのちゃん ◆4tJnI.YmoU :2005/10/16(日) 16:20:51 ID:AMvSKSe30
で、どうするよ

216 :さて…次期GPも決まらんようなので時間稼ぎを…:2005/10/17(月) 17:03:57 ID:0OdGx13D0
169、170からつづく……。

「では………デビューおめでとーっ!」
ぱん!ぱん!ぱんっ!!
三代目エレキングの音頭に合わせて、エレキギターのファンファーレが響き、クラッカーが鳴って紙吹雪が舞った。
「ありがとう、ありがとう」と四方に頭を上げるのはタマ、ミケ、クロの3匹。
周りで祝っているのは三代目エレキングの他にレッドキングとアントラー。
バンドはテレビデビューした弟の(エディ・バン)ヘイレンと弟にデビューを譲った兄の(アレックス・バン)ヘイレン。
これは「マックス怪獣」たちのデビュー祝賀会なのである。
「つづいて花束の贈呈でーす。」
エレキングに促され花束を手に進み出たのは、なんとウルトラマンマックス。
彼はなんといってもまだ若いので、年上のウルトラ戦士よりも同期の怪獣たちといっしょにいる方が気が楽なのだ。
宇宙化け猫3匹が花束を受け取ると再び歓声が上がった。
すぐさまケサムがケーキの乗った台車を押してきた。
それをマックスがマクシウムソードで切り分ける。
エレキングが呆れたように「あんたソレ、そんなことに使っていいの?」と言ったが、マックスは気にしなかった。

デビューが進むにつれ、切り分けられるケーキは次第に薄くなっていく…。
しかし、ケーキの厚さなど誰も気にしていない。
紙みたいに薄くなったって構わないのだ。
彼らは偉大なシリーズの最新作を皆で作っていくという固い絆で結ばれていたのである。

だが、彼らの主人公、気さくなウルトラマンマックスに恐ろしい刺客が迫っていようとは、パーティー参加者の誰も気づいていなかった。


217 :「統制官」:2005/10/17(月) 17:12:23 ID:0OdGx13D0
「なあ……兄貴、教えてくれよ。兄貴はバラエティー番組に出るとき、等身大になってるだろ?……あれ、いったいどうやってるわけ?」
「ああ、あれか…。そんなに難しくなんかないぞ。」

……と、いうわけでモンスターXは今、普通の人間の姿で秋色の雑踏を歩いていた。
人間の姿なんだから目立たないはずなのに……なぜか皆が振り返る。
それもそのはず。
彼は黒いビニールやレザーの衣裳にツンツンヘアーという出で立ち……、もっと簡単に言うと「ゴジラ・ファイナルウォーズ」のX星人統制官の姿だったのだ。
ただ、彼は町の人の視線など気にしていなかった。
意識があるひとつの事柄に集中していたからだ。

(ヤツもこの人ごみの中にいる。オレと同じく人間の姿になって……。いったいどうすれば……。)

ビースト・ザ・ワン。
どうすればヤツをこの人ごみの中から見つけ出せるのか?
そのことで、モンスターXの頭の中は一杯だったのである。


218 :インターネットカフェ:2005/10/17(月) 17:14:01 ID:0OdGx13D0
「統制官」ことモンスターXが最初に足を運んだのは街角のインターネットカフェだった。
お金ならある。
兄のもんたーXから借りた。
もんたーの芸能活動の給料は人間のお金で払われているのだ。
でも無駄遣いはできないからコーヒー一杯で粘れるだけ粘る予定……。
「女房にお小遣いを減らされたサラリーマン」みたいな宇宙怪獣がそそくさ訪れたのは「便所の落書き」と悪名高い「2ch」だった。
かちっ!……かちっ!
ベムラーに教えてもらったスレッドを立ち上げ、急いで目を通す。
「……もうあんまり伸びてないな……。終っちまった番組だから仕方ねえか…。ヤツらしいのは……」
ビースト・ザ・ワンは「ネクサスファンの人間」のふりをしてこの巨大掲示板にアクセスしていた。
だから、姿を消した今も同じスレッドにアクセスしてくるかもしれないと、そう思ったのである。
だが、ざっと覗いた限りでは、ザ・ワンのものらしき書き込みは見当らなかった。
次のスレも、その次のスレにも、ザ・ワンの足跡は見当らなかった。

探索は小一時間にも及んだが、残念ながらザ・ワン追跡の手がかりを掴むことはできなかった。
「……無駄だったな。他を当たるとするか?」
席を立ちかけた「統制官」だったが、ちょっと考え直してザ・ワンに向けたメッセージを各スレに書き込んでおくことにした。

それがどういう事態をもたらすのか、彼には想像もできなかったのである。



219 :ネットスキル:2005/10/17(月) 17:15:35 ID:0OdGx13D0
モンスターXの思惑は当たっていた。
ただ、ザ・ワンのアクセス手段が携帯からであった点だけが違っているだけ。
「………なんだこれは?」
お目当てのスレを開いたとたん、話しの流とは全く無関係なレスが目に付いた。

かんがえなおせわんまつくすにてわだしむようえつくす

「なんだこりゃあ?」
ザ・ワンにはさっぱり意味が判らなかった。
しかし、これを難なく理解できた人もいたのだ。

(これは………そうかネットスキルの低いヤツの書き込みだな。
ローマ字入力じゃなくカナ入力で、しかもシフトキーの使い方を知らないヤツなんだ。)
彼……いや、彼らは早速カナ入力+シフトキーで「書き込んだ者が、本来書き込みたかった文章」を再現してみた。
……作業は実に簡単だった。

「考えなおせ、ワン。マックスに手出し無用。エックス。」


220 :カブクワ:2005/10/18(火) 17:06:58 ID:b9gAnRBJ0
「ねえ、とうちゃん。」
「なんだ?」
「ブルーヘラの作り方って知ってる?」
「………ブルーフィルム?スウェーデン直輸入か?」
「なにそれ!?違うよ!ブルーヘラクレスっ!!青いヘラクレスオオカブトムシの作り方だよ。」
「そんなもんオートバックス行ってスプレー買ってくりゃスグだろ。」
(………とうちゃんなんかに聞くんじゃなかった。)

カブクワ(カブトムシとクワガタムシのこと)マニアの二代目アントラーは、野球中継見てる初代アントラーに背を向け、自室へと引き上げた。
そしてすぐさま自分の(怪獣用)パソコンを立ち上げた。
訪ねた先は悪名高き2chの「昆虫板」である。
カブクワ系のスレッドを一通り覗いてから、半分お義理で「特撮板」も覗いてみた。
彼の興味のある話題(=カブクワの話)など出ているわけもなく、半ば機械的にマックス系スレッドを渡っていく。
ところが、ふとしたはずみでカーソルがずれてしまい、お目当て以外のスレが開いてしまった。
「あれ?……なんだネクサススレ開けちゃった。ボクには関係ないよねー……。」
ウィンドウを閉じようと無造作にカーソルを右上に動したアントラーの手が、ふいに止った。
『まつくす』の文字が目に止ったからだ。

かんがえなおせわんまつくすにてわだしむようえつくす

「なんだ…これ?」


221 :助っ人:2005/10/18(火) 17:09:24 ID:b9gAnRBJ0
…そのころ…
自分の意味不明な書き込みが奇妙な波紋を広げているとも知らず、「統制官」ことモンスターXは渋谷の路地裏にいた。
帽子を目深に被った男と一緒に…。

「……モンスターXさんですね?」
「ああそうだ。……するとテメエがベムラーのよこした助っ人ってわけだな?」
「はい、いくら姿だけ人間になっても、人間としての習慣を知らないアナタでは何かと不自由でしょうから。」
「統制官」殿は、「助っ人」に会うまでのあいだに、すでに四回も赤信号で道路を横断し、うち二回は見事車に跳ねられていた。
それでも死んでないのは正体が怪獣だからである。
「それでは…まいりましょうか…。」
だが、先に立って行こうとした「助っ人」を統制官は厳しい口調で呼び止めた。
「待て!まだテメエと組むと決めたワケじゃねえぞ。」
「………では、どうすれば私と組んでいただけますか?」
「正体不明のヤツとは組めねえ。テメエの正体を教えろ。」
「……わかりました。別にアナタに隠す必要もありませんし…。」
「助っ人」は帽子をとると改めて統制官に挨拶した。
「わたくし、ベムラーさんの手で北朝鮮から助け出されました『オオカミさん』と申します。」


222 :共同溝へ:2005/10/18(火) 17:11:54 ID:b9gAnRBJ0
「……映画では、ザ・ワンは新宿の地下共同溝に潜んでいました。」
「自分の出演作と同じ所なんて、そんなベタな場所に隠れるか?」
「隠れ場所というだけではありません。時系列的に言って、ここはエクスト・ネクサスのメモリアル・ポイントなんです。」
「……だから事を為すにあたって、ここを訪れるってのか…。」
帽子を目深に被ったオオカミさんと黒ビニールのスーツにツンツンヘアーの統制官は、首都東京の神経中枢とも言うべき場所に入り込んでいた。
「たぶん彼もアナタと同じく人間の姿をしていると思います。
それから彼は海自(海上自衛隊)の人間でしたからなんらかの形で武装しているかもしれません。…ですからコレを…。」
オオカミさんは黒光りする物体を差し出した。
「SIG(=シグ)220。海自でも採用している拳銃です。弾は入ってますから注意してください。」
統制官は見慣れぬ「拳銃」というものを掌の上でポンポン跳ねさせながら言った。
「オレはこれを貰うとして……、テメエはどうすんだ?」
「ボクにはコレがありますから…。」
オオカミさんは色気の無い殺風景といっていいデザインの拳銃を取り出した。
「……トカレフといいます。性能的にはSIGには及びませんが、慣れてるもので……。」
「慣れ…てる……だと?」
眉毛を寄せて訪ねる統制官に、オオカミさんは淋しそうに笑って答えた。
「忘れましたか?ボクは北朝鮮帰りですよ。」


223 :組み合わせ(仮):2005/10/19(水) 23:27:54 ID:b/lISbrV0
一応、『第一話に登場した怪獣GP』で仮の組み合わせを作ってみました。
(クレッセントとゴメスは以前出場しているので、出場は一応無しで)

第一回戦シーグラ(ザ☆マン)vsラゴラス(マックス)
第二回戦ネオダランビア(ダイナ)vsダクミラン(メロス)
第三回戦クール星人(セブン)vsマグマ星人(レオ)
第四回戦ベムラー(マン)vsブローズ(グレート)
第五回戦パワードバルタン星人(パワード)vsアーナガルゲ(ネオス)
第六回戦タッコング(帰マン)vsペドレオン(ネクサス)
第七回戦リドリアス(コスモス)vsリトラ(Q)
第八回戦ゴルザ(ティガ)vsアストロモンス(タロウ)
第九回戦コッヴ(ガイア)vsベロクロン(A)

リザーブマッチ(同じ話に出た怪獣)
第一回戦ザザーン(帰マン)vsオイルドリンカー(タロウ)
第二回戦メルバ(ティガ)vsグランゴン(マックス)
第三回戦ゴーデス(グレート)vsカオスリドリアス(コスモス)


224 :マックス怪獣集合!:2005/10/24(月) 17:27:25 ID:B+4zf33H0
かんがえなおせわんまつくすにてわだしむようえつくす

「ねえみんな。これ、どう思う?」
二代目アントラーはプリントアウトした例の書き込みを仲間の前に出して見せた。
一番に口を開いたのはマックス怪獣第一号のグランゴンだ。
「この『まつくす』って、うちらの番組の主人公のことだよな?」
「……そうかな?だって『まつくす』だぜ?オレらの主人公なら『マックス』だろうよ?」と、これはレギーラ。
三代目エレキングも紙を覗き込みながら言った。
「句読点が一個も打ってないんだから、『っ』と『つ』の打ちわけだってできてないのかもよ?」
「『てわだしむよう』ってのも意味不明だぜ?」とバグダラスも続いた。
「…アタマんとこは『考えなおせ』だな…。それから二文字挟んで『まつくす』…だ。」ゼットンも重々しく口を開いた。
「あいだの『わん』は?」
「……判った!」レッドキングの突然の大声に、みんなの注目が集まった!
「……書き込んだヤツが犬なんだよ!だから最後に『ワン!』ってつけるんだ!」
「『考え直せワンっ!』っての?」新人のエラーガは呆れ顔を必死で隠し隠しそう言った。
「……アホらし……。」エレキングは軽蔑を隠さなかった…。
しらけた雰囲気をとりなすようにラゴラスは言った。
「『わん』って言うと………やっぱカタカナで『ワン』かな?」
………一瞬、みんな黙りこんだ。
そして沈黙の中、ナツノメリュウやバグダラスたちが、レッドキング、アントラー、ゼットンらウルトラマン系怪獣たちの顔を盗み見た。
ついに、皆を代表する形でエレキングが沈黙を破った。
「あのさ、気悪くしないで聞いてくれる?……ココに言う『わん』ってさ、ビースト・ザ・ワンのことじゃないかな?」


225 :軽すぎるノウミソ:2005/10/26(水) 17:09:29 ID:GZMwENoB0
……なんとか解読した結果、意味不明のカキコミから浮かび上がったのは妙に不穏な文章だった。
エレキング「これって『えつくす』ってヤツが『ビースト・ザ・ワン』に『考え直せ』って呼びかけてるんじゃないのかな?」
ラゴラス「……なにを考え直すの?」
エレキング「だから『てわだすな』をよ!!」
ラゴラス「んじゃ『てわだすな』ってなに?」
エレキング「そんなのアタシに判るワケないでしょ!」
ラゴラス「お、怒らなくたって……。」
エレキングにキレられ半べそかいてるラゴラスに代わり、ゼットンが重々しく新しい問題を提起した。
「それと……この『えつくす』ってのは誰だろ?」
ヘイレンが手を上げて発言した。「………モンスターXとか?」
「ちがうよ。だってあいつゴジラ映画の怪獣じゃん。ウルトラシリーズとは関係無いよ。」
…レッドキングはノウミソが軽過ぎて、ヘイレンのまぐれ当たりの「正解」をあっさり否定してしまった。
そして……。


226 :ネコをかんぶくろに押し込んで♪:2005/10/26(水) 17:11:28 ID:GZMwENoB0
……それから小一時間にも渡ってマックス怪獣たちの話し合いが続いた後…
ゼットンが皆を制して話をまとめに入った。
ところが……。
「じゃあ、これまで考えた結果をまとめてみるぞ……。えーーーーっと………あれ?なんだったっけ?」
…首を捻るゼットン。
エレキングも様子がおかしい。
「あれれ?なに考えてたのか忘れちゃった……。」
様子が変なのは2匹に止まらなかった。
とある三匹を除いて、だれもそれまでの話の内容を思い出せないのだ。

「にゃおおおん。」「なぉおおおん。」「みゃおおおん。」

全員の視線が宇宙バケネコの三匹に集中した。
「……………テメエら!また毒電波垂れ流してやがんな(怒)!」ヘイレンが目を三角にして立ち上がった!
「わかんなくなっちゃったじゃないのさ(怒)!」とブチ切れ寸前のエレキング。
「このボケネコやろう!三味線にしてやるぞ(激怒)!」こっちはさっさとブチ切れたナツノメリュウ!
パラグラーとレッドキングも続いて立ち上がった!

「ふ!?ふぎゃあああああああっ(悲鳴)!!」

……宇宙バケネコのタマ、ミケ、クロの運命やいかに?



227 :思い出の場所:2005/10/26(水) 17:13:25 ID:GZMwENoB0
マックス怪獣たちが不毛な議論を重ねていたのと同じころ……。

新宿の地下共同溝の奥に、海自士官の制服を着た1人の男の姿があった。
「また……ここに来てしまったか…。」
思わず呟く男……。
もちろん有働ニ尉ことビースト・ザ・ワンである。
父の名「ベムラー」を敢えて捨てさり、名も無い野獣=ビースト・ザ・ワンとして彼はここで戦った。
ザ・ネクストことウルトラマン・ネクサスと。
陸自と空自の協力を得られたのはやはり「ウルトラマン」のご威光もあったのだろう。
その第一号怪獣を勤めた父「ベムラー」の偉大さが誇らしかった。
そして偉大な父に続こうと誓った。
だが……。
打ち切り、短縮という残酷な現実。
有働ニ尉は顔を伏せ、ぎゅっと拳を握り締めた。

そのとき、背後から不意に人の声が聞えた!

「やっぱりここだったか。有働二尉!」


228 :異星獣:2005/10/26(水) 17:15:38 ID:GZMwENoB0
これまた同じころ……。
赤黒い空がのしかかるように広がる暗い世界に、少しばかり場違いな正統派怪獣の姿があった。
「クトゥーラの傷は癒えたか?」
「はい。ただ、まだ完全には……。」
問い掛けたのは宇宙怪獣ベムラー、答えたのは異星獣ペドレオンである。
「……そうか…、このまえの邪神ガタノトーアとの対決、見事だった。ムリはするなと伝えてくれ。」
それだけ言うと背中を向けかけたベムラーだったが……。
ペドレオンは呼び止めた。
「ベムラーさま。」
「なんだ?」
「……ザ・ワンさまのことでお出でになったのでございましょう?」
「…………。」
「…お話しいただかなくとも判ります。」そこで言葉を区切ると、苦いものを吐き出すようにペドレオンは続けた。「…ザ・ワンは大層苦しんでいらっしゃいました。」
「……そう…か。」
「父上の番組の視聴率に遠く及ばなかったこと、スタッフの期待に応えられなかったこと、そして何より数少ないファンに肩身の狭い思いをさせてしまったことを……。」
ベムラーは息子の心を慮るかのように目を閉じた。
「……我々異星獣軍団はついて行きます。ザ・ワンだけに苦しみを背負わせるわけにはいきませんから。
……その行く先が、どのような地獄であろうとも。」

ある意味、マックス怪獣軍団に対する完全な宣戦布告であった。


229 :名無しより愛をこめて:2005/10/27(木) 15:15:35 ID:3CPZtfMX0
内容はいいけどネクサスファンのこと考えてね

230 :名無しより愛をこめて:2005/10/28(金) 08:12:30 ID:m+/oiNBw0
>>229
これを書くために「ウルトラマンネクサス」DVD借り出したでござる。
今のところ5巻まで見申した。
感想を述べ申すと、すっごく面白い。
もっと早く見とけばよかった。
小さな子供には暗くてまだるっこしかったと思うでござるが、アレについて来れちゃった子供は正体大バケするかもしれませぬ。
特撮・ホラー・SFを背負って立つ人材が生まれるんじゃ……?
そんな気のする作品にござる。
そんでもって本日残り4巻を借り出す予定。

でもそれで却って駄文が書けなくなり申した。
アレの水準を考えると、変なものは書けませぬ。
それで路線変更。
主役はザ・ワンとモンスターXのように見え申すが、本当の主役はネクサスファンにござる。

231 :大会決定前・その1:2005/10/28(金) 22:16:26 ID:LBkykSTM0
「・・・どういうこった、これ」
「・・・暗号じゃないっスか」
FWガイガンとFWマンダは目をパチクリさせ、プリントを見ていた。
文面はもちろん「かんがえなおせわんまつくすにてわだしむようえつくす」である。
「考え直せ、ワン。マックスに手出し無用エックス・・・エックスって、モンスターXか?」
あっさりと答えを出したFWガイガン。それを見たFWマンダはてっきり
「モンスターXの野郎、また俺様を差し置いて勝手な事を!」
と騒ぎ出すのかと思ったが、FWガイガンは退屈そうにプリント用紙を切り裂き、放り捨ててしまった。
「あ。あれ?」
「なんだよ」
「それ・・・モンスターXの伝言でしょ?何かあるんじゃないっスか?」
「知るかよ、あいつの事なんて。今は新しいGPのほうだ、タッグマッチ戦になれば俺もメガロと一緒に出場できる!」
「メガロと出るのは二代目じゃないっスかねぇ」


232 :大会決定前・その2:2005/10/28(金) 22:18:24 ID:LBkykSTM0
FWガイガンとFWマンダが話をしている頃、怪獣酒場の一角にウルトラ怪獣たちが集まっていた。
メンバーはクール星人、アーナガルゲ、ザザーン、シーグラ、オイルドリンカー、リトラにダクミランである。
「みんな、ここへ来る所を誰にも見られてないな?」
主催のクール星人の言葉に、怪獣達は皆頷いた。
「今日集まってもらったのは他でもない、『第一話に登場した怪獣GP』の事だ」
「それ以外に呼ばれる理由ないもんな」とザザーン。
ザザーンの言葉に同意を示す怪獣たちに向かって、クール星人は話を続けた。
「既に組み合わせを見たものなら分かると思うが、残念ながら我々の相手は強敵ぞろいだ」
オイルドリンカーとザザーンは顔を見合わせた。
「でも、あれってまだ決定してないんでしょ?」
リトラが訊ねるが、クール星人は答えずに先を続けた。
「このままでは我々はただの噛ませ犬になってしまう!番組でもそうだったのに、試合でもそうなりたいか?」


233 :大会決定前・その3:2005/10/28(金) 22:24:40 ID:LBkykSTM0

「僕は噛ませ犬じゃないからなぁ」
のほほんとした口調で言うリトラを無視してクール星人は続ける。
「番組では我々は負けた!だが、試合では我々が勝利するのだ!そのために必要なのは?」
「ファン?」とザザーン。
「強い光線技」とリトラ。
「超獣よりも強い怪獣よりも強い超獣に改造してもらう」とオイルドリンカー。
「怪獣戦艦」とダクミラン。
「加藤・・・」とアーナガルゲ。
「違う、違う!シーグラ、答えろ!」
クール星人に言われ、唯一アニメから参戦したシーグラが答えた。
「特訓です!」
「その通り、特訓だ!ヒーローは皆特訓すれば強くなる!我々も特訓すれば、きっと勝てる!」
「でもなぁ、一回戦で勝てても、次にアストロモンスとかベロクロンに当たったら・・・」
消極的な事を言うダクミラン。だが、クール星人は止まらない。
「その時に備え、対策を練るのだ!私は天才宇宙人、対策を練ることは任せておけ。今度の大会の主役はアストロモンスでもゴーデスでもない、我々だ!」
クール星人の言葉を聞いたリトラを除く怪獣たちが一斉に歓声を上げた。


234 :共同溝にて:2005/10/31(月) 12:06:25 ID:v+rmPS660
新宿の地下共同溝。
映画「ULTRAMAN」ではビースト・ザ・ワンが潜み、「ウルトラマンネクサス」では生け贄を求めクトゥーラの触手が蠢いた。
あの共同溝を、統制官ことモンスターX(ゴジラ・ファイナル・ウォーズ)とアシスタントのオオカミさん(NHK「三匹のこぶた」)は息を潜めつつ進んでいた。
「おい、さっきからネズミ一匹姿を見せてこねえが……怪しくねえか?」
ドブネズミはザ・ワンに吸収されてしまったのでは?というのである。
「……いえ、それはないと思います。」
神経がピリピリしてる統制官と違い、オオカミさんは妙に落ち着いていた。
「…下水と違って共同溝は綺麗なものですから。」
「そ、そうか…。」
統制官はいつもとは勝手の違う世界にひどく戸惑っていた。
巨大な姿ではなく、等身大でいるので周囲の全てが自分に圧し掛かってくるように見える。
(いつものオレなら、こんなもん踏み潰してやれるのによ。)
周囲を這う大小様々な配管をキョロキョロ見上げたそのときだった。
オオカミさんが統制官を配管の陰に引きずり込むと、声を忍ばせ言った。
「Xさん。あれを……。」



235 :人間を!?:2005/10/31(月) 12:07:50 ID:v+rmPS660
「Xさん。あれを……。」
オオカミさんは、2人の正面の壁を指さした。
照明の関係で、壁に奇妙な人影が写っている。
「なんだ?なにをしてやがんだ?」
長身の人影は片手を上に伸ばし、コートか布袋のような何かを掲げている。
だが…、その「布袋のような何か」の影には…「足」がある!
「あれは、人間だ!」
統制官がおもわずそう洩らすのと同時だった。
片手で吊るされた人間の影が、腕の中に吸収されるように消え失せた!
「きゅ、吸収しただとっ!!」
統制官=モンスターXは思わず身を隠していた物陰から飛び出した。

「きさま人間を、人間を吸収しやがったな!」



236 :とうちゃんの話:2005/10/31(月) 12:09:28 ID:v+rmPS660
「ビースト・ザ・ワン?……ああ、ベムラーんとこの坊ちゃんだな。あれは立派な怪獣だ。いい年こいてカブクワ、カブクワ言ってるオマエとは怪獣としての器が違う!」
実りの無い会議の後で宇宙バケネコ三匹を皆で袋叩きにしてから、アントラーJrは自宅に戻るとザ・ワンについて父に尋ねてみた。
「……最高視聴率42%のオバケ番組、それが『ウルトラマン』だ。」
(あ〜あ、また自慢話が始まった…。)
あからさまにうんざりして見せる息子などお構いなしに、とうちゃんアントラーは陶酔したように続けた。
「…その栄光有る大番組の第1話に登場した怪獣が『ベムラー』だ。」
「……その話なら何度も聞いたよ。」
「大事な話なんだから、何度でも聞け。」
どんなに嫌な顔して見せても、とうちゃんはあくまで昔話をして聞かせるつもりらしい。
アントラーJrは諦めて、とうちゃんの話を拝聴することにした。


237 :とうちゃんのくどい話:2005/10/31(月) 12:10:35 ID:v+rmPS660
「……以後のシリーズで『ウルトラマン』と『ウルトラセブン』の関係怪獣は、大抵Jrとか何代目って名乗ってきた。そうすりゃふるいファンも一時的にしろ戻ってきてくれる。オマエだって伝説の怪獣を名乗っただろ?ところがだ!」
「ザ・ワンはベムラーを名乗らなかったんだよね。もう何十回も聞いたよ。」
「なら何百回でも聞け!」
Jrの精一杯の抵抗は、あっさり打ち砕かれた。
「……映画の『ULTRAMAN』は『ウルトラマン』第1話のリメイクみたいな話だ。赤い玉も青い玉も出てくるし竜ケ森じゃなく竜ケ岬も出てきてだな………。」
とうちゃんアントラーの話は…くどかった。
エンドレスでくどかった。
結局、とうちゃんから聞き出せた情報は「ベムラーの聖名を敢えて捨て、無名の怪獣として新シリーズに賭けたザ・ワンはとっても立派な怪獣だ」ということだけだった。


238 :統制官対有働ニ尉:2005/10/31(月) 16:55:29 ID:v+rmPS660
「ザ・ワン!きさま、人間を吸収したな!?」
統制官=モンスターXは飛び出すなり叫んだ。
「……そういうきさまは………、そうか、その顔はモンスターXだな?
統制官と有働ニ尉=ビースト・ザ・ワンはおよそ10メートルほどの距離を置いて睨みあっていた。
激昂する統制官に対し、有働ニ尉はふてぶてしい落ち着きで応えた。
「…そうだ、確かにオレは人間を吸収したが…、それがどうだというのだ?」
「それがどうしただと!?人間は食わんというのが、特撮怪獣と特オタ人間との最低限のルールだろうが!それをきさまは……!」
「……オレはスペースビースト。異星獣はもともと人喰いだ。人を喰ってどこが悪い?」
「なんだと?……き、きっさま……許さん!」
鉄砲弾のように有働二尉に向かって走り出す統制官!
しかし、鉄砲玉のような統制官に向け、有働は鉄砲玉そのものを発射した!

ばんっ!!

有働が放った弾丸は、狙い過たず統制官の目と目のあいだに命中した。


239 :名無しより愛をこめて:2005/10/31(月) 16:57:50 ID:v+rmPS660
「痛ってぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!」
ばん!ばん!ばん!ばん!!
「痛てて!痛てて!痛ててて!痛て!痛て!痛てて!」
統制官=モンスターXは慌てて近くの配管の影に飛び込んだ!
「畜生〜〜〜っ!痛ってえじゃねえか!?」
ちょっと涙目で喚きたてる統制官。
一方、オオカミさんは必死の説得を試みていた。
「ザ・ワン!おとうさんのところに戻ってください!」
通路の向こうの端の暗がりから声が返ってきた。
「その声はオオカミさんか……。さっきのモンスターXとのやりとりを聞いただろう?オレは人間を吸収しちまった。もう後には戻れない。」
「そんなことはありません!どんな過ちにだって償いの方法はあります!さあ、私といっしょにベムラーさんのところに帰りましょう!」
「残念だが……もう遅い!」
ばん!ばんっ!
びしっ!びしっ!
暗がりでオレンジの発砲炎が閃き、オオカミさんの足元に着弾した。


240 :安全装置:2005/10/31(月) 17:00:47 ID:v+rmPS660
「おい!オオカミ!さっさと撃ち返せ!もたもたしてると殺られちまうぞ!」
統制官がぎゃーぎゃー煩い。
「よし!テメエが撃たねえなら、オレが撃ってやるぜ!……えーっと、まず安全装置を外すんだよな…。」
統制官はオオカミさんから手渡されたSIG220を眺めまわした。ところが?!
「あ、あれ?どこに安全装置ついてんだ?」



241 :銃撃:2005/10/31(月) 17:03:19 ID:v+rmPS660
「ザ・ワン!どうしても戻ってはくれないのですか?!」
「くどいっ!!」
ばん!ばん!ばん!
反射的に引っ込めた首のそばを弾丸が飛び過ぎた。
「ザ・ワンっ!!」

「あ、あのーー、お取り込み中のところすみませんがー、このテッポウ、安全装置はどこについてるんでしょうかぁ?」

(なんとかザ・ワンに接近しないと…この距離では説得しようにも…)
オオカミさんはあたりを見回した。
が、あいにくと身を隠してザ・ワンに接近できるようなものは無い。

「……あのーー、すみませーーーん!」



242 :無視しないで…:2005/10/31(月) 17:04:39 ID:v+rmPS660
(さっきの発砲炎のところまで、距離にして20メートル程度か?)
オオカミさんは目標までの距離をざっと目測してみた。
オオカミ人間である彼の脚力をもってすれば一瞬の距離だ。
(……一気に走るか?!)

「すみませーーん、あの、オレのこと忘れてませんかーーーー?」

…ザ・ワンがさっきの発砲直後に位置を変えた気配は無い。
オオカミさんはザ・ワンの発射弾数をしっかりカウントしていた。
ここまでで既に10発。
統制官に向けたとき、銃が自衛隊ご用達のSIGであることは確認できた。
だから弾倉内の9発と薬室内の1発まで全て撃ち尽くしているはずだ。
予備弾倉を持っていない限り、ザ・ワンの銃は空のはず…。

「無視しないでくださーーーーーい(泣)」


243 :火球:2005/11/01(火) 17:13:26 ID:OErNWVAG0
オオカミである彼の脚は、どんなスポーツ選手よりも速い。
ここからザ・ワンの潜む20メートルほど向こうの物影に飛び込むまで、所要時間はせいぜい1秒程度だろう。
もし予備弾倉にチェンジしていたとしても、その間にザ・ワンが射撃できるのはせいぜい2発…。
(よし、イチかバチか…)
身を潜めていた通路の曲がり角からオオカミさんは飛び出した!

疾風となって駆ける!駆け抜ける!
その、一秒が千秒に感じられる命懸けの一瞬、オオカミさんの目は目指す通路の先にオレンジ色の光を捉えた!
(アレは!?火球!しまった!相手は怪獣なんだった!)
ボーリングのボールほどもある紅蓮の火の玉がまっしぐらに飛んで来た!
(か、かわせない!)


244 :行ってしまった…:2005/11/01(火) 17:15:14 ID:OErNWVAG0
ぼーーーん!!

柘榴の身のように火球が爆ぜて散った!
「おい!だいじょぶか!?」
オオカミさんの前に統制官ことモンスターXが仁王立ちになっている!
彼がオオカミさんの前に飛び出し、火球を叩き落したのだ!
「Xさん……、助かりました……。」
「…おう、礼はいいからよ。それより教えてくれ、このテッポウ、安全装置はどこについてんの?」
「SIG220に手動安全装置はありません。引き金を引けばそのまま弾は出ますよ。」
「そうだったか!ようし!!」
統制官は身を翻すと通路の向こうの闇に拳銃をつきつけた。
「くたばりやがれえっ!!」
ばばばばばばばばばばーん!!
そのまま一気に10連射!
「へっ、ざまあ見やがれってんだ……。」
「……Xさん、もういませんよ。」
「…へ?」
「ザ・ワンはもういません。気配が消えてしまいました。」
「逃げただとぉ!?」
「そうです…。」
大きな溜息をひとつ吐き出して、オオカミさんは言った。
「……ビースト・ザ・ワンは、行ってしまいました。」



245 :ディーバッグ:2005/11/01(火) 17:19:12 ID:OErNWVAG0
「…ビースト・ザ・ワンは行ってしまっ……。」
繰り返すようにそこまで言ったところで、オオカミさんの言葉が不意に止った。
「……?んどうした?どうかしたのか??」
オオカミさんの目は、通路の片隅に放り出された物体につかつか歩み寄った。
「これは……。」
それは明るい水色のディーバッグだった。
「さっきザ・ワンに喰われ……吸収された人間の持ちもんだろ。それがどうかしたのか?」
オオカミさんは屈みこむと問題のディーバッグを拾い上げた。
学生などが背負っているありきたりの商品であるが……。
「……変だと思いませんか?Xさん。」
「変だって?何が変なんだ??当たりまえの……ほら、若い人間が背中に背負ってるヤツだろ?」
ディーバッグを一通り眺めまわしてからオオカミさんは答えた。
「ひとつは……これが当たりまえのディーバッグだということです。」
「当たり前だから変だってのか?」
「ええ……この地下共同溝は、一般人は立ち入れません。入れるのは管理の職員だけです。しかし、どう見てもコレは管理職員が持ち込んだものとは思えません。」
「な、なるほど……。」
「もうひとつ変なのは、ショルダーベルトの長さです。この長さだと……。」
そう言いながらオオカミさんは問題のバッグを背負ってみせようとした……が…。
「……ご覧の通り、狭すぎて小柄なボクにも背負えません。」
「……そりゃいったいどういうことだ?」
「これを背負っていたのはかなり小柄な人間、成人なら女性、男性ならせいぜい中学生ていどだということです。」
そして、オオカミさんはディーバッグを開くと中に手を突っ込んだ。
「………中に何かありますね。」
……彼が中から掴み出したのは、想像もできない物体であった。


246 :北国馬鹿一代:2005/11/02(水) 12:13:26 ID:c7s86bkp0
帰って来ました。この間、ゴジラを見ながらの出稼ぎ。

……竜王戦でないのは別にいいんですが、大会がまだ始まってない……

247 :名無しより愛をこめて:2005/11/02(水) 15:14:43 ID:DKU3BNE00
大会が始まるまでの幕間のつもりが…。
暴走し過ぎで普通の住人にとうとう愛想を尽かされたか?
いっそ大会まで1人でやるか(笑)。


248 :テ○ビくん:2005/11/02(水) 15:15:51 ID:DKU3BNE00
「…なんだ…こりゃ?」
「…なんでしょうね。」
ウェイトレスが妙な目線をくれながら横を通り過ぎた。
喫茶店のテーブルで、大の大人が腕組みしながら眺めているのは子供向けの雑誌であった。
「テ○ビくん11月号……。こんなもん、なんでリックサックの中に入れてたんだ?」
「……リックサックじゃなくってディーバッグですよ。Xさん。」
「……んなことどうでもいいだろ?」
「ええ……そうですね。」
そう言いながら、オオカミさんは雑誌を手に取るとストンとテーブルに落とした。
「…なにやってんだ?」
「本の開き癖をみてみたんです……。やはり開き癖のついたページは最初のページだけですね。載っているのは…。」
かすかに持ち上がった部分のページにオオカミさんは指を差し入れた。
統制官=モンスターXの眉毛が激しく「ハ」の字になった。
「……『ウルトラマンマックス、今月の新怪獣』だと?」


249 :浮かび上がった人物像:2005/11/02(水) 15:17:24 ID:DKU3BNE00
「タイトル的にはそうですね。でも、今月の新怪獣じゃあないです。」
また統制官の眉毛が「ハ」の字になった。
「あ?……なんでだ??11月号で『今月の』って載ってるんなら今月だろ?」
「Xさん。人間の習慣で、月刊誌は発売される月の翌月を表示するんです。この雑誌は『11月号』の表示だから、実際は10月発売のものです。今はもう11月だから、ここにいう『今月』の新怪獣とは先月の怪獣なんですよ。」
「なんだかヘンチクリンな習慣だな…。て、ことはこの雑誌は先月の雑誌なんだな?………しかし変だな?一月前の雑誌にしちゃあ……」
「…新しすぎる、そう言いたいんですよね?」
うんうんと何度も頷く統制官。
「もうひとつおかしなことは……ディーバッグのショルダーベルトから判る持主の体格が、この本の読者年齢と合わない点です。」
「合って……ないのか?」
オオカミさんは共同溝から持ち出したディーバッグを雑誌の横に並べて置いた。
「……このバッグの持主は小柄な部類の中学生か体格のいい小学生といったところでしょう。でもこの雑誌の読者層はたぶん精々小学一年ぐらいまでです。だから、バッグの持主は巻頭部分以外に目を通した形跡が全くありません。」
「じゃあ…じゃあ、なんだ?その…」統制官はそれまでの話を思い出しながら纏めていった。「…一般人が立ち入れない地下共同溝を、読読みもしない小学1年生向きの雑誌を持った中学生がウロウロしてたってことなのか?」

250 :MとH:2005/11/02(水) 15:19:25 ID:DKU3BNE00
おなじころ…
パソコンのモニターを見つめる1人の男がいた。
画面には断片的なメッセージが表示されている。

「あばよ。
オレは行く。
行ってオレはMになる。」

画面に向かって男は呟いた。

「オレも行く。行ってオレは……Hになる。」


251 :マックスのところに:2005/11/04(金) 12:39:52 ID:KFse3eV60
有働ニ尉ことビースト・ザ・ワンの姿を見失ったあと、統制官ことモンスターXはオオカミさんとも別れてウルトラマンマックスの所に向かっていた。
統制官はビースト振動波を感知する能力こそ無いが、怪物の存在を感知する第六感のようなものを有している。
だがそれも、相手が人間の姿に閉じこもっているうちは感知できない。
と、なったら……敵の狙うターゲットの傍に網を張るしかないのだ。
ただ問題がひとつある……。

「……さて……と、オレが張り付いてる理由をマックスやマックス怪獣どもにどう説明すっかな?まさか……」

ビースト・ザ・ワンがマックスの命を狙ってますなんて言えるワケが無い。
まず信じてくれないだろうし、万一信じてくれたら、マックス怪獣軍団対異星獣軍団の激突へと発展しかねないのだ。
それを心配して、あのベムラーもウルトラ怪獣からすれば余所者である自分モンスターXに仕事を依頼してきたのだろう。
怪獣同士の血で血を洗う大激突!
以前ならウキウキしてきてダンスでも踊りだしたかも知れない。
だが、今は何故か気が重くなるのを感じる統制官殿であった。


252 :ゴモラの家にて:2005/11/04(金) 17:04:43 ID:KFse3eV60
ウルトラマンマックスはてっきり人間の姿でホテルにでも泊まっているとばっかり思っていたが…。
「こんばんは……モンスターXです。」
等身大の統制官の姿から巨大生物の姿に戻ってモンスターXが訪ねた先は、なんと古代怪獣ゴモラの家だった。
「おお、映画スターのご来訪とは光栄だな。」
部屋の最奥から声をかけてきたのは家長の初代ゴモラだ。
両脇に光線ワザ使いのゴモラUと怪獣念力使いのゴモラ、そして無芸なパワードゴモラが座っている。
どいつもこいつも体格がいいので、部屋の中は物凄い圧力感だ。
そしてその中央に座っているのが、若い固体のゴモラとお目当てのウルトラマンマックスだった。
「(そうか、この若いのがそのうちマックスでデビューするんだな…)では失礼します。」
モンスターXはゴモラに較べれば細身だが、背丈はかなりあるので部屋はますます狭くなってしまった。
狭いところに無理やり腰を降ろすと、モンスターXの膝とマックスの膝がぶつかりそうだ。


253 :温度差:2005/11/04(金) 17:08:51 ID:KFse3eV60
「ボク、ファイナルウォーズ見ました。」
マックスが自分から片手を差し出してきた。
「……映画のオオトリでゴジラと激突だなんて、凄いですね!」
(聞きしに勝る好青年だな……。ゴジラ宗家なら絶対自分から手差し出したりしねえぜ。もし出したら……そりゃ絶対ワナだな。)
そう思いつつ、モンスターXもマックスの手を握り返した。
「オレも現役ウルトラマンと近付きになれんのは光栄だ。…もっともオメエの番組は時間が早過ぎて見てねえが…。」

*ウルトラマンマックス、関東地方は土曜朝七時半から放送中。

嫌な顔もせずマックスは笑い返した。
「残念です。こんど彼が出るときは……」そう言うと、マックスは隣りの若いゴモラの肩に手をかけた「……彼が出るときは是非見てください!」
「ああ、わかった。今度目覚まし時計買っとくわ……。」
適当に応えながらXは軽い眩暈を感じていた。
この明朗なマックスと幸せそうな怪獣家族、そして同じ日に地下共同溝で顔を会わせたビースト・ザ・ワン。
光と影?
あるいは夏と冬?
同じ広い意味での怪獣でありながら、両者の温度差があまりに大きかったからである。



254 :XとMとH:2005/11/04(金) 17:10:23 ID:KFse3eV60
…モンスターXがゴモラの家で軽い眩暈を感じていたころ…。
統制官と別れたオオカミさんは、1人インターネックカフェのイスに腰を下ろしていた。
パチャパチャ……手つきがキーボードの上を舞ってゆく…。
ほどなく彼は、目当ての掲示板のひとつに辿り着いた。
手早くレスに目を通していく…。

「かんがえなおせわんまつくすにてわだしむようえつくす」

(『考え直せワン。マックスに手出し無用。エックス』か…、Xさんだな。)
オオカミさんは更にスレを新しいほうへと辿っていったが、やがて彼の目はとある意味不明のスレへと吸いつけられた。

「あばよ。 オレは行く。行ってオレはMになる。」

「Mってマゾかよwww。これだからネクサスファンは……」といった煽りや嘲りのレスが続いたあと、こんどは上の書き込みへの応信と思しき書き込みが現れた。

「オレも行く。行ってオレは……Hになる。」

「……最初の『えつくす』はモンスターXだが……、次のMとは?そしてHとは……?」
いくら考えても、答えは見つからない。
……いや、実は自分でも気づかぬうちに、彼は答えを口に出していたのだったが……。
オオカミさんにあるのは確信だけだった。
このMとHにははっきりした意味があるのだという……。


255 :アントラーJr:2005/11/04(金) 17:11:43 ID:KFse3eV60
まったく同じとき、アントラーJrも同じスレッドを開き、おなじレスに気づいていた。
ただ彼はオオカミさんと違い、「かんがえなおせ……」を書き込んだ者の正体とその趣旨を知らなかった。
そのためJrは、「かんがえなおせ……」と後の二つの意味不明レスを一連のレスとして考えていた。
「………このMってひょっとして……マックス(MAX)のMなんじゃないかな?」
にわかに第二のレスが不気味な色あいを帯びてきた。
「これってまさか……自分がマックスに成り代わるって意味なんじゃ!?」
硬い装甲で覆われているはずのアントラーJrの体がガクガクブルブル震えだした。
「た、大変だ!誰かがボクらのマックスの命を狙ってるんだ!」


256 :チクタクマン:2005/11/04(金) 21:07:29 ID:lYChSMqo0
さて一方その頃、関西国際空港に一人の女が降り立った。
名前はアーネスト<アニーと呼ぶな>ダンディ、通称ネスト。その筋では名の知られた暗殺者である。
アボメー王国外交官という偽りの身分で税関をスルーし、新幹線で一路東京へ。

「今回の標的は……この少年か。一見容易いが、依頼主が主だけに一筋縄では行くまい……」
そんな彼女の脳内に埋め込まれた電脳が、視界に385少年の顔を映し出す……

彼女のもう一つの姿、それは『ショッカーライダーMk5』語られざる物語の中で産み落とされた人間兵器……

257 :大会決定前・その3:2005/11/05(土) 21:37:40 ID:uNS2upmd0
ミラーマンやジャンボーグA、東映系、その他は
余り知らないので、東宝、大映、ウルトラ怪獣で組み合わせてあります。
追加する怪獣、宇宙人がいなかったらこれで始めても良いですか?

『同じ映画、同じ話に登場した怪獣タッグマッチGP』
第一回戦ライブキング&コスモリキッドvsサドラ&デットン
第二回戦ゴルザ&メルバvsスーパーコッヴ&スーパーパズズ
第三回戦宇宙ギャオス&ギロンvsグランゴン&ラゴラス
第四回戦メカゴジラ二号機&チタノザウルスvsレッドギラス&ブラックギラス
第五回戦FWエビラ&FWヘドラvsバードン&ケムジラ
第六回戦アボラス&バニラvsグドン&ツインテール
第七回戦ギガス&ドラコvsクイントータス&キングトータス
第八回戦ネオザルス&クローンシルドロンvsガイガン(初代)&アンギラス
第九回戦ガルベロス&バグバズンvsエースキラー&バラバ
第十回戦スペースゴジラ&モゲラvsハイパーギャオス&イリス

リザーブマッチ
第一回戦ゲゾラ&カメーバvsバイラス&ジグラ
第二回戦デッドラー&バグリアンvsフレムラー&ブリザラー
第三回戦ミニラ&ガバラvsヤマワラワ&マハゲノム


258 :名無しより愛をこめて:2005/11/06(日) 20:36:35 ID:A2VfAHaK0
21世紀に入ってなお開発の波が避けて通る自然の聖域霧吹山
閑静な洞窟住居に喚声をあげて押し入って来たのはサドラーだ
「デットンいるか!デットーン!!」
「大声出さなくても聞こえてるよ、何の用さ」
「『同じ映画、同じ話に登場した怪獣タッグマッチGP』コレだよコレ!!」
「ソレまだ本決まりじゃないじゃん、開催も微妙なイベントになに入れ込んでんの」
「入れ込まいでか!今度のGPで目立てば俺らも新シリーズに出演できるかもしれんだろーが!!」
「はいはい頑張ってね、ボクはゾイドジェネシスの録画みてからHPに感想上げて2ちゃんのゾ板に・・・」
サドラーに背を向けPCを操作するデットンの後頭部にサドラー渾身のチョキパンチが叩き込まれる
「痛いじゃないか」
もともと耐久力の高い地底怪獣のうえ気楽な食っちゃ寝生活で全身に贅肉の鎧を纏ったデットンは打撃に対してはハート様並にタフだ
「いーから来い!俺とお前のタッグでGPを制する、これはもう決定事項!絶対運命黙示録なんだ!!」
「まあ暇潰しにはなるかな・・・」
なんだかんだで付き合いのいいデットンだった



259 :アントラーJr:2005/11/07(月) 12:05:48 ID:ZxAZGBP00
「なあ…Xさんよ。」
モンスターXと初代ゴモラは、狭い室内を出て玄関先にどっかと腰を下ろしていた。
中からは家族のゴモラたちとウルトラマンマックスの笑い声が聞えてくる。
「…Xさんよ。オレのころ、ヒーローと怪獣には越えちゃならねえ一線があった。
それを越えたら、対決が馴れ合いになっちまうって一線さ。
ウルトラマンとの対決は全部ガチンコ。もしアイツが負けたらそこで最終回…。そういうプレッシャーを背に、ウルトラマンも戦ってた…。」
ゴモラの思いは、あの大阪城決戦へと飛んだ。
「…だが、現役ウルトラマンのマックスくんに、初代ウルトラマンの殺気は無い。」
「でも、マックスの戦いは決して馴れ合いでは…。」
悪の侵略宇宙怪獣であるにも関わらず、Xは知らず知らずのうちにウルトラマンマックスを弁護していた。
「もちろんそうだ。だが、彼は『戦い』と『それ以外』とを区別する。『戦い以外の世界』に『戦い』を持ち込まない。」
モンスターXは室内でゴモラ一族と歓談するウルトラマンマックスの姿を思い浮かべた。
その姿から連想される言葉は「偉大なアスリート」あるいは「スポーツマン」だ。
決して「殺し屋」や「戦士」「兵士」ではない。
そうした語が持つ殺伐感を、マックスは持っていないのだ。
「……彼は強い。最強最速のキャッチフレーズもウソではないよ。だが、殺気は無い。」
「…たしかにその通りだな。だがそれは時代の……」
Xがそこまで言いかけたところで、ゴモラが静かに遮った。
「時代?そうかな?」
老雄の目に往年の眼光が蘇えった。
「先代のウルトラマン。ネクサスくんには戦士の臭いがあったよ。それも実戦で傷ついた戦士の臭いがね。」


260 :傷ついた戦士:2005/11/07(月) 15:18:27 ID:ZxAZGBP00
「傷ついた戦士だと…?」
妙な例えだと、モンスターXは感じた。
ヒーローを例えるのだから「勇者」とか単に「戦士」というならわかる。
だが「傷ついた」とは?
「……なぜウルトラマンネクサスは傷ついた戦士なんだ?」
「…あのウルトラマンが選んだ人間は、どこかに痛みを抱えた人間ばかりだからだ。」
「なるほど……。」
最初の真木は不治の病で余命幾ばくも無い子供と過ごすために、夢だったはずのジェット戦闘機から降りた。
その次の姫矢は、自分が撮った写真に苦しみつづけていた。
三番目の千樹は…遺伝子のバグを抱え、17歳で死ぬ定めを負わされていた。
四番目の凪副隊長はというと……、子供のころの両親殺害がトラウマとなり、ビーストへの憎しみを支えに生きてきた。
そして最後のデュナミスト、孤門一輝は子供のころ水死しかかったことのトラウマ、長じてはダークファウスト、メフィストの精神攻撃に苦しみのたうった。
「…自分が傷ついたことがあるからこそ、傷ついた者の傍に立ちたがる…。あれはそういうウルトラマンだ……とオレは思う。」
古代怪獣の言葉には、モンスターXの心に響く重みがあった。
暗い星空を見上げながら、Xは凶悪怪獣にあるまじきことを考えていた。

(ネクサスが、ゴモラの評したようなウルトラマンであるなら、ビースト・ザ・ワンの凶行を最も悲しむのはネクサスかもしれない。)


261 :大会決定前・その3:2005/11/07(月) 20:45:54 ID:7ul6UnFF0
出場怪獣の紹介

ライブキング(タロウ)再生怪獣。同じ大きさの怪獣を食べる。よく笑う。
コスモリキッド(タロウ)液体化できる怪獣。ライブキングに食べられた上に凍らされてパンチ弾作戦で粉砕された。
サドラ(帰マン)霧吹山在住の怪獣。ハサミが武器で人を食う。
デットン(帰マン)霧吹山在住の怪獣。テレスドンの弟。

ゴルザ(ティガ)超古代怪獣。メルバと共に出現、その後二度現れる。
メルバ(ティガ)超古代怪獣。イースター島のモアイ像を破壊し、空を飛ぶ。
スーパーコッヴ(ガイア)コッヴのパワーアップ版。
スーパーパズズ(ガイア)パズズのパワーアップ版。

ギロン(ガメラ対大悪獣ギロン)頭が包丁、その上手裏剣も放つ大悪獣。マカロニウエスタン。
宇宙ギャオス(ガメラ対大悪獣ギロン)ギロンの引き立て役。体が銀色で、ギャオスと同じ能力を持つ
グランゴン(マックス)ウルトラ怪獣のニューフェイス。再生可能の溶岩怪獣。
ラゴラス(マックス)ウルトラ怪獣のニューフェイス。冷凍光線を吐く。

メカゴジラ二号機(メカゴジラの逆襲)メカゴジラ二号機。フィンガーミサイルが主な兵器。
チタノザウルス(メカゴジラの逆襲)恐竜。突風を起こせる。
レッドギラス(レオ)双子怪獣。兄と協力してのギラススピンが武器。
ブラックギラス(レオ)双子怪獣。セブンの右足をへし折った。

FWエビラ(GFW)FWヘドラとは瞬殺コンビ。コンビナートで地球防衛軍と戦う。
FWヘドラ(GFW)FWエビラとは瞬殺コンビ。必殺技すら使えなかった。
バードン(タロウ)ゾフィーを燃やして、溺れさせて、突つき殺した火山怪鳥。
ケムジラ(タロウ)甘党。バードンの餌。巨大化しなければ、多分食べられなかった。

アボラス(マン)古代のカプセルに封印されていた青い怪獣。口から溶解液を吐く。
バニラ(マン)古代のカプセルに封印されていた赤い怪獣。口から火を吐く
グドン(帰マン)ツインテールを餌にしている地底怪獣。
ツインテール(帰マン)グドンの餌怪獣。エビのような味がする


262 :出場怪獣の紹介・その2:2005/11/07(月) 21:45:25 ID:7ul6UnFF0
出場怪獣紹介2

ギガス(マン)雪男がモデル。レッドキングの舎弟怪獣。
ドラコ(マン)ツイフォンから降り立ったが、レッドキングが居たためあえなく敗北した彗星怪獣。
キングトータス(タロウ)パチモン怪獣GP優勝者。家族愛強し。
クイントータス(タロウ)キングトータスの奥さん。卵爆弾が武器。

ネオザルス(ダイナ)ハイパークローン怪獣。ホーミングビームが武器。
クローンシルドロン(ダイナ)動体視力抜群の昆虫怪獣。高純度エネルギーが好物。
初代ガイガン(ゴジラ対ガイガン)ガイガン族の長。回転鋸と鉤爪が武器。
アンギラス(Gシリーズ)ゴジラ一族の執事。クトゥルー騒動では大活躍。

ガルベロス(ネクサス)不死身のビースト。姫矢准が最初に戦った。死人を操れる。
バグバズン(ネクサス)真っ昼間に出現した虫型ビースト。尾の部分にも顔がある。
エースキラー(エース)ゾフィから帰マンまでのウルトラ兄弟の必殺技が使える超人。
バラバ(エース)殺し屋超獣。放射能の雨で身を守り、全身武器。

スペースゴジラ(ゴジラvsスペースゴジラ)ビオランテの同類。エネルギーエリアで宇宙からエネルギーを吸収。
モゲラ(ゴジラvsスペースゴジラ)地上&地下戦車ランドモゲラーと戦闘機スターファルコンの合体ロボット。
イリス(ガメラ3)名前に濁音のない怪獣GPで正義の怪獣に転向済み。
ハイパーギャオス(ガメラ3)ギャオスの強化版。仲間が多い。

263 :出場怪獣の紹介・その3:2005/11/07(月) 21:46:30 ID:7ul6UnFF0
出場怪獣紹介3

ゲゾラ(南海の大怪獣)低温に強く、高温に弱いイカ怪獣。
カメーバ(南海の大怪獣)パチモン怪獣出場経験あり。ロケット頭突きが武器。
バイラス(ガメラ対バイラス)低温に弱い。頭は良いが肉弾戦になると捨て身の戦法を使う。
ジグラ(ガメラ対ジグラ)水中じゃ強いが陸に上がると滅茶苦茶弱い。火に弱い。

デッドラー(ジャスティライザー)宇宙巨獣。相手の動きを止める事が可能。
バグリアン(ジャスティライザー)宇宙巨獣。機械を狂わせるガスを吐く。
フレムラー(グリッドマン)兄弟怪獣。炎が武器。電子レンジを爆弾化した。
ブリザラー(グリッドマン)兄弟怪獣。氷が武器。エアコンをフレムラーと共に狂わせた。

ミニラ(Gシリーズ)名前に濁音のない怪獣GP優勝(準優勝)。GFWでも活躍した
ガバラ(オール怪獣大進撃)ミニラを虐めているガマガエル怪獣。電撃が武器。
ヤマワラワ(コスモス)子供好きの妖怪。怒ると巨大化する。
マハゲノム(コスモス)マハゲラと呼ばれている。ヤマワラワに封印された。


264 :精神感応:2005/11/08(火) 12:14:54 ID:gdhUOzVI0
モンスターXがゴモラの家で話し込んでいるころ…。

オオカミさんは1人公園のベンチに腰掛けていた。
手には例のディーバックを握り締め、目はしっかり閉じて、ただアタマはゆっくりと船でもこいでいるように前後している。
そんな状態がもう10分ほども続いていた。
……やがてアタマの動きが止り、オオカミさんは目を開いた。
同時に、アタマから水をかぶったように汗が流れ出す。
マラソンでもした後のように、汗にまみれ、肩で息をしながらオオカミさんは立ち上がった。

「……撮影所……バラージの青い石……」

精神感応である。
オオカミさんはその名のとおりオオカミ人間なので、僅かではあるが妖怪的な超能力ももっていた。
彼は遺留品のディーバックをキーにして、所有者の情報を探ってみたのである。
「撮影所」と「バラージの石」。
たったの二語だが……連想されるのはとある場所しかない。
「行ってみるしかないか…。あそこに…。」
前に踏み出そうとすると、足の筋肉が悲鳴をあげた。
……慣れない力を振り絞った代償は大きい。
がしかし、それでもオオカミさんはボロ雑巾のように疲れ果てた体にムチ打って前へと進んだ。
(何か想像もできない事態が、自分たちの知らないところで進行している。)
そんな危機感に突き動かされながら…。

265 :χニートリノ:2005/11/08(火) 12:16:27 ID:gdhUOzVI0
その晩遅くのことである。

尿意を感じてアントラーJrは目を覚ました。
トイレに行こうと自室を出、途中父の部屋の前を通りかかった。
「あれ?とうちゃんいない?ドコ行ったのかな??」
気になったので用を足したあと家の外に出てみると、父は蟻地獄の縁に座っていた。
「とうちゃん?こんな夜中にどうしたん?眠れんの?」
小さな眼柄を目一杯立てて、父は彼方を見据えている。
「……オマエは何も感じんのか?…修行がたりんな。」
いつものように自分を子供扱いする父に反発を覚えながら、Jrは応えた。
「感じるって何をだよ!?」
「地磁気の乱れだ。ある種のエネルギーに地磁気が干渉されている。」
「ある種のエネルギーってなんなのさ?」
「断定は出来ないが…これによく似た干渉を知っている。χニュートリノだ。」
「χニュートリノ?!それってスペースビーストじゃない!」
「…ウルトラマンネクサスがやっていたころはちょくちょく感じたもんだ。だが、異星獣たちはダークフィールド内に篭って出てこないはずだ。だから口の悪いヤツラはχ「ニート」リノなんぞと……。」
「(ビースト・ザ・ワンだ!)ねえ、とうちゃん!その地磁気の乱れてるポイントって判る?」
「ああ、判るぞ。ちょうど円谷プロの撮影所のあたりだ……お?おい?どこに行くんだ?おい!」

父に場所だけ聞くと、アントラーJrはたちまち砂柱を吹き上げ地下に潜ってしまった。


266 :ここに来た目的は:2005/11/08(火) 17:09:11 ID:gdhUOzVI0
時刻が夜中の二時を廻ったころ…。
公園の暗がりから長身の人影が立ち上がった。
一歩、二歩と外灯の下へと歩み出る。
有働二尉=ビースト・ザ・ワンだ。
かつ かつ かつ かつ ……
鋭い視線を東に据えたまま、彼は大股の足取りで公園出口へと向かった。
…… かつ かつっ!
高い足音が急に止った!
まるで通せんぼでもするように、公園出口に、ひょろりと細い人影が立っているのだ!
細い人影が口をきいた。
「…やっぱりここに身を潜めてましたか。住宅街で時間を潰すのは目だちますからね。」
「オオカミさんだな…。さすがに鋭いな。北でしこまれたか?」
有働二尉は嘲りの調子でそう言った。
しかしそんな挑発に乗るようなオオカミさんではない。
静かな口調のまま彼は続けた。
「ここに来た目的はバラージの青い石ですね。」


267 :そんなことさせない:2005/11/08(火) 17:11:38 ID:gdhUOzVI0
「ここに来た目的はバラージの青い石ですね。」
有働二尉の片眉がピクッと動いた。
「正解だったと判断しますよ。あれを取りに来るとは……、アントラー対策ですね。青い石無しであの怪獣を倒すのは大事ですからね。」
「…何故わかった?オレがあれを狙ってくると?」
「説明すると長くなりますよ。」
「……ならいい。」
有働二尉は軽く歩幅を開いた。
やる気だ。
「……アントラー対策をするなんて、ウルトラマンマックスの怪獣軍団と戦うつもりなんですか?」
「障害になる可能性があるからな。邪魔するとあらば、倒さねばならん。例えアントラーであろうとゼットンであろうと。」
「どうしても?どうしても諦めてはくれないんですか?」
「……くどい。オレはネクサスファンのために、ファンたちに代わって…。」
有働がここで一呼吸おくと、彼の瞳が宵の明星のように光を放った。
「…ウルトラマンマックスを倒す!」
ずーーーーーーんっ!
次の瞬間、足元が地震のように揺れると同時に、巨大な咆哮が轟き渡った!

「そんなことさせないもんねーーー!!」

268 :アントラーJr対ザ・ワン:2005/11/08(火) 17:13:09 ID:gdhUOzVI0
「その声は!?アントラーか!」
「あったりーー!」
返事とともに、公園の地下から湾曲した二本の枝角が現れた!
「ボクラのマックスには、指一本触れさせないからねー!」
「さっそくの邪魔だてかっ!」
有働二尉の目が怪しく輝くと、たちまちのうちにその姿は人間から巨大生物へと膨れあがった!
ビースト・ザ・ワン/ゼルゼブアだ!
2体の巨獣が、わずかの距離で睨みあう!
だが、その足元には市街地が!?
オオカミさんが青くなった!
「まずいぞ!未明の市街地でアントラーとザ・ワンが激突したらどれだけ被害が出るか!?」


269 :名無しより愛をこめて:2005/11/08(火) 20:46:47 ID:vcKCcvE+0
霧が深くてキリが無い人外魔境霧吹山
「同じ映画、同じ話に登場した怪獣タッグマッチGP対策委員会」の看板が掲げられた洞窟の中では委員長兼チームリーダーのサドラーがタッグパートナーにして唯一の構成員デットンに熱弁をふるっていた
「肝心なのは掴みで観客のハートを捕らえること、そのためにも入場曲は重要だ」
「だいじょーぶ。注文通り脳天にガツンとくるやつ選んどいたから」と言いつつデットンはCDプレイヤーを操作する
「こどもーのーこーろかーらーゆーめみーてーたー」
洞窟内に響きわたる電波な歌声に凍りつくサドラー
デットンが用意した入場曲、それはゾ板住民をして「今世紀最凶」「血迷ったかト○ー!!」と言わしめたゾイドジェネシス新ED「ありのままでlovin'U」だった
「あれ?どうしたのサドラー肩なんか震わせて」
「この腐れ萌えヲタがあああああっ!!」
逆上したサドラーのシザーラッシュを寂海王のごとく丸めた背中で受けきるデットン
劣化した着ぐるみのようにも見えるだぶついた体はあらゆる衝撃を吸収してしまう肉のカーテンなのだ
「コイコイ7のOPの方がよかったかな」
根本的なところで噛み合っていない二人だった

270 :展開!メタフィールド:2005/11/09(水) 12:20:29 ID:2wsmXMxV0
デットンとサドラーが霧吹山でどつき漫才を展開していたころ…。

世田谷では磁力怪獣アントラーと異星獣ビースト・ザ・ワンがシリアスに睨みあっていた。
だが、二体の巨獣の足元には眠りに沈む住宅街が!
避難させようにも間に合わない!

「これはまずいぞ!」

そのオオカミさんの声が耳に入ったのか、ザ・ワンはちらっと足元に目をやると、真上に向かって小さな火球を吐き出した。
真上に打ち上げられた火球は、ある高度まで垂直に上昇すると、そこから360度全体に、ドームを成すように拡散・降下を開始した。
あっというまにオオカミさんを包む周囲の景色は、奇岩の連なる異世界へと一変してしまった。
「これはメタフィールド…いや、ビーストが作ったのだからダークフィールドか?ザ・ワンにこんな芸当ができたなんて。これなら住宅街に被害は出ない…が…。」
そのとき、オオカミさんの声を圧して、アントラーの叫びが異世界に木霊した!
「こんな変なトコにつれて来たって、怖くなんかないぞーっ!」
オオアゴを低く構え、アントラーが突っ込んで来た!


271 :展開したメリット…:2005/11/09(水) 12:23:01 ID:2wsmXMxV0
真正面から突っ込んで来るアントラーの大顎をサイドステップでかわしながら、ビースト・ザ・ワンはツメを横殴りに叩きこんだ!
がきぃいいん!
すれ違いザマの一撃!
だが、振り返ったアントラーの装甲には引っかき傷すら残っていない!?
「ボクの装甲はカブクワみたいに硬いんだもんね!」
「でけえ怪獣のくせに、自分とカブトムシなんかを較べるな!」
「なんだとー?!カブクワをバカにしたなぁ!!」
見当違いの怒りで、アントラーJrの闘志がさらに燃え上がった!

オオカミさんは奇怪な建造物?の屋根の上から、ザ・ワンとアントラーの対決を見つめていた。
「やはりザ・ワンのパワーが落ちている…。メタフィールドを展開したからだ。」
ウルトラマンネクサスの展開したメタフィールドとは、実はデュナミストの命を削る大技である。
それでもビーストとの戦いに人間を巻き込まずに済むし、プラスの褶曲亜空間の中でならビーストとの戦いを有利に進めることもできるので、ネクサスにとってメタフィールドを展開するメリットはあった。
だが、ビースト・ザ・ワンにとっては何一つメリットは無い。
アントラーはビーストではないから空間褶曲の正負の影響を受けないし、別にダークザギからのアシストがあるわけでもない。
それどころかメタフィールド展開に命を削るのだから、実のところはデメリットばかりなのだ。

アントラーの猛烈な大顎攻撃に追いまくられるザ・ワン。
そしてついに!二本の大顎が、左右からザ・ワンを捉えた!



272 :名無しより愛をこめて:2005/11/09(水) 21:50:24 ID:57H+bkMy0
アントラーjrとザ・ワンが争っているころ、とある海岸に一体の怪獣が腰かけていた。

「あれ。何やってんだこんな所で」
声を掛けられたコスモリキッドは振り返った。シズルンとバゼリアを引き連れたグランドキングが
両手に大きな紙袋を抱えて立っていた。背中には大きなモミの木まで背負っている。
「何だ、GK・・・もうクリスマスの準備か?」
「おうよ、準備は早ければ早いほど良いってな・・・今度のGP、出るんだろう?グア軍団総出で応援してやるぜ」
「怪獣戦艦出してくるなよ。あれ大きいんだから」
「それより、お前特訓とかしなくて良いの?サドラとデットンはもう始めてるって噂だけど」
「それなんだけどさあ・・・あれ」
コスモリキッドが指差した先では、パートナーのライブキングがひたすら笑い続け、
特訓相手のムカデンダーはどうしたら良いのか分からず立ち尽くしている。
「あいつ、笑ってばっかりだから特訓にならないんだよ」


273 :名無しより愛をこめて:2005/11/09(水) 21:51:06 ID:57H+bkMy0
コスモリキッドが頭を痛めている一方で、別の怪獣も頭を悩ませていた。
彼は、同類だと思っている先輩怪獣の元を訊ねた。先輩怪獣は自分のデビュー作のビデオを見ている。
「あのお」
「おう、どした」
「今度のGPの事なんですけれど・・・」
「ああ・・・あれか・・・気にするな、な?」
「俺は・・・俺はそんなに目立たないんですか!せめて、せめて記録映像だけでも出たかった!」
「ガニメ・・・お前、食玩になっただけでもいいじゃねえか!リアルな造形だぞ!・・・安いけど」
「バラン先輩だってソフビ人形出てるでしょ!・・・色が変だけど」
「俺の方が不幸だ!」
「俺のほうが目立ててません!」

とうとう取っ組み合いを始めたバランとガニメの横で、マグマは無言で「妖星ゴラス」のビデオをセットしていた。
「俺、アメリカ版じゃカットされてるんだよな・・・」


274 :名無しより愛をこめて:2005/11/10(木) 21:53:13 ID:OyFRDi4l0
浜の真砂は尽きるとも霧の尽きない霧吹山
「同じ映画、同じ話に登場した怪獣タッグマッチGP対策委員会」改め「霧吹山モンスター軍総司令部」(命名サドラー)ではサドラー総統(自称)が早くも表彰式のリハーサルを行っていた
「ハッスル!ハッスル!はもう下火だしな、ここは手堅く1・2・3 ダァー!!で締めるか・・・」
「さっきからマイクパフォーマンスの練習ばかりしてるけど作戦とか立てなくていいの?」
「そんなもの無くても俺達が勝つに決まってる!」
「その根拠は?」
「俺がサドラーだから!!」
ワールドイズマインなオーラを身に纏い断言するサドラー総統(自称)
だがデットンの辞書に「空気を読む」という言葉は無い
「その手の俺様キャラって少年マンガじゃ大抵主人公のかませ・・・」
終わりまで待たず電光石火のハサミチョップが振り下ろされる
股間まで陥没したデットンの頭は次の瞬間圧縮されたバネが弾けるようにサドラーの腕を押し戻す
「痛いじゃないか」
「鵜殿丈助かお前は・・・」
どんどんイロモノになって行くデットンだった

275 :北国馬鹿一代:2005/11/11(金) 08:21:40 ID:zkltqOBB0
>274
サドラー総統……なんて笑える……

276 :ウルトラマンキング:2005/11/14(月) 15:16:00 ID:biv8oi560
「ガルベロスとバグバズンがGPには出たくないなどと言ってるそうだな?」
異星獣の住み処、ダークフィールド内で偉そうに詰問しているのはウルトラマンキングだ。
少し退って初代ウルトラマンも立っている。
「…いえ、出たくないというわけでは……。」
静かに応対しているのは例によってペドレオンだった。
「われわれスペースビーストは……その……ことさらに醜い姿をしております。それがGP会場のように華やかな場所に出て、ファンに嫌悪を催させては…と。」
「そんなこと気にするな。オマエたちが嫌悪感を催させるというなら、オマエたちが踏み潰されるときはファンも大喜びしてくれるだろう。」
「…………………。」
ペドレオンは答えない。
「では、ちゃんと出場するのだぞ!」
ペドレオンの沈黙を出場承諾と受け取ったのか、キングは捨てゼリフを残し去っていった。

後には微かに身を振るわせるペドレオンと初代ウルトラマンが残された。


277 :42%:2005/11/14(月) 15:19:12 ID:biv8oi560
「ペドレオンくん。」
…今度は改まった調子でウルトラマンが話し掛けて来た。
「……キングの無礼な物言いは許してくれ。彼は自分の番組をもってないから、プロデューサーみたいな話し方しかできないんだ。」
ダークフィールドのあちこちから「ウルトラマンだ」「ウルトラマンが話し掛けてきた」という囁きとともに、黒い影たちが立ち上がった。
ペドレオンもさっきまでキングを見ていたのと全く違う、どこか眩しそうな視線で初代マンを見ていた。
「あなたにお詫びしていただく理由などありません。」
見てはいけないものを見るような視線で、ペドレオンは答えた。
「………別に気にしていませんから。」
「それならいいが……。」
そしてウルトラマンは続けた…。
「このGPは長く続きすぎて世代が分断してしまったファンのあいだに橋をかけること、それからかつてのファンに怪獣たちの元気な姿を見せることを目的として始まった……。」

*この経緯は全くのウソ(笑)。真の経緯は第一スレ参照。

「……だから最も新しい怪獣であるキミたちにも、できれば出て欲しいんだ。それに、キミたちが出れば喜ぶファンも点。」
「あなたが出れば喜ぶファンは大勢いるでしょう。なんといってもあなたの番組の最高視聴率は…。」
……42%。
ウルトラシリーズはもちろんのこと、ガンダム、ライダー、戦隊、エヴァンゲリオン、宇宙戦艦ヤマト…、いかなる番組も届かない、まさに「神の領域」だった。


278 :ウルトラマン怒る:2005/11/14(月) 15:20:51 ID:biv8oi560
「……わたしたちの番組は最悪1%台まで落ちたことがありました。ファンの数は単純無計算であなたの僅か1/42です。」
ペドレオンは悲しげに続けた。
「ウルトラマン」という番組はともかくバケモノ番組だった。
国民的番組を名乗ってもおかしくなかった。
一般誌までこぞって取り上げた。
またスターはウルトラマンばかりでなく、怪獣たちがアイドルや女優とデートする企画まであった(爆笑)。
つまりウルトラマンも怪獣も、科学特捜隊員もみんな時代のトップスターだったのだ。
視聴率に泣いた異星獣たちにとって、ウルトラマンは仰ぎ見るのも眩しい星だったのである。
「ですからわたしたちの番組など…。」
「それは違うぞ。ペドレオン。」
ウルトラマンの呼びかけから「くん」が無くなった。

ウルトラマンは怒っていたのである。


279 :喜んで:2005/11/14(月) 15:23:04 ID:biv8oi560
「ペドレオン、キミはファンの心を計りにかけるのか!?」
ウルトラマンの口調に含まれる怒気に、ペドレオンは気がついた。
「……と…、お…、おっしゃいますと?」
「ファンの心は計れない。質量でも、大きさでも、熱さでも。テレビの前に座り、心を番組に解き放つとき、ファンの心は無限の広がりをもつんだ。」
……「無限」。
ペドレオンはその言葉に、自分たちが飛び越えてきた宇宙の深淵を思い浮かべた。
「無限のものをどうやって計るというんだい?ペドレオン?」
「計れない……。図れるわけが無い……。」
ウルトラマンは我が意を得たりと力強く頷いた。
「そうだ!計れない!視聴率なんか関係無いんだ!ファンの熱さは、私の番組もネクサスも変わらない!」
ペドレオンに、そして背後の影たちに動揺が広がった。
偉大なヒーローの口調が再び優しくなった。
「なのに、キミがそんなことを言ったと知ったら、ファンはどれだけガッカリすると思うんだい?ペドレオンくん?」
ペドレオンのアタマが、地を這うほどに低くなった。
「……はい……ワタシの心得違いでした。」

そのとき、初代マンの後ろに何者かが立った。
ガルベロスとバグバズンである。
2匹の異星獣は、振り返ったウルトラマンに対し頭を下げて言った。

「今度のGP。喜んで……」「……出場させていただきます。」



280 :メタフィールド崩壊:2005/11/14(月) 15:24:39 ID:biv8oi560
そのころ世田谷の一角に展開されたメタフィールド内部では、アントラーJrとビースト・ザ・ワンの対決が佳境を迎えつつあった。
「ザ・ワン兄ちゃん!まいったするなら今のうちだよ!」
ウルトラマンマックスを護ろうとするアントラーは、アントライオン(蟻ライオン=蟻地獄)の名の通り、獅子のように勇猛だった。
アントラーの巨大なアントラー(=枝角)がザ・ワンの胴体を左右から捕らえている。
ザ・ワンも腕で角を抑え抵抗しているが、形勢は明らかに不利だ。

「アントラーという怪物。メタフィールドを展開しながら戦える相手じゃない!このままではザ・ワンが敗れる!」
オオカミさんは奇岩の建物の上から、巨獣の激突を観戦していた。
「このままでは……む!?あれは………!?血だ!!」

もみ合いの中で角のトゲに切裂かれたのか?ザ・ワンの横腹から血が幾筋か流れ出したのだ。
ずしん!!
ついにザ・ワンが片膝をついた。
同時に辺りの気色が動揺し始める!
メタフィールドの安定を保てなくなったのだ。
フィールドが崩壊する!
オオカミさんは、前と同じ公園の一角に立っていた。


281 :駆けて来た人影:2005/11/14(月) 15:26:26 ID:biv8oi560
2匹の巨獣は、幸いまだ狭い公園の敷地の中で組み合っていた。
片膝ついたザ・ワンに、上から圧し掛かるように攻めるアントラーJr!
オオカミさんの目にも、勝負はあったと見えたのだが…。

「立て!ビースト・ザ・ワン!!」

大声とともに、ひとけの無い夜の街路を誰かが駆けて来た。
背かっこうからして高校生か大学生くらいか?
ビースト・ザ・ワンが怪獣の言葉で叫び返した!
「く、来るなっ!来るんじゃねえ!」
だがもちろん、駆けてくる人影にザ・ワンの言葉は通じない。
走りながら彼は右手を左から右に払い、そして上にかざした。
手の動きに習って、青い光が尾を曳いた。
「いまのポーズは?」
オオカミさんがそう思った瞬間、駆けて来た人影は走り幅跳びのようにジャンプした。
人間とは思えないほどの、オリンピック選手でも絶対不可能なジャンプ!
「ジャンプじゃない!ザ・ワンに引張られてるんだ!」
何十メートルかの距離をひとっ飛びしてザ・ワンに飛びき、そのまま吸収されてしまった。





282 :バラージの青い火球:2005/11/14(月) 15:28:36 ID:biv8oi560
「ぐおおおおおおおおおっっ!!」
駆けて来た人影が吸収された途端、ザ・ワンは突如力を盛り返すと、アントラーJrを一気に押し返した。
同時に、ザ・ワンの瞳に青い光が灯る。
たった今吸収された人影が持っていたのと同じ色の光だ。
それを見たとたん、アントラーJrは思わずたじろぎ二三歩後退した。
「それって…その色ってまさか……まさか……!?」
ザ・ワンの口に青い炎が湧き出した。

(いいかい?ザ・ワン!もうキミはアントラーにだって負けやしない!ボクが持って来たこの石さえあれば!)
「…わかった。」
(…じゃ、いくよ!対アントラー用必殺技!名づけて「バラージ・ブルー・フレイム」!)
「バラージ・ブルー・フレイム!!」

ビースト・ザ・ワンの口から真っ青な火球が飛び出した!



283 :盾に…:2005/11/14(月) 15:35:09 ID:biv8oi560
「なんでザ・ワンがバラージの!?」
驚きのあまり立ち尽くすアントラーJrに向け、ビースト・ザ・ワンの口から真っ青な火球が飛び出した!
バラージの青い火球!
対アントラー用の必殺技は、棒立ちになったアントラーJrに向け真っ直ぐに!

「と、とうちゃん!」

そのときである。
巨大な砂柱とともに、何者かがアントラーJrの前に盾となり立ちはだかった!

どっかあああああああああああんっ!炸裂する青い火球!!

「そ、そんな、そんなぁ……」
ショックを受け腰が抜けたように座り込むアントラーJr。
オオカミさんはというと、あまりの展開に声も出ない。
大爆発の後、その場に倒れていたのは……とうちゃんアントラーであった。


284 :ケムールおじいちゃんの病院で:2005/11/15(火) 12:12:30 ID:EvasF2cq0
「とうちゃんのバカーーっ!いつもはボクのことバカ、バカって言ってるくせに、なんであんなとき出て来るんだよー(号泣)。」
ここはケムールおじいちゃんの病院。
診察室の中からアントラーJrの泣き声が漏れてくる。
ゴモラとデビュー間近のマックス・ゴモラが取るものもとりあえず駆けつけたとき、控室と病院の前はすでに大勢の怪獣でごったがえしていた。
ウルトラマン怪獣たち以外にも、アントラーが幹事を務める「ムシムシ軍団」や子供の友達であるマックス怪獣軍団まで押しかけているのだ。
「おーーっ!来たかゴモラ!こっちだこっちだ!」
大群集ならぬ大群獣の向こうで、冷凍怪獣ギガスがぴょんぴょん跳ねながら手を振っている。
「ちょっとごめんよ!」
群獣をかきわける…と言うより、巨体でもって跳ね飛ばしながら2匹のゴモラは突進した。
「アントラーが重態と聞いたが、いったいどういうことだ!?」
「…オレにもよくは判らねえ。判らねえんだが……。」
はっきりしないギガスの物言いに苛立ち気味にゴモラは問い詰めた。
「なんだ?その奥歯にものが挟まったような言い方は!?」
「ううんー……なんだ……あの、その……。」
焦りのため、ギガスの説明はますます意味不明になっていく。
だが、このギガスの苦境は思わぬ事態に救われることになった。


285 :帰れ!:2005/11/15(火) 12:14:36 ID:EvasF2cq0
「帰れっ!!!」
群獣の中に鋭い叫びが走った!
瞬時に水をうったような静けさが広がる。
診察室の入り口に、アントラーJrが殺人甲虫ノコギリンに付き添われて立っていた。
目は真赤に泣き腫らしたままで、鋭く前を見つめている。
モーセが紅海を割ったように、アントラーの視線に沿って郡獣が二つに割れた。
その見つめる先に立つものは……。

「………すまぬ。」

……ウルトラマンに「宇宙の死刑囚」と言われ「悪魔のような怪獣」とも評されたベムラーが、細く枯れ木のように立っていた。
アントラーJrは重ねて叫んだ。
「帰れったら、帰れっ!!」
そしてちょうど足元にあったダンプカーを掴むとベムラーに向かって投げつけた!
ガシン!!
ダンプは避けようともしないベムラーの顔にまともに命中した。
しかし、ベムラーは怒りも吠えもしない。
「ザ・ワンのせいで、ザ・ワンのせいで、とうちゃんは……!」
「……すまぬ。」
責めるアントラーJrにもう一度それだけ言うと、深々とアタマを下げベムラーは去っていった。

北風に吹き飛ばされそうな、淋しく悲しげな後ろ姿であった。



286 :寄り合い:2005/11/15(火) 12:16:31 ID:EvasF2cq0
「……と、いうことだそうだ。」
アントラーJrから事情を聞いた酋長怪獣ジェロニモンが皆に報告すると、満座の一同は静まり返ってしまった。
居並ぶは初代ウルトラマンの怪獣軍団。
「………なるほど……事情は飲み込めた。ビースト・ザ・ワンとアントラーJrの決闘に、息子を護ろうとアントラーが飛び出したってわけだな……。事情は飲み込めたが、しかし…。」
沈黙を破ってようやく口を開いたのは地底怪獣テレスドンだが、言うべきことばをすぐさま見失ってしまった。
「仇を討つべきだ!アントラーの仇を討つべきだ!!」
正義感が強く敵討ちの好きな高原竜ヒドラが立ち上がった。
……が……。
「アントラーの敵討ちでベムラーの息子を殺すのか?」
胡座をかき腕組をしたまま伝説怪獣ウーがそう言うと、ヒドラはまた座り込んでしまった。



287 :チクタクマンは動いてみる:2005/11/15(火) 14:24:48 ID:cE7R5HHz0
「……取り合えず、ザ・ワンを探しましょう」毒ガス怪獣ケムラーがそう提案すると、
「ああ、まずはそこからだな」と変身怪獣ザラガスが同意する。

「人手が要るな……あいつらを呼ぼう」
ヒドラが呼び出したのはショッカー怪人サボテグロンと黒戦闘員。初登場の際にヒドラの本体である像を拠点とした縁である。
「話は分かった。任せてもらおう」『イーッ!』

……そして……

「あなたね、近頃噂の野獣[ビースト]さんは。
 闇の住人同士という事で力を借りたいのだけど?」

何処かの闇の中、ザ・ワンを味方に取り込もうとする、危険な女ネスト。
陰謀の歯車が回りだす――――

288 :名無しより愛をこめて:2005/11/16(水) 08:43:37 ID:oVB35NEi0
相乗りが出て来られたようなので…。
乗り易いように基本プロットを公開するでござる。

あくまで一匹だけでウルトラマンマックスに挑もうとするビースト・ザ・ワン。
しかし、その計画はモンスターXの2chへの書き込みで濃いネクサスファンの知るところとなった。
「ザ・ワンを助けろ!」「あいつ一匹に泥を被らせるな!」「今度はオレたちが諦めない心を見せる!」
5人のネクサスファンが動き出した!
彼らは互いを「M」=真木、「H」=姫矢、「S」=千樹、「N」=凪、「K」=孤門とよびあい、力を合わせザ・ワンを最強とすべく活動を開始する。



289 :名無しより愛をこめて:2005/11/16(水) 08:45:32 ID:oVB35NEi0
ファンならではの直感で共同溝に潜んでいたザ・ワンを発見したのは「H」。
彼は当面の障害になると考えられるウルトラマンマックス怪獣の能力データを収集した上で、ザ・ワンに吸収してもらいに行ったのだ。
その情報収集のために購入したのが「テレビくん」。ただしそれは先月号だった。
次に世田谷の円谷プロ事務所近くでの戦いに現れたのは「H」でバラージの青い石を盗み出してザ・ワン届けるのが目的だった。
ファンを巻き込みたくないザ・ワンはわざわざメタ・フィールドを展開し「H」を敢えて締め出そうとするが……。
「怪獣の能力」+「特オタの心と知識」=宇宙最強生物の誕生。
完全生命体イフすらザ・ワンの前には敵ではない。

最新マックス怪獣のデータを持参した「S」「N」の吸収合体も許してしまい、ザ・ワンの最強化を阻止するにはなんとしても「K」=コモンの合体を防がねばならない!


290 :名無しより愛をこめて:2005/11/16(水) 08:48:52 ID:oVB35NEi0
一方次期怪獣GPの開幕で現役ウルトラマンとしてマックスが開会の挨拶をすることになった。
ザ・ワンは必ずそこを狙ってやって来る!
「K」の身柄を拘束すべくショッカー怪人たちまで動員して(「バラージの青い石」のチャータムはショッカーのゾル大佐の奥さんであるため)水も洩らさぬ警備を敷くが……。
(中略)
5人の自称「デュナミスト」との合体を果たし、「ベルゼブア」をも凌駕する形態に進化したザ・ワン。
「もうオレの体はオレだけのものじゃない。」と宣言し「こいつら(=5人のネクサスファン)となら心中しても本望」と叫ぶザ・ワンの前に、ついに6人目の本物のデュナミスト、ウルトラマンネクサスが立ち塞がる。

……とまあ、こんな展開。
これにサブテーマとしてアントラー親子とベムラー親子の関係が絡んで来もうす。
お話しそのものは、GP開幕と同時に終了予定(ただしあくまで「予定」でござる)。

本戦では別のネタでいこうかな……と(笑)。


291 :ゴモラ対レッドキング?:2005/11/16(水) 15:12:19 ID:oVB35NEi0
「オレは………オレたち初代マンの怪獣軍団は動くべきではないと思う。」
面々の顔を眺め渡しながら、ゴモラは切り出した。
「今はゴジラ映画が小休止し、ガメラの映画もまだ上映されていない。伝統的特撮番組はマックスが最後の牙城だ。ここでマックス直系のオレたちが騒ぎを起こしちゃあ、ヤツの足を引っ張ることになる。故に……オレたちは……。」
「反対だ!」
席の反対側から大声が吠え声が上がった。
喧嘩っぱやさNo1のレッドキングが立ち上がった。
「放っといてもどうせスペースビートルと…。」
「スペースビーストだ。」ゼットンがむっつり訂正した。
「……お?そっかそっか、……スペースビーストとマックス怪獣の戦争になる。ならオレたちがどっちかに加勢してサッサと決着つけた方が良いんじゃねえか?」
「……要するに、オマエはマックス怪獣に加勢しろと言いたいんだな。」
「オマエは違うのか?ゴモラよ!オマエだって一族がマックスに出てるじゃねえか!」
「それとこれとは話が別だ!」
「なんで別なんだ!?」
……ゴモラとレッドキング、両雄一歩も退く気配が無かった。


292 :超別格怪獣登場:2005/11/16(水) 15:14:56 ID:oVB35NEi0
初代ウルトラマンの怪獣で発言力が強いのは……。
唯一の前後編に登場し、一度はウルトラマン相手に勝ち逃げしたゴモラ。
二度登場し、しかも二度目には新怪獣二匹を押し退けてウルトラマンとの決戦をゲットしたレッドキング。
最終回でウルトラマンに完勝したゼットン。
怪獣の酋長であり最高視聴率をゲットしたジェロニモン。
ウルトラQから連続登場したラゴンであった。
ちなみに三度登場のバルタン星人は「知的生命体」との自負から、怪獣たちとは一線を画している。
だが、ゴモラとレッドキングの対立の場面で、他の怪獣たちは意見を決しかねていた。
千日手の睨めっこが続くか?と思われたそのとき……。
「ごめんよ。」
「あ!あ、あんたは!?」
あの超別格ウルトラ怪獣が姿を現した。



293 :作戦勝ち:2005/11/16(水) 15:17:18 ID:oVB35NEi0
「あんたは昭和さ……。」
「昭和?……そんなヤツは知らねえな。オレはウルトラ怪獣の一匹、エリマキ恐竜のジラースだ。」
怪獣たちが慌てて席を立ち、ジラースの座る場所を空けた。
そこにどっかと座り込むゴジラ………じゃなくジラース。
「オレもテメエらの仲間だろ?寄り合いやるんなら、ちゃんと連絡ぐらいよこせ!」
「す、すんません。」
ジラース=昭和ゴジラのひと睨みにゴモラもレッドキングもアタマを下げた。
「…で、だ。話しは大体部屋の外でも判った。オレは、ゴモラの意見に賛成だな。初代マン怪獣は特撮怪獣界の重鎮だ、おいそれと動くわけにゃあいかん。」
ジラースは「重鎮」という部分をワザとゆっくり力を込めて言った。
大部分の怪獣たちも「そうだ、オレたちゃ重鎮なんだ」という顔で聞いている。
自分の作戦勝ちを確認してから、改めて、ジラースは話しを続けた。
「まずは…、事態を見極めるべきだ。特に、ザ・ワンの背後に何者か隠れていないかどうかをな。」




294 :Xと昭和:2005/11/16(水) 15:19:54 ID:oVB35NEi0
「昭和さん。…すんませんでした。ありがとうございます。」
寄り合いから引き上げてきたジラースこと昭和ゴジラを、物影から呼び止める者がいた。
もちろんモンスターXである。
「急に呼び出した上に、『戦争になりそうだから抑さえ込んでくれ』などと無理を言いました。もうしわけありません。」
「礼を言いたいのはこっちの方だ。おかげで戦争騒ぎを未然に防げたよ。」
アタマを下げるモンスターXに対し、昭和ゴジラもアタマを下げて応じた。
「ムシムシ軍団の方はモスラに?」
「はい、モスラ会長に抑えをお願いしました。」
虫を相手に言うのも変だが、モスラは「人格者」として通っていた。
「ヤツなら、モスラなら心配無いな…。ときにX。」
(来たっ!)とモンスターXは心の中で思った。
「このビースト・ザ・ワンの事件。オレの知らないことがあるんじゃないか?それからオマエは誰に頼まれて動いてるんだ?」
モンスターXは、父ゴジラ宗家譲りの鋼鉄でも突き通しそうな昭和ゴジラの視線が、己に降り注ぐのを感じた。
「それは……。」
口篭もるX。
その状態が数秒ほど続いただろうか?
昭和の視線が柔らかくなった。
「…今すぐにとは言わん。オマエが話してもいいと思ったときで構わんさ。」



295 :家宅侵入:2005/11/16(水) 15:22:27 ID:oVB35NEi0
モンスターXが昭和ゴジラと密かに会っていたころ…。
オオカミさんは、とある家屋に忍びこんでいた。
ビースト・ザ・ワンとアントラーJrの対決に介入してきた謎の人影。
彼の走った後に、学生証が落ちていたのだ。
年齢を考えれば、「彼」の部屋は一階には無い。
たぶん二階だ。
オオカミさんは、ここと目星ほつけた部屋の戸を開けた。
男子の部屋にしては随分綺麗に片付いている。
(「発つ鳥跡を濁さず」、か…)
そうも思いながらオオカミさんはベッドに敷かれたマットレスの下を探ってみた。
この年頃の男の子なら、エロ雑誌の一冊や二冊は隠し持っているはずだ。
ただ、オオカミさんが考えていた雑誌はそういう類ではない。
(あった!)
オオカミさんの指は固いコート紙の表紙を探り当てた。
そのまま本を掴み出す。
(また「テレ○くん」かな?)
……オオカミさんの予想は大きく外れていた。
それはモデルガンやエアーガンとサバイバルゲームを扱った雑誌だったのである。


296 :マックスを守れ!:2005/11/16(水) 17:11:43 ID:oVB35NEi0
「アントラーのとうちゃんの話しは……みんな知ってるわよね!?」
エレキング(三代目)の問いかけに、うんうんと頷くウルトラマンマックス怪獣軍団。
姉さん格の彼女が、仲間に招集をかけたのだ。
「アタシおじいちゃん(=ご隠居)から聞いたんだけど、あれ、ザ・ワンの仕業なんだって!」
えっえーーーーーーっ!と、どよめくマックス怪獣たち。
「肝心のアントラーとは連絡が取れないんだけど、でもアタシ今度の事件は例の変な書き込みと関係あるって睨んでるの。」
新人らしく、いちいち手を上げてからクラウドスが発言した。
「じゃ、じゃあやっぱりザ・ワンがマックスを!?」
「たぶんそうよ。…それで細かいトコは判んないけど…、アントラーたちと戦いになったのよ。それで……。」
情報管制がかかっていたにも関わらず、早耳のじいちゃんがいるおかげもあって、三代目エレキングの情報はかなり正確だった。
手なんか上げずにメタシサスが口を開いた。
「初代マンの怪獣たちはザ・ワンを放っとくの?」
「そうみたいね……。だってザ・ワンのとうさんは、あのベムラーだもん。」
「そっか、どっちも身内なんだね。」と、したり顔でラゴラスが付け足した。
「ねえみんな!よく聞いて!」エレキングは皆をもっと近くに来るように呼び寄せると言った。
「……ザ・ワンがマックスを狙ってるってことを知ってるのは、たぶんアタシたちだけ。だからアタシたちがやるっきゃないの!ザ・ワンの手から、アタシたちのマックスを守るのよ!」


297 :ベンチの人影:2005/11/16(水) 17:20:37 ID:oVB35NEi0
その日の深夜遅く……、とある公園のベンチで話声がしていた。
「元気を出して………なんて言っても、ムリ?」
「こら!茶化すんじゃない!………気持ちは判るよ、ザ・ワン。でも……。」
「……いいんだ。オレなら別に気になんかしてないさ。オレがやらなきゃ、逆にアントラーのボウズにやられてたんだからさ。」
「……ウソが下手だね。」
「こら!また変なふうに突っ込むなよ!」
話し声は確かに三人分聞えてくる。
だがベンチに座る人影は、たったの1人だけだった。


298 :名無しより愛をこめて:2005/11/16(水) 19:45:30 ID:PNvf1STh0
そのころサドラーとデットンは
「ふぁいとぉー!」
「いっぱぁぁぁつ!!」
タンカーを担いで富士山を駆け上がっていた

299 :特訓開始!:2005/11/16(水) 22:01:12 ID:Ig3seHkO0
「いいかぁーっ!お前らぁー!」
集まったタロウ怪獣たちを前に、アストロモンスが大声で呼びかけた。
「俺達の仲間、コスモリキッド、ライブキング、バードン、ケムジラ、トータス夫妻が今度のGPに出場する!」
アストロモンスの後ろに並んだコスモリキッドたちに拍手が送られた。
「相手は既に特訓を始めている。俺たちが協力できるのは?」
「特訓相手になること!」サメクジラが叫び、同意の声が上がる。
「その通り!さあ特訓だ、相手はたくさんいるぞぉ!」
言うなりアストロモンスはコスモリキッドの腕をつかんだ。
「えっ、ちょ、ちょっと!」
「まずは俺だぁ、コスモリキッド、勝負!」
「まて、待ってくれ、ライブキング!」
慌ててパートナーを見たコスモリキッドだが、ライブキングはロードラと、
トータス夫妻は改造怪獣軍団と、ケムジラはムカデンダーと、バードンはタイラントとリンドンを相手に既に特訓を開始していた。
「コスモリキッド、よそ見すんじゃねぇ!」
言うなり溶解液が飛んできた。地面が白煙を上げ溶けていく。
「これじゃ、出場する前に倒れそうだ・・・」


300 :悪魔:2005/11/16(水) 22:01:46 ID:Ig3seHkO0
ジラースが訪れる少し前。
ウルトラマン怪獣が集結していたころ、バニラはアボラスに連れられ、こっそりと抜け出した。
バニラもアボラスも入口の近くにいたため、誰にも気づかれる事は無かった。
「おい、まだ話し合いの途中だろうが」
「バカ野郎、いつ終わるかわからん話し合いで特訓の時間を減らしてたまるか」
「おまえ、そんな言いかたないだろ、俺達の仲間がやられたんだぞ!黙ってられるか!」
アボラスは天を仰ぐと、バニラを軽く突き飛ばした。
「阿呆、GPにはスペースビーストどもも出るんだぞ」
「だから・・・・・・あっ」
「試合で思う存分奴の仲間に“お返し”が出来るって事さ。俺たちは悪魔だからなぁ、悪魔らしく振舞ってやろうじゃないの」
「なら、負けられねぇな。・・・・・・戦うチャンス来るのか?」
「それは運次第だな」
そう言うと、アボラスは“悪魔”の異名に相応しい笑みを浮かべた。


301 :FWコンビ:2005/11/16(水) 22:02:58 ID:Ig3seHkO0
そのころ、FWヘドラとFWエビラはGPの出場辞退届けを出そうとしていた事が
FWガイガンにばれ、鉤爪と光線の制裁から逃げ回っていた。
「貴様ら、それでもGFWの怪獣かぁーっ!」
「もう目玉に一撃は嫌なんですよぉ!」
「もう焼かれるのは嫌なんですよぉ!」


302 :名無しより愛をこめて:2005/11/16(水) 23:29:40 ID:CVG9R5ZA0
「ところで……」「おいら達はどーすっぺ?」
「あ〜、君らは次の怪獣GPに備えてタッグ戦の練習するといいよ?」
「バニラとアボラスも何時の間にか行っちゃったし」

という事で、ドラコとギガスも探索から離れ、特訓を始めることにした。

「練習相手は……どーすっぺ?」「ん〜〜、初代のみんなはザ・ワン対策で忙しいし……そだ!」

かくして二人は、前回準チャンピオンであるエレキング一家の門を叩いたのである!

303 :ウルトラマンネクサス:2005/11/17(木) 15:09:44 ID:O29jXyVl0
翌朝一番、オオカミさんはレンタルビデオショップに足を運んだ。
「ウルトラマンネクサス」のDVDとDVDプレイヤーを借り出すためである。
(こんどの事件には単にビースト・ザ・ワンが絡んでいるという以上の形で、この番組が関係しているような気がする…。)
急がば回れ、というか、ネクサスを見ずして今回の事件の意味は判らないような気がしたのである。
昨夜の内に、大筋の流れはネットでの情報で掴んでいた。

主人公は最終回までウルトラマンに変身しないこと。
ウルトラマンに変身する者が複数いること。
一話完結ではなく、一匹の怪獣が複数話に登場すること。

(かなり変則的なウルトラマンだな…)
変則的といっても、オオカミさんが知ってるのは初代マンとセブンくらいである。
だが、たったそれだけの知識でも、ネクサスの特殊性は感じることができた。


304 :写らない?:2005/11/17(木) 15:12:18 ID:O29jXyVl0
狭いアパートに戻ると、オオカミさんは小一時間ほどかかってプレイヤーを接続しDVDをセットした。
………。
………写らない……、何時までたっても何も写らない……。
変だ?
プレイヤーを止めると、今度は銀色の面を下にしてセットしてみた。
………ちゃんと写った。
テレビでは三面怪人ダダがピンクのキャンディーを舐めている。

……プレイヤー止めて、さっさとDVD返してきたい衝動にかられたオオカミさんだった。


305 ::2005/11/17(木) 15:14:38 ID:O29jXyVl0
さっさとDVD返してこようかと思ったオオカミさんだったが……。
いざ本編が始まって見ると、すっかり魅入ってしまった。
(この硬質な感じはウルトラセブンのもの、連続で引っ張る感じはマグマ大使だな……)
CGまで使用した最新の特撮に、黎明期の特撮番組の臭いを嗅ぎ取るのはオオカミさんが古い人だからだろうか?
昔NHKで共演した三匹のコブタたちは、みんな現役だがやっぱり年は取っている。
(会ってみたいな……久しぶりに……)
オオカミさんがふと黒柳徹子の顔を思い出していたとき、画面では主人公の孤門隊員が射撃訓練を受けていた。
ちょっと悪戯っぽい表情の女性隊員が教官として現れたが……。
その顔を見たとたん、オオカミさんはたちまち追憶の世界から引き戻された!

「こ、この女優は!?」


306 :秘密会議:2005/11/17(木) 17:09:08 ID:O29jXyVl0
その日の昼過ぎ、X星人統制官ことモンスターXとオオカミさんは、ゴモラ家近くの喫茶店で落ち合っていた。
「マックスの安全は大丈夫ですか?」
「それなら心配ねえな。あの偉丈夫ぞろいのゴモラ家に殴りこみかけるほどザ・ワンはバカじゃあんめえさ。ただひとつ妙なことがあるんだが…。」
思わせぶりに統制官は眉毛を寄せて見せた。
「妙なこと?……いったいなんですか?」
「ゴモラ家の周りをマックス怪獣どもがうろついてやがるんだ。『あら?マックス久しぶり〜』とか『こんなとこで会うとは奇遇だねー』とかな。白々しいったらありゃしねえぜ。」
まずいぞ、と言う顔でオオカミさんは答えた。
「……それは…マックス怪獣たちは感づいてますね。ザ・ワンがマックスを狙ってるってことを。」
「ああ、ミエミエだからな。マックス怪獣どもの考えに気がつかねようなアホは一人しかいねえな。」
「そんなヤツいるんですか?」
おどけた顔を作って統制官殿は言った。
「……当のウルトラマンマックスが、全っ然、気づいてね〜よ。」


307 :ナイトレイダー:2005/11/17(木) 17:15:55 ID:O29jXyVl0
「で、オオカミよ。テメエの方はどうなんだ?何か成果があったかよ?」
オオカミさんは統制官殿の前に雑誌を差し出した。
「ん?なんだ?なんだ?………『アームズマガジン』?これがいってえどうしたってんだ?あ?」
「アントラーとザ・ワンの戦いに介入した人間が自宅に隠し持っていた本です。」
オオカミさんは統制官殿に家宅侵入のあらましを説明した。
「う〜〜〜ん、この本がベッドの下に隠してあったってわけだな?……けどよ、それが今回の事件とどう関係あるんでい?」
「それは…表紙の女の子です。」
本のカバーガールは妙な獣を構えた黒髪の女の子だった。
「彼女の名前は五藤圭子、ウルトラマンネクサスでナイトレイダーの平木詩織隊員を演じた女優さんです。」
「ネクサスの出演者だと!?」
「そうです。しかも写真の衣裳はナイトレイダーのものなんです。」
「……つってことは、その介入してきた人ってのは……。」
「この雑誌はエアガンやサバイバルゲームの専門誌ですが、部屋には弾一発、銃一丁もありませんでした。ですから……介入者は表紙の詩織隊員を目当てにこの本を買ったと考えて差し支えないでしょう。」



308 :星になる:2005/11/17(木) 17:18:02 ID:O29jXyVl0
世田谷での介入者がネクサスファンであるなら、共同溝にあらわれた人物もネクサスファンに違いない。
だが彼らの目的は……?

「……ビースト・ザ・ワンの援護です。」オオカミさんは断言した。
「ふーーん……。」
統制官殿は腕を組んだきり、むっつり黙りこんだ。
「共同溝での介入者が、たぶん例の掲示版に『M』として描き込んだ人物です。彼は雑誌の『テレビくん』で最新マックス怪獣の能力データを頭に叩き込んだ上でザ・ワンに吸収されに行ったんです。」
統制官殿は珍しく黙って聞いている…。
「…そして…世田谷の介入者が『H』です。彼はアントラー対策としてバラージの青い石を円谷プロから盗み出し、ザ・ワンに届けた。」
それそまで黙って聞いていた統制官殿が静かに目を開いた。
「……つまりはビースト・ザ・ワン最強化作戦ってわけだな?」
「そういうことです。」
「…それなら…。」統制官殿は下唇に歯を立てながら言った「…やばい展開になってきてるぜ。」
「何かあったんですか?Xさん?」
「今朝早く、例の掲示板にまた妙な書き込みがあったんだ。」
「ど、どんな内容だったんです?」
「読んだとき胸騒ぎがしたから、一言一句はっきし覚えてるぜ。いいか?こういう内容だったんだ。」
自分の顔をオオカミさんにぐっと近づけ、一語一語区切りながら統制官殿は言った。

「『Mと Hは 星になった。オレも つづく。S』…だとさ。」


309 :名無しより愛をこめて:2005/11/17(木) 20:59:44 ID:GLPu3yfn0
そのころサドラーとデットンは
「逃げる奴はベトコンだ!逃げない奴はよく訓練されたベトコンだ!!」
ハートマン軍曹の実弾射撃を掻い潜り泥の中を匍匐前進していた

310 :北国馬鹿一代:2005/11/17(木) 22:00:08 ID:yOoVjkSB0
うわやべえ、サドラー&デッドンがなんか凄い事になってる。現時点での優勝候補の一角だよ。(小生軍板常連

311 :少年少女に美女三人?:2005/11/18(金) 15:19:51 ID:atUkZ24r0
「お願いします。相手は人間に姿を変えられるので、怪獣たちでは捜しようが無いんです。みんなの、普通の人間であるみんなの助けが必要なんです。」
懇願する「氷の美女」ことニーナの前に並んでいるのは、美女2人と少年少女各1人というバラバラな顔ぶれだった。
「……あの娘、夜遊びばっかりしてると思ってたらそんなことに首突っ込んでたのね。」と言ったのはミウこと「怪獣を飼う女」。
「判りました。わたしこう見えてもベースタイタンに潜入した実績がありますから。待たせてください。」
力強く承諾したのは「ゼットンの娘」ことナツミ。
「2人ともありがとう……。それから、アッコちゃん。あなたは目が悪いんだからいいのよ。」
「ううん」盲目の美少女ははっきり首を横に振って答えた。「怪獣さんがガンバルなら、私もがんばる。」
「だいじょぶだよ。ボクがついてるから。だってボク、少年DUSHだもん。」マサユキ少年がアッコの手を握って男らしく宣言した。
「………わかったわ、じゃあアッコちゃんのことお願いね。」
ニーナはマサユキの両肩に手を置いて優しくそう言った。
なぜだかちょっと顔が赤くなるマサユキ。
「ところでニーナさん。」場の雰囲気を理解していないらしいミウが割り込むようにニーナに訪ねた。
「……敵はビースト・ザ・ワン・だそうですが、人間でいるときはどんな姿をしているんですか?」
「それでしたら………この写真の男です。」
ニーナは有働二尉の海自時代の写真を手渡した。
「あっ!この男は!」
写真を見るなり驚くミウに、ニーナの顔色が変わった。
「??ミウさん!何か心当たりでもあるの!?」
驚いた顔のままで、ミウは答えた。
「この写真の男…………小柳ルミ子の元ダンナにそっくりですね。」


312 :防御ライン:2005/11/18(金) 17:08:59 ID:atUkZ24r0
「な、なんだこの状況は!?」
X星人統制官殿ことモンスターXが戻ってみると、ゴモラの家の周りはますます変なことになっていた。
用も無いのにうろつくマックス怪獣たちに加え、「ピッコロを抱えた盲目の少女」と「手を繋いで歩く少年」、「忍者装束のうえに背中に刀をしょった女」だのまでウロチョロしている。
しかし、これは彼にとっては好都合でもあった。
町に変なヤツが溢れたので、統制官殿が相対的に目立たなくなったのである。
統制官殿は、鎮守の森の御神木の梢に立ち、町をごう然と見下ろしながら呟いた。
「……人間と怪獣の二重防御ラインにマックスは守られている。……さて、どう突破する?ビースト・ザ・ワンよ?」


313 :検知器:2005/11/18(金) 17:13:08 ID:atUkZ24r0
「ビースト振動波は…………やっぱり反応なしか。」
マサユキは携帯電話そっくりの検知器を閉じた。
「アッコちゃんは何も感じない?」
「……感じないけど?」
「そっか…ダメか…。目の見えない人ってテレビなんかだと感がいいってことになってるけど…。」
「マサユキくん、テレビの見過ぎね。人間ってそんなに都合いい生き物じゃなくってよ。」
少年・少女コンビは木枯らし吹く雑踏をあてども無く歩き回っていた。
ビースト振動波は、ザ・ワンが有働の姿から異星獣の姿に戻ったときでなければ見地できない。
それに…。
「…それに検知器は『振動波が検知されたら逃げなさい』ってニーナさんがくれたのよ。ザ・ワンを捜すために渡されたんじゃないんだから。」
「……ちゃんと覚えてるよ。」
かつてはコバ隊員を翻弄したマサユキ少年も、アッコちゃんの前では防戦一方だった。
「ちゃんと覚えてるって………あれ?」
「……どうかしたの?」
「いま……検知器のハリが動いたような気がしたんだけど……。」


314 :居座った強面:2005/11/21(月) 12:24:11 ID:oA9Za2UB0
「おじゃましてます。」「おじゃましてます。」「どうも〜。」
「ああ、どうぞごゆっくり…。」
ゴモラUはマックス・ゴモラの部屋を後にするとそのまま真っ直ぐ初代ゴモラのところに向かった。
「妙だな。強面系の怪獣が三匹も、長っちりして居座っとる。ギルファスとやらなんぞは、でかいアイスラッガー外して、ありゃ臨戦体勢だぞ。」
初代ゴモラは低く唸った。
「……そうか。……小僧(=マックス・ゴモラ)、ワシらに何か隠しておるな?……おい尊師!何か感じんか?」
「尊師」とはハヌマーン・ゴモラのことである。
彼は怪獣念力の使い手なので、そう呼ばれて言た。
「……ワシはインチキ宗教家ではないぞ…!」
それまで座禅を組んでいたハヌマーン・ゴモラは抗議とともに薄っすら目を明けた。
「……外に……外に殺気が漂っておる。概ねは外に向いておるが、中に一つ、非常に微かだが非常に鋭い殺気が見え隠れしておるな。」
「危険な気配か?」初代が重ねて尋ねた。
「危険極まりない。」直ちに答える尊師。
「おい!初代!!」そのとき突然パワード・ゴモラが大声を上げた。
彼はデビュー年こそ新しいが、年齢的には一族最高齢ですでに恍惚の域に達していた。
「なんですか?おじいちゃん??」
「朝ご飯はまだかいな?」
「さっき食べたでしょうが!?」


315 :襲撃:2005/11/21(月) 17:07:34 ID:oA9Za2UB0
「……間違いじゃないの?」
「ホントにホントだってばさ!こっちのほうだよ!」
マサユキ少年はアッコちゃんの手を引いて、下町の廃工場へと足を踏み入れていた。
「あ!まただ!またハリがちくっと動いた!」
「ホントなの?!……それらしい人はいる?」
あたりを見回すマサユキ。
しかし寂れた工場跡に、マサユキとアッコ以外の人影はない。
「あ、でもまた動いた!」
「よく見て!ホントに誰もいない?」
「うん、周り中どこにもいないよ!」
「………周り中……じゃあ、上は?」
「え?」
マサユキ少年は慌てて真上に目を向けた。
あの写真の男が、崩れ落ちかけた梁に立っている!
ニヤリ!
笑みを浮かべ、男が飛び降りてきた!



316 :忍者対自衛官:2005/11/21(月) 17:09:51 ID:oA9Za2UB0
マサユキとアッコの頭上から男が飛び降りてきた!
その指は鷹のツメのように曲がり、目は2人を狙っている!
「うわあっ!?」
だがしかし、マサユキとアッコの頭上で何かが閃いた!
男は化鳥のごとく身を翻すと、2人から数メートルほど離れた所に着地。
「2人とも大丈夫?」
抜き身の忍者刀を手に「ゼットンの娘」ことナツミが、少年少女と有働二尉のあいだに割って入った!
有働は左腰のホルスターから自動拳銃SIG220を引き抜いてナツミに突きつける!
しかし、ナツミの刀が再び一閃!
SIGはトリガーガードの前辺りで切り落とされた。
「はいっ!」
まさか!?と驚く有働の右胸にナツミの右の蹴りが炸裂。
有働は更にそこから数メートルほど後ろに吹っ飛ばされた。
「なにが起こってるの?!マサユキくん!何が起こってるの?」
「ザ・ワンが襲ってきたんだ!でもナツミお姉ちゃんが来てくれて今闘ってるんだ!」
「それじゃ早く信号弾を!」
「うん!わかった!」
マサユキはニーナから渡されていた信号弾を頭上高くに打ち上げた。


317 :そのころマックスは…:2005/11/21(月) 17:11:49 ID:oA9Za2UB0
「ニーナが知らせてきた。ザ・ワンを捕そくしたそうだ。いま、外の連中が向かってる。」
「そうか。」
ウルトラマンマックスが自分との対戦の無かった飛膜怪獣パラグラーと談笑しているスキに、宇宙古代怪獣エラーガが戦神ギルファスに耳打ちした。
外にはエレキング率いるマックス怪獣軍団のほぼ全数が揃っている。
いかにビースト・ザ・ワンといえども、敵うはずは無い。
ギルファスがマックス・ゴモラに目配せする。
その様子をパラグラーも横目で見てとり、そっと頷いた。

……何も知らないのはウルトラマンマックスだけだった。


318 :ビースト振動波:2005/11/21(月) 17:14:09 ID:oA9Za2UB0
「さあ、アナタたちは早く逃げて!」
油断無く忍者刀を有働に突きつけながら、ナツミは背後のマサユキとアッコに言った。
拳銃を叩っ斬ったので敵は素手だ。
しかし…人間ではない。
(まずは子供たちを逃がさなければ…。)
そう考えたのは保母という職業柄か?
だが有働は、誰一人逃がそうとは思っていなかった。
キバを剥き悪鬼の形相を見せる有働の目が怪しく光ると同時に、目には見えないある種の力が波のように襲い掛かってきた。
「うっ、ビースト振動波!」
デュナミストでもビースト振動波を直接的に照射されれば命が危なくなる!
だからナイトレイダーの隊員も抵抗因子を持つ人間だけを選抜的に採用していた。
その恐怖の振動波が、ナツミやアッコとマサユキを波のように洗っているのだ。
ギリギリギリギリ……
有働の口から嫌な歯軋り音が漏れ出た。
そしてそれとリンクするように、振動波の圧が上昇していく!


319 :雷撃!四代目!!:2005/11/21(月) 17:16:32 ID:oA9Za2UB0
ぎりぎりぎりぎり……
不快な歯擦音とともに負の波動が高まっていく。
(せめて子供たちだけでも…)
そうは思うがしかし、子供たちに動けるはずは無い。
ゼットン遺伝子の影響でビースト振動波にも抵抗力があるはずのナツミでさえ、指一本動かすのがやっとなのだ。
ひょっとして、これでお終い!?
そう思いかけたときである。
バリバリバリッ!…ドーーーン!!
眩い閃光が走り、有働がスパークとともに弾けとんだ!
「みなさん大丈夫ですか!?」
四代目エレキング(=ミュウ)を抱いたミウ(こっちは人間)だ。
「ぐあぁぁ!」
有働は立ち上がると、ミウたちに向かって飛び掛ろうとしたが…。
バシーーーーーン!
四代目の雷撃が再度炸裂。
ぐらつく有働。
しかし今度は倒れない!
不意を突かれなければ、雷撃も決定打にはならないのか!?


320 :決着…:2005/11/21(月) 17:19:12 ID:oA9Za2UB0
ムダだとでも言うように有働は嗤った。
だがそのとき、有働の胸を貫いて白い切っ先が飛び出した!
ナツミが有働の背中から忍者刀を突き立てたのだ。
「ミウさん!この刀に雷撃を!!」
「わかったわ!ミュウちゃんお願い!!」
胸に抱かれた四代目エレキングから渾身の雷撃が放たれた!
ばりばりばりばりっ!!!
特大の雷撃は吸い込まれるように忍者刀の切っ先に!
ドドーーーーーーン!!
爆発!……そして炎上!!
クロ焦げになった有働は、もう完全に動かなかった。



321 :替え玉:2005/11/21(月) 17:21:18 ID:oA9Za2UB0
ズンズンズンズン!!
地響きのドラムロールとともに、マックス怪獣軍団が駆けつけた。
「やった!」「やったぞ!!」「有働を、ビースト・ザ・ワンをやった!!」「人間と四代目がザ・ワンを倒した!!」
怪獣たちは口々に、4人の人間と一匹の子供怪獣の活躍を誉めそやした。
……が。
覆い被さる怪獣たちの頭のあいだを抜けて、黒いコートの男がムササビのように飛び降りた。
「ちょっとどきな。」
尊大な態度でミウやナツミに場所を空けさせると、男はクロ焦げの有働の死体の上に屈みこんだ。
「あんた、モンスターXでちゅね?」ミウの胸の中から四代目は言った。
「ああそうだ……。」顔も上げずに答える統制官殿ことモンスターX。「………やっぱりな…。」
「やっぱりって……、何がやっぱりなの?」頭上から三代目エレキングの声が降ってきた。
「…チカラを感じないってことさ。」
「チカラを感じないですって?」
「ザ・ワンの野郎、自分の細胞の一カケラくらいで、自分の替え玉を作りゃあがったんだ。」
三代目エレキングの声が微かに震えだした。
「か、替え玉ですって!?……じゃあ、ホ、ホンモノは……。」
三代目エレキングを見上げると、「オマエはバカか?」とでも言いたげな様子で統制官殿は言い放った。

「ガードの解かれたウルトラマンマックスのところに決まってんだろ!?」


322 :姿を現したもの:2005/11/21(月) 17:23:55 ID:oA9Za2UB0
そのころ、変事と感じたゴモラ一族まで外に出てしまい、家の中に残っているのはウルトラマンマックスとマックス・ゴモラ、パラグラー、ギルファス、そしてエラーガだけになっていた。
「……でさ、でさ、でさ、それでねマックス!」
見た目のワリに性格のおとなしいパラグラーがマックスに話し掛けていた。
しかし、いつもは気さくに応じるマックスが、いまは何故か言葉を返さない。
「……ど、どしたの?マックス??」
マックスの目は、自分の正面の一点をじっと見詰めている。
まさか!?一瞬で身構える四大怪獣。
やがて、マックスはいつもどおりの気さくな調子で、誰もいないはずの空間に向かって話し掛けた。
「そこにいるのは判ってるよ。そろそろ出てきたらどうだい?」
……呼びかけに応じたか、何も無かったはずの空間に異形の生命が姿を現した。
「お、おまえは異星獣!!」巨大アイスラッガーを手に、戦神ギルファスが立ち上がった!

323 :消えちゃった…:2005/11/21(月) 17:25:59 ID:oA9Za2UB0
同じころ…。
マックス・ゴモラを除くゴモラ一族は揃って、家の前に立ち彼方で起こったらしい事件の様子を窺っていた。
「マックスの怪獣たちが一斉に移動したな。何があったのか?」と初代ゴモラ。
「何があったにしても、これで終ってくれれば在り難い。」ゴモラUが続いた。
「…………いや、そうはいかんじゃろうな。」「尊師」が妙にノロノロした調子で言った。
「…物騒な物言いじゃぞ『尊師』。『そうはいかん』とは、いかなる意味じゃ?」初代が鋭い視線を込め詰問した。
初代の視線を受け流すように、飄々と「尊師」は答えた。
「さっきまで家の外から感じてた殺気じゃがのぉ、今は家の中から感じるんじゃ。」

「この有働は替え玉だ。」
モンスターXの言葉を聞き、三代目エレキング以下マックス怪獣軍団は大慌てでゴモラの家へととって返した。
ところが、彼らは同じように大慌てで家から出てきたゴモラUと玄関先でハチ合わせすることになったのである。
「な、なんだオマエたち!そんな風に血相変えて!?」
ゴモラUの問いに対し、三代目エレキングは同じ問いをもって答えた。
「そう言うアンタこそ、どうしたのよ?!そんなに血相変えて!?」
「なんて言うか、不思議なことが起ったんだ。誰も家から出たはず無いのに、マックスたちの姿が消えちまったんだ!?」


324 :かかってきやがれ!:2005/11/21(月) 17:28:00 ID:oA9Za2UB0
マックス・ゴモラたちはどこにも出口の無い亜空間、メタフィールド内に取り込まれてしまっていた。
赤黒い空間から染み出すように、ビースト・ザ・ワンがメタフィールド内に現れた。
自身の作り出した網の中で、収穫を行おうというのである。
が、しかし、自身満々のザ・ワンの表情が、一点戸惑いのそれへと変わった。
メタフィールドに閉じ込められていたのは、マックス・ゴモラ、ギルファス、エラーガ、パラグラーの四匹だけ。
「……マックスは!?ウルトラマンマックスは何処に行った!?」
「一足違いだったな、ザ・ワン!」巨大アイスラッガーを振りかざしギルファスが言った。
「ウルトラマンマックスなら、もうここにはいない!」パラグラーがキバを剥く。
「ワナを張ったつもりらしいが、ワナに落ちたのはオマエの方だ!」エラーガの角が光を増す!
「オレたち四匹が相手だ!」ゴモラが胸を張った!

だが四大怪獣を前にして、ビースト・ザ・ワンに怖れの気配は微塵も無かった。
「テメエらもオレの邪魔をしようってんだな!?……上等だ!かかって来やがれ!!」


325 :名無しより愛をこめて:2005/11/21(月) 20:12:30 ID:peXFIWdx0
そのころサドラーとデットンは
「見さらせー!これが『新マン』怪獣のド根性じゃー!!」
ピナツボ火山でマグマの海を泳いでいた

326 :特訓は続く:2005/11/21(月) 23:36:07 ID:HTY0tcf00
サドラーとデットンに対抗し、特訓を始めたコスモリキッドを始めとするGP出場予定の怪獣たち。
だが、アストロモンス、タイラント、テンペラー星人、改造ベムスターを始めとする
タロウ怪獣相手の猛特訓は熾烈を極め、コスモリキッドは既にリタイア寸前だった。
「おい、それでも液体“大”怪獣か!情けないぞ、コスモリキッド!」
先ほどまでトータス夫妻とケムジラを相手にし、纏めてなぎ倒したばかりのタイラントが怒鳴ったが、
アストロモンスとテンペラー星人を相手にしていたコスモリキッドには答える気力が無い。
「バ、バードンとライブキングは?」
「バードンは再生攻撃対策でリンドンとデッパラスを相手にしてる。ライブキングは……」
アストロモンスが黙った。見ると、ライブキングは相変わらず笑いながらマシュラの頭に食いついているところだった。


327 :パソコン兄弟:2005/11/21(月) 23:36:59 ID:HTY0tcf00
「兄貴、何やってんだ」
特訓を始める怪獣たちがいる中、フレムラーはパソコンに向かっている兄、ブリザラーに声をかけた。
「他の怪獣は皆特訓を始めてるのに、俺達引き篭もってて良いのかよ」
「いいんだよ、我々にはこのパソコンと言う文明の利器がある!これを使って勝てば良いのだ!」
フレムラーとブリザラーはコンピューターを題材にした電光超人グリッドマンでデビューした怪獣で、
パソコンの中で作り上げられた存在である。なのでコンピューターの扱いはお手の物なのだが……
「どうやってパソコン使ってデッドラーとバグリアンに勝つのさ」
「分からん!」
パソコンに関することはお手の物だが、怪獣との戦いについては今ひとつな二体だった。


328 :自己否定:2005/11/21(月) 23:38:06 ID:HTY0tcf00
ザリーナ地帯にある怪獣島。そこでもネオザルスとクローンシルドロンがダイナ怪獣達と共に
激しい特訓を行っていた。
「相手は暴龍アンギラスとサイボーグ怪獣のガイガンだ、相手に不足はない!」
「とことん満足いくまで特訓だぁー!」
吼えるのはハイパークローン怪獣のネオザルス。答えるのは破壊獣モンスアーガー。
咆哮を上げ、爪を振るい光線を乱射して激突する二大怪獣を横目に、クローンシルドロンは
オリジナルのシルドロンと、モゲドンと共に戦い方の学習と言う名目で特訓をサボっていた。
「やっぱさぁ、パートナーが強いと良いよね」
呑気なモゲドンの言葉にシルドロンも頷き、自分のクローンを軽く小突いた。
「パワーはあるし、光線技も得意だし。お前の特徴ってさ、動体視力が良いだけだろ?」
「あんた、それ言うと自己否定してるも同然だよ」
クローンシルドロンの突っ込みも、ヒートアップするネオザルスとモンスアーガーの咆哮にかき消されてしまった。


329 :チクタクマンは姿を見せない:2005/11/23(水) 21:23:29 ID:Wwh8CEtB0
「……やれやれ、裏の裏をかかれるとは思わなかったよ」ゴモラ家の様子を近くの安アパートから伺うネスト。
 ダミーを置いてマックス怪獣を引き付ける事を提案したのが彼女である以上、多少は責任を感じないでもないが……
「まあいい、怪獣どもはしばらくこっちにかかりきりの筈……」

 部屋の中を風が吹き渡る。

 そこにはもう誰もいなかった…………前大会影の主役、385少年が何者かに襲われ、一命こそ取り留めたものの意識不明の重態に陥ったのは3時間後の事である。

330 :チクタクマンを追いかけろ!:2005/11/23(水) 21:54:59 ID:Wwh8CEtB0
 ここは関東医大病院。手術室の扉が開き、椿秀一と木野薫の二人が姿を見せる。
「彼は無事だ。命に別状は無い」その台詞に安堵する悪の帝王達。
「だが、これはまだ始まりだ。違うか?」木野の問いかけに対し、
「ああ、これは我々ライダー系だけの問題ではない。
 既に動き出した一連のウルトラ系での事件と関わりがあるに違いない」部下達をそちらに派遣しているゾル大佐が答える。
「で、犯人の目星は?」誰かの疑問に対し、帝王達の中に混じっていた小沢澄子が前に出る。
「それがね、現場を目撃して通報した人の話だと、
『ドクロみたいな黒っぽい顔で右手にドリルみたいなものを持った女が少年を銃で撃った』って」その言葉にざわめきが走る。
「ドクロのような顔と言えばまずデルザーのドクロ少佐、次に我々仮面ライダーだが……女でドリルと言うのがな」戸惑いの表情を見せる木野。
「誰も彼を襲う理由が無いな……ショッカーライダーとて……」まさか、自分が真実に一歩近付いているとは夢にも思わないヤプール人であった。

331 :真の意味:2005/11/24(木) 08:21:55 ID:wabaDBUB0
「そうか……、そういうことだったのか。」
オオカミさんは画面を見ながら洩らしていた。
貸し出し中の店が多くなかなか目を通す機会に恵まれなかった「ウルトラマンネクサス」DVD9巻と10巻。
デレビでは丸顔の女性=水原沙羅がそれまで起った「真実」を語っていた。
「……『ネクサス』から見てはダメだったんだ。『Ultraman』から見るべきだったんだ!」
そして!オオカミさんは理解した!
ビースト・ザ・ワンがネクサス・ファンを吸収することの真の意味を。
オオカミさんは携帯を引っ掴むと統制官殿=モンスターXの携帯番号を入力した。
「大変だ!これ以上の吸収合体を許すと手がつけられなくなる!?」



332 :名無しより愛をこめて:2005/11/24(木) 15:14:48 ID:wabaDBUB0
むかしロバート・ブロックが新人(しかも学生)作家として「ウィアードテイルズ」に投稿していたころの話し。
同誌の四大人気作家の1人HPラヴクラフトに出したファンレターをきっかけに文通→作家デビューを果たしたブロックは、師であり年長の親友でもあるラヴクラフトに「あなたを自分の作品の登場人物に使ってもいいか?」とお窺いを立てた。
返事は「OK」。
しかも「タバコを吸わせる以外は、生かすと殺すと、あるいは軽んじて扱おうと如何なる扱いも可」という白紙委任に近い快諾。
大喜びでブロックは新作短編でラブクラフトを殺しました。
ただ読者の中には「無礼」と感じた者もいたらしく、「ラヴクラフトは仕返しすべきである!」旨の意見が読者投稿欄に掲載。
そんでもってラヴクラフトはブロックを新作で返り討ちに(笑)。
だから……なんというか……その……何が言いたいかというと……。
……
中略
……
あの少年を意識不明よりも悪い状況にしないであげてね……と。
なんといっても一応モデルもいることだし。

一番最初にムチャくちゃやったのはオマエだろ!?


333 :まずは一匹:2005/11/24(木) 15:16:49 ID:wabaDBUB0
ずんっ!
戦神ギルファスが巨大な半月刀を手に前進してきた!
そしてザ・ワンの背後には宇宙古代怪獣エラーガが回りこむ!
(気をつけるんや!ザ・ワン!前のあいつ、持ってるアレを投げよるでぇ!)
(後ろの四つん這いは、いかにもそれっぽい鼻の上のツノが武器です!あのツノをまず破壊してください!)
「これでも喰らえっ!」
ザ・ワンに内なる声からのアドバイスがあった直後、ギルファスは巨大アイスラッガーを縦の回転で投げつけた!
「……なるほどな…。」
うなりを上げる巨大刃だが、攻撃パターンを読んでいればなんのこともない。
ひょいと首を軽く捻ってこれを回避!
すっぽ抜けた刃はそのまま飛んでエラーガの目と鼻の先の地面に唸りととも突き刺さった!
驚き、動きの止るエラーガ。
そこを逃さず、ザ・ワンは振り向きザマに火球を叩きこんだ!
狙いは正確!
バーーン!
火球は、エラーガの光るツノを一発で砕き折った!
「まずは一匹ぃ!」


334 :2、3!:2005/11/24(木) 15:18:59 ID:wabaDBUB0
短剣が並んだようなキバを剥き出し、パラグラーが滑空攻撃を仕掛けた。
(あのパラグラーには、機動力はあるけど飛び道具はありません!)
「ありがとよ!!」
飛び込んで来たパラグラーをいっぱいまで引きつけ、体を一転させるとウェスタンラリアットのようにシッポを叩きこんだ。
カウンターでこれを喰らったパラグラーは、体がほぼ一回転して頭から地面に激突した。
「2匹目っ!!」
(油断しちゃダメ!来るよ、ザ・ワン!)
巨体にものを言わせんと、ギルファスが怒涛の勢いで浴びせ倒してきたのだ!
ズンンッ!
「しまった!」
当たり負けて押し込まれるザ・ワン。
(大丈夫や!ザ・ワン!これはチャンスやで!至近距離からブチかましたるんや!)
「(わかった!)……がああああっ!!」
ザ・ワンの口にオレンジの光が生まれ、零距離でギルファスに炸裂!
「ごああああっ!?」
衝撃に仰け反りながら後退するギルファス!
(連射や!ザ・ワン!!)
「OK!!…ガアアッ!!!」
赤い尾を曳き三つの火球が飛ぶ!
最初の一撃で既にバランスを崩しているギルファスに避けることは不可能だ!
バンッ!バンッ!バアンッ!!
三つの爆発の中で揉みくちゃにされ、ギルファスは壊れた人形のようになって異界の大地に叩きつけられた。
戦闘不能なのは、誰の目にも明らかだった。


335 :怪獣殿下:2005/11/24(木) 15:21:05 ID:wabaDBUB0
「今ので三匹め………。あとはオマエだけだ。ゴモラ一族の御曹司、怪獣殿下よ。」
異形の大地、メタフィールドの中でビースト・ザ・ワンと対峙するのは、もはやマックス・ゴモラだけだった。
しかし、その目には新人らしからぬ烈火の如き闘志が漲っている。
「ボクだけだって別にかまわないよ。キミとは是非一対一で戦ってみたかったからね、ベムラーJr。」
「…それは昔の名前、今のオレは、ビースト・ザ・ワンだ。」
マックス・ゴモラは頭を低く構えた。
長く重い尾を振り回すためのカウンターウェイトとするためである
だが、臨戦体制のゴモラに対し、ザ・ワンは静かに尋ねた。
「オレは正直オマエとは戦いたくない。アントラーJrとも戦いたくはなかった…。教えてくれないか?ウルトラマンマックスはどこに消えた?それだけ答えてくれたらオレは退く。勝負はオレの逃亡負けでいい。」
「断る。そんな提案飲んだら、仲間たち…」…ゴモラは倒れたまま動かぬギルファス、パラグラー、エラーガに目をやった「……アイツらに顔向けできないからね。」
「……そうか……ま、いいさ。マックスの居所なら見当つかんでもない。」
ベムラーの重心が低くなった。


336 :不動の足:2005/11/24(木) 17:04:32 ID:wabaDBUB0
(あいつに飛び道具は無い。尾の射程はだいたい……大丈夫、充分射程外だ。)
そう思ったときである。
ズンッ!
ブウウウウウウウウウウウンッ!!
一歩踏み込んだかと思うと、間髪入れずゴモラは尾をぶん回した!
射程が伸びる!?
一歩踏み込んだ分だけ射程が伸びる!!
「しまった!」
大蛇のような尻尾がぐうんんっと伸びをもって襲ってきた!
「かわせないっ!?…ならば!」
足を踏ん張り腋を締め、息を吐く!
インパクトの瞬間には息を吐ききるのだ!
バッシーーーン!
高層ビルでぶん殴られたような衝撃!
(うわあっ!)(ぐふっ?)(どあっ!?)
踏ん張ったその足位置のままで10m以上横にズレた!
だが、重い尾をこれだけのチカラで振り回しても、ゴモラの足の備えは微動だにしていない!
「連発で来るな!」
ゴモラの不動の足に筋肉が浮き、次の瞬間、巨大な尾は反転してザ・ワンの頭上高くに跳ね上がった!
「上かっ!」


337 :シッポが!?:2005/11/24(木) 17:06:28 ID:wabaDBUB0
切倒される巨木のように、長大な尾が空を斬って落ちかかってきた。
ザ・ワンがとっさに横にかわそうとした瞬間!
(踏み込め!)
内なる声に弾かれるように、ビースト・ザ・ワンは唸るゴモラのシッポへと飛び込んだ!
ずんっ!
降りかかるゴモラの尾の根元近くを肩口で受け止めた!
(刃の下は地獄なれど、一歩踏み込めば極楽あり!)
(そっか!インパクトのポイントさえズラしゃあええんやな!)
(このまま振り回しちゃえ!)
「おうよ!」
内なる声に答え、ザ・ワンは肩に載ったゴモラのシッポに両腕をかけると、そのまま引き抜くように持ち上げた!
不動の脚が宙に浮いた!
そのまま一気に振り回す!
一回転、二回転、三回転!
…四回転めに入ったときである。
振り回していたゴモラが突然スッポ抜けた。
ゴモラはもちろん吹っ飛んだが、ザ・ワンもバランスを崩して横転!
何が起ったのか?理解できぬまま立ち上がると、ゴモラはいち早く体勢を立て直したところだった。
……変だ?ゴモラの姿がどこか変………。
(ザ・ワン!シッポが無いんだよ!?)
そうだ!シッポは……右手の方でビンビン跳ねくっている!?

「ダメージも無いのにシッポが外れただと!?」



338 :オールレンジアタック:2005/11/24(木) 17:08:18 ID:wabaDBUB0
「最大の武器が無くなった!この勝負もらった…」
(待つんや!ザ・ワン!!ヤツのシッポは…!)
後ろから「ぶんっ」と風を斬る音がした。
(伏せて!)
咄嗟に伏せたザ・ワンの頭上を、巨大なブーメランのようなものが飛び越えた!
「あれはシッポ!?」
(あのゴモラは切り離したシッポを自在にコントロールできるんや!)
ゴモラの目が光っている!
「驚いたか?ザ・ワン!『尊師』譲りの怪獣念力オールレンジアタック!受けてみろ!!」
再びシッポが跳ね上がったが、今度は余裕でかわす。
だがそこに、シッポを切り離して身軽になったゴモラが突っ込んで来た!
ザ・ワンの下に潜ると、三日月状のツノで引っ掛けかち上げる!
機敏に立ち上がろうとするザ・ワンだが、その足元に巨大な尾が滑り込んだ!
足元をすくわれ朽木倒しに倒れるザ・ワン。
「くそう!シッポと本体の連携攻撃か!」



339 :決着:2005/11/25(金) 12:11:29 ID:J7j6QQa/0
体当りで吹っ飛ばし、三日月のツノでかち上げるゴモラ本体!
そして大蛇のように跳ね回り襲い掛かるシッポ!
連携した波状攻撃にビースト・ザ・ワンは苦しめられていた!
「畜生!ほとんどハンディキャップマッチだぜ!」
(焦るな!ビースト・ザ・ワン!兵法の常道!敵が複数いるときは、その一方だけに全攻撃を集中するんだ!)
(攻撃を集中すんなら、ゴモラ本体だよね!)
(そんならシッポの攻撃の直後に本体が仕掛けて来るトコを狙うんや!)
「よぉし!わかった!!」
跳ねるシッポがブーメランのように回転しながら飛んで来た。
(来たっ!)(スウェイでよけろっ!)
顎を引き上体を軽く逸らして、シッポの攻撃を回避するザ・ワン。
その背後に殺気が迫る!
(本体来たでっ!真後ろピタリや!)
上体を反らした体勢から竜巻のように体を反転すると、ゴモラの本体は丁度真正面に!
(いまだ!)(ゆけ!)(かましたれ!)
ザ・ワンの口から、この一撃のためにと蓄えた青い火球が叩き出された!
アントラーSrを仕留めたバラージの炎!
だが、その前にゴモラのシッポが!
ばあああああん!
爆発とともに、ゴモラのシッポは弾けて落ちるともう動かなかった。


340 :…そして:2005/11/25(金) 12:15:06 ID:J7j6QQa/0
「シッポは…終わりだ。あとは殿下、オマエだけだぞ。……まだ闘うのか!?」
「死んでも退くもんか!」
「そうか……。」


341 :戦い終わって:2005/11/25(金) 12:16:50 ID:J7j6QQa/0
オオカミさんが大急ぎでゴモラの家に駆けつけたときには、全て終ったあとだった。
巨大な戸口のすぐ横に、X星人統制官殿の姿でモンスターXが腰を下ろしていた。
「Xさん!」
統制官殿が疲れたように顔を上げた。
「……遅かったな。とっくに全部終っちまったよ。」
「ぜ、全部って言うと?!」
「マックス・ゴモラ、ギルファス、エラーガ、パラグラーが重傷だ。」
「ウルトラマンマックスは!?」
「ヤツは行方不明……。ひょっとするとザ・ワンに拉致されたのかも……。」
それを聞いたとたんオオカミさんの顔が僅かに明るくなった。
「じゃあ、死体があったわけじゃないんですね?」
「そうだ。それがどうした?」
「ザ・ワンがマックスを仕留めたなら、必ずその旨の声明を出すはずです。」
「…なるほどな、それが出てないってことは…。」
「マックスは健在だということです!」



342 :ゴモラとレッドキング:2005/11/25(金) 12:18:45 ID:J7j6QQa/0
同じころ……ケムール人おじいちゃんの病院の裏口に、初代ゴモラが脱力したように座り込んでいた。
俯くゴモラの前に影がさしたかと思うと、金と青との巨体が横に並んで腰を下ろしていた。
「……何しに来た?レッドキング……。」
「殿下が……やられたそうだな。」
「そんなことをワザワザ確認しに来たってのか?」
「いや、そうじゃない。そうじゃないんだが……。」
レッドキングはどう切り出そうか無い知恵絞って考えた。
考えたが……もともと無い知恵は絞りようがない。
「……マックス怪獣と協力して、スペースビースト軍を撃滅しようってんだろ?違うか?」
……ゴモラが助け舟を出した。
「そのとおりだゴモラ。オマエ頭いいな?」
「オマエと較べりゃ、大抵のヤツは頭が良い方に入る。」
ゴモラの言葉がいつになく挑発的だが、短気で有名なドクロ怪獣が今日は妙におとなしかった。
「だろうな……。で、どうだ?」
「ダメだ。あれはあくまで怪獣同士の私闘。番組単位の軍団抗争なんて全学連みたいなことは怪獣のすることじゃない。」
「だろうな……。じゃ、邪魔したぜ。」
レッドキングが立ち去ってから、ゴモラは気がついた。
(そうか、ヤツはオレの返答が最初から判ってたから、話をきり出せなかったのか…。アイツもまんざらただのバカってわけじゃないな。)
そう思ったら何故か笑えてきた。

泣きながら笑う巨獣の姿は哀れであった。


343 :作戦会議:2005/11/25(金) 15:05:10 ID:J7j6QQa/0
「ただマックス怪獣どものデータを持参してるだけじゃないだと!」
統制官殿ことモンスターXが大声を上げると、他の客たちが驚いて一斉にこっちを向いた。
オオカミさんと統制官殿は近くの喫茶店で作戦会議を開いていた。
静かに!と人差し指を口の前に立ててからオオカミさんは言った。
「そうです。思い出してください。ビースト・ザ・ワンはあくまでビーストの一種なのでメタフィールドを展開する能力などもっていなかったはずです。ところがアントラーJrとの戦いで、ザ・ワンはメタフィールドを展開しました。」
「それで?」統制官殿は先を続けるよう促した。
「最初の戦いでザ・ワンはメタフィールドを展開するのに多大なエネルギーを消費したため、アントラーJrに押し捲られました。ところが今回の闘いでは、ザ・ワンはメタフィールドを展開した上に四大怪獣を一度に倒しています。」
「そこんとこはオレも変だと思ったぜ。いったいどういう仕掛けなんだぁ?」
「理由はコレです…。」
オオカミさんは一枚の紙を差し出した。
「……例の掲示板をプリントアウトしたものです。」

『Sも入った。ワタシも続く。N』


344 :5人の名前:2005/11/25(金) 15:07:39 ID:J7j6QQa/0
統制官殿はオオカミさんの差し出した紙きれを前にして額に眉を寄せた。
「……最初がMで次がH、そんでもって今度はSと来て、次がNか…。」
統制官殿の言葉に繋げるようにオオカミさんは続けた。
「たぶんその次はKで、それが最後です。」
中央に寄っていた統制官殿の眉が、ピーンと撥ねあがった!
「おいオオカミ!テメエ!この意味が判ったんだな!」
深く頷くと、オオカミさんは件の紙の余白にペンで書き込みながら説明していった。
「Mは……真木、Hは……姫矢、Sは……千樹です。そしてNは凪、最後はたぶんK、つまり孤門でしょう。」
「なんだそりゃ?」
そこまで説明されても統制官殿にはワケが判らなかった。彼はゴジラ映画しか見ないからである。
「映画の『Ultraman』から『ウルトラマンネクサス』最終回までに登場した5人のデュナミストの名前です。」
「なんだとぉ!?」


345 :ネクサスの絆:2005/11/25(金) 15:09:33 ID:J7j6QQa/0
「『絆』それがネクサスです。」
見終えたばかりのウルトラマンネクサス最終回を思い出しながら、オオカミさんは言葉を続けた。
「……真木から姫矢、千樹に凪、そして孤門…。ウルトラマンネクサスではデュナミストたちの紡ぎだした絆のリレーにより、最後のデュナミスト孤門隊員が最強のネクサス=ウルトラマンノアにまで進化しました。」
そしてオオカミさんはぐっと身を乗り出した。
「わかりますか?この意味が!?ネクサスフアンたちはネクサスではなくビースト・ザ・ワンでウルトラマンネクサスのリバースシナリオを演じようとしているなんです!」
「そうか!オレにも判った!」
またも誰憚ることなく、統制官殿は大声を張り上げた!
「コアなネクサスファンたちが、自分たちの絆の力でビースト・ザ・ワンを進化し強化させようとしてるんだな!」
「そうです。既にビースト・ザ・ワンはメタフィールドを展開した上で四大怪獣を撃破できるレベルまで進化してしまいました。これ以上進化されたら手がつけられなくなります!」


346 :月島の蕎麦屋:2005/11/25(金) 17:08:38 ID:J7j6QQa/0
「マックスはいったい何処行ったんだ!?」
これまた同じころ…、マックス・レッドキングが月島の蕎麦屋で大声を張り上げていた。
「だから何度も言ってるじゃない!誰もゴモラの家から出るとこ見てないのに、中にはいなかったのよ!」と、これも大声で三代目エレキングが応酬する。
あんまりうるさいので、常連のムーンサンダーとルナチクスは外に逃げてしまった。
なちみにご隠居エレキングは、押しかけ弟子入り怪獣たちのトレーニングのため留守である。
隅の方ではメタシサスとレギーラがごちゃごちゃ言っている。
「なあメタシサス、ほんとはおまえがマックスをどこかに連れ出したんじゃないのか?」
「オイラは瞬間移動できるけど……、他人さままで連れてちゃムリだよ。」
みんなウルトラマンマックスの失踪で大騒ぎになっていた。
ビースト・ザ・ワンの犯行声明が出ていない以上、マックスは無事という点では皆の意見は一致していた。
しかし、では、どこにいるのか?
彼らのヒーローウルトラマンマックスは?
ともかく明日の放送をなんとか乗り切らねばならない!
「こうなったらしょうがない!」マックスゼットンが皆を纏めるべく立ち上がった。
「……明日の放送はメタフィクション形式の変則ネタで乗り切るぞ!魔デウス頼む!」
「 ほ い き た 」
タマゴの殻のようなルックスの怪物は、妙に間延びした答えを返した。




347 :裏切ったらだめ…:2005/11/25(金) 17:10:48 ID:J7j6QQa/0
「こうなりゃ二代目レッドキングの言うとおり、力押しでザ・ワンを倒すしたないだろ!?」
場面は戻ってまたまた喫茶店のオオカミさんと統制官殿である。
「怪獣同士の派閥抗争なんてのはあんましパッとしねえが、このさいファンの目なんか気にせずだな、どーんと力押しで……。」
ところが、いつもは穏健なオオカミさんが突然大きな声で叫んだ!
「ダメです!!」
店の客たちがまた一斉にこっちを向いた。
「!?お、おい、どうしたってんだ?急に大声出しやがって!」
オオカミさんの急変に驚く統制官殿だが、オオカミさんのテンションは下がらない。
「ファンを裏切ったらダメです!」
そして……オオカミさんの目からひとすじの涙が流れ落ちた。
「……ファンを裏切ったら……ダメなんです……。」


348 :オオカミさんのはなし:2005/11/25(金) 17:16:27 ID:J7j6QQa/0
「あのころ……韓国には今同様にアメリカ軍が駐屯していました。
一方、北朝鮮は中国やソビエトの軍を国外に退去させ、独立国家としての体裁を整えつつありました……。
時代の正義は……帝国主義の傀儡である韓国よりも、民族自立を果たした北朝鮮にこそあると、そう思えたんです…。」
オオカミさんは独り言のように語り始めた。
「……多くの同朋が、帰還事業に乗って北朝鮮に帰国を果たしました。ボクのその1人でした。
ボクは、ボクの『三匹の子豚』を見てくれていたこの国の子供たちに背を向け、北朝鮮に帰ることを選択したんです。」
オオカミさんの話の内容は、統制官殿には到底理解できないものだったが、オオカミさんの口調に宿る何かが彼を金縛りにしてしまっていた。
「……北は……最初の話とは違っていました。やがてボクたちは気づきました。信じた祖国に裏切られたのだと……。」
「……そ、そう…だったのか……。」統制官殿は合いの手を打つのがやっとだ。
「そんなときでした、ベムラーさんが現れたのは。
ボクはベムラーさんの助けで、自分の意志で選んだはずの祖国を脱出したんです。
ともに日本から帰った同朋たちを残し、ボク独りだけで……。」
(この目の前のオオカミ男に、そんな過去があったのか…)統制官殿は、戦後史の流れの中に立っている自分を感じていた。
「……信じてくれたファンの子達に背を向けたボクは、信じた祖国に背を向けられ、そして今度はともに裏切られた同胞に背を向けた……。
そうしてボクはここにいるんです。」
オオカミさんは、とびつくように統制官殿の両手を握り締めた。
「Xさん!ファンを裏切ったらダメです!そこからみんな、ダメになってしまうんです!ファンに背を向けたら……。」

それからあとは、もう言葉にならなかった。


349 :名無しより愛をこめて:2005/11/25(金) 22:23:50 ID:/KIdx40m0
そのころサドラーとデットンは
「修行と言えば『少林寺木人拳』だよな」
「今はムエタイが旬だと思うけど」
新宿のガード下で立ち食いソバをすすりながら次のネタを考えていた
「ムッシュウ・サドラーにムッシュウ・デットンですね」
そこに現れたのはビジネススーツにサングラスでキメたクールな美女
「ムッシュウ・テレスドンの紹介で臨時秘書を勤めることになりました、地底人エージェントのアンヌ(仮名)です」
「秘書?」
「総統にはパツキンでないすばでいな秘書が要るって言ってたでしょ?ボクは人間の知り合いいないから兄貴の伝手で頼んだんだよ」
「おおそうだったか、よろしくな」
「よろしく、短い付き合いになるでしょうが」
「・・・俺達が一回戦で負けるってか?」
「フランス流のエスプリってやつだよ」
「まあいい、では秘書として早速やってもらいたい事がある」
「何でしょう?」
「もっと胸の開いたブラウスを着たまえ、それにスカート丈はヒザ上20センチ・・・」
最後まで言わせずリモコンのスイッチを押すアンヌ(仮名)
アスファルトをぶち破って飛び出した地質探査ユニットポーラボーラーがサドラーのみぞおちにドリルを食い込ませる
「大丈夫?」
「い、いいツッコミだ・・・」

350 :押しかけ女房:2005/11/28(月) 16:57:57 ID:YVNebnx90
「懺悔」のときが終ると、オオカミさんと統制官殿ことモンスターXは黙り込んでしまった。
気まずい沈黙を破って無理やり言葉を捻りだしたのは統制官殿だった。
「なんつーか……その……なんだ、ネクサスファンどもの吸収合体を防がにゃなんねえのは判った。…判ったがよ、どうすりゃ防げるんだ?ザ・ワンがよ、オレたちの知らねえとこにこっそりネクサスファンを呼びつけて吸収合体しちまったらどうしようもねえだろ?」
「いえ、それは無いと思います。」
オオカミさんはキッパリ断言した。
「……ビースト・ザ・ワンはファンを吸収することを望んでいません。だから、世田谷での戦いでは、わざわざメタフィールドを張って、ネクサスファン『H』を締め出そうとしたんです。」
「じゃあ、ネクサスファンどもはザ・ワンにとって押しかけ女房みたいなもんか。」
「……Xさん、『押しかけ女房』なんて、随分古い言葉知ってますね(笑)。」
「……お、やっと笑ってくれたか。」
オオカミさんは照れたようにもう一度笑うと推論を続けた。


351 :割り込んできた声:2005/11/28(月) 17:00:16 ID:YVNebnx90
「ザ・ワンの方から、ネクサスファンにコンタクトをとることは在り得ません。
だから、あとはボクたちとネクサスファンの知恵比べなんです。」
「ってことは、どっちが先にザ・ワンの居場所を突き止めるかってことだな。」
統制官殿の意見にオオカミさんは大きく頷いた。
「『M』はボクたち同様に映画の『Ultraman』からザ・ワンの居場所を地下共同溝と考えてやって来ました。
『H』はザ・ワンにとって『パラージの青い石』が必要になると考えたから、あの現場に来あわせた。
三人目の『S』はザ・ワンの標的であるマックスの身辺に張り付いていれば、ザ・ワンに出会えると考え………そしてたぶんその通りになったんです。」
「じゃあ、次の『N』は……ザ・ワンの居場所を何処だと思うだろ?」
「それは………。」
そのとき、オオカミさんの後ろから聞き覚えの無い声が割り込んで来た。

「竜ケ森の近く……竜ケ森湖あたりが臭くないですか?」


352 :おかえりなさい:2005/11/28(月) 17:02:06 ID:YVNebnx90
「だ、誰だテメエは!?」
統制官殿が声色荒く立ち上がった。
「……すみません。盗み聞きするつみりは無かったんですが、あんまり声が大きかったもので…。」
背中合わせの席で恐縮しつつ頭を下げるのは中年の男性だった。
髪の毛にかなり白髪が混じっているが、顔の感じは…40代始めぐらいだろうか?
「さっきから話しに出て来る『ザ・ワン』とは『ビースト・ザ・ワン』のことでしょう?なら、彼縁の地である『竜ケ森』の一帯は潜伏してる可能性があると思いますよ。昔ベムラーが潜んでいたし、映画にも『竜ケ岬』と名前を変えて出てきてますから。」
オオカミさんが鋭く頷くと、統制官殿ことモンスターXは怒涛の勢いで喫茶店を飛び出していった。
「ではわたしもこれで……。」
オオカミさんが伝票を掴んで立ち上がったときである。
「あのオオカミさん!」
見知らぬ中年男性はオオカミさんの手首を掴んで呼び止めた!
「!?いったい何の……。」
「昔のファンはアナタに裏切られたなんて思っていません!」
オオカミさんの体が固まった。
「アナタがボクたちに背中を向けたなんて思ってません!アナタに行ったこともない祖国を選択させたのは、ボクたち子供も含む日本人です。」
金縛りにあったようにオオカミさんは動けない。
「……『三匹のこぶた』を見ていた幼児を代表して言わせていただきます。」
中年男は、手を握ったまま涙のにじむ顔で言った。
「…おかえりなさいオオカミさん。」
オオカミさんの視界も、ものが歪んで見えなくなってしまった。


353 :チクタクマンの次の仕事:2005/11/28(月) 20:01:58 ID:jn42/KY+0
 場面は再び月島の蕎麦屋。

「おう、邪魔するぜ。かけの熱いのを頼むぁ」ぶらり来たのはスペースゴジラ。
 これまでちっとも出番が無かったミレゴジの腹違いの弟である。
「ん?なんかみんな殺気立ってるなぁ」
 そう言いつつ彼の視線がふと、エレキングの四代目に止まる。何気なくその手が伸び……

「ふぎゃああぁぁ!」響き渡る泣き声。
「なんでぃ!」「どすたっぺ!?」「何があった!?」たまたま店の前まで来ていたご隠居、二代目、ギガス、ドラコが駆け込むと、

 そこには、四代目を握り潰そうとしたスペゴジと、彼に群がってミュウを取り返し、取り押さえようとする怪獣軍団が……

『『なにしとんのじゃワレェッ!!!』』

 広島弁と共に電気王二人の激怒が0.0(中略)01秒で実体化、店内を雷光が駆け回った。

 そして、スペゴジの皮を被ったメカゴジタイプの戦闘メカが焼け残った偽装を剥ぎ、黒焦げの怪獣達を振り払う。
 エレキングたちには、確かにそいつが笑ったように見えた……

354 :チクタクマンは何処にいる:2005/11/28(月) 20:46:15 ID:jn42/KY+0
 激闘15分。決まり手はギガスと二代目エレキングのラリアット・クロスボンバー。

 ミュウは病院に担ぎ込まれ、入院1週間との診断。

 そして、残骸となった謎のメカゴジラはエレキングのコネでウルトラ警備隊の研究施設に運び込んで分析待ちとなった。

「詳しい事はまだですが、純正のメカゴジラじゃなくてレプリカですねこりゃ」(何故か加藤茶似の)研究員がひとまず出した報告である。
「一見すると接合面の多い外見はBH第3惑星人のに見えますが、中身は殆どが地球産の部品。動力部は……何だこりゃ?」
 助っ人に来ていた科特隊のイデ隊員が素っ頓狂な声を上げた。
「コイツは……RS装置だ!」「な、なんだってー!」

 そして東京都下、ジオフロントエリア。
 謎の指令を受けて蠢くは、ミカドロイドとユートム達……

355 :向きあう影:2005/11/29(火) 15:09:09 ID:ETZv2spi0
「凪副隊長だから女だと思ってた?ザ・ワン??」
……ここは竜が森の湖。
そのほとりに二つの人影が向き合って立っていた。
一方は言わずと知れた有働二尉ことビースト・ザ・ワン。
そしてその目の前に立っていたのはほんの子供……。
ネクサスファンのNとは、ザ・ワンが最初に吸収した中学生の「M」よりも明らかに年下の…、つまりは小学生の少年だった。
「ボクのお小遣いだと、ここまで来るのはギリギリだったんだよ。」
Nが一歩前に踏み出す。
ザ・ワンは一歩後ろに退がる。
Nがもう一歩前に踏み出すと、ザ・ワンは二歩退がった。
「どうしたの?ザ・ワン??」
「………いやだ……。」
「いや?」
「いやだ!小僧、オマエ年幾つだよ!?10才か?それとも11才か?」
「9才だけど?」
「……バカやろう!『ハヤタはまだ若い』どころじゃねえじゃねえか!」


356 :青い玉来る!:2005/11/29(火) 15:11:16 ID:ETZv2spi0
「バカやろう!『ハヤタはまだ若い』どころじゃねえじゃねえか!」
有働二尉は泣いていた。
「…ザ・ワン…。」
「吸収されちまったらお終いなんだぞ!死ぬのと同じなんだぞ!判ってんのかよ!」
涙を流す有働に対し、少年Nは冷めた笑いを返して言った。
「……いいよ。もう決めて来たんだから。ネクサスのメッセージが理解されない国なんて、魅力ないよ。」
「そんなこと言わねえでそのまま生きてて、ネクサスの再放送や再々放送やDVDやビデオ見ててくれよ。」
凶悪な異生獣ビースト・ザ・ワンは両膝ついて、少年Nに哀願するように言った。
「MもHもSも……みんないいヤツだ……。もう力なんていらない。ウルトラマンマックスに勝てなくてもいい。オマエらファンを吸収するのはもうゴメンだ!!う……う……う…………。」
「ザ・ワン…………。」
両手を地面に突いて泣く有働の肩に少年Nは両手をそっと置いた……。
そのときである!
青い光の玉がどこからともなく飛来したかと思うと、湖にザンブと飛び込んだ!
有働はNを後ろに庇うように立ち上がった!
「ま、まさかオヤジが!?」


357 :宇宙一の暴れん坊:2005/11/29(火) 15:12:47 ID:ETZv2spi0
「……やっぱりオヤジの言ったとおりだったな……。」
湖の中から太い声が響いてきた。
「オヤジじゃねえな!その声はたしか……。」
有働の言葉に答えるように、湖の中央が激しく波立ったかと思うと、一匹の怪獣が水面に飛び出した!
「宇宙一の暴れん坊!ヤナカーギー(ウルトラマンティガ)だ!!」
「宇宙から来た暴れん坊の息子か!ボウズ!ちょっと隠れてろ!」
少年Nが岩陰に隠れるのを見届けると、有働二尉はみるまに巨大な異生獣ビースト・ザ・ワンへと変身した!



358 :ウルトラの星:2005/11/29(火) 17:06:53 ID:ETZv2spi0
シッポこそついているが、彩色された腹に白い口と鼻まわり、そしてアンテナ状の耳の名残り……。
「宇宙一の暴れん坊」ことヤナカーギーは「宇宙から来た暴れん坊」ことギャンゴの子であった。
「オヤジが言ってたぜ、オマエが立ち回るとすれば、あとはココだってな。」
ヤナカーギーとビースト・ザ・ワンには因縁があった。
国内制作になる平成ウルトラマン最初の作「ウルトラマンティガ」。
その伝説の最終三部作の寸前に、スタッフは強烈な楽屋オチというか自画自賛というか(笑)、そういう作品を仕掛けた。
「ウルトラの星」である。
最後の舞台はここ「竜ケ森」湖。
「竜ケ森」に出現した初代マンの怪獣はベムラーである。
したがって「ウルトラの星」に登場すべきはヤナカーギーではなくザ・ワンのはずであった。
だが、登場したのはギャンゴの子であるヤナカーギーだった。


359 :因縁:2005/11/29(火) 17:08:41 ID:ETZv2spi0
あのときは「役をもらうため、ヤナカーギーは監督に体を売った」などという噂まで流れた。
いくらなんでもアホ過ぎる噂である。
同監督は「おれに男を抱く趣味は無い!」と抗弁した。
コレに対し「もしヤナカーギーがメスだったら手を出したのか?」と突っ込んだ芸能記者がいたそうだが、根本的にそういう問題ではない!!
どうやって人間の監督に巨大生物である怪獣が体を売れるというのだ!?
本当の理由は……ギャンゴが同話の監督の「思い出の怪獣」だったからである。
その監督のウルトラマンでの初監督作品に登場したのはエリマキ恐竜ジラースだった。
だが、ジラースは「あの方」なので、ティガに出演してもらうわけにはいかない。
そこで二番目の監督作品に出演したギャンゴの子供に白羽の矢が立ったのである。

つまり、ビースト・ザ・ワンとヤナカーギーのあいだには因縁があったのである。

ヤナカーギーがキバを剥き喚いた。
「丁度いい舞台だと思わねえか、ザ・ワンよ。オレたちのあいだの因縁に決着つけようぜ。」
今度はビースト・ザ・ワンも退がりはしない。
「いいだろう。オマエとは一度やらなきゃならんと思ってた。」



360 :事故:2005/11/29(火) 17:10:17 ID:ETZv2spi0
ヤナカーギーに飛び道具は無い。
だが、体術はディガを敗北寸前まで追い込み、ティガと初代マンの二人掛かりで倒されたというレベルである。
一発芸に頼らないぶん、こういう相手は厄介だ。
「おーらおらおらおらおらおらおら!!」
ティガを追い込んだ怒涛の腕パンチとキックの嵐が、ザ・ワンを飲み込む!
だが、今のザ・ワンに対してはこの攻撃すら決定力を有さない!
右の腕が鋭く一閃すると、ヤナカーギーはコマのように空回りしてひっくり返ってしまった。
「な、なんだ!?このパワーは!?」
驚きながらも体勢を立て直すと、ヤナカーギーは再度のラッシュを仕掛けるべく飛び出した!
しかしザ・ワンにはもう相手の攻撃に付き合ってやるつもりはなかった。
それほど実力差は明らかだったのだ。
今度は左からの一撃で、さっきとは逆回転でヤナカーギーはひっくり返されてしまった。
「そんなバカな……なんでこれほどの実力差があるんだ!?こんなこと……、こんなこと認めんぞぉ!!」
狂ったように叫びながら立ち上がると、ヤナカーギーは土砂や岩を蹴立てながらザ・ワン目掛け突進していった。
それを平然と受けて発つザ・ワン。
だがそのとき、思わぬ事故が起こった。
ヤナカーギーの蹴立てた岩のうちの大きな一つが、後ろに少年Nの隠れている岩を直撃したのだ。


361 :共に生きろ:2005/11/29(火) 17:11:45 ID:ETZv2spi0
「な!?なんだとーーーっ!?」
突撃してきたヤナカーギーをボロ人形のように打ち飛ばすと、ザ・ワンは少年Nのもとに屈みこんだ。
Nは……血だらけだった。
右腕が不自然な角度で曲がっている。
そして口の横から赤いものがひとすじ……。
「お、おい!しっかりしろ!しっかりしてくれ!?」
だが、少年Nはピクリとも動かない。
(……ザ・ワン……)
恐慌をきたしたザ・ワンに「内なる声」の一人が呼びかけた。
(もうだめだ……彼は死ぬ……このままでは……)
「なんだとぉぉぉぉ!?」
ザ・ワンは絶叫した。
(彼を助けたいなら……判ってるだろ?方法は一つしかない。初代マンがハヤタにやった方法と同じやり方だ……。)
悲しい絶叫がすうっと止んだ。
「わかった…。」
ビースト・ザ・ワンは傷だらけの少年Nをそっと掴み上げた。
「来い!オレの中へ……。共に生きろ、オレの中で……。」


362 :リライブ光線:2005/12/02(金) 17:04:35 ID:WPfsamjW0
竜ケ森湖に青い弾が落ちた30分ほど後、今度は黒い隕石が落下、中からモンスターXが飛び出した。
「ん!?この様子じゃ誰かが一戦交えやがったな!?」
…Xは当たりを見回し、ボロ雑巾のようになって湖のほとりに倒れているヤナカーギーに気がついた。
「お、おい!誰にやられた?ビースト・ザ・ワンか?!」
ヤナカーギーは血の塊で塞がりかかった目を見開いた。
「ぐ……ぐぁ…………そうだ……。ヤツは…強かった。信じられないほどに。……ぐふ……。」
「おい、もうそれ以上しゃべるな!命に関わるぞ。」
凶悪侵略怪獣でありながら何故か他の怪獣の命の心配をするXに、ヤナカーギーは微かに笑って言った。
「それなら……大丈夫だ。ザ・ワンがリライブ光線だかなんだかを当てきやがったからな。」
「はあ?……なんでスペースビーストがそんなもん出せんだよ?ワケわかんねえこと言うと蹴るぞ!」
「蹴られちゃかなわねえな。……こういう顛末だったんだ。」
真顔に戻ってヤナガーギーは話した。
「……ザ・ワンは本気で殺すつもりだった。このオレを…。スペースビーストの始祖に相応しいやり方で残忍に…。だが殺さなかった。」
「そりゃなぜだ?」
「ヤツの中に何かがいる。ソイツがオレを殺させなかった。ザ・ワンもそいつには逆らえなかった。するとそのとき何かがザ・ワンに起った。」
「それでリライブ光線ってのを発射したってのかよ?」
「そうだ……。ザ・ワンのあの強さは異常だ。あれではウルトラ兄弟でも絶対勝てん。」
そしてヤナカーギーはモンスターXの手を掴み、自分の側に引き寄せ言った。
「だが……何故だか判らんが、さっきオレの命を心配するアンタの中に、ザ・ワンと似た力を感じた。」
「似た……チカラだと?」
「そうだ。…あるいはアンタならヤツに……。」

363 :マックスへのオファー:2005/12/02(金) 17:09:38 ID:WPfsamjW0
モンスターXが僅かの差でビースト・ザ・ワンを捕捉し損なった頃。
東京では、今回の事件にとんでもない影響を及ぼす事柄が発表されていた。
次回開催の「怪獣GP」開幕で現役ウルトラマンとしてウルトラマンマックスに開幕挨拶のオファーがあったのだ!



364 :メトロン登場:2005/12/02(金) 17:11:31 ID:WPfsamjW0
「おいどうすんだよ?マックスいねえぞ!」とレッドキングがバタバタバタ…。
「脚本家の蓮沼さんに代わりに出てもらったら?」魔デウスはあくまでマイテンポを維持。
「GP開幕でメタフィクションやってどうすんのよ!」青筋立てて突っ込む三代目エレキング。
「ゴモラたちはまだ意識を取り戻さないのか?ヤツラの意識が戻ればマックスの行き先も……」と、これはレギーラ。
「ちょっとダメそう。暫くは意識が回復しないだろうって…」ケムールおじいちゃんの病院から戻ったばかりのサラマドンがそれに答えた。
「こうなったらセブンさんに被り物してもらって……。」名案のつもりでバグダラスが提案すると……。
「だめだよ。だってセブンさんって首ちょんぱ大好きなんだよ!放送できないよ!」とヘイレンが切り返す。
「でもゴモラのシッポならマックスも切ったしぃー。」半分寝ながらクラウドスが呟いたが、誰も聞いてなんかいない。
とにかくマックス怪獣軍団は大騒ぎだ。
そのときちゃぶ台で昆布茶を啜っていた怪人が静かに言った。
「みなさん、お静かに…。」
ジッソー君と親しい大ベテラン。再デビューを控えたメトロン星人だ。
彼はマックス怪獣としてはデビュー前だが、セブン宇宙人としてはデビュー済みだ。
おまけに名作の呼び名の高い「狙われた街」が登場作なのでマックス怪獣軍団では一目どころか五目も六目も置かれる存在であった。
「……マックスの居場所なら予測がつかないでもありません。」
メトロン星人の発言に「まさか!?」とか「さすがだぁ!」とかどよめく若手のマックス怪獣たち。
怪獣たちのどよめきが収束するのを待って、メトロンは若手たちに言い渡した。
「……なにより大事なのは……GP開幕日、いかにしてマックス君をビースト・ザ・ワンから護りぬくかということです。」


365 :次元間移動装置:2005/12/02(金) 17:13:13 ID:WPfsamjW0
若手怪獣たちが警備の打ち合わせを始めると、メトロンはよっこらしょと腰をあげ、例のメガネ状円盤の操作室に入った。
中にはイカロス星が待っていた。
そしてその前にはテレビで見たことのある次元間移動装置。
「どうですか、イカロス?マックスくんは見つかりましたか?」
目の前の装置を操作しながらイカロスは答えた。
「オマエの読みどおりだ、メトロンよ。ヤツは次元の狭間の別位相にいる。」
「ありがとうイカロス。……それではボクをそこまで送ってもらえますか?」
「御安い御用だ。」
イカロス星人が装置の上に手をかざすとメトロン星人の姿は一瞬半透明になり、そして次の瞬間消え失せてしまった。



366 :メトロンの説得:2005/12/02(金) 17:14:55 ID:WPfsamjW0
「……マックスくん、みんな心配してますよ。」
イカロス星人の前から姿を消した次の瞬間、メトロン星人は腕枕して仰向けに寝転がったウルトラマンマックスの枕もとに立っていた。
「ああ、メトロンさん…」
すぐさま起き上がり座りなおすマックス。
彼は年長のベテラン怪獣への礼も忘れないのだ。
「怪獣GPの開幕挨拶のオファーがありました。知ってますか?」
「はい、彼から聞きました。」
マックスが笑いかけた空間から、岩の塊に四足の生えたような怪物が姿を現した。
「メトロンさま……お目にかかれて光栄です。スペースビースト、ゴルゴレムと申します。」
「……知ってますよ。ゴモラの家から戸口を通さずにマックスをゴモラの家から脱出させるやり方……別の次元なり位相なりに移動させたとしか思えませんでしたから。」
「ご迷惑おかけしました。」マックスはメトロンに頭を下げ詫びた。「……ボクを護ろうとしてやったことなんです。」
「すみませんでした。」ゴルゴレムもマックスとならんで頭を下げた。「…ザ・ワンは異常な進化を遂げつつあります。それにファンを取り込んだザ・ワンを、マックスさんは攻撃できないでしょう。そうなったら……。」
メトロンはあくまで紳士的な態度で反論した。
「……ありがとう、ゴルゴレムくん。キミの言うことはよく判ります。
だが、これ以上マックスの不在が続いたら撮影に差し障るし、なによりファンの子たちをガッカリさせることになる。
マックスのガードは、私たちマックス怪獣に任せてもらえないかな?」
「……わかりました。」
ゴルゴレムもメトロンの説得で納得してくれた。
「……GPの開幕日には、たしかにマックスさんをそちらにお送りさせていただきます。」

そしてついに!
「怪獣GP」開幕日がやって来た!

367 :いのちゃん ◆4tJnI.YmoU :2005/12/02(金) 17:46:24 ID:ZcpbKLiE0
まぁとりあえず生きてて善かった・・・

368 :名無しより愛をこめて:2005/12/02(金) 20:31:29 ID:dSSZdFJJ0
「ヨッシャア!イッタロカア!!」
開会式を前に興奮を抑え切れないサドラーが大声を上げる
サドラーは赤地に金糸の闘魂ガウン、デットンは黒地に白の仕事人Tシャツ
「何故ワタシがこんな格好を・・・」
低い声でブツブツと呟くアンヌ(仮名)はナチス親衛隊の将校帽を被りエナメルのボンデージスーツに乗馬鞭という出で立ちだ
「喜びたまえ、今日から君は霧吹山モンスター軍参謀『アンヌ様(仮名)』だ」
「M字ビターンでもさせる気ですか?」
「やりたいのかね?」
無言で腕時計型コントローラーを操作するアンヌ様(仮名)
サドラーの頭上にワープアウトしたガミラス重爆撃機がドリルミサイルを投下する
それは性格にサドラーの延髄に突き立った

369 :名無しより愛をこめて:2005/12/02(金) 21:32:54 ID:fAnhqeGN0
そう言えば、ギャンゴってベムラーの着ぐるみを改造したんだよね。そーゆー意味でもヤナカーギーは縁があるんだな。

時に、マックスメトロンは……四代目?(セブン、エース、平成セブンときて)

370 :いのちゃん ◆4tJnI.YmoU :2005/12/03(土) 12:36:55 ID:F7ywD3ke0
マックスメトロンは初代でイイと思うけど・・・

371 :うわさ:2005/12/06(火) 17:10:45 ID:Rx2u+MTf0
「お父さん!生きてるなら、生きてるって、なんで連絡してくれなかったんですか!?」
「いや、お父さんにもいろいろあってな……………。」
問題の怪獣GP当日、マックス怪獣軍団の指揮を取るべきメトロン星人は、突然の乱入者にとっちめられていた。
メトロン星人jrである。
「お父さんが撮影中に亡くなったと聞かされ、ボクは仇討ちのつもりでウルトラマンAと闘ったというのに……。
あれは全て無意味だったんですか!?」
「い、いや………む、息子よ、人生にムダなものなんて何ひとつないんだ。」
「変な理屈でごまかさないで下さい!………やっぱりウワサは本当だったんですね。」
「う、う、ウワサとは、いったいなんだね?」
「父さんは、地球で愛人と暮らしてるというウワサです!」
思わずたじろぐメトロン星人。
なんとか言い訳しようとするが、適当に言いくるめられそうな言葉が見つからない。
「………ウワサは本当だったんだね、父さん。」



372 :お兄さま:2005/12/06(火) 17:12:14 ID:Rx2u+MTf0
言葉が見つからず、ただオロオロするばかりのメトロン星人。
それを冷ややかに見つめるメトロン星人jr。
だがそのとき!
「すみません。その人だけを責めないでください。悪いのは、わたくしなんです。」
後ろからの声に驚いてjrが振り返ると、地球人の中年女性が立っていた。
「……あなた……は?」
「わたくし、メトロン星人の地球妻の、メトロン愛人と申します。」
「どわわあああああっと!?」
父の愛人との突然の対面に驚くメトロンjr。
だが、驚きはそれだけではなかった。
メトロン愛人の後ろからセーラー服を着た女子高生が現れた。
「……お兄さま。」
「ど、ど、どわわわわわわわあああっと!?父さん、あなたは地球人の子供までこさえてたんですかぁ!?」



373 :援軍到着:2005/12/06(火) 17:13:54 ID:Rx2u+MTf0
突然の妹出現にメトロン星人jrが焦りまくっていたころ……。

GP会場の控室にはオオカミさんが招集した援軍が到着して来ていた。
「お招きいただき参上しました!」
片手を上げるファシスト流で礼を表したのはゾル大佐(=オオカミ男、仮面ライダー)である。
後ろに並ぶはオオカミ長官(仮面ライダーストロンガー)にクラゲウルフ(仮面ライダー)とユキオオカミ(仮面ライダーV3)。
更にアンドロイドなので血縁ではないがゴールドウルフ(人造人間キカイダー)。
そしてショッカー、ゲルショッカー、デストロンの戦闘員たちだ。
「東映地獄からはるばる御疲れさまです。同じオオカミ繋がりであなた方をお呼びした理由は……。」
「黒ネコさまから状況はうかがっております。有働ニ尉とかいうヤツとウルトラマンファンの男を捕らえればいいのですな?」
いかにも有能らしい様子でゾルは答えた。
「キミらはネクサスファンの身柄さえ確保してくれればいい。有働ニ尉の方は正体が巨大生物だからキミらの手には余るだろう。」
オオカミさんがそう言うと、その後ろから黒革ジャンの男がずいっと前に出てきた。
「有働の方はオレが相手する。」
統制官殿ことモンスターXである。
「…彼も巨大生物だ。だから彼と有働ニ尉が対峙したら、さっさと逃げるんだ、もたもたしてると踏み潰されるよ。ところでゾル、奥さんは?いっしょじゃないのかい?」
「チャータムなら病院の方に行きました。せっかく東映地獄から出てきたのだから、アントラーの看病をしたいと言いまして。」


374 :テガミ:2005/12/06(火) 17:16:14 ID:Rx2u+MTf0
ケムールおじいちゃんの病院には、オオカミさんの話していた「バラージの女王」ことゾル大佐婦人のチャータムが訪れていた。
「おとうさん、峠を越したそうですね。安心しました。」
テレパシーでチャータムがアントラーjrに語りかけた。
「……眠ってらっしゃいますね。あんなに安心そうに……。」
「アナタが来てくれたからです。とうちゃんは自分の現役だった頃の仲間が大切ですから。」
「何を言うんですか?一人息子のアナタがいてこそですよ。」
「ボクなんか……とうちゃんはいつもボクのことを……。」
「いいえ、そんなことありません。おとうさんはアナタのデビューをとっても誇りにしていたんです。」
「そうでしょうか?」
「本当です。だっておとうさんは東映地獄にいる私にまで、テガミを寄越してくれたんですから。」
「!?とうちゃんがアナタにテガミを?!」
「そうです。……ちょうどここに持ってきています。おとうさまもお休みのようですから、読み上げでさし上げましょう。」
チャータムは静かにアントラーSrからのテガミを読み上げていった。

いつしかアントラーjrの眼柄から涙が溢れていた。


375 :内なる声:2005/12/06(火) 17:18:15 ID:Rx2u+MTf0
怪獣GP会場を見晴るかす新宿高層ビル群の一つに、有働ニ尉ことビースト・ザ・ワンは一人立っていた。
ウルトラマンマックスは必ず来る。
いよいよ決戦だ。
だが、彼は迷っていた。
あくまで自分一匹、闘争本能の赴くままに闘うのであれば、迷いなど在ろうはずも無い。
だが、今、彼には4人の仲間があった。
もし彼が敗れれば……彼の死は4人の死とも直結している。
(……止めようか…)
そう思ったときだった。
(いいよザ・ワン。ボクらのことは……)(そうだよ、行っちゃいなよ。)(ココで止めるなんて男らしくないで!)(みんな知ってて着たんだから…)
内なる声が次々ザ・ワンに語りかけてきた。
……なぜだか理由は判らないが……。
勇気が湧いてきたザ・ワンだった。



376 :名無しより愛をこめて:2005/12/08(木) 19:34:36 ID:Z/WvT8R50
「アンタそんな所で何してるん・・・」
振り向きざまに後ろに立っていた男を裏拳で吹っ飛ばす有働二尉
10mほど水平に飛んで壁にめり込んだのは30代後半の疲れ気味の男だった
「しまった、いきなり話しかけられたのでつい反射的に・・・」
「何だ何だ?」
「すげえ音がしたぞ」
野次馬が集まって来る気配に有働は素早くその場を離れる
30分後、葛飾区柴又の甘味処「たちばな」
「私です、さっき石割君から連絡があって裁鬼が何者かに襲われて重症なんだそうです。」
深刻な話なのに妙にまったりとしたムードで話す初老の男
「威吹鬼君と轟鬼君にも連絡しといたんで現地で合流して調査に当たって下さい、場所は・・・」
ストーリーは役者を雪ダルマ式に巻き込んでなおも進む

377 :いよいよGP当日:2005/12/12(月) 17:08:33 ID:pYa+iVwx0
ついにやって来たGPの当日!

戦闘員と怪人たちは、ゾル大佐の指揮のもとGP会場各部署へと散っていった。
水も洩らさぬ警備体制である。
入場する特オタたちに対しては身体検査が行われ、ネクサスファンと思しきグッズを持っていないか徹底的に検査された。
それでも怒るどころか大喜びで検査に応じたり、「助けてくれ!殺さないでくれー!」と《 悪の組織に掴まった一般人 》ゴッコに興じるヤツまでいたのは、さすが特オタであった。
「ジジイから赤ん坊まで、特オタ男は一人残らず調査せよ!」
「例外は一切認めん!」
ショッカーで最高の実権を持つというゾル大佐の命令は一つ残らず完璧な形で実行に移された。
検査の結果、ダークエボルバーを持っていたオッサンとエボルトラスターを持参していた子供が2人、戦闘員の監視つきでGPを感染することになった。



378 :ネクサスは何処に…:2005/12/12(月) 17:11:09 ID:pYa+iVwx0
「どうですか?Xさん?」
jrとの家族争議を乗り切ったメトロン星人がメトロン茶の缶を手にやって来た。
差し出された缶を受け取り、Xは答えた。
「検査は完璧だ。それに客席には戦闘員どもが客に化けて紛れ込んでる。
だからコモンのザ・ワンへの吸収合体は不可能なはずだ。しかし……。」
Xは茶を一口ゴクッと飲み込んでから続けた。「……肝心なネクサスは何処に行ったんだ!?ビースト・ザ・ワンはヤツの映画の怪獣じゃねえか。」
「私も捜したんですが…。」メトロンも自分の缶のフタを開けた。「……皆目見当がつきません。
他のウルトラマンと違い、ネクサスは多くを語りません。
ただ、傷ついた人間や弱い人間の傍らに立って、その人間が一人で生きていける力を見出すまで一緒に歩いてやるだけなんです。」
「並走するだけってわけか……。」
「そうです。それにデュナミストはどこかに弱い部分を抱えた人間なんで、他の変身者のようなヒーロー然とした判り易い臭いが、あまりありません。
右手に自分の抱えた苦しみと、左手にネクサスとを従えて、孤独に走り続ける……それがネクサスのデュナミストです。」
Xは残りのお茶を一気に飲み干した。
「そうか………捜しよう無しってわけだな……。………おいメトロン!このお茶うめえな。」
「ありがとうXくん。マックスもそう言って飲んでくれましたよ。」
「!?なんだと!?マックス戻って来たのか!?」


379 :ありがとうみんな:2005/12/12(月) 17:14:51 ID:pYa+iVwx0
そのころ「ウルトラマンマックスさん控室」では、ちょっとした騒動が持ち上がっていた。

三代目エレキングが大声上げて立ち上がった!
「なんですってマックス!?アタシたちに手ぇ出すなって言うの!?」
「そうなんだ。」対象的にウルトラマンマックスは静かに答えた。
「……ビースト・ザ・ワンの狙いはあくまでボクなんだ。キミたちじゃない。」
エレキングは悲鳴のような声で叫んだ。
「それじゃあ、ゴモラたちの犠牲はムダだって言うの!?」
「そうじゃない。」マックスは悲しそうに首を横に振った。「ゴモラたちの心意気は嬉しいよ……、だけどボクのために友達が犠牲になるのは嫌なんだ。」
「だが、マックス。」普段は寡黙なゼットンが口を開いた。「…竜ケ森湖で戦ったヤナカーギーの話だと、ザ・ワンの強さは神懸っている。
あのヤナカーギーが『例えウルトラ兄弟でも敵わない』と言っているぞ。それでも手を出すなと言うのか?」
ウルトラマンマックスは首を力強くしっかり縦に振った。
「そうなんだ。ボクが子供たちのヒーローであり続けるためには、ザ・ワンの相手はボク自身でなければならないんだ。」
ゼットンは居並ぶ仲間を見渡して言った。
「子供たちのヒーローで在りつづけるためには……か。……そこまで言われちゃ……な。」
「そ、そんな!アタシは嫌だ!アタシはマックスを守る!!」
三代目エレキングだけが泣き喚いたが、レッドキングとバグダラスに両側から押さえつけられてしまった。
「……じゃあ……、オレたちは………これで………。」
「ありがとうゼットン。ありがとうみんな。」
そしてウルトラマンマックス怪獣軍団は、まだ泣き喚いているエレキングを引っ立てて 、マックスの控室から退室していった。
「嫌だぁ(泣)!アタシはマックスを守るんだぁ(泣)!マックスゥゥゥゥ!!」
……エレキングの泣き声が、通路の奥へと小さくなっていった。


380 :名無しより愛をこめて:2005/12/13(火) 20:40:05 ID:DAfcfYTb0
「なんか不穏な空気が漂ってますね」
「お前も分かるか」
威吹鬼と斬鬼は裁鬼を病院送りにした相手を探してGP会場まで来ていた
「はい斬鬼さん、威吹鬼さんも」
空気が読めないくせにマメな轟鬼が売店で飲み物を買ってくる
「眼兎龍茶?見かけない銘柄だな」
「結構イケるっスよ、お茶の中に入ってる赤いツブツブが独特の味わいで・・・」
どんどこどこどこどんどこどこどこ
会場内から聞こえてくる太鼓の響きに顔を見合わせる三人
「あれはまさか・・・」
会場内に足を踏み入れた三人が見たものは
「一人だけ連絡が取れないと思ったら・・・」
「何やってんスか・・・」
「昔から仕事選ばない奴だったからなあ・・・」
リングに組まれた櫓の上で気持ち良さそうに太鼓を打ち鳴らす響鬼人間体(フンドシ一丁)の姿だった


381 :すごい科学でチクタクマン:2005/12/14(水) 17:02:28 ID:y3qjnC2l0
 一方、ウルトラ警備隊からエレキのご隠居に、先日のメカゴジラもどきに関する報告が届いた。

『ええ、尻尾でバランスをとらないと二足歩行が出来ないバランサーとか、どうやら急造品ですね。
 これが数を揃えて出て来る事は無さそうですし、出て来てもたいした事は出来そうに無いですが……
 とはいえ、これだけの物を作るとなるとそれなりの設備が必要になります。
 聞き込み調査によれば出現経路は海、となると海岸沿いか海底に工場があるでしょう。
 ええ、そっち方面からも調査の最中ですよ。

 は?RS装置?流石ご隠居、お目が高い。
 確かにGOD機関の関与を疑うでしょうが、今回彼等は事態の沈静化に回ってますからね。
 むしろ、かつて設計図が散り散りになっていた頃に流出してたと見るべきでしょう。
 はい、その方面からも調査中です』

「……流石日本の警察、捜査能力は優秀だな」
 ジオフロントと東京湾を繋ぐ地下トンネル。
 オムロン指揮下のG5ユニットとショッカーライダーMk5率いるユートム軍団が交戦している。
「だが、戦闘能力においては、そう優れたものではない」
 彼女の言うように、戦況はユートム側有利であった。

「ユートムども、ここは任せたぞ」その言葉と同時に、闇の中で巨大な影がうごめく。

 かつて地球上を闊歩していた恐竜ゴジラザウルス。
 その精霊を捕まえ、機械の身体を与え、邪悪な意思で縛り上げた存在。

 おぞましきパワーアニマル、ダークガオゴジラがジオフロントに雄叫びを響かせる……

382 :消極的:2005/12/14(水) 21:24:29 ID:Do5v5FbU0
「いいかぁ、ついにこの日がやって来たぁ!」
「やって来たー」
「すごーい」
ハッスルしまくるFWガイガンとは対照的に、FWヘドラとFWエビラは消極的だ。
応援に同行したFW怪獣仲間の間から聞こえてくる、
「バードンと当たるなんて可哀想にな」
「ゾフィーと同じ目に合わなきゃ良いけどな」
という無責任な言葉もヘドラ達の気を落とすのに拍車をかけていた。
「いいか、手前ら!お前らはバードンと当たる事に対して不安を覚えているらしいがな、気にするな、たかが鳥だ!」
「ゾフィーもそう思ってただろうね」とFWヘドラ。
「バードンがたかが鳥なら、俺なんか、たかがエビだよ」とFWエビラ。
「心配無用、この俺様がな、あらゆる資料を基に考えた対バードン対策さえあれば、勝つのは簡単だぁ!」
「はあ」
「ちゃんと資料見たのかな」
FWヘドラとFWエビラはどこまでも消極的だった。


383 :秘書さん:2005/12/14(水) 21:25:21 ID:Do5v5FbU0
「俺たちも秘書さんが欲しい!」
最初、コスモリキッドは誰が言ったのか分からなかったが、ライブキングだと気づき仰天した。
「お前、話せるのか?」
「俺たちも秘書さんが欲しい!」
(サドラーとデットンの様子をムカデンダーと一緒に見に行ったと思えば、何を言い出すんだ、こいつは)
「俺たちも秘書さんが欲しい!」
「秘書って何だよ、奴ら秘書を雇ったのか?」
首を振りつつライブキングを残し、サドラーとデットンの控え室に向かうコスモリキッド。
そこで彼が見たのは……
「何でサドラーの奴、ポーラボーラの直撃食らってんだ?最後の恐竜でもないのに」


384 :頭脳派コンビ:2005/12/14(水) 21:26:27 ID:Do5v5FbU0
「最近の人間の音楽も変わったな、レトロミュージックという奴か?」
「近頃の地球人の考えは分かりませんなぁ」
太鼓を叩く響鬼を見ながら、バイラスとジグラは観客席で対ゲゾラ&カメーバ戦の事を話し合っていた。
「ギロンと宇宙ギャオスは全く訓練をしていないようだが」
「包丁頭の考える事など分かりませんな」
「イカごとき、わたしの頭部で串刺しにしてやりましょう」
「カメごとき、わたしの光線で永遠に冬眠させてくれるわ」
頭が良いとい設定の二人だが、基本的な事を忘れていた。
ゲゾラとカメーバは陸上での戦いが得意だが、バイラスもジグラも肉弾戦になるとからきし駄目と言う事である。
バイラスは何とか戦えるだろうが、自分の対戦相手が低温に滅茶苦茶強いと言う事までは知らなかった。
「わはははは、最強なのはこのバイラス星人なのだ!」
「ふはははは、ガメラ一派の頭脳派宇宙人の恐ろしさ、存分に思い知らせてやりましょうぞ!」


385 :名無しより愛をこめて:2005/12/15(木) 20:02:39 ID:PtHjRmfX0
その頃東京都港区のとある安アパートの一室では
「トップガンダーは相変わらず住所不定か、まあいいゴーストバンクあてで出しとこう」
狼系怪人なのにお呼びのかからなかったブライディ(超人機メタルダー)がコタツに入って年賀状を書いていた

386 :泣いた赤鬼:2005/12/19(月) 17:05:56 ID:M+JMs1dd0
怪獣GP会場近くのビルの屋上に、一人の異星人が立ち、静かに街を見下ろしていた。

「……よう、ゴドレイ星人。知的生命体のオマエが怪獣の祭典でなにやってんだ?」
「!!そ、その声は!?」
驚き振り返る異星人=ゴドレイ星人。
後ろには、有働ニ尉ことビースト・ザ・ワンが立っていた。
「いいんですか!?ザ・ワン!GP会場のこんなに近くに姿を現して!?」
「通りかかったら、オマエの気配を感じたんでな……。どうなったんだ?あの『泣いた赤鬼』は??」
「あの役なら……キーフに譲りました。ボクは青鬼の方です。」
「そうか……残念だったな。」
「そうでもありませんよ。ボク、もういっぺん登場できるみたいですから。やっぱり複数回登場しようと思ったら悪役じゃないと。」
……そう言ってゴドレイ星人は胸を張った。
ただ、彼は縁起が上手くない。
空ゲンキがミエミエだった。
「…それにネリルだって今度こそ本当に地球人と『友達』になりたいって、熱望してましたし…。」

(……だから「赤鬼」役を譲ったのか。円谷プロも酷なことするな。二世宇宙人同士に役を競わせるなんて…。)

友好的なネリル星人とはザラブ星人の、地球を侵略したゴドレイ星人とはゴドラ星人の……、それぞれ二世宇宙人だった。



387 :疫病神:2005/12/19(月) 17:08:10 ID:M+JMs1dd0
「…………」
かける言葉を失ったビースト・ザ・ワンに、「内なる声」たちが語りかけた。
(……人間と友達になりたい宇宙人って多いんだね。)
「……そうさ。ネリルやコイツ、それにメトロンのオヤジ以外にも、人間と友達づきあいしたいって宇宙人は多いんだ。」
(人間だってイイヤツ、悪いヤツいろいろなんや。姿が違うからって、悪モンって決めつけんのはよくないで!)
(ゴドレイさんに伝えてください。アナタの心は必ず判ってもらえると…。)
「判ったよ…………。……なあゴドレイ。」
だが、ザ・ワンの言おうとしたことは、素手にゴドレイには伝わっていた、
「良いお友達をお持ちですね。」
「!……なんだと!?」
驚くザ・ワンに、ゴドレイ星人は笑って答えた。
「私は宇宙人です。テレパシーだってできるんですよ。」
「そうか、オレたちの会話が聞こえたのか。」
「ええ、アナタの中に……一人……二人…………全部で四人ですか、他の存在がいますね。」
「そうだ。みんなオレの…………。」
(友達!)(仲間!)(家族!)(疫病神や!!)
最後の(疫病神)で、みんなどっと笑った。
ザ・ワンも、内なる声たちも、そしてゴドレイ星人も……。


388 :白い鳩:2005/12/19(月) 17:11:07 ID:M+JMs1dd0
「じゃあ、オレ行くわ。」
身軽に屋上フェンスの上に飛び上がった有働ニ尉=ビースト・ザ・ワンを見上げ、ゴドレイ星人が言った。
「……マックスは自分の周りから私たち友達の怪獣を退けました。マックスは生粋のヒーロー。アナタがどんなに強くても、一人で、逃げずに迎え撃つ覚悟です。」
「……さすがだな……。だが、そんなことをオレに話しちまってもいいのか?」
「ボクやキーフが父の名を名乗らずにデビューしたのは、アナタに憧れたからです。敢えて新しい名前で新しいウルトラマンに賭けたアナタに。」
憧れ……ちょっと前までなら、有働ニ尉には理解不可能な言葉だった。
だが、いまは……。
「……ありがとうよ。…じゃな、あばよ青鬼。」
照れたように微笑むと、有働ニ尉はビルから身を躍らせた。
落下しながらその姿は幾百もの数のカラスに……。
いや、カラスではなかった。
ビルの下から、ゴドレイ星人の前に現れたのは……。

ちょうどそのころ。
ビルの下を通りかかった親子ずれがあった。
「わあ!見てみてパパ!白鳥!?白鳥!?」
「ちがうよボウヤ。あれはね、鳩だよ。真っ白な鳩。」
「へえーーー!白い鳩さんなんだー!きれいだなー。」
青い空に散った白い鳩は、一直線にGP会場めざし飛んでいった。


389 :マックス、闘場へ:2005/12/19(月) 17:12:44 ID:M+JMs1dd0
控室のドアが開き、GP運営委員会の事務員が顔を出した。
「ウルトラマンマックスさん。ではそろそろ、ご挨拶の方お願い出来ますか?」
「わかりました。」
等身大のまま、ウルトラマンマックスは立ち上がった。
控室には彼の他には誰もいない。
友達の怪獣たちは、皆、遠巻きにして彼のことを見守っている。
彼ら怪獣たちの気持ちは痛いほど嬉しかった。
でも、それに甘えて、ビースト・ザ・ワンの奇襲に対する「生きた盾」にすることはできない。
彼は、愚直なまでにヒーロー……、「ヒーロー」バカだった。

(さあ、ビースト・ザ・ワン!どこからでも来い!)

マックスはGP闘場に向かって歩きだした。


390 :ザ・ワン侵入!:2005/12/19(月) 17:14:24 ID:M+JMs1dd0
「な、なんだアレは!?」
「こっちに向かって飛んでくるぞ!?」
ウルトラマンマックスが控室から歩き出したころ……。
空を見上げてショッカー戦闘員たちが口々に叫んでいた。
無数の白い点がこちらに向かって飛んでくる!
それはどんどん大きくなり、何百羽もの純白の鳩になった。
人間も戦闘員たちも、みな口をポカンと開けて、その美しさに見とれていた。
「あれはまさか!?……バ、バカものども!!会場のトビラを閉めよ!!」
事態に気づいたゾル大佐が慌てて命じたが、会場内に吸い込まれていく白い鳩を群れを見上げる人々が会場入り口に滞留していて、ドアを閉めることができない。
そうこう慌てているうちに、白い鳩は残らず会場内へと消えてしまった。
「しまった!」ゾル大佐は配下戦闘員に叫んだ!「警報をだせ!ビースト・ザ・ワンが会場内に侵入した!」



391 :挑戦:2005/12/19(月) 17:24:06 ID:M+JMs1dd0
暗い通路を等身大で抜け……、闘場に現れたときには、一瞬で巨大化を済ませていた。
観客席のチビッコたちから歓声が上がった!
「マックス!マックス!マックス!マックスゥ!!」
親たちも子供たちの英雄を拍手で出迎える。
それはヒーローの王道を行く者の姿だ。
マックスが闘場に立ったときだった。

今回は闘場の二つの入場口と観客席への階段から、白い奔流が噴出した。
無数の白い鳩はマックスを取り囲み、渦を巻き……、幾重にも重なった結び目を描きだしたかと思うと、あっと思ったときには人間の姿になっていた。
「……来たか、ビースト・ザ・ワン。」
「待たせたな、ウルトラマンマックス。」
有働ニ尉はマックスを見上げて言った。
「信じないと思うが……オレはオマエには何の恨みも無い。最初は色々あったんだが、知らないうちにどうでもよくなっちまった。今は、オマエと闘うことを通じてできた………えーと………なんて言うんだ?」
(………絆だよ)
「そうだ!絆のために、オマエと戦いたい。ただそれだけだ。………やいマックス!オレと闘え!!」
閃光を放ち、有働は正体を現した!

392 :乱入:2005/12/20(火) 07:47:11 ID:v8Pq2N2Q0
睨みあうビースト・ザ・ワンとウルトラマンマックス。
そのとき!

どどどどどどどどっ!!

突如轟音とともに、怪獣の一群が闘場に駆け上がった!
ゼットン、エレキング、レッドキング、フライングラー、ヘイレン、イフのマックス怪獣たちだ!
その前に、マックスは困惑の表情で立ち塞がった。
「オマエたち!判ってくれたんじゃなかったのか!?手は出さないと誓ったじゃないか!」
「オレたちは悪の怪獣だ!だからマックスの命を狙って乱入した!そこにたまたまビースト・ザ・ワンがいたから倒す!ただそれだけだ!」
ゼットンがマックスを突き退けると、レッドキングが闘場の外までマックスを放り出した。
「止めろ!みんな!!」
誰も止める気など無い。
悪役の名のもとに、マックスを守る覚悟だ。
決死の覚悟の大怪獣が6匹。
いかにザ・ワンが進化していても、果たして勝てるか……。


393 :コモンあらわる:2005/12/20(火) 07:52:22 ID:v8Pq2N2Q0
みなの目が闘場に注がれていたそのとき、一人の人間が二階客席で立ち上がった!

「ビースト・ザ・ワン!!」

周りに戦闘員は貼りついていない!
全くのノーマークだ!
「や、ヤツがコモンだ!だが、なぜノーマークなんだ?!」出入り口から駆け戻ったゾル大佐がうめいた。
「……誰でもいい!ヤツを捕まえろ!!」
ゾル大佐の命令でオオカミ長官とクラゲウルフが客席めがけジャンプする!
だが、「コモン」の動きは、改造人間たちよりも早く、そして大胆だった。
「コモン」は客席を駆け下りると、階下への階段には向かわず、そのまま20メートル以上の高さから空中へと身を躍らせた!
「ザ・ワン!!私を受け入れて!!」
生身の人間が宙を舞う!
その瞬間、被っていた帽子がとんで、長い髪が溢れ出した!
「し、しまった!コモンは女だったのか!」
ゾル大佐たちは「コモン」を無意識に「男」と考えていたのだ。
20メートルの高さから、特殊合金の闘場へと弧を描き落ちていく「コモン」。
だが、闘場に叩きつけられる寸前、巨大な黒い掌が滑り込んだ。

……壊れやすい大事な何かを捧げ持つように、ザ・ワンが恐々立ち上がった。
掌から、「コモン」が彼を見上げる。
「……ありがとう。信じてたよ。きっと受け入れてくれるって。」
それだけ言うと、「コモン」=女性ネクサスファンの姿はザ・ワンの手の中に溶け込むように消えてしまった。


394 :統制官殿走る!:2005/12/20(火) 07:54:12 ID:v8Pq2N2Q0
「ザ・ワンの野郎!まさか真正面から来やがるとは!」
「まったくの予想外です!」
統制官殿ことモンスターXとオオカミさんは狭い人間用地下通路を駆け上がっていた。
てっきり地下通路からネズミにでも化けて上がって来った彼らは、人間形態でこっそり待ち伏せていたのだ。
ところが、「正面入り口からザ・ワン侵入!」の報である。
裏の裏をかかれたかっこうで、すっかり出遅れてしまった彼らを急かすように、上の闘場から激しい地響きが伝わってくる!
「しまった!もう始まっちまったぜ!」「急がないと!」
だが、急ぐといっても走るしかない。
人間用通路で統制官殿が巨大化したら、通路を完全に破壊してしまうのだ。
いつのまにか、立ち回りの気配は消えている。
急がなければ!
統制官殿とオオカミさんは業務用地下通路から観客通路に出、そこから係員用出口を抜けて怪獣用通路へと出た。
「ここまで出たらこっちのもんだ!オレが運んでやるぜ!」
統制官殿の姿が一瞬で宇宙怪獣モンスターXに変わると、オオカミさんを引っ掴み、雄叫びを上げ走り出した!


395 :堕天使の昇天:2005/12/20(火) 07:56:39 ID:v8Pq2N2Q0
暗い通路から光に満ちた闘場に飛び出したので一瞬目が眩む。
そして、目が光に慣れてくるとそこに広がっている光景は……。
闘場に倒れたマックス怪獣たち。
モンスターXたちの目の前でビースト・ザ・ワンが鏡餅状のイフを闘場の外に運び出したところだった。
「オマエ、攻撃されなきゃ何もできないんだよな?」
「い、いじめて!いじめて!いじめてぇぇぇ…。」
苛めて欲しいという相手の懇願には耳も貸さず、ザ・ワンは闘場の外にイフを放置した。
「……これで全部片付いた。」
背中を向けていたザ・ワンがこちらに向き直った。
「な、なんだ!?あの姿は??」
ビースト・ざ・ワンの体色はいかにも「悪魔らしい」黒や焦げ茶を基調としていた。
だが、いまのザ・ワンは…………。
純白の翼が三対六枚、ビーストらしいキバこそ残っているが、体色も銀やグレイ基調に変わっている!
「おい!オオカミ!ありゃいったいどういうことだ!?」
「……エネルギーが変換されたんです。ウルトラマンネクサスでザギが凪副隊長に仕掛けたのとは逆。5人のネクサスファンがザ・ワンの内部に持ち込んだ『光』の力で、ザ・ワンの『闇』が『光』に変換されてしまったんです!」
「な、なんだってぇ?そ、それじゃヤツはいったい何なんだ!?」
「三対の翼を持つという大天使ルシフェル……。罪を脱ぎ捨てて、堕天使が昇天したんです。」


396 :チクタクマンはほくそ笑む:2005/12/20(火) 10:36:16 ID:QMwr27Mf0
 G5部隊だのネオショッカー戦車だのメカニコングだの特車2課中隊だのを蹴散らし、ジオフロントを闊歩するダークガオゴジラ。
 背中に連装キャノン砲、左手に4連速射砲を後付したその姿、スーパーメカゴジラかゾイドゴジュラスMK-2か。

「ふふ、どうやら『昇天』が始まったようだぞ」
 その頭上にたたずむショッカーライダーMk5。その言葉が聞こえたのか、揺れが若干激しくなる。
「そうだ、急げ。急がないとお前は、『また』置いてけぼりを喰らい込むぞ……」

 だが、その揺れが止まる。

「ワタシに票を投じてくれたファンの為にも」「人気投票4位のメトロンが出られるなら我々にも目はあるんだしな」
 待ち構えていたのは、伝説の人気投票2位のダダと3位のメフィラス星人。
「成程、仮にもゴジラを相手取るなら、貴方達程の重鎮でなくては勤まらぬか……」確かにオムロンでは無理である。

『だが、この戦いもまた、予定の一つなのですよ……』

397 :ただ一人のチクタクマン:2005/12/20(火) 11:14:08 ID:QMwr27Mf0
 その頃、闘技場の一室では……

「もしもし、キーフか?まったく父親に心配……ああ、ザ・ワンは既に会場内だ」
「へい八百八だらっしゃい!注文の野菜持ってきたらっしゃい!」
「誰だ!そんなたくさんの注文!」
「ああシゴック先生。こういう事もあろうかと私が密かに」
「時にハット卿、今回のカラーはどこまでかな?」
「ここまでですから、その野菜をモットクレロンにやって来て下さい、成原博士」
「うぃー、酒が足らんぞ〜〜」
「イーブルアイス、早く育て」

 解決策を論じる筈が、上を下への大変な大騒ぎである。

 何が大変と言って、演じているのが全部青野武ただ一人。どのせりふが誰のやら……

398 :予定外のチクタクマン:2005/12/21(水) 13:28:50 ID:Ju140Hee0
 三対の翼を広げたルシフェル・ザ・ワン(仮)。
 ゆったりと、闘技場の外に投げ飛ばされたマックスが戻って来るのを待つ。

 だが一方、マックスは……

『マックスさんマックスさん、ちょっといいですか?』
(だ……誰だ!?と言うか、ここは?)

 マックスが気がつくと、彼は煌く光の渦の中に横たわっており、それを見下ろすように立っている存在が……

(……キミは……ガンダム?)
 それは、モビルファイターとパーソナルトルーパーとオーラバトラーを混ぜたような、やはり背中に三対の翼を持つ何者か……
『え?ああ、これはちょっと都合があってこの機体を借りていますが……
 ボクの事は『座天使』ラジエルと呼んで下さい。貴方に力を貸しに来た者です』
 そこでマックスは気がつく。この情景、ウルトラマン第1話で初代マンがハヤタに乗り移った場面そっくりだと。

(……せっかくだけど、ボクは僕自身の力で……)
『これが、ただの『決闘』ならそれでもよかったんだけどね。
 すごくややこしい事に、ザ・ワンに介入し陰謀を巡らしている奴がいるんだ。

 その名はアーネスト・ダンディ。

 かつてショッカー残党に改造された女殺し屋であり、様々な経緯を経て複数の邪神と契約し、その契約に基づいて君達の戦いに介入しているんだ』
(アーネスト……邪神……まさか、385少年が襲われたのも……)
『そうです。そして彼女は今、『堕ちたる百獣』ガオゴジラを闇に染め、この会場に向かっています。貴方たちの力を恐れるが故に……』

 そして、マックスは闘技場に立つ……

(僕の力、借りるも借りないも貴方しだい。ですが、少なくとも彼女を倒すには貴方とザ・ワンの力を一つに……)

…………現実とも幻想とも取れぬ中で、マックスが出した答えは…………

399 :名無しより愛をこめて:2005/12/22(木) 08:14:53 ID:mi2M3n8M0
いまのネタで書き始める前は、もっと別のおちゃらけネタを考えてござった。

ネタの核心は「おもちゃメーカーであるバンダイの社長は実は『おもちゃじいさん=チブル星人』であった」というもの。
セブンとの戦いに敗れ、頭を冷やして考えたら「ワゴンセールでおもちゃ販売してたんでは地球征服など土台ムリ」なことだった。
ワゴンセール脱出のため密かにバンダイの経営権を握ったチブル星人は「アンドロイドゼロ指令仕様」のオモチャ販売を開始する。
ところが子供の喜ぶ顔を見ているうちに本来の目的を忘れ果て、ついにはただのオモチャ屋に……。
おもちゃじいさんにとって番組の良し悪しは「オモチャの売れ行き」だけで決まる!
そのためグッズの売れ行きが良くなかったウルトラマンネクサスは打ち切りに……。
それで腹を立てたビースト・ザ・ワンとネクサスがバンダイ本社に殴りこみ。
だが、アンドロイドゼロ指令仕様のオモチャはみな「ちゃんと機能を有し、性能は本物以上」であった。


400 :名無しより愛をこめて:2005/12/22(木) 08:16:35 ID:mi2M3n8M0
チブル星人の陰謀に気づきウルトラ兄弟もやってくるが、透明のカプセルに閉じ込められた上、内部に黒っぽい液体が!?
「すわ!?タール液か!」と焦るウルトラ兄弟だが、実はこの液体はチョコ。
チョコレートづけになったウルトラ兄弟の前で、アンドロイド少女「02(01の二代目)」が「ウルトラマンが〜チョコのなか〜♪」と歌う。
一方、ザ・ワンの前に立ちはだかるは「パーフェクトグレードやマスターグレードを超えるグレード!実物大リアルグレード/ガンダムZZ(もちろんチブル星人が登場)」。
そしてネクサスの前には「デラックスマックススパーク装備のチビッコ軍団」。
このマックススパークもちゃんと機能を有しており、チビッコたちは一斉にウルトラマンマックスに変身!
更に「天空より召喚せよ!マックスギャラクシー」でギャラクシー使用体勢に入る!
果たして、ネクサスとザ・ワンはスポンサー企業に勝てるのか!?

……っというタワケきったストーリーの予定でござった。
ところが勉強のつもりでDVD見たばっかりに路線変更でござる。
「あくまで路線変更しない!」という部分も見習うべきでござった(笑)。


401 :怪しいふたり:2005/12/22(木) 12:32:09 ID:mi2M3n8M0
「やれやれ……大変な騒ぎですね。特撮怪獣ってのはあんな風にガサツなやつばかりなんですか?」
「まさか(笑)。…でも彼らがボクたちよりもお喋りなのは事実だろうね。僅か30分ばかりの番組で吠えたり喚いたりしてるから。」
人間用二階観客席の奥に、頭巾で顔を隠し密かに言葉を交わす二人組みがいた。
どこから侵入したのだろうか?
コモンを捜していた戦闘員や怪人たちにも見咎められずに……。
「……私なんて何十時間かの中で喋るのは三回だけですから。」
「ボクなんか最初のころは全然セリフ無かったよ。」
頭巾の影で、一方は陽気に、もう一方は妖気に笑った。
「さてと……」陽気な方が笑うのを止めた。「…この騒ぎ、果たしてどうなるかな?」
「それから…」妖気な方も笑いを引っ込めた。「便乗してコソコソやってるヤツラはどうしますか?いざとなったら……。」
「いざとなったら、ボクらでやっつけちゃえばいいさ。」
「私の仲間なら、いくらでも集めてご覧に入れますよ。」
「勢ぞろいしたら、さぞや壮観だろうね。」

「妖気」と「陽気」の妖しげなコンビは何事か企んでいるらしかった。
彼らが具体的に動き出すのは、もう少し先のことになるのだが……。


402 :気づいた観客:2005/12/22(木) 15:08:54 ID:mi2M3n8M0
怪しげな二人組みの見下ろすGP闘場には、三体の巨人が静かに立ち尽くしていた。
最強・最速のウルトラマンマックス!
究極の進化を遂げ、ベルベブア・コローネをも超えるルシフェリアへと進化したビースト・ザ・ワン!
そしてゴジラ・ファイナル・ウォーズのラスボス・モンスターX!
世間的には怪獣二体でマックスを袋叩き!という構図だが……。
実はマックスを狙うザ・ワンとマックスを守ろうとするモンスターXに、これ以上の介入は望まないマックスというややこしい構図である。
だが、このややこしい構図に劇的な化学変化をもたらす登場人物も闘場に上がっていた。
モンスターXによって闘場まで連れてこられてしまった等身大キャラ。
「NHK 三匹のコブタ」のオオカミさんである。
身長50メートル以上が三体も睨みあう闘場で、等身大キャラはあまりに目立たなかった。
しかし、この目立たない等身大キャラの存在に目ざとく気づいた一群の観客があったのである。


403 :ごく普通の……:2005/12/22(木) 15:12:31 ID:mi2M3n8M0
「オオカミさんだ!!」

マックス!マックス!という歓声に塗り込められたかに見える観客席で、初老の男性が立ちあがった!
雷に撃たれたようにオオカミさんは声のした方を振り返った。
だがそれは、最初の一人に過ぎなかったのだ。
「ホントにオオカミさんだ!!」
「ウソじゃなかった!オオカミさん、ホントに帰って来てたんだ!!」
「オオカミさん!おかえんなさーーーーーい!!」
四方の観客席から次々、中高年の男性が立ちあがる!
一重瞼・二重顎・三段腹・四十肩、総白髪や総ハゲなどなど……、立ち上がった男性たちは一様に生き抜いてきた時の長さを感じさせる風貌をしていた。
お世辞にも「かっこいい」とか「素敵」とか形容される姿ではない。
ごく普通の中高年男性だ。
だが、その目はみな子供のように輝き、頬は涙に濡れていた。


404 :砕け散る鎖:2005/12/22(木) 15:17:13 ID:mi2M3n8M0
オオカミさんは歓声を上げる中高年の中に、見覚えのある姿を見出した。
何日か前、統制官殿との喫茶店での打ち合わせのときに、後ろの席に座っていたあの男性である。
(そうか!……彼が……)
ふとしたことから「オオカミさん帰国!」の事実を知った彼は、知っている限りの友人に電話をかけたのだ。
「オオカミさんは無事だ!いまは日本に帰って来ていて、怪獣GPに行くらしい!」と。
パソコンとはあまり縁の無い世代のあいだを、その情報は電話や口頭で伝わっていった。
情報といっしょに、一人一人の喜びや安堵をも載せて……。

三歳ぐらいの子供をつれた男性が、子供を抱き上げ言った。
「ほら!ボウズ!!見てご覧!あれがオオカミさんだ!おじいちゃんがボウズより小さかったころ、オオカミさんのテレビを見てんだよ。」
「お帰りなさい!オオカミさん!」「よかったー!オオカミさん生きててくれたよー!!」「ブーフーウー!!」
「オオカミさん!」の声は「マックス!」の声と五分五分のところのまで盛り上がり……。
いつしかオオカミさんの頬も涙に光っていた。
「……あの子たちはボクを愛してくれていた。あの子たちに背を向け、北朝鮮に帰ったこのボクを……。もう怖いものなんか何も無い……。」
その瞬間、オオカミさんの心を何重にも縛りつけてきた自責の鎖が砕け散った!
そして、オオカミさんは………。
エボルトラスターを引き抜いた!


405 :光の中へ:2005/12/22(木) 15:20:09 ID:mi2M3n8M0
「ボクは闘う!40年もボクを忘れず愛しつづけてくれた子たちのために、そしてボクを愛してくれた子たちのそのまた子供や孫たちのために!!」
オオカミさんは光に包まれ………。



406 :カード変更!:2005/12/22(木) 15:22:36 ID:mi2M3n8M0
「キミは……!」
ウルトラマンマックスの前に立っているのは、紛れも無いウルトラマンネクサスだった。
「いろいろご迷惑をおかけしました。キミはザ・ワンの挑戦を受けるつもりのようだが…、でもヤツと闘うのは、やはりボクでなくてはだめなんだと思います。」
「……………わかった。ヤツはキミの怪獣だ。キミがそう言うなら、ボクは引こう。」
対戦権を譲る意思の現れとしてマックスは一歩退がった。
「Xさん……いろいろありがとうございました。」
「お、おうよ、判った。……傷ついた者と共に歩くウルトラマンか……、それならテメエは相応しいぜ。」
モンスターXもザ・ワンに背を向けるとマックスのいる闘場サイドに下がった。
闘場に残っているのは、ビースト・ザ・ワンとウルトラマンネクサス二人だけ。

「どうだ?テメエら、こういうことなんだが?」
ビースト・ザ・ワンは展開の急変で五つの「内なる声」に問い掛けた。
(いいじゃん)
(願ったり叶ったりさ!)
(ワイらは元々ネクサスファンやで!)
(ビーストの一部としてネクサスと闘うなんて、小リコみたい!)
(ノスフェルじゃなくってザ・ワンだけどもね!!)
「そうか……じゃ、満場一致でカード変更だ。……………いくぞネクサス!!」

ネクサスとザ・ワンは闘場中央でガッキとばかりに組み合った!


407 :ネクサス対ビースト・ザ・ワン:2005/12/26(月) 16:50:17 ID:G/0YyxIT0
がしっ!
闘場中央でオオカミさんが変身したウルトラマンネクサスとビースト・ザ・ワンが組み合った。
両雄の腕に力が漲る!互いに一歩も退かない!!

「すみません…Xさん。」隣りのモンスターXにウルトラマンマックスが尋ねた。
「なんだぁ?」ぞんざいに答えるX。
「…あのネクサス、物凄いパワーなんですけど……パワーならボクよりあるんじゃないですか?」
「そりゃなったって素体がオオカミ男だからな。つまり変身前から一種の超人だ。」
「どーりで…。」
「お!?展開が動くぞ!!」

ザ・ワンのシッポがムチのようにしなって、背後からネクサスを襲った。
ばーん!
死角からの攻撃に膝を屈するネクサス。
手四つのまま、上から押しつぶしにかかるザ・ワン。
だがなんと!?

「おい見ろマックス!?」「あ、あそこから!?」

真上から押しつぶす構えのザ・ワンを、そのままの体勢でネクサスは真下から持ち上げると、後ろへ一気に投げ落とした!


408 :スペシャル・タッグマッチ:2005/12/26(月) 16:53:01 ID:G/0YyxIT0
「くそっ!」
(避けてザ・ワン!次が来るっ!!)
内なる声と同時に、体を転がすザ・ワン!
ネクサスのローキックが空を斬ると同時に、ザ・ワンはネクサスの軸足を腕で薙ぎ払う。
背中から倒れこむネクサス。
入れ代わりにザ・ワンは跳ね起きると一羽ばたきで闘場上空に舞いあがった。
「これでも喰らえ!」
闘場に倒れたネクサスめがけ、ザ・ワンの口から大火球が放たれた。
「ゲイ・ボルグ!!」
ザ・ワンの声と同時に、大火球は途中で幾つもの小火球へとバラけながら、ネクサスへと降り注いだ!
「むんっ!」
これをネクサスは、片膝立ちの姿勢から、肘や拳で尽く弾き飛ばした。
ネクサスが弾き飛ばした小火球のうち一発がマックスの顔めがけ飛んで来た。
少しも騒がずこれを手の平で受け止めるマックス。
……そのまま掌に残った感触を楽しむように、拳を開いたり閉じたりしている。
(……なんだコイツもか……)モンスターXの口もとに笑いが走った。
「……おい、マックスよ。テメエいまヒマかぁ??」
「ヒマ?……そうですね、特にやらなきゃならないことは無いですけど……。」
「そっか……へへへへ。」
モンスターXの顔にニヤニヤ笑いが走ったかと思うと……、次の瞬間鋼のような拳が一閃した!
ガスッ!!
「ぐあっ!?」
立ち上がったネクサスの足元までマックスは吹っ飛んだ!
驚くネクサスとザ・ワン。
素早く立ち直るなりマックスが叫んだ!
「な、なにをするんですか!?Xさん!!」
「決まってるじゃねえか!今度のGPはタッグなんだろ?」
そう言いながら、モンスターXは中空から舞い下りてきたザ・ワンの側に立った。
「……こうすりゃあ……スペシャル・タッグマッチの出来上がりだぜ!」
マックスの顔がパッと輝いた。
「なるほど!」


409 :連携攻撃:2005/12/26(月) 16:55:08 ID:G/0YyxIT0
「ウルトラマンマックス開幕挨拶」は「ビースト・ザ・ワン対マックス怪獣軍団」「ウルトラマンネクサス対ビースト・ザ・ワン」を経て「ウルトラマンマックス、ウルトラマンネクサス組対ビースト・ザ・ワン、モンスターX組」となった!
「おいX!貴様オヤジの依頼でオレを殺しに来たんじゃなかったのか?」
「細かいこと気にするな!それより攻撃をマックスに集中するぞ!」
「…各個撃破か!OK判った!!」
言うが早いかビースト・ザ・ワンがマックスに突撃!
身構えるマックスの体術射程のギリギリに瞬間停止と同時に翼を広げる!
一瞬後ザ・ワンが体を翻すと、その背後からモンスターXが飛び出した。
「ぬるいぜ!スポーツマン!!」
ガス!ガスッ!!
「うわっ!?」
完全に虚を突かれ、Xの空中二段蹴に吹っ飛ぶマックス!
「肩を借りるぞX!!」
モンスターXの着地と入れ代わりに、今度はザ・ワンがXの肩を踏み台代わりにして空に飛び上がった!
素早く翼を収容するとマックスを狙い岩石のように背中から落ちる!


410 :ギャラクシー:2005/12/26(月) 16:56:37 ID:G/0YyxIT0
マックスめがけ、ザ・ワンのダイビングセントーンが落ちる!
「まずは一人っ!」
だが、巨岩と化して落ちるザ・ワンをネクサスが受け止めた!
「そうはいくかぁっ!」
掛け声一発!マックス越しにザ・ワンを目にも止まらぬスピードで後ろへ叩きつける!
「しまった!分断された!」
飛び出したモンスターXだが、素早く立ち直ったマックスの体当りでブロックされ、連続して飛んで来たネクサスのハイキックで闘場外まで吹っ飛ばされてしまった。
「チャンスだ!来い!ギャラクシー!!」
天空からGP会場の天井をぶち破ってマックスギャラクシーが降下した!
「そ、それは!?待てマックス……」ネクサスの顔色が変わった!
マックスギャラクシーならザ・ワンを倒せるかも知れない。
だがそれは、同時に5人のネクサスファンを消滅させることに他ならないのだ!


411 :避けてくれ:2005/12/26(月) 16:59:41 ID:G/0YyxIT0
「受けてみよ!マックスギャラクシー!」
最強ワザを放ってしまってからマックスも思い出した。
(しまった!ザ・ワンの中にはファンの子たちが!)
光の槍がザ・ワンへと伸びる!
ネクサスが飛び出した「避けろザ・ワン!」。
ワザを放ったマックス自身も飛び出した。
(かわせ!ザ・ワン!)(そいつを避ければオマエの勝ちだ!)
内なる声たちも叫んだ。
だが、なぜかビースト・ザ・ワンは動かない!?
「避けてくれえっ!」

ババーーーーーーーーーーーン!!!

ウルトラマンマックスの悲痛な叫びも空しく、マックスギャラクシーが炸裂した!



412 :絆がまたひとつ…:2005/12/26(月) 17:01:19 ID:G/0YyxIT0
「テ……テメエ、自分が、避けたら……観客席が危ないって……思ったろ?悪の……怪獣の、風上にも……置けねえ、クソ野郎だぜ。」

そう言ったきり、ビースト・ザ・ワンの足元に大ダメージを受け崩れ落ちたのはモンスターXだった。
「貴様!?オレの盾になったのか!?…な、何故だ!?貴様こそ悪の侵略怪獣だろうに!?」
「Xさんは……これまでアナタの足どりを追ってきました。」もはや口を開くことも出来ないモンスターXに代わり、ネクサス=オオカミさんは答えた。
「……ザ・ワン……。アナタとネクサスファンのことを、Xさんはずっと見てきたんです。……それでけです。ただそれだけのことなんです。」
「そうか……そうだったか……。」
ビースト・ザ・ワンはモンスターXの側にひざまづいた。
「……恐怖を喰らい、そこに在るだけで害毒を撒き散らすスペースビースト……。そんなオレの友が、ここにもいたってわけか。」
ゆらり揺れながら、ビースト・ザ・ワンは立ち上がった。
「……絆の数が……また増えちまったな。」



413 :2対1:2005/12/27(火) 15:06:15 ID:M3AebJeY0
「……マキ、ヒメヤ、センジュ、ナギ、コモン………そしてXよ。例え相手がウルトラマン二人だとしても、オレは退かないぞ!」
闘う大天使ルシファーと化したビースト・ザ・ワンが襲い掛かってきた。
猛烈な体当りでネクサスとマックスを二人同時にぶっ飛ばす。
そしてまずネクサスに左右のツメをケサ斬りぎみに叩き込み、相手の上体が沈み込んだところ目掛け、膝蹴りを叩き込んだ!
(よし!腰を落としてモロ手突きです!)
「こうかっ!?」
腰の備えが崩れたネクサスの胸板に、ザ・ワンの両手突きが炸裂!
崩れるように倒れこむネクサス。
(マックスが立ち直るよ!)
(そのまま後ろに飛んで翼や!)
「OK!」
振り返ることなくザ・ワンは背中から後ろに飛ぶと、マックスの直前で三対六枚の翼を一気に展開!
強力な板バネで弾かれるように、マックスは全身を打ち付けられ弾き飛ばされた!
(飛ぶのよ!)
ザ・ワンがついっと飛び上がり、体勢を立て直したネクサスの飛び込みザマの一撃はむなしく空を斬った。


414 :パーティー:2005/12/27(火) 15:08:08 ID:M3AebJeY0
「……魔剣サクノスみたいだな……。」
観客席で、謎の二人組みのうちの陰気な方が言った。
「サクノス?なんだいそれは??」
「……アイルランドの魔剣だ。剣身そのものも世界一強い金属でできているのだが、その真の秘密は剣ではなく剣の柄尻にあるのだ。
柄尻に魔竜タラガグヴェルクの目が嵌め込まれていて、剣自身がものを見て独自に動くこともできる。」
「なるほどね…。」二人組の陽気な方も納得がいったらしい。「……ザ・ワンとかいう怪獣以外の目が周囲全てを睨んでるってことだね。」
「そうだ。あの怪獣の中にある何かが、怪獣を励まし、適切なアドバイスも送ってる。あれは厄介だ。」
「つまりあのザ・ワンとかいう怪獣は、一匹に見えても実はパーティーってことなんだね。」
陰気な方は、深くそして重々しく頷いた。
「……パーティーは厄介だ。1+1が2にも3にもなることがあるからな。」




415 :謎の声:2005/12/27(火) 15:10:18 ID:M3AebJeY0
スペースビーストを超えて進化し、5人の味方も得て闘うビースト・ザ・ワンに対し、ネクサスとマックスには打つ手が無い。
一方ザ・ワンは5人のネクサスファンの影響であるときは怪獣、あるときは人間と戦いのスタイルを千変万化させて、二人のウルトラマンに攻略の糸口をつかませなかった。
首筋を掴みにきたマックスの手首をキバで捉え、その体勢から一本背負い!
ローキック!ローキック!ときて次のシッポでの薙ぎ払いでネクサスを横転!
火球はもっぱら相手の攻撃ペースを崩すのに使い、攻撃はもっぱら体術によってだ。

「どうすればいいんですかマックスさん!?5人の中の人を特撮ファンを死なせないでヤツを倒すには??」
「そんなのに答えられるなら、とっくに自分でやってるよ。」
………もっともである。
そこに唸ったザ・ワンのコークスクリューぎみのパンチを、とっさの反射神経でかわす二人のウルトラマン。
そのときだ!
(…………)
「え!?マックスさん、いまなんか?」
「違う!ボクじゃない!でもたしかに今……」
そう、二人には確かに聞えたのだ。
(5人のファンのことは、自分に任せよ)と。


416 :どうやって?:2005/12/27(火) 15:12:00 ID:M3AebJeY0
(5人のファンのことは自分に任せ、二人はザ・ワンを倒すことだけに集中せよ。)
たしかにそう聞えた。
ザ・ワンの猛攻の中、一瞬見交わす二人のウルトラマン。
「判った、ボクらの全力をあげて……。」「……ビースト・ザ・ワンを倒す!!」
二人のウルトラマンは、合わせ鏡のように対象の構えをとった。
そして、ダブルのキック!ダブルのパンチ!ダブルのチョップ!
タブル攻撃の連打で一気にザ・ワンを押し返す。
二人の腕が左右からザ・ワンの首に巻きついた次の瞬間、ザ・ワンの巨体が超高速で鮮やかな弧を描いた!
ダブル高速ブレンバスター!
ザ・ワンと二人のウルトラマンとのあいだに距離が開いた!
「いまだ!」
マックスは素早く光を集めるとマクシウムカノンを発射!
青白い光の槍がザ・ワンの胸を捉えた!
だが、すでにギャラクシーを放ちエネルギーを大量消費しているマックスだけでは、ザ・ワンを仕留めきれない!?
「まだ……まだ負けんぞ!」
マクシウムカノンを浴びながら、ザ・ワンはゆっくり立ち上がった!
「ネ、ネクサス!キミも光線を!!」

「でも……マックスさん。光線ってどうやって出すんですか?」


417 :こうするんだ!:2005/12/27(火) 15:15:13 ID:M3AebJeY0
「でも……マックスさん。光線ってどうやって出すんですか?」
オオカミさんは……黒柳徹子や大山のぶよと同世代なので、ウルトラマンを殆ど見ていなかった!
「(どひゃあ!)キミほんとに知らないの?ウルトラマン見たこと無いの??」
「40年ぐらいまえに、ちょっとだけ見たかな……。」
ショックのあまり思わずズッコケそうになるマックス。
本放送でも彼は何度かズッコケている。
だがここでズッコケたら終わりだ!
でもどうすれば、光線の出し方をネクサスに教えられるのか?!

そのときである!
観客席からオッサンのドラ声が轟いた!
「ほら!見ろよ!!」
なんと!ハゲやデブ、二重顎、糖尿予備軍のむさいオッサンたちが、口々に喚き立てながら両手で十字を組んでいる!
「こうだよ!」「こうこう!!」「ほら!こうやって!!」「オオカミさん負けるな!!」

「(あの子たちがボクに教えてくれている!)…こうするんだね!!」

ウルトラマンネクサス(=オオカミさん)がオッサンたちに教えられたとおりの構えをとると、縦に構えた右前腕からクロスレイシュトロームが迸った!


418 :決着…:2005/12/27(火) 15:16:53 ID:M3AebJeY0
マクシウムカノンにクロスレイシュトロームが加わり、光の槍は太さと輝きをともに増す!
(うわっ!)(クロスレイきたっ!!)(二大ウルトラマンの必殺技かよ!)(こりゃかなわんでぇ!)(まいったね…)
内なる声たちが口々に叫ぶ!
だがその中に「完全燃焼」の思いを感じたとき…。
「……そうか、もういいんだな。」
……ビースト・ザ・ワンは闘うのを止めた。

二つの必殺光線が、ビースト・ザ・ワンの胸を打ち抜いた。


419 :ゼノン:2005/12/27(火) 15:19:48 ID:M3AebJeY0
(ここは?……ここはドコだ??オレは死んだんじゃないのか??)
夢とも現ともつかぬ世界で、ビースト・ザ・ワンは目覚めた。
彼はどうやらあお向けに倒れているらしい。
……誰かが足元に立っている。
(気がついたようだな。ベムラーJr、いや地球での呼び名に従い、ビースト・ザ・ワンと呼ぼう…)
(キサマはだれだ?)
(私の名はゼノン。ウルトラマンゼノンだ…)
(ゼノン…ってことは、ゾフィのオヤジだな。)
(……権利関係が難しいからその名で呼んではいけない。上正さんからもそう言われている。……だから私はゼノンだ。)
(で、そのゼノンが何の用だ?)
(私はオマエとネクサスファンの活躍を遠いM78星雲から眺めていた。そしてオマエたちを分離してやろうと地球までやって来たのだ。)
ビーストに吸収されるということは、生物としては「食われた」のと同じだ。
ザ・ワンもそれを気に病んできた。
それを分離してくれるというのである。
だが……。


420 :オレの命を:2005/12/27(火) 15:22:05 ID:M3AebJeY0
(待てゼノン。オレと分離されたら、一人のネクサスファンが死ぬことになる。)
(「ナギ」のことだな。)ゼノンは、ヤナカーギー対ビースト・ザ・ワンの竜ケ森湖でのいきさつも知っていた。
(……だが、あれはオマエの責任ではない。それにおまえはネクサスファンたちのために充分闘ったろう。ファンだってもう許してくれるはずだ。)
だが………、ザ・ワンはゼノンがかつて一度聞いた覚えのある提案を返してきた。
(どうしても分離するというなら……、オレの命を「ナギ」にやってくれ)
ああ、あのときと同じだ……、そう思いながらゼノンは答えた。
(……ザ・ワン。それではオマエが死んでしまうぞ。それでもいいのか?)
(オレは、スペースビーストとしてもう充分暴れ尽くした。……それに「ナギ」はまだ若い。……って言うより、まだ子供なんだ。死ぬのには早すぎる。)
(オマエはそれほどまでにネクサスファンのことを好きになってしまつたのか……。仕方がないな。)
やれやれ……また面倒なばかりで損な役回りだな……そう思うと同時に、ゼノンは満足してもいた。
彼はある意味これを期待してもいたのだ。
(こんなこともあろうかと……私は今度も命を二つ持ってきた。その一つを「ナギ」にやろう)
ビースト・ザ・ワンに不満のあろうはずも無かった。
(……では、オマエと5人のネクサスファンの体を分離するぞ!)
ゾフィ……じゃなかった、ゼノンはベーターカプセルをザ・ワンに差し向けた。


421 :光へと帰る:2005/12/27(火) 15:24:37 ID:M3AebJeY0

……大歓声が巻き起こる闘場に背を向け、有働ニ尉がやって来た。
彼は帰るつもりだった。
5人の友との思い出を胸に。
華やかな闘場からメタフィールドへ。
光から闇へ……。
ザ・ワンの足が一瞬とまる。
(まぶしいな……)
暗い通路の奥からは、日の光に満ちた街路が目に痛い。
そのとき、ザ・ワンの手の中に柔らかな小さな手が滑り込んで来た。
「ありがとう」
彼がついさっきゼノンに助けてもらったばかりの命、「ナギ」だった。
そして……「マキ」が肩に手をかけ、「ヒメヤ」が背中を叩いた。
前に笑ながら立っているのは「センジュ」だった。
そして、「コモン」がザ・ワンの腰に腕を廻して言った。
「さ……、行こうか。」
そして、手に手をとって6人は帰っていった。
光の中へ………。

怪獣GPサイドストーリー「ウルトラマンマックスを暗殺せよ」
お し ま い


422 :しりで水道管を破壊するチクタクマン:2005/12/27(火) 16:25:47 ID:i4ZwU/4O0
 その戦いの終焉は、地下で闘うメフィラスやダダ達にも感じ取れた。

「やれやれ、終わってしまったか……お前たちには、その『ツケ』を払ってもらわねば」
 ダークガオゴジラの体内で、名状し難い闇の波動が高まる。宇宙人達の目の前で、その巨体が膨れ上がる……

『……違う!奴が巨大化しているのでは無い。俺たちが縮んでいる!?』

 何時しか、戦場は夜の屋外に変貌し、天空高くゆらめくは、紅き月。巫女を道標とし、天の彼方より舞い降りたるは滅び。

「ば、馬鹿な!ゴジラやライダーにこのような力があるはずは……」うろたえるダダ。

「相変わらず頭が悪いわね、侵略宇宙人。今貴方達は、私が作り上げた月匣[フォートレス]の中にいるのよ?」

 ダークガオゴジラと宇宙人達のちょうど中間に、ポンチョを羽織った一人の少女が浮いている。

「ああ、説明が要るわね。
 私の名はベール=ゼファー。人呼んで『蠅の女王』よ。
 そしてこの月匣は私が、私の思い通りにする為に作り上げた亜空間」女王を名乗る少女が一歩踏み出し、宇宙人たちは一歩後退する。

「つまり、この戦いにおける私は……」彼女は自信ありげな笑みを浮かべ、ひと呼吸おいて……言った。

「――――無敵よ」

423 :チクタクマンは永遠に不滅です:2005/12/27(火) 16:52:56 ID:i4ZwU/4O0
――――初代ゴジラこと機龍が月匣に押し入った時、ベール=ゼファーはメフィラスたちに止めをさそうとしていた。

「おやおや、わざわざ御老体自らお出まし?でもね、貴方は入れたんじゃない、入れてもらったの。この私に。
 そう、私とガオの力を合わせれば……キャッ!」

 咆哮一発、仮初めの世界はヒビだらけになって砕け散り、元のジオフロントに戻る。

「例え、どんなに強い敵であろうとも、『我々』はけして負けない……世界中のファンの為にも!」高らかに響くその声は……

「ま、まさか……アンタは……」「く、どこの誰が思いついたか知らないが、味な真似を……」絶句するベルとネスト。

 機龍頭部にコクピット。そこに座る男こそ天下のゴジラ、ニューヨークヤンキーズの松井秀喜……!

424 :チクタクマンと下がる男:2005/12/27(火) 17:32:51 ID:i4ZwU/4O0
 戦いは――それはもう、熾烈を極めた。

 暗殺者として、戦士として戦い慣れたネストが操縦するダークガオゴジラはベール=ゼファーより卓ゲ板の暗黒パワーを供給され、その火力で敵を焼き尽くさんとする。

 一方の機龍、戦闘経験で劣るともその闘志において引けを取らぬ松井秀と野球板の燃える闘魂が宿り、手数は少なくとも重い一撃を叩き込む!

 そしてついに必殺のスパイラル・クロウがダークガオゴジラの胸板を貫き、止めを刺した。

「我等が祖先の御霊よ、悪しき束縛を断ち、今こそ天に召されよ……」初代が呟く様に祈りを捧げ、ガオゴジラは光の粒子となって散っていった……

「……く、だが、貴様らごとき私一人でも……」「そうはいくか!」
 なにやら詠唱を始めたベルに斬りかかる学生服の男。
「な!なぜここに柊蓮司が……」

「何?柊蓮司、だと?」「あの、学年が下がったと評判の……」「学年だけでなくレベルも下がったそうだぞ」「何でも恥ずかしい秘密を隠しているとか」「今度は知性が下がったって?」「いや、人間性が下がってジャーム化したらしいな」

「お前ら、なんでそんなこと知ってるんだ!?」柊蓮司、『不幸学生』の二つ名を持つ、報われてはいけない男……


「あ、例の女が……逃げたぞ!」見れば周囲にネストの姿は無く……

425 :名無しより愛をこめて:2005/12/27(火) 20:15:06 ID:nM4tCgp10
「いやー何と言うか燃える展開だったねえ」
「意表を衝かれっぱなしでしたよ」
「斬鬼ひゃん、ほれもうなみらがほまりまひぇん」
「分かったから泣きながら食いながら喋るのは止めろ」
すっかり観客席に腰を落ち着けてしまった鬼カルテットの前に現れた異形の影
「邪魔するぜ」
「こりゃ宿那山の・・・」
響鬼の隣に腰を降ろしたのは宿那鬼(ウルトラマンティガ)だ
ウルトラ怪獣でありながら生粋の妖怪でもある彼は人間サイズにもなれるのだ
「関東支部の精鋭4人が揃ってサボリかい?」
子供が見たらトラウマになりそうな笑顔で聞いてくる
「よみがえる鬼神」では悪役を演じた宿那鬼だが素顔は酒とケンカとヨタ話が大好きな気のいいオヤジだ
それに錦田景竜との一騎討ちが伝承となっているように古くから人間の武芸者や能力者と交流があり猛士のメンバーからは「宿那山の御大」と呼ばれている
「予感がするんですよ」
両手の指で耳をクリクリ動かしながら答える響鬼、「プリンプリン物語」の火星人の真似なのだがその手の番組に興味の無い宿那鬼はノーリアクションだ
「今度の騒動はまだまだ序の口だって気がするんです、ただの勘なんですが」
落ち込んだ響鬼に代わって威吹鬼が答える
「その勘当たってるかもな・・・」
轟鬼から奪ったポップコーンを頬張りながら渋く決める宿那鬼だった


426 :さ…さだ…:2005/12/28(水) 12:28:21 ID:sZIk2Rwg0
「む?そこのヤツ!?何者だ!?正体を見せよ!」
例の謎の二人組みをたまたま通りかかったショッカーの赤戦闘員が見咎めた。
「……やれやれ……見つかっちゃったよ。どうしよう?」
「…やってしまえばよかろう…。」
「でもそういうのはボクのキャラじゃ……。」
「何をぐずぐず言っている!?さっさと顔を見せろ!」
赤戦闘員は二人組の「陽気な方」の被ったフードに手をかけた。
そのとき!もう一方の「陰気な方」が何事か囁いた。
たちまち倒れる赤戦闘員!?
「…おいおい!殺しちゃったのかい?」
「アンタが一枚噛んでる以上、殺しはしません。眠らせただけです。……さ、ここは引き上げましょう。」

謎の二人組みが忽然と姿を消すのと入れ違いになって、観客席にデルザー怪人のオオカミ長官がやってきた。
「ん!?どうした?しっかりしろ!!?」
客席の後ろに倒れている戦闘員に気づいて抱き起こすオオカミ長官!
「どうした!?おい!誰にやられたんだ!?」
赤戦闘員はオオカミ長官の呼びかけに答え、一瞬だけ目を開いて答えた。
「サ……、サダ……。」
「な、なんだと!」オオカミ長官の顔から血の気が退いた!「貞子か!?リングの貞子なんだな!?」
「……あん…た……バカ?」
「………貞子じゃないんだ?」
小さく頷いてから、赤戦闘員は続けた。
「……やったのは……サダム……フセイン。」
それきり赤戦闘員は意識を失ってしまった。

427 :名無しより愛をこめて:2006/01/01(日) 16:43:40 ID:TMa6Afdr0
保守

428 :バイラスとジグラ:2006/01/03(火) 18:52:56 ID:5oy1Pa0V0
「凄かったですねえ」
「あの怪獣、観客に気を使っていたな。それだから勝てないのだ」
ネクサス&マックス対ザ・ワン&モンスターX戦を見終え、バイラスとジグラはまだ試合まで
時間があるため、仲間のギロンと宇宙ギャオスと無駄話でもしようと廊下を歩いていた。
「人間と合体しなければ戦えないとは、情けない怪獣ですね」
「・・・・・・お前も合体してなかったか?」
「うるさいですよ。そういう貴方はなんですか、水着の女性を配下にして。親父ですか」
「やかましい、ほら、あれはあれだ、作戦上の行動としてだ・・・・・・」
言い会いながら歩くバイラス達は、廊下の反対側からやって来た怪獣達とぶつかったが気づかなかった。
「おい、ちょっと待て!」
「今、何か聞こえませんでしたか?」
「さて?」
「さて、じゃねーよ!無視すんじゃねぇ!」


429 :戦闘態勢:2006/01/03(火) 18:53:30 ID:5oy1Pa0V0
振り返ったバイラスたち。だが、立っているのは見たこともない赤い怪獣と白い怪獣だった。
どういうわけか、両方ともノートパソコンを持っている。
「はて、何だお前ら」
「見慣れない顔ですねぇ」
「マイナーだな、何だ、サインでも欲しいのか」
「無駄ですよ、彼らはきっとサインなど読めません」
バイラス達の言葉に、赤い怪獣はショックを受けたらしく黙りこんでしまった。それを見た
白い怪獣は、赤い怪獣からノートパソコンを受け取ると静かに廊下の隅へと置いた。
「おい、イカと魚・・・・・・さっきから黙って聞いていれば」
「おや、怒ったらしいですよジグラさん」
「さすが怪獣だな、頭に血が昇りやすいらしい」
言いながら戦闘態勢をとるバイラスとジグラ。
「知能指数の高い宇宙人の戦いを披露してあげましょうか」
「お前たちなど瞬殺してくれる。我等の強さを思い知らせてくれるわ!」


430 :控え室で:2006/01/03(火) 18:54:28 ID:5oy1Pa0V0
控え室では、ギロンと宇宙ギャオスが対戦相手であるラゴラス、グランゴンの情報を元に
作戦を練っていた。
「ラゴラスは冷凍光線、グランゴンは火炎弾かぁ。ギロン、避けられるの?」
マックスのDVDを消すと、宇宙ギャオスがギロンに訊ねた。
「多分無理だな。頭で弾くしかねぇよ」
「と、なると俺が空から攻撃をして注意をそらして・・・」
「俺が体当たりをする、と」
その時、急に廊下が騒がしくなった。宇宙ギャオスが様子を見に行ったが、すぐに戻ってきた。
「どうした?」
ギロンの問いに対し、首を傾げながら答える宇宙ギャオス。
「それが・・・バイラスが黒焦げになってて、ジグラが凍り付いてて、ライブキングがバイラスに食いついてた・・・」


431 :名無しより愛をこめて:2006/01/03(火) 20:32:10 ID:FhyFIiE50
その頃GP会場地下駐車場では
「無駄な抵抗は止めろ!」
「キミのご両親は泣いているぞ!!」
「かかって来やがれタマ無し野郎ども!ケツに手榴弾を捻じ込んでやる!!」
サダム・フセインと間違えられたゴードン大佐がショッカー戦闘員を相手に大暴れしていた

432 :東映地獄より愛をこめて…:2006/01/05(木) 12:14:51 ID:RuO47WIe0
「さて……と…、これでもう大丈夫だ。」
白い病室で、少年はうっすら目を開いた。
視界にいきなり飛び込んで来たのはナマハゲのような化物だが、彼は驚いたりしない。
それどころか親愛の笑みを浮かべて、少年は言った。
「クロネコさん……来てくれたんだね。ありがと…。」
「キミが狙撃されたと聞いて、メフィストの奴が『助けに行く行く』と五月蝿くてね。」
妖怪は馴染みの少年を助けるべく、はるばる東映地獄からやって来たのだ。
「今度もしばらくこっちに居てくれるの?」
「いや……」クロネコは明らかに名残惜しそうだったが…「……今回は……ちょっと会わねばならない相手がいてね。そのあとはスグに帰らねばならんのだ。」
相手の言葉に漂う微妙な「危険」の影を少年は鋭敏に感じとった。
「会わないといけない相手……誰か動いてるんだね?こんども邪神?」
「それらしい連中も動いているようだが……、クトゥルー、ハスタァ、ツァトッガは現状に対し好意的だし、ナイアルラトホテップは……キミが追い返したんだろ?」
「……知ってたんだ。」
クロネコはナマハゲみたいな顔でニッコリ微笑んだ。
「…もちろんさ。………だから、真に危険な相手は『万物の王』『門であり鍵であるもの』『燃えたつもの』の三神だけだが、彼らは人類に対し特に敵意も好意も抱いていない。」
「イタカは?」
「あの神は確かに危険だが、支配神であるハスタァに敵対の意思が無い以上、できることは限られてるさ。」
「………それじゃあ、クロネコさんが会う相手って何者?」
「ごめん。……かなり政治的に微妙でね。いまはキミにも話せないんだよ。」


433 :乱入!?:2006/01/05(木) 12:16:53 ID:RuO47WIe0
少年の病室のドアを潜ると……、その向こうはもうGP会場だった。
短距離の瞬間移動である。
クロネコはその足でまっすぐに百目の教えてくれたとある控室に向かった。
ガチャリ……。
ドアを開ける。
室内には、黒い装束の騎士が一人待っていた。
「東映地獄より遥々の来訪、いたみいる。」
相手の腰に下がった長剣にちらっと目をやってから黒猫は尋ねた。
「……貴殿…は?」
相手が腰の剣に手をかける気配は……無い。
「私は黒騎士ガーランド。東映地獄よりの使者の、接待役を仰せつかりし者。」
「では二人は?」
「怪獣GP本戦に乱入すべく、既に出かけもうした。」
「なに!乱入だと!?」


434 :放送席:2006/01/05(木) 17:07:51 ID:RuO47WIe0
怪獣GP闘場ではウルトラマンマックスの開幕挨拶が無事に、というか、シッチャカメッチャカな中に終ったところだった。
清掃のため30分間のインターバルが置かれたあと、闘場に選手入場を継げるアナウンスが鳴り響く!
東の入場ゲートからサドラー総統と戦闘員のデットン、そして西のケートからは液体怪獣コスモリキッドと再生怪獣ライブキングが入場してきた。

放送席のアナウンサー横には開会挨拶の大役を果たしたウルトラマンマックスが座っていた。
「解説者には、本大会の名誉事務局長も勤められますウルトラマンマックスさんにおいでいただきました。」
「よろしくお願いしまっす。」マックスもペコっと頭を下げた。
「では、早速なんですがマックスさん。今大会の見所を説明していただけますか?」
「はい、今大会の特長はなんといってもタッグだってことですね。」
「しかも同じ放送に出た怪獣同士のダッグですね、マックスさん。」
「そうです、同じ放送に出たということは、対決したか共闘したか…。中には対決してから共闘したなんてヤヤコシイのもいますから、ハッキリ言って展開が全く読めません。」
「食う側と食われる側のタッグなんてのもありますよね。」
「はい、まさに『友達なのに美味しそう』って関係です。試合中、対戦相手そっちのけでお食事会ってことも起りかねません。」


435 :特オタ三代:2006/01/05(木) 17:11:52 ID:RuO47WIe0
今回の観客層は、「オオカミさん登場」のウワサが流されたせいか、それまでの大会に較べて、年齢層が広いという特徴があった。
孫を連れた初老の男性もすくなくない。
中には祖父・父・子の特オタ三代という悲惨な?家系も観戦に訪れていた。
「父」が「祖父」と「子」に説明していた。
「あの出っ腹でケラケラ笑ってるのが再生怪獣ライブキング。バラバラにされても無限に再生するんだ。
横に立ってるシャープな感じのヤツはコスモリキッド。体を液体にすることができるんだよ!」
「それじゃパパ。液体でいるとき攻撃してもムダなの?」
「…水は斬ったりできんからな。」パパにかわってジイチャンが答えた。「……当然ムダじゃろ。」
「ライブキングの方は再生できるといっても、試合中に再生できなきゃ試合放棄で負けることも……。」パパも特オタっぷりではジイチャンに負けていない。
「…ただ対戦相手のサドラーとデットンは力押しオンリーの技無しチームだから、まずライブキング、コスモリキッド組の勝ちは動かないね。」

いままさに試合開始のゴング鳴る!!
そのとき、闘場中央に等身大の人影が二人、忽然と姿を現した。


436 :参戦願い:2006/01/05(木) 17:18:21 ID:RuO47WIe0
「ご来場のみなさん!」
突如姿を現した二人組みの一人は、用意周到にハンドマイクを持参していた。
「…いきなり乱入して申し訳ありません。実はボクたち、この大会に参加させていただきたく、こうしてやってまいりました。」
試合開始直前の盛り上がりに水を差された観客も、謎の人物の堂々とした話ぶりに落ち着きを取り戻した。
「ウルトラマンマックスさん!」
謎の人物は、今度は放送席のマックスに話し掛けた。
「マックスさんはこの大会の事務局長ですよね?どうでしょう?事務局長の権限で、ボクたちの大会参加を認めてもらうわけにはいきませんか?」
「……でも……」マックスもマイクを手に放送席で立ち上がった。「……見たところアナタたちは等身大キャラでしょう?それに対戦カードは既に決まっています。
もしサドラー・デットン組とコスモリキッド・ライブキング組の勝者とアナタたちを戦わせるとしても、その場合、この第一試合の勝者は更にアナタたちと連戦しなければならないことになります。それでは試合の公正さが……。」
「……デカイくせに細かいヤツだ。」
それまで黙り込んでいた方が、急に口を開いた。


437 :大魔王:2006/01/05(木) 17:22:26 ID:RuO47WIe0
「これなら文句も無かろうよ!」
低く陰気な声が会場じゅうに響きわたると同時に、「陰気な方」の足元からムクムク黒雲が沸きあがる。
そして、高く入道雲のように立ちあがった黒雲を突き抜けるようにして、「陰気な方」が50メートルほどまで巨大化した姿を現した!
黒いヘルメットを被ったような頭に、大きな紋様のはいったローブ……。特撮怪獣っぽくないデザインだ。
「……あんな怪獣いたっけ?」「でも……どっかで見たような……。」
観客席に溢れる戸惑った囁きを覆い尽くすように、怪物=魔物は口を開いた。
「……怪獣どもよ、いつまでバカのように突っ立っているつもりだ?」
……暗く陰気な声に呼応し、四大怪獣のあいだに殺気が走った!
「……四匹まとめてワタシが相手だ。この大魔王ゾーマ(ドラゴンクエストV)が相手になってやる!」


438 :名無しより愛をこめて:2006/01/05(木) 20:36:52 ID:VcYfn/bj0
「まあまあそう気張らずに」
怪しさ大爆発な笑みを浮かべてサドラーが右手を差し出す
「お近ずきのしるしに握手だ、大魔王さん」
「む、これはご丁寧に」
意外に人がいい大魔王が握手に応じようとする
「阿呆が!」
ハサミの内側に隠し持った荒塩をゾーマの顔面にぶちまける
続いて金的蹴り
股間を押さえて倒れこんだ大魔王を見下ろし両手を広げたサドラーが吼える
「イッツショータイム!!」


439 :黒猫とガーランド:2006/01/06(金) 08:13:35 ID:zWwnhm5y0
「……キミの仲間は旗色悪そうだぞ(笑)」
控室備え付けのテレビで闘場のもようを観戦していた黒猫が冷ややかに言った。
「……怪獣どもは海千山千だ。玉座に座っているだけのラスボスでは荷が重いのではないかな?」
「心配ご無用です。」黒騎士カーランド(=ファイナルファンタジーTのラスボス「カオス」)も冷ややかに返した。
「……ちゃんと闘場に上がる前にスクルト(防御力アップ魔法)を重ね掛けしてますから。」
テレビ画面ではゾーマがぞっとするような笑みを浮かべて立ち上がった。
口元がなにやら動き、続いて軽い・手先だけのパンチがサドラーの腹部に命中した。
巨体をピンセットのように二つ折にしたかと思うと、サドラーは胃の内容物を闘場に派手にぶちまけた!?
「なに!?あんな猫手パンチで何故!?」
「……ルカニ……守備力低下魔法です。いまあの怪獣の体はブヨブヨの贅肉の塊に過ぎません。」
魔王がまたも何か呟くと、今度はデットンが昏倒した。
「御判りとは思うが……ラリホーです。試合中は目を覚まさんでしょうな。」
厳しい顔で黒猫はガーランドの方に向き直った。
「オマエたちの狙いは何だ!?特撮界への侵略か?」
詰問する黒猫の視線を、ガーランドは真正面から受け止めた。
両雄はそのまま数秒ほどにらみ合っていたが……。
静かに腰を下ろすとクロネコにも椅子を勧め……、そしてガーランドは話し始めた。
「住む世界こそ違えど、アナタは我々と同じ魔物だ。本当のことをお話ししましょう。」


440 :大魔王が あらわれた:2006/01/06(金) 17:02:25 ID:zWwnhm5y0
ゾーマのこうげき!
ぽわわわっ!
ゾーマはスカラをとなえた。
ゾーマのしゅびが50あがった。
サドラーのこうげき!
ずんっ!
ゾーマに、 5 のだめーじをあたえた。
ゾーマのこうげき!
ぽわわわっ!
ゾーマはルカニをとなえた!
サドラーのしゅびが50さがった。
サドラーのこうげき!
サドラーはなかまをよんだ!
しかし、デットンはめをさまさなかった。
ゾーマのこうげき!
ごおおおおっ!
ゾーマはふぶきをはいた!
サドラーに、57のだめーじをあたえた。
サドラーはこおりついた。
サドラーのこうげき!
サドラーはこおりついてうごけない。
ゾーマのこうげき!!
ちゅどぉおおおんっ!
つうこんのいちげき!!
サドラーは300のだめーじをうけた。
……
ちゃららら♪ちゃららら♪ちゃららら♪ちゃらららら……♪♪
……あなたはしにました。

……やがてサドラーは見たこともない王宮で目を覚ました。
「おお、そうとうサドラーよ、しんでしまうとはなさけないやつだな。」


441 :キサマのケツは…:2006/01/06(金) 17:05:25 ID:zWwnhm5y0
「おお、そうとうサドラーよ、しんでしまうとはなさけないやつだな。」
王様のコスチュームで偉そうに玉座でふんぞり返っているのは、…案の定と言うべきか…、ウルトラマンキングであった。
「なんだ…キングのオッサンじゃん。オレはまた料理の鉄人かと思ったぜ。」
「……それが命の恩人であるワシに言う言葉か?」
「ああ、ごめんごめん、ごめんなさい、ありがとうございましたですはい。……これで満足したかオッサン?じゃオレ帰るぜ。」
「ちょっとタンマ。」
「なんだよオッサン?いまのじゃ不満なのかよ?」
「そうじゃない、そうじゃない。いますぐGP会場に帰って再戦しても、返り討ちになるのがオチだぞ。」
「あんだと?オレが負けたのはなぁ…。」
「実力じや。実力で負けたのじや。よく聞くがよい。」キングは偉そうに難しい話を始めた。
「…魔王というのはな、ヨハネの黙示録に言うところの「獣の王」のことだ。
そして怪獣も超獣も、結局は『獣』の一種なのだ。
故にだ、獣の王である魔王には勝てぬものなのだ。」
サドラーには、キングの話はさっぱり理解できなかった。
(……よはねとかが、もく痔で痛いから勝てないのか…。……痔は……嫌だよな。)
……理解できないどころの騒ぎではなかった。
だが、反論が無いのを理解した印と錯覚したウルトラマンキングは、勝手に話を進めてしまった。
「だがな、ウルトラ怪獣の名誉に賭けて、オマエは勝つのだ。あの大魔王にな。そのための鬼コーチもちゃんと呼んである。」
「あ?あんだと」おそまきながらサドラーは抗議の叫びを発した「……勝手に話すすめやがって!闘って死のうが生きようが、オレの勝手じゃねえか!」
そのときだ!
雷撃のような罵声が、サドラーの耳に叩き込まれた!

「死のうが生きようが勝手だと!?よく覚えておけ!キサマの命は聖母マリアさまのもの!テメエのケツは海兵隊のものだぁっ!」


442 :名無しより愛をこめて:2006/01/06(金) 20:36:35 ID:03hNaMkp0
闘技場で勝ち誇るゾーマ
その右足をウインナーのような指が掴んだ
「おはようございます、6時のNHKニュースです」
サドラーが倒される直前に目覚めたデットンが匍匐前進で忍び寄っていたのだ
両手で掴んだ大魔王の脛を雑巾を絞るように絞り上げる
ぱきゃっ!!
乾いた音を立ててゾーマの右足が破壊された
「あ、握撃だあーっ!!」
「デットンってあんなに強かったのか?」
控室でテレビ観戦中のドラコが陣中見舞いに来ていたテレスドンに尋ねる
「ドリルも角もない地底怪獣が地中を掘り進むには何を使う?」
「指・・・だな」
「ヲタクでグータラでどうしようもない弟だが指の強さだけは天下一品だ、あいつに掴まれたらレッドキングだって危ないぜ」
激痛に顔をゆがめたゾーマを天井にむけて放り投げるデットン
「あんなんでもバディだったしマジでいくよ」
体を大きく旋回させたデットンはFWゴジラばりのトルネード溶岩光線を放った

443 :GP組み合わせ:2006/01/07(土) 05:41:12 ID:qlgHM3S50
『同じ映画、同じ話に登場した怪獣タッグマッチGP』
第一回戦ライブキング&コスモリキッドvsサドラ&デットン
第二回戦ゴルザ&メルバvsスーパーコッヴ&スーパーパズズ
第三回戦宇宙ギャオス&ギロンvsグランゴン&ラゴラス
第四回戦メカゴジラ二号機&チタノザウルスvsレッドギラス&ブラックギラス
第五回戦FWエビラ&FWヘドラvsバードン&ケムジラ
第六回戦アボラス&バニラvsグドン&ツインテール
第七回戦ギガス&ドラコvsクイントータス&キングトータス
第八回戦ネオザルス&クローンシルドロンvsガイガン(初代)&アンギラス
第九回戦ガルベロス&バグバズンvsエースキラー&バラバ
第十回戦スペースゴジラ&モゲラvsハイパーギャオス&イリス

リザーブマッチ
第一回戦ゲゾラ&カメーバvsバイラス&ジグラ
第二回戦デッドラー&バグリアンvsフレムラー&ブリザラー
第三回戦ミニラ&ガバラvsヤマワラワ&マハゲノム

444 :プロジェクトX:2006/01/10(火) 15:29:48 ID:+FfDg40f0
さて……いよいよ怪獣GP版「プロジェクトX」スタートだべさ(笑)。
主役は、「人間ドラマ重視路線の中で、2匹一度に出た」という点以外すっかり忘れられた怪獣であるサドラー。
巨体と怪力だけの技無し怪獣の前に立ち塞がった大魔王!
完敗を喫し失意の淵に沈むサドラーに手を差し伸べた者とは!?

次々現る鬼コーチ!
光の国の鬼軍曹・ウルトラマンハートことハートマン軍曹!
「霧吹山でとれるのは牛の糞とオカマ野郎だけだ!キサマはどっちだ!?」
容赦無しの罵倒がサドラーを襲う!
そして実力宇宙一?ウルトラマン・ヒクソン!
かつて総統に地獄を見せた悪夢のチョークスリーパー!
再び落ちるのか?サドラー総統!?

そして……友と涙の再会!
「おいデットン!野菜の行商でも始めたのか?」
「……これ薬草。勇者サドラーの健康管理はオイラに任せろ。」
薬草配りのデットンとパーティー組んで、デコボココンビは竜王のお城へ!
そしてついにGP闘場で大魔王に再戦!
果たしてサドラー総統は大魔王に勝てるのか?


445 :名無しより愛をこめて:2006/01/11(水) 19:58:27 ID:FQb6sK4Y0
「私の名前はウルトラマスクV世、M78星雲からやって来た大泥棒のプロレスラーだよとっつぁーん」
「ビーストウォーズメタルス観てた人しか分からんネタを振るんじゃない!てかデットンお前大魔王と戦ってたはずだろ!!」
「このパート担当してる人ドラゴンクエストやったことないんだよ、他の人が続き書くの待ってたら流れが悪くなるからって」
「途中すっ飛ばしたってか?大河ドラマの年末ダイジェスト版じゃあるまいしなんていい加減な」
ごすっ!!
サドラーの脳天に16tと表示された金床が突き刺さる
誰が落としたかは秘密だ
「この話題はここまでにしよう」
「そだね」
「感動の対面が済んだらさっさと乗船しろウスノロ共」
「乗船?」
「お前らは地獄の強化合宿のため東シナ海のとある島に向かうんだ、あの船でな」
ハートマン軍曹が指し示した先にはくたびれた貨物船が接岸している
船尾に記された船名は「ヴェンチャー号」
「オチが見えたな」
「そだね」

446 :仲間割れ:2006/01/11(水) 22:39:25 ID:R5LBSJEj0
「俺たち、放置されてねぇ?」
サドラー総統と相棒デットン、そして結構お人好しの大魔王の戦いは白熱しているが、
もともとの対戦相手であるコスモリキッド&ライブキングはどうすれば良いのか分からず、
ただ立ち尽くしているだけだった。
もっとも、ライブキングは笑い続けているだけなので困っているのはコスモリキッドだけだったが。
「確かデットン、トルネード熱線吐いてた筈だよな」
「ケケケケケ」
「臨時で別の試合すれば良いのにな」
「アハハハハ」
「俺はどうすりゃ良いんだ」
「俺たちも秘書さんが欲しい!」

その時、観客席にいたロボネズ(帰マン)は、確かにプチ、という音を聞いた。

「手前、秘書さん、秘書さんっていい加減にしやがれ!」
「アーハハハハ!」
「こちら実況席です、コスモリキッドとライブキングが突如仲間割れ・・・というより、コスモリキッドが一方的にライブキングに攻撃を始めました!」


447 :リタイア:2006/01/11(水) 22:40:29 ID:R5LBSJEj0
「この野郎、散々爆笑した挙句秘書さんが欲しいだと、ふざけるなぁ!」
怒りに任せ、ライブキングに体当たりを食らわせるコスモリキッド。吹っ飛んだライブキングは
そのまま闘技場を転がったがすぐに飛び起き、口から火炎を吐き出した。
「アハハハハハ!」
「当たるか、間抜け!」
言うなり身体を液体化し、炎を避けるコスモリキッド。ライブキングはバシャバシャと
踏みつけるが、全く効果が無い。液体大怪獣はぬるりとライブキングの足元から抜け出すと、
一気に元の姿へ戻り頭部の角を使った頭突きを喰らわせた。再び転がるライブキング。
「おい、やめろ!仲間割れはよせっ!」
とうとう見かねたセコンドのアストロモンスとタイラントが飛び出し、コスモリキッド達を引き離しにかかった。
観客達は予想だにしない四大怪獣の乱戦に興奮し、サドラー達の事は一時忘れてしまった。
結局、コスモリキッドはアストロモンスの溶解液を、ライブキングはタイラントの攻撃を受けてダウンしてしまい、
彼らは事実上リタイアになってしまった。


448 :名無しより愛をこめて:2006/01/12(木) 17:12:36 ID:PfuxWGXu0
…知らない人のために…

大魔王ゾーマ
ファミコンソフト欲しさの強盗騒ぎまでおこった「ドラゴンクエストV」のラスボス。
そして「ドラゴンクエストT」で語られる「勇者ロトの伝説」に登場する魔王そのもの。
つまり「V」となっているが実は「T」より前の時代。
拙者は昔、そんなこと知らないで遊んで……びっくり仰天した思い出が…。
そのためか「コイツこそドラクエ最強のラスボス」と押すファンも多いでござる。

攻撃パターン
攻撃魔法「イオナズン(爆発)」「メラゾーマ(炎)」「ベギラゴン(爆炎)」「マヒャド(氷結)」。
魔法以外の特殊攻撃「口から吐く吹雪と激しい炎」
補助魔法「スクルト(守備アップ)」「ルカナン(相手の守備ダウン)」「フバーハ(炎と冷気の減殺)」「マホカンタ(魔法反射)」
魔法以外の特殊補助能力「凍てつく波動(相手にかかっている特殊効果の解除)」「闇の衣(防御力アップ)」

特撮キャラと戦わせる場合……。
マホカンタで光線技を相手に反射し「凍てつく波動」でガメラの熱エネルギー吸収能力などを停止。
自分は攻撃魔法と直接攻撃で戦えば充分以上に闘える。
あとは「いかにも対魔王戦」という感じでどうやってサドラーに勝たせるか?が知恵の絞りどころでござる。


449 :名無しより愛をこめて:2006/01/12(木) 17:15:39 ID:PfuxWGXu0
ネタばらし……
ちなみにゾーマの相棒は「マリオ(スーパーマリオブラザース他)」でござる。
キノコを天にかざし巨大化!
さらにフラワーGetでリバウンド攻撃可能なブラズマ火球を発射できるようになる。
しかも!スターもGetすれば一定期間完全に無敵化しゼットン火球だろうとマックスギャラクシーだろうと無効に!
直接攻撃ではもちろんストンピングが必殺(笑)。
ウルトラマンあたりと「時間制限あり」どうしで戦うと結構スリリングかも(笑)。


450 :名無しより愛をこめて:2006/01/12(木) 17:21:02 ID:PfuxWGXu0
…知らない人のために・その2…

控室で黒猫を迎えたガーランド
「ファイナルファンタジーT」の最初のボスにしてラスボス。
ゲーム冒頭で「光の四戦士」に敗れると、地水風火の四匹のカオスがガーランドを生き返らせた上で過去の世界へとタイムスリップさせる。
そしてカオス神殿に集まる力によってガーランドはカオス化し、僕(しもべ)として地水風化のカオスを作り出す。
その三千年後、カオスはカオスとしての記憶を封印。
黒騎士ガーランドとして「光の四戦士」と闘い敗れ……(以下同じ)。
GP本戦には……ある形で参加する予定にござるが……、カオスそのものとして闘う予定はありもうさぬ。


451 :名無しより愛をこめて:2006/01/13(金) 03:21:27 ID:5Mxw4zyM0
なぁ、怪獣VS怪獣を素直にやると言うのはもう無いのか?
ゲームやら他のキャラ入れるのはもういいよ。
前の邪神とかはまぁ、ギリギリ面白いと思ったけど、流石にゲームの魔王とかそう言うのは萎える。

452 :名無しより愛をこめて:2006/01/13(金) 09:47:02 ID:KTy/0aPu0
>449
マリオかよ(突っ込み

453 :名無しより愛をこめて:2006/01/14(土) 10:05:04 ID:YDTD58L20
>>451に同意

454 :実況と解説:2006/01/15(日) 04:46:57 ID:c9C6x1z40
早すぎるかもしれませんが、ゲゾラ&カメーバ対バイラス&ジグラを。


実況「ええと、こちら第二闘技場実況席です」

実況「本会場では第一回戦が行われていますが、こちらでも緊急試合としてリザーブマッチ第一試合を行いたいと思います。
実況は私、サイコメザードがお送りします(以下メザード)」

メザード「それでは、リザーブマッチ第一試合の前に解説者の紹介をしたいと思います。解説者は大映怪獣のレギオンさんです」
レギオン「どうも」
メザード「さて、本戦ではゲームの魔王が乱入するというトンデモ事態が発生していますが、レギオンさんはどう思われますか」
レギオン「・・・・・・電波がな・・・電波感じるんだよ、電波」
メザード「ええと・・・」


455 :戦闘能力:2006/01/15(日) 04:48:40 ID:c9C6x1z40
レギオン「電波の元は、あんたか?」
メザード「さあ、対戦相手のゲゾラ&カメーバ組とバイラス&ジグラ組が入場してきました!」
レギオン「なあ、おい」
メザード「ゲゾラ組のセコンドはガニメとマグマのマイナーコンビ!一方のバイラス組のセコンドには・・・ソルジャーレギオン!」
レギオン「バルゴンとジャイガーはギロンの応援に行ったから、代打だよ。それより電波・・・」
メザード「ええ、ここで両者の戦闘能力についてレギオンさんにご説明をお願いしたいと思います」
レギオン「両怪獣の作品を見れば分かるが、ゲゾラ達には飛び道具が無い」
メザード「はい」
レギオン「一方のバイラス組のジグラは細胞活動停止光線という必殺技があるが、陸での動きが苦手だし、その点に関しては相棒のバイラスも同じだ」
メザード「つまり、飛び道具を持つジグラが戦いのポイントになるということですね?」
レギオン「そういう事になるな・・・やっぱり、電波の元はおまえ・・・」
メザード「さあ、リザーブマッチ第一試合、イカカメコンビ対イカウオコンビ、始まりです!」


456 :陸に上がった魚:2006/01/15(日) 04:50:02 ID:c9C6x1z40
メザード「さあ始まりましたリザーブマッチ第一試合、ジグラ、早速細胞活動停止光線を発射しました!ゲゾラに命中!」
レギオン「イカだからな、陸の動きは苦手なんだろうな」
メザード「カメーバは一体だけになりましたが、パチモンGPではガメラを追い詰めた実力者でもあります
カメーバ、軽やかに飛び跳ねて光線を避けております」
レギオン「頭を引っ込めたな」
メザード「カメーバ、ジグラにロケット頭突き!ジグラ、仰向けに転びました!起き上がれません!」
レギオン「円盤つきだったらバイラスが一番強いんだろうがな、早くジグラを助けないと危ないぞ」
メザード「バイラス、ジグラを見捨てて単身カメーバに戦いを挑みました!」
レギオン「本当に知的宇宙人か、あいつは!」
メザード「バイラス、カメーバを脚で絡め取って動きを封じようとしていますが、なかなか上手くいきません」
レギオン「上手くいったとしても、頭で貫く大技は使えないだろうな」
メザード「ジグラ、跳ねています。まさに陸に上がった魚です!」


457 :体重差:2006/01/15(日) 04:53:16 ID:c9C6x1z40
メザード「おっと、カメーバがバイラスを引きずり出しました」
レギオン「携帯使ってる奴のせいかな・・・電波、どこだ?」
メザード「バイラスは抵抗しますが、体重が軽すぎて為すすべがありません。カメーバは何をする気なのでしょうか?」
レギオン「体重差は歴然だからなぁ。ゲゾラにぶつける気だろう」
メザード「ゲゾラに、ですか?」
レギオン「ゲゾラの体温はマイナス以下だからな、低温に弱いバイラスにはたまったもんじゃないだろうな」
メザード「バイラス、触腕でカメーバを叩いていますが余り効果がありません。カメーバ、ゲゾラに到着しました」
レギオン「ゲゾラに触れた途端動きが鈍くなったなぁ」
メザード「バイラス、カメーバに引きずられゲゾラの上に乗っかりました。動きはどんどん鈍くなっています!」
レギオン「カメーバ、やるなぁ」
メザード「カメーバ、ジグラへ向かって歩き出しました!」
レギオン「こうなったらジグラに勝ち目は無いな。あーあ、噛み付かれてる」
メザード「ジグラ、タオルを投げるように叫んでいるようですがセコンドはタオルを投げませんね」
レギオン「タオルを投げるって事を理解してなかったからな、あいつら」
メザード「ジグラ、尾びれでカメーバに反撃、カメーバひっくり返りました!ジグラ、両鰭を使って立ち上がろうとしています!」


458 :決着:2006/01/15(日) 04:57:26 ID:c9C6x1z40
メザード「ジグラ、倒れました!やはりあの足で、あの態勢から立つのは無理だった!」
レギオン「やっぱり無理があったか」
メザード「話によりますと、当初は海つきのステージで戦う予定でしたがバイラス組が拒否したらしいですね」
レギオン「知ってる。カメごときたやすく倒してくれるわって言ってたけど、お前らカメに負けたんじゃねえかよ」
メザード「ジグラ、尾びれで懸命に戦っていますがあまり効果は無いようです」
レギオン「そうこういってる間に、ゲゾラが動き出したぞ」
メザード「細胞活動停止光線の照射時間が短かったのでしょうか、ゲゾラが復活、戦いに復帰しました!」
レギオン「バイラスは完全に凍り付いてるな」
メザード「ジグラ、ゲゾラとカメーバに袋叩きにされています、ついにダウンしました!この試合、カメーバ&ゲゾラの勝利です!」
レギオン「頭がいいんだから、しっかり作戦を立てていれば良かったのにな」

メザード「いやー、しかし、終りましたが観客が少ないですねぇ」
レギオン「皆本戦に行ったからな・・・メザード、やっぱお前電波だしてるだろ」


459 :名無しより愛をこめて:2006/01/18(水) 19:56:34 ID:JDp7qAez0
ぺ〜ぺれぺぺぺぺ〜
気の抜けた電子音をBGMに自分の放った熱線を反射され黒こげになったデットンが光の粒子になって昇天していく
「やっぱり出て来やがったか」
珍しく静かに観戦していた宿那鬼のつぶやきを響鬼は聞き逃さなかった
「知っていたんですか?」
「だいぶ前から妖怪ネットワークで噂になってたんだ、ゲーム界が特撮界にちょっかい出してくるかもしれんってな」
「これからどうなるんです?」
「いま東映地獄の黒猫があちらさんの頭と会談中だ、ことと次第によっちゃあゲームキャラと特撮キャラの全面戦争になるかもしれん。お前らも心の準備だけはしとけ」
そこまで言うと宿那鬼は席を立ち非常口に向かって歩き出した
「どちらへ?」
「ウォーミングアップだ」
どこから出したのかティガとの戦いにも使った両刃の大剣を持っている
「めっさ戦る気だよあの人・・・」

460 :名無しより愛をこめて:2006/01/20(金) 08:49:00 ID:prp8cr+q0
>>ゲーム界が特撮界にちょっかい出してくるかもしれん

あの展開は不評なんで止めもうす(笑)。
あのへんで不評だと後になったらもう凄いことになるから。
ネタのメインは……、アメリカによる日本侵略第三部で最終作戦にござりもうした。
前回の作戦で失敗したダース・シディアスが今度は侵略の尖兵として任天堂に声をかけた。
そこで動くのが「任天堂の顔」マリオ。
電脳世界の仲間である魔王らも従え、現実世界に出現。
計画では日本を訪問するアメリカのラムズフェルド国防長官を日本で暗殺し、犯人を北朝鮮か中国に被せ、これを発端に極東で戦火を巻き起こそうとしているという……。
一方、この陰謀を日本の東映地獄に内報した者がいて、「誰がアメリカの手先なのか?」が問題に…。
ところが「ウルトラ兄弟」「ガメラ」「ゴジラ」「ライダー」といったビッグネームはみんなゲーム世界の住人でもあるから、特撮サイド=日本側とは言い切れないことになる。
疑心暗鬼に支配される特撮界。
ラムズフェルドを暗殺せんと画策するダース・ベイダーとグリーヴァス将軍、そして暗躍する謎の新シス卿に対し、宇宙刑事や仮面ライダー、ゴレンジャー、358少年らが立ち塞がる。
………という展開。


461 :名無しより愛をこめて:2006/01/20(金) 08:52:38 ID:prp8cr+q0
オチは「実はラムズフェルド国防長官自身が新シス卿」(笑)。
イスラム圏や極東のイエローモンキーを打倒し、国内の堕落したリベラル系アメリカ人にも制裁を加え、ネオコンによる神聖アメリカの再生を企んでいる。
つまりは、カミカゼボーイングも、そしてそれに続くアフガン攻撃とイラク侵攻もすべてラムズフェルドによる陰謀(やれやれ…)。
師であるはずのシディアスもラムズフェルドの悪の政治学に魅せられ、進んで手下として働いている。
シディアス撃破に安堵する宇宙刑事らは突如正体を現したラムズフェルドのだまし討ちで総崩れ。
計画はまさにラムズフェルドとアメリカ・ネオコンの狙いどおりに……。
マリオたちはシディアス側についたと見せて、実は日本側なのだが、これもラムズフェルドには見破られている。
一方闘場では、成長したサドラーの帰りを待っていたゾーマが、カオスと合併魔法「スクエアー・エニックス」で合併。
勇者サドラーと対決する。
闘いには勝つサドラーだが、最後にゾーマはバシルーラを発動してサドラーを彼方に吹っ飛ばす。
……サドラーの吹っ飛ばされた先はなんと、すべての敵を撃破し勝ち誇るダース・ラムズフェルドの上。
サドラーの下敷きになってラムズフェルドは死に、サドラーは敵将を仕留めた殊勲の怪獣として「サドの勇者」の称号を与えられる…ちゃんちゃん。

でござったが…これは全部ボツ。
スレを私物化してるようで気になってもいたので、暫くは書き込みを自粛しもうす。


462 :名無しより愛をこめて:2006/01/20(金) 19:41:34 ID:6xd5LC1x0
体を動かす場所を探して地下駐車場までやって来た宿那鬼は駐車場の真ん中に山積みされた
ショッカー戦闘員の屍(いや死んでないけど)に目をとめた
貝塚ならぬ人塚の影から抜き身の日本刀を担いだひげ面の男が現れる
ニヤリと笑う宿那鬼
ゴードン大佐もニヤリと笑う

二人は一陣の風に乗って急速に接近していった、生と死の交錯する接点へ向けて!(ナレーション 永井一郎)

463 :名無しより愛をこめて:2006/01/21(土) 12:32:38 ID:yj6rMqNP0
ネタ解説・ベール=ゼファー(ベル)&柊蓮司

共にFEAR製TRPG『ナイトウィザード』の登場人物、つまりこれまたゲームキャラですな。

ベルは作中にもあるように魔王、それも上から2番目か3番目と言う本来ものすごい強くてえらい美少女魔王。
ただし、市販のゲームシナリオではバランス取りとか何とかで弱めのデータで出ています。

一方の柊蓮司。リプレイ『星を継ぐもの』で登場するや否やありとあらゆる不幸が襲い掛かり、
誰が呼んだか『ザ・下がる男』の二つ名を持つ魔剣使いにしてFEARゲー随一の人気キャラ。PL:クレバー矢野、CV:矢薙直樹。

ベルの目的は世界征服、というか世界の滅亡。
及びそれによって世界を満たすエネルギー『プラーナ(よそ様で言う小宇宙やオーラのようなもの)』を奪う事。
で、柊はそれを防ぐ側。

二人ともその目的の為に異世界へよく赴くので、『他ジャンルの板に出張っても無問題だろう、特に柊』と、思ったんですが……

家ゲーからも来るとは、とんとおもいませんでした、まる

464 :名無しより愛をこめて:2006/01/25(水) 21:31:30 ID:ZHovXdTV0
「てめえらどういうつもりだー!!」
南海の空に怒声が響く
地球防衛軍スカル島出張所では鎖で簀巻きにされたサドラーとデットンがリニアカタパルトに乗せられ日本に向かって射ち出されようとしていた
「俺にいわれてもなー」
お気楽に答えるのはK−1ファイターのレイ・セフォーにクリソツなグレン
「俺達は運営委員会から『可能な限り速やかに二頭を会場に送り返せ』って命令されてんだよ、そういえば『無事に』とか『生きて』とかはいってなかったな」
真顔で言うのはゲイリー・グッドリッジと刺青まで一緒なニック
「なんじゃそりゃあ!!」
ちなみにデットンは
「やめろおジョッカー、ぶっとばすぞお!ってちゃうねん!!」
一人でノリツッコミに興じている
「これが人生ってもんさスイートハート」
ニヤリと笑って投げキッスを送るグレン
「快適な空の旅を!」
爽やかな笑顔で敬礼するニック
「うわなにをするやめn#o&k$Vf@np%☆*¥
アポロロケット並みの加速で射出された二頭の怪獣はあっという間に北の空へ消えていった

465 :名無しより愛をこめて:2006/01/28(土) 17:40:39 ID:L/U51C7e0
「停滞してるねえ」
「『451』が余計なこと言うから」
「ここは私がモエタランガウイルスで「「よしなさい!」」(ビシイ!!)

466 :名無しより愛をこめて:2006/01/30(月) 08:49:39 ID:hw9LPsKk0
>>465
べつに451氏のせいではない。
スレの趣旨をメチャクチャにしたのは事実だから。
それにこちらに書き込まないのは、ひょんなことから他で駄文投下を始めてしまったせいでもある。
核戦争に着手してしまった人類が宇宙連合に地球管理権を剥奪された。
そして地球管理権争奪トーナメントが………って感じの話。
主役はミニラ(笑)。
……それまでその板のカラーを意識した駄文を投下していたのに、特撮板カラーのヤツを投下したら一番評判がいい(笑)。
特撮話好きのヤツの多さを実感した次第。

今日も仕事の合間にミニラ対メカ・カールゴッチの怪獣プロレスを書かにゃならん。
がんばるか。

467 :名無しより愛をこめて:2006/01/30(月) 10:21:41 ID:w/kh3kZu0
>466
メカニカール・ゴッチ……

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