5ちゃんねる ★スマホ版★ ■掲示板に戻る■ 全部 1- 最新50  

■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています

[妖怪]怪獣仮想対決[邪神]

1 :名無しより愛をこめて:2005/05/16(月) 23:13:04 ID:ozSAgBnn
勝手に最強って思い込んでる怪獣を仮想対決させよう♪

などと御気楽に始まった贔屓の引き倒しなスレだったらしいが、初代スレの477をきっかけに様相が一変、
今では、最強怪獣を決める格闘コンテンツ『怪獣GP』を舞台に、
キャラが一人歩きした怪獣たちが陰謀劇を繰り広げたり友情を育んだりするスレになっている。
今は『名前にキングが入っている怪獣GP』の真っ最中。なのに何故かCthulhuな……

初代スレ
[ゴジラか?]怪獣仮想対決[ガメラか?]
ttp://tv7.2ch.net/test/read.cgi/sfx/1079530628/l50

前スレ
[怪獣GP]怪獣仮想対決[開催中]
ttp://tv7.2ch.net/test/read.cgi/sfx/1103948034/l50

2 :名無しより愛をこめて:2005/05/16(月) 23:14:44 ID:ozSAgBnn
主な登場怪獣 

ゴジラ一族:鎌倉郊外の豪邸に居を構える、怪獣界きっての名門中の名門 
・初代ゴジラ =機龍
一族のグランドファーザー。ゴジラ宗家。一代で『怪獣王』の地位を不動のものとした英傑。
かつては最強にして最恐の暴君として恐れられていた。
とある事件をきっかけに身体のほとんどを機械化している。
今では老衰で隠居中だが、未だにその眼光の威力と発言力は絶大。獣姦愛好者で陰謀が大好き。
・昭和ゴジラ=ジラース
二代目。元ヒッピー世代で大学では言語学を専攻、友人幅は広い。
基本的にファンキーな人だが、長男・次男について悔いることが多い。
マスクマンとしても活躍。親父に頭が上がらない。
・ミニラ
昭和ゴジラの長男。甘やかされて育った事が災いしてか、特技も定職も無い厄介者だったが、
第1回大会『名前に濁点の無い怪獣GP』で優勝し、一躍時の人となる。
しかし、それゆえに 宗家との間に確執を生む事に・・・・・・・
最近、映画のエキストラに出ることに。一族とあまり似ない容姿が第一の悩み。
・平成ゴジラ
昭和ゴジラの次男。ミニラの反省から英才教育を施され、誰もが仰ぎ見る偉丈夫に育つ。
しかし95年、心臓に疾患が見つかり、仕事中に過労で発作を起こす。
それでも最期の職務を遂げ、殉職。多くの怪獣が涙した。

3 :名無しより愛をこめて:2005/05/16(月) 23:17:33 ID:ozSAgBnn
・ゴジラジュニア=ミレゴジ
平成ゴジラの忘れ形見。95年暴漢に襲われ重傷を負うが、奇跡的に一命は取り留めた。
現在は一族の筆頭として元気に活躍中。しかし周囲の強すぎる期待に葛藤することもあり……
・GMKゴジラ(平成ゴジラの二重人格)
ミレゴジの鬱積した不満が残酷無比な第二の己を生み出してしまった。
凄まじい霊媒体質であり、しかも物理攻撃が無効。
精密長射程の火炎、敵の光線を吸収・反射と恐るべき力を振るう白眼の悪鬼。
・USAゴジラ=ジラ
女性。アメリカ出身でダイエットが趣味。火は吐けないが陸上スポーツの天才。
ミレゴジの姉代わりで、異文化のギャップにも少しずつ慣れた模様。
最近宗家の養子になり日本に帰化した。スシ・サシミに舌鼓を打つ。
・ビオランテ&スペースゴジラ
平成ゴジラの妾腹の子。
・暴君怪獣アンギラス
ゴジラ家の忠臣で執事頭。現在東映地獄からの帰途。。
・モンスターX
通称"もんたX"。両肩の"もんたY&もんたZ"ともんた&ブラザーズとして活躍するお調子者。

ガメラ一族:ゴジラ家と並び証される名門。のはずだがどうも不遇。
・昭和ガメラ
昭和ゴジラ、初代ウルトラマンとは怪獣黄金時代を支えた仲間としてライバルとして、熱い友情で結ばれている。
昭和ゴジラ現役復帰に触発されて出場するものの、パチもん相手に良いとこなしに連敗中。
・冷凍怪獣バルゴン
ワニゴンと対戦。なんとか勝ったものの危うく殺されかけた。
・大悪獣ギロン
どっかの荒野の酒場でマカロニウェスタンに没頭中。
・邪神イリス
ヤメタランスと対戦。手玉に取られて完敗。

4 :名無しより愛をこめて:2005/05/16(月) 23:21:36 ID:ozSAgBnn
・金属人間メタリノーム
東映系怪獣の筆頭として人望が厚いジェントルマン。怪獣界の知識の宝庫。

・月光怪獣エレキング
月に縁の怪獣がたむろする"月島の蕎麦屋"の顔役。粋でいなせな江戸ッ子。ご隠居だが影の実力者。
・月面怪獣ムーンサンダー。
"月島の蕎麦屋"の常連。面倒見の良い常識人。熊さん。
超獣ルナチクス
"月島の蕎麦屋"の常連。元はアイオタで南夕子の追っかけだった。現役かも。八っつぁん。

ギドラ一族。 

・初代ギドラ…一族のグランドファーザー。「宇宙の破壊神」の異名を取り、最強にして最恐の暴君として恐れられていた初代ゴジラと並び称される存在。 
・昭和後期ギドラ…初代ギドラの長男。しかしさんざん宇宙人たちのパシリとしてこき使われたあげくゴジラ一族に連戦連敗。今ではその事がトラウマとなり、酒に溺れるなど廃人同然になってしまった。
・VSギドラ…初代ギドラの次男。一族最大の巨体と西洋ドラゴン風の顔が特徴。職務中重傷を負い、サイボーグ化されて一命を取り留めた。
・モスラ3ギドラ(グランギドラ)…昭和後期ギドラの息子で小柄ながら負けん気が強い。父を見てきたからか初代に憧れている。
・GMKギドラ…一族のはみ出し者。どういうわけか正義感が強く「千年竜王」の称号を持つ。しかし通常兵器でダメージを受けるなどかなりのヘタレ。

他にはヤマタノオロチやデスギドラ、ドラットといった連中がいる。

その他怪獣ではないけれど……
・南夕子……怪獣たちのマドンナ。
・658……『怪獣GP』専属の格闘アナウンサー。喋りが下手で知識も薄い。
・661……怪獣オタを代表して解説者の大役を勤める。でも所詮はオタ。メタリノームに弟子入り中。

5 :名無しより愛をこめて:2005/05/16(月) 23:37:20 ID:ozSAgBnn
・いのちゃん……特オタの少年。謎の力に導かれ、怪獣GPの影で侵攻する陰謀の一端を垣間見る。
・メフィスト……チョコ大好きの偉大な悪魔。いのちゃんを助ける。
・老キングコング……アメリカ特撮界の重鎮、いやさ最長老。ゴジラ宗家に危機を伝える。
・グランドキング……『星々の間をすぎるもの』の一族、らしい。
・キングザイガー……『死して夢見るもの』と係わり合いがあるらしい。現在行方不明。
・Otuum……キングザイガーの父に仕える者。正体不明。
・ミスターK……怪獣GPに解説者としてやって来た悪の首領たちのリーダー格。『ゴジラやゼットンを倒した男』と呼ばれる。
・ヤプール……一連の事件にいち早く手駒の超獣軍団を動かしたりしている。
・黒猫……東映地獄の重鎮。百目の代理で地上にやって来た。

6 :名無しより愛をこめて:2005/05/16(月) 23:39:48 ID:ozSAgBnn
(シーンBGM:The Imperial March)
……無限に広がる大宇宙。そこには、様々な生命が満ち溢れている。か……

 黒衣の男はそう呟き、目の前に広がる暗黒の宇宙から視線をそらす。

『……様、Japanに潜ませた工作員によれば"O"は予定された仕事をこなしているのは確実と思われます』
……思われる、か。確実ではないようだな……
『申し訳ありません、直接的な情報が入りませんゆえ……』
……止むを得まい。ここはあのものを信じるしかないからな……

 漆黒のマントを翻し、白い鎧の兵士達を従え、その男は闊歩する。

……だが、"The first one"を下した手段が貴様らだけのものと思うなよ……

 冷たい色の通路に響くは乾いた足音と規則正しい呼吸音。

……時満ちれば、その力は我が物となるのだ。その時までせいぜいあがくがいい、"G"よ……

7 :名無しより愛をこめて:2005/05/17(火) 05:22:15 ID:HzlA5brO
ああそう

8 :名無しより愛をこめて:2005/05/17(火) 23:32:28 ID:oPC6VjVL
前スレのミラーでっす。

http://www.2ch.tc/html/1103948034.html

9 :名無しより愛をこめて:2005/05/18(水) 03:06:39 ID:VmO6+UGV
>8
乙です。出来れば初代スレのも……

10 :名無しより愛をこめて:2005/05/18(水) 12:22:27 ID:MxOuB57C
おつかれさまです。
しかし前スレが999に遥かに及ばぬうちに書き込めなくなるとは(笑)。

11 :名無しより愛をこめて:2005/05/18(水) 19:39:03 ID:Xhar6Cv4
ミラーについては、↓を見てみて下さい。ここに変換ツールのアクセスがあるからまず
そこで探し、いいのがないようだったら作成依頼してみて下さい。

http://that3.2ch.net/test/read.cgi/gline/1115213835

12 :名無しより愛をこめて:2005/05/19(木) 00:17:27 ID:8UlmFxBV
参考にこんなのも。

http://www.2ch.tc/html/1102087765.html

13 :スレとともに復活?:2005/05/19(木) 07:40:59 ID:9e5jXV7u
「………メットンめ…また、しくじったな。」
それまでピクリとも動かないでいたOtuumが突然呟いた。
「深淵」に「投射」した精神が戻ってきたのだ。
「大神よりのご下命がある以上、あまり手間どるワケにもいくまい…。
かくなる上は、私自ら赴くか………。」

そして、場面は静かに暗転した。



14 :アンギラスも復活:2005/05/19(木) 07:43:15 ID:9e5jXV7u
「アンギラス殿!急ぐのだ!!」
ペロリゴンがメットンを道連れにして「深淵」にダイブしたあと、超獣カウラは泣き叫ぶアンギラスを背中に担いでヨモツヒラサカの最後の行程をズンズンよじ登っていた。
「や、止めろカウラ!オレはペロリゴンが戻るのを待つ!放せ!降ろせ!!」
しかしカウラは、アンギラスの言葉など相手にせず、力強くヨモツヒラサカを登りきってしまった。
「ふう……これで天辺か…。」
「やいカウラ!さっさと降ろしやがれ!」
「……降ろしてもいいが、さっきの『深淵』まで駆け戻ったりしないと約束するか?」
「するする!約束する!」
どすん!カウラは少々手荒くアンギラスを地べたに落っことした。
ところが!アンギラスは地面に降ろされたとたん、脱兎の勢いでヨモツヒラサカを駆け戻ろうとした。
どん!
「ぎゃっ!?」
もう少しで逃亡成功!というところで、カウラはアンギラスのシッポを踏んづけた。
「……たった今かわした約束をもうお忘れか?アンギラス殿?」
カウラには全てお見通しだった。超獣たちは皆けっこう頭がいいのである。


15 :アンギラスが邪魔:2005/05/19(木) 07:48:00 ID:9e5jXV7u
ジタバタ大騒ぎするアンギラスのシッポを踏んづけたまま、カウラは上から言い聞かせた。
「あの『深淵』から這い出した刺客は、アンギラス殿!アンタを狙っていた。そしてオレの感では、あのバケモノを差し向けたのは……。」
「そっか!Otuumとかいうヤツか?!」…アタマは悪いが感は鋭いアンギラスだ。
「…おそらくそうだ。『深淵』とやらから出てきたバケモノが『アンギラス』という名前を知っていたのは、おそらく、Otuumから『アンギラスを仕留めろ』とでも命じられていたからだろう。
理由は判らぬが、Otuumは、アンギラス殿が邪魔なのだ!」


16 :前に進もう…:2005/05/19(木) 07:49:35 ID:9e5jXV7u
「理由は判らぬが、Otuumは、アンギラス殿が邪魔なのだ!」
「だから刺客を放ったってワケか!」アンギラスにもやっと理解できたらしい。
「そのとおり」というようにカウラは頷くと、そのあともアンギラスに得心させるように一語一語ゆっくり口から吐き出していった。
「そうだ。そして、ペロリゴン殿も、そう思ったからこそ、御自分を犠牲にして、我々を、前に、進ませられたのだ。………………そうは思われぬか?アンギラス殿?」
カウラの言葉をそこまで聞いたとたん、アンギラスの動きが一瞬ピタリと止った。
そして次の瞬間ガックリと首を折り、しばし俯いていたアンギラスであったが…。
やがて力強く顔を上げると、振り返りヨモツヒラサカの奥に向け一礼してから言った。

「前に進もう、カウラ。…キングザイガーが待ってるからな。」



17 :名無しより愛をこめて:2005/05/19(木) 08:52:08 ID:nT983ZRH
皆様お帰りなさいませ、当スレの>1-6です。
後、勝手に黒幕出してすいません。丁度ニュースだか何かであのお方の事をやってて思いついちゃったんですよ……

18 :大破壊の前に:2005/05/19(木) 15:08:41 ID:9e5jXV7u
キングギドラの放った通称「暗流…」改め「黄金龍天破(きんりゅうてんは)」は「悪の帝王」たちのあいだにも衝撃を走らせていた。
最大出力の引力光線は、大気が地球引力圏から離脱するほどのレベルで重力場を撹乱することが明らかになったのだ!
だがそんなことをされたら、人類文明どころか地球生命そのもののが破滅することになる。
しかも、いまになってそんな禁断の大技をキングジョー戦で部分的にしろ解禁してきたということは…。

「……キングギドラはあれを武器に『神』と闘うつもりに違いない!」

宇宙大怪獣と神、破壊神と邪神が、地球環境を完膚無きまで破壊し尽くしながら大激突…。
そんなタワケた事態はなんとしても避けねばならない。
なんとしても……。
なんとしても……。

19 :ツバサ大僧正:2005/05/19(木) 15:11:35 ID:9e5jXV7u
わんだばだばだば!♪わんだばだばだば!♪わんだばだばだばだ!♪
牧場の緑が左右に別れ〜♪
光〜るマシ〜ンがぁ〜、現れるぅ〜♪
ところは富士の麓。
樹海の緑が左右に別れ、そこから銀のミサイルと奇怪な光線砲がせり出してきた。
「あれこそは…」とショッカー首領に代わり解説するのはツバサ大僧正(仮面ライダーV3)だ。
ショッカー首領はアイアンキングに負けたショックからまだ立ち直れていなかった。



20 :カメバズーカくん:2005/05/19(木) 15:14:02 ID:9e5jXV7u
「…あれこそは我がショッカーの誇るデンジャーライトとデストロンの誇るプロトンミサイル。」ツバサ大僧正は誇らしげに胸をはった「…さらにミサイルの操縦はこのカメバズーカくんが行います。」
「ズゥーーーカーーーッ!」カメバズーカが合いの手のように挨拶した。
「…バズーカくんは核爆弾を体内に仕込んであるので、プロトン爆弾でドン!カメバズーカくんでまたドン!!と…」
「ズーッカァ!オレはマージャンのウラドラ扱いか!?」
せめて散り際はシリアスにというカメバズーカの抗議の声は、「悪の帝王」たちの喧騒に紛れ掻き消されてしまった(悲)。


21 :星の屑作戦:2005/05/19(木) 15:16:34 ID:9e5jXV7u
デンジャーライトやプロトンミサイルを始めとする「悪の組織の秘密兵器」の数々が富士の裾野にズラリ勢ぞろいした!
さらに特別出演としてスペクターからレンタルされた「ダイアモンドレーザー砲装備の戦闘衛星(007/ダイヤモンドは永遠に)」や「ルビー殺人光線砲(ガメラ対バルゴン)」「デュランデュラン博士の宇宙破壊光線(バーバレラ)」まで登場。
あたりはSF系トンデモ兵器の博覧会の感を呈していた。

トンデモ兵器群が狙うターゲットは、もちろん件の「放送衛星」である!
伝令役のショッカー赤戦闘員が走ってきた。
「いっ!ミスターK!例の衛星は地上からのコントロールを一切受け付けないそうです。」
「そうか……。」ミスターKは静かに立ち上がると居並ぶ「悪の帝王」たちに号令を発した。
「衛星撃墜作戦…、『星の屑作戦』を開始する!」


22 :GK行動開始:2005/05/19(木) 18:58:24 ID:aOeaZHGS
遂に自分の体を構成した本当の家族の名前が分かったグランドキングは足取りも軽く会場入り口の方へと向かっていた。
追いついてきたダクミランがグランドキングの前に立ちはだかる。
「ちょっとグランドさん、ミエゴンさんの話の途中で何してるんですかぁ!」
「帰るんだよ、丁度いいやダクミラン、あのな、すぐに用意して欲しいモンがあるんだけれど」
「用意って・・・・・・アンタまさか!」
「行くぞ、“星々の間を過ぎる”なら宇宙にいるに違いない!怪獣戦艦ベムズンで迎えに行くぞーっ!」

グランドキングの絶叫は、彼を探していたコスモリキッド達の耳にも届いていた。
「あの馬鹿、また暴走しようとしてるっス!」
「学習能力が無い馬鹿なのか、ひたすら前向きな馬鹿なのか、思い込んだら一直線の大馬鹿なのか・・・・・・」

一方、グランドキングの絶叫は“彼”の耳にも届いていた!


23 :グロスト逆襲:2005/05/19(木) 19:01:01 ID:aOeaZHGS
意気揚々と会場から出て行こうとするグランドキング。引き止めるべきか着いていくべきか迷うダクミラン。
その時、白色のガスが凄まじい勢いで噴射され、ダクミランとグランドキングの間に氷の壁を作り上げてしまった。
「見つけたぞ、グランドキングッ!」
グランドキングの前に躍り出たのは、なんとか糸から脱出したグロストだった。
見ると体のあちこちから煙が昇っている。
「何だ、グロストか」
「何だって、そういう言い方するなぁッ!さ、さっきはよくも酷い目にあわせてくれたなっ!」
「あれ、やったのコスモリキッド達だけど」
「うるさい、す、助っ人も呼んだんだ、ベロンの仇だ覚悟しろ!」
いい加減相手をする気が無くなって来たグランドキング。
その時、背後に気配を感じ振り向くと同時に暗黒の煙が彼を包み込んだ!
「な、なんだっ?」
右も左も分からぬ闇の中で右往左往するグランドキング。
手探りで何か掴める物を探すがそれも見つからない。
その時、すぐ近くで声が聞こえた。聞き覚えのある“声”が。
(・・・・・・キング、グランドキング“星々の間を過ぎる者”の血を引継ぎし者よ・・・・・・)
(あれっ?その声は・・・・・・イタカ!)


24 :返り討ち:2005/05/19(木) 19:04:28 ID:aOeaZHGS
「やはははは、さすがですね、ムルロアさん!」
アトミック・フォッグの中に閉じ込められたグランドキング。
それを見てグロストは小躍りしながら髭面の怪獣、宇宙大怪獣ムルロアに声を掛けた。
「グランドキングの奴、右往左往していますよ!」
「ふはははは、ウルトラベルでしか消せない我輩のアトミック・フォッグから脱出できる者などいないのだぁ!」
まるで間抜けな悪党と更に間抜けな小悪党といった感じな二匹だが、当人達は全く気にしない。
「さあー、俺の冷凍ガスで、アトミック・フォッグごと凍らせてやるぞ、その後でベロンをぶっ飛ばしたケジメつけさせてやる!」
両腕を元気よく振り回すグロストに対し、半ば呆れ顔のムルロア。
「ずる賢い奴だな、お前は」
「だって卑怯者だからねぇ」
言いながら冷凍ガスを全力で吹き付けるグロスト。だが・・・・・・
「あれっ?」
グロストは目を点にして立ち止まり、ムルロアは慌てて身構えた。
アトミック・フォッグが冷凍ガスを蹴散らし、
まるで生きているかのようにグロストとムルロアに襲い掛かって来たのだ!
「うわあーっ!!」


25 :鎌倉にて:2005/05/20(金) 08:48:32 ID:BRneOmHT
「GP会場のモンスターXからの連絡だと、現況は混沌以外のなにものでもないそうです。」入室するなり昭和が報告した。
無言で頷くゴジラ宗家。
ここはいつもの鎌倉はゴジラ屋敷だ。
「星辰が読め、結果災いの中心が宇宙空間にある人工衛星と判明したそうです。
ただちに『悪の帝王』たちが衛星撃墜作戦を開始しました。
ここまでは明らかに前進なのですが……。」ここで昭和は口篭もった。
「…つづけよ。」と促す宗家。
「はい、ヤプール配下超獣軍団の一部が問題のキングザイガーを捕捉し襲撃したようなのですが…。」
「…返り討ち……だな。」


26 :続、鎌倉にて:2005/05/20(金) 08:50:53 ID:BRneOmHT
「…返り討ち……だな。」
「はい。また会場のそこここで怪獣同士の小競り合いが起こっています。」
宗家と昭和、メカゴジラとゴジラの会話は続いていた…。
「あり得ることだ。野獣の本能で危機を察知し気が立っているハズだからな。」
「最も警戒すべきは、グランドキングとムルロア、グロストの衝突でしょう。
グロストはいいとしても、ムルロアとグランドキングはどちらも大怪獣。本気で激突すれば洒落になりませぬ。」
「……たしかGKには奇妙なウワサがあったな?それとの絡みでグロストとムルロアは動いているのか?」
「さあ、そこまでは……。」首を横に振って昭和は続けた「…それにアンギラスの行方もいまだ……。」
瞬間、宗家の真紅の目が怒りに燃えあがった!
「まだそんなことを言っているのか!?あのモノのことはもうよい!!」
「ははっ…。」
口では宗家の言に従いながらも、アンギラスのことが心から離れない昭和ゴジラであった。

そして、そこまで昭和に心かけられる幸せ物の怪獣アンギラスはというと…、もう娑婆からすぐそこの所まで来ていたのである。


27 :名無しより愛をこめて:2005/05/20(金) 09:50:45 ID:GHg0vJQ1
あの、黒幕らしき黒衣の男による『星の屑』迎撃作戦やっていいですか?
ソーラミ……げふんげふん

28 :Otuum:2005/05/20(金) 12:35:35 ID:BRneOmHT
>>27
やってくだされ。

29 :名無しより愛をこめて:2005/05/20(金) 12:39:51 ID:BRneOmHT
「これが天岩戸か!よしっ!……むうぅぅぅぅぅぅぅっ!」
カウラとアンギラスの二匹は、ついにヨモツヒラサカのどん詰まりまで辿り着いていた。

カウラは行く手を塞ぐかのようにどん詰まりにあった巨大岩盤に手をかけた。
肩、胸、腰、そして両腕と両足に力コブが盛り上がり、巨体から水蒸気が立ちのぼると、さしもの巨岩にも抗す術などあろうはずもない。
ついに黄泉と娑婆とを隔てる岩戸が開け放たれた。
「眩しいな…」
久しぶりに眺める太陽に目を細めながら、カウラとアンギラスは娑婆へと踏出した。
「ここは……ここはドコだ?」アンギラスは言った。
見渡す限りに連なる大小の山と緑の大樹……。
太陽の光に慣れてから辺りを見渡してみると、そこはGP会場とはおよそかけ離れた場所
だった。
「ここは……」アンギラスが重ねて同じ質問を口にしたとき、背後から特に期待していなかった返事が返って来た。

「…ここなら、恐山近くの山の奥だよ。」


30 :Otuum襲来!:2005/05/20(金) 12:41:18 ID:BRneOmHT
「…ここなら、恐山近くの山の奥だよ。」
カウラとアンギラスの背後に立つは全身をローブで覆った姿……、こう形容すると等身大のように感じられるが、実際は四足のアンギラスはもちろん二足で直立した超獣カウラよりも背の高い、怪しくクネる怪物であった。
「…邪神自らお出ましか。」
カウラが重心を落とし身構えたが邪神Otuumはそれを相手にする素振りも見せず、ゴボゴボと沼地の底からガスが湧き出すような声で言った。
「そっちの四つん這いがアンギラスか。」
そして、アンギラスの返事を待たず、ローブの影からぬらぬら光る薄汚い桃色の触手が這い出した。


31 :紙オムツ?:2005/05/20(金) 12:42:48 ID:BRneOmHT
桃色の触手はズルズル這い出しつづけ……その太さ・長さはローブの影に到底納まりきる容積ではない…Otuumの足元で蠢きトグロを巻いていた。太さの違う何本もの綱をデタラメに縒り合せたような形状で、側面に走る吸盤と見えるのは、よく見れば涎を垂らす口であった。
「出やがったな!このグロテスク海鮮野郎!!」アンギラスが吠えた。
「わたしは………。」
なんと!いくつもある口それぞれから言葉が放たれた!
「……わたしは神の一柱、Otuum。海底の神殿におわします大神さまの……」
しかし、相手の口上など最後まで聞かず、アンギラスが威勢良く啖呵をきった。
「てやんでい!神のオトゥームだか紙オムツだか知らねえが、いますぐこのキバで食いちぎってやるぜ!」


32 :どこでもドアー:2005/05/20(金) 12:45:06 ID:BRneOmHT
「オトゥームだか紙オムツだか知らねえが、いますぐこのキバで食いちぎってやるぜ!」
相手の口上など終いまで聞かずサッサと突っかけようとしたアンギラスだったが、後ろからシッポをつかまれグイッと強引に引き戻された。
「や、やい!カウラ!このビフテキ野郎!!なに邪魔しやがんでいっ!!」
「まだ判らんのか!?オマエはGP会場に行かねばならぬのだ!!」
そう叫ぶとカウラは自分の後ろの一点を指さした。
カウラの指した空間にたちまち虹色の揺らぎ=異次元回廊があらわれる。
「なんだありゃ?」
「超獣軍団ご用達、通称『どこでもドアー』だ!」
それだけ言うとカウラは猛牛らしい怪力でアンギラスを抱え上げ、「ふんんんっ!!」っと鼻息荒く「どこでもドアー」に放り込んだ。
「ああ〜〜れ〜〜〜…。」
アンギラスが「どこでもドアー」の向こうに消え、そして「どこでもドアー」そのものも消滅してしまった。


33 :邪神対超獣:2005/05/20(金) 12:46:48 ID:BRneOmHT
アンギラスがどこでもドアーの彼方に消え、あとに残るは超獣カウラと邪神Otuumのみ……。
「…………。」
「遠路はるばるご苦労だったな。異次元回廊の向こうは東京のGP会場だ。」カウラが不敵に笑った。
「………わたしにムダ足を踏ませた報いは……、高くつくぞ。」Otuumのいくつもの口から悪臭ともに静かな言葉が漏れ出し、巨大な触手が激しく蠢動した。
(来るな…邪神め…。)
東映地獄ではホタルンガら3超獣でも歯が立たなかった邪神Otuumと対峙して、カウラの心には一片の怖れもなかった。
(アンギラス殿はいまごろGP会場だ…)
そうだ…、生物「兵器」である超獣は「任務」に生きる。
アンギラスを生還させたことで、カウラは己の任務を達成したのだ。もう思い残すことは何も無い。
カウラは胸いっぱいに懐かしい娑婆の空気を吸い込むと、山も震える大音声を解き放った!
「超獣を舐めるなごらぁ!!」
瞬時にカウラは分身した!

34 :帰ってきたアンギラス:2005/05/20(金) 12:49:02 ID:BRneOmHT
「アンギラスさん!アンギラスさん!!」
(だ、だれでい?…オレを呼ぶのはダレでい?)
ぱちっ!…アンギラスが目を開くと、いきなりキングシーサーと目が合った。
「気がついた!よかったさー。」シーサーの人の良さそうな沖縄弁がアンギラスのアタマの中に現実感を運んできた。
「こ、ここは?」
「ここは怪獣GP会場の怪獣用医務室さー。エキジビションに出るんでオレが歩いてたらさー。アンタ、空がガラスみたいに割れてそこから飛び出してきたんだよねー!もうオレびっくりさー。」
「空からって…………あ?…あ!…ああああああっ!!!!!」
アンギラスは自分がなんでココにいるのかやっと思い出した!
「カウラが危ねえっ!」


35 :お国のために?:2005/05/20(金) 12:54:53 ID:BRneOmHT
そのころ富士の樹海では…
「お国のために行って参ります。」
時代錯誤も甚だしい日の丸のハチマキを締め、カメバズーカがプロトンミサイルに乗り込んだ。
「富士の麓に兵器大集合!」のウワサを聞きつけ「陸自の総合火力演習!」と勘違いした軍オタ多数が一斉に手を振りカメバズーカを見送る。
「逝ってこいよー」
「武運長久を祈る!」
「元気でなーー(そりゃムリだ…)」
勘違い軍オタが見送るなか、プロトンミサイルは点火!天高く、衛星めざし上昇していった。


* では「迎撃」どーぞ!


36 :wy:2005/05/20(金) 15:12:53 ID:BRneOmHT


GP会場を遠く離れた太平洋のど真ん中で、その事件は起こった。
海上自衛隊の護衛艦「ナラマル」が濃霧に包まれた太平洋上で座礁したのだ。
この座礁には、ひどく奇妙な点があったのである。


37 :この展開は「迎撃」編と同時進行の関係で…:2005/05/20(金) 15:14:55 ID:BRneOmHT
「このあたりの海域は深度500メートルからあるハズだぞ。なんで座礁なんか…。」
舷側から下を覗き込みながら館長は首をひねった。
「はい、こんな太平洋のど真ん中に暗礁などあるはず無いのですが、現に…。」
現に艦は座礁し、あたりにはところどころ岩肌まで見えている。
「…ガメラの甲羅だったりして」
だれかが言うと数人が笑った。リメイク版の「ガメラ対ギャオス」を見ているらしい。
だが、館長は笑わずに言った。
「…おい!船の喫水からいって、深度は人の背丈程しかないぞ!」


38 :浮上したもの:2005/05/20(金) 15:16:52 ID:BRneOmHT
館長が言った。
「…おい!船の喫水からいって、深度は人の背丈程しかないぞ!」
「あのぉ…それがどうかしたのでしょうか?」
「この護衛艦ナラマルがそんな浅い海域にいきなり入り込めるはずないだろう!座礁するにしても、これほど浅いところまで入り込む前にサッサと座礁してるするはずだ!」
「と…言いいますと…」
「海底が恐ろしいほどの早さで隆起しているんだ。付近を航行する船舶に注意を促せ!」
はいと元気な声とともに、若い自衛官が走っていった。
そのとき館長の傍らにいた若い士官が霧の奥を指さした。
「館長!あれを!!」


39 :戸口に現れたもの:2005/05/20(金) 15:18:29 ID:BRneOmHT
指さす彼方にあったのは、水草に覆われた巨大建造物であった。
「霧が晴れてきたな…。」誰かが呟いた。
くだんの巨大建造物がその姿をハッキリと浮かび上がらせた。
そのあまりの異様さに、もう言葉を漏らすものは誰一人いない。
明らかに自然のものではないのに、これまた明らかに人間の手になるものではないのだ。
不意に、建造物の戸口と思しきところに、真紅の光点が現れた。



40 :通信記録:2005/05/20(金) 15:20:24 ID:BRneOmHT
15時43分、司令部と護衛艦ナラマルとの交信記録…。

「こちらナラマル!こちらナラマル!正体不明の敵より、攻撃を、受け…………。」

(このあと十秒にわたって沈黙)

「……どうした?ナラマル!?なにか言ってくれ!?ナラマル!!??」

(さらに6秒にわたり沈黙)

「あ、あれは!!窓に!窓に!!」

そして、絶叫とともに無線交信は今度こそ完全に途絶。

これこそが、邪神ガタノソア復活の狼煙にほかならなかった。


41 :張り子:2005/05/20(金) 19:15:51 ID:9v5o1rPz
(あれ・・・・・・ここ、どこだ?)
グランドキングが意識を取り戻すと、彼は漆黒の闇の中にいた。
いや、正確にはちらほらとかすかな光が点在している。
(宇宙、空間?おいここ宇宙だよ!)
その時、イタカの声が聞こえてきた。
(ここはヒアデス星雲アルデバラン・・・・・・黒きハリ湖の近くであります)
(張り子?)
(この星雲にて我が主にして御身の父上、ハストゥール様が封じ込められているのです)


42 :くたあとあくあでいげん:2005/05/20(金) 19:17:18 ID:9v5o1rPz
急に敬語になったイタカ。グランドキングは声が聞こえる度に、その方向を見るが、イタカの姿は見えない。
(ハストゥール・・・・・・ひょっとしてハスターか!?)
(左様でございます。我が主ハストゥール様は“死して夢見るもの”と永劫にわたる争いを・・・・・)
(あのさ、話の途中で悪いんだけれど)
(何でございましょう?)
(俺、長い話駄目なんだよ。短く頼む)
(分かりました。我が主は“死して夢見るもの”と「安息所」を巡り永劫にわたる争いを行ってきました)
(“死して夢見るもの”?)
(はい。御身も一度話を交わしております)
(それって、まさか・・・・・・)
(左様でございます。“くたあとあくあでいげん”こそ、我が主にして御身の父上の宿敵なのです)


43 :報告:2005/05/20(金) 19:18:28 ID:9v5o1rPz
「コスモのアニキ、グランドキングとムルロアとグロストが消えちゃったっス!」
「消えたぁ?」
ダクミランの知らせを受けたムカデンダーの報告を受けたコスモリキッド、ミエゴン、エンマーゴは
三怪獣失踪の知らせに目を丸くし、エンマーゴは食べかけの大福を喉に詰まらせかけた。
「き、消えたとは、どういう事だ?」
ミエゴンに背中を叩いてもらいつつエンマーゴが訊ねる。
「よく分からないっス。グロストがムルロアと一緒にグランドキングを襲ったらしいっスけれど」
その後をダクミランが引き継いだ。
「いきなりアトミック・フォッグが生きているかのように動き出し、ムルロアさんとグロストさんを飲み込み、そのまま消えてしまったんです」


44 :JK訓練中:2005/05/20(金) 19:21:02 ID:9v5o1rPz
一方、準決勝進出が決定したジャンボキングは次の対戦相手が誰になるのか分からないため、
ブロッケンと共に他の選手の戦い方をGP会場の裏で復習していた。
「エレキングさんは電撃攻撃の際後ろを向くだろ、そしたらその時に・・・・・・」
「ミサイルと光線で一撃だな。とび蹴りでも良いかも」
「ブラックキングさんは・・・・・・」
「・・・・・・とりあえず、空間転移と光線技の併用しかないな」
「空間転移ねえ・・・・・・気が引けるなぁ」
「気が引けるってお前、前の戦い見ただろ。正面から勝てるような相手じゃない!」
いまだ考え込むジャンボキング。不意に顔を上げると周囲を見回した。
「何か聞こえなかった?」
「えっ?いや・・・・・・」
と、その時。ズガン、と鈍い衝撃音と共にムルロアとグロストがジャンボキング達の前に落っこちてきた!


45 :グロストの言葉:2005/05/20(金) 19:29:51 ID:9v5o1rPz
「な、なんだぁ!?」
仰天し、狼狽するジャンボキングだが、ブロッケンは冷静だった。
「タロウ怪獣のグロストとムルロアじゃないか」
「いや、そんな事よりも医者、医者だよ医者!医者を呼んできてくれ!」
「分かった、分かった・・・・・・」
ブロッケンが虹色の揺らめきとなり、医者を呼びに異次元へと消え去った。
ジャンボキングはグロストとムルロアに近づくと、どうやら二体とも気絶しているらしい。
グロストは元からだろうが、ムルロアは完全に凍り付いていた。
「う・・・」グロストがうめき声を上げる。
「おい、大丈夫か、誰にやられた!?」
「グ、グランドキングが・・・・・・」
そう言うと、グロストは再び気絶した。
「グランドキング!?」
最初に戦った相手のグランドキング。
最初の時も感じたが、彼は何か企んでいる。
(ヤプール様に報告した方が言いかもしれないな・・・・・・)


46 :信義と利益:2005/05/21(土) 00:42:36 ID:9JBMvlNs
>35
「……様、奴ら、愚かにも……」
――――言わずとも手は既に打った(コーホー)。私自ら出向くまでも無いわ――――

 プロトンミサイルを操縦し、一路衛星軌道を目指すカメバズーカ。
「進路よし、燃料よし、自爆装置……それは俺だから気にせずともよし。

……逝ってよし。さぁ、もうすぐ人工衛星が……ん?ロックオンアラート?」

 スペクターからレンタルされたダイアモンドレーザー衛星の一撃はプロトンミサイルとカメバズーカを破壊し、
その輝きは地上から見るとまるで超新星のようであった……

「な、なんだとっ!?」絶句するミスターK。

『……日本の悪の首領諸君、元気かね?』壁の巨大モニターに映るは猫を抱いた男性……スペクターの首領……

『実はだね、君らの手助けよりもこの方が利益になるのでね、何、悪の組織同士だ、裏切りなど気にするまでもあるまい。
 ついでに教えよう、新たに星辰を整え、『アレ』を呼び起こすのも我々の計画のうちなのだよ……』


47 :ずっとあなたが好きだった:2005/05/21(土) 01:18:37 ID:9JBMvlNs
 ダイアモンドレーザーが富士山麓の超兵器群を焼き払っている頃、鎌倉のゴジラ邸を一人の男が訪れていた。
 今まで幾度かゴジラ一族と関わってきた俳優、佐野史郎である。

「どうなされた?佐野殿」相手が怪獣語に堪能な事もあり、宗家もそこに油断があった。

「ええ、実は……

 貴方のお命、頂戴いたしたく」平伏していた佐野が面を上げると、その口には牙が生え、首に鰓孔が開き……
 咄嗟にバラゴンが踏み潰そうと動くが、彼の体は歪に膨れ上がり、捻じ曲がり、鱗に覆われ……

「な、何故ここにいるラゴン!」急を察知して駆けつけた昭和ゴジラが勘違いするのも無理は無いが、
佐野史郎と言えば知る人ぞ知るクトゥルフオタク、どの位オタクかといえば自らクトゥルフを題材にしたドラマの主役を演ずるほど。
そしてその時の彼こそラゴンの近親種(吉岡平調べ)にして『死して夢見るもの』の崇拝者『深きもの[Deep One's]』の末裔なのだ!

「そ、その力は……まさか……」昭和ゴジラは絶句する。巨大魚人と化した佐野の中よりあふれ出る、ある力を感じ取り……
『そうだ、ゴジラよ。これぞお前がリドザウルスと闘う時に受けたオタ・エネルギー。今の私には日本中のクトゥルフ・オタクの力が漲っている……
 聞け、『原子怪獣現る』よりも『キングコング』よりもなお古くある怪奇と幻想の力、宇宙的恐怖の力、この力をもって貴様を、倒す――――』

――――始まったか、宇宙的恐怖の暗黒面に落ちたものよ――――
 黒衣の男は一人呟く。
 彼らの計画は次々と連鎖し、プロトンミサイルの爆破による一時的な星辰の乱れが新たな『ダゴン』を呼び起こし、
その戦いがまた新たな陰謀の糧となるのだ……

48 :名無しより愛をこめて:2005/05/21(土) 01:29:43 ID:9JBMvlNs
という事で、新たな陰謀です。ちなみに黒幕が出座するのは夏休み頃でしょう。より具体的に言えば7/9以降。

49 :最悪のアイデア:2005/05/22(日) 20:45:36 ID:cqYsaB8/
(そして今、忌まわしき者どもが再びこの世界に戻ろうとしているのです)
手短に話すと承知しておきながら、延々三時間は話を続けたイタカ。
(御子様?)
(・・・え?あー、悪い、寝てた)
(・・・・・・)
(長いんだよ、話が)
(話はご理解いただけたでしょうか?)
(大体。要するに、“くたあとあくあでいげん”が邪魔者で、星の並びが整ったから復活しようとしてるんだろ?)
(左様でございます)
(それでさ、思ったんだけれど・・・・・・向こうの星辰が整ったから相手は復活するんだろ?)
(左様でございます。既に邪神ガタノゾア、邪神ダゴンも復活の兆しを見せております)
その時、グランドキングは素晴らしいアイデアを思いついた。
(・・・・・・ならさ、こっちも星辰を揃えて復活させちゃおうよ。俺の親をさ)


50 :代用:2005/05/22(日) 20:46:40 ID:cqYsaB8/
(御子様、それは不可能でございます。星の並びが揃うためにはあと数百年の時を必要とします)
イタカの声にかすかに驚きが混じっていたが、グランドキングは気にしない。自分のアイデアに酔いきっていた。
(ならさぁ、何かで代用は出来ないのか?)
(代用?)
(たとえば、宇宙船か何かで無理やり星辰を作っちゃうんだよ)
(それは邪道でございます。我らが主に対する冒涜に・・・・・・)
(あのな)
グランドキングの声が威圧感を増し、イタカを黙らせた。
(“くたあとあくあでいげん”に「安息所」乗っ取られても良いのかぁ?)


51 :全力で助力:2005/05/22(日) 20:48:18 ID:cqYsaB8/
沈黙が流れた。が、その沈黙も長くは続かなかった。
(承知いたしました)
その時、グランドキングの脳裏に星座のようなものが浮かび上がった。
星辰だとすぐに悟る。後はどうやって並べるかだ。
(このイタカ、御子と我が主のため全力を持って助力させていただきます)

(あ、そうそう)
(何でございましょう?)
(あんた、ジャンボキング戦の時俺の事操っただろ)
(申し訳ございません。御子の状態が不安定の時に接触を試み、あのような事態に・・・・・・)
(次から気をつけてくれよ、おい)
そして、グランドキングの意識は再び遠くなっていった。


52 :名無しより愛をこめて:2005/05/23(月) 07:47:11 ID:NL7h7GbO
なんと!土日の休み挟んだらエライことになってる(笑)。
「スペクターが邪神サイド」「佐野史郎襲撃」「ハスター復活計画」…。
黒幕登場の時期から考えりゃ「××卿」が黒幕らしいし…。
「SF板」対「特撮板」で考えてたが、こりゃ第二次「アメリカ特撮」対「日本特撮」大戦だな…。

53 :いざ鎌倉…:2005/05/23(月) 08:37:53 ID:NL7h7GbO
ズン!… ズン!… ズン!…、大怪獣が闊歩する。
エレキングとの戦いに敗れたダメージもけろっと治って、ドクロ怪獣レッドキングが武家の古都を闊歩する。
手にお土産をぶら下げて。
彼はGP会場で激突した老キングコングに会うため、はるばる鎌倉までやって来たのだ。
「妙な色だな?」空を見上げて彼はふと洩らした。
「…まるでツィフォンが来たときみたいだ…。」
気がつくと、老キングコングが逗留する鎌倉のゴジラ宗家邸の前だった。
「やっと着い…。」
そのときだった!
ばりばりばりっっ!!
正門をぶち破ってカマキラスが飛び出してきたのだ。
レッドキングに気づくとカマキラスは大声で叫んだ。
「で、出入りだあっ!!」

54 :レッドキング疾る!:2005/05/23(月) 08:39:55 ID:NL7h7GbO
(出入りだとっ!?)

アタマでそう考えるより早く、レッドキングの巨体は宗家邸に飛び込んでいた。
(ゴジラ一族を襲うなんて、気がふれてやがるぜ!いったいどこのドイツだ!?)
戦いの喧騒へと足は勝手にレッドキングを連れて行く。自分の命より彼はケンカが好きなのだ!
(ここかっ!)
障子をぶち破り、レッドキングは宗家の居室へと転がり込んだ!


55 :老キングコング:2005/05/23(月) 08:45:34 ID:NL7h7GbO
「邪神よ!イハ・ン・スレイに還るがいい!」
片腕から血を流し倒れた昭和と仁王立ちする宗家。
足元にはバラゴンが倒れているが、ピクリとも動かない。
そして、最前列に、奇妙な石を突きつけるようにして立つのは白髪の老キングコングだった!
邪神がものを言った。
「オマエ独りでなんとする?我らが大主の復活は最早誰にも止められはせぬ。」
顎の動きとはまるで無関係に言葉が漏れ出しキバが動くさまは、まるで画像とアテレコがズレた映画のようだった。

「猿ジジイ!無事かっ!?」

そこに!我らがレッドキングが乱入したのである!


56 :名無しより愛をこめて:2005/05/23(月) 08:48:21 ID:NL7h7GbO
果たして事態の収拾はつくのであろうか?
最悪の場合、事態を収めるべく「アニメ板」からあの超有名キャラを…って、かえって事態は悪化するか?

57 :北国馬鹿一代:2005/05/23(月) 08:50:53 ID:vrUGneyN
そろそろコテハンつけておくか。
基本的にこの名前は懐漫板究極超人あ〜る関連スレッド及びメロン板こんな攻殻機動隊は嫌だスレで使ってます。
>52
ふっふっふ、驚いたでしょう?>46-48書いた僕も驚いたwそうかあの人が暗黒面に……
ちなみにスレを立てたのも僕です。

ちなみに、『星の屑』という名前に反応してゾルダ(31)とコスモX(俺の拳が光って唸る)が、というネタも無いでもなかった。

58 :名無しより愛をこめて:2005/05/23(月) 08:59:17 ID:vrUGneyN
>56
アニメ板?誰だろう……分からん。

59 :となりの住人:2005/05/23(月) 12:29:06 ID:NL7h7GbO
彼は「神」であった。
迷子探しを手伝ったりして今でこそ子供に優しい「森の精霊」みたいな扱いであるが、信徒に優しいのは昔からである。
信徒以外にとっての彼は……「邪神」であった。
いまの彼は開発が進みすっかり小さくなってしまった里山に住み、心通わせた2人の女の子の成長を静かに見守っている。
もう立派に成人しそれぞれに家庭を持った女の子たちだが、夏休みになればそれぞれの子供たちを連れ、老いた両親の住むこの町に戻ってくる。
毎年ただそれだけが楽しみだ。
ふわあぁぁぁぁっ……
彼は大きな大きな欠伸をした。
(サツキとメイは元気かな…?)

そのときだった。
空に怪しい歪みが現れたのは。


60 :カウラ対オトゥゥム:2005/05/23(月) 12:31:50 ID:NL7h7GbO
空に「ある種の歪み」が走り、そこからなにか巨大な物体がもつれ合って落下してきた。
二本のツノを振り立て一方の巨獣=超獣カウラが血まみれの姿で立ち上がった。
「(ここは…狭山丘陵のあたりか…)Otuumよ!アンギラス殿は追わさんぞ!」
もう一方の怪物、無数に口があるタコの足=オトゥゥムが、幾つもの口で叫んだ!
「とっくに死んだと思っておれば……。かえすがえすのジャマだて、許さんぞ!」
タコの足が渦巻きのように旋回しながらカウラに襲い掛かってきた。


61 :となりの「彼」出る!:2005/05/23(月) 12:33:44 ID:NL7h7GbO
タコ足の渦巻きがカウラに襲い掛かってきた。
接触すると無数に配された口が、カウラの体を食い荒らすのだ。
距離をとり、回避しながらスキを窺うのが上策だが…。
「まずい、後ろには人間の家がある。無辜の人間を巻き添えにするワケにはいかん!」
タコ足の大渦巻きが、動けぬカウラに接触。
あたりに飛び散ったカウラの血が真紅の霧となって立ち込める!
じりっ!
「ぐぐうぅっ……!」
思わず後退するカウラ。
巨大な踵が、ズズッと滑りながらブルドーザーのように一軒の家に迫っていった。

(サツキとメイの家が危ない!)
彼はお気に入りの破れ番傘を手に、秘密の住処から飛び出していた。


62 :となりのツァトッガ:2005/05/23(月) 12:53:09 ID:NL7h7GbO
超獣対邪神のシリアスな対決のさなかに、出し抜けに、それは現れた。
破れ番傘をさし、オトゥゥムとカウラのあいだに舞い上がった不思議生物。
カウラの目が点になった。
「こ、これは!たしか、『となりの…』。」
しかし、オトゥゥムの反応は全く異なっていた。
「ソ、ソダグイ!!クンヤンで眠っていたのではなかったのか!?」


63 :レッドキング突撃!:2005/05/23(月) 15:07:33 ID:NL7h7GbO
レッドキングの体は、ノウミソより先に動く。
ノウミソは後から追いかけるのである。
もちろん今度もそうだった。
「ギャオオオオオオオオオーッ!」
レッドキングは邪神に体ごとぶつかって行った!
だが、大怪獣の岩石のような体を、ペリシテの魚神はいとも易々と組み止めた。
「愚か者だな、キミは(笑)」
邪神がそのヨリシロに似た口調で嘲笑った。
関節の無い軟体の腕に力がこもり、剣山のようにキバの並ぶ口がレッドキングの首筋に伏せられた!
ぶしゅううううっ!!たちまち噴水のように鮮血が吹き上がった。

64 :3.:2005/05/23(月) 17:01:36 ID:NL7h7GbO
ぶしゅううううっ!!レッドキングの半身がたちまち真紅に染まっていく…。
「これで終いです。あっけないものですね。」血を啜りながら邪神がほくそえんだ。
…普通の怪獣ならそうだろう。
だが、レッドキングは普通の怪獣ではない。
ぱちっ!
出血によりレッドキングの体の中で、あるスイッチが入った。

65 :上のタイトルは「あるスイッチ」、こっちは「レッドキング逆襲」…:2005/05/23(月) 17:04:28 ID:NL7h7GbO
出血によりレッドキングの体の中で、あるスイッチが入った。
たちまちレッドキングの血管に炎が!神経にイナヅマが走る!
血を流し、命を燃やして闘うことの悦びが官能的なまでに高まり、破壊のエクスタシーが瞬時に全身を支配した!
「ぎゃおおうっ!」
悦びの絶叫を上げながら、レッドキングは己に食い込む邪神の腕を力任せに振り解いた!
「なんだって!?」驚く邪神。
レッドキングはそのまま相手を持ち上げ叩きつけると、力いっぱい大地に叩きつけた。
「そのまま押さえておれ!」レッドキングの傍らに老キングコングが飛び込むと、何かを邪神の額に押し付けた。
キングコングの手の下から光が!そして煙が上がった。


66 :「邪神祓い」:2005/05/23(月) 17:07:17 ID:NL7h7GbO
キングコングの手の下から光が漏れ、そして煙が上がった。
「ご、ごああああああああああああああああああっ!」
邪神の口から苦悶の叫びが発せられ、激しく身悶えしてその「何か」から逃れようとするが、レッドキングの怪力がそれを許さない。
ついに邪神は動かなくなった。
「………もう放してもよいぞ…。」
レッドキングが手を放したあとも、キングコングはしばらく手の平を動かぬ邪神に押し付けていたが、やっと老人のように大儀そうに立ち上がった。
見ると、邪神の額には灰色の石が押し付けられている。
「………サル爺さん…、なんなんだ?この石は??」
「光の神……エルダーゴッドの石じゃ。」
そうキングコング言い終わらぬうちに、変化が始まった。
邪神の体がどんどん縮み、あっというまに人間の男性へと変わってしまった。


67 : 邪神を愛した男:2005/05/23(月) 17:09:52 ID:NL7h7GbO
「普通邪神に体を乗っ取られたら、ヨリシロの魂は発狂し存在しなくなってしまう。
ところが、この男は…。」意識を失った佐野史郎の体を見下ろしキングコングは語った。
「…この男は、そうならなかった。なぜなら邪神たちを愛しておったからじゃ。
邪神を愛し、邪神に体を乗っ取られたことを愛し、邪神として振舞うことを愛しておった。」
「…だから魂も発狂しなかったし、無くなりもしなかった……ということですか。
しかし何故それに気づかれました?」腕を押さえながら昭和ゴジラが尋ねた。
「『あっけないものですね。』ヤツはそう言いました。」コングは昭和を振り返った。
「…話し方です。邪神本来でなく、人間らしい話し方をしていました。
だから、ヨリシロとなった人間の人格が消滅していないと気づいたのです。
もし、完全に邪神化しておれば…。」そう言いながら、キングコングは佐野史郎の横に落ちている灰色の石を拾い上げた。
「完全に邪神化しておれば、この石では効かなかったでしょう。」


68 :GK電話する:2005/05/23(月) 20:04:37 ID:oEN1peg6
「あー、もしもし、ジュダ様っスか?俺です、グランドです。いえいえ、もう構成元の名前は良いです、ええ」
電話でグア星に居るグア三兄妹の三男・ジュダと電話で話すグランドキングを見ながら、
ダクミランは先ほど尋ねて後にしろと言われた質問を思い出していた。
(ぐ、グランドさん、どこに消えてたんですかぁ?もう皆大騒ぎに・・・・・・)
(やかましい!あとにしろ!)
(あ、後って・・・・・・)


69 :GK電話する・その2:2005/05/23(月) 20:05:56 ID:oEN1peg6
「あはははは、マジですか、カニ座に突っ込んだ?さすが宇宙の王者、やることスケール大きいですなぁ」
そう言いながらグランドキングはメモ用紙に何か書き、ダクミランに突きつけてきた。
“シズルン、エドラス、バゼリア、メカバルタン、集められるだけのグア兵を大至急集めろ”
「それでですねえ、ベムズン、ギエロニア、キングジョーグを貸して欲しいんです。いや、危ない事になんか使いませんって」


70 :グア軍団集結!:2005/05/23(月) 20:08:44 ID:oEN1peg6
ダクミランの呼びかけであっという間に集まったグア軍団。一体何事かと皆憶測を交わしている。
「ねえねえダクミンー」
蟻地獄ファイティングベムの異名を持つシズルンがダクミランの肩をチョイチョイとつついてきた。
「なんだぁ、シズルン?」
「グランド、僕らを呼んで何をするのかぁ。誰か殺すのー?」
「シズルン、物騒な事を言うな!多分、違うと思うけれど・・・・・・」


71 :グアー!:2005/05/23(月) 20:11:49 ID:oEN1peg6
二匹が言い合いを交わしていると、グランドキングが現れた。
グア兵が一斉に「グアー!」と敬意(?)を表す敬礼を行う。
やられた時に叫ぶ「グアー!」とは別の言い方で言っているのだが、グランドキングにその違いは余り分からなかった。
「急な呼びかけに良くぞ集まってくれた、さすがグア軍団の戦士たちだ!」
「グアー!」
「いいか、今日は素晴らしい知らせがある!」
「グアー!」
「俺の本当の親の名前が分かったのだぁ!それでだ、皆に俺の親を起こす手伝いをしてもらいたい!」
「グ、グア?」


72 :任務:2005/05/23(月) 20:14:40 ID:oEN1peg6
「本当の親ってどういうこと〜、グランドの親はジュダ様でしょ〜?」
「ジュダ様は、俺を引き取ったに過ぎないんだよ、シズルン。俺の本当の親、ハストゥールはアルデバラン、黒のハリ湖にいる!」
「それで?」
「だが、起こすには“目覚まし”が必要らしい。それが厄介でな、星辰を揃える必要があるんだ」
シズルンは納得がいったのか、あー、と頷いた。
「そこで、だ。星の代わりは宇宙船でも大丈夫らしい。というわけでシズルン、エドラス、バゼリア!」
「うん?」「えっ?」「は?」
「お前たちには怪獣戦艦ベムズン、ギエロニア、キングジョーグに分乗し、それぞれのポイントへ向かってもらう!」


73 :メカバルタンの任務:2005/05/23(月) 21:14:34 ID:oEN1peg6
グア兵たちが怪獣戦艦のメンテナンスを行い、シズルンたちがグランドキングの示したポイントを
宇宙海図で調べている間、メカバルタンはグランドキングに呼ばれていた。
「メカバルタン、お前には別の任務を与える」
普段から無口のメカバルタンは、今回も無言で命令を待った。横に控えるダクミランも無言のままだ。
「お前も宇宙忍者の一員だ。ダクミランを会場へ戻す。会場の行動を監視しろ。変化があったらすぐに知らせるんだ」
「じゃあ、あの、私は・・・・・・」
「ダクミラン、お前は撹乱が仕事だ。それと・・・・・・」
「それと?」
「万一のために、マグマ星人三人衆も出撃できるよう連絡しておけ。ああ、楽しみだ。早く会いたいなぁ」
そう言いながら立ち去るグランドキングを見送るダクミランは無言のメカバルタンに声をかけた。
「変わっちゃったなぁ、グランドさん」


74 :北国馬鹿一代:2005/05/24(火) 08:44:41 ID:o4Uc9KKR
と、と、となりの……そう来たかぁっ!?

佐野先生の顛末は概ね予想通り。邪神を愛したが故により強大な力を得る可能性もあったんですけどね。

75 :名無しより愛をこめて:2005/05/24(火) 15:03:55 ID:3FtuhBsO
「怪獣を愛した男が怪獣と一体化し、更なる力を得て大暴れ」の展開は、前々回の「名前に濁音の無い怪獣GP」のカニックス対タイラントでもうやってたもんで(笑)。
だから今回は逆の展開に…。
「となりのツァトッガ」はちょっと前「SF・ファンタジー板」の「クトゥルー・スレ」で話題になっとりました。


76 :ト×ロ対オトゥゥム?:2005/05/24(火) 15:15:04 ID:3FtuhBsO
「ソ、ソダグイ!?」
驚くオトゥゥムの前で、トト×の姿に変異が生じた。
墨でも流したように体色が黒に変わり、瞳から穏やかさが消えた。
そしてト×ロの口からオトゥゥムの声に混じるものとよく似た音が漏れ出した。
ごぼごぼごぼっ…。
そのとき、カウラには確かにオトゥゥムが怯んだように見えた。
(オレの理解できぬ会話が交わされているのか!?)
しばしカウラと×トロを見比べるようにしていたオトゥゥム…。
しかしトト×が脅しつけるように手を振ると、諦めたのか、後方の空間の一点めがけ、まるで水が下から上に流れるように、凝集しアッというまに姿を消してしまった。
「しまった!?GP会場に行ったのか?」
「GP会場?オトゥゥムのヤツなら、あそこだよ。」焦るカウラに、×トロは頭上を指差し言った。
「…あやつなら空に帰った。あやつの在所は北の海のはずだがなぁ。」
いつのまにか体色も茶色に戻っていたトト×は、カウラの足元を覗き込みながら言った。
「……牛くん、キミの足元にワシの大事な人の家があるんだ。壊さぬよう、そっと足をどかしてくれたまえ。」

77 :ドクター・イーブル:2005/05/24(火) 15:17:21 ID:3FtuhBsO
裏切りを宣言したスペクターのNo1ことE・ブロフェルドが再度画面に姿を現したとたん、
「悪の帝王」控室は蜂の巣をつついたような大騒ぎになった。
ただし、ブロフェルドが想像していた類の騒ぎではない。
「おお!ドクター・イーブルだ!」「イーブルだ!イーブルだ!」「オースチン・パワーズ呼んでこい!」
ブロフェルドの顔が怒りで真赤になった!
「うるさいっ、このバカどもっ!ワタシはあんなシモネタ野郎のイーブルなどではないっ!わたしこそ…」
アタマから湯気の出る勢いで怒りまくるブロフェルドだが、「悪の帝王」たちはもちろん相手にしない。
相手が気にしていることを的確に見破り、精神的ダメージを与えるという素晴らしい!…というか、姑息な攻撃である!さすがは「悪の帝王」だ!
「イーブル!イーブルっ!!」
「ほんとにツルツルあたまだぜ!」
そして!?

「ドクター・イーブルっ!ミニ・ミーはどこいったぁ!?」

最後の言葉が一際大きく響いた瞬間、ブロフェルドの顔がトマトのように真赤になったかと思うと、イスの向こうにヒックリ返った。
そして…。


78 :しばらくおまちください…:2005/05/24(火) 15:23:15 ID:3FtuhBsO
画面に

「しばらくお待ちください」

の表示がでた。
「ざまあみやがれ。」誰かがつぶやいた。
みんな同感だった。



79 :パーティ会場:2005/05/24(火) 22:02:30 ID:VG8xNbsk
ダクミランとメカバルタンが会場へ向かうと、一体のファイティングベムが現れた。
ジュダのファイティングベム、ザビデンである。彼だけはグランドキングが個人的に呼びつけていたのだ。
「グランドさん、このザビデンに何か御用で?」
「よぉし、いいかザビデン。お前には一番大事な任務を与える!」
「はい!」
グランドキングがゴソゴソと箱を漁ると、数枚に束ねた紙を取り出した。
「ザビデン、お前はこれの準備をしろ」
「これは・・・・・・」
「ハストゥール歓迎パーティ会場の設計図だ!」


80 :出撃前:2005/05/24(火) 22:03:09 ID:VG8xNbsk
一方、ポイントを突き止め、怪獣戦艦のコンピューターに位置をインプットし終えたシズルンたち。
「あとは出撃を待つだけだねー」
「しかし・・・」
キングジョーグを見上げながら腕を組むエドラス。
「何でまた、星を並べる事がハストゥールとやらを目覚めさせるんだ?」
「いいじゃん別に。暇だったんだしさ」
「ジュダ様に報告すべきではないのか?」
「報告する必要あったらグランドさん、電話した時報告してるよ」


81 :怪獣戦艦とスピーカー:2005/05/24(火) 22:05:30 ID:VG8xNbsk
そう言いあっている三匹の横で、グア兵たちが特大スピーカーを用意していた。
訊ねると、グランドキングが用意しろといったらしい。
何でこんなものを首を傾げていると、グランドキングが上機嫌でやって来た。
どこかで聞き覚えのある曲を口ずさみながら。
「チャカチャカチャンチャー♪、チャカチャカチャンチャー♪、準備できたかぁ!?」
「ええと・・・何時でも出撃は可能ですけれど」
「そうかぁ!」
前にも増してウキウキとした感じのグランドキング。
それを見て、エドラスは嫌な予感を覚えた。
「あの、グランドさん」
「ん?」
「怪獣戦艦、起動ォォォォ!とか叫んで、『GFW』の音楽勝手に鳴らすなんて下らない真似する気じゃないですよね」
グランドキングはスピーカーを叩き壊すと、泣きながら走り去っていった。


82 :出撃!:2005/05/24(火) 22:07:45 ID:VG8xNbsk
「えーと、準備いいですかー」
グランドキングが部屋に引き篭もってしまったため、急遽ザビデンが管制室に陣取る事になった。
モニターには、付近への被害を避けるべく富士山麓へ移った怪獣戦艦が映っている。
「ベムズンのエドラスOK?」
『OK!』
「ギエロニアのバゼリア、OK?」
『多分』
「キングジョーグのシズルン、OK?」
『僕早く出撃したいー!』
「オーケイ、それじゃあ怪獣戦艦、出撃!目標は宇宙空間のポイントA、B、C!」
『ラジャー!』
合図と共に三大戦艦が地面を抉る爆風を撒き散らし、空へ昇る光となって宇宙へと飛び立って行った。


83 :怪獣戦艦宇宙へ:2005/05/24(火) 22:39:28 ID:VG8xNbsk
怪獣戦艦は早い。
あっという間に地球の大気圏を突破してしまった。
「こちらエドラス、これよりポイントAに向かう!」
「同じくバゼリア、ポイントBへ向かいます!」
「いってらっしゃーい」
キングジョーグから離れ、飛び去っていく二機を見送るシズルン。
「そういや、富士山麓、なんか良い感じに焼けてたなぁ」
自分もポイントCへ向かおうとしたその時、衝撃と共に警報が鳴り響いた!
「あ、あれぇ!?」


84 :陽電子流撃砲:2005/05/24(火) 22:43:13 ID:VG8xNbsk
モニターに目を向けると、どうやら何者かに攻撃されたらしい。
揺れはやんだが、警報はまだ鳴り響いている。
「コンピューター、船体破損率はぁ?」
「船体破損17パーセント、活動ニ影響ナシ」
「攻撃者は?モニターに出せるー?」
モニターに映し出されたのは、カメバズーカを吹っ飛ばしたスペクターの戦闘衛星だった。
だがシズルンにはそんな事知った事ではない。破壊する対象が出来たというだけの事だ。
少しくらいなら暴れても良いよな、そうシズルンは勝手に決めると通信のスイッチを切ってしまい、キングジョーグを衛星に向けた。
「ぶっ壊してやるー!」
キングジョーグの手の甲から陽電子流撃砲が放たれる!
二発目を撃つ間もなく、戦闘衛星は一撃で爆破され、破片が地球へと降り注いでいった。


85 :敵を認識:2005/05/24(火) 22:45:15 ID:VG8xNbsk
「こんなに脆いんじゃ、僕つまんなーい!」
『ルン・・・シズルン!応答しろ、シズルン!』
ザビデンの声が通信装置から聞こえてきた。向こうから無理やり繋いだらしい。
「はいはい、こちらシズルン」スイッチを入れて答えるシズルン。
『何をやっている!既にエドラス達はポイントへ近づいているぞ!』
「ザビデン、面白いよ、敵だよ、敵!衛星が攻撃してきたよ!」
『なに、敵!?既に我々の行動が知られたか!?』
「さあ。でも無差別攻撃っぽかったけれどね」
『映像を送ることができるか?』
「簡単、簡単」
モニターに録画された衛星の映像を地球へ送るシズルン。
数秒の間を置き、ザビデンの声が再び聞こえてきた。
『確認した。我々の行動を知られたと考え、対策を練る。お前は大至急ポイントへ向かえ!』
「はいはーい!」


86 :北国馬鹿一代:2005/05/25(水) 03:15:17 ID:sIw4gj7l
つるつるというと……『王様と私』のユル・ブリンナー?『荒野の七人』だっけ?(オースティン・パワーズ見てないんで
初代スレは見てないからよく分からないけど……オトゥゥムってニャル様じゃないんだ。

……GFW……何?

87 :名無しより愛をこめて:2005/05/25(水) 08:17:55 ID:Jl2hxohL
007シリーズでスペクターのエルンスト・ブロフェルドを演った役者は顔出しだと…、
ドナルド・プレザンス(…二度死ぬ)、テリー・サバラス(女王陛下の…)、チャールズ・グレイ(ダイヤモンドは…)、マックス・フォン・シドー(ネバー・セイ…)。
オースチン・パワーズのドクター・イーブルは衣装や背格好から見てD・プレザンス。
だから、イーブルはプレザンスのブロフェルドと同じく禿げ…。

オトゥゥムはニャル様ほどの大物ではなくクトゥルー配下の小神で、B・ラムレイが設定したらしい。
前GPでのガマロンとウルトラエースのボジションを独りでこなせるモンスターとして起用しました。
ここは「特撮板」だからクトゥルーみたいな「SF板」の大物は出さないつもりだったので、小神を引張ったのが……、ハスターまで出そうな…(笑)。
トトロまで登場し、もう板違いというより「特撮」「映画」「アニメ」「SF」板クロスオーバーに…。どうしよう?

GFWは「ゴジラ・ファイナル・ウォーズ」の略。
「ガイガン機動っーーーー!」のシーンがカッコいいため、あちこちでパクられてます。
このスレでも他に「キングジョー!機動ーー!」てのがあるくらい。


88 :色々問題が…:2005/05/25(水) 15:02:55 ID:Jl2hxohL
「……ワシが惰眠を貪ってるあいだに、とんでもない事態が進行しているようだな。」
トトロの住み処にはトトロと、カウラの人間体=蟹江敬三が向き合って座っていた。
「…ワシの名は……ソダグイ、ツァトッガ、ツアソグア、サダゴワ……好きなように呼んでいいぞ。」
「トト×殿ではいけませぬか?」
「それだと色々問題あるしな………じゃツァトッガにしてくれ。」


89 :試験に出すぞ:2005/05/25(水) 15:05:07 ID:Jl2hxohL
「ではお尋ねします…ツァトッガ殿。貴殿ら『神』とは如何なる存在なのでしょうか?」
「ワシらは遥かな昔、タコボウズ…クトゥルーらとともにこの星に到来した神々の一柱じゃ。オトゥゥムはタコボウズのしもべの小神じゃよ。」
(なんと!コイツはあのオトゥゥムより上級の神なのか!)
驚くカウラにかまわず、ツァトッガは続けた。
「われらは地球外どころか宇宙外の存在なれば、この宇宙を支配する法則の埒外にあるのだ。そして、上級の神格ほど法則埒外の度合いが強い…。
この宇宙の法則でタコボウズにもまともに効くのは、惑星間に作用するいわゆる「大きな力」…、重力ぐらいだろうな。
よく覚えておけよ。重力だぞ。」
ツァトッガは「試験に出すぞ」とでも言うように、しつこいくらい念を押した。
カウラはさっき以上に驚愕した。なぜなら……。
(まさかこの魔物は、オレに自分たちの倒し方を教えてくれているのか!?しかし、なぜに!?)


90 :弟子を遣わそう:2005/05/25(水) 15:06:44 ID:Jl2hxohL
「…なぜそのようなことまでお話くださるのですか?」驚きを隠し切れない表情でカウラは尋ねた。
「ワシは気紛れだからな。……いいか、無駄な攻撃して時間を無駄にするなよ。
オマエたちの武器はすべてこの宇宙の諸法則の中にある。だが、タコボウズはその外にいるんだ。だから、オマエたちの武器はタコボウズには無意味だ。効くとか効かないじゃない。意味がないんだ。ドゥー・ユー・アンダスタンド?わかったか??」
「判りました」ツァトッガの先生口調に押し切られるようにカウラは頷いた。
「…判りましたが、しかし…。重力が有効だとしても、どのように利用すれば……。」
「…使いようが無いか??………それじゃ仕方ない。大サービスだ。ワシの弟子を遣わそう。腕なら立つぞえ。」


91 :めぐり合いに恵まれて…:2005/05/25(水) 15:09:09 ID:Jl2hxohL
「ワシの弟子を遣わそう。」とツァトッガは言った。
「お弟子さんをですか!」
「そうじゃ。ワシが出てって、タコボウズとプロレスやったりしたら、もうこの星はお終いじゃからな(そうなったらサツキやメイも……)。」
カウラにはもちろんツァトッガの内心までは読めなかった。
しかし、この邪神の心の中に、「自分にも理解することのできる何か」があることだけは感じ取ることができた。
(東映地獄の百目殿、アンギラス殿、ペロリゴン殿、そしてこの方。みんな偉大な、大きな方ばかりだ。オレはなんと巡りあいに恵まれているのだろう。)
自分の心の中で、ト×ロのことが「コイツ」から「魔物」を経て「この方」へと変っているのにカウラは気づいていなかった。


92 :顔無し:2005/05/25(水) 15:18:06 ID:Jl2hxohL
「それではオレはこれで失礼します。お礼はそのうちスタジオ・ジブリの方に…。」
「それだけはやめて。」

そして、蟹江敬三こと超獣カウラは去っていった。
ツァトッガのチャーターしたネコバスに乗って…。
狭山丘陵の神が再びまどろみの淵に沈んでゆく。
そのとき……

「…ずいぶんおしゃべりだったな。」

ト×ロが薄目を開け声のしたほうを眺めると「まっくろくろすけ」が一匹、ぽつねんと佇んでいる。
「…顔無し…か…。」


93 :それほど大事か?:2005/05/25(水) 15:20:20 ID:Jl2hxohL
「それほどにサツキとメイってのが大事か?ハスターにとってのハイータと同じようなものなのか??」尋ねる まっくろくろすけの言葉にはどこか相手を嘲るような色あいが感じられた。
「……そうかも…しれん。」
相変わらず眠そうに×トロは答えた。
「……そうかも…しれん。もし…。」
そして、トト×の目からフッと眠気が消えた。
「…もし誰かがサツキやメイの幸せを踏みにじろうとするなら、このワシが相手になるだろう。それがタコボウズであっても…、顔無し、オマエであってもな。」

「まっくろくろすけ」はケラケラ笑うと、闇に溶け消えてしまった。


94 :北国馬鹿一代:2005/05/26(木) 00:46:19 ID:0ShjhP7Y
>87
大体了承。ニャル様に突込みが来ないのはさておき。
後、『保志のクズ』……間違い、『星の屑』でシャア板クラシックも入ってますね。
ゾルダとコスモXが来たら新シャア板もやって来る……

……特オタの力を得た黒幕の卿に対抗すべくガノタの力を得た二人が……てのも考えないでもなかった。反省している。

95 :名無しより愛をこめて:2005/05/26(木) 07:50:05 ID:S1nxlZLc
>>94
「ニャル様」の名が出たので「まっくろくろすけ=顔無し(ニャル様は「顔の無い神」)」として登場。
でもこれ以上は活躍しない予定。
あれが活躍しちゃったら話がほんとに「混沌」状態になるもんで。
おなじ理由でツァトッガ登場もここまで。
代わりにツァトッガの弟子としてクンヤン在住のあの怪獣が再登場予定…。

東映地獄を出した時点で東映アニメ界も考えてました。
「東映(特撮)地獄」への侵犯に怒り東映アニメ軍が侵攻!
最終的にはアニメ界対特撮界になって、ガンダム、エヴァンゲリオン連合軍とゴジラ、ガメラ、ゼットンなんかが激突。
……それをやらないだけの正気はまだ残ってました。

96 :前スレ358少年:2005/05/26(木) 15:01:44 ID:S1nxlZLc
となりの部屋から賑やかな歓声がどっと上がった。
「メフィスト、なにかあったの?」358少年は、ちょうど隣りから戻ったメフィストに尋ねてみた。
「ああ、裏切りやがったイーブルとか言うヤツからまた連絡が入ったんで、『悪の帝王』どもが総攻撃しやがったのさ。おかげでイーブルは卒中おこしてバタンきゅうだ。」
…イーブルじゃなくてスペクターのブロフェルドだな。
「で、なんの連絡だったの?」
「…そういやぁ、聞かなかったな…。」
「だめじゃないか、メフィスト!大事な話だったかもしれないのに!」
「…おまえ、賢いな。ほんとに12歳なのか?」
「もちろんだよ!」358少年はちょっと胸を張ってみせた。
2人の話はそれだけだった。
だが、ブロフェルドが連絡してきたのには、やはりちゃんと意味があったのである。


97 :キングザイガーの居場所:2005/05/26(木) 15:04:19 ID:S1nxlZLc
358少年とメフィストが賑やかに話していると、黒猫が以上に雰囲気の暗い中年を連れて入ってきた。
「黒猫さん、お帰んなさい!となりの人もひょっとして妖怪?」
「鋭いねボウヤ。」と言いながら、黒猫は358少年のおでこをツメで触りながら言った。
「…これは私の親戚で猫道人(河童の三平)という妖怪さ。実はいままで密かにキングザイガーの行方を探らせていたんだよ。」
メフィストがイスから飛び上がった。
「見つかったのか!?」
「ああ、たぶんな。」黒猫に代わり猫道人自身が答えた。
「キングザイガーとかいうヤツがいる可能性が強いのはただ一ヶ所だけ。
前のGPでリドザウルスが潜んでいた闘場地下深くにある大空洞だ。」
そのとき、隣室でさっきのものとは全く異なる種類の歓声があがった。

98 :ヤディス山:2005/05/26(木) 15:05:51 ID:S1nxlZLc
「なにかあったのか?」ドアを開けるなり黒猫が尋ねた。
「島だ。」と答えたのは宇宙の帝王ゴアである。「…太平洋に島が現れた。偶然座礁した自衛隊のナラマルとかいう軍艦になにかあったらしい。」そう言いながらゴアは室内に設えられた大型プラズマ画面を示した。
画面には平な部分が全く無い、尖ったシルエットが映し出されていた。
岩肌は黒く、その上を濃緑色の海草がびっしり覆っており、先端近くには何かの建造物の姿がある。
黒猫の縦長の瞳孔が線のように細くなった。
「これはヤディス山だ!すぐ放送を止めさせろ!」


99 :ガタノソア:2005/05/26(木) 17:06:27 ID:S1nxlZLc
「とりあえず結界で包んでしまったから一安心だ。」
しばしの奮闘のあと、汗を拭き拭き黒猫は腰をおろした。
別室から、悪魔道人やイグアナ母娘それにツバサ大僧正が唱える何やらの呪文が聞こえてくる。
「黒猫殿?私たちにも教えてもらえんか?ヤディス山というのは何なのだ?」ミスターKが尋ねた。ミスターKの横で358少年も興味津々の顔で説明を待っている。
黒猫は少年の頭に手を乗せ言った。
「ぐたんた、たのたー、ぐたんと、がたのとーあ、がたのそあ、がたのぞあ……国や時代によって様々に呼ばれはするが、いずれも同じ、一柱の邪神がいた。
ムー大陸のヤディス山頂にある石造りの神殿に祭られていたが、大陸とともに海の底に沈んだと伝えられる神だよ。ボウヤは知ってるんじゃないかな?」
「そうかガタノゾア!ウルトラマンティガの最後の敵だね!?アレが復活したんだ!」358少年が叫ぶと黒猫は頼もしそうに頷いてから話を続けた。

100 :散歩する島:2005/05/26(木) 17:09:48 ID:S1nxlZLc
「そうかガタノゾア!ウルトラマンティガの最後の敵だね!?」358少年が叫ぶと黒猫は頼もしそうに頷いてから話を続けた。
「あの神の最大の能力は石化なのだよ。しかもゴルゴン三姉妹のように直接見なければ大丈夫などというものではない。
鏡に映った象であろうと、死者の瞳に残った陰であろうと、邪神の姿を見た者は石になるのだ。」
358少年がびっくりしたウサギのように飛び上がった!
「そ、そんなやつテレビ中継しちゃったら大変だよ!」
「そうだ。テレビを見た人間は全て石になってしまうだろうね。…だがボウヤ、安心するのだ。ワシらで神殿の周りに結界を張ったから、テレビ中継などできはしない。」
「だがそれだとまだ問題があるぞ!」ミスターKが口を挟んだ。
「ねえ白髪のおじさん(358少年はレインボーマンを見たことがなかった)。いったい何がもんだいなの??」
358少年が見上げて尋ねると、固い言葉でミスターKは答えた。

「あの島は動いているんだ。この東京目指してね。」


101 :GK密談:2005/05/26(木) 21:57:46 ID:P3VtEwH+
「グランドさん、グランドさん!」
太平洋に島出現の報を受けたザビデンはグランドキングの部屋のドアを激しくノックした。
先ほどシズルンが破壊した攻撃衛星はアメリカのものだと判明している。
「グランドさん、居ないんですか!」
だが、中からグランドキングの話し声が聞こえてくる。
ドアに耳(?)をつけ、聞き耳を立てるザビデン。
「・・・マジかよ、スゲえな、クトルー(?)も・・・で・・・イタカに護衛に・・・そうそう・・・ロイガー?ゾイガー?あ、ロイガーね・・・」
「グランドさん!?」
ドアが開き、グランドキングが顔を出した。部屋の中を覗くと、彼以外誰もいない。
「何だよ、ザビデン!」
「あの・・・今、誰と話をしていたんですか?」


102 :GK”復帰”:2005/05/26(木) 21:59:38 ID:P3VtEwH+
「あの・・・今、誰と話をしていたんですか?」
「誰だっていいだろ。用件何だよ」
気を取り直し、島出現とシズルン攻撃を知らせるザビデン。
「アメリカの衛星に?」
島出現には大して驚かないグランドキングは、目を輝かせると管制室に向かって歩き出した。
「あ、あの」
「ザビデン、パーティ会場建設に戻っていいぞぉ。後は俺に任せとけ!」
「しかし、敵に知られたとなると・・・」
「心配するなぁ、こっちには心強い“味方”がいるんだからな!」


103 :ダクミラン会場へ:2005/05/26(木) 22:01:12 ID:P3VtEwH+
一方GP会場へ戻ったダクミラン。メカバルタンは影から監視中。
「撹乱しろって、どうやって撹乱すれば良いんだか・・・」
会場はまだキングシーサーとペアモンスキングの戦いが始まっていないらしい。
と、会場から大急ぎで出て行くメガロとエビラに出くわした。
「気をつけろ!」
乱暴にダクミランを突き飛ばし、走り去っていくエビラ。
突き飛ばされた拍子に尻餅をついたダクミランは、メガロに助け起こされた。
「大丈夫か、おい」
「え、はあ・・・何かあったんですか?」
「一大事だよ、一大事。ゴジラ宗家の家に殴りこみかけた馬鹿がいるんだ!」
「殴りこみ!?」


104 :控え室での会話:2005/05/26(木) 22:03:26 ID:P3VtEwH+
「あー、その話聞いてるっス。ねえ、コスモのアニキ」
メガロと別れ、控え室に戻ったダクミランを出迎えたムカデンダーは、彼の話に頷いた。
控え室にはコスモリキッド、エンマーゴ、ミエゴンが残っており、
テーブルの上にはコックリさんを呼ぶための道具が揃えてあった。
「噂が流れるのは早いモンですねぇ」
「まあ、何しろ襲われたのがゴジラ一族っスからね。一大事っスよ!」
「で、襲撃者は・・・」
ダクミランの問いに、エンマーゴが重々しい口調で答える。
「人間の、佐野史郎という男じゃ」


105 :一体誰を・・・:2005/05/26(木) 22:05:28 ID:P3VtEwH+
「佐野史郎?ゴジラ大好きの佐野さんが!?」
「確かに佐野氏はゴジラが好きだが・・・それと同等、いやそれ以上にクトゥルーが大好きなのだ」
「く、くとぅるー?」
どんどん予期せぬ情報がもたらされ、困惑するダクミラン。
その時、沈黙を守っていたミエゴンがいきなり立ち上がった。
そして、部屋の中を見回すとダクミランに顔を向ける。
「ダクミランさん・・・・・・誰を連れてきたんです?」
「えっ!?」
ギョッとするダクミランだが、それはコスモリキッドとムカデンダーも同じだった。
「だ、誰も連れてなんかいませんけれど・・・」
慌てて言い逃れをしようとするダクミラン。だが“連れ”は余りに潔すぎた。
火花が飛び散り、テーブルが爆散する。思わず身を守るコスモリキッドたち。
爆発による煙が晴れると、部屋の中央にはメカバルタンが立っていた。


106 :おかわりっ!:2005/05/27(金) 15:06:23 ID:tfuhAYSD
「おかわりっ!!」
レッドキングが勢いよく茶碗を突き出した。
もう10杯目である。配膳係のバランが渋い顔だ。
一杯に松坂牛の生け作り(ようするに生きた牛)を100頭近く盛りつけなければならないので、食費がかかってしょうがないのである。
老キングコングもすっかり呆れ顔だ。
(だがオヤジは機嫌がいい…。)と昭和は思った。
機械である宗家の心の機微など、息子の昭和ゴジラでなくてはわからないだろう。
(宗家はこのレッドキングのように理屈をこねない怪獣らしい怪獣が好きなのだな。)
レッドキングは殴りこみ騒ぎのあと、老キングコングの押しかけボディーガードとしてゴジラ屋敷に居座っていた。


107 :チタノザウルス:2005/05/27(金) 15:08:06 ID:tfuhAYSD
「おかわりっ!!」
レッドキングが通算11杯目を要求したとき、ガラガラっと引き戸を乱暴に開く音がし、続いて誰かがドンドン足尾荒くやって来た。
(また敵か!?)昭和が中腰になり、レッドキングが乱暴に茶碗を置いた。

ドンドンドンドンッ…がらっ!

宗家の居室に慌てふためいて飛び込んで来たのはチタノザウルスだった。
「そそそそそそそ、宗家!たたたたたたた、大変大変!」


108 :落ち着いて話せ:2005/05/27(金) 15:10:50 ID:tfuhAYSD
「たたたたたたた、大変大変!」
「何が大変なのだ!落ち着いて話せ」
昭和ゴジラに促され、チタノザウルスはペタリと腰を降ろすと、自分の尻尾のヒレで汗を拭き拭き話しはじめた。
「もも、モンスターXから連絡です。ままま、まずは、スペクターがううう裏切りました。ヤツラはなっからじゃじゃ邪神サイドだったんでー。富士のすそすそすそ裾野に展開した兵器軍がぜぜ全滅ですぅ。」
「ふん、あのような如何わしい輩を迂闊に信用するからだ。」突き放すように宗家は言った。
「…で、スペクターの兵器は野放しか?」とこちらは昭和。
「…いやいやいやいや、グランドキングのうう宇宙艦隊がブッ潰したそうですよ。」
「GKが?……このタイミングで宇宙艦隊とは…、随分手回しのいいことだな。」宗家の赤い機械の目がギラッと光った。


109 :予想していた?:2005/05/27(金) 15:12:08 ID:tfuhAYSD
チタノザウルスの報告はつづいた…。
「それから、それから、それから…ね。たたた、太平洋に現れた島はガタノゾアの神殿で、日本めざして移動しているって。」
「やはり来たか。」想定範囲内と言わんばかりに宗家は言った。
「やはり??……宗家はアヤツの到来を予想されていたのですか?」
「刺客が来おったからな。」
機械の顔に表情など無い。だが、昭和は宗家が笑っていると感じた。
それ以上は答えぬ宗家に代わって、老キングコングが口を開いた。
「ガタノトーアの持つ最も危険な能力は石化じゃ。それも極めて強力で、どんな形であろうと、ヤツを見たものは石となる。だが体は石化されても脳は石化させぬという特徴があるのじゃよ。」
「体は石化しても脳は石化しない………、あっ!そうか!!」昭和はポンと手を叩いた。


110 :負けぬぞ!:2005/05/27(金) 15:14:12 ID:tfuhAYSD
「あっ!そうか!!」昭和はポンと手を叩いた。
「そうなのじゃ。」老キングコングも大きく頷いた。「普通なら、石化された者は意識を残したまま永劫の時を過ごさねばならん。だが宗家は…。」
ここでコングが無言で促すと、ゴジラ宗家が説明を引き継いだ。
「ワシの体は金属、生身の部分は脳だけだ。だがガタノトーアの石化は脳には及ばぬ。だからワシと二機のメカゴジラは石化を恐れる必要など無いのだ。」
「故に…、邪神どもは事前に宗家を除こうとしたのですな!」
そして昭和は知った。
(邪神どもはオレたち怪獣を「取るに足らないもの」とは思っていない。
それどころか、行く手を塞ぐ障害と認識しているのだ!)
昭和、宗家、そして老キングコングのあいで力強い視線が交わされた。
負けぬぞ!邪神め!
無言の連帯が座を支配したそのとき、レッドキングの元気な声が轟き渡った。

「おかわりっ!!!」


111 :意気あがる!:2005/05/27(金) 15:15:53 ID:tfuhAYSD
一方、GP会場の「悪の帝王たち」も宗家や老キングコングと同じ分析をしていた。

居並ぶ「悪の帝王」たちを前に「ゴジラとゼットンを倒した男」ミスターKが演説をぶち上げていた。
「ゴジラ宗家を襲撃したということは、邪神どもにとってゴジラ宗家が危険な存在だ、ゴジラ宗家が怖いということである!」
「おおーっ!」と歓声が沸きあがる。
「またスペクターの衛星は、これまた怪獣であるグランドキングの軍団が撃破した!」
またも「おおおっ!」と歓声!
「更にッ!キングザイガーの潜伏先が判明した。ヤツはこのGP会場地下深くにある大空洞に潜んでいる!これより我々は大空洞に突撃隊を送り、キングザイガーを撃滅する!!」
「おおおおおおおおっ!!」ひときわ大きな歓声があがった。


112 :待ってろよ…:2005/05/27(金) 15:17:14 ID:tfuhAYSD
直ちに怪獣たちにより大空洞に潜入するための必殺隊が編成された。
その中心メンバーはGPで既に破れた「名前にキングのつく怪獣」たちであった。
だがその中に、名前にキングがつかないにも関わらず、ひそかに紛れ込んだ怪獣が一匹あった。
もちろん、われらが暴龍怪獣アンギラスである。
「ザイガー、待ってろよ。おっちゃんが行ってやるからな!」


113 :密会、ゴアとベムキング:2005/05/27(金) 17:07:16 ID:tfuhAYSD
そのころ、意気上がる怪獣や悪の帝王たちを横目に、「宇宙の帝王」と「大魔王」が会場外の喫茶店で密会の席を設けていた。
「ゴアさん。よろしくお願いします。」腰の低い大魔王ベムキングがブレンドコーヒーを前にまずアタマを下げた。
「………ベムキングよ。」カプチーノのカップを手に、宇宙の帝王ゴアは大平透の声で言った。「私を相手にネコを被る必要などないぞ。」
「………わかった。」ベムキングの声が急にハカイダーみたいになった。「私を呼び出したのはグランドキングのことだろう?違うか?ゴアよ。」


114 :召喚…:2005/05/27(金) 17:08:21 ID:tfuhAYSD
「私を呼び出したのはグランドキングのことだろう?違うか?ゴアよ。」ベムキングは言った。
「そのとおりだ。…おまえはアレをどう見る?」
「…怪しいな。戦艦の手回しが良すぎる。おそらく戦艦は戦闘衛星を破壊するために呼んだのではあるまい。…では、なんのために宇宙戦艦を呼んだのか?」
ベムキングが意味ありげに腕を組むと、ゴアはカプチーノのカップをテーブルに置いて言った。
「…やはりおまえもそう考えるのか……。」
「……そうだ。ゴアよ、あの船は、『戦艦』と言っても実は小惑星なみの大きさがある。それにグランドキングは『星々のあいだをよぎるもの』との関係が噂されている。……となれば、狙いは…。」
ゴアは目を閉じて答えた。
「召喚…か。」



115 :黄衣の王は…:2005/05/27(金) 17:12:07 ID:tfuhAYSD
「だが、」ゴアが目を開いた「…この考えには大きな問題がある。」
ゴアはベムキングの考えに異を唱えた。
ところが、驚いたことにベムキング自身もこのゴアの意見に同意したのだ。
「そうだ、たしかに問題がある。」
帝王と魔王の視線が喫茶店のテーブルでぶつかった。
「グランドキングは知らぬのだろうか?」とゴア。
「知らぬのだろう。そうとしか考えられん。」とベムキング。
「うむ……。」
そして、宇宙の帝王と大魔王は沈黙した。
ゴアは視線を喫茶店のテーブルからその天井に、そしてその向こうにあるはずの空に、そして宇宙に移していった。
この宇宙をグランドキングが指揮する巨大戦艦がしずしずと航行しているのだ。
(グランドキングはハストゥールを解放しようというのか?なぜそんなことを…。
…黄衣の王ならとっくに自由になっているというのに?)


116 :ツァトッガの弟子たち:2005/05/27(金) 17:13:28 ID:tfuhAYSD
宇宙の帝王と宇宙の大魔王が密会していたころ…。
GP会場の関係者入り口に、カエルによくにた奇妙な生物が二匹、姿を現していた。
なぞの生物は、受け付けをあずかっていたデストロンの戦闘員に自己紹介を試みていた。

「あの…自分たちはヒキガエルの神さまに言われてきたのでありまして、自分はケロロ軍曹と言います。」
「オレはガマ親分。ひょっとしてキンキン(=愛川欽也)来てないかな?」



117 :北国馬鹿一代:2005/05/28(土) 00:54:32 ID:M6jnxeg4
>116
ぐ……軍曹かよ!やっぱりシャア板じゃねえかw

118 :控え室の戦い:2005/05/30(月) 00:59:04 ID:XfzrXy8x
控え室に乱入し、綺麗な回し蹴りでムカデンダーとコスモリキッドを弾き飛ばすメカバルタン。
「うわっ!」「ぎゃっ!?」
コスモリキッドは耐えたが、ムカデンダーは壁に激突し目を回してしまった。
「貴様、何をするか!」
突然の乱入、そして暴挙に激怒したエンマーゴが刀を振り上げメカバルタンに突撃する。
鋏を振り上げ、刀を防ぐメカバルタン。衝突し、火花が散るがどちらも気にしない。
(肝心の報告担当があれじゃ駄目だ、戻ろう、本部へ戻ろう)
適当に理由をつけ、逃げ出そうとするダクミランの前にミエゴンが立ちはだかった。
「どちらへ行くんですか、ダクミランさん?」
「う、うるさい!」
鉤爪を振りかざし、神速の突きを繰り出すダクミラン。これでもファイティングベム、戦闘は得意なのだ。
が、突きが当たる瞬間、ミエゴンが消滅した!


119 :すっ飛んだ:2005/05/30(月) 01:00:29 ID:XfzrXy8x
突きが当たる瞬間、ミエゴンが消滅した!
「なっ!?」
「わたしは後ろですけど」
慌てて振り返ったダクミランの腹に、ミエゴンの狐火が炸裂した。
たまらず吹っ飛ばされるダクミラン。
一方メカバルタンはエンマーゴを蹴り飛ばし、突進してきたムカデンダーの頭を鋏で殴り飛ばしていた。
そしてミエゴンに向き直り、襲いかかろうと身構えたその時!
「ぬおおぉぉぉっ!」
エンマーゴ渾身の一太刀。一撃でメカバルタンの首はすっ飛んだ。
同時に悲鳴を上げるコスモリキッド、ムカデンダー、ダクミラン。
腰を抜かすダクミランの前で、メカバルタンが爆発、四散した。たまらず土下座をするダクミラン。
「分かった、言う、なんでも白状します、だから首はやめてくれぇーっ!」


120 :尋問:2005/05/30(月) 01:01:32 ID:XfzrXy8x
「つまり、ベムズン、ギエロニア、キングジョーグはハストゥール復活のポイントへ向かっていると?」
メカバルタンの破片をムカデンダーとミエゴンが拾い集めている横で、コスモリキッドとエンマーゴによる尋問が行われていた。
もっぱら尋問しているのはコスモリキッドだけで、エンマーゴは隣で睨んでいるだけだが。
「その通りです、途中シズルンが攻撃されたらしいけれど、撃退しました」
「グランドキングは、ハストゥールやガタノゾーア、クトゥルーの事を知っているのか?」
「多分知らないと思います。頭の中は家族一色だったから・・・・・・」
「家族?」
首を傾げるコスモリキッドの代わりに、ミエゴンが答えた。
「多分グランドキングさんは自分の体を構築した“モノ”と、その仲間を家族と考えているんでしょう。もちろん、それ以外の目的もあるかもしれませんが」
「なるほどね・・・・・・くそっ、やっぱりコックリさんをさせるんじゃなかった」
後悔先に立たずとはこのことだ、と頭を抱えるコスモリキッド。

一方ミエゴンとムカデンダーも、別の意味で頭を抱えていた。
「一応破片は集めたけれど、これ再生できるかな・・・」
「ミエゴンさん、ここまでバラバラになったら無理だと思うっス」


121 :攻撃衛星:2005/05/30(月) 01:02:40 ID:XfzrXy8x
「おおお、完成したな、凄いじゃないか、さすがグア軍の科学部門だ!」
「グアー!」
簡単の面持ちで、目の前に並ぶ兵器を見つめるグランドキング。
それは、シズルンの衛星が送ってきたスペクターの攻撃衛星と全く同じ衛星だった。
違うのは、その衛星が数十機並んでいる事である。
送られてきた映像を元にグア軍団の科学部門が分析し、全く同じ複製品を大量に作り上げたのだ。
「こいつらを全て打ち上げろ!ベムズン、ギエロニア、キングジョーグに近づくものを全て破壊させるのだ!」
「グアー!」


122 :もう一人の”親”:2005/05/30(月) 01:06:44 ID:XfzrXy8x
グランドキングがグア兵たちが次々に衛星を打ち上げるのを監視していると、聞き覚えのある声が聞こえてきた。
(御子様。御子様の動きを察知しつつある者どもが現れつつあります)
(そうかい。イタカ、どのくらい察知してんだ?)
(今はまだ・・・・・・ですが、我らが主ハストゥール様は、御子様の働きを大変喜ばれております)
(そうだろう、そうだろう)
グランドキングは空を、その先の宇宙を見上げた。
正直、イタカに“親”であるハストゥールが既に復活したと知らされた時は仰天した。
が、別の“親”がいる事を知らされた時はもっと仰天した。
(考えたらそうだよな、ああ、そうだよな)
(“父”は解放済み・・・・・・今度は“母”の番だ!やっぱり再会は親子三人が基本だからなぁ!)


123 :北国馬鹿一代:2005/05/30(月) 02:01:45 ID:+CKyqs4H
母と来ましたか!
するってぇと『千の仔を孕みし森の黒山羊』さんですか?

124 :封印は何故解けた?:2005/05/30(月) 07:51:49 ID:CJ2NAe5r
「邪神ハストゥールはすでに解放されているだと!?」
黒猫が目をひん剥いて驚いた。
グランドキングの動きは、ある程度まで黒猫の予想範囲内ではあった。
しかし、ゴアとベムキングからもたらされた「ハストゥールは既に自由」との情報は、さしもの黒猫にも予想の範囲外だったのである。
「やつら邪神は旧神の力で封印されているはず。だからこそ世界は安泰……そうではないのか!?」
「たしかにそのハズなのだが…」ゴアが思案顔で答えた「…ヒアデス星団付近でハストゥール顕現の情報が頻発しているのだ。」
ネコ被りを止めたベムキングがつづけた。
「邪神が自由でありながら世界が安泰である理由は我々にも判らない…。
ただ、間違いないのは、邪神たちには『今も封印されているもの』と『自由になっているもの』があるらしいということ。
そして、『自由になっている邪神』は世界を破滅させてはいないということだ。」
答えを求めるように、黒猫は天を振り仰いだ。
「何故、封印が解けたのだ?そして旧神は何故それを放置しているのだ?」

125 :ネコバス乗りたい:2005/05/30(月) 12:40:37 ID:CJ2NAe5r
キングトータス親子はまだ東京見物を続けていた…。
ホテルの部屋のまどから外を見ていたミニトータスが急に大騒ぎを始めた。
「ネコバス!ネコバス!ネコバス!ボクも乗りたいよー!ネコバス!ネコバスぅー!」
「ぼうや!あれはテレビのお話でしょ。」
クイーントータスは息子をたしなめたが、ミニタスは納得しない。
「でも見たもん!窓の外飛んでったもん!」
「(あらやだ、この子ったらテレビの見過ぎだわ…)はいはい、この話はここまでにしてもう寝なさい。」
「見たもん!絶対見たもん!ネコバス見たんだもん!」

クイーントータスは窓の外を眺めようとはしなかった。
もしチラッとでも眺めていたら、人間の男性を一人だけ乗せたネコバスがGP会場を目指し空を駆けるさまを見ることができたであろう。
こうして超獣カウラはGP会場へと戻ってきたのだった。


126 :見つけた!ブラックキングの弱点!:2005/05/30(月) 15:03:31 ID:CJ2NAe5r
一方メインのGPではというと…。

「ついにブラックキングの弱点を発見したよーん!」

ジャンボキングのところにオネショ超獣ドリームギラスがニカニカ笑いながらやって来た。
GPで準決勝まで来たジャンボキングのセコンドとしてはかなり情けない。
でも、マジな連中はキングザイガー討伐や人工衛星破壊に一役かっているので、手が空いてるのは言っちゃ悪いが碌なヤツではないのだ。
だが、その「碌なヤツではない」ドリームギラスが、用心棒怪獣ブラックキングの弱点を発見したというのである。


127 :魔法の呪文:2005/05/30(月) 15:05:40 ID:CJ2NAe5r
「それはブラックキングが動けなくなる魔法の呪文なのだよーん。」
ドリームギラスは得意そうだが、ジャンボキングはいまいち信じられない。
「……おまえ、その魔法の呪文とやらをドコで見つけてきた?まさか『ムー』とかなんじゃ…。」
「2chの特撮板だよーん。」
なんだかすっっごく嫌な予感がしてきた。
「(たしかあそこは便所の落書き……)で、その呪文ってのをオレに聞かせてみろよ。」
「へへへ(笑)『すったんほんろー』だよーん。」


128 :すってんころりん?:2005/05/30(月) 15:08:53 ID:CJ2NAe5r
「す……すってんころりん?」
「すったんほんろーだよーん。」
ジャンボキングのアタマの中を「ホイコーロー」「ウラシマタロー」「タイヘイサブローシロー」なんて単語が一瞬入り乱れた。
「すったん………。」
「……ほんろーだよーーーん。」
「それのいったいドコが……。」
「実はねー。2chでちょっとだけ前に話題になったんだよん。
ブラックキングが殺られる前にMATの上野隊員が『すったんほんろー』って言ってるって。
そんでもってボク、古いビデオ見てみたんだよん。
そしたらね、言ってるんだよね。『すったんほんろー』って。」

129 :呪文で倒せ!ブラックキング!:2005/05/30(月) 15:10:48 ID:CJ2NAe5r
「ホントに言ってるんだよね。『すったんほんろー』って。」
「それってただのテープの劣化だろ?『やったーざまあみろー』とでも言ったんじゃないか?」
「甘い考えだよーん。」ドリームギラスはまるで動じなかった。
「上野隊員が『すったんほんろー』っ言ったのは、ウルトラマンがブラックキングを投げ上げた後、ウルトラ霞み斬りを決める前なんだよん。ブラックキングが殺られる前なんだから『ざまあみろ』はまだ早いよねー?」
「ふーーん……。」
「きっとね、この『すったんほんろー』にブラックキングの動きを止めるような効果があるんだよん。だからブラックキングはウルトラ霞み斬りをまともに受けて負けたんだよーん。」

130 :修学旅行:2005/05/30(月) 17:02:25 ID:CJ2NAe5r
ぎぇえええっ!
ぐおおおおおおおっ!
怪獣の群れから猛々しい叫びが聞こえるが、実は点呼をとっているだけだ。
「レッドキング!レッドキングはどこだ?」点呼をとるのはキングコング(東宝)である。
「先生!レッドくんまた遅刻です!」スネークキングはクラス委員の女の子か?
「学園ドラマじゃねえんだぞ!」とサタンキング。
「いや、ウルトラマン80は学園ドラマでもあったぞ。」フライトキングが混ぜ返す。
「途中で頓挫したけどな。」とこれはモグラキングだ。
「マジレスすると…レッドキングは鎌倉から帰ってない。」締めたのはキングザウルス三世である。
出身番組からして異なる怪獣の群れに「統制」の言葉は無い。
このワイワイガヤガヤの中で、一匹アンギラスは騒ぎに加わらず、地下深く潜むというキングザイガーのことを考えていた。
(……ザイガー。おじちゃんがいま行くぞ。待ってろよ。)
そのとき、ザワつく怪獣の一匹の声がアンギラスの耳に飛び込んで来た。

「だれだ?ありゃ??」


131 :再会:2005/05/30(月) 17:03:30 ID:CJ2NAe5r
「だれだありゃ?」

だれかの声にアンギラスがふと目を上げると、小さな人影がアンギラスめがけ走ってくるではないか。
「あれは……?」
走りながら人影はポケットから輪っか(=鼻ぐり)を取り出し、片腕に装着した。
「変身っ!」人影が小さく叫ぶと光が溢れ……。
超獣カウラが駆けてきた!
「カ!カウラ!?」
「アンギラス殿!」
ずしーーーーん!
地響きを上げ、体重何万トンクラスの巨獣はひしと抱き合っていた。


132 :名無しより愛をこめて:2005/05/30(月) 18:27:28 ID:XfzrXy8x
>123
その通りです。
一応“S”は“Y”の妻ですが、他の邪神とも関係があるので、
ハストゥールの妻ということにしました。
一応グランドキングがこれ以上邪神を復活させる予定はありません。


133 :無数の点:2005/05/30(月) 18:28:12 ID:XfzrXy8x
「退屈だぁ。いっその事星でも吹っ飛ばすかなぁ」
ポイントCへ到着したシズルンは、暇を持て余していた。
機動力では一番低いキングジョーグが一番近いポイントCに向かい、
機動力の高いベムズンとギエロニアがポイントA、Bに向かったのだが・・・
「やっと距離の六割かよ。僕つまんなーい!・・・おっ?」
その時、モニターに小さな点が現れた。ギエロニア以上のスピードで移動している。恐らく宇宙船だろう。
だが、シズルンにとっては暇つぶしの対象に過ぎない。いそいそと陽電子流撃砲の準備を始める。だが・・・
「えっ、ええっ!?」
仰天するシズルン。モニターには、数百、いや、数万の点があらわれたのだ。
が。
「あ、消えた」


134 :ハスターの従者:2005/05/30(月) 18:29:26 ID:XfzrXy8x
一方、地球では、ザビデンが作り上げたパーティ会場に移動したグランドキングとグア兵たちが、
酔っ払いながら奇妙な言葉を叫んでいた。
「いあ!いあ!はすたあ、くふうあやく、ぶるぐとむ、ぶぐとら・・・」
「グアー!」
「誰だ、今グアーって言ったのは!」
が、グア兵達はみな酔っ払って答えられない。当のグランドキングもべろんべろんだ。
会場にはテーブルが設置され、グラスには黄金の蜂蜜酒が注がれている。
「次グアーって言った奴は、パーティ会場の周り五十周だからな!」
「グアー!」
「今言った奴五十周だ!もう一回行くぞぉ!」
グランドキングの合図で、グア兵たちの別のグループが石笛を吹き鳴らす中、
ふたたびハスターの従者を呼ぶ呪文の詠唱が始まった。


135 :となりのタヌキ?:2005/05/31(火) 08:12:42 ID:BpcvPz6p
「かくかくしかじか……、アンギラス殿をこちらに送ってから色々なことがあってな。」
超獣カウラはアンギラスや他の怪獣たちに話して聞かせた。
オトゥゥムと闘ったが自分の武器は一切効かなかったこと、それから…。
アンギラスが素っ頓狂な声を上げた。
「トトロに会ったぁ???トトロっちゅうと、あのでかいタヌキか!?」
タヌキじゃない!タヌキじゃないぞ!!
「まあ、当たらずといえども遠からずだが……。」とカウラ。
カウラとアンギラスは「となりのトトロ」と「平成狸合戦ポンポコ」を混同しているらしい。


136 :戦力外通告:2005/05/31(火) 08:14:29 ID:BpcvPz6p
「……そのトトロが、実はオトゥゥムより強力な神なのだそうだ。それで腕の立つお弟子さんを派遣してくださるということでな。」
「お弟子さん………?」とアンギラス。
「そうだ……………ひょっとしてなにかあったのか?」と尋ねるカウラの顔には(いやな予感がする)と書いてある。
申し訳無さそうに、アンギラスは答えた。
「……うん…そのお弟子さんならな、…なんとか軍曹とかんとか親分が来たんだが……戦力外通告して帰ってもらったわ。」
「…はぁ?帰ってもらったぁ???」

137 :メフィストと358少年:2005/05/31(火) 08:55:27 ID:BpcvPz6p
「怪獣たちがゾロゾロ降りてったけど、なにかやってるの?」扉から外を覗いていた358少年がメフィストに尋ねた。
「怪獣どもはこの地下にある大空洞までキングザイガーとかいう宇宙怪獣を倒しに行くんだそうだ。」
「メフィストは行かないの?」
「オレたち妖怪はここに残る。宇宙にオトゥゥム、海にガタノトーア、鎌倉のゴジラ屋敷にダゴンが出た。だがまだ弾ぎれじゃねえ。クトゥルーの手駒にはまだあとハイドラってのが残ってるんだ。」
「様子を見るってことだね。」


138 :敵か!?:2005/05/31(火) 08:56:43 ID:BpcvPz6p
「ここが会場の構造上の最深部のはずだ。」そう言ってカウラは床を踏み鳴らした。
さっき合流したばかりの超獣カウラが、いまでは突撃部隊のリーダーを勤めていた。
超獣はアタマの良いヤツが多い上に、ケンカじゃなく戦争に慣れている。
しかもカウラには邪神と実際に闘った経験があるのだがら、もうリーダーにはうってつけだ。
「ここを破るのが大空洞に至る最短通路になるはずだ……が……。」
ここで急にカウラの言葉が止った。視線はじっと足元を見つめている。
「どうしたんですか?カウラ先生?」と、まだクラス委員長の女子生徒みたいな口調でスネークキングが聞いた。
「…なにか感じるんだなカウラ?…敵か!」サタンキングが言うと、他の怪獣たちも一斉に臨戦体制に入った。



139 :待ち伏せ:2005/05/31(火) 15:02:45 ID:BpcvPz6p
「敵なのか?カウラ!?」
…返事はない。
そのかわり、辺りじゅうに異様な悪臭が漂い始めた。
「……オトゥゥムと似た臭い!邪神だぞ!!」
カウラが巨体に似合わぬステップで飛び退がると同時に、床に黒い亀裂が走った。
大きく割れるのではなく、網の眼のような細かい亀裂がビッシリ走り、すべての亀裂から黒い何かが噴出すように染み出してきた。

サタンキングが拳をゴギリと鳴らしながら言った。
「待ち伏せだな。」


140 :千の顔をもつ月:2005/05/31(火) 15:03:56 ID:BpcvPz6p
亀裂から染み出たコールタールのような「黒い何か」は蛇が鎌首をもたげるように幾筋も立ち上がったかと思うと絡み合いながらひとつの形を作り上げた。
それは先端が幾つにも分かれた「多頭のヘビ」か「ウミユリ」のような怪物で、身の丈はカウラのゆうに倍以上ある。そして、先端の全てに口らしき器官と目のような輝きが灯り、コールタールのような粘液が絶えず滴っていた。

「わたしはクトゥルーに仕える神にして『千の顔をもつ月』母なるハイドラ。
オマエたちは御子の玉座に行くことは叶いませぬ。」


141 :358少年の舞台裏めぐり:2005/05/31(火) 17:10:31 ID:BpcvPz6p
時は少し遡って…、怪獣軍団がGP会場の最深部に辿りつきつつあったころ…。

358少年は悪魔メフィストをお供にGP会場をほっつき歩いていた。
「うわあっ!………うわあっ!………うわあっ!」
もう10秒おきぐらいで358少年は断続的に歓声を上げていた。
舞台裏は怪獣で一杯だったのだからムリもない。
ついさっきもオネショ超獣ドリームギラスが「すったほんろー!」と叫びながら行ったと思ったら、遠くの控室から派手な爆音が轟いてきたりした。
なんでもメカバルタン、ダクミランとエンマーゴ、ムカデンダー、ミエゴンがぶつかったらしい。



142 :テメエは誰だ?:2005/05/31(火) 17:13:33 ID:BpcvPz6p
「5大怪獣激突だって。ぼく見たかったなあ…。」358少年は心の底から残念そうだった。
「バカ野郎、巻き込まれたら人間なんてひとたまりもねえんだぞ!わかってんのか!?」
「わかってるよ!でも見たいんだよ!」
口を尖がらせて358少年は向こうを向いた。
こうすれば、メフィストが「生意気だ」とか言うだろう…。
そうしたらこっちは…。
次の手まで考えての行動だったが、メフイストからは予想されたリアクションが無かった。
(あれ?どうしたの??)
不審に思い358少年が振り返ると、メフィストは肩越しに誰もいない通路の暗がりをじっと凝視している…。
(………ひょっとして何かいるの?)358少年がそう思うのと同時に、メフィストは闇に向かって問い掛けた。

「……オレの目はごまかせねえぞ。テメエは誰だ?」


143 :ボク知ってるよ!:2005/05/31(火) 17:15:10 ID:BpcvPz6p
「…テメエは誰だ?」
メフィストの鋭い詰問が通路に木霊した。
…………。
何もいないと見えた暗がりで、巨大な何かが身じろぎした。
「メ、メフィスト!ひょっとして邪神??」358少年はメフィストのマントの後ろに身を隠しながら聞いた。
「ちがうな。」メフィストはあっさり答えた「邪神どもの妖気が…僅かしか感じられない。
その僅かな妖気も、たぶん自分自身のものではなかろう。」

「…鋭い見識…、恐れ入った。」

暗がりから言葉が返り、巨大な姿が忽然と現れた。
「……オレはヒキガエルの神の命によりクンヤンからやって来た……。」
そのとき、メフィストのマントの影から顔を覗かせていた358少年が大声を上げた。
「ボクこの怪獣知ってるよ!この前のGPで見たもん!」


144 :酔っ払い:2005/05/31(火) 18:45:39 ID:Sl7BYOsb
「いひゃあ、いひゃあ、はすらあ」
「ぐあー」
「いまいったやつぅ、でてけぇ」
合いの手を入れたグア兵が千鳥足で出て行く。
既に会場の中には二、三人のグア兵と、酔い潰れる寸前のグランドキングがいた。
他のグア兵たちも会場の周りで酔い潰れている。
「くじけるなぁ、もういっかいいくろぉ」
そう言ったものの、グランドキングはそのまま昏倒してしまった。


145 :待ちわびている:2005/05/31(火) 18:46:31 ID:Sl7BYOsb
(・・・様!御子様!)
(あれぇ、いたかぁ?)
(何ですかその醜態は!すでにハイドラまで現れています!)
(はいどらぁー)
その時、グランドキングの脳裏で閃光が走り、彼は一気に正気へ戻った。
(うわ、わっ!?)
(御子様、確かに蜂蜜酒を呑むように言いましたが、詠唱のたびに飲む事はありません。石笛も一回で結構!)
(そうなの?)
(そうなのです。既にビヤーキーどもはこの星へ飛来し、御子様の力になるべく召喚を待ちわびております)


146 :グランドキングの軍団:2005/05/31(火) 18:48:09 ID:Sl7BYOsb
「そうかあ、なら呼んでやらねえとな。で、来るのはビヤーキーだけ?」
(いいえ。トゥチョ=トゥチョ人どももスン高原より着々とこちらへ向かっております)
「トチョトチョ?」
(さらに、我らが主の奥方様の配下も援護に出発し、会場へと向かっております)
「奥方・・・俺の母さんか。配下って、誰?」
(千匹の黒い仔山羊でございます)
「なんか胡散臭そうな上に頼りなさそうな連中ばっかりだな」
(心配は要りませぬ。怪獣どもはクトゥルーの相手に精一杯。奴らが御子様の事に気づいた時には・・・)
「ビヤーキー、トゥチョ=トゥチョ人、黒い仔山羊が大群でご来場ってか」
(その通りで御座います。そして、我らが主、ハストゥール様と奥方、シュブ=ニグラス様がこの星に再び姿を見せるのです)
「で、盛大な歓迎パーティをする、と」


147 :北国馬鹿一代:2005/06/01(水) 01:27:08 ID:kMEMqJft
来ましたね、ハイドラ。

ダゴンの妻ってことで佐野量子さんを連れてくるとか首を切り落とす=忍者なので尼子騒兵衛さんとかいうネタもありましたが……
普通に神話怪人にいた気もするけど。

148 :名無しより愛をこめて:2005/06/01(水) 07:34:41 ID:GpgdLXAB
神話怪人……Xライダーか…古い!
あれはギリシャ神話の「レルネーの水蛇ヒュドラー(英語風だとハイドラ)」。
こっちに引張ったのは「レッドフック」に出て来る呪文「ゴルゴよ、モルモよ、千の顔を持つ月よ」とHカットナーの「ハイドラ」を合わせたもの。
ついでにスティーブン・ローズの「スペクター」も引張っちゃおう。
そこまで脱線したらゲームの「女神転生」まであと一歩だな、こりゃ。

149 :ゴルゴスくん:2005/06/01(水) 12:53:11 ID:GpgdLXAB
GP会場に戦いの気配が忍びよりつつあったころ…。
鎌倉のゴジラ宗家屋敷にも自薦他薦の怪獣有志が集まりつつあった。
「はい、つぎのかた。」
受付は大飯喰らいの居候レッドキングだ。
「…よろしくおねがいするでごんす。」次の怪獣が入ってきた「…おいどんは岩石怪獣ゴルゴスでごんす!
敵は石化能力の持ち主と聞いたでごんすよ。なら、おいどんばうってつけ。なんつっても最初から石でごんすから…。」
「ゴルゴスさん。あんた泳げる?」
「いや、完璧な金槌でごんす。」
「そんじゃ空飛べます?」
「噴火の勢いで飛んだことならあるごんすが……。」
「これから島に攻め込もうってのに、飛べない、泳げないでどうすんの?」
久しぶりに活躍できると思っていたゴルゴスだったが、がっかり肩を落として控えの間に戻っていった。


150 :ギャンゴくん:2005/06/01(水) 12:56:55 ID:GpgdLXAB
(ったく、泳げねえ飛べねえでどうしようってんだよ…)レッドキングは鉛筆で鼻の穴をほじりながら言った。「はい、つぎのかた。」
「…よろしくおねがいします。」入ってきたのは…「オレは脳波怪獣ギャンゴ、こう見えてもオレの正体は石だから…。」
こいつも飛べないのはもちろん、本編では危うく溺死しかかった?(「ウルトラマン1966」参照)という怪獣だ。
「……とっとと控えの間に行きゃあがれ(怒)!」


151 :ブルトンくん:2005/06/01(水) 12:58:21 ID:GpgdLXAB
「はい、つぎの……。」
(d4kjhi9yayy 。)レッドキングの脳に何者かのテレバシーが突然着信した。
「だれだ?だれだぁ!?」レッドキングが辺りをキョロキョロ見回すと、四次元怪獣ブルトンがガチャンガチャン転がって来た。
(cfmoperjewb、nf@gci80j−erwopfha)
…たぶん「…オレ最初は石だから…」とでも言ってるんだろうが…。
ブルトンの言葉のワケ判らなさで、レッドキングは頭が痛くなってきた。
「おいっ!ちゃんとした言葉しゃべりやがれ!」
(………………………………あんにょんはせよ?……)
「テメエは韓国ドラマの見すぎだぁっ!」
レッドキングに蹴飛ばされ、ブルトンは控えの間に転がっていった。



152 :ガバドンくん:2005/06/01(水) 13:00:25 ID:GpgdLXAB
「よろしくおねがいします。」
おお!まともな日本語!こんどはガバドンだ。
「こう見えてもオレの正体は土管だから…。」
「土管がどうやって闘うんだよ!」

ガバドンの正体は「土管に描かれた絵」であって「土管」ではない。実は対邪神戦に参戦したくてガバドンはウソをついていたのである。

レッドキングが屋敷のおもてで受付に汗を流していたころ、屋敷の裏にはゴジラ宗家子飼いのメカゴジラ2機が次々飛来していた。



153 :首狩り:2005/06/01(水) 17:07:56 ID:GpgdLXAB
一方場所は変わって……。

「ほほほほほほほほほほほ、楽しい首狩りの始まりじゃ、始まりじゃ。」
幾本もの触手…それとも多頭の首?がムチのように激しくしなる。
「腐れウナギ野郎!これでも喰らえ!」モグラキングの熱線が空を裂き、三万度の高熱が黒い蛇体に炸裂した。
しかし、命中個所の色が僅かに明るくなるだけで、邪神にこれといったダメージは残せない!
「ほほほほ、効かぬのう。……それではコチラからゆくぞえ。」

びゅんっっっ!!

モグラキングめがけハイドラのムチが唸った!



154 :力押し:2005/06/01(水) 17:11:59 ID:GpgdLXAB
モグラキングを狙った黒いムチの前に光の壁が聳え立った。
ばしっっっ!!
ウルトラマンさえ破れなかったキングザウルス三世の無敵のバリアーがハイドラのムチを弾き返したのだ。
だが邪神は攻撃パターンを変えない。
幾本もの触手がドラムロールのようにキングザウルス三世のバリアーに続けざまに炸裂する!
「オレのバリアーを力押しで敗れるものか!」
だがその直後、キングザウルスの顔に愕きの色が走った!
打撃を受けるたび閃光の中に浮かびあがる障壁の中央部が振動しながら押し込まれだしたのだ!
「なぜだ!?オレのバリアーをなぜ力押しで破れるんだ!?」


155 :怯むな!:2005/06/01(水) 17:16:43 ID:GpgdLXAB
「まさか!バリアーが破られる!」
「そんなバカな!」
名に「キング」を冠する怪獣たちに衝撃が走る!
このままでは総崩れか!?
だが、このとき一匹の怪物がバリアーの横から飛び出した。
「怯むな!攻撃しているときこそ、防御が最も弱くなるときだ!」
超獣カウラは皆に檄を飛ばしハイドラの側面に回りこむと同時に分身!一斉に角を構え邪神に突撃した!


156 :突撃!:2005/06/01(水) 17:18:15 ID:GpgdLXAB
ずんっ!
横合いからカウラの分身突撃を受け、邪神ハイドラは朽木のように倒れこんだ!
更に上から蹄で踏みつけようとするカウラだが、邪神も二の矢まで受けてはくれない。
黒いムチが唸り、カウラの体と首に巻きついた。
「ほほほほ、私を転ばせた罪は重いですよ。……罰としてアナタの首を捻じ切ってあげましょう。」
笑いながら立ち上がる邪神。
だが、そこに2匹の怪獣が殺到した!


157 :カウラに続け!:2005/06/01(水) 17:19:32 ID:GpgdLXAB
「カウラに続けぇ!」とサタンキングがハイドラの右から、
「刻んでやるぜ!」とノコギリを唸らせフライトキングが左から迫った!
サタンキングの大振りのフックとフライトキングのノコギリがハイドラに叩き込まれる!
………
なんと、サタンキングのパンチは肘までぶち込まれ、フライトキングのノコギリも深々と邪神の体を抉っているにも関わらず、血も流れなければ苦痛の声ひとつ漏れない!?
「無駄なことを……。」
サタンキングとフライトキングを見下ろし、邪神が嘲笑った。
だが、その邪神の嘲笑は一瞬後には驚きのそれに変わった。
「ごあああああああああっ!」
太い蛇体に両手を回し、キングコングがハイドラを持ち上げたのだ。


158 :北国馬鹿一代:2005/06/02(木) 01:03:23 ID:APnS7p3v
>148
あ、レッドフックのあれってハイドラだったの?てっきり黒ヤギさんだと。黒ヤギさんといっても某テラネッツは関係無いぞ。
カットナーのアレで怪獣の首を切られて、それを取り返しに行くとか行かないとかw

さて、神話怪人で思い出したんですが、GOD機関って東西両大国が手を取り日本を滅ぼす為に設立したんですよね……
裏で卿と繋がっていたら……拙いかな?

159 :名無しより愛をこめて:2005/06/02(木) 08:05:14 ID:VykGCzt8
>>158
いや、「レッドフック」そのものにはハイドラは出できやしません。
「千の顔をもつ月」ってフレーズを拝借しただけです。

前GPだと「パチモン怪獣の元ネタ怪獣への恨み」を「アメリカ特撮界の超保守派が利用した」って設定でした。
もともと「オタエネルギー」は「ガメラ対ゴジラの事実上の実現」と「日本特撮を全否定するアメリカの侵略」という二つの特殊条件下で発生した「一種の奇跡」という設定だったんですねぇ。
あんまり多用しすぎると「マイナー怪獣はメジャー怪獣には絶対に勝てない」、「ピグモンの方がデッドキング(ミラーマンの最終回怪獣)より強い」ということになってしまいますから。
ただ「卿」に関してはアイディアもあるので…。


160 :名無しより愛をこめて:2005/06/02(木) 08:23:51 ID:VykGCzt8
つづき…
「卿」と「謎の剣士」の戦い。
どちらもライトセイバーを振るって闘う。
最初は勢いがある「卿」が押すが、結局は「謎の剣士」が勝つ。
「アメリカ特オタのエネルギーに支えられた私が何故敗れるのだ!?」
「『×××・××××』は何年もかけ旧三作で創られた。たしかにアメリカの特オタエネルギーは私を支えてくれた…。」
そして「謎の剣士」が全身を包むフードを投げ捨てると、なんと!?こちらも「卿」!
「だがオマエは何をした?
すでに出来上がった『×××・××××』にただ乗りするオマエに、オタエネルギーは集まらない。」

ガメラが復活し、新ウルトラマンでは旧怪獣が復帰するとか。
アメリカでは三作かけてついに「卿」が登場する。
だが名作ホラー映画「ゾンビ」をリメイクした「ドーン・オブ・ザ・デッド」は「旧作には遠く及ばないデキ」と評されている。
すでに歓声の域に達した超有名キャラの安易な再利用は創造性の放棄のような気がしてならないんですなぁ…。

…臭さすぎますね(笑)。


161 :トリプルショット:2005/06/02(木) 16:58:38 ID:VykGCzt8
「ぐおおおおおおっ!」
怒声とともにキングコングがハイドラを抱え上げた。
黒いムチがコングめがけ唸りを上げるが、カウラの放った光線がこれを撃ち落とす。
さらにカウラが撃ち洩らしたムチにはスネークキングが絡みつき噛みついた。
「今よ!息が続くまで攻めて!」「ワシらにかまうな!」スネークキングとキングコングが叫ぶと同時に、アンギラスボールが、フライトキングのドリルが、サタンキングのパンチが、巨弾と化して邪神に次々突き刺さる。
「キングザウルス三世!モグラキング!光線を集中するぞ!トリプルショットだ!」
ウルトラマン、ミラーマン、ウルトラマンAを苦しめた三つの光線が一点に集中!
激しく爆発した!


162 :逃げられた…:2005/06/02(木) 17:00:03 ID:VykGCzt8
爆発の煙が晴れると、キングコングとスネークキングが倒れていた。
ハイドラの姿は……無い。
「邪神はどうした!?」カウラがキングコングに駆け寄った。
「……ワシたちを…跳ね飛ばして…逃げた…。」そう言ってコングは床の一点を指し示した。
見ると、コングが指さした部分には小さいが深い亀裂が走っている。
モグラキングが亀裂を覗き込んで言った。
「現れたときと同じにここから逃げたのか…。」
「大丈夫か?エテ公よ!?」同じ東宝怪獣のアンギラスがたずねた。
「少し休めばだいじょぶさ……。それより彼女はどうなんだ?」



163 :脱落者:2005/06/02(木) 17:01:24 ID:VykGCzt8
「あたしもだいじょぶ…。」そう言いかかったスネークキングをサタンキングが遮って言った。
「こっちは厳しいな。死にはしないだろうが、しばらくは戦闘不能だ。」
「そうか………。」カウラはスネークキングの上に屈みこんだ。
(サタンキングの言う通りだ。肋骨が派手に折れてる…一二本は内臓に突き刺さってるかもしれん…。闘えんな。)
カウラは立ち上がると事務的な調子で宣告した。
「悪いが連れてはいけん。搬送要員もおらんから、オマエをここに置いていく。悪く思うな。」


164 :見送る者の悔しさ:2005/06/02(木) 17:02:50 ID:VykGCzt8
「発進!」
いくつものジェット噴射音が炸裂!
白銀の巨体が大空高く舞い上がっていった。
「行ってしまわれたか…。」
「うむ…。」
空を見上げ、慨嘆するのは老キングコングと昭和ゴジラであった。
「石化を防げぬ以上、残念だがオレたちの出る幕は無い。」
「残念です、昭和殿。この日本までやって来ながら、肝心要のこのときに、なんのお役にも立てぬとは……。」
「……石化を防げぬ以上、残念だがオレたちの出る幕は無い。そうでしょう?コング殿…。」
そう言いながらも、昭和の心も悔しさで一杯だった。
(この大事なときに、オヤジを見送ることしかできないとは…。魔法を使えぬこの身が口惜しい。)
だがそのときだった。
「魔法」が空を飛んでやって来たのである。


165 :オトゥゥムだけではない:2005/06/02(木) 17:04:06 ID:VykGCzt8
GP会場「悪魔の帝王」控室では再度「衛星撃墜」の会議が開かれていた。
「問題の核は衛星だ。ザイガー討伐もガタノトーア迎撃も、対症療法に過ぎぬ。衛星をなんとかして落とさねば。」ミスターKが発言の口火を切った。
「だがもはやこちらには手持ちの武器が無い。」と黒十字総統。
「円盤で飛んで行って落とせばいいではないか?」と言ったのはドクトル・オーヴァー。
「衛星にはおそらくオトゥゥムがいる。ヤツをなんとかせねばなるまい。」
魔神ドルゲがそう言ったところで、隅に座っていた黒猫が手を上げた。
「オトゥゥムだけではないぞ。」



166 :水晶玉に映ったもの:2005/06/02(木) 17:05:25 ID:VykGCzt8
「オトゥゥムだけではないぞ。」
水晶玉を前に座っていたクロネコが手を翻すと、作戦室のモニターに「暗い中に散らばる無数の光点」=宇宙空間が映し出された。
「……水晶玉に写った景色を投影したものじゃ。見よあの影を!」
宇宙の闇の中を、無数の飛行怪獣が漂っている。
「こやつらはゾイガー!」黒十字総統が叫んだ。
「それだけではない。」
黒猫が水晶玉の上で手を翻すと、モニターの景色はゾイガーの群れの背後にアップで迫っていった。
後ろには小惑星帯がひろがって………いや、それだけではない!
小惑星の影の中に、細長い三角定規のような巨大なシルエットが幾つも隠れていた!


167 :超強力な味方:2005/06/02(木) 20:36:00 ID:ZMJckdzb
ゾイガー軍団は、宇宙空間の怪獣戦艦トリオも地球のグランドキングたちも当然察知していた。
『我々はまだ奴等に気づかれていません。今なら不意打ちできます!』
モニターには、コクピットに乗ったエドラスたちが映し出されている。
バゼリアが興奮した口調で進言する。シズルンとエドラスも同調した。
『奴ら、地球に向かっています。攻撃衛星と我々で挑めば、ほぼ間違いなく地球侵攻を防げます!』
『僕早く殺したいー!』
だが、グランドキングは彼らの要求を突っぱねた。
「駄目だ。絶対に駄目だ。こんな絶好のチャンスを逃してたまるかい!」
『絶好のチャンス?』エドラスが困惑気味に訊ねる。
「考えてみろ、ゾイガーが大群でご来場したらどうなる?」
『当然、怪獣、人間が総力で迎え撃つでしょうね・・・あっ』
「さらに、だ。俺達は超強力な味方とタッグを組みつつある」
『超強力な味方?』
「ああ。ザビデンが協定を成立させれば俺たちは絶対に負けはしないさ」


168 :公害怪獣:2005/06/02(木) 20:37:54 ID:ZMJckdzb
一方、ザビデンはというと怪獣達が誰も近寄らない、汚泥と毒ガスに覆われた地区を訪ね、
とある怪獣と密会していた。
「ですから、貴方の名は決して明かしません」
「当然だ、明かされたらワタシは丸焦げにされるだけじゃすまないよ」
「もしバレた場合には我らグア軍が全力を持って助力する事を約束します」
「分かった。握手は・・・やめておこう」
「ええ」
「ヘヘヘ、仰天した昭和ゴジラの顔が早く見たいね、うん」
そう言うと、公害怪獣ヘドラは目を真っ赤に光らせ、愉しそうな鳴き声を上げた。


169 :共通点:2005/06/02(木) 20:39:50 ID:ZMJckdzb
『へ、ヘドラってゴジラ一族じゃないですか!』
仰天するバゼリア。エドラスとシズルンも半ばパニックに陥っている。
『ご、ゴジラ一族を敵に回すなんて、正気ですか、グランドさん!?』
「ちょっとクイズをしようか」
『聞いているんですか!?』
だが、グランドキングは無視し先を続けた。
「バルンガ、バキューモン、ペドレオン、メノーファ、ブロブ、スタッフ、怪獣ウラン、カルティキ、モノリス・モンスター。こいつらの共通点は?」
『共通点?』
首を傾げるエドラスとバゼリア。答えを出したのはシズルンだった。
『不定形怪獣だねー』


170 :不定形怪獣の絆:2005/06/02(木) 20:41:23 ID:ZMJckdzb
「その通り!ヘドラはな『全世界不定形怪獣親睦協会』の名誉会長なんだよ」
『名誉会長!?なんで?』
「一番人を襲ったからだってさ」
因みにヘドラは『ゴジラ対ヘドラ』で一千万人を大虐殺している。
「そしてだ、ヘドラは今挙げた連中のまとめ役で、リーダー的存在だ。奴が一声言えば奴らはすぐに集まるさ」
『た、確かに味方になれば相当心強い存在ですね・・・でも、ブロブ(人食いアメーバ)は確か前回のGPで連合軍の手先だったんじゃ?』
「その事をヘドラに聞いたらな、“不定形怪獣の絆にそんなモン関係あるか”だってさ」


171 :集合:2005/06/02(木) 20:47:58 ID:ZMJckdzb
「本日ご集結いただいた皆さん、グランドキングとの交渉は成立した!」
公害汚染地区。そこでヘドラは呼びかけに集まったバキューモンを除く不定形怪獣軍団に向かって演説をしていた。
「我々不定形怪獣は、気持ち悪い、グロテスク、散々な言われ方をしてきた!」
「だってその通りですから。俺なんて・・・」
発言したのは、新参者のスペースビースト・ペドレオン(グロース形態)だった。
他の連中は言葉を持たないため、触手や飛沫で感情表現している。
「落ち込むなペドレオン!今度の事件に乗じ、我々の地位を上げるのだ!」
「地位をあげるったって・・・グランドキングを裏切るんですか?宗家ゴジラ様に密告?」
「裏切りはしないさ・・・彼との約束は果たす。なにせ・・・」
ヘドラの目が妖しく光る。
「“なにが起きても悪いのはグランドキング”が条件だからなぁ」


172 :集合:2005/06/02(木) 20:52:34 ID:ZMJckdzb
ヘドラを始めとする不定形怪獣軍団の参入はグランドキングの発案だった。
相手はゴジラ一族に加え、ウルトラ怪獣軍団、東映軍団、さらにはイタカが教えてくれた、オトゥーム始めとする邪神軍団だ。
一体なんで父と母を呼ぶだけなのに、こんなに邪魔をする者が現れるのかさっぱり分からないグランドキングだが、
全員排除する事を決めた。家族と会う為だから仕方がない。
邪魔者排除には少しでも味方は多い方が良い。そう考えたグランドキングが目をつけたのは、不定形怪獣達だった。
まず、バルンガやバキューモン、メノーファ、ブロブにスタッフなど液体怪獣に目など無い。
したがって、ガタノゾーアの能力の対象外だ。ブロブが神殿を襲う役目になっている。
宗家ゴジラ対策には冷気大好きなスタッフと、あらゆるエネルギーを吸収するバルンガがいる。
ウルトラ怪獣はメノーファ、怪獣ウランやカルティキ、もしくは(まだ召喚できていないが)ハスターの従者ビヤーキーで相手をする。
東映軍団は数で勝負のペドレオンと(まだ到着していない」黒い仔山羊達が担当だ。
万が一別の邪神が宇宙から来ても、バキューモンの餌食でしかない。
「俺ってなんて頭がいいんだろう!」
自惚れるグランドキングだが、彼は協力の条件の事を余り考えていなかった。


173 :↑「自惚れるGK」です:2005/06/02(木) 21:10:08 ID:ZMJckdzb
すいません、タイトル間違えました。

スタッフ、モノリス・モンスター、怪獣ウラン、カルティキの説明ですが、

スタッフは「悪魔の赤ちゃん」を監督したラリー・コーエン監督映画「スタッフ」に出てくる人食いアイスクリームです。寒さが大好きで、熱さが苦手(つまりブロブの逆)。
モノリス・モンスターは鉱物怪獣で、水を吸ってどんどん成長し、自分の体重で崩壊して破片を撒き散らし、その破片からまた成長していく迷惑な怪獣。
怪獣ウランは「吸血鬼ドラキュラ」のハマー・プロ製作映画に出てくる怪獣。「人食いアメーバ」より製作年は先。
カルティキはイタリア映画に出てくる怪獣で、湖底の古代遺跡から出現。最初は小さいけれど、放射能で巨大化しちゃう正統派。


174 :名無しより愛をこめて:2005/06/03(金) 07:55:14 ID:oKRn5tQn
スタッフ、モノリス・モンスター、ウラン、カルティキとはとんでもないマイナーな(笑)。
スターデストロイヤー艦隊対GK艦隊の艦隊決戦でもと考えてたが…。
いっそのこと邪神とは別に特撮神としてライエン、ハウゼン、ツブラーヤとか出したろか?
ついでに狂言回しのマヌケ神としてエ・ドウッドとかコーマン(こりゃ危な過ぎる名前だな。本名そのまんまなんだけど…)とか。

メインのGPはどこにいったのやら。


175 :北国馬鹿一代:2005/06/03(金) 16:45:30 ID:x1Cd8c6e
>174
やけくそなネタならありますよ。うっふっふ……

(サンプル)

「いよいよ、我が悲願が達成される……(コーホー)

……このマスクうっとおしいわっ!(脱ぎ捨てる)」
「ああ、最終回と同じネタです!」

「私と共に来るがいい……(コーホー)」
「あ……うう……(暗黒面に捕えられ、龍騎はリュウガに)」

後、唐突に思いついたネタ。
卿の手によりアニメ製作業界の暗黒面に陥った福田監督。彼の手により愛するものを次々と喪いガンダムの暗黒面にとらわれつつあるシン・アスカ。
「そもそもあのアニメは我らを模倣して造られしモノ……(コーホー)」

……何でもかんでも暗黒面に落とし込めばいいってモノでも無いけどね。

176 :月亭雷蔵:2005/06/05(日) 18:50:21 ID:qYBlrMXk
おおっ、やっと見つけた。新スレたってたんですね。
遅ればせ杉ですがこいつらも面子に入れてくださいデス。

・《拳王》ナックルキング
 戦闘民族ナックル星人の王。戦いの前には相手のデータを徹底的に研究する完全主義者。
 時々トキが入る。
・《黒王》ブラックキング
 一子相伝の暗殺拳"ナックル神拳"の伝承者。師・ナックルキングとは深い信頼で結ばれている。
 ごく稀にケンシロウ化。
・拳王親衛隊
 ナックル星のエリートで構成される最精鋭部隊。"拳"の旗の下、鉄の規律と血の団結を誇りとする。
 たぶん“ナックル水鳥拳”の使い手とか“ナックル五車星”がメンバーにいるとオモ。

177 :試合経過:2005/06/05(日) 18:51:53 ID:qYBlrMXk
名前にキングが入っている怪獣GP トーナメント1回戦
○レッドキング(マン)vsサタンキング(ゴリ)● KO(マウントパンチ)
○キングジョー(セブン)vsキングデビラー(レッドバロン)● KO(ライトンR30)
○エレキング(セブン) vsキングコング(ゴジラ)● TKO(光弾百連発)
○キングザウルスV世(新マン)vsモグラキング(ミラーマン)● TKO(ギブアップ)
○ブラックキング(新マン)vsフライトキング(ジャンボーグA)● KO(フットスタンプ)
●キングクラブ(A)vsキングザイガー(ミラーマン)○ KO(触手スリーパー)
○ジャンボキング(A)vsグランドキング(タロウ)● KO(クロスカウンター)
○ギングギドラ(ゴジラ)vsスネークキング(ミラーマン)● KO(引力光線絨毯爆撃)

リザーブマッチ
○ガラキング(タロウ)&デスコングキング(ジャンボーグA)vsスチール星人● KO(愛の逃避行)
 (スチール星人乱入によりカード変更)
○アイアンキング&静弦太郎vsキングショッカー&キングダーク(&ショッカー軍団)● KO(アイアンベルト他)
 (タッグマッチ特別ルール。アイアンキングが2回戦に勝ち上がり)

178 :試合経過:2005/06/05(日) 18:55:33 ID:qYBlrMXk
名前にキングが入っている怪獣GP トーナメント2回戦
●キングザウルスV世vsジャンボキング○ KO(スターリンのオルガン→ダイビングフットスタンプ)
●レッドキングvsエレキング○ KO(落雷事故)
○ブラックキングvsアイアンキング● KO(フットスタンプ)
 (キングザイガー棄権のためアイアンキングがリザーバーより勝ち上がり)
○キングギドラvsキングジョー● KO(暗流天破)


それでは次の対戦カード発表

名前にキングが入っている怪獣GP準決勝
第1試合 ジャンボキングvsブラックキング 力対力!!難攻不落の要塞に挑むナックル神拳!
第2試合 キングギドラvsエレキング     同じ釜の飯を食ったキングジョーの仇討ちなるか?!

名前にキングが入っている怪獣GP決勝戦
第1試合の勝者vs第2試合の勝者

179 :名無しより愛をこめて:2005/06/05(日) 18:58:01 ID:qYBlrMXk
しっかし流れがずいぶん進んでますねェ
おいらが追いつくまえに、またしても512規制でDAT落ちになりそうな悪寒

180 :名無しより愛をこめて:2005/06/06(月) 08:46:53 ID:YYijtaTe
>>176
師匠、お久しぶりです。
ブラックキングとナックルキングはせっかくキャラが育ってるんで…。
>>175
いや、ヤケクソ系ネタなら「ゲテモノ特撮神ロー・ジャー・コーマン対ウルトラマンコスモス」の方が凄そうな…(一発ネタだが)。
あとSF板系だと「コリン星からやって来た邪神オグ・ラユーコ」ってのもいるし。
もちろん出さんけど。

181 :兄と弟:2005/06/06(月) 12:24:49 ID:YYijtaTe
「もんたー兄じゃ。兄じゃは状況をどう見る?」
ここはイロモノ系怪獣、もんたーXの控室。弟モンスターXは密かに兄ももとを訪れていた。
「混沌………だな。」
もんたーXはネタ手帳を閉じて言った。
「…ゴジラ宗家率いる一隊はガタノトーアと、別の一隊が大空洞に下ってキングザイガーと闘う…。宇宙(そら)には謎の宇宙艦隊とゾイガー、そしてグランドキングの艦隊…。
混沌と言わずしてなんと形容するんだ?モンスターXよ??」
「…たしかにそうだ…。しかし兄じゃよ。」弟は兄の月並みな答えに不満そうだった。


182 :兄と弟(その2):2005/06/06(月) 12:26:37 ID:YYijtaTe
「…たしかにそうだ…。しかし兄じゃよ…。」モンスターXは急き立てられるように言葉を続けた。「…衛星による邪神の復活は、最初あくまで偶然のようだった。
しかし、背後にはスペクターらの勢力が潜んでいやがった。
おまけに一方で……。」
ここで、兄もんたーが弟の言葉を引き取った。
「グランドキングの事件だろう?事態がまるでクトゥルー復活と歩調を合わせるように進行していく…。」
「しかもグランドキングに妙な考えを吹き込んだコックリさんだと、来訪した霊は『くたあと』と名乗ったとか。
しかしその後グランドキングは『黄衣の王』の眷属らしいと噂された。
だが、そんなバカなことがあるか!」


183 :兄と弟(その3):2005/06/06(月) 12:31:14 ID:YYijtaTe
「……そんなバカなことがあるか!」モンスターXのセリフは、最後にはまるで吠えるようだった。
「オマエの言いたいことは判るぞ、弟よ。『ルルイエの主』と『黄衣の王』は敵対する存在だ。それが何故、グランドキングの占いなんぞに出てきたのか?」
「他にもまだある!クトゥルーは呼び出したところで適当に制御できるような生易しい存在ではない。そんなことはスペクターのヤツラにも判っているはずだ。にも関わらず、邪神解放にヤツラが加担した。アイツラはバカ揃いか!?」
いきり立つモンスターXに対し、もんたーはあくまで冷静だった。
「ヤツラもバカではないさ。…復活させても、自分たちは大丈夫だと思ってるんだよ。」
「何を根拠に!?何を根拠に、自分たちは大丈夫だと信じるんだ!?」
モンスターXはついに立ち上がり、兄にも掴みかからん勢で問い掛けた。
もんたーXは静かに顔を上げた。
「だからこそ、最初の答えに戻るのだ。」
静かな、しかし何処までも深い瞳が、下からモンスXを射すくめた。
「…『混沌』だ。『混沌』なんだよ。」

184 :飛んで来た「魔法」:2005/06/06(月) 15:07:48 ID:YYijtaTe
昭和ゴジラとレッドキングそれに老キングコングの三匹は、宗家率いるロボット部隊が飛んでいった空をまだ眺めていた。
その昭和のアタマの上に風斬り音とともに何かが飛び降りてきた。
きぃいいいいいん……………ぴたっ。
「あ!蚊だ!旦那、じっとしてじっとして……えい!」
ばこんっ!!
レッドキングの一撃が昭和の顔面に炸裂した。
「痛てててててて……。」顔を押さえてひっくり返る昭和。
「ちくしょう、逃げやがった。」悔しそうにあたりを見回すレッドキング。
ところが、そのありさまを見てゲラゲラ笑っていた老キングコングの耳元で、いきなり誰かが怒鳴り声をあげた!
「このバカ野郎!この悪魔メフィストさまをヤブ蚊なんぞと間違えるんじゃねえ!」


185 :三本でちょうど:2005/06/06(月) 15:09:19 ID:YYijtaTe
「GP会場で、ある怪獣からこれを預かった。」メフィストは体操に使うマットを丸めたような筒を三本コングの掌に降ろしながら言った。
「ある怪獣?だれだ?そいつは??」と昭和ゴジラが尋ねたが、それに答えるわけにはいかない。
「いや…そりゃあなぁ……。」
言葉を濁していたら、都合よく老キングコングが別のことを聞いてきた。
「悪魔どの……その巻き筒はもしや???」
「あまえは知ってるみてえだな。これは『ティーヨグの巻紙』。これを持っていればガタノトーアの石化は防げる。」
「しかし、これを作り出すには…。」老キングコングは昔アーミテイジ博士に呼んでもらった「無名祭祀書」の一節を思い出そうとした。「…クトゥルー、イグ、シュブニグラースら邪神の助力で作ったと聞いたが…。」
「なんでも『狭山丘陵の神さま』が作ってくれたんだそうだ。もっとも時間が無かったから三本だけだがな。」話題が変わったので安心しながらメフィストは答えた。
「それだけありゃあ十分だぜ!」
レッドキングがそのうち一本を摘み上げた。
「コング爺さんが一本で、昭和の旦那が最後の一本だ。ちょうどじゃねえか!」

186 :置いてけ堀は可哀相…:2005/06/06(月) 15:10:58 ID:YYijtaTe
「なあカウラよ、置いてけ堀は可哀相だったんじゃねえか?」
場面は変わって、こちらはGP会場地下を進む怪獣軍団一行さま。
アンギラスはまだGP会場最下層に置き去りにしたスネークキングのことを気にしていた。
「なあカウラ。今からでも……。」
「アンギラス殿!!」
それまで無言でただ前だけ見据えていたカウラが突然振り返った。
「これは兵法の常道なのです!敵の兵は殺すよりも看護が必要な状態にして殺さない!
そうすればその兵を救護するため、1人ないし2人の兵も戦闘に参加できなくなるからです!」
カウラの剣幕にアンギラスは返す言葉もない。
「スネークキングが欠けただけでもこちらは戦力ダウンなのに、そのうえまた看護をつけたら、その者の分まで戦力がダウンしてしまう!!
そんなことをする余裕は、今の我々には無いのです!判ってくだされ!!」


187 :サタンキングとキングコング:2005/06/06(月) 15:12:22 ID:YYijtaTe
「なあ、カウラ。」無言で睨みあうカウラとアンギラスの間にサタンキングが割って入った。
「アンギラスの旦那だってわかってるのさ。判ってるけど口に出ちまうんだ。『スネークキングが可哀相』ってな。でもそれが旦那の良いところなんじゃねえのかな?」
今度はキングコングがアンギラスの前に屈み込んで言った。
「アンギラス殿、カウラもつらいのだ。だからつい今しがたのように大きな声を出してしまう。判ってやってくれ。」
カウラはアンギラスから視線を外すと、無言のまま背中を向けた。


188 :変なもの…:2005/06/06(月) 15:14:01 ID:YYijtaTe
カウラはアンギラスから視線を外すと、無言のまま背中を向けた。
「カウラ……ごめんよ。許してくれ。」
その背中に向かってアンギラスはアタマを下げた。
「…謝らねばならぬのはこちらだ…。」カウラが振り返った。「どうやらオレは自分が思っていたほどには心が強くないらしい…。どうりでウルトラマンAに負けたわけだな。
……さあ、道草を食ってしまった。そろそろ出発しよう。」
怪獣軍団一同が立ち上がった。再出発である!
だが、そのとき地下道の隅をゴソゴソやっていたモグラキングが声をあげた。

「なんか妙なものがあるぞ!」

モグラキングは地べたを引っ掻いて、なにやら細長いものを引っ張り出した。
暗い闇に紛れ、土まで被せられてあったもの……。
それは一本の黒い電気コードだったのだ。


189 :ノイズ:2005/06/06(月) 15:17:39 ID:YYijtaTe
358少年は観客席で「ブラックキング対ジャンボキング戦」を待って観客席にに座っていた。
傍らには、メフィストの代わりにクロネコが座っている。
「ねえ、黒猫さん。ジャンボキングって知ってる?」
「?なに?シャボンダマホリデー??」
「………なにそれ?」
黒猫はジャンボキングを知らなかったが、358少年はまだ12歳なので「しゃぼんだまホリデー」なんて番組はもちろん知らない。
2人の会話はミョーーーに噛みあわなかった。
……にもかかわらず、結構お互いのことを気に入っているらしいから不思議だ。
ごくりっ、358少年は手にしたコーラをもう一口喉に流し込んだ。
真正面には超巨大オーロラビジョンが観客席、控室や通路の様子を切り取り上映している。
ビッ………
(あれ?)
オーロラビジョンに一瞬ノイズが走った。
しかし、それに気づいたのは、会場内で358少年ただ1人だった。


190 :名無しより愛をこめて:2005/06/06(月) 17:12:15 ID:YYijtaTe
…相変わらず、誤字脱字、校正ミスが多い…(情けなや)。

191 :タロウ怪獣集結:2005/06/06(月) 20:57:35 ID:JDRZEq+j
ダクミランから全ての情報を聞き出したコスモリキッドの召集で、
タロウ怪獣達(と噂を聞きつけた特オタたち)がGP会場の裏に集まっていた。
「話は以上だ。このままグランドキングを放置すれば、とんでもない事が起きるのは間違いない」
言い終えたコスモリキッドに、ケムール人のおじいちゃんのおかげで蘇生したムルロアが手を挙げ、発言した。
「で、止めるにしても、全員でワイワイ言いながら行くのか?」
「それなんだがな、希望者を募りたいんだよ。リーダーには俺たちがなるから、1チーム二体までだな・多すぎても困るし」
一斉に怪獣達からブーイングが上がるが、コスモリキッドは先を続けた。
「先に言っておくけど、子供のいるフライングライドロンと、トータス一家、パンドラは除外ね」
「自分らにも、確か子供いるよな」
バードンとゲランが小声で言い合い、顔を見合わせたが、誰も二体には気づかなかった。


192 :くじ引き:2005/06/06(月) 20:59:16 ID:JDRZEq+j
「ここはやっぱり戦いで決めよう!」とアストロモンス。
「子供に人気のある順で決めようよぉ!」とオカリヤン。
「お前人気あんのかよ、それよりユニークさで決めるべきだ!」とドロボン。
どいつもこいつも自分の主張ばっかりで話しにならない。
結局、くじ引きで決める事になってしまった。
で、その結果・・・

コスモリキッド班:ロードラ、サメクジラ
エンマーゴ班:ライブキング、シェルター
ムカデンダー班:ベロン、モットクレロン
ミエゴン班:タイラント、グロスト


「ムカデンダーの班だけ、なんか道に迷いそうだよな」
誰かが、呟いた。


193 :察知:2005/06/06(月) 21:00:24 ID:JDRZEq+j
「グランドキング様、攻撃衛星を全てロケットに搭載完了しました!」
発射準備を待つ数百基に量産し終えたスペクター印の攻撃衛星。
ヘドラ率いる不定形怪獣軍団はそれぞれの目的地へと移動している。
ビヤーキー達はザビデンが召喚を担当し、現在彼は会場へ向かっている。
因みにトゥチョ=トゥチョ人は不運にも群れとなったペドレオンに遭遇し、餌になったと報告があった。
まあ、それはいいとして・・・
(御子様、御子様)
「ん?どうしたイタカ、何か動きでもあったか?」
(左様でございます。愚かな怪獣どもが我らの本拠地へ向かっております)
すぐにグランドキングの脳裏に、アジトへ向かうムカデンダー達の姿が浮かび上がった
「げえっ!?な、何でこいつらが!」


194 :この場に及んでも・・・:2005/06/06(月) 21:01:24 ID:JDRZEq+j
仰天したグランドキングだが、すぐに冷静さを取り戻した。
(御子様や御子様の臣下の手を煩わせる必要もありませぬ。私がじきじきに相手をします)
「い、いや少し待て!」
(どうかされましたか?)
「あ、あいつらは俺の数少ない仲間なんだぞ・・・・・・」
(それで?)
「あいつらを倒したら、俺たち一家の再会記念パーティに誰が来てくれるんだ!」
グランドキングは、この場に及んでもまだクトゥルーやハスターが何なのか分かっていなかった。


195 :友好の証:2005/06/06(月) 21:02:21 ID:JDRZEq+j
「キョホホホホ、それでこのワタシに助力を?」
ヘドラはモニター越しにイタカと話をしていたが、ダクミランやシズルンの事も知らないヘドラは
イタカをグランドキングのただの手下の一人だと思っていた。
『御子様には申し訳ないが、我が主と奥方のため。申し出、受けてくれるな?』
「分かりました。丁度都合のいい連中が近くにいます。友好の証です、向かわせましょう」


196 :友好の証:2005/06/06(月) 21:04:53 ID:JDRZEq+j
「ミエゴンさん・・・」
「駄目です!」
「んなイケズなこと言わないで・・・」
「しつこいですよ、やり直しは駄目だといったはずです!」
グランドキングのアジトへ向かうムカデンダーとミエゴン班。
その道中、ムカデンダーはずっとくじ引きのやり直しをミエゴンに訴えていたが
全く聞き入れられていなかった。見かねたタイラントがムカデンダーに励ましの言葉をかける。
「心配するなムカデンダー。少し調べたがな、GKの怪獣はファイティングベムで数体いかいない」
タイラントの言葉に、ミエゴンも頷いた
「しかもその中の一体、ダクミランさんは会場に残ったままです。負けることはありませんよ」
「はあ・・・」
その後ろでは、ベロンとモットクレロンが「酒―!」「もっと〜」を繰り返し、グロストは戦う気満々だ。
その時、微細な震動が地面から伝わってきた。すぐに戦闘体制に入ったタイラントが叫んだ。
「下だ、気をつけろ!」


197 :白い刺客:2005/06/06(月) 21:09:11 ID:JDRZEq+j
すぐさまタイラント、ミエゴン、グロストが飛びのき、ムカデンダーらがあたふたと逃げ出す。
震動の直後、ブシュウと音を立て白い液体が噴き出してきた!
液体はよく見ると心臓の鼓動のように脈打ち、不気味な音を立ててどんどん広がってくる。
「な、何だこいつ!」
悲鳴のような声を上げるムカデンダーだが、グロストは一機に突進した。
「何だって知ったことか、邪魔する奴は凍らせてやるって・・・あれ?」
冷凍ガスを液体に吹きかけるグロストだが、液体は逆に嬉しそうに身震いしている。
と、液体から一部がいきなりグロストに向かって濁流のように噴き出し、そのまま飲み込んでしまった!


198 :あとになって:2005/06/07(火) 12:13:20 ID:IEdNIfjw
358少年がオーロラビジョンの異変に気づくのに先立って…。
GP会場では奇妙な現象が起こっていた。
それらは単に「気のせい」として片付けられていたのであるが…。
あとになってみれば、それは紛れも無い凶兆だったのである。


199 :いま何か…:2005/06/07(火) 12:15:23 ID:IEdNIfjw
「ゴアよ…。」
大魔王ベムキングがツカツカと帝王の帝王に歩み寄った。
「…いま何か感じなかったか?」
「……ベムキングよ、おまえも感じたのか。」とゴア。
「ああ、たしかに感じた。途方もなく大きな何かが通っていった。だが…」ベムキングは思案顔で続けた「…例え透明になったとしても、そんなものがここを通れたはずは無い…。」
宇宙の帝王と大魔王は戦闘員たちが忙しく行交う、「悪の帝王」控室を眺め渡した。


200 :訂正:2005/06/07(火) 12:17:17 ID:IEdNIfjw
ベムキングが歩み寄った相手は「帝王の帝王」じゃなく「宇宙の帝王」だな…。
酷い校正ミスだ。あな情けなや。

201 :ミスターK:2005/06/07(火) 12:18:27 ID:IEdNIfjw
「ん!?」
ミスターKが急に立ち上がり後ろを振り返った。
「どうかしましたか?ミスターK??」驚いたゼネラルシャドウが声をかける。
「……いや、だれかに見つめられたような気がしたのだが…。気のせいか…。」
ミスターKはまた腰をおろした。



202 :見上げる眼差し:2005/06/07(火) 12:20:09 ID:IEdNIfjw
「あーーーーーん!(泣)。」
観客席で子供がひきつけたように泣き出した。
「どうしたんだい?ボウヤ。急に泣き出したりして??」
父親が子供を抱き上げながらたずねた。
だが子供は泣くばかりで、まともな答えは返ってこない。
(「また子供をダシにしてそんなもの見に行ったりするから!」)小言を言う妻の姿が目に浮かぶ…。
(困ったな。)
カチャッ、困った父親が泣く子をあやそうとしたとき、その足が何か固いものにぶつかった。
…オモチャ代わりに父が子供に渡してあった携帯電話だ。
どうやら泣き出すと同時に、子供が投げ出したらしい…。
何気に父は携帯電話を取り上げた。
…ところが…。
「うわあああああああああんん!!(号泣)」
子供は父の手から携帯電話をはたき除けると、更に激しく泣き出した。
「ど、ど、どうしたんだい?ボウヤ!?」
うろたえる父親の姿を、携帯電話の画面部分から邪悪な眼差しが見上げていた。


203 :見つけたぞえ…:2005/06/07(火) 12:52:49 ID:IEdNIfjw
(いない……)
(ここにもいない……)
(どこじゃ?)
(ここにもおらぬ…)
(どこに行き失せおった?)
(いない…)
人にも怪獣にも見ることのできない世界を、恐ろしいものが這いまわっていた。
幾百幾千もある「窓」を片端から覗きこんみながら、目指す誰かの姿を捜していたのである。
(いない……)
(ここにもあらぬか……)
(どこじゃ?どこにおるのじゃ?)
やがて………飛びぬけて大きな「窓」の中に目指す者の姿がついに見出された。

(見つけたぞぇ……)


204 :異変:2005/06/07(火) 15:07:04 ID:IEdNIfjw
正面オーロラビジョンの些細な異変に気づいたのは358少年だけだった。
「ねえ黒猫さん。いま向こうの大きな画面がピシッてならなかった?……ねえ、黒猫さん??」
だが、黒猫から返った言葉は、358少年の問いに対する答えではなかった。
「……逃げなさい。ボウヤ。」
「え!?」
「急いでこの会場から逃げるんだ!早く!」
事態が飲み込めないで動揺する358少年の目の前で「それは」現れた。
オーロラビジョンの画像が突然大きく乱れ、次の瞬間映し出されたのは禍禍しい輝きを放つ真紅の目であった。
同時に、非人間的な声が会場内にこだました。

「とうとう、見つけたぞ。」

オーロラビジョンに映し出された真紅の目から、黒い涙がひとすじ、ふたすじ流れ出し…。
画面下端まで流れ…、そして画面下端から溢れ出し、更に下へと滴り落ちていった。


205 :笑い声:2005/06/07(火) 18:42:43 ID:n0qc8rr8
ミエゴン達がアイスクリーム怪獣スタッフと戦闘になっていた頃・・・

「あはははは、ひゃはははは」
「五月蝿いぞ、ライブキング!」
こちらはパーティ会場襲撃班であるコスモリキッドとエンマーゴの班。
ダクミランの話では、ザビデンがパーティ会場建設を任命されたらしいが、
万が一の事を考え向かう事にしたのだ。
「あーはははははは」
コスモリキッドは笑い続けるライブキングから逃げ出し、
先頭を歩くエンマーゴと並んで歩き出した。
「俺、アイツ苦手ですよ。前に食われた事あるし」
「そうか?覚えとらんのう」
「もう年なんじゃないですか」
「あのお、コスモリキッドとエンマーゴさん?」
蜃気楼怪獣ロードラが二体の肩をつついた。
「お客様ですよ」


206 :ペドレンジャー:2005/06/07(火) 18:43:19 ID:n0qc8rr8
「お客様って・・・」
言いながら辺りを見回したコスモリキッドは、何かを踏んづけて足を上げた。
見ると、紫色の液体が足の裏にくっついている。
「うわっ、汚い!」
「汚いとは何だぁー!」
叫び声と共に、空から、地面から数十、数百の小さな液体生物達が飛来してくる!
それらはコスモリキッドたちを包囲すると、一斉に叫んだ!
「変形合体!!!」
液体達は六つのグループに分かれ、合体融合し、コスモリキッド達と同じくらいの大きさの怪獣へと変身した!
「「「「「我ら、不定形戦隊ペドレンジャー!」」」」」


207 :火球攻撃:2005/06/07(火) 18:44:50 ID:n0qc8rr8
「ペドレンジャーって、お前らペドレオンじゃん。何やってんだ、こんな所で」
呆れ顔のコスモリキッドだが、シェルターとサメクジラ、ロードラは首を傾げるだけだ。
「ペドレオンって誰?」
「俺あんな奴ら見たことないよ」
「アメリカ怪獣か?」
「ち、ちくしょぉぉぉ!」
ペドレオン達は叫ぶと、一斉に火炎を発射してきた!
一発はエンマーゴの盾が防ぎ、
二発目はロードラの体をすり抜け、
三発目と四発目と五発目はコスモリキッドとシェルターとサメクジラに避けられ、
六発目はライブキングの顔へ迫る!
「あははははーっ!」
ごっくん!
「か、火球を食いやがった・・・」


208 :逃走ムカデンダー:2005/06/07(火) 18:45:33 ID:n0qc8rr8
「うわーっ!」
「あっ、ムカデンダーの野郎逃げやがった!」
グロストを飲み込んだスタッフは極低温の塊を体内に納めたのと同じで、更に膨張し膨れ上がる!
その大きさは怪獣達を全て飲み込むほどにまでになった。
それを見たムカデンダーがパニックを起こし、体を残して首だけ逃げ出したのだ。
ベロンは酔っ払ったまま腰を抜かし、モットクレロンは青汁を吐きかけるが全く効果がない!
「どうする、ミエゴン」タイラントが問いかける。
「とりあえず、正攻法で攻めましょう。この怪物は強酸性ではないらしいですし」
ミエゴンの言う通り、スタッフが車に触れても、車は全く溶けない。
「私が炎で攻めますから、タイラントさんはグロストさんの救出を優先してください」


209 :名無しより愛をこめて:2005/06/08(水) 01:35:27 ID:utfIo1tE
age

210 :もうひとつの異変:2005/06/08(水) 12:22:25 ID:JBTlXl8S
たびたびのことではあるが、またまた場所は変わって…、ここは主なきゴジラ宗家邸の奥座敷…。
その一部屋には、先の宗家襲撃事件で取り押さえられた俳優佐野史郎が閉じ込められていた。
いや…。
正しくは「閉じ込められていた」とすべきであろう。
なぜなら部屋は、もぬけの空だったからである。


211 :捜索:2005/06/08(水) 12:23:49 ID:JBTlXl8S
どどどどどどーーーっ!
地響きのように足音をたて、バランが転げるように駆けて来て叫んだ。
「た、大変だ!佐野さんが逃げた!」
「なんだと!」ガバラが飛び上がった。
「石の力で動けないはずじゃなかったのか?」ゴロザウルスも驚き顔で言った。
「そのはずなんだが……佐野さん、どこにいったんだろう?」
「手分けして探し出そう!オレは生み沿いを見て回る!」ゴロザウルスが立ち上がると、他の怪獣たちも自分の持ち場をめいめい勝手に決め、宗家邸を一斉に飛び出していった。

俳優佐野史郎は、何故姿をくらましたのか?
そして、何処へ行き失せてしまったのであろうか?


212 :名無しより愛をこめて:2005/06/08(水) 12:30:17 ID:JBTlXl8S
懺悔いたします。
ゴロザウルスが見回る場所ほ「生み沿い」としましたが、あれは「海沿い」の間違いにございます。
おお、神よ、お許しください。

213 :なぜこんなところに?:2005/06/08(水) 15:10:30 ID:JBTlXl8S
「ラジオ……だな、こりゃ。」キングコングが呟いた。
…こちらは大空洞に陣取るキングザイガーを目指す怪獣軍団の一行。
モグラキングが見つけ出した黒いコードを辿った先にあったのは、古ぼけた小さなラジオだった。
「……コードの反対側は…繋がってない。電源に繋がってないラジオってわけだな。」
「乾電池で動かすんだろ?」
アンギラスはろくに考えもせず簡単に答えたが…。
自分の体のサイズからすれば豆粒のように小さいラジオに目を凝らしながらカウラは言った。
「問題は動力源ではない。何故、こんなところにラジオがあったのか?ということだ。」


214 :いやな予感:2005/06/08(水) 15:11:47 ID:JBTlXl8S
「この会場を建設した作業員が忘れたんじゃないかな?」
こんどはガラキングが言ったが、カウラはこれもあっさり否定した。
「ここは会場最深部のさらにずっと下の地下道だぞ。こんなところまで作業員は降りてきていないはずだ……。」
ひどく嫌な予感がする。
今のいままで邪神ハイドラはこの地下の奥で自分たちが来るのを待ち構えている、そう思ってきたのだが…。
「まさか!?」
カウラは地上の方に振り返った。
しかし、そこもまた暗い暗い地下の闇が横たわっているだけだった。


215 :ハイドラ奇襲!:2005/06/08(水) 15:14:40 ID:JBTlXl8S
超獣カウラが激しい胸騒ぎにさいなまれていたころ…。

「猫さん!赤い目から黒い涙が!?」
オーロラビジョンに映し出された目から流れた黒い涙は、画面の端を越えて現実世界まで滴り落ちた。
「邪神か!しかしどうやって警戒厳重なGP会場内まで侵入できたのだ!?」
滴り落ちた黒い涙は床で渦を巻き鎌首をもたげ……、前三分の一ほどが幾つにも枝分かれした大蛇のような姿を形造った!
それは足の無い黒いキングギドラ、足の代わりに首の数が何倍もあるキングギドラといった怪物であった。


216 :ジャンプ:2005/06/08(水) 15:31:05 ID:JBTlXl8S
「いましがた、どうやって侵入したかと言ったのぉ。」
いくつもある首からただ一つの声が流れた。
「人間どもの道具を使ったのじゃ。我とわが身を電波に変え人間どものもつ道具から道具へと飛び移ったのじゃよ!」
「人間のもつ道具だと!?」
訝しげな黒猫とは対照的に、358少年の顔が「そうか!」というように輝いた。
「黒猫さん!携帯電話だよ!アイツは携帯電話をジャンプしてやって来たんだ!」
「ほぉ、賢い子じゃのぉ…、さぞや美味いであろうな、オマエの脳と思考を啜り出したらのぉ。」
ハイドラの真赤な目が、更に赤みを増した。


217 :懐かしのGP会場:2005/06/10(金) 12:30:08 ID:53lHyZT5
「GP会場か、懐かしいな。前々回はオレも出たんだよな。」
姿を消した佐野史郎を追って、カマキラスは勝手知ったるGP会場近くまで足を伸ばしていた。
カマキラスは一回戦敗退だったが、敗れた相手が準優勝のナースだったから結果には満足もしている。
ふと当たりを見回すと、先のほうに毒液怪獣ガバラの背中も見える。
(なんだ、アイツもここまで捜しに来てたのか。)
ガバラを追うようにGP会場に走るカマキラス。
だが、何かが変だった。


218 :急げ!カマキラス!:2005/06/10(金) 12:32:17 ID:53lHyZT5
何か変だ。会場の中から大勢の叫び声が聞こえる!
「なにか起ったのか?」カマキラスは思わず口に出していた。
やがて、なつかしのGP会場から叫び声とともに観客たちが転がるように飛び出してきたではないか?
「…まさか邪神化した佐野さんが会場に!?」
見ると先を行くガバラも走り出している!
ばたばたばたっ!
カマキラスは走るのを止め滑空体勢に入った。
(やめるんだ!佐野さん!)


219 :聳える邪神:2005/06/10(金) 12:33:57 ID:53lHyZT5
大会会場の闘場では、逃げ惑う観客の中央に黒い多頭の邪竜=ハイドラが聳え立っていた。
塔のように直立する蛇体の頂きから、ひとつ、ふたつ……全部で七つの首がゆらゆら揺れている。その首のひとつひとつには、唇の無い剥き出しのキバが並んだ口と、赤く輝く一つ目が冷たい光を放ち燃え上がっていた。

「小僧よ。おまえの脳と思考を頭蓋から啜り出してくれよう!」

会場内に何処からか声が響くやいなや、七つの首が一斉に黒猫と358少年に襲い掛かった。


220 :ツァトッガの弟子:2005/06/10(金) 12:36:19 ID:53lHyZT5
七つの首が、七つの瀧となって黒猫と358少年に落ちかかった!
「結界を張る!ワシから離れるな!」
358少年にそう叫び、黒猫は両手をかざし呪文を唱える。
しかし先手をとったぶんハイドラの方が早い!
(間に合わぬか!?)
狂喜する赤い瞳が、黒猫と358少年に迫る!
黒猫のうしろで358少年はぎゅっと目を閉じた!
「がああああああっ!」…358少年のすぐ傍で、邪神の叫びが渦を巻いている!
(………あれ?邪神…来ないの??)
恐る恐る目を開けた358少年の前に展開していたのは、思っても見ない光景だった。
一匹の怪獣が、ハイドラと自分たちの間に立ち塞がっている!
憎悪のたぎる声でハイドラが叫んだ。
「妾の邪魔立てをするとは、きさま、何ヤツじゃ!?」
怪獣は答えた。
「……オレは『ひきがえるの神』ツァトッガ様の弟子。忍獣ガマロン。」


221 :いた!佐野史郎!:2005/06/10(金) 17:12:34 ID:53lHyZT5
「くそう!どけ!どいてくれよぅ!!」
カマキラスはガギラに続いてGP会場になんとか踏み込んだ。
しかし中は逃げ惑う観客や人間の関係者で混乱の極みの状態であり、カマキラスのような巨大な怪獣には人間を踏まずに全身することは不可能だった。
押し合いへし合う人の波はいっこうに退かず、カマキラスは前に進めない!
前を行っていたガバラはというと、姿が見えないのでなんとかルートを開いて前進できたのかもしれない。
「道開けろ!どいてくれえ!」
その時、ある光景がカマキラスの眼に止った。
人の流れに逆らい、闘場に向かう一人の男の姿…。
(佐野さんだ!)
男は人の流れにフラフラ逆らいながら、闘場に向かう人間用通路に入っていった。


222 :ガマロン対ハイドラ:2005/06/10(金) 17:14:20 ID:53lHyZT5
「ツァトッガの弟子と言うからどれほどと思うたが…。神である、この妾に歯が立つと思ったのかのぉ。」
ハイドラに挑んだガマロンであったが、地下でこの邪神と対決したカウラたち同様に大変な苦戦を強いられていた。
火球は全く通じない。
ガメラを苦しめた大印手法も弾かれた。
(こうなったらウルティメット・プラズマしか無いか!?)
ガマロンは腹を決めると両前足で九字の印をきった。
たちまちガマロンに集まる地脈エネルギー!
ウルティメットプラズマ発動は秒読み段階に入った!
……だが!ウルティメットプラズマ発動の寸前に、ガマロンはあることに気がついた!
「しまった!観客席にまだ人がいる!」
邪神ハイドラの放つ強烈な邪気に侵され、身動きもできずに横たわる観客が大勢取り残されていたのだ。


223 :師のことば:2005/06/10(金) 17:15:53 ID:53lHyZT5
「ガマロンよ。邪神族との対決に赴く前に、ひとつ言っておくことがある。」
ガマロンはウルティメットプラズマをいままさに発動せんとする瞬間、師ツァトッガの言葉を思い出した。
「何でございましょうか?ツァトッガさま?」
「人を殺すな。」
「げろ?それはまた何ゆえにございましょう?オレは怪獣。人は踏み潰すもの、人喰らうもの、それが怪獣にございます。」
「……だが、それでも殺すな。」トトロ=ツァトッガは再び同じ言葉を繰り返した。
「それは大事なことなのだ。我ら邪神を封印した力そのものにも関わる、大変に重要なことがらなのだ。」
「……はい。」師の命に、不承不承従うガマロン…。
「…不服そうだな。だが、忘れるな。人を殺してはならぬ。」



224 :黒い炎:2005/06/10(金) 17:17:18 ID:53lHyZT5
「ここで撃てば観客が死ぬ!」
ガマロンはすんでのタイミングでウルティメットプラズマ発砲を停止した。
「……人間の巻き添えを気にかけるのか?愚か者めぇ。」
ハイドラの言葉は、最後のほうは殆ど笑っていた。
「何をしようとしていたのか知らぬが、汝にそれほど余裕があるのかのう?」
そう言うが早いか、ハイドラは七つの首、七つの口から漆黒の炎を吐き出した。
それをガマロンは、避けもせず全身で受けとめた。


225 :ボクが運ぶ…:2005/06/10(金) 17:18:57 ID:53lHyZT5
「ガマロン!なんで避けないんだよぅ!?」358少年が叫んだ。
「…避けたら、逃げ遅れた観客が焼き殺される。だから避けないんだよ。」黒猫が答えた。
「そんな……。」その言葉にしばし立ち尽くす358少年。
だが次の瞬間、何を思ったのか少年は安全な黒猫の結果の中から飛び出した!
「気でも狂ったのか?ボウヤ!」
黒猫の言葉も無視して358少年は近くに倒れた観客に駆け寄った。
「観客がいたらガマロンが闘えない!だからボクが、ボクが運び出すんだ!」
358少年は倒れていた観客を抱え上げようとした。
しかし、わずか12歳の細い体で、大人の体を持ち上げるのは容易でない。
そのとき、顔を真赤にして力む358少年の上を、ガマロンの横をすり抜けた黒い炎がひと舐めした!
「きゃあっ!?」

226 :ライブキング:2005/06/12(日) 18:12:27 ID:yqFPMjdw
颯爽と現れたペドレオン六体で構成されているペドレンジャー。
だが、既に彼らは敗北の一歩手前だった。
「あははははぁー!」
ガブッ!
「あっ、ペドイエローが食われた!」
満足げに腹をなでるライブキング。隣で唖然とするシェルターをつつくと、口を開けた。
「何だよ・・・火を吐けってか?」
頷くライブキング。言われるままシェルターが火を吹くと、ライブキングが飲み込んだ
ペドイエローの可燃性ガスに引火、口から凄まじい炎が噴出してペドレオンを二体巻き込み大爆発を起こした!
「うわあーっ、ペドグリーンとペドブラックが!」


227 :一刀両断:2005/06/12(日) 18:17:11 ID:yqFPMjdw
「あのさ、さっきからグリーンとかイエローとか言ってるけど、見分けつかないんだけど」
もっともなつっ込みを入れるロードラ。
「う、うるさいっ!みんな、こうなったらフリーゲンになって空爆だ!」
リーダー格のペドレオンが指示し、一斉にフリーゲン形態となって空へ飛び立つペドレオンたち。
「相手は飛べないぞ!空から滅多撃ちにしてしまうんだ!」
「了解!」
一斉に火球を乱射してくるペドレオン達。数発はエンマーゴの盾で防ぎ、ライブキングが食べてしまうが
それでも何発かは地面に命中し、次々と爆発を起こした。
「いいぞ、今度は包囲して一斉攻撃だ・・・・え?」
リーダー格のペドレオンが他のペドレオン達を向いていたその時、
「うわあああーっ!」
回転しながら飛んできたサメクジラの背びれが、リーダーを一刀両断に切断した!


228 :作戦会議:2005/06/12(日) 18:18:19 ID:yqFPMjdw
ちょっと前に話がさかのぼり・・・
次々に攻撃が行われ、火炎で反撃しても避けられてしまい、防御をエンマーゴとライブキングに任せ、
作戦会議に集まったロードラ、サメクジラ、シェルター。
「どうすんだ、このままじゃ良いところはみんなエンマーゴの爺様達に持っていかれるぞ!」
「どうするよ、このままじゃ狙い撃ちにされたままだ」
「俺達飛べないもんな」
見当違いな心配をしているシェルターを無視し、話を続けるロードラたち。
「いい事思いついた!」ポン、と手を叩くシェルター。
「いい事って何だよ?」とサメクジラ。
「あのな・・・」
そして、サメクジラはシェルターとロードラにぶん投げられ、見事にペドレオンのリーダーを倒したのだが・・・
「あいつ、どうやって帰って来るんだ?」
「さあ・・・」


229 :呑気なGK:2005/06/12(日) 18:19:30 ID:yqFPMjdw
「この怪獣、確かドーピングで失格になった怪獣だろ?」
イタカとヘドラがタロウ怪獣仲間達に刺客を送った事も知らず、
宗家ゴジラとメカゴジラたちがガタノゾーア討伐に出撃した事も知らず、
佐野史郎が宗家ゴジラ宅を襲い、そのうえ抜け出してカマキラスたちが探しまわっている事も知らないグランドキングは、
やっぱり会場でガマロンと戦っているのがイタカから聞いた邪神ハイドラである事も知らなかった。
「もう一度出場できたんだな。こいつ名前なんだっけ?ガマキングか?」
近くにいたグア兵に尋ねるグランドキング。
「グアー」
ロケットの発射準備が整い、最終調整が終るのを待っている間GPのジャンボキング戦を見ようとしてテレビをつけると、
丁度ガマロンとハイドラの戦いが生中継されていたのだ。


230 :イタカが頼んだ?:2005/06/12(日) 18:21:32 ID:yqFPMjdw
ハイドラが黒い炎を吐き出した頃、グア兵の一人が報告してきた。
「グランドキング様、パーティ会場のザビデン殿より通信が入っております」
「あいよ・・・どうだぁ、ザビデン、召喚できたか?」
『召喚も何も、必要な蜂蜜酒みんな飲み干した後じゃないですか!』
「悪いな、つい飲みすぎた。すぐに手配するから、もう少し待っててくれ」
『それと、先ほどペドレオンの大群が会場上空を飛行していきました。ペドレオン達は東映軍団の相手をするはずでは?』
「ペドレオンが?おれは何も聞いてないぞ?」
ザビデンとの通信を切ると、グランドキングはすぐにヘドラを呼び出した。
「今ザビデンから連絡があったが・・・ペドレオン達が何でパーティ会場のほうにいるんだ?」
『念のためですよ、一部の不定形怪獣をそちらの護衛に回して欲しいとイタカから頼まれたのでね』
「イタカが頼んだ?」


231 :ハイドラ対ガマロン:2005/06/13(月) 12:27:50 ID:YouGoZGN
「きゃあっ!」
黒い炎が358少年の上で翻った。
(しまった!人間が巻き添えに!)
「心配するなガマ殿!」黒猫が358少年に覆い被さった「直撃はしておらぬ。ワシの魔力でなんとか防げた。」
ハイドラの方に向き直ると、ガマロンのカエル特有のギョロ目が糸のように細くなっていた。
「この野郎……。神だのなんだの偉そうにしやがって、人間の小僧痛めつけて何が嬉しい。」
「ほほほ、蟇蛙の化け物ふぜいが何をほざく。」
ハイドラの吐く黒い炎がよりいっそう勢いを増した!

232 :観客のいない場所:2005/06/13(月) 12:29:13 ID:YouGoZGN
ガマロンの体をいつのまにかギナギナ光る液が覆い流れていた。
これぞ名物「蝦蟇のアブラ」!
邪神ハイドラの吐く陰火も体から紙一重のところで防いでいるのだ。
「ほほほ…、なにやら便利なものじゃのう。…だが、その魔法の液、いつまで出続けるかのぅ。ほほほほほほ。」
ハイドラに言われるまでも無い。
(このままではオレの負けだ……。)
だが、大火球はおろかガメラを苦しめた大印手法もハイドラには通じなかった。
唯一効果が期待できるウルティメットプラズマは、観客の巻き添えが避けられない。
前には観客が10人以上動けないでいる。
(左右は?)
ガマロンは周囲を素早く見渡した。
(……ダメだ、やはり観客がいる…。ウルティメットは八方塞がりか……。)
……ガマロンはついに腹を決めた。
(師ツァトッガよ。『人間を殺すな』とのご命令でしたが、…このガマロン、破ります!)
思わずガマロンは天を仰いだ。
そのとき!

(見つけたぞ!観客がいない場所を!)


233 :史郎をさがして…:2005/06/13(月) 12:30:45 ID:YouGoZGN
「待つんだ佐野さん!」人間用通路に消える後ろ姿に、カマキラスは叫んだ!
普通の人間にはギゲゲゲゲぐらいにしか聞こえないだろうが、佐野史郎になら怪獣語も通じるはずだ。
だが佐野史郎は逃げる人波を奇跡のように泳ぎ渡り、どんどん上へと上っていく。
(この上はたしか闘場のあるフロアーだったはず…)
そのとき、上からドーンという衝撃と闘争する怪獣の叫びが響きわたってきた!
「やっぱり何かおこってる!佐野さん待ていっ!」
カマキラスは他の観客には構わず、人間用通路の中に右の鎌を突っ込んで佐野史郎を引っ掛けようとした。
しかし僅かの差で史郎にはカマキラスの鎌は届かなかった。
「畜生!逃がしたか!……怪獣用通路はどこだったっけ!?」


234 :接近戦:2005/06/13(月) 15:18:22 ID:YouGoZGN
「これでも喰らえ!」ガマロンの口から火球が3発立て続けに発射!
至近距離で外れるはずもなく全弾ハイドラに命中した。
ハイドラはたちまち黒煙に包まれたが…。
「こんな火球、何発撃ったところで……」
そのとき黒煙の中央をぶち抜いて、ガマロンが一気に飛び込んで来た!
「大印手法!」ガメラに血反吐を吐かせた打撃技が雨あられとハイドラに叩き込まれていく!
だが、ハイドラにはこれも効果がない。
逆に、至近距離に入ってきたガマロンに七つの首で絡みつき巨体を浴びせて押しつぶそうとしてきた!
「ほほほほほほ、自棄になったでおじゃるか?ま、所詮カエルではヘビには勝てぬからのぅ。」
両手に二本づつ、首に三本、ハイドラの首が巻きついた。

235 :ガマロン危うし!?:2005/06/13(月) 15:19:42 ID:YouGoZGN
がしっ……。
両膝が折れ、ガマロンはハイドラの前に膝間づく姿勢になった。
ガメラとさして変わらぬガマロンの体の上に、キングギドラより一回りは大きいハイドラの巨体が圧し掛かる。
ハイドラの重さでガマロンの背骨が軋んだ。
「おほほほほ、このまま背骨をへし折ってやろうかのぅ?それとも……首を捻じ切ってやろうかのぅ?さて、カエルよ。どっちがよいかえ?」


236 :逆転?:2005/06/13(月) 15:21:00 ID:YouGoZGN
涜神的な嬌声をあげ、ハイドラが迫った。
「背骨を折るのと首を捻じ切るのと…、どっちがよいかえ?」
ハイドラの重みに負け、後ろに押し倒されるガマロン。
しかし、ガマロンの返事は冷静だった!

「どっちも御免だ。」

言葉と同時に「蝦蟇のアブラ」が溢れるように湧き出した。
アブラを利用し、ハイドラの拘束からヌルリ抜け出すガマロン。
同時に、カエル族特有の強力な後足がハイドラの下で折り畳まれる!
そして次の瞬間、ガマロンの後足はカタパルトのようにハイドラの巨体を真上に打ち上げた!


237 :黒い龍:2005/06/13(月) 15:22:18 ID:YouGoZGN
ガマロンの脚力で打ち上げられたハイドラだったが、闘場の天井近くでピタリと静止した。
「…実は妾は飛べるのじゃ……何のつねりだったから知らぬが失敗じゃったのぉ。さてと…遊びはここまでじゃ!逝くがよい!!」
ハイドラは真下で仰向けになっているガマロンめがけ、七つの首から黒い炎を噴射した。
黒い炎が「黒い龍」と化してガマロンに降り注ぐ!
瘴気を放ち叩きつけられる黒い龍!
だが黒龍は、ガマロンの寸前で何かにぶつかったように停止した。
「ん?なんじゃ?なにがおこったのじゃ!?」


238 :光の龍:2005/06/13(月) 15:23:14 ID:YouGoZGN
それは光の龍だった。
輝く龍が黒い龍を迎え撃ったのだ!
下からガマロンが叫んだ!
「真上にだけは観客はいねえぜ!走れ!ウルティメットプラズマっ!!」
力が均衡して見えたのは一瞬だった。
ガマロンの叫びに答え、光の龍がよりいっそう輝いたかと思うと、黒い龍を一瞬で飲みこんだ!
「し、しまったでおじゃる!」ハイドラが気づいたときにはもう遅い!
光の龍=ウルティメットプラズマは、深海の邪竜神を一瞬で飲み込んでしまった。



239 :佐野史郎が闘場に…:2005/06/13(月) 17:09:41 ID:YouGoZGN
ドーーーーーーーーーーン!!
「な、な、なんなんだぁ!!?」
やっと怪獣用通路を見つけ出したカマキラスの耳に、いきなり轟音が飛び込んで来た。
大慌てで闘場に飛び出したカマキラスが目にしたのは……。
闘場天井に空いた大穴。
観客席で動けない人間たち。
そして闘場中央で倒れている怪獣だった。
反対側の怪獣用通路から上がってきたガバラ…。
そのとき、倒れていた怪獣がむくりと身を起こした。
「きっさま!ガマロン!」カマキラスが右腕の鎌を振りかざす。
ガバラもカマキラスと呼応するようにガマロンに向かって走りだした。
だがそのとき、小さな影が闘場に這い上がった。
(佐野史郎さんだ!)
史郎はよろよろガマロンの方に近付いていった。


240 :返してくれ?:2005/06/13(月) 17:10:39 ID:YouGoZGN
(佐野さんの身柄確保が先だっ!)
翅をはばたかせひとっ飛びすると、カマキラスは振りかざした鎌を優しく、なるべく優しく振り下ろした。
「佐野さん、ゲットだぜ!これでひと安心と…。」
カマキラスの鎌ので押さえられては、人間の身に抵抗などできるはずもない。
だが史郎はかろうじて動かせる片腕だけを突き出し、人間とは思えぬ大きな声で叫んだ。

「ボクの邪神を返してくれぇーーーっ!」

「邪神を返せ……だと?!」怪訝な顔をするガマロン。
だが……その答えはすぐにわかった。
ボスッ!
「ぐっ!??」
ガマロンの背中にガバラのツメが深々と突き立てられたのだ。


241 :ずっと前からの友だち:2005/06/13(月) 17:11:47 ID:YouGoZGN
「358くん……358くん……聞こえるかい?」
ハイドラの黒い炎で気を失った358少年は、また夢の世界?をさ迷っていた。
「おじさん?…その声はあの川の中州にいたおじさんだよね?」
「……そうだよ、もう何度目かな?キミとこうして出会うのは。」
全身にローブを纏った姿、358少年が言うところの「力ある人」が現れた。
「ホントに何回目だろ?ボクたちもうすっかり友だちだよね。」
「力ある人」は愉快そうに笑った。
「ちがうよ。ワタシとキミは、最初に出会う前よりずっと前から友だちだったんだよ。」
「……出会う前から友だち???…なんか変なの…。」
「じつは…今日はね…。358くんにお願いがあって来たんだ。」



242 :ワシはダゴン:2005/06/13(月) 17:12:54 ID:YouGoZGN
「帰って来てくれ!ボクの邪神!!」史郎の叫ぶ声が闘場に響くなか、地響きを立てガマロンが倒れた。「不覚……。」
「いったいどうしたんだガバラ?」自体が飲み込めず呆然とするカマキラス。
「……ワシはガバラなどではない……。ワシはダゴン。クトゥルー様にお仕えする神の一柱。」
「ダ、ダダ、ダゴン??」ただうろたえるばかりのカマキラス。
苦しい息の下ガマロンが言った。
「地下のキングザイガーを援護するため。最初からオマエらは闘場の制圧を狙っていたのだな。」
「そのとおり…」ガバラ…いや、ダゴンが野太い声で答えた。


243 :世界は我らが主のもの:2005/06/13(月) 17:14:20 ID:YouGoZGN
ダゴンは続けた。
「最初ワシは人間の中にいた。
そして封じられたと見せてオマエたち怪獣を油断させ、スキをみて宿主を人間から怪獣に変えたのだ。そして、毒液怪獣ガバラとして闘場にやって来たのだ。」
「そんな……じゃ、じゃあ佐野さんは?」泣くように叫ぶカマキラス。
「その者は自分の中からワシがいなくなったと知り、本能的にワシを追ってここまでやって来たのだ。
オマエたち怪獣はまだワシがその者の中にいると思い込んでいた。
だからワシもその者を追っているフリをしてここまでやって来たのだ。」
そしてガバラの顔でありながら、ガバラでとは到底思えぬ形相でダゴンは言った。
「もはや世界は我らが主のものだ。」


244 :VSスタッフ:2005/06/13(月) 20:15:28 ID:dd6E0Evp
ぐおおおおおっ!
ミエゴンの口から火炎が吐き出され、アイスクリーム怪獣スタッフを覆いつくす!
途端にスタッフは炎から逃げ出していく。
「効果は抜群です!私と酔っ払い君で挟み撃ちにしますから、タイラントさんはグロスト君の救出をお願いします!」
「分かった!」
酔っ払って立てないベロンをモットクレロンが担ぎ上げ、逃げようとするスタッフの退路に立ちふさがる。
ミエゴンは火炎と狐火、短距離の瞬間移動を活用し、スタッフを弱らせていく。
悲しいかなスタッフは寒さは全く平気だが、炎にはからきし弱い上に、
ブロブのように触手を振り回すという特技はないのだ。


245 :スタッフ撃退:2005/06/13(月) 20:16:31 ID:dd6E0Evp
「酔っ払い君、火炎お願いします!」
「あーい!」
ミエゴンとベロンの火炎に挟み撃ちにされ、ぶるぶる震えながら収縮していくスタッフ。
その体から、グロストの右腕が現れた!
「今だ!」
火炎の渦を突破したタイラントは、わが身が焦げるのも無視し渾身の力でグロストを引きずり出した!
「止めを!」
ミエゴンがベロンに指示し、更に勢いを増した火炎をアイスクリーム怪獣へ浴びせかける。
スタッフは二、三秒で完全に蒸発し、甘い匂いを漂わせながら消えてしまった。


246 :ダゴンが制圧:2005/06/13(月) 20:18:08 ID:dd6E0Evp
「イタカ!おい、イタカ!」
(・・・どうかされましたか、御子様?)
「どうかされましたかじゃねえ、お前何ヘドラとコソコソやってんだよ!」
(・・・隠しても意味がありませんな。左様、ヘドラに依頼し邪魔者への刺客を送り込みました)
グランドキングは驚き、思わずテーブルを蹴りつけていた。
「刺客を送ったぁ!?」
(左様でございます。返り討ちにされたようですが)
その言葉に、ほっとして頷きつつ答えるグランドキング。
「当然だ、タロウ怪獣といやあイロモノ怪獣が多いが強い怪獣も揃ってんだ。そう簡単に負けるか」
(ですが・・・)
「あーっ、もういい!俺に任せておけ、イタカは邪神どもを警戒してろ、奴らの事はお前しか分からないんだからよ!」
(その事ですが・・・ダゴンが、GP会場を制圧した模様です)


247 :GK行動開始:2005/06/13(月) 20:20:05 ID:dd6E0Evp
「制圧されたって・・・相手、手が早いなあ、おい」
(はい。ツァトッガの弟子もその場にいるようですが、ハイドラを撃退後敗北しました)
ツァトゥガ?
またヘンな名前が出てきてグランドキングは首を傾げたが、とりあえず問いたださない事にした。
(かくなる上は、我らもロイガーとツァールを呼び寄せるしかありませぬ)
「その必要はないな」
(無い?)
「親玉を潰せば良い。・・・誰かいないか!」
すぐにグア兵の一人が駆けつけてきた。
他のグア兵は独り言(にしか見えない)を繰り返すグランドキングから少し距離を置いている。
「攻撃衛星を全て発射、三分の一をGP会場上空へ。残りをアメリカ上空へ送り込め!変な動きが発生したら、即座に攻撃しろ!」
「グアー!」
「次に、ヘドラへ連絡・・・暗黒怪獣を出撃させろ。一番ヤバイ奴から始末するぞ!」


248 :演説:2005/06/13(月) 20:21:03 ID:dd6E0Evp
豪快な音楽に乗って次々と攻撃衛星を搭載した小型ロケットが打ち上げられていく。
目指すはGP会場上空とアメリカ上空だ。
グランドキングは、小型爆弾や短剣で装備した無数のグア兵達に軽く演説をぶち上げる事にした。
「いいか、これから俺達は恐らく全怪獣を敵に回す事になる!」
「グアー!」
「何で俺が両親を呼ぶ事が気に食わないのか知らないが、俺はこの時をずっと待っていた、誰にも邪魔はさせない!」
「グアー!」


249 :気分が明るくなる話:2005/06/13(月) 20:22:23 ID:dd6E0Evp
「諸君はきっと不安だろうと思うので、気分が明るくなる話をいくつかしよう」
そう言うと、グランドキングはいくつかの報告書をめくり、読み上げた。
「まず、ゴジラ一族だが、彼らはクトゥルーにてんてこ舞いだ!我らの事など全く気づいていない!」
「グアー!」
「次に、ウルトラ怪獣一族!彼らはヘドラ率いる不定形怪獣軍団がお相手する!更に黒い仔山羊とビヤーキーも来る!」
「グアー!」
「そして、東映軍団には諸君が立ち向かうのだ!なに、相手は人間サイズ、こちらは怪獣サイズ。負けるはずは無い!」
「グアー!」


250 :ポイントに到着:2005/06/13(月) 20:28:32 ID:dd6E0Evp
「全く・・・本来の予定と大違いだ。だがまあいい、追い風は我々のものだ」
グランドキングはテレビモニターを見た。既に画面にはノイズしか映し出されていない。
「さあ、俺の母さんシュブ=ニグラス帰還作戦開始だ!グア軍団の意地を見せてやるぞ!」
「グアー!!!」
一斉に敬礼し、技術兵、連絡兵を除いて外へと飛び出していく無数のグア兵たち。
「グランドキング様、ただ今ギエロニアとベムズンから連絡!」
通信兵の一人が報告した。
「どうしたぁ!」
「ポイントA、ポイントBに到着!あとは他の星が位置に並ぶのを待つだけです!」
「でかした!・・・それまでの時間は!?」
「約三時間!」


251 :従者達:2005/06/13(月) 20:31:42 ID:dd6E0Evp
一方、会場ではザビデンが到着した蜂蜜酒を一気飲みにし、石笛を高らかに吹き鳴らした。
「いあ!いあ!はすたあ くふあやく ぶるぐとむ ぶぐとらぐるん ぶるぐとむ! あい! あい! はすたあ!」
変化はない。
(やっぱり、オカルトなどに関わるとろくな事が無いな・・・早く正気に戻ってくれないかな・・・)
そんな事を考えつつ、ザビデンは再び呪文の詠唱を始める。
「いあ!いあ!はすたあ くふあやく ぶるぐとむ ぶぐとらぐるん ぶるぐとむ! あい! あい! はすたあ!」
その時。
パーティ会場の真上を突然黒雲が覆いつくした。黒雲はどんどん広がっていく。
「え?」
黒雲ではなかった。
ハスターの従者達が、ついに地球へと姿を現したのだ。


252 :月亭雷蔵:2005/06/14(火) 01:05:30 ID:E3Ka0Y7T
ペースが凄くってなかなか話しに追いつけないでいるんだけど、
GP本戦も展開していいかな?
できればネタを絡めたいけど状況が把握しきれないです。

253 :A級戦犯:2005/06/14(火) 08:00:22 ID:Js360ntI
>>師匠
どうぞ本戦を進めてくだされ。
ダゴンは早々に358少年が撃退する予定にござる。
本戦の進行状況によってガタノトーア戦の長短も決める予定。
もともとは「本戦で敗退した『名前にキングのつく怪獣』の活躍の場」として邪神戦を設定しただけにござる。
だからあくまで本戦がメインにござりもうす。

254 :A級戦犯:2005/06/14(火) 08:07:16 ID:Js360ntI
ちなみにガタノトーア戦ショートバージョンは、宗家らが一気に邪神を撃滅しもうす。
ロングバージョンは…。
邪神はハイドラもやったように電気信号化することができるので、宗家以下のロボット軍団はガタノトーアに支配されてしまう。
そして後から筏に乗ってやってきた昭和以下のグループと激突。
キングジョー・メカゴジラ対レッドキング、昭和とか、ギャンゴ・ゴルゴス対メカゴジラ(ver2)とかになった挙句に邪神を制圧の予定。
長短両バージョンで本戦の進捗状況に対応いたしもうす。

255 :さてと、師匠がおでましだから急いで場所開けるべさ…:2005/06/14(火) 15:10:18 ID:Js360ntI
「悪の帝王」作戦室は展開の早さのため混乱の極みに達していた。
GP会場最奥から救助されたスネークキングの報告で、地下にハイドラが潜んでいたことが知れた。
ところがその情報が入ったのは「闘場にハイドラ出現!」の連絡より後だった。
逃げ惑う観客が邪魔で何一つ有効な手が打てないでいるうちに、「邪神(ダゴン)が闘場占拠」と「ガマロンが邪神撃破!」「オーロラビジョンから邪神出現!」が様々のルートで次々もたらされた。
そのため基本的な状況把握すら不可能になってしまったのである。
「ハイドラは闘場と地下に二匹いる!」
「ガマロンがハイドラとダゴンを撃破した!」
「ハイドラが闘場を占拠した」「ダゴンが地下から攻め上ってきた。」
「ガマロンは邪神の配下に違いない!」
憶測も交えた正誤情報の洪水が作戦室を飲み込んでしまっていた。


256 :カマキリ拳法:2005/06/14(火) 15:11:43 ID:Js360ntI
「ちっくしょう!テメエらの好き勝手にゃさせねえぞ!
ラビット関根(現、関根勤)直伝のカマキリ拳法!受けてみろ!!
そーれ、かまかまかまーーーーっ!」
ごん!
「きゅう……。」
カマキラスの一世一代の挑戦は、一瞬で終了した。
いまや闘場に二本の足で普通に立っているのはガバラ=ダゴンだけであった。
…………いや、もう1人だけ、いた。
いつのまにか黒猫妖怪が闘場に足を踏み入れていたのだ。


257 :巻頭グラビア:2005/06/14(火) 15:12:36 ID:Js360ntI
「邪神ダゴンよ。」
黒猫は邪神を足元から見上げて言った。
「……無人の闘場に立っただけで、はや勝ったつもりか?」
「…それではいかんかな?」邪神はニタリと笑った。「それとも…小さなオマエがワシをどうこうするとでも言うのか?」
「そのとおり……。」
そして…、黒猫のヒゲが、毛並みがいちどきに逆立ち膨れ上がる!膨れ上がる!膨れ上がる!!
黒猫はあっというまに40メートルほどまでに大きくなった!
「オマエには巨大化能力もあったのか。」
驚く邪神に妖怪は平然と答えた。
「われら東映系実写版妖怪は、少年誌巻頭グラビアではみな東京タワーよりも巨大化して写っておるのじゃ。不勉強じゃったな。」
そう!少年誌の巻頭グラビアといえば今は水着の女の子だが、昔は怪獣や妖怪だったのだ!
……なんてアホなこと考えてるうちに、黒猫が邪神に飛び掛っていった。



258 :なにかある…:2005/06/14(火) 15:13:56 ID:Js360ntI
(さすがは猫族のバケモノ。黒猫とかいうヤツ、ジャコー並みの体さばきだ。)
動けぬままガマロンは思わず舌打ちした。
巨大化した黒猫は闘場に限らず前後左右の観客席から果ては大穴の開いた天井までフルに使い変幻自在の立体攻撃を仕掛けていた。
同時に幻術で分身し、何もない空中から短剣の雨を降らせ、炎の竜巻を呼び起こす。
並みの怪獣ならひとたまりもないだろう。
だが、邪神ダゴンは炎が体を焼き焦がし、短剣が突き刺さっても平然としている。
ガマロンの目が鋭く光った。
(何かある!必ず何かあるぞ!)


259 :なぜ単独で乗り込んできたのか?:2005/06/14(火) 15:18:57 ID:Js360ntI
(ハイドラがやられていたのは計算外だったとしても、ハイドラと自分だけでココにいる全ての怪獣を相手に勝算があったのだ。
だからダゴンはここに単身で乗り込んできた。
だから、今もヤツは黒猫に攻め込まれてもヤツは平然としているのだ。)
ガマロンは出血を止めようともせず、邪神ダゴンの秘密を必死に探ろうとしていた。


260 :まさか!?:2005/06/14(火) 15:21:49 ID:Js360ntI
びゅんんんっ!
敵の喉元めがけ小さく振りぬかれた黒猫のツメのあとに、真紅の弧が続いた!
ずんっ!
血煙をあげてガバラ=ダゴンが片膝を屈する。
「………(ごぼごぼ…)やるな妖怪。」喉に流れ込む血のため不明瞭な声で邪神は言った。
邪神の体は既に血まみれ。しかし、黒猫は返り血すら浴びていなかった。
(……ワンサイド…。だが、そんなはずはない。
いかに黒猫が強くとも邪神ダゴンともあろうものが、相手に一矢も報いることなく敗れるなど…。)
そのとき、ガマロンの脳裏にある忍術のことが思い浮かんだ。
「…まさか!?」


261 :憑き移し:2005/06/14(火) 15:25:37 ID:Js360ntI
「まさか……忍法『憑き移し』!?」
憑き移しとは狂犬病に感染した犬猫を標的に接近させ、病毒に感染させ仕留める暗殺術である(*「カムイ外伝」)。
(最初は憑依しやすい佐野史郎、それを足場にして次にはガバラに……。ガバラの次は!?)
そのとき、自問したさきほどの問い「なぜ邪神は、黒猫に一矢も報いることなく敗れようとしているのか?」の答えが閃いた。
(黒猫の体にダメージを与えたくないからだ!)
ガマロンの目がくわっと見開かれた。
(標的は黒猫だ!)

不吉な予感に襲われるガマロンの目の前で、邪神の目が怪しい輝きを放った。


262 :移動:2005/06/14(火) 15:26:49 ID:Js360ntI
血の泡を吹きながら邪神は言った。
「…さすがは妖怪。惚れ惚れするほどの術じゃな。」
全身くまなく血まみれの有様で、しかし顔だけは明らかに笑っている。
「堪えられんな。……その術が…、間もなくワシのものになるのだからな。はーっはっはっは!」瞳に宿っていた怪しい光がフッと消えた。
そして次の瞬間、ガバラ=ダゴンはバクチクでも仕掛けたように血を吐くと、そのまま後ろにひっくり返った。

「逃げろ!黒猫!!」ガマロンが叫ぶ。

だが、全ては遅かった。
黒猫の瞳に、さっきまでガバラの眼に宿っていたのと同じ光が灯ったのだ。


263 :黒猫と邪神:2005/06/14(火) 17:06:25 ID:Js360ntI
「ははは、これでこの体はワシのものだ。」
黒猫の口から、それまでと違う声が流れ出した。
「他のどんな怪獣が出てきたところで、次々勝った方に移動していくだけだ。」
だが次の瞬間、聞き慣れた「黒猫の声」が帰って来た。
「やはりそう来たか。」
また声が変わった。
「…驚くべき意思の強さじゃな。ワシに入り込まれてなお自分の意志を残すとは。
だが、いつまでオマエの意思を残すことができるかな?はっはっは。」
邪神は余裕たっぷりに笑った。
だが、黒猫の返事は邪神にとっても意外なものだった。


264 :死と破壊の輪:2005/06/14(火) 17:09:52 ID:Js360ntI
「オマエのこの術、オマエが一匹だけで来たときから予想はしておったよ。」
「予想していただと?」邪神の笑いが止った。
「そうだ。予想しておった。オマエは佐野史郎とかいう人間に憑依していた邪神であろう?だから策を講じておいたのだ。」
黒猫は死力を振り絞り自分の回りにツメでぐるりと円を描いた。
たちまち円は光を放って浮かび上がる。
「これは『死と破壊の輪』だ。かつては邪神ニオス・コルガイを破壊した実績もある。
ただ、今回はいつもとは少し違うぞ。」
「……何が違うと言うのだ?」邪神の言葉にそれまでの余裕が無くなった。
「輪の内と外を逆に構成した。」
「なんだと!?」
「邪神ダゴンよ……この黒猫とともに滅びよ!」
黒猫は「死と破壊の輪」を発動させるための呪文の詠唱を開始した。


265 :死の舞踏:2005/06/14(火) 17:11:09 ID:Js360ntI
「そうはさせぬぞ!」邪神が叫ぶと呪文の詠唱か一瞬途切れた。
だが、すぐさま詠唱は前以上の力強さをもって再開された。

「黒猫よ!邪神を道連れにする気か!?」ガマロンにも黒猫の真意は知れた。

輝きを増す「死と破壊の輪」の中で、黒猫は右に左にグルグル回った。
そして「輪」に接触すると激しい衝撃とともに「輪」の中央に弾き戻される。
途切れながら、強くなり弱くなりしながらも呪文の詠唱は続き、「輪」は輝きを増していく。
ガマロンの目の前で、黒猫と邪神ダゴンの二身一体の一人舞踏は続いていった……。
黒猫とダゴンの消滅に向かって…。


266 :やいダゴン!:2005/06/15(水) 15:08:06 ID:+ZipW3Vt
無限に続くかと思われた「死の舞踏」。
だがその終りは唐突に終りを告げた。
顔を伏せ、動きを止めた黒猫…。
その顔がゆっくり…、ゆっくり…上がる。
そこに浮かんだ微笑は!?
「……危ないところだったわい。」
歯噛みしてガマロンが吠えた。
「キサマはダゴンか!黒猫をいったいどうしたのだ!」
「おそろしく意思の強いヤツじゃった。あのまま『意思の強さ』で勝負したのでは部が悪い。じゃから黒猫の意識から体に通じる命令信号のほうを遮ってやったのじゃ。」
「命令信号をだと!?」
「そうじゃ。命令信号そのものが遮られては、どれほど意思が強かろうが関係無しじゃ。」
そして、黒猫=邪神はゆっくり「死と破壊の輪」を跨ぎ越した。
「魔法発動さえしていなければ、こんなもの怖くはないわな。」

そのとき、動ける者は一人もいないはずの観客席から小さな人影が立ち上がった。
「やい!ダゴン!」
人影=358少年が叫んだ。


267 :へたれ…:2005/06/15(水) 17:02:54 ID:+ZipW3Vt
「やいダゴン!」
いきなり呼びつけられ、邪神は驚き振り返った。
だが、その最初の驚きも、自分を呼び捨てにしたのが人間、それもまだ子供の部類と知るとたちまち怒りにとって代わられた。
「ワシを呼びつけるからどのような勇者かと思えば、ちっぽけな人間のそのまたちっぽけな小僧ではないか!」
邪神は怒りを露わに観客席に近寄った。
だが358少年は、人生のこの時期特有の根拠の無い自身に支えられているのか、かえって邪神に向かい胸を張って見せた。
「神だのなんだの言うからどんなヤツかと思ってたのに、他人の体使わなきゃ何にもできないヘタレなんじゃないか!」



268 :心の中の声:2005/06/15(水) 17:05:26 ID:+ZipW3Vt


「へ、へタレ!?だと?」ヘタレの意味が判らず邪神は一瞬眉を顰めた。
「そうさ『 ヘ タ レ 』。言っとくけど悪口だよ! 」
「なんだとぉ!」
邪神が吠えると、358少年はちょっとだけ、ほんとにちょっとだけ、後ずさった。

(怖いよぉ…、怖くておしっこちびっちゃいそうだよぉ…)
(頑張るんだ!358くん!)

心の中の声に勇気付けられ、358少年はもうちょっとだけガンバってみようと思った。
「へーえ。他人のフンドシで相撲をとるしかないヘタレのクセして、いっちょ前に怒るんだね。」震える膝に力をこめ、両手を後ろに組んだまま、358少年はまくし立てた。
「……こ、この小僧め!」
黒猫の姿をした邪神は358少年のうえに覆い被さるように屈みこんだ。
「減らず口を後悔させてやろうか!?」

(ま、まだダメなの?)
(もう少し!あと少しだけ、引きつけるんだ!)

邪神の顔がぐんとアップらなって迫って来た。
もう358少年に息がかかるほどのところに、目と目で睨めっこができる至近のところに、邪神の顔がある!
舌をベロリと動かすだけで、358少年は邪神の胃袋に入ってしまうだろう…。

だが、少年はこれを待っていた。

(358くん!いまだ!!)


269 :堕天の穢土に…:2005/06/15(水) 17:13:17 ID:+ZipW3Vt
358少年はすぐそこにある邪神の顔に向かって握り拳を振り上げた。
「その貧弱なこぶしでワシを打ち据えようとでも……!?」
あることに気づいて、ダゴンは急に言葉を止めた!
少年の固く握った拳のあいだから青い光が漏れ出しているのだ。
「………………!?まさかキサマはハイドラの言っていたあの…!」
狼狽する邪神に対し、358少年は12才とはとても思えぬしっかりした声で「宣告」した!

「邪神ダゴン!堕天の穢土に帰れ!!」

そして358少年は、固めた拳をはっしと邪神の眉間に叩きつけた!


270 :ブルーレット終了:2005/06/15(水) 17:16:00 ID:+ZipW3Vt
358少年は、はっしとばかりに固めた拳を邪神の眉間に叩きつけた!
こぶしから青い光が溢れ出す。
その青く輝く奔流が黒猫=邪神の体を貫くと、その青い流れに押し出されるように黒猫の背中からもう一つの影が現れた。
必死に青い流れに抵抗しようとする影!
だが、それも一時のことだった。
影はぱっと黒猫から引き剥がされ、青い流れとともに何処ともしれぬ世界へと押し流されてしまった。
……。
「…………ボウヤ。」
聞き覚えのある声が上から呼びかけてきた。
友だちの黒猫が帰って来たらしい。
358少年は、子供らしく笑いながら黒猫を見上げ言った。
「ブルーレット終了!」

そして…358少年はまた気を失ってしまった。

271 :クーデター:2005/06/15(水) 19:02:01 ID:bZEF2/ON
日本は邪神出現により大騒ぎに陥っていたが、アメリカにいるリドサウルスは、
政府にあてがわれていた部屋の中でその様子を面白い映画でも見るような感覚で見物していた。
「クトゥルーにダゴンにハイドラか・・・ゴジラよ、どう対処する?」
テレビの中継はノイズ交じりで、カメラマンが逃げたためだろう、全く動かなかった。
だが、それでも黒猫妖怪やガマロンの姿は映っている。
「誰かいないか!飲み物をもってこい!」
高圧的なリドサウルスの声に応える者は誰もいない。
「誰かいないのか!」
その時、護衛の人間が部屋に飛び込んできた。外からは激しい銃声と悲鳴が聞こえてくる!
「閣下、お、お逃げください!」
「何事だというのだ、騒がしい!」
「ク・・・クーデターです!」
護衛が叫ぶと同時に、ドアを突き破って台車に乗ったような動きをする巨大蜘蛛が現れ、護衛に襲い掛かってきた!


272 :三角おにぎり:2005/06/15(水) 19:04:01 ID:bZEF2/ON
「わあーっ!」
悲鳴をあげる護衛に襲い掛かる台車蜘蛛=ジャイアント・スパイダー。
さらに巨大なジャイアント・スパイダーたちが台車に乗ったような動きで現れ、リドサウルスに襲い掛かってくる。
「貴様ら、マイナー怪獣ごときが我に・・・」
リドサウルスは最後まで言わせてもらえなかった。
巨大な宇宙アロサウルス(『恐竜の惑星』)が背後の壁を蹴破って現れ、リドサウルスの首根っこに喰らいついてきたからだ。
「なっ!?」
噛まれたまま持ち上げられ、仰天するリドサウルスに、蹴破られた穴から入ってきた三角おにぎりのような奇怪な生物が話しかけてきた
「マイナー、マイナー・・・今では貴方もマイナーの一人ではありませんか」
そう言うと生物・・・金星人は鋏をチョキチョキさせた。


273 :マイナー:2005/06/15(水) 19:07:39 ID:bZEF2/ON
「なんだと!!すべての怪獣の始祖である我をマイナーと愚弄するか!?」
「ははははは、貴方はマイナーですよ。リドサウルスの名で映画館に客が呼べますか?」
言葉に詰まるリドサウルス。確かに自分は特オタには有名だが、一般人が相手になると少し不安だった。
「呼べないでしょ?だからゴジラのアメリカ版が作られたんですよ。ゴジラのほうがまだ一般人に知られている」
「何・・・」
「貴方だって元々は我々と同じB級映画出身だ。そのくせ、ゴジラの名に乗っかって何かとやりたい放題、パクリと蔑む相手に乗っかって大口叩かれたらたまりません」
「貴様!」
怒りの牙を剥き、宇宙アロサウルスから逃れようと暴れるリドサウルスだが金星人は全く気にしない。
それどころか、逆に嘲笑うかのような眼差しで見つめてくるだけだ。


274 :RC連合:2005/06/15(水) 19:08:48 ID:bZEF2/ON
「もうウンザリだ。我々は、あんたがたメジャー怪獣に使われるのは真っ平だ。マイナーにはマイナーの意地と誇りがある、それを見せてあげますよ」
そう言うと金星人はテレビのチャンネルを変えた。リドサウルスの顔に驚愕が浮かぶ。
テレビに映し出されたのは、アメリカ映画界の闇に住むマイナー怪獣軍団がLAを破壊する姿だった。
巨大バッタの大群(『終末の兆し』)、異次元コンドル(『巨大な爪』)、コウモリグモ(『巨大アメーバの惑星』)・・・
彼らが人々を襲い、都市を踏み荒らす姿を見て、さすがのリドサウルスも言葉を失う。金星人は咳払いをし、高らかに宣言した。
「これより、我らRC連合による、マイナー怪獣によるマイナー怪獣のためのマイナー怪獣の国を作る戦いを開始する!」


275 :アメリカの攻撃衛星:2005/06/15(水) 19:10:10 ID:bZEF2/ON
『グランドキング、聞こえてますかぁ?』
もっぱらこちらからしか連絡しなかったヘドらがいきなり連絡を寄越してきた。
星辰が揃うまで、あと二時間と四十分だ。
「なんだよ、ヘドラ」
『バキューモンの派遣が完了した事を知らせようと思ってね』
「そうか、クトゥルーどもきっと大騒ぎするぞ・・・」
『それは良かった・・・一つ、頼んでも良いかな?』
「頼み?」
『アメリカ上空へ送った攻撃衛星の操作をワタシに行わせて欲しいんだよ』
「アメリカに送った衛星の操作を?」
『ええ・・・友達の、ためにね。良いでしょう?』
「まあ・・・オーケー、分かった。すぐに装置をそちらへ送らせる」
『どうも。・・・友好の証、だな?』
「ああ」
装置を送らせる時、自爆操作用の機械は渡さないようにしよう。
グランドキングはそう決めると、再びモニターへと向き直った。


276 :名無しより愛をこめて:2005/06/16(木) 07:46:06 ID:gZNWz/fC
台車グモに、巨大バッタの大群、異次元コンドル、コウモリグモ・・・またとんでもないのがでてきたでござる。
でも肝心なのが抜けてるでござるよ。
台車つながりで「キラートマト(アタック・オブ・ザ・キラートマト)」。
どうやって闘うのか?ウデの見せ所にござる(んなムチャな)。
トマトが出たらあとはキラーつながりで「キラー(ぴーっ)ム」とか。

277 :青い石?:2005/06/16(木) 15:04:57 ID:gZNWz/fC
「なるほど!青い光の流れで押し流すからブルーレットか。」
「邪神をウ○コ扱いとは素晴らしい!」
闘場奪還の報に「悪の帝王」作戦室は湧き返っていた。
「ところでみなさん…」ゼネラルシャドウが皆の笑いの中で口を開いた。「なんでもその子供が握り締めていたのは石だとか…。
その石が青い光を放ち、邪神を倒した……。あるいはその石とは、あの有名な『バラージの青い石』なのではありますまいか?」

278 :別のことを…:2005/06/16(木) 15:06:23 ID:gZNWz/fC
「いや、ちがうでしょう。」悪の帝王たちを代表する形で答えたのは、やっぱりミスターKだった。
「私の友人の岩本博士の話だと…。」
友人の岩本博士?……本人じゃないのか??
「…『バラージの青い石』は常時青いそうなんですな。しかし…」
ミスターKは強化ガラスケースに収められたものに目を落とした。
「……この358少年が握り締めていた石は、このとおり普段は灰色をしています。つまり、『バラージの青い石』とは違っている。」
「しかし、特別な力をもった石であることは間違いない。」
「悪の帝王」たちは、「その石はなんなのか?」ということを賑やかに論じだした。
しかし、皆が心の底で考えていたのは別のことだったのである。


279 :筏でゴー!:2005/06/16(木) 15:08:06 ID:gZNWz/fC
「もーしもー、こーの船でー♪キミの幸せー、見つけたーらー♪」
レッドキングがドラ声を張り上げ歌い、お調子者のギャンゴがそれに合わせて踊る。
ガバドンは騒音をものともせずにお昼寝だ。
ここは太平洋に浮かぶ巨大筏の上。
昭和ゴジラと老キングコングそれにレッドキングの三匹は、ギャンゴ以下の「石化魔法にかからない怪獣」たちを引き連れ、先行した宗家一行を追って太平洋を南下していた。
「よーし!このままハワイまで行っちゃおうかなー!?」
「オレいっぺんハワイ行ってみたかったっす!」
レッドキングが悪ノリするとギャンゴがそれに調子を合わす。
まるで宴会場のノリで怪獣軍団はガタノトーアの待つ「ヤディス山」へと向かっていた。


280 :島だ!:2005/06/16(木) 15:09:32 ID:gZNWz/fC
「よっし!もう一曲いってみよっかー!」
「うぉー!」
宴たけなわの宴会場の片隅に、昭和は老キングコングを呼び寄せた。
「コングどの。おかしいとは思われませぬか?」
「……と、言われますと?」
「音がしません。爆発音も、叫び声も、何ひとつ聞こえませぬ。」
「お気づきでしたか。」
「巨大ロボット軍団と邪神の激突とあらば、遮るものの無い海上ではかなりの遠方まで轟き渡るはず。」
「そうです。それがまるで聞こえないとは……。まさか宗家が敗れたとでも?」
そのときそれまで眠り込んでいたガバドンが俄かに目を開いて声をあげた。
「島だ!島が見えるぞぉ!」


281 :アメリカの攻撃衛星:2005/06/16(木) 20:04:07 ID:DJGN0L1H
「あぎゃーつ!」
「ペドブルー!」
エンマーゴの刀が一閃、残ったペドレオンの一体を縦に両断した。
フィンディッシュタイプビーストのガルベロスやノスフェルなら復活できるだろうが、
ペドレオンはブロブタイプビースト。切られた時の熱がガスに引火し、あえなく爆散した。
ペドレッド、イエロー、ブルー、グリーン、ブラックは敗北。残ったのは紅一点(?)のペドピンクだった。
「さあ、どうする?このまま投降すれば命までは奪わない。同じウルトラ怪獣仲間だしな」
コスモリキッドが提案する。が、ペドピンクは後ずさりすると・・・
「分散!」
叫ぶと同時に数十匹のペドレオンへ分離し、一斉に飛行体型となって逃げ去ってしまった!


282 :防衛機能:2005/06/16(木) 20:05:37 ID:DJGN0L1H
すいません、↑のタイトルは『分散』です・・・


「いかん、逃がすなシェルター!火炎で焼き払え!」
「あんなに大勢、無理ですよ!」
その言葉どおり、シェルターの火炎は十数匹のペドレオンを焼いたものの、他には皆逃げられてしまった。
「まずいな。このままでは我々の攻撃に防衛機能をつけてペドレンジャーが復活してしまう」
「タチが悪い奴だな、本当に!」
文句を言うコスモリキッドだが、不意に周囲を見回しロードラに話しかけた。
「そういや、サメクジラはどうした?」
どうやらコスモリキッドはサメクジラの突撃を見ていないらしい。
「えーと・・・」


283 :マイナー怪獣大進撃:2005/06/16(木) 20:06:32 ID:DJGN0L1H
アメリカ全土に現れ、一斉攻撃を始めたマイナー怪獣軍団。
誰も知らないような怪獣から、マニアの間では有名な怪獣まで勢ぞろいである。
金星人、宇宙アロサウルス、ジャイアントスパイダーたちに幽閉されたリドサウルスの元にも、次々と情報がもたらされてくる。
シカゴに吸血原子蜘蛛や巨大蜘蛛(『スパイダーズ』)や、ボロ雑巾蜘蛛(『魔の谷』)、蜘蛛人間たち(『クイーン・スパイダー』)が、
NYにザーコー(『侵略怪獣ザーコー』)やカタツムリ怪獣軍団(『大怪獣出現』)が、
サンフランシスコには『テンタクルズ』の大ダコ、『海底からの怪物』一つ目ダコらが、
各田舎町にデッドリー・スポーンの大群が出現した。


284 :月並みな台詞:2005/06/16(木) 20:07:55 ID:DJGN0L1H
シカゴの時点では驚いていたリドサウルスも、デッドリー・スポーン出現の頃には平然としていた。
「ふん、どいつもこいつもド級のマイナーだ。こんな奴ら、メジャー怪獣とアメリカ軍の敵ではない」
「おやおや、そうですか。ですが、我々の手駒は無限といっていいほどいるのです」
「勝手に強がっていろ」
「それに・・・言っておきますが、あなたを人(?)質にするメリットはありません・・・月並みな台詞ですが、死んでいただきます」
既に宇宙アロサウルスはリドサウルスを放している。
「面白い・・・マイナーごときが我に歯向かえるのならやってみるが良い!」
リドサウルスの筋肉が盛り上がり、牙がむき出しになる。
「お相手は我々ではありません・・・貴方の相手は、こいつらだ!」


285 :我らがマイナー:2005/06/16(木) 20:12:13 ID:DJGN0L1H
金星人が叫ぶと同時に、鼓笛隊のようなマーチを奏でつつトマトが転がり込んできた。
「我らがマイナー、キラートマトだ!」
「トマトで我を倒せると思っているのか、愚か者!」
叫ぶと同時にキラートマトを踏み潰すリドサウルス。だが・・・
ごろごろごろ、ごろごろごろ・・・
キラートマトは二メートルサイズから普通サイズまで途切れなく乱入してくる。
転がっていないものは、台車に乗ってやってくる。
「さらばだ、リドサウルス。スクワームのロジャーのようにトマトに溺れて死ぬがいい!」
そう言うと金星人達はアロサウルスが開けた穴から出て行った。


286 :塵も積もれば・・・:2005/06/16(木) 20:13:48 ID:DJGN0L1H
「貴様、待てっ!」
が、金星人たちが出て行った穴からもトマトの濁流が流れ込んでくる!中には台車に乗ったまま飛び込んでくるトマトもいる!
「トマトごときが我に勝てるとでも思うか!」
リドサウルスは懸命にキラートマトたちを踏み潰すが、既に腰までの高さまでトマトで埋まっている。
ガメラも苦戦したソルジャーレギオンの戦法だが、リドサウルスは知らなかった。
ばりっ!
天井が崩壊し、瓦礫と共にさらなるキラートマトの大群がリドサウルスに降り注いできた。
まさに塵も積もれば山となる、である。
「おのれぇぇ・・・・」
トマトが部屋一杯になるに従い、リドサウルスの声は小さくなり、遂に聞こえなくなった。


287 :悪の枢軸:2005/06/19(日) 22:27:34 ID:cMZhy4NL
「卿よ、『予定通りに』マイナー怪獣達が暴れだしたわよん?」
 司令室に甲高い声が響く。声の主は不気味な笑みを張り付かせた派手なスーツの男。

――有無(コーホー)、
 あの矮小な輩共の造反よりは(コーホー)貴様が膝を屈した方が(コーホー)余程『予定外』だったな(コーホー)――

「それはそうよ。
 私はコミック界じゃ無敵のスーパーヴィランだけど、特撮界じゃ小物だからねぇ。

 ま、あの連中には『こういう事もあろうかと密かに』仕掛けておいた『アレ』で……」

――あのような(コーホー)汚らわしいモノ共、(コーホー)我々の歴史から(コーホー)葬り去ってくれようぞ――

 やや間を置き、

「ねぇ、聞いていい?そのマスク、実は凄く呼吸しずらいんでしょ?
 ちょっと、急に黙りこくるんじゃないわよ、何とか――――(フェードアウト)」

288 :正義の枢軸:2005/06/19(日) 22:47:08 ID:cMZhy4NL
そして、アメリカ全土で暴れまわる怪獣軍団に、敢然と立ち向かう戦士たちがいた!

 遠い星からやって来たみんなのヒーロー、スーパーマン!

 七変化自由自在の女戦士、ワンダーウーマン!

 漆黒の闇の聖騎士、バットマン!

 都会を自在に駆け回る超人、スパイダーマン!

 熱き友情に結ばれた無敵の軍団、Xメン!

 怒りを力に変える緑の狂戦士、超人ハルク!

 地獄より蘇った最強の兵士、アル=スポーン!

 その外SS書きが思い出せなかったorアオリを思いつかなかったヒーロー達も含め、無敵のヒーロー軍団が颯爽と大活躍!

バットマン「ジョーカーの情報というのは気に喰わんが……」

289 :北国馬鹿一代:2005/06/19(日) 22:59:50 ID:cMZhy4NL
他に、デアデビルとかヘルボーイとか怪傑ゾロとかローンガンメンとか……(なんか特撮関係ねぇのまで
個人的には『SFソードキル』の藤岡弘、に期待したいです。(いやほらライダーだし

そう言えば、『吸血人間スネーク』は……いや、出るなり踏み潰されていそうですがw

290 :名無しより愛をこめて:2005/06/20(月) 07:59:55 ID:Gn8ape8t
見事に「キラートマト」のキャラを生かしましたな。
ワケのわからんキャラだから弱くも強くもできるとは思っとりましたが…。

吸血人間スネークは出せますぞ。
ただアイツを出すとなるとハマーの「蛇女」とかジェニファー・ロペス主演の「アナコンダ」とかもなんとかせんと。
CGモンスターの黎明期は大蛇モンスターが大流行でしたから。
「ニョロニョロ軍団」とでもいうことにして戦闘員はそのものズバリ「ニョロニョロ(ムーミン)」(いい加減にしろよ…)。
首領は……イグか?


291 :北国馬鹿一代:2005/06/20(月) 08:30:00 ID:gwv1J7Ut
キラー戸的もといキラートマト!
マイナー怪獣の中である意味メジャーですよねw弱点は……スポンサー?

あの戦術で、
『ドラゴンハーフ』という漫画に登場し物量作戦で主人公達を苦しめた意外な実力者、
『いーのくん(うろ覚え)』というモンスターを思い出しました。

ところで、
アメリカにおけるメジャー怪獣の極北じゃあ無いかと思うんですよ。
クトゥルフたちは。

292 :佇む人影:2005/06/20(月) 12:48:51 ID:Gn8ape8t
358少年が邪神ダゴンと必死で渡り合い、ついに勝利したころ……。
友だちの悪魔メフィストはいったいどこに行っていたのであろうか?
……彼は鎌倉で昭和ゴジラに会ったその足で太平洋をまたぎ越し、さらに北米大陸も飛び越えて、ロードアイランド州プロビデンスの墓地までやって来ていた。
「さーて……こんなにある墓石の中から目指す一つをどうやって探し出すかな?」
広大な墓地の只中に、メフィストは音も無く舞い降りた。
時刻は現地時間で午前2:30ごろ……人通りも絶え、町は眠りについたころあいである。
……だが、墓地には5人の人影がたたずんでいた。


293 :2人のドラキュラ:2005/06/20(月) 12:50:28 ID:Gn8ape8t
…真っ暗な墓地に人影が5人、声も無く静かに佇んでいた。
5人のうち2人はメフィストによく似た装束で黒い夜会服にマントを羽織っている…。
(なんだコイツらこんな夜中に…?)
メフィストがよくよく目を凝らして見れば、なんとどちらもドラキュラ伯爵だ!
一人はベラ・ルゴシのドラキュラ、もう一人はクリストファー・リーのドラキュラである。
ほかの3人は「大アマゾンの半魚人」とボリスカーロフの「フランケンシュタインの怪物」、
ロン・チャイニーJrの「オオカミ男」…。
みなメフィストの突然の来訪にも驚く気配を見せず、泰然自若としたままなのはさすがであった。


294 :南北戦争:2005/06/20(月) 12:52:19 ID:Gn8ape8t
儀礼に従ってシルクハットを脱ぎ、一礼してからメフィストは言った。
「失礼ですが米英を代表する大妖怪の方々とお見受けします。私は日本の悪魔メフィスト。以後お見知りおきを…。」
答礼のあと厳かに口を開いたのは190cmオーバーの堂々たる長身を誇るリー=ドラキュラであった。
「……ジャパンの騒動が飛び火した。いまこの国はシビルウォー(南北戦争)以来の内戦状態になっておる…。」
ルゴシ=ドラキュラも相変わらずのハンガリー訛りで言った。
「おかーげでワヒはクスリも買えんわい……。」……ヤク中なのもあいかわらずみたいだった。
困った吸血鬼である。


295 :幻視者の墓:2005/06/20(月) 12:54:03 ID:Gn8ape8t
「……それで我々は善後策を話合おうと集まったのだ。」再びりー=ドラキュラが話し手になった。
「時に…メーフィスト君はここに何をしぃに来たのじや?」ひどい訛りはそのままにルゴシ=ドラキュラが尋ねてきた。
メフィストは、とぼけた訛りの背後に鋭い探りがあるのを感じとった。
(こりゃ、ごまかせんな……)メフィストは腹を括って本当のことを話すことに決めた。
「さすがですな伯爵…。お察しのとおり、オレはこの墓地に眠る偉大な幻視者の墓に用があってやって来たのだ。」

296 :おれ設定(その1):2005/06/20(月) 12:55:20 ID:Gn8ape8t
リー=ドラキュラ
長身痩躯でメチャクチャ威厳あり。
古典的吸血鬼だが、水晶玉覗いて魔法使ったり(「ロードオブザリング」のサルマン)、ライトサーベルやフォースサンダーも使える(「スターウォーズ/クローン大戦」のダース・ティラナス)という実力者。
宇宙に行って「××卿」と激突すると面白いかも…(なんと無責任なアイディアであろう!?)


297 :おれ設定(その2):2005/06/20(月) 12:56:15 ID:Gn8ape8t
ルゴシ=ドラキュラ
背はリーほど高くない。ハンガリー訛りがひどく、薬物中毒ぎみ…。
プロレス界の鉄人ルー・テーズと故国が同じなので、グレコローマン・バックドロップ、ハイアングル・バックスラム、フライングボディーシザースアタックなどが得意ワザで、かつては大ダコともこれで闘った…。
ちなみにルゴシ以外に生身で大ダコと絡んだのは「フラバラ」のフランケンシュタインと「北斎漫画」の樋口可南子、そして「ポゼッション」のイザベル・アジャーニぐらいである!


298 :名無しより愛をこめて:2005/06/20(月) 15:14:10 ID:Gn8ape8t
>>291
クトゥルーがメジャーか否……。難しいのではござらぬか?
昔アメリカの雑誌に掲載されていたあるイラストが日本の雑誌に転載されとりました。
4人の合衆国大統領の顔の巨大彫刻で有名なラッシュモア山国立公園が元ネタのイラストにござる。
4人の大統領の代わりにアメリカの四大モンスターが彫刻されているもので、「キングコング」「ドラキュラ」「フランケンシュタイン(の怪物)」そして最後はなんと「ゴジラ」!
アメリカの娯楽産業の頂点はなんといっても映画なので、ゴジラやコングのような超有名映画を持たないクトゥルーは頂点に上り詰められないらしいんですな。
C級の「なんだかなぁ」特撮だと一応あるんでござるが…。


299 :「力ある人」から聞いた話:2005/06/20(月) 17:02:46 ID:Gn8ape8t
「ほんとにほんとの大昔、宇宙のもとになった大爆発があったんだって。」

358少年は、いまは医務室のベッドに起き上がり、プラッシーを飲みながら話をしていた。
利き手は、隣に腰をおろした黒猫である。
「…いま宇宙にあるものは、大爆発の前には何にも無かったんだけど…。
でもね、なにかがいたんだって。」
358少年が言うところの「大爆発」とは、おそらくビッグバンのことであろう。
だが、それ以前に存在した「なにか」とは…?
「『なにか』?『なにか』って…、なんだい?」黒猫も同じことを358少年に尋ねた。
少年はプラッシーを飲みながら、夢の中で交した会話を思い出してみた。
「……よくわかんない。夢に出てきた人も『なにか』としか言わなかったし。」


300 :生き残り:2005/06/20(月) 17:03:53 ID:Gn8ape8t
「大爆発の前にいた『なにか』の殆どは、宇宙が生まれた大爆発のときに滅びたんだ。けれど、大爆発にも耐えて生き残ったヤツラがいたんだって。」
邪神ハイドラの黒い炎で気を失った358少年は、夢の世界であの「力ある人」から様々な秘密を教えられて、この世界に戻っていた。
「きみの言う『生き残り』。それが……邪神なんだね。」

「そうだよ。」

とんでもない事実をあっさり肯定され、さしもの黒猫も驚きのあまり言葉がでなかった…。


301 :封印しか…:2005/06/20(月) 17:04:59 ID:Gn8ape8t
「…クタアトとかソダグイ、ハスタアなんて怪物は大爆発の生き残り組みなんだって。だから、力で退治しようと思ったらだめなのさ。宇宙を造った大爆発以上の力でないと退治できないんだから、そんな力使ったら邪神を倒せるかもしれないけど宇宙も一緒に壊れちゃうんだ。」
「ではヤツラは事実上殺せないと!?」
黒猫の質問に、358少年はこくっと小さく頷いた。
「そうさ、だから『力のある人』は邪神を滅ぼすんじゃなく、封印したんだ。」


302 :ひさかたぶりのカウラ一行:2005/06/20(月) 17:06:05 ID:Gn8ape8t
「このクソったれ地下洞め!いったいどこまで降りたら底に着くんだ!」
そう喚いてサタンキングが壁面に拳を叩きつけた。
超獣カウラ率いる怪獣軍団は、大空洞めざしひたすら地底を進んでいた。
「なあカウラよ。」それまで黙々と歩を進めていたキングザウルス三世が口を開いた。
「…地面掘って進んだ方が早くないか?それに地下道なんか進んだら待ち伏せされるかもしれないぞ。」
モグラキングもあとに続いた。
「オレなら地下道を歩くより地べた掘ったほうが早いぜ!」


303 :もうすぐそこに:2005/06/20(月) 17:07:36 ID:Gn8ape8t
だがカウラはキングザウルス三世とモグラキングを制して答えた。
「地底を進むと進行速度に差が出やすく、連携もし難い。最悪キングザイガーのところに出た順番に各個撃破される危険がある。それにキングザイガーのところまで行ったらどの道待ち伏せは避けられまい。」
「地底を掘って進めないから言うわけじゃないが、ワシもカウラに賛成だ。」
東宝キングコングがカウラの意見に賛意を表すと、キングザウルス三世とモグラキングはそれ以上反対しなかった。
なんといってもカウラとキングコング以上の知恵者はこの場にはいないのだ。
それに……地面を掘る意味はもう殆ど無かったのである。

キングザイガーの篭る大空洞はもうすぐそこであった。


304 :塵も積もれば・・・:2005/06/20(月) 18:49:23 ID:Qthzb11u
(・・・ここは?ここはどこだ?)

キラートマトによって窒息寸前のリドサウルスは、生死の境をさまよっていた。

(我は・・・我はまさかトマトに負けたというのか!?)
「残念ですが、その通りです」
聞き覚えのある声が聞こえる。リドサウルスは辺りを見回すが、姿は見えない。
(その声・・・何者だ、答えよ!)
「わたしの声も忘れたとは・・・リドサウルス、貴方は予想以上に“最初のもの”としての驕りが大きすぎるようですね」
(その声は・・・メドゥーサ!!)


305 :メドゥーサ:2005/06/20(月) 18:50:03 ID:Qthzb11u
確かにその声は、『タイタンの戦い』に出てくるメドゥーサの声だった。
下半身と髪の毛が蛇の彼女は、骸骨剣士らと並ぶリドサウルスの“生みの親”のお気に入りである。
「失望しましたよ、リドサウルス。あなたならこの混乱に終止符を打ってくれると信じていたのですが」
(油断しただけだ!それに、我がいなくてもこのアメリカには素晴らしい軍隊がいる、マイナーごときに負けはせん!)
「これを見ても・・・そう思いますか?」

その声と共に、リドサウルスの目の前に様々な映像が現れた。


306 :メドゥーサ:2005/06/20(月) 18:52:57 ID:Qthzb11u
異次元コンドルのバリヤーにミサイルを防がれ、次々に撃墜されていく空軍戦闘機。
逃げ惑う歩兵達を追い回す巨大蟻や巨大ネズミの大群たち。
炎上する戦車やジープはドラゴドン始めとする恐竜軍団の玩具と化している。

(そんな馬鹿な・・いや、見ろ!)
リドサウルスの歓声と共に、巨大蜘蛛(『スパイダーズ』)の一匹が戦車の一撃を受け粉々に吹き飛んだ。
(ふはははは、それでこそわがアメリカ・・・何ィ!?)
リドサウルスは仰天した。倒されたはずの巨大蜘蛛が復活したのだ。
体こそ少し小さくなっているが、数が格段に増え、あっという間に数台の戦車をひっくり返し、乗務員を餌食にしてしまう(『スパイダーズ2』)。
(そんな馬鹿な・・・!)
「確かに、彼らは弱いかもしれない。しかし、彼らには続編乱発による復活術と、続編盛り上げのための大群術が使えるのです」
(何ィ!それは禁じ手だろうが!)
「彼らはマイナーです。メジャーの決まりは通用しません。この術を封じない限り、勝ちはありません」


307 :軍団集結:2005/06/20(月) 18:56:28 ID:Qthzb11u
またタイトルミスだ・・・本当にすいません。
↑は「禁じ手」で、一つ飛んで「生死の境」です

ドラキュラ達とメフィストが密談している事を他所に、マイナー怪獣軍団に次々と“動物パニック軍団”が参戦してきた。
メンバーを挙げると、まず死神ジョーズを始めとする背びれが特徴、巨大ザメ軍団。
次にスウォームが一応メジャー、殺人蜂軍団。
人を見つけりゃ即座に攻撃、実は一番メジャーかもしれない鳥軍団。
ネタに困れば彼らの出番、ワニ、蛇を始めとする巨大爬虫類軍団!
大型マイナー怪獣達が大都市をド派手に襲う一方、彼らは小さな田舎町や地方都市を地道に襲い始めていた。

さらに、恐るべき軍団も着々と行動を始めている。
その名も、スナッチャー軍団。


308 :モノリス・モンスター:2005/06/20(月) 19:06:25 ID:Qthzb11u
一方、アメリカの騒動を報じていたテレビ局では、騒動が起こっていた。
「中継車との連絡はどうした!」
「それが、取れないんですよ!」
「渋谷一帯の電力が停止していると緊急発表が・・・」
「島が東京へ近づいている・・・」
テレビ局のスタッフ達は大騒ぎだが、その騒音に負けないくらいの音で鳴り響く電話の受話器を一人の社員が取り上げた。
「はい、もしもし・・・え?渋谷?渋谷のほうを見ろって・・・」
その声を聞いた何人かの社員が廊下に出ていった。直後、女性社員の悲鳴が上がる。
慌てて受話器を取った社員が飛び出すと、彼は窓の向こうの光景を見て腰を抜かした。
彼らが見たのは、渋谷の都市を破壊しながら、テレビ局へ”侵食”してくるモノリス・モンスターの姿だった。


309 :野望走る:2005/06/21(火) 17:05:39 ID:6E/9XrCx
「アメリカで内戦勃発!」
「邪神が闘場占拠!」と聞き、慌ててGP会場に舞い戻ったモンスターXを待っていたのは、とんでもないニュースだった。
噂では日本怪獣の一部がアメリカ怪獣と交戦状態に入ったともいう。
(モンター兄者の言ったとおりだ。状況は「混沌」に向かってまっしぐらに突き進んでいる!)
更に悪いことには、「邪神を封じた石」を巡って「悪の帝王」たちがそれぞれ思惑を巡らし始めたらしいのである。
邪神を封じられるほどのエネルギーがあるのなら、世界征服だって……。
「悪の帝王」たちの悪い虫が、またぞろ動き始めたのである。

(こりゃ特撮世界大戦が始まるぞ!出遅れるものか!)

ところが、ちょうど代々木公園まで来たところで、モンスターXは奇妙な顔ぶれの怪獣一行と出くわしたのである。


310 :宇宙怪獣たち:2005/06/21(火) 17:06:59 ID:6E/9XrCx
代々木公園に一群の怪獣がたむろしていた。ざっと見渡すと……。
ベムラーとドラコ(ウルトラマン)、ガラキング(ウルトラマンタロウ)、デスコングキング(ジャンボーグA)、それにムーンサンダー(スペクトルマン)とゴースラ(キャプテンウルトラ)…みんな宇宙怪獣である。
「ベムスターとムルロアはどうした?」
「ベムスターは途中合流するそうです。ムルロアは…なんかGKの仲間と小競り合いしてるみたいで…。」
「ボクが行くからキミは残るんだ!」
「いやよ!アナタがワタシのために宇宙に行くなら、ワタシだってアナタのために行くわ!」
みな口々に何か言っており、かなり騒々しい。
不審に思ったモンスターXは彼等に声をかけた。
「オマエら、いったいココで何してやがるんだ?」



311 :衛星を落としに…:2005/06/21(火) 17:08:19 ID:6E/9XrCx
宇宙怪獣軍団がいっせいにモンスターXの方に向いた。
一瞬たじろぐモンスターX。
みな目が据わっている。覚悟を決めた眼差しなのだ。
「……お、おい!テメエら何を企んでいやがる!?」
宇宙怪獣たちが二つに分かれ、ベムラーがノッシと進み出た。
「オレたちで例の人工衛星を落しに行く。」
「なんだと!テメエら本気か!?」



312 :衛星さえ落としゃあ…:2005/06/21(火) 17:11:43 ID:6E/9XrCx
ベムラーの言葉はあくまで冷静だった。
「スターデストロイヤー艦隊はGKの艦隊と睨み合ってる。このスキにオレたちは機動力にものを言わせ例の衛星に一気に接近しちまうつもりだ。
衛星との距離が近くなればスターデストロイヤーは衛星の誤射を恐れて砲撃できん。」
「だが、敵艦隊をかわしたところで衛星には間違いなくオトゥゥムがいる!ヤツに勝てる算段があるのか!?」
「オトゥゥムは相手にしない。全員で一気に衛星に殺到するだけだ。」
このときになって、モンスターXは宇宙怪獣軍団の覚悟の意味を理解した。
「……そうか、何匹か殺られるのは覚悟の上で衛星を落とす気だな。」
「全滅したところで構わんさ。衛星さえ落としゃあこっちの勝ちだ。」


313 :行っちまったか:2005/06/21(火) 17:13:20 ID:6E/9XrCx
「あまり遅くなってもまずい。そろそろ行くぞ!」
ベムラーが青い玉に変わると他の怪獣たちもめいめい得意の方法で空中に舞い上がった。そしてあっというまに雲を突き抜け、見えなくなってしまった。
「行っちまったか……。正義のヒーローでもないのに、アイツらなに熱くなってやがんだ?アホらし過ぎるぜ。」
モンスターXは天を仰いだ。

彼はこのときまだ気がついていなかった。
宇宙(そら)に上がった怪獣たちが、自分には「一緒に行こう!」と言わなかったことに…。


314 :お願いです!:2005/06/21(火) 17:14:30 ID:6E/9XrCx
同じころ…。
GP会場の怪獣よう出入り口で、出入りする怪獣に踏まれそうになりながら、何か必死で懇願する等身大の怪人の姿があった。
耳まで裂けた口と真っ黒い毛に尖った耳……明らかにオオカミ男である。
だが服装は怪人らしくない吊りズボンだ…。
NHKの「3匹の子豚」に出ていた『オオカミさん』である。
通りかかる怪獣の足にすがって懇請する内容はというと……。

「お願いです!ベムラーさんたちを助けてください!」


315 :遊星から来た「あの人」:2005/06/21(火) 22:08:50 ID:5scWWsfO
オオカミさんの必死の願いに聞くようにどこからか声がした。
「わかった!私の星の円盤を使え!」
彼の正体はなんと…。

316 :灯火は小さくとも:2005/06/22(水) 02:40:19 ID:LuK+bAXt
 一匹一匹は弱いが、倒しても倒しても、一向に数の減らないマイナー怪獣軍団。

「くそ、こんな時にミスター・ファンタスティックがいてくれたら……」誰かが呟く。
「ああ、ミスター・ファンタスティックがいてくれたら……」別のヒーローが返す。

 誰とは言わぬが彼らの共通点は、マーブル系のヒーローである事。


Mr.Fantastic
マーブルコミックスの『Fantastic Four』の主人公。
ゴムのように伸縮自在な肉体を持ち、同じ様に特殊能力を持つ3人の仲間と『Fantastic Four』を結成。
宿敵Mr.Doomら悪と闘う。

多くのマーブルヒーローに慕われ、
『こんな時彼がいてくれたら』『彼が来てくれたからもう大丈夫!』とよく言われる。

『Fantastic Four』は今夏映画化!

『7月5日まで持ち堪えれば彼が来てくれる!』
「そんなに待てるかぁっ!」突っ込まざるを得ないDCヒーローであった……

317 :それは確かに友情の灯:2005/06/22(水) 02:51:46 ID:LuK+bAXt
(すいません、上の『マーブル』は『マーヴェル』のミスです。脳内で訂正を)

 そんなに待たずとも来てくれる仲間はいたりした。

『波動拳!』『ソニックブーム!』『スピニングバードキック!』
 その声が響くと共に、怪獣達が吹き飛ぶ。
「あ、あんたたちは……」

『我らストリートファイター、儀によって助太刀いたす!』
 ああ、アーケード格闘ゲーム『カプコンvsマーヴェルヒーローズ』の縁によって力強い味方が増えたのだ!

……ガイル、ケン、リュウ、E・本田、春麗、ザンギエフ、ブランカ、ダルシム、ベガ、サガット、バルログ、バイソン……

318 :北国馬鹿一代:2005/06/22(水) 02:54:21 ID:LuK+bAXt
因みに来年夏にはスピルバーグがマーヴェル・ヒーローの異色作、『トランスフォーマー』を映画化するらしい……

アレ、マーヴェルなんだ……

319 :名無しより愛をこめて:2005/06/22(水) 07:52:43 ID:f85Jirpq
すまんが…教えてくりゃれ。
「ファンタスティック・フォー」ってのはもしかして「宇宙忍者ゴームズ」のことかえ?

ゴームズ、ゴームズ♪
みーんなの味方♪
宇宙の忍者ゴームズ♪




320 :北国馬鹿一代:2005/06/22(水) 08:38:52 ID:LuK+bAXt
>319
あ、ごめんそれでいいです。

『Fantastic Four』をハンナ・バーベラがアニメ化して、
それが日本に持ち込まれた時に『宇宙忍者ゴームズ』って付けられたの。

そういうのって多いらしいね。

321 :名無しより愛をこめて:2005/06/22(水) 12:10:53 ID:f85Jirpq
「ゴムのように伸縮自在な肉体」だからゴームズ。
たぶんシャーロック・ホームズとゴムの掛け合わせではないかと(笑)。
非常〜に懐かしい!
あと10年ぐらい待てば「ギリガンくんSOS」もリメイクされるかも!?(んなわけない。)

322 :321:2005/06/22(水) 12:15:34 ID:f85Jirpq
>>320
いかん、お礼を言い忘れた。
ありがとうござりもうす。

…よく考えたら「アダムスのお化け一家(=アダムス・ファミリー)」「宇宙家族ロビンソン(=ロストインスペース)」。
それから「サンダーバード」に「バットマン」と……、あのころの作品がずいぶんリメイクされてますな。


323 :ギドラ睨下とモンスターX:2005/06/22(水) 17:04:32 ID:f85Jirpq
「……それでオマエは何もしないのだな。」ギドラの首Aは言った。
「は…?『何もしない』とおっしゃられますと?」
モンスターXはキングギドラ睨下の控室を訪ねたおり、GP会場前で見た「オオカミさん」のことをチラッと話題にしたところが、冒頭のような言葉が返ってきたのだ。
「その『オオカミさん』とやらは、ベムラーが北朝鮮から奪還してきたとウワサのあるヤツであろう。公式には今でもヤツは北朝鮮で死んだことになっているはずだ。」今度はギドラの首Bだ。
「そんないわくあるヤツでしたか。」
「…これまで影に隠れひっそり暮らしてきたアヤツが表に出てきた。」首Cがつづき…、話し手は首Aへと戻った。
「…そして、かつて自分を助けてくれたベムラーを助けるために、我ら怪獣に必死の懇願を続けておる…。」
「まったくムチャなヤツです。我ら巨大怪獣の足に縋り付くなど……。踏んでくれと言っているようなものでした。」

「……そうか、オマエはそう感じたのか…。」
そう言ったのは、どの首だったのだろうか?どこか無念さを滲ませた言葉であった。


324 :器(うつわ):2005/06/22(水) 17:05:47 ID:f85Jirpq
「残念ながらモンスターXは、破壊神や破壊王の器ではないようだ。」
「…力は認めるが……。破壊力だけでは、ただの台風や地震と変わらぬ。」
「ヤツはまだ若くデビューもしたばかりだ。結論を急ぐことは無かろう。」
モンスターXが去ったあとの控室で、キングギドラの三つ首が言葉を交し合っていた。
「ゴジラ一族を倒すべく身分を隠し鎌倉屋敷に潜入する…。その執念は認めよう。」
「だが、陰謀をめぐらすばかりでは……。」
「…たしかに…。一歩踏み出して『奸雄』。人の心を掴まば『英雄』。」
「待とう。心の在り様を教えることは難しい。ましてや王の心、神の心などを……。」

……眠ったのだろうか?控室から声が聞こえなくなった。
いや、違う。
キングギドラは静かに力を蓄えているのだ。
自ら出陣すべきときに備えて…。


325 :宇宙(そら)へ…:2005/06/22(水) 17:07:00 ID:f85Jirpq
(みんな!飛びながらでいいから聞け!)
ベムラーの青い玉から一種のテレパシーが発せられた。
宇宙怪獣たちは自分からテレパシー発信はできずとも、受信した経験はあったので特に驚きもせず、心の回線を開放した。
(……ここで最後の作戦確認を行う。大気圏突破後はテレパシーも含め一切の通信を禁止する。)
宇宙怪獣たちは心の中で(了解)と答えた。
(まず敵のレーダー網の死角を突くべく、めいめい小惑星かデブリを確保して隠れ蓑としスターデストロイヤー艦隊の背後に回り込む。)
(敵艦隊の背後に来たあとは、1000メートルまで接近した後カモフラージュを放棄し敵艦隊中央を最大速度で通りぬけ衛星まで突進する。)
(艦隊と衛星の直線上に入れば、スターデストロイヤーは衛星の誤射を恐れ主砲を使えない。)
(衛星の周囲には多数のゾイガーどもが展開している。だが、ヤツラの大多数は地球に面した側とGKの艦隊に面した側に集中しており背後は手薄だ。そこを突く!!)
(最後に……。邪神オトゥゥムが出てくるだろうが相手にするな!)
(では、検討を祈る。)
そして、宇宙怪獣軍団は空に小さくなっていった。

326 :ツァトッガだと!?:2005/06/22(水) 17:09:08 ID:f85Jirpq
「この墓に眠る幻視者か…。我々がここに話し合いの場を設けていたのも、それがある故のこと。しかし、あの男の墓をどうしようというのだ?」
ところは変わって、ここは米国プロヴィデンスの墓地。
フランケンシュタインの怪物と並んでも見劣りしない長身のリー=ドラキュラが、長マントを肩に跳ね上げながら悪魔メフィストに向け問いを放った。
「この墓に眠る幻視者か…。我々がここに話し合いの場を設けていたのも、それがある故のこと。しかし、あの男の墓をどうしようというのだ?」
「実は……。」
メフィストはプロヴィデンスの墓地に集った欧米の大妖怪たちに委細隠さずことの次第を説明した。
「ぬあんと!邪神ツァトッガの弟子が、幻視者の墓のカケラを持ってー来いとゆーたのじやな?」きつい訛りでルゴシ=ドラキュラが叫んだ。

327 :持っていくがいい:2005/06/22(水) 17:10:53 ID:f85Jirpq
他の妖怪たちも驚き顔を見交わしている。ツァトッガの名は居並ぶ大妖怪たちも驚かすに充分だったのだ。
「そうだ。そして弟子はツァトッガにそうしろと言われたのだな?」と大アマゾンの半魚人。
「……さて、蟾蜍の神は何を考えているのか?」オオカミ男は驚きのあまり毛が伸びたり引っ込んだりしている。
「ガマロンもワケが判らず訊き返したそうだが…。ツァトッガ神は『アーサー・ジャーメイン卿の血筋を探り、狂気の山を越え、エリックスの壁の向こうを覗くがよい。』としか答えたとか…。」メフィストはこれで知っていることを全て晒し終えた。
あとは欧米の妖怪たちの判断を待つしかない……。
しばしのヒソヒソ話のあと、皆を代表するかたちでリー=ドラキュラがメフィストの前にやって来た。
「衆議は決した。必要とあらば、幻視者の墓のカケラ、持って行くがいい。」



328 :大空洞:2005/06/22(水) 17:22:02 ID:f85Jirpq
ベムラー率いる宇宙怪獣たちが宇宙(そら)に上がったころ…。
「傾斜が小さくなった…。近いぞ」
…カウラ率いる怪獣軍団はついに大空洞に辿り着いていた。



329 :むこうに何かが:2005/06/22(水) 17:23:06 ID:f85Jirpq
「足音の響きぐあいからすると、ずいぶん広いようだな。」とキングコング。
「てっきり途中でハイドラが待ち伏せしてると思ったが…。」と、こっちはアンギラスだ。
ハイドラの待ち伏せを警戒しながらもなんとか目的地に到着できたので、怪獣たちはなんだかもう目的を達成したような気になってしまっていた。
「各々方!油断は禁物だぞ!」
カウラが一喝すると、一同に緊張感が蘇えった。
そうだ、ここに到着すること自体が目的ではない。
これからやることこそが、真の目的なのである。
そのとき、フライトキングが小さな声で叫んだ。
「おい!向こうになにかあるぞ!?」

330 :いま行くぞ:2005/06/22(水) 17:24:25 ID:f85Jirpq
モグラキングが熱線の威力を絞って打ち上げると、大空洞内に火が灯った。
即席の証明弾に照らし出されたのは…。
真っ黒い毛布で覆われた小山であった。
そしてその山の中に赤い目が二つ…。
「あれは?」
警戒のレベルがアップする怪獣軍団。
だが、その中から無鉄砲にも一匹の怪獣が単独で飛び出した。
「ザイガーだ!間違えねえよ!キングザイガーの目だよ!ザイガー!いまアンギラスのオッチャンが行ってやるぜ!」
アンギラスは「毛布で包まれた小山」に向かって走りだした。
「まて!アンギラス!」
慌てて延ばしたカウラの手は、しかし空を掻いた!


331 :盲目のもの:2005/06/22(水) 17:25:24 ID:f85Jirpq
「アンギラスはあっというまに「毛布で包まれた小山」のすぐそこまで駆け寄った。
「ザイガーーーっ!!」

そのときである。
アンギラスの呼びかけに呼応するように、「黒い毛布」と見えたものが、口笛のような音を発して一斉に飛び立った!
カウラが再び叫んだ。
「気をつけろ!コイツら『盲目のもの』だ!」


332 :黒い雪だるま:2005/06/22(水) 17:26:14 ID:f85Jirpq
いまや大空洞内は口笛のような音色で満ち満ちていた。
「目を庇え!顎を引いて喉元を晒すな!」叫ぶと同時にカウラは光線を発射!
「盲目のもの」によって造られた闇を真っ二つに引き裂いた!
しかし、闇が斬り裂かれるのは一瞬だけ。あっという間にまた闇へと帰ってしまう。
それほど「盲目のもの」の数が多いのだ。
さらに「盲目のもの」の大群は、敵の目や喉を攻撃できないと知るや、攻撃の矛先を敵の鼻腔に変更した!
「こ、これはたまらん!」「ぐあっ!!窒息させる気だな!」キングコングとサタンキングが慌てて鼻を押さえた。
「くそったれ!殺られるまえに殺ってやる!」
モクラキングはフルパワーの熱線をがむしゃらに乱射する!
「止めろモグラキング!同士討ちになる!」
もうカウラにも、アンギラスを助けに行く余裕はない。
黒い牡丹雪のように面前を舞う「盲目のもの」の向こうに、かすかにアンギラスボールが見えた。
だが、それはあっという間に黒い雪ダルマに変わっていってしまった。


333 :一枚の紙:2005/06/22(水) 18:18:31 ID:T9N7ey2L
「グランドキングのアジトが近いよぉー」
モットクレロンが一枚の紙を持って駆けて来た。
ミエゴンとベロンがスタッフの残留物を焼き払っている間、周囲を調べてくるといって姿を消したのだ。
「アジトが近い?何故そんなことが分かるんだ?」
「ほら、これ」
タイラントはモットクレロンから受け取った紙をまじまじと見つめた。
紙面には『グランドキングの両親帰還記念パーティ!誰でも歓迎!』
と書かれており、会場らしい場所の住所が書かれている。
タイラントからポスターを見せられたミエゴンは、ため息をついた。
「本当に・・・彼は、邪神の事を分かってないんですねぇ」
「やめろと言って素直にやめると思いますか?」
タイラントの問いに、ミエゴンの顔が少し暗くなった。
「比較的親しかったコスモリキッドさんやムカデンダーさんの言う事なら聞くと思ったんですが・・・」
そのムカデンダーは、まだ町中を逃げ回っていた。


334 :最後の手段:2005/06/22(水) 18:19:16 ID:T9N7ey2L
「グランドキングはせっかく召喚したビヤーキーを使ってビラまきをしているらしいよ」
『・・・そのグランドキングは、阿呆ですか?』
「阿呆こそ暴れだしたら手が付けられないって言うしね」
ここはヘドラ率いる不定形怪獣軍団のアジト。
彼と通信機越しに話しているのは、金星人だった。
「それより、そっちは大丈夫か?メジャー軍団が本気になったら・・・」
『ノープロブレム!我々には最後の手段が残ってます。地球を破壊されない限り負けません!』
「まあいいや。とりあえずこちらからも攻撃をさせてもらう・・・GK印の攻撃衛星でな」
そう言うと、ヘドラはコントロールパネルにある赤いスイッチをポチッと押した。

一秒後、攻撃衛星の一撃を受けた米軍基地の一つが完全に吹き飛んだ。


335 :会場へ:2005/06/22(水) 18:20:04 ID:T9N7ey2L
またまた場面が変わって・・・
パーティ会場への道をのっしのっしと歩く怪獣達の姿があった。
先頭はムルロアで、その後にバードン、アストロモンスが続いている。
事の発端は置いてけぼりメンバーになったムルロアが
「このまま待ってなんかいられるか!」
と言い出し、他のタロウ怪獣の制止を振り切って飛び出してきたのだ。ムルロアの手には、例のビラが握られている。
「飛んでいったほうが早いと思うんだがな。俺ら皆飛べるし」
「バードン、試してみろよ。大丈夫なら後に続くからさ」
そう言うとアストロモンスはビヤーキーに覆われた空を指差した。


336 :敗北寸前マイナー軍団:2005/06/22(水) 18:21:24 ID:T9N7ey2L
「ヒルゴン部隊、壊滅的打撃を受け敗走中!」
「金星ロボット(『標的は地球!』)軍団からの連絡が途絶えました!」
マーヴェルヒーロー達の登場により、次々にもたらされる敗北情報。
既にいくつかの町で暴れていた連中は全滅しているらしい。
連絡員の大頭星人達は既にパニック寸前だ。
なぜなら彼らは“悪役”である。正義のヒーローにはからきし弱いのだ。
だが、この場に及んでも金星人は全く動じない。
「落ち着きなさい。我々はB級軍団。どんな足かせにも縛られず、倫理と猟奇の壁を平気で越えるものです」
幹部であるオードリー2やゴリラが潜水服のヘルメットを被ったような姿のローマン(『ロボットモンスター』)らは不安げに顔を見合わせる。
幾らリーダーとはいえ劇中行った侵略行為のしょぼさが災いし、金星人は余り信頼されていないのだ。
だが、金星人は幹部達の事を余り気にせず命令した。
「ヒーローどもを役立たずにしてあげましょう。最後の手段、B級モンスターバリアー、起動!」


337 :異変:2005/06/22(水) 18:22:58 ID:T9N7ey2L
「な、なんだっ!?」
ヒーローの一人が驚きの声を上げた。
突然、目の前で暴れていたピエロ宇宙人、キラークラウン(『キラークラウン』)たちの姿が消え去ったのだ。
だが、都市はまるで亡霊に壊されるかのように次々と破壊されている。
「なにがどうなって・・・」
その時。突然空間から一条の光線が放たれ、ヒーローは綿飴に包まれてしまった。


338 :顔のない悪魔:2005/06/22(水) 18:25:40 ID:T9N7ey2L
「ははは、我らのB級モンスターバリアーとは『顔のない悪魔』の脳味噌虫君の能力を応用したものなのだ!」
勝ち誇る金星人。モニターには、次々ピンチに陥るヒーロー達の姿が映し出されている。
「脳味噌虫君は人間の思念が実体化した怪物だが、普段は透明だ」
まるで博士のような言い方になってきた金星人。
「その原理を応用し、私はB級映画が誇るマッドサイエンティスト達に依頼し作成させた!」
ローマンやオードリー2はさっぱり分からないらしい。宇宙アロサウルスにいたっては居眠りをしている。
「分かりやすく言うとだな、このバリヤーの力は“住む世界を遮断し、バリヤーの影響下にある者だけ他の世界に干渉できる”のだ!見たまえ!」
DCヒーローの一人がまるで巨大な怪物に投げ飛ばされたかのように吹っ飛ばされた。
「マイナーモンスターからは攻撃が出来るし、破壊活動も出来る・・・だが、ヒーローどもは我らに何の手出しも出来ないのだ!」
ようやく理解したローマンがドラミングをする。金星人は確信を持って宣言した。
「勝利は我らのものだ!B級モンスターが栄光の座に着くときが来たのだぁ!」


339 :後悔先に立たず?:2005/06/23(木) 15:09:33 ID:4hiVXO6Q
「盲目のもの」が黒い雪のように上下前後左右から降りしきる。
熱線や光線が一瞬闇を裂くが、それもあくまで一瞬のこと。
怪獣たちの姿は上に集った「盲目のもの」で、たちまちのうちに真っ黒に変わり果ててしまった。

その有様を、アンギラスはアンギラスボールの隙間から覗き見ていた。
「ちくしょう!オレが先走ったばっかりに!みんなが、カウラたちが殺られちまう!キングザイガーも助けらんねえ!
ちくしょう!ちくしょう!ちくしょうっ!!

340 :心からの言葉:2005/06/23(木) 15:11:13 ID:4hiVXO6Q
「ちくしょう!」
アンギラスの視界が悔し涙でぼやけた。
そのぼやけた視界に、今GPで出会った怪獣たちの顔が次々浮かんでは消えた。
ギングザイガー(助けてやれそうにないよ、勘弁してくれ)
超獣ユニタング(ホント言うと、いい女だったよな…)
超獣カウラ(色々世話になったのに…結局最後で足引張っちまった……)
そして妖怪ペロリゴン……。
(ああペロ……。東映フライヤーズがまだあるなんてウソついてるオレを…。ウソつきのオレを逃がすために『深淵』自分から飛び込んだペロ…)
思いはひとりでにアンギラスの口からこぼれ出た。
「ああ…ペロリゴン。」
そして万感の思いを込めた一言が呼び込んだのだ。
……「奇跡」を……。

341 :返事:2005/06/23(木) 15:12:40 ID:4hiVXO6Q
「ああ…ペロリゴン!」

(だ、誰か呼んだべか?誰かオラを呼んだだべか!?)

なんと!アンギラスの心の中に返事があったのだ!
「え!?ペ、ペロ!?」
(……およ?その声は……アンギラスだべかっ!?こりゃおったまげたべ!聞こえる!聞こえるだべよ!)
「……おおペロ、ペロリゴン(涙)。………迷わず成仏しちくれ!なんまいだなんまいだ…。」
(このボケナス!死にそうなのは確かだども、まだ死んじゃあいねえだべよ!!)
「……なんだ、まだ生きてんだ。」
(『なんだ』じゃねーだよ!それより、オラにオメエの声が聞こえたってことは、オラのいる「深淵」とアンギラスのいる娑婆の間にきっと接点があるんだべ!うまくすっとこの『深淵』から脱出できるっかもしんねえだ!)
「お、おう!で、どうすりゃいいんだ!?」
「さっきみたく強く思ってオラのこと呼んでくれ!」



342 :復活:2005/06/23(木) 15:14:04 ID:4hiVXO6Q

「わかった!オレやってみるぜ!……ペロリゴン!」
(もっと!)

「ペロリゴン!」
(もっと!強く!)

「ペロリゴン!」
(もっと!!)

「ペロリゴン!!」

(…………わかっただーよ!!こっちだべなあっ!!)
「盲目のもの」が舞い飛ぶ大空洞に、突然稲妻が走り突風が吹きぬける!
そして炎とともに空間が裂け、中から黒い巨体が飛び出してきた!
「ペロリゴン!」
そう叫んだアンギラスに、黒い怪物=ペロリゴンは野球の打者のポーズをして答えた。
「東映フライヤーズ不動の四番!復活だべ!!」



343 :ペロリゴン:2005/06/23(木) 15:15:05 ID:4hiVXO6Q
「盲目のもの」はたちまちペロリゴンにも殺到した!
だが、ペロリゴンは巨大な舌で何十匹もの「盲目のもの」を舐め喰って叫んだ。
「オラおめえたちの苦手なもの知ってるだべ!おめえらの苦手なものは……。」
大地の奥底なのに黒雲が湧き、ゴロゴロという音が無気味に響きだした。
ペロリゴンが魔力で雷雲を呼んだのだ。

「……おめえらの苦手は………電気だべっ!!」

ペロリゴンが「電気」と口にする同時に、黒雲から行く筋もの稲光が走った!
それも上から下ばかりでなく、雲から雲に水平にも走った!まるで蚊柱に殺虫剤でも吹き込んだように「盲目のもの」がバタバタ落ちていく!
大空洞は「盲目のもの」絶対有利から一転、ペロリゴン主催の屠殺場となった!


344 :電流怪獣スパーキー:2005/06/23(木) 15:21:36 ID:4hiVXO6Q
「これで終りじゃねえべよ!電流怪獣スパーキー!娑婆さ来るだべぇ!!」
両手で印を組んでペロリゴンが召喚呪文を唱えると、黒雲のなかからカツオノエボシ=別名「電気くらげ」の怪獣、スパーキー(ジャイアントロボ、もちろん東映系)舞い降りてきた。
「ひひひひひひひひひひひひひひひ、東映地獄から特別出張よぉ。」
「スパーキーの姉ちゃん!いっちょスペシャルサービスでやってやるべ!」
「了解よ。お姉さん、ひさしぶりでがんばっちゃうから。」
スパーキーが「ひひひ」と御馴染みの笑いを発しながら、スペシャルサービス=超高出力での放電を開始した!

「盲目のもの」を残さず撃ち落すまでには、ものの3分もかからなかった。


345 :再結成!珍三獣士:2005/06/23(木) 15:23:10 ID:4hiVXO6Q
「おお!ペロリゴン殿!ご無事でしたか!」
「盲目のもの」から開放され息を吹き返したカウラがペロリゴンの両手を握った。
「ホント言うとかなり危なかったべ。あともうちょっとで意識が『深淵』に還元されちまいそうだったんだべ。それがアンギラスの声で…」と言ってペロリゴンはアンギラスの方を振り返った。「…オラを呼ぶアンギラスの声で、オラ意識が戻ったんだべよ。」
「ま、なんにしても良かった…良かった…。」何度もアタマを上下させ喜ぶアンギラス。
「さあ、珍三獣士もこれで再結成となりましたから……それでは最後の決戦に、まいりましょうか。」カウラが立ち上がった。
妖怪ペロリゴンに超獣カウラ、そして怪獣アンギラス、サタンキング、モグラキング、フライトキング、キングコング、キングザウルス三世。
……おっと忘れた。最後のオマケにスパーキー。
挑む相手は「邪神の御子」キングザイガー。

大空洞決戦は、いままさに始まろうとしていた。

346 :名無しより愛をこめて:2005/06/23(木) 17:19:07 ID:4hiVXO6Q
では…、GP本戦が始まらないようなので、様子見でガタノトーアのパートをスタートさせるでござる。

347 :霧の中に立つもの:2005/06/23(木) 17:20:29 ID:4hiVXO6Q
「よっし!上陸だぜい!」

ところは変わって、こちらはガタノトーアの島に到着した昭和ゴジラとレッドキング率いるグループ。
筏が接岸すると同時にレッドキングが先頭きって飛び移った。
つづいて昭和ゴジラと老キングコングらが上陸する。
島は霧と静寂に包まれ、爆発の臭いなど戦闘があったことを感じさせる印は何一つない。
アンテナをくるくる回して様子を探っていたギャンゴが言った。
「……なんの気配もないっすね。ひょっとして島を間違えたんじゃ……。」
「いや、ここでいい。」水際を見ていた昭和ゴジラが言った。「ここに例の海自の船がいる。」
昭和の足元で座礁しているのは、たしかに海自の護衛艦に間違いなかった。
「島はここでいい。…ということは…。オヤジたちはここには到着しなかった……。」
「待って!」突然ゴルゴスが昭和の言葉を遮った。「…霧の向こうに何か立ってる!」
「なんだと!?」
霧の向こうを見晴るかす一同……。
「……石像か?」とレッドキング。
「いや、違うな……。あれは………あの形は…………………まさか!?」
……霧が晴れてきた……。

「……こ、これはいったいどういうことだ!?」そう言ったきり、昭和ゴジラが絶句した。
霧の中に立っていたのは、無傷のままのキングジョーだったのだ。


348 :月亭雷蔵:2005/06/24(金) 00:49:23 ID:2PbbRNxJ
>>346
なんかここまで世界が出来上がっちゃうと今更って気になってきたもんで・・・・・

349 :名無しより愛をこめて:2005/06/24(金) 07:40:46 ID:Uk1hxnoS
>>348
暴走脱線のA級戦犯の一人として申し訳ござらん。
特に今回の暴走は書き手が複数で暴走してますから、暴走ぶりは前回の比ではござりませぬ。

ちなみにクトゥルー、ハスタア、ツァトッガら邪神登場のパートは現在GP決勝前の終了に向かって収拾中にござる。


350 :北国馬鹿一代:2005/06/24(金) 08:45:41 ID:lzmz1meU
>348
戦犯その2(暗黒卿ならびに佐野史郎、マーヴェル&DCヒーロー投入)、申し訳ないです。

……ええと、

*暗黒卿、ジョーカー、スペクター>クトゥルフ復活推進派

*アメリカマイナー怪獣軍団(不定形軍団と友好)

*グランドキング>ハスター復活推進派(不定形軍団と同盟)(クトゥルフ派の人工衛星を破壊に向かう)

*アメリカンヒーローズ+ストリートファイター(ジョーカーの介入あり)

*日本特撮悪役軍団(悪巧み開始?)

*ゴジラ一門、レッドキングその他日本怪獣軍団

*宇宙怪獣軍団(人工衛星破壊決死隊)

*東映地獄組

*358少年

派閥としてはこんなものかな?

351 :名無しより愛をこめて:2005/06/24(金) 12:19:11 ID:Uk1hxnoS
>>348、350
実は同じキャラでも芸風の違う書き手が書き継いでたりするのでござるが…、何故か全体としては崩壊していないのが不思議にござる。
佐野史郎のキャラは350氏が始められたのを拙者が無断で書き継いでおりもうす。
GKだと書き手が途中少なくとも二回変わってござる。
あげくSF板、軍事板、アニメ板、ゲーム板、シャア板のネタまで投入され、日本特オタの「懐の深さ」と「定見の無さ」を同時に暴露する展開に…。
これでまともにエンディングが決められたらたいしたものにござるが。


352 :まともなエンディングめざして…/機能停止:2005/06/24(金) 15:06:19 ID:Uk1hxnoS
霧に包まれた島に立ち尽くしていたのはキングジョーであった。
「いったいどうしてわけじゃ?!」老キングコングは上から下まで眺め回したが、不思議なことに傷ひとつついていない。
「えいっ!」レッドキングがキングジョーの後頭部をぶん殴った。
ごんっ!!
「こらっ!乱暴するでない!」
「でも殴ったら動くかなって……。」
キングジョーと昔の白黒テレビをいっしょにしてはいけない!
「コング殿、完全に機能停止していますね。」と昭和ゴジラ。彼はメカゴジラとも戦ったことがあるのでロボットの機能停止は経験済みだ。「…しかし何故、機能停止を。」
そのとき偵察に出ていたギャンゴがバタバタ戻ってきた。
「ゴジラさん!むこうにも動かないのがいっぱいいます!メカゴジラ三体も混じってます!」
「なんだって!」


353 :s@4d:2005/06/24(金) 17:02:35 ID:Uk1hxnoS
「黒猫さん。なんか気になることでもあるの?」358少年が尋ねた。
彼は普通の人には全く判別できない、妖怪の表情すら識別できるようになっていた。
「うむ……実は…な、邪神どもの狡猾さを考えていたのじゃ。」
「狡猾さって…どういうこと?」
黒猫は大きな顔を358少年の顔のすぐそばに近寄せ言った。
「救助されたスネークキングの話と私たちの経験を総合すると…、ハイドラはまずカウラたちと交戦した後、地下洞のラジオを通して電波となりGP会場内の通信回線に侵入した。」


354 :上のタイトルは「師と弟子(その一)、こっちは(その2):2005/06/24(金) 17:04:44 ID:Uk1hxnoS
「そうだよね。きっとボクたちの持ってる携帯電話をジャンプして、最後にオーロラビジョンで実体化したんだ!」
「ハイドラが最初にカウラたちと戦ったのは、たぶん足止めのためだろう。
姿を消したハイドラが地下洞の奥で待ち伏せている……、カウラたちはそう思ったはずだ。
当然、前進速度は遅くなる…。」
「ほんっとにズルイね!」
358少年が憤慨したようにふくれっツラをすると、黒猫は愉快そうに笑った。
「うん、そうだな。とても狡猾、狡賢いやり方だ。
では358くん、問題だ。……ダゴンは何故、ゴジラ宗家邸を襲撃したんだろうね?」


355 :師と弟子(その3):2005/06/24(金) 17:06:17 ID:Uk1hxnoS
「何故ゴジラ宗家を襲ったかって………。」
「ハイドラはとても狡賢かった。だから、ダゴンも同じくらい狡賢いだろう…。」
「……そうだね。きっとダゴンがゴジラ宗家を襲ったのにもきっと意味があるんだ。」
358少年は真剣な表情で考え込んだ…。
「ダゴンが宗家を襲った理由だよね………。」
…358少年の眉が「八」の字になっていく………。
「そうか!」少年の眉がもとに戻った。「ダゴンが宗家を襲った結果を考えればいいんだ!」
黒猫が大きく頼もしそうに頷いて言った。
「さあ、そのまま考えを進めてごらん。」
「ダゴンが宗家を襲って……それから……それから……。」358少年の顔が急にパッと明るくなった。
「わかった!ゴジラ宗家たちロボット軍団がガタノトーアの島に行ったんだよ!」
がちゃっ!
そのとき、医務室の扉が開き、猫道人が顔を出した。
「黒猫!例の準備ができたぞ!」


356 :蜘蛛の会話:2005/06/24(金) 18:37:17 ID:16NoiGsd
金星人が勝ち誇っている頃、アメリカのとある田舎町で暴れていた巨大タランチュラの一匹が、仲間に話しかけた。
「あのさ・・・」
「ああ?」
「今、思ったんだけどさ」
「何だよ」
「俺たち、人を襲いまくってるじゃん」
「だから?」
「俺たち、俺らマイナー怪獣のファンも襲ってんじゃねえ?」
「・・・・・・あ!!」


357 :帰ってきた月の控え室:2005/06/27(月) 16:31:59 ID:lyyDaY7P
GP準決勝を控えたエレキングの元に、大戦表を持ったムーンサンダーが飛び込んできた。
ムーン「てぇへんだてぇへんだてぇへんだ。ご隠居!次の相手なんですがね、
     よりによってあのキングギドラになっちまいましたよ!
     セブン怪獣同士のリベンジがレーマだってんですが、そんなことこっちには・・・・」
エレキ「おう、そうけぇ。ご苦労だったな。まぁ、そんなもんだろうな。」
ムーン「・・・・・・だろうなって、なにニヤけた顔してるんですか・・・・・・・・・・」
ムーンサンダーは話の途中で違和感に気付いた。返事をしたのは目の前の怪獣ではない。
エレキングの声は後ろから聞こえたのだ。しかし、この怪獣もまた確かにエレキングだ。
ルナ「こっちこっち。」
ルナチクスに呼ばれて振り返ると、今自分が入ってきた扉の影に2人がいた。
ムーン「何やってんですか、人が本気で心配しているってぇのに・・・・この怪獣は?」
いささかむっとした様子で言ったムーンサンダーだが、やはりエレキングそっくりの怪獣が気になる。
その答えは、その怪獣の自己紹介で
エレ孫「始めまして!エレキング3世です。ムーンサンダーさんですよね。
     祖父がいつもお世話になっています。」
実に育ちのよさそうな、そしてモロに体育会系のノリで件の怪獣が礼をした。
つられてもーんさんだーも礼を返す。
ムーン「あ、はっ、こっこちらこそ。えーと、お孫さんですか?」
エレ孫「はいっ!今度デビューが決まりましたので、挨拶に伺わせていただきましたっ。」
エレキ「ま、そういうこった。俺も気合をいれてかんとな。幸い相手にとって不足は無い。
     一丁かましてやるから、怪獣の戦いって者を良く見とけよ。」
ムーン「相手にとってって・・・・不足なさすぎですよぉ。危険過ぎるあいてですよ。」
エレキ「ムーンの字、心得違いをしちゃいけねぇな。俺達怪獣はなぁ、危ないやつらなんだぜ。」

358 :名無しより愛をこめて:2005/06/27(月) 16:59:38 ID:CamrZ/I/
業務連絡!業務連絡!
ベムラー率いる宇宙怪獣軍団の中に実は月面怪獣ムーンサンダーがおりますが、アレは前々GPにもチョイ役で登場した息子の方です。
スペクトルマンの本編でもムーンサンダーは「スペクトルフラッシュでヨロイが破損したため宇宙空間を飛べない」ということになってござる。
ムーンサンダー・パパ(ムーミン・パパと響きが似てござる)はエレキングのご隠居と一緒ということで…。


359 :電池切れ?:2005/06/27(月) 17:01:43 ID:CamrZ/I/
ところ変わって、ここは邪神ガタノトーアの島…。
昭和ゴジラ率いる一行は立ちんぼうのロボット軍団を調べまわっていた。
「こいつら………ひょっとして電池切れ?」と二次元怪獣ガバドン。
「……ったくバカだなあ。」と、たしなめたのはレッドキングだ。
まったくレッドキングの言うとおりである!仮にもスーパーロボットと呼ばれるものが乾電池で動いてるワケはない。バカだバカだと思っていたが、やっぱりウルトラマン怪獣のリーダーである。
ホントに困ったヤツだというように、溜息まじりでレッドキングは続けた。
「……電池切れなら『電池マーク』が出てるだろ。どこにもそんなマーク出てないじゃないか。」
…やっぱりコイツはアホだったか…。
「どこかにこっそりマークが出てるのでは?」ということになり、二匹はいっしょに「電池切れマーク」を捜し始めた。


360 :に げ ろ:2005/06/27(月) 17:03:33 ID:CamrZ/I/
「こっちです!昭和さん!」
脳波怪獣ギャンゴの案内で、昭和ゴジラはメカゴジラ=ゴジラ宗家のもとに駆けつけた。
「宗家!……父上!!」昭和はメカゴジラの顔を覗き込んだ。「……よかった!完全には機能停止してない!」
宗家の赤い目には、まだ微かな光が残っていた。
「宗家!宗家!!オレです!昭和です!!何があったんですか!?宗家!父上!?」
赤い目の光が微かに強くなった…。
昭和の言葉が宗家の脳に届いたのだ。
…………ガ……ガガ…ガ……。宗家の口からノイズが漏れ出した。
「父上!何か言いたいことがあるのですね!」昭和はメカゴジラの口に耳を当てた。
………ガ…
ガガ……ガ…
……ノイズに混じって父の言葉が搾り出された。

「……に……げ……ろ……。」


361 :軋み音:2005/06/27(月) 17:05:23 ID:CamrZ/I/
一方、電池切れマークを捜していたレッドキングとガバドンの二匹はというと……。
「……あれ?コイツ(=キングジョー)、さっき手は握ってなかったですかね?」
ガバドンが見上げて言った。
「気のせいだろ。それより『電池切れマーク』見つかったか?」
レッドキングは一顧だにせず、ガバドンの意見を却下した……が……。

島じゅうに、微かな金属の軋み音が聞こえ始めたていた。


362 :魔鏡:2005/06/27(月) 17:06:58 ID:CamrZ/I/
「黒猫さま!これこのとおりに見事『魔鏡』が完成いたしました。」
黒ネコと358少年が入室すると、悪魔道人が恭しく述べた。
部屋の中央には直径1メートルほどの水盤が設えられている。
「…魔法防御を幾重にも仕掛けましたので、ガタノトーアによる石化を心配することなく、島の中の様子を覗き見ることができます。」
居並ぶ魔法系悪役に無言で頷くと、黒猫は水盤の上に両手をかざした。


363 :やはり…:2005/06/27(月) 17:08:18 ID:CamrZ/I/
…風も無いのに水面に漣が走る…。
しかも一方から他方の端にではなく、水面の中心から放射状に漣は走った。
そして、水盤の中心に現れたのは……。
「あれ?みんなどうしちゃったの?!」358少年が思わず叫んだ。
水盤に映し出されたのは、機能停止して立ち尽くすロボット軍団とその間をウロウロする怪獣たちだった。
黒猫が歯噛しながら言った。

「やはり嵌められたか…。」

364 :その答え:2005/06/27(月) 17:10:07 ID:CamrZ/I/
「ガ……ガ…ワシら…は……謀られ…た。………ガ、ガ、ガ、ガタノ……トーア…に……。」
「父上!謀られたとは、いったいどういうことなのでしょうか!?お答え下さい!父上!」
昭和ゴジラは動かぬ宗家メカゴジラの体を激しく揺さぶった。
だが…、父・ゴジラ宗家はそれ以上答えない。
「父上っ!!」
重ねて問う昭和。

だが、その答えは思ってもみなかった方角からもたらされた!


365 :邪神の兵団:2005/06/27(月) 17:12:49 ID:CamrZ/I/
「オマエの父に代わって、儂が答えてやろうか。」

霧の奥から野太い声が轟き渡ってきた。
「その声は?キサマなにものだぁっ!?」
何時の間にか霧はすっかり晴れ、島の最高部に聳える「神殿」が姿を現していた。

ボーーンッ!!

突然神殿の扉がはね飛ぶと、そこから汚泥のようなものが勢いよく噴出してきた。
噴出した汚泥は山の斜面を駆け下りながら何かを形作っていく。
ものの数秒とたたぬうちに、幾千幾万もの皺に覆われた蛸、あるいは烏賊のような姿の怪物が、昭和ゴジラたちの全面に姿を現していた。
「儂の名はガタノトーア。………儂の姿を見ても石化せぬとは…驚くばかりじゃ。」
もちろんツァトッガからガマロン、メフィスト経由でもたらされた魔法の巻紙の威力である。
「……だが、石化を防いだとて、おぬしらの終局的運命は変わりはせぬのじゃ。海底の大神に仇なすものは…。」
「テメエがブッ潰す倒すって言うんだろ!」最後まで聞かずにレッドキングが吠えた!
だが………。
「キサマらなど、儂の手を煩わせるまでもない!キサマラの相手など儂の兵隊で充分だ。
ものども………かかれいっ!」

……ぐわじっ!
キングジョーが、キングデビラーが、そしてメカゴジラが突如として動き出した。


366 :名無しより愛をこめて:2005/06/27(月) 17:22:29 ID:CamrZ/I/
我ながらお粗末な文章にござるな(恥)。
ゴジラの「前面」を「全面」にしたり…。
霧の奥から声がしたと言いながら、「何時の間にか霧はすっかり晴れ」とやったり…。
酷えもんにござるよ。

367 :居残り:2005/06/27(月) 22:56:14 ID:1aJZu71x
「グロストの様子はどうだ?」
「まだ気を失ってるよぉ」
スタッフ戦を終え、しばし休憩を取る事にしたタイラント一行。
スタッフに飲み込まれたグロストはまだ眼を回しており、ベロンとモットクレロンに介抱されている。
「これ以上待ってられないな・・・行くぞ、グロストはその辺に寝かせておけ」
「えーっ、置いてけぼりぃ?」
抗議の声を上げるベロンとモットクレロン。
「仕方がない。戦闘不能のものを連れて行っても、こちらが不利なだけだ」
「さっきの怪物の仲間が来たらどうするのさ」
酔っ払いのベロンが珍しくマトモな事を言い、タイラントとミエゴンは顔を見合わせた。
「それならベロンさん、君が残ってください。さっきの怪物が相手なら、君でも戦えます」
ミエゴンが即決し、話は決まった。


368 :突入:2005/06/27(月) 22:57:04 ID:1aJZu71x
グランドキングのアジトに到着したタイラント一行。あれから妨害らしい妨害も無く、なんなく到着する事が出来た。
「どうする、ミエゴン」
「私が透明になって探ってきましょう」
「いや・・・」
タイラントはニヤリ、と笑った。
「その必要はないようだ」
その言葉どおり、アジトの入口である両開きの門が音を立てて開き、小型爆弾や刃物で武装したグア兵たちが殺到してきた。
「グアー!」
「お楽しみの始まりだ!」
戦いの興奮のためか、嬉しそうな声を上げるとタイラントはグア兵の大群へと単身突っ込んでいく!
そして、その直後吹き飛ばされたグア兵たちが空の彼方へ吹っ飛ばされていった。


369 :三人衆現る:2005/06/27(月) 22:57:59 ID:1aJZu71x
「グランドキング!どこにいる!」
必死ですがりつくグア兵たちをなぎ倒し、ちぎっては投げ、蹴っ飛ばしながらアジトを探し回るタイラント。
倒されたグア兵たちを避けながら、ミエゴンとモットクレロンがその後に続く。
「すごいなぁ、タイラントさんは」
「到着してから二分も経ってないよ」
「グランドキング、正々堂々と出て来い・・・」
「ボスは不在だ!」
その声と共に、三体の黒い影がタイラントたちを取り囲んだ!
その影達は、全員サーベルを装備し、マントを羽織、左手は鉤爪になっている。
「我ら、マグマ星人三人衆!ボスの命により、お前たちをここで倒す!」


370 :ヘドラとローマン:2005/06/27(月) 22:59:50 ID:1aJZu71x
「ひょほほほ、ヒーローも最終兵器の前には歯が立たないようだねぇ」
暴れ狂うマイナー怪獣軍団の姿を見て、ヘドラが満足げに頷いた。通信相手は幹部のローマンだ。
『ええ、その通り・・・ですがヘドラ殿、ガタノゾーア対策はどうなっているのです?ブロブは今どこに?』
「それがな、今面白い事になってる。昭和ゴジラたちが島へ乗り込んだらしいんだよ」
『と、言う事は?』
「ガタノゾーアの能力は知ってるだろう?ゴジラ達に勝ち目は無い。彼らが負けたところをブロブが急襲!完勝!おしまい!」
『なあるほど・・・事態は完全に我々が有利ですな』
「その通り!」
だが、彼らは知らなかった。風向きが少しずつ変わりつつある事を。


371 :話し合い:2005/06/27(月) 23:00:51 ID:1aJZu71x
アメリカ各地で暴れまわるマイナー怪獣達の間に、ある変化が起こっていた。
人間たちを追い詰めると、急に相談を始めるのだ。
「おい、こいつらは!?」
死の大カマキリ(『死の大カマキリ』)が、ヤスデ怪獣モグダン(『アトランティス七つの海底都市』)に訊ねた。
すぐさまモグダンとフジツボ怪獣ザルグ(モグダンと同じ映画に登場)が話し合う。
「こいつら、ホラーオタか?」
「いや、こいつらは恋愛映画が好きっぽいよな」
「だよな」
頷きあい、高らかに叫ぶモグダンとザルグ。
「こいつらは恋愛映画オタに違いない!しかも純愛映画のオタクだ!」
「よし、襲えーっ!」


372 :マイナー怪獣の鉄則:2005/06/27(月) 23:04:46 ID:1aJZu71x
別のところでも、似たような事が起こっていた。
ガーゴン(『宇宙から来たティーンエイジャー』)と巨大ドクトカゲ(『大蜥蜴の怪』)と
モグラ人間(『モグラ人間』)たちが、学生たちを包囲したまま話し合っていた。
「こいつらはモンスター映画を見ていなさそうだぞ!」とモグラ人間。
「でも、ティーンエイジャーを襲うのはなぁ」とガーゴン。
ガーゴンのボスもティーンエイジャーなので、若者には結構好意的なのだ。
「お前ら、鉄則を忘れていないか?」
巨大ドクトカゲが仲間達を見回した。
「俺たちはマイナー怪獣だぞ!○ッ○スしてる馬鹿若者を襲わないでどうする!」
この鉄則に逆らえるマイナー怪獣など、どこにもいなかった。

373 :AH社にて:2005/06/28(火) 08:45:41 ID:hpUSTeZs
単純な「メジャー対マイナー」の戦いが変質し始めていたころ…。
ウィスコンシン州でも奇妙な光景が見られた。

メジャーとマイナーの境を越え、吸血鬼や人造人間、各種の幽霊からティンダロスの犬といった邪神の類までが、同州のアーカムハウス社周辺を包囲したのだ。
ただ包囲といってもモンスターたちはみな外を向いており、包囲陣内の人間を守る構えになっていたのが奇妙であった。
包囲陣内には全米各地から人間が次々転送されて来ていたが、彼等はアーカムハウス社の通信販売のユーザーであったことが後の調査で判明した。

あとになって、開放された人間は口々に証言した。
「怪物たちはみな親切で他人のような気がしなかった」
「古くからの友だちに再会したようなかんじ!」
「ボク、ティンダロスの犬にサインもらっちゃった。あれが出てくる小説集、持ってるんだよね!」

そしてその光景を、少し離れたところから眺める人影があった。
190cmを越す長身の吸血鬼。
リー=ドラキュラである。



374 :メジャーとマイナー:2005/06/28(火) 17:19:09 ID:hpUSTeZs
「変化が生じつつあるようだ……。」
リー=ドラキュラはウィスコンシン州からロードアイランド州の例の墓地に戻っていた。
「と……ゆうと?」今も墓地に残っているのはルゴシ=ドラキュラだけだった。
「我々モンスターは恐ろしきもの、おぞましきもの……のはずであった。
人間におもねることは堕落と信じておった。」
「……そーれで、ええのでないかー?」ルゴシは今夜もお薬をきめているようだ…。
相手がお薬に耽っていようと、そんなことはお構いなく、リー=ドラキュラは話を続けた。
「…マイナーとメジャーの区別など最初から存在したわけではない。どれだけの人間を震え上がらせ、恐怖の悲鳴をあげさせたか?どれだけの人間につかの間の驚異を感じさせたか?それによってメジャーとマイナーが決った。
リドザウルスも、今をときめくゾンビも、もとは低予算映画から出発してメジャーになった。新人モンスターは皆もちろんメジャーを目指した……。」


375 :愛してくれた者:2005/06/28(火) 17:20:54 ID:hpUSTeZs
「だが……驚いたことに…」リー=ドラキュラの独白は続いた、「……我々モンスターに対する人間たちの『奇妙な愛』はメジャーとマイナーで変わるところは無かったのだ。」
……そうだった。
稀代の怪物俳優「クリストファー・リー」に「ロード・オブ・ザ・リング」の魔法使いサルマンや「スター・ウォーズ」のドゥーク伯爵=ダース・ティラナスという大きな役が回ってくるのは、いまも吸血鬼ドラキュラを愛する者がいるからである。
「…マイナーかメジャーかなどどうでもいいことだった。大事なのは自分を愛してくれた人間…。……遅まきながらそれに気づいたモンスターたちは、メジャーとマイナーの壁を越えて、自分を愛してくれた人間を守ろうとし始めている。」

376 :上下なし…:2005/06/28(火) 17:22:18 ID:hpUSTeZs
そのとき、闇の中から声がした。
「そう。映画や映画の怪物を愛する心に上下はありません。」
闇の中から恰幅のいい銀髪の老人が進み出ると、ルゴシ=ドラキュラに片手を上げ挨拶した。
「やあルゴシ。久しぶりですね。」
ルゴシ=ドラキュラも驚き半分、懐かしさ半分の表情で出迎える。
そう、あの男だ。
予言者にして魔王。
「死霊の盆踊り」で有名なクリスウェルであった!



377 :キングジョー起動!:2005/06/28(火) 17:24:15 ID:hpUSTeZs
……ぐわじっ!
がっつん!
「ぎゃっ!」
突如動き出したキングジョーの腕パンチでガバドンが吹っ飛ばされた!
吹っ飛ばされたガバドンは地面でワンバウンドしたあとはピクリとも動かない。
ぶんっっ!!
…がしっっ!!
返す刀で、やはり腕パンチがレッドキングを襲うが、レッドキングはこれを受けとめた。
「テメエ!こりゃいったい何のマネだ!?」
…ぐわじっ!
ぶんっ!
キングジョーのもう一方の腕が唸ったが、レッドキングはこっちも受けとめた。
「これがテメエの答えってわけだな!?」
体勢はいわゆる手四つ。
スーパーロボットと大怪獣の力比べが始まった。



378 :なんのために?:2005/06/28(火) 17:25:26 ID:hpUSTeZs
同じ島では、昭和ゴジラ、老キングコング、ギャンゴ、ゴルゴス、そしてブルトンが突如戦闘行動を開始したキングデビラー、キングジョンブル、バイキングX、そして二機のメカゴジラに包囲されていた。
「な、なんスか?!なんスかこれ?コイツら急に動き出したッスけど?!」ギャンゴは事態を飲み込めていない。
老キングコングが言った。「みな邪神に操られておるのじゃ。どういう方法かは判らぬが、ガタノトーアがロボット軍団を支配しておるのじゃ。」
「そ、そんなのインチキっす!」
「む゛ははははははは。そのとおりじゃ。」愉快そうにしているのは邪神だけだ。
「ダゴンはなんのために、キサマらの屋敷を襲ったと思うのだぁ?」


379 :作動音…:2005/06/29(水) 08:04:36 ID:t9MR0fu+
「ダゴンはなんのために、キサマらの屋敷を襲ったと思うのだぁ?」
「な、なんだと!?」
余裕たっぷりに謎をかけるガタノトーアに対し、昭和ゴジラにはその答えを見破るゆとりは最早無い。
「……ダゴンが仕掛ければ、儂が石化魔法の効かないロボットを恐れていると思い込むじゃろう?
狙いじゃ。それが最初から狙いだったのじゃあ。む゛ははははははぁ。」
ガタノトーアの笑いが轟く中、ロボット軍団の火力が昭和ゴジラたちにピタッと標準を合わす。
「しまった!最悪の展開ッスかぁ??」ギヤンゴが泣き言を洩らした。
そう、最悪の状況に見えた。
…この時点では…。
だが、本当の「最悪の状況」はその直後に襲ってきたのだ。

びぃぃぃぃん…。

昭和のすぐ後ろで機械の作動音がした。


380 :電気信号:2005/06/29(水) 08:07:48 ID:t9MR0fu+
GP会場の作戦室では、黒猫や358少年たちが魔鏡を通してガタノトーアの島でのできごとを見ていた。
「ど、どうしてキングジョーやメカゴジラが昭和たちと戦ってるの!?」358少年が半泣きで言った。
「電気だ.電気なのだ。」黒猫が歯軋りしながら答えた。
「……邪神ダゴンは憑依した相手の脳内の電気信号を支配することで相手の体を操ったのだ。
だが358くん!考えてみるんだ!ロボットの電子頭脳も電気信号で体を操っているんだよ。
しかも、生物のそれとは比べものにならないくらいに簡単な電気信号でね!」
「それじゃロボット軍団は?」絶望的な声で358少年は黒猫に聞いた。
「…操り易い兵隊として誘い出されたんだよ。ガタノトーアにね。」



381 :アブソリュートゼロ:2005/06/29(水) 08:10:57 ID:t9MR0fu+
びぃぃぃぃぃぃぃん…。
昭和のすぐ後ろで機械の作動音がした。

(ん?なんの音だ??)

振り返った昭和ゴジラが見たものは??
宗家の機械の眼に、真紅の輝きが戻っている!
「…よかった宗家。動けるように…。」
だが、つぎの瞬間昭和ゴジラは自分の目を疑った!
宗家=メカゴジラの胸の装甲シャッターが開放されている!
(…ア、アブソリュートゼロ?)
驚き動けぬ昭和の前で、青白い閃光が広がった!


382 :氷山に…:2005/06/29(水) 15:13:01 ID:t9MR0fu+
ぱああっっ!
絶対零度の凍気があたりを照らす!
「ち、父上っ!?」
あまりの事態に動けぬ昭和ゴジラの前で、青白い光は一瞬で輝きを増し「凍れる太陽」と化した!
(アブソリューゼロ発動!)
父の手で命奪われる?昭和がそう思った刹那、「危ないっ!」誰かの声とともに激しい衝撃が昭和の背中を襲った。

「うわあっ!」
……。
気がつくと昭和は四つん這いの姿勢になっていた。
(なぜオレは両手を……そ、そうだ!)
……アブソリューゼロの餌食になろうとした瞬間、誰かに突き飛ばされたのだ。
思わず振り返った昭和は、その光景に体が震えるのを感じた。

「オ、オレを助けるために……。」

岩石怪獣ゴルゴスが岩石から氷山へと変わっていた。
昭和ゴジラの身代わりとなって…。


383 :飛べるヤツ:2005/06/29(水) 15:14:46 ID:t9MR0fu+
アブソリュートゼロでエネルギーを使い果たしたのか、さいわいなことに宗家は活動を再停止した。
しかし安心するのはまだ早い!
奇襲失敗と見るや、メカゴジラ一号機と二号機がジェット噴射とともに飛び上がり、他のロボット軍団も歩兵のように地上から進軍を開始した。
「気をつけよ昭和!空と陸から来るぞ!」老キングコングが叫ぶが、気をつけようにも味方には空を飛べるのは四次元怪獣ブルトンぐらいしか……。
いや!実はいるのだ!もう一匹、普通に飛べるのが!


384 :もっともな意見:2005/06/29(水) 15:16:02 ID:t9MR0fu+
「くっそう!こうなりゃ自棄ッス!いよいよ奥の手を使うときッスね!」
脳波怪獣ギャンゴはどこにしまっていたのかピンク色のコンパクトを取り出した!
「オレを、他人の命令が無きゃ変身ではない他力本願怪獣だと思ってたら、大間違いッスよー!!」
パチッ!どこかで見たようなコンパクトを開くと、ギャンゴは鏡を見つめて呪文を唱えた。
「てくまくまざこん、てくまくろりこん!…ジェットビートルになーーれーーッス!」
鏡の中でギャンゴの姿が消え、ジェットビートルの機首が映し出された!
次の瞬間、無人のジェットビートルがガタノトーアの島の上を飛び回っていた!
おお!すごいぜギャンコ!!
秘密のアッコちゃんだって無生物には変身できないってのに!
ターミネーターに出てくるT1000だって、複雑な部品の必要なものには変身できないってのに!

しかし、遠く離れた東京のGP会場で魔鏡ごしにギャンゴの飛行を覗き込んでいた358少年は違う感想をもっていた!
「ギャンゴのバカーーーーーッ!
どうせ変身すんなら、ジェットビートルなんかじゃなく、なんでもっと強いのに変身しないんだよー!!」
……。
……いや、もっともな意見であった。

385 :ギャンゴビートル対メカゴジラ一号機:2005/06/29(水) 15:17:29 ID:t9MR0fu+
メカゴジラ一号機とギャンゴのジェットビートルがすれ違った!
ガガガガガガッ!
大きさが違うため、ギャンゴビートルはメカゴジラの飛行による風圧だけで大きく揺れる!
(あのヤロウ!こっちが小さいからってナメてるッスね!)
ギャンゴビートルが安定を建て直し旋回すると、メカゴジラ一号機も旋回を終えこちらに突っ込んでくるところだった。
こんどはブチ当たってくる気だ!!
…ビートルのフロントウィンドウから三本一まとめの銃身が突き出された。
(痛い目みせてやるッス!)
ビートルとメカゴジラの気よりがグングン縮まる!
(……イデ隊員の秘密兵器スパークエイト!…………受けてみるッス!)
バリ!バリ!バリ!
メカゴジラ一号機が着弾の火花に包まれた!

386 :撃墜!:2005/06/30(木) 15:04:00 ID:xL74pi/X
バチ!バチ!バチッ!!
スパークエイトの着弾でメカゴジラ一号機の装甲に火花が散る!
ジェットビートルの突然の反撃にメカゴジラ一号機は飛行バランスを崩して墜落していった。
「やったッス!」得意がるギャンゴ!
だが安心するのはまだ早かった。
メカゴジラ一号機に気をとられているうちに、二号機「スーパーメカゴジラ」のビームキャノンに背後からロックオンされていたのだ!
「あ、あれ?もう一機のメカゴジラはどこッスか?」
そう思った刹那、スーパーメカゴジラのビームキャノンが火を噴いた!
ババババババッ!
「ぎょええッス!?」
不意を突かれたギャンゴビートルは煙を吐きながら水際に墜落してしまった。


387 :レッドキング対キングジョー:2005/06/30(木) 15:06:13 ID:xL74pi/X
同じとき、地上ではレッドキング対キングジョーの一騎打ちが始まろうとしていた。

「こぉのヤロウ!」
レッドキングはキングジョーの片腕に掴みかかった。
怪力を誇る「両腕」で相手の「片腕」だけを捕まえ、あとは思いっきり振り回す。
関節をキメるとか面倒なことはしない。
ただ力任せにぶん回す!それがレッドキングの常套手段だ!
関節なんかキメずとも、レッドキングの怪力で振り回されただけで相手の腕は壊れてしまう。
チャンドラーの右翼もコレで破壊したのだ!


388 :キングジョー逆襲:2005/06/30(木) 15:07:46 ID:xL74pi/X
「むぅんっ!」
キングジョーを振り回さんと両腕に力を込めるレッドキング!
キングジョーの片足が大きく踏み出された!
ところが!?
なんとキングジョー、片足を一歩踏み出しただけで石像のように動かない!?
「くっそう!意地でもブン回してやる!」
レッドキングが腰を落として更に力を込めようとした瞬間、キングジョーのもう一方の腕が唸りを上げレッドキングを襲った!


389 :名無しより愛をこめて:2005/06/30(木) 16:03:39 ID:DgC+urzi
>>358
なんだか余計な木を使わせちゃったみたいですね。

390 :名無しより愛をこめて:2005/06/30(木) 17:04:26 ID:xL74pi/X
>>389
いや、なんのなんの(笑)。
日ごろの暴走に較べリャどうってことないでござるよ。

391 :戦力比2倍以上!:2005/06/30(木) 17:05:25 ID:xL74pi/X
ロボット軍団が前進してきた。
キングデビラー、バイキングX、キングジョンブル、モゲラ初号機と二号機。
ギャンゴビトルを撃墜したスーパーメカゴジラも地表ギリギリまで降下してきた。
さらに一度は墜落したメカゴジラ一号機も青い弾痕が散らばるボディで戦線復帰した。
迎え撃つのは昭和ゴジラに老キングコング、そして四次元怪獣ブルトン。
戦力比7対3!?
…二倍以上だ。
そして、ロボット軍団の背後には邪神ガタノトーアが控える。

昭和はこの苦境を跳ね返すことができるのであろうか??


392 :…漢だ…:2005/06/30(木) 17:06:39 ID:xL74pi/X
キングデビラーを中心に、右にキングジョンブル、左には盾を構えたバイキングXが先鋒となって進軍して来た。
「来たようじゃの。」老キングコングは昭和に笑いかけた。
「…コングどの…。このような場所にお連れしたこと、お詫びいたします。」コングの笑みに詫びをもって答える昭和。
「何を言われるか、昭和どの!名高いソナタと闘えたこと、名誉にこそ思え、詫びられる筋合いなどありはせん!」
(…漢だ…。)
昭和は思わず胸が熱くなるのを感じた。


393 :ちょっとまて!:2005/06/30(木) 17:08:15 ID:xL74pi/X
老キングコングのデビューは1933年、つまり第二次世界大戦より前だ。
一方、父ゴジラ宗家やリドザウルス・シニアのデビューは大戦後。
老コングの映画のリバイバル上映での大ヒットを受け「原子怪獣あらわる」が作られ、「ゴジラ」が作られたのである。
特撮怪獣の最長老…。そのコングは老いてなお熱い漢(おとこ)だった!
昭和は己の心の中で吠えていた。

(キングコングどの。ともに闘えて名誉なのはオレの方です。)

だが、ちょっと待て昭和!
まだ役者は残っている。
そう、四次元怪獣ブルトンだ!


394 :四次元殺法!:2005/06/30(木) 17:09:47 ID:xL74pi/X
昭和ゴジラと老キングコングが言葉を交している間に、ブルトンはあのアンテナ?をこっそり延ばしていた。
しゅわわっ!しゅわわっ!!
アンテナから断続的に不思議な力が放たれた…。
するとたちまち大地に亀裂が走り、キングジョンブルとバイキングXがその中に飲み込まれた。
飛行能力のあるキングデビラだけは空中に逃れたが、もちろんそれを逃すようなブルトンではない!
さっきとは別のアンテナが突き出されると、キングデビラーの頭上に真っ暗な穴が口を開けた。
キングデビラーはそのまま穴の中に吸い込まれてしまった。


395 :形勢逆転?:2005/06/30(木) 17:11:00 ID:xL74pi/X
ウルトラマンすら苦戦したブルトンの四次元殺法にかかって、キングジョンブル、バイキングX、キングデビラーの3機があっというまに撃破?されてしまった。
「おお!?なんだかいい感じだぞ!よーしブルトン!そのままガタノトーアもやっつけろ!」昭和も思わず歓声を上げた。
昭和の言葉に答え、ブルトンはがちゃんごちゃんと転がり前進した。
こんどはロボット軍団がジリリと後退する。
形勢逆転だ!

だが、邪神ガタノトーアの力はやはり恐るべきものだったのだ。


396 :ブルトン対ガタノトーア:2005/06/30(木) 17:12:10 ID:xL74pi/X
「む゛ははははは。さては四次元空間の生物だな。
…よかろう。異次元の邪神の一柱である儂が、直々に空いてをしてやろうではないか?」
ガタノトーアは蛸かワームのような触手を一対二本、前進するブルトンに向け振りかざした。
…触手の先端が小刻みに振動すると、ブルトンの前進が止った。
こんどはブルトンが例のアンテナをさし伸し、未知の力をまたも空中に放出する。
無言の戦い、目に見えない力の戦い、この世のものではない力の戦いが始まったのだ。
「コングどの!?いったい何がどうなっているのでしょう?」
「…悪いが昭和どの…。ワシにもわからんよ。」
……目に見えない不思議な力の戦いは、結局理解不能のままに決着が訪れた。
ブルトンのアンテナからオーバーヒートでもしたように煙があがったかと思うと、次の瞬間激しく火花を吹き上げたのだ。
「……む゛ははははは」ガタノトーアが再び下品に笑い出した。
「……なかなかのヤツではあったが、…相手が悪すぎじゃよ。む゛ははははははははははは!」


397 :北国馬鹿一代:2005/07/01(金) 10:11:29 ID:Rn6ThKbs
うわ、ガープス・サイオニクスばりに地味な対決だ。(あの辺も派手な火花の出ない超能力とか魔法とか……

ふと思ったんですがリメイクヒーロー軍団、デビルマンにキューティーハニーにキャシャーンに……

398 :戦況整理:2005/07/01(金) 15:11:20 ID:F77xV1Qp
昭和ゴジラ率いる怪獣軍団現況報告……

昭和ゴジラと老キングコング
メカゴジラ一号機、二号機、モゲラ一号機、二号機、メカニコング、邪神ガタノトーアと交戦中。

レッドキング
キングジョーと一対一のタイマン中。

ゴルゴス
アブソリュートゼロにて凍結。

ガバドン
キングジョーの腕パンチで失神KO。

ブルトン
ガダンノーアとの異次元戦でオーバーヒート。

ギャンゴ
メカゴジラ2号機(スーパーメカゴジラ)に撃墜。

正直いって戦況悪すぎ。

399 :コンパクトが!?:2005/07/01(金) 15:12:52 ID:F77xV1Qp
「………ぐぐぐ……ッス……。」
ギャンゴは意識を取り戻した。
後方で複数の巨大な物体が動き回る気配がするが、いまはジェットビートルに変身しているので首を曲げて振り向くことは出来ない。
「よーし、こうなったらゼットンとかタイラントとかに変身するッス。そんでもってロボット軍団とガタノトーアをやっつけるッス。」
ギャンゴは怪獣ショーに出演するんで遊園地に行ったとき買った、例のコンパクトを開こうとした。
………。
(……はれ?)

(……はれれのれ!?)
そして、邪神の島の水際にギャンゴの悲痛な言葉がコダマした。
「大変ッス!ジェットビートルには手が無いから、変身用コンパクトが取り出せないッス(泣)!!」



400 :レッドキング対キングジョー(つづき):2005/07/01(金) 17:03:11 ID:F77xV1Qp
「ぺっ!」
足元にツバを吐いてレッドキングが立ち上がった。
…ツバというよりは鮮血と言うべきか。
キングジョーのラリアット気味の腕パンチを喰らった代償だ。
しかし、そんなことで戦意の落ちるレッドキングではない!
立ち上がりながら同時に「ぐわじ!ぐわじ!」と接近してくるキングジョーを見てとった。
(やっぱり動きが遅せーな!…よしっ!)
レッドキングは足元の巨岩を素早く持ち上げ、間髪いれずキングジョーの胸部に叩きつけた。


401 :レッドキング対キングジョー(まだつづき):2005/07/01(金) 17:04:11 ID:F77xV1Qp
ぶぅぅぅん!…………がっつぅぅん!

コナゴナに砕ける大岩!
キングジョーの合金ボディーにはもちろん傷ひとつつかないが、さすがに衝撃は大きく足元がぐらついた!
「よし!もう一発!」
レッドキングは前よりもっと大きな岩を持ち上げると、前より力いっぱい投げつけた!

ぶんんんっ!

しかし!柳の下にドジョウはいなかった!
大岩石がぶち当たる寸前、キングジョーは一瞬で合体解除し岩を回避した。


402 :レッドキング対キングジョー(まだまだつづき):2005/07/01(金) 17:05:09 ID:F77xV1Qp
キングジョーのパーツが次々レッドキングの左右を猛スピードで飛び抜けた。
「後ろか!?」
機敏に振り向くレッドキング。
しかし、キングジョーは驚くべき速さで再度巨大ロボットの形に再合体を終えていた。
ビビビビビビッ!
破壊光線が振り返ったレッドキングの左肩で火花を散らすと、たちまち鮮血が一筋流れ出した。


403 :焦る焦るギャンゴ:2005/07/01(金) 17:06:20 ID:F77xV1Qp
「ギャオオオオオオッ!」
耳を劈く叫びが後ろから聞こえてきた。
(レッドキングだ!あの声は……キレたッスね!)
長い付き合いだ。声だけでもそれぐらい判る…。
(なんとか鏡を見ないと……)
気ばかり焦るギャンゴ。
だが、ジェットビートルには手がないのだからどうしようもない。
(どうすりゃいいッスかって…………あれ?…な、なんすか?この大きな気配は???)
ギャンゴビートルの機首が向いた南の海の底から、何か巨大なものの気配が近付いて来る!
(敵ッスか?それとも味方ッスか?味方だったら嬉しいッスけど……。)
そう思っているあいだにも「それ」はぐんぐん近付き、やがて海面が山のように盛り上がった。

「それ」が姿を現す!

(お?……おおおおおおおっ!!コイツ、コイツらは邪神の!!!)


404 :コング暴れる!:2005/07/01(金) 17:07:42 ID:F77xV1Qp
「うーーっほぉっ!」
掛け声とともに、老キングコングがメカニコングを持ち上げた。
すでに映画で対決済みのように見えるが、実はこの二匹、初顔あわせだ。
コングはモゲラ一号機をキッと睨み据えると、メカニコングをさし上げたまま そちらめがけてダッシュした!
「うっきいいいいいっ!」
コングの叫びとともに、メカニコングのボディが砲弾となって宙を飛んだ。
ガッキィーーーン!
激しい金属音とともにメカニコングがモゲラ一号機に命中!
もんどり打って岩場に倒れた二体は、そのまま動かなくなった。
「まずは二体!」
しかし犬歯をむき出すコングめがけ、二体のメカゴジラとモゲラ二号機からミサイルが一斉発射された!



405 :ゴジラ猛る!:2005/07/01(金) 17:12:23 ID:F77xV1Qp
ババババババァァァァァン!!!
老コングの姿が猛爆炎に包まれた!
戦果を確認すべく、いったん機動停止する二機のメカゴジラとモゲラ二号機。
だが、爆炎の中から何かが飛び出すとモゲラ二号機に襲い掛かった。
昭和ゴジラだ!
爆発や炎に強い昭和が体を張って、老キングコングの盾になったのだ!
青白い放射能火焔がモゲラの頚部に炸裂すると、頭部メインカメラ内部に激しい火花が散った。
高熱と放射線が電気回路を一瞬で焼ききったのだ。
「三体め!ゲット!!」昭和が叫んだ。
「四体目はワシが殺ったるわい!」老コングも昭和に呼応し飛び出した。


406 :新手の邪神!:2005/07/01(金) 17:17:47 ID:F77xV1Qp
(やれるかもしれない!この相棒となら!)
残り二体のメカゴジラも、邪神ガタノトーアも殺れるかもしれない。
そう昭和が思ったときだった…。
海面が盛り上がり巨大な二つの影が姿を現したのである!

「き、キサマらはっ!!??」昭和が歯噛して叫んだ。

海から現れた二体の怪物!
邪神ガタノゾア(ウルトラマンティガ)とクトゥーラ(ウルトラマンネクサス)の二匹だったのだ!


407 :名前にキングが入っている怪獣GP準決勝第1試合:2005/07/04(月) 15:56:52 ID:QLn4s3aB
ゴングと同時にジャンボキングがありったけのミサイルを斉射した。
例えばナチスドイツを震撼せしめた「スターリンのオルガン」、
あるいは湾岸戦争でイラク兵たちが恐れた「鋼鉄の雨」、
そういった兵器を連想させる過剰なまでの弾幕が、
放物線を描いてブラックキングの頭上に降り注いだ。
ジャンボキングの体格は並の怪獣の倍はある。
並みの怪獣はおろか強豪と謳われる怪獣に対してさえ、肉弾戦で遅れとることはないだろう。
しかしながら、今度ばかりはスタンドオフ攻撃に徹するつもりであった。
何しろ相手は肉弾戦のスペシャリストである。
しかもだ、ジャンボキングの身長59m体重5万tに対してブラックキングは65m6万t、
見かけとは裏腹に体格で劣るのでは組討は得策ではない。

降り注ぐ鋼鉄の雨を、ブラックキングは仁王立ちのまま真っ向から受け止めた。
「ナックル百裂拳!!」
ウルトラマンの誇るあらゆる超兵器ですらもを粉砕する黒金の拳が、
無数に打ち出されたミサイルをことごとく迎撃していく。
爆音が轟き、爆煙が立ち昇りブラックキングの上半身を覆いつくした。
敵の視界を奪っておいてから、ジャンボキングは音も無く位置を変え背後をとった。
異次元をねぐらとする超獣にとっては造作も無い事だ。
そして煙に覆われてかすんだ背に対して、ミサイルを今度は水平に発射した。
頭に2発、胴に2発。コロラド撃ちで確実なダメージを狙う。
もとより一撃必殺など期待してはいない。まずは先を制するのが狙いである。

408 :名前にキングが入っている怪獣GP準決勝第1試合:2005/07/04(月) 15:58:22 ID:QLn4s3aB
しかし、その目論見は敵の頭に打ち込んだはずのミサイルによって阻まれた。
「ナックル二指真空把!!」
胴を狙うために用意していた次の弾を急遽応撃に使わなければ、
頭への2発を食らったのはジャンボキングの方だっただろう。
危険を察した彼はすかさず位置を変えた。
その直後、ジャンボキングがいた場所にミサイルが着弾した。
弾幕が途切れて煙がおさまると、ブラックキングの巨体が現れた。
元のように仁王立ちのまま、位置を変えたジャンボキングを正面から見据えている。
「流石に超獣の王とまで呼ばれるだけの事はある。面白い芸を使うようだ。」
一連の攻撃はブラックキングになんのダメージも与えてはいない。
ジャンボキングの脳裏に前スレ340でのユニタングの叱責が蘇る。
(キングクラブを見て御覧なさい、アイツも知名度は低いけど、頑張っているでしょう?
下手すればブラックキングやキングジョーと戦う事になるかもしれない。
それでも出場したのは、超獣としての誇りと、出場できない仲間たちのため。)
「誇りか・・・・・・・・・」
ボソリと呟いた。その仲間達は別の場所で奮戦しているはずだ。
会場内にはその様なことはアナウンスされてはいないのだが、
事の発端に超獣たちも大きく関与しているとあって、大体の事情は耳にはいっている。
「どうした、気が乱れておるようだが。」
「何のことだ。」
「殺気だ。俺に向けられる殺気が乱れておる。いや、どこか他に向けられていると言うべきか。」
「この会場の外で何が起っているのか知っているか。」
「ナックル星の情報網を甘く見ないで貰いたい。全てを掌握している。」
「気にならんのか?お前の仲間も参戦しているだろう。我々ならば大きな戦力になるはずだ。」
「目の前に戦うべき敵がいる。他に何がある?」
「ここが戦場になったら?」
「知れたことよ。」
ブラックキングはジャンブキングの目を真っ直ぐに見据えて言った。
「戦うまでだ。」

409 :新手の邪神!:2005/07/04(月) 17:16:52 ID:D3//82Ic
GP会場ではブラックキングとジャンボキングがついに激突していたころ…。
邪神の島に新たな邪神が、それも二体、上陸しようとしていた。

「昭和どの!あやつらは!?」
「たしかガタノゾアにクトゥーラ!?ウルトラ怪獣のくせに、裏切ったのか!」
海から突如姿を現したのは二体のウルトラ怪獣であった。
「ガタノゾア!?それでは、ガタノゾアとガタノトーアは別の怪獣なのか!?」
老キングコングが目をひん剥いた。
それもムリないだろう。
これまで同一神格と思われてきたガタノゾアとガタノトーアが、実は別神格だというのである!
ガタノゾアは昭和たちの右斜め後ろに、クトゥーラが左斜め後ろに上陸した。
「邪神三体の包囲攻撃か!?…コングどの…どっちから叩き潰しますか?」
「挟み撃ちされたときの無鉄則ですな。どっちか一方に攻撃を集中せよ…。
……とりあえずロボット軍団への攻撃を継続しま……。」
コングの言葉はそこで止った。
目の前の光景が信じられなかったからだ。
ガタノゾアとクトゥーラがガタノトーアの左右から襲い掛かったのだ!




410 :小さけれど力強く…:2005/07/04(月) 17:20:23 ID:D3//82Ic
「ど、どういうことだ?」
GP会場の魔鏡でこの模様を見ていた「悪の帝王」たちにも、ガタノトーア対ガタノゾア・クトゥーラの展開は驚愕をもってむかえられていた。
「やつらはガタノトーアを助けるために出現したんじゃないのか?!」
「これは我々を油断させるための芝居なのでは??」
「ガタノトーア有利が動かない状態では芝居をする意味がないだろう。」
ここでも「悪の帝王」たちは、「騙す」「騙される」といった陰謀をベースにしか考えられないでいた。

「気がついたんだよ。ガタノゾアもクトゥーラも。」

358少年が呟いた。
それは小さな声だった。
でも何故か「悪の帝王」たちの誰の声よりも大きく力強く聞こえる声だった。
小さな声は、「悪の帝王」たちの心の中に静かに染み渡っていった。

411 :気づいたものたち:2005/07/04(月) 17:21:27 ID:D3//82Ic
「きさまら、何しに来たかと思えば儂に刃向かうとは!血迷ったか?!」
見下したように言い放つ邪神ガタノトーア。
だが、ガタノゾアはすぐさま言い返した!「血迷ってなどおらん!
……アメリカに、自分たちのファンとそれ以外を区別して攻撃したり、ファンを積極的に守ろうとするモンスターが現れた!
それを見て気がついたのだ!ワシにも守るべき者がいると!
ワシは、ワシとティガとの最終回を胸躍らせ見てくれた子供たちを守らねばならんのだ!!」
「怪獣との共存は怪獣ファンにとっての宿願だ。」クトゥーラもガタノゾアに続いた。
「……伝説と化したシーボーズ先生以来、例え実現不可能でも、絵空事でも、特オタどもは怪獣との共存を心のどこかで願ってきたんじゃ!
そんな人間たちとの共存を否定するキサマらを、ネクサス出身のワイが野放しにはできんのじゃあ!」


412 :双子怪獣:2005/07/04(月) 22:31:56 ID:X9rDpRVH
「マグマ星人だろうとテンペラー星人だろうと構うかぁ!掛かってきやがれ!」
咆哮と共にマグマ星人三人衆へ突っ込んでいくタイラント。
「あーあ、頭に血が上ってる」
モットクレロンはあきれ返るが、ミエゴンはマグマ星人たちへ突っ込む直前、タイラントがちらりとミエゴンを
振り返った事にしっかり気づいていた。タイラントは冷静なのだ。
「モットクレロン君、私達はグランドキングを探しましょう!」
「え、でもマグマ星人達は・・・」
「彼らはタイラントさんが相手をします!さあ早く!」
言われるがままミエゴンの後に続くモットクレロン。だが!
「ちょっと待ちなぁ」
「ここから先へは行かさないからねぇ」
マグマ星人といえばこの怪獣、ブラックギラスとレッドギラスの双子怪獣が現れた!


413 :ベロン再び災難:2005/07/04(月) 22:32:42 ID:X9rDpRVH
スタッフの戦いで負傷したグロストの護衛のために残ったベロンは、暇な事を言い事に
酒を飲みまくり、泥酔状態に陥っていた。
「あれ、酒・・・酒ー!酒を持ってこーい!!」
「さ・・・け・・・」
ベロンが振り返ると、グロストがよろよろと起き上がるところだった。
「あー、グロストぉ、大丈夫・・・」
ベロンは最後まで言えなかった。
グロストが、冷凍光線を放ってきたのだ。
「わーっ?!」
冷凍ガスの中にベロンが消えた事を確認すると、グロストはよろよろとした足取りで、アジトへと向かい始めた。
「阻止・・・任務・・・阻止・・・!」


414 :放置:2005/07/04(月) 22:33:44 ID:X9rDpRVH
「弟、行くぜ!」
「あいよ、兄ちゃん!」
ブラックギラスとレッドギラスはミエゴンたちを前にし、必殺のギラススピンを放つ構えを取った。
「我らギラス兄弟の必殺技・・・って、こら、お前ら!」
怒鳴り声を上げるブラックギラス。ギラス兄弟が構えに入っている間に、
ミエゴン達はさっさと廊下の角へ逃げていってしまった。
「に、兄ちゃん!俺たち無視されたよ!」
困惑の声を上げるレッドギラス。
ブラックギラスもミエゴン達の怪獣らしからぬ行動に理解が出来ず、凍りついたままだった。


415 :子分瞬殺:2005/07/04(月) 22:35:07 ID:X9rDpRVH
「ぐげえっ!」
悲鳴をあげてぶっ飛ぶマグマ星人三人衆の子分その1。
「うおおおっ!」
雄たけびと共に、レッドキングの強靭な足によるドロップキックが子分その2の腹に叩き込まれ、
子分その2もサーベルを振るうことなくダウンしてしまった。
あっという間に子分たちを倒したタイラントは、慌てる親分よりもギラス兄弟の方に注意を向けていた。
(ギラス兄弟か・・・少し厄介だな。まあいい、さっさとこいつを倒して、あいつらと戦わないと・・・楽しみだな)


416 :ギラス兄弟突撃:2005/07/04(月) 22:36:29 ID:X9rDpRVH
「戦いの最中に隙を見せるなぁ!」
叫ぶと同時にチェーンを放つマグマ星人の親分。チェーンはタイラントの首に巻きついたが・・・
「力が足りないな」
そう言い放つと、タイラントは渾身の力を込め、チェーンごと親分を振り回した。
遠心力に耐え切れずチェーンが切れ、親分はそのまま天井を突き破って空の彼方へ飛んでいった。
「悪いな、あいつらと戦うほうが愉しそうなのでね」
ギラス兄弟は何事か話し合っていたが、タイラントに気がつくとすぐに臨戦態勢に入る。
「兄ちゃん、タイラントだ!どうしよう!」
「騒ぐな弟、強豪タイラントと戦えるなど滅多に無い機会じゃないか」
ギラス兄弟は咆哮すると、タイラントに向かって突進してきた。
「我らギラス兄弟、全力を持ってお前を倒す!」


417 :ヘドラとGK:2005/07/04(月) 22:38:15 ID:X9rDpRVH
「な、何だっ!?どういうことだ?」
不定形怪獣のアジトで、ヘドラはパニックに陥っていた。
渋谷を破壊し、東京を制圧するべく動いていたモノリス・モンスターが活動を停止してしまったのだ。
それだけではない。怪獣ウランとカルティキ、メノーファも待機しておくようにとの指示を無視し、
次々にビヤーキーに追われる人間たちを守る行動をとっている。
「何で人間を守っているんだ!人間など守るんじゃない、マイナー怪獣の・・・」
「マイナー怪獣が、何だって?」
ギョッとして振り返るヘドラ。そこには、アジトにいるはずのグランドキングが立っていた。


418 :ヘドラの目的:2005/07/04(月) 22:39:48 ID:X9rDpRVH
「な、何のようですか、お互いのアジトには来ない約束じゃ・・・」
「そんな約束、交わした覚えが無いねぇ」
そう言いながら、不気味に眼を光らせるグランドキング。
「いやな、この辺であんたの目的を教えてもらおうと思ってさ」
慌てふためき、硫酸ミストを吐きつつヘドラは明るい口調で話しだした。
「そう、そうだ、言い忘れていた、バキューモンの準備がやっと整ったんだよ!」
「それは既に聞いている。いいか、俺はもうなにが何だか分からない。混沌としていて、状況が見えないんだ」
「はあ」
ヘドラは周りにいるペドレオン達を見るが、ペドレオン達もどう対処して言いのか分からずオロオロしている。
「ヘドラ、お前の目的を教えろ。アメリカで起きている騒動と、関係があるんだろう?」


419 :バキューモン:2005/07/04(月) 22:40:52 ID:X9rDpRVH
グランドキングに詰め寄られたヘドラは眼を白黒させていたが、やがて真っ赤に光らせるとあの奇声で笑い始めた。
「ヒヒヒョホホ、いいだろう、この状況だ、教えてやるさ・・・ギエロニアにちょっと連絡を取ってみな」
「ギエロニアに?」
グランドキングが言われるがままギエロニアのバゼリアに連絡を取った。
『あっ、グランドさん!大変です、バ、バキューモンが!』
「バキューモンがどうした!」
『星辰に必要な星を次々に食べ始めています!もう星の並びは滅茶苦茶です!離脱許可をお願いします!』
グランドキングはヘドラを振り返った。ヘドラはヘドロを撒き散らしながら大笑いをしている。
「・・・分かった、エドラス、シズルンにも伝えろ!大至急地球へ帰還しろ!」
『了解!』


420 :真意:2005/07/04(月) 22:42:16 ID:X9rDpRVH
「お前、どういうつもりだ!」
腕が焼けることも気にせず、ヘドラに掴みかかるグランドキング。
だがヘドラは全く臆せず、笑いながら答えた。
「あはははは、決まってるだろう、俺はマイナー軍団の方と先に協定を結んでいたのさ!クトゥルーどもと結託してるマイナー軍団とね!」
「マイナー軍団?」
「そうとも。マイナーと言うだけで、メジャーどもに下っ端扱いされてきた怪獣達だ!俺のようにな!」
「俺のようにって・・・お前のどこがマイナーなんだ?立派な東宝怪獣じゃないか!」
「やかましい!」
叫ぶと同時にヘドラは必殺のヘドリューム光線を放ってきた。紙一重で避けると、
光線はペドレオンの一体に命中し、当たったペドレオンは爆発した。
ヘドラの声は、段々叫び声になってきた。
「俺は我慢できないんだよ。俺は、俺だってラドンやモスラやモゲラみたいにまた暴れたかったのに、
何で俺よりもマイナーなモゲラやメガヌロンが先に復活できて、俺が復活できないんだ!」


421 :訂正です:2005/07/04(月) 22:44:43 ID:X9rDpRVH
すいません、訂正です。

「俺は我慢できないんだよ。俺は、俺だってラドンやモスラや"モゲラ”みたいにまた暴れたかったのに、
何で俺よりもマイナーなモゲラやメガヌロンが先に復活できて、俺が復活できないんだ!」



「俺は我慢できないんだよ。俺は、俺だってラドンやモスラや”メカゴジラ”みたいにまた暴れたかったのに、
何で俺よりもマイナーなモゲラやメガヌロンが先に復活できて、俺が復活できないんだ!」

422 :東宝のメジャー怪獣:2005/07/04(月) 22:47:36 ID:X9rDpRVH
「お前、それが動機かよ!てゆーか、GFW(ゴジラファイナルウォーズ)で復活しただろ!」
「あんなもん復活って言えるかぁ!カマキリよりも出番が少ないんだぞぉ!」
グランドキングはヘドラの考えが理解できなかった。一応礼儀としてGFWも見たのだが、
ヘドラの登場シーンはかなりインパクトがあったからだ。出番の数より、インパクトの方が大事だとグランドキングは思っていた。
だがヘドラは金切り声を上げ叫び続ける。
「俺はメジャーなんだ!バランやマグマやゲゾラと同列に語られるのは嫌なんだぁ!」
グランドキングは、黙り込んでしまった。
「だから、だから俺は、東宝のメジャー怪獣を消してやる!ゴジラも、ラドンも、アンギラスも!そうすれば、俺がメジャーなんだ!」
ズボッ!
鈍い音を立てて、グランドキングの拳が文字通りヘドラの顔面に深くめり込んだ。


423 :家族:2005/07/04(月) 22:48:50 ID:X9rDpRVH
「ふざけんじゃねえ!黙って聞いていれば、身内が邪魔でメジャーになれないから始末するだぁ!?」
顔面に開いた穴を両手でパタパタ叩きながら、腰を抜かすヘドラにグランドキングは
容赦なく破壊光線を浴びせかけた。
「ひ、ひいいいっ!」
全身から水蒸気を上げ、逃げ惑うヘドラ。ヘドラは乾燥が最大の敵なのだ。
「東宝怪獣といやあ、家族みたいなモンだろうが!その家族を消すだと、馬鹿言うんじゃねえよ!」
「お、お前ら何をやってる、グランドキングを止めろーっ!」
だがペドレオン達は顔(?)を見合わせると、あっという間にフリーゲンとなって逃げ去ってしまう。
アジトには、ヘドラとグランドキングだけが残された。


424 :大空洞にて…:2005/07/05(火) 15:13:44 ID:YfPwSvit
……くたあとー…るるぃえー…うぐぅあーふぬぁぐーる、 ふたぐん……

…いったい誰が唱えるのか?
大洞窟に詠唱が谺する…。
超獣カウラ率いる怪獣軍団は、ついにキングザイガーのもとに辿り着いていた。
真っ黒い毛布で覆われた小山は、上を覆った「盲目のもの」が残らず撃ち落されたため、いまでは禿山となっていた。
しかし……。
「な、なんだ?アレは!?」
超獣カウラがそう言ったきりで絶句した。


425 :血の顕現:2005/07/05(火) 15:16:44 ID:YfPwSvit
節くれだった木の根のような触手が、いく本も折り重なりあい絡み合うかたまり。
その中に二つの光が灯っている。
それが「いまのキングザイガー」であった。
アンギラスは、蠢く異形の中に自分の知っているキングザイガーの面影を見出すことができず戸惑っていた。
「お、おいペロリゴン!あの姿はいったいどうしたってんでぇ!?」
「……邪神の血統が顕現したんだべ!もうキングザイガーはオトゥゥムやハイドラのと同じ邪神の一柱だべよ!」
「そんな……。」
すべては遅かったのか!?
キングザイガーによるクトゥルー復活は、最早避けられないのであろうか?


426 :「王」の到来:2005/07/05(火) 15:19:21 ID:YfPwSvit
同じころ…。
東映地獄では東映軍団最長老の百目妖怪が緊迫した面持ちで天宮図を覗き込んでいた。

「来る!やって来るぞ!宇宙の彼方、遠くヒアデス星団から『王』がやって来る!!もう誰にも止められん!」



427 :……すまぬ:2005/07/05(火) 17:13:07 ID:YfPwSvit
詠唱に混じって甲高い笛の音?が響く中、カウラを中心にした怪獣軍団の陣がキングザイガーと対峙していた。
「よし!アイツを仕留め…なんとかすればとりあえず邪神復活はストップだ。」
カウラはアンギラスのことを思い出して「仕留める」を「なんとかする」に言い換えた。
「……オレのこたぁ気にしなくったっていいぜ。」
アンギラスはさみしそうに答えた。
「…わかってるさ。この戦いの意味は…。」
「………すまぬ。」短く詫びるとカウラは他の怪獣たちに対し改めて号令を発した。
「特撮世界の興廃はこの一戦にあり!各自奮励努力せよ!!では………行くぞおおおおおおっ!」
カウラの檄に応え、キングゴング(東宝)とサタンキングがいち早く飛び出した!


428 :笛の音の正体:2005/07/05(火) 17:14:44 ID:YfPwSvit
ヤクザの鉄砲玉よろしく、サタンキングとキングコングが飛び出した!
決死の突撃でザイガーの動きを誘い、次に仕掛ける仲間のためにスキを作ろうというのである!
「くたばれザイガー!」「うーーーーっほーーっ!」
二匹の怒号が詠唱と笛の音を切裂いた。
だが、疾風となって迫る二匹に対し、キングザイガーは全く動かない!?
サタンキングとキングコングの固めた拳がまさにザイガーに炸裂しようという瞬間、一際甲高く笛の音が響いた。
「この音はっ!?」
カウラが笛の音の正体に気づいたときには、すでにキングコングとサタンキングの体は宙を舞っていた!

キングザイガーの背後から触手が一本立ち上がっていた。
「この笛のような音は、触手が風を斬って唸る音だったのか!?」
カウラたちを嘲笑うように、ザイガーの触手はユラユラ揺れていた。
…まるで鎌首をもたげたコブラのように…。


429 :宗教画:2005/07/06(水) 17:06:14 ID:N8HvbiFe
キングザイガーの体を覆って蠢いていた触手が一本、また一本と立ち上がった。
ゆらゆらゆっくりした動きの中、不意に目にも止らぬ速さで空を斬る。
そのとき「ひゅうっ!」っと笛のような音がするのだ。

「キサマラ……ワガ、父ウエ フッカツノ 邪魔ヲ スルキダナ…。」

キングザイガーがぐいっと立ち上がった。
もともと大きかったツメだが、今では立ち姿勢で肘を曲げていても足元に届いている。
太く長くなった頭部の触手とあいまって、その姿は1908年にアメリカで没収されたという邪神像にそっくりであった。

「……ダガ、モウ、オソイ。ギシキハ、最終ダンカイダ。

ザイガーが両の手を高く掲げ、触手が黒い後光のように頭部を飾る。
その姿は宗教画の悪趣味なパロディであった。

「オマエタチハ、ココデ死ニ、父ウエガ、コノ世界ヲ 支配スルノダ。」


430 :衛星死守:2005/07/06(水) 17:08:06 ID:N8HvbiFe
(儀式の間で御子自身が敵と対峙するか…。)
人工衛星内部の亜空間で邪神オトゥゥムが目を開いた。
ハイドラとダゴンが撃退されたのも、大空洞にカウラたちが侵入したのも、そしてガタノトーアの島に昭和ゴジラたちが上陸したのも、もちろんオトゥゥムは先刻承知だ。
オトゥゥムが加勢すれば、どちらの戦いも簡単に決着がつくだろう…。
だが、オトゥゥムはこの人工衛星から動くわけにはいかなかった。
(やはりヤツが来る……。われらが主に戦いを挑むために違いない。われらが大神の解放されるそのときまで、この衛星は死守せねばならん。)
オトゥゥムの心の目は、遠くヒアデス星団に向けられていた。


431 :髑髏の少佐:2005/07/07(木) 11:34:43 ID:VVWJfg96
ふと、オトゥゥムは気が付く。この人工衛星に密かに進入したものの存在を。
(何奴だ!)

「我はドクロ少佐、イタリア忍者だ」姿を見せたのは、赤き衣と骸骨の容貌を持つ魔人。
「ほほぅ、イタリアにニンジャがいたとは知らなかったな」
他愛も無い相手、と弾き出そうとするが……その意に反して少佐は邪神の力を撥ね退ける。
「我らデルザー魔人を甘く見ないで欲しいものだな……ディナーにアイスクリームさえあれば無敵よ!」

「それはお前だけだ」
遅れてやって来て突っ込まざるを得なかった、内海俊……荒ワシ師団長であった。

432 :勢ぞろい12魔人:2005/07/07(木) 11:43:50 ID:VVWJfg96
……とまあ、勢ぞろいしたデルザー12改造魔人。

「ふふふ、我らが力を一つに束ねれば、貴様如きどうという事はないのですよ……」
「その通り!我ら魔人衆の魔力を一つに束ねれば……」
口々に自慢する魔人達。

「……で?
 この衛星を破壊しに来た様には見えぬが?」
「ふん、知れた事。この衛星を制圧し、大首領に捧げるのだ!」

だがそれは、互いに衛星を破壊出来ない、つまり派手に暴れる事が出来ないという事を指す……

433 :名前にキングが入っている怪獣GP準決勝第1試合:2005/07/07(木) 16:20:28 ID:T3iDsU0M
>>408より続く
ジャンボキングはブラックキングの周囲を一定の距離を保ってぐるぐる回りながら、
ありとあらゆる飛び道具、それも目からの怪光線や口から吐く火炎のみならず、
打ちつくしたはずのミサイルまでも乱射して濃密な弾幕を張り巡らせていた。
実のところ、超獣である彼の弾倉は異次元にあり、無尽蔵と言っていい装弾数がある。
当初は参戦に及び腰だった彼だが、2度の戦いを経て、更に舞台裏で奮戦する中間達の心を感じて、
そして戦いの場にあって何の迷いも見せないブラックキングの姿勢を目の当たりにして、
今はこの1戦に集中することを決めた。もう迷わない。出し惜しみもしない。そのつもりだ。
だからこそ、文字通り"底なし"の弾薬を自制する事はしない。
敵の足を止めてじわじわとスタミナを奪い、僅かでも隙を生じたその瞬間に勝負を掛ける。
当初のプランを忠実に実行する。そのつもりである。
たとえ背後を突くよりもえげつない手段を用いようともだ。

434 :名前にキングが入っている怪獣GP準決勝第1試合:2005/07/07(木) 16:21:11 ID:T3iDsU0M
怒涛の如き攻撃を加えながらも、実のところ押されているのはジャンボキングの方だった。
尽きる事無く打ち込まれるミサイルも火炎も光線もそのことごとくを、
千手観音の如く繰り出される拳に阻まれて黒光りする肌にとどいてはいない。
そして火炎や光線はまだしも、実弾であるミサイルのいくつかは"二指真空把"で跳ね返され、
ジャンボキング自身の足元で炸裂する。
超獣の中には、本気になったジャンボキングの圧力に耐え切れるものなどいない。
ましてや押し返されるなどあり得ない事だ。
そのありえないことを平然とやってのける強敵に対して、畏怖の念すらおこってくる。
(これがウルトラ戦士を倒すほどの怪獣のレベルなのか・・・・・・・)
思えば自分達超獣にはその偉業を成し遂げたものはいない。
あえて言うならエースキラーとヒッポリトがいるが、あいつらは超獣ではない。
超獣の王とまで呼ばれる自分ですら、結局は手も無く敗れ去った。
(やっぱり所詮はマイナーの寄せあつめなのかな・・・・・)
激しい攻防の中での膠着状態に、仕掛けた方のジャンボキングが先に耐え切れなくなった。
集中力が切れかけた時、跳ね返された1発のミサイルの直撃を食ってしまった。
「しまった!」
もとより自分のミサイルであり、それに耐えられるだけの装甲を装備するのは兵器としての常識、
ダメージらしいダメージはないが、付け込む隙を与えるには十分だった。

435 :名前にキングが入っている怪獣GP準決勝第1試合:2005/07/07(木) 16:22:41 ID:T3iDsU0M
爆煙を突き破って突進してきたブラックキングのハードタックルを食らい、
ジャンボキングの巨体が仰向けに引っ繰り返されてしまった。
「おわたぁっ!」
ブラックキングはその場でくるりと身体をスピンさせて、
回し蹴りよろしく尻尾で"サッカーボールキック"を叩き込む。
またしても弾き飛ばされて宙を舞うジャンボキング。
その身体が落ちてくる所に、ブラックキングの剛拳が待ち受けていた。
「ナックル七死星点!」
叩き込まれた拳がジャンボキングの胴を貫き反対から飛び出した。
「何っ!?」
手ごたえの無さに戸惑った様子のブラックキングを、
ジャンボキングは異次元空間から見つめていた。
予定とは少々異なるが、狙い通りの展開に持ち込めた。
実空間には虚像だけを残してとし、本体は絶対の安全圏から狙いうちにする。
異次元をホームフィールドとする超獣だからこそ可能な攻撃。
「卑怯だと言わば言え!俺は勝たなくちゃいけないんだ!戦わない奴らの声なんて聞こえない!」

436 :名無しより愛をこめて:2005/07/07(木) 16:23:53 ID:T3iDsU0M
週末にはご隠居のお孫さんのデビュー戦。
それまでには決着付けます。

437 :ところ変わって、またまた大空洞に…:2005/07/07(木) 17:03:26 ID:Bz67qfXs
闘場でジャンボキングが奥の手を繰り出したころ…。
地下ではキングザイガーと怪獣軍団の激突が続いていた。

「(あの触手でアミノサプリ(=アクエリウス)率いる超獣軍団が壊滅させられたのか!?)ヤツの頭の触手に注意しろ!」
カウラの号令とともにフライトキングが飛び出した。
「オレのノコギリでぶったぎってやるぜ!」



438 :…違うよ:2005/07/07(木) 17:04:54 ID:Bz67qfXs
「………黒猫殿。」猫道人がやって来て耳打ちした。「……大空洞で戦闘が始まりました。」
「うむ。」
黒猫は傍らにあった水差しを手にとると中の水をテーブルの上に流し出し、呪文を唱えだした。
するとどうであろう?
テーブルに流れた水の表に、テーブル以外のものが映し出された。
「ねえ!黒猫さん!これって大空洞の景色なの!?」
「そうだよ。358くん。」
水鏡の中にペロリゴンの横顔が映し出された。
猫道人が小さな歓声を上げた。「おお!ペロリゴンさまも闘っておられる!」
だが明るい雰囲気はすぐに消し飛んだ。
ノコギリ構えて突進したフライトキングがキングザイガーの触手で吹っ飛ばされたのである。
すこし離れたところでは、キングコングとサタンキングも倒れていた。
「……キングザイガーは今ではすっかりオトゥゥムの術中にあるのか…。」
そう呟いた黒猫に、ミスターKが尋ねた。
「脳波コントロールマシンでも使って操っているのでしょうか?コントロール方法さえ判れば……。」

「違うよ。」

返事は思わぬところから帰って来た。



439 :書換え:2005/07/07(木) 17:06:11 ID:Bz67qfXs
「違うよ。マシンなんかじゃないのさ。」
ミスターKの疑問に応えたのは358少年だった。
「ダゴンがやったのと同じやり方さ。オトゥゥムは脳ミソの生体電気信号に干渉して、キングザイガーの記憶を書き換えたんだよ。」
(なんだって!?なんでこの子がそんなことを!?)
驚いてまじまじと358少年を見つめる黒猫。
すると、ふいに358少年が黒猫の方に顔を上げた。
「黒猫さん!なんとかして地下にいるペロリゴンに、このことを教えてあげられない!?」


440 :雷撃しろ!:2005/07/07(木) 17:07:07 ID:Bz67qfXs
(ペロよ!ペロ!ペロリゴンよ!!わしの声が聞こえるか!?)
「う、うるさいど!いまは取り込み中だべ!押し売りなら後で……。」
(誰が押し売りじゃ!このボケナスめ!ワシじゃ!黒猫じゃ!!)
「く、黒猫??…大和運輸だべか?」
(……ワザとボケとるであろう。フザケておると大事な情報教えてやらんぞ!)
「反省するだべよ。なんか情報あんなら教えてくれだべ。」
黒猫は358少年が言った生体電気信号の話を適当にはしょって説明した。
(つまりじゃ、オトゥゥムの仕掛けた電気信号を解除すれば、キングザイガーにかかった術もと蹴るかもしれんのじゃ!)
「なーるほど、オラにも飲み込めただよ。どうすりゃいいか…。」
(判ったようじゃな、ペロよ。おぬしの術でキングザイガーの頭を雷撃するのじゃ!?)
「よーっし!ラッキーなことに、ここにゃスパーキーも来てるだよ!やってみるだべ!!」

441 :遥かな星より正義の為に:2005/07/08(金) 01:31:30 ID:2PGQGRVR
――概ね(コーホー)、上手くいきそうだな(コーホー)――

『は、我らの狙い通り、『死してなお夢見るもの』及び『名状し難きもの』はこの星の上で相見えるでしょう』

――若干、(コーホー)予定が狂う事は(コーホー)あったが、(コーホー)さして支障はない(コーホー)――

――いや、一つあったな(コーホー)。
   何かあるごとに(コーホー)やかましく(コーホー)介入してくる(コーホー)、
   自称『宇宙を守る(コーホー)正義の味方』とやらが(コーホー)わらわらと――

 そう、その言葉の通り、やって来たのだ……我らが宇宙刑事達が!

「ドルキ――ック!」キックというより体当たりの如き勢いでスターデストロイヤーに突入した電子星獣ドル。
そこから次々と艦内に乗り込んでいくギャバンが、シャリバンが、ミミーやリリーやアニーが、挙句コム長官やマリーンまでもが!
「「「宇宙刑事連続アタック!!!!!」」」生身でもストームトルーパーたちに対して次々とレーザーブレードで連続攻撃を仕掛ける名も無き宇宙刑事たち……

――同じ(コーホー)光剣の使い手として(コーホー)、相手をしてやらんとなぁ?(コーホー)将軍よ(コーホー)――
卿の言葉に答え、獲物を求めて蠢くは、一つの手に一つの光刃、ドクロの仮面を被った残虐なるサイボーグ……

442 :名無しより愛をこめて:2005/07/08(金) 07:39:11 ID:JdxWD9Y1
>>441
映画が封切られたのでいろいろ出てきたでござるな(笑)。

ときに、そちらのグループに「グランド・モフターキン(=ピーター・カッシング)」は乗っておるでござろうや?
乗ってられるなら、「リー=ドラキュラ」と「フランケンシュタインの怪物(「フランケンシュタインと地獄からの怪物」)を送り込みもうすが。
「フランケンシュタインと地獄からの怪物」のフランケンシュタイン博士はPカッシングで、怪物はというと「DP氏」にござる。
ついでに黄金銃をもつドラキュラとボーバ・フェットも銃撃戦してまいまひょう(笑)。


443 :名無しより愛をこめて:2005/07/08(金) 08:24:16 ID:JdxWD9Y1
…まともなエンディングに向けもうひとガンバリでござる。
ほんとは…大空洞(この言葉の元ネタは「ファイナルファンタジーZ」)で「盲目のもの(元ネタはラヴクラフト原作「超時間の影」)」を壊滅させ、キングザイガーを雷撃するのはご隠居エレキングの予定でござった。
それがまさかレッドキングに勝つとは…。
ほんでもって、エレキングの代わりに電流怪獣スパーキー(「ジャイアントロボ」)が登場。
ご隠居との試合に負けたレッドキングがガタノトーアの島で活躍することに…。


444 :首領失踪:2005/07/08(金) 15:09:38 ID:JdxWD9Y1
「ゼネラルシャドウくん。ちょっとこっちへ。」
「は?なんでしょうか?ツバサ大僧正さん…」
二大実況中継に沸く作戦室から、デストロンとデルザーの大幹部がそっと忍び出た。
「シャドウくん。実は………。」
ツバサ大僧正がゼネラルシャドウにそっと耳打ちする…。
「……ええええええええーーっ!!うちの首領が医務室から消えたぁ!?」


445 :油っけ:2005/07/08(金) 15:11:53 ID:JdxWD9Y1
「……ええええええええーーっ!!うちの首領が医務室から消えたぁ!?」
「しっ!声が高いっ!」ポカリッ!ツバサ大僧正が手にした杖でシャドウの頭を一撃した。
「あたたたた(涙)……。」
「泣くなこら!実は我らの首領失踪とともにキミたちデルザー軍団の怪人が東映地獄から召喚されておるのじゃ。」
「…はぁ……そういう展開ですか……。」シャドウがげんなりしたように言った。
「……うちの首領って、いい年こいてまだ油っけが抜けてないから…。」
「一重瞼二重顎三段腹で四十肩の中年オヤジのくせに女子高生に手を出すようなもんじゃな……、アタマの痛いことじゃ…。」


446 :キングザイガーを雷撃せよ!:2005/07/08(金) 15:13:10 ID:JdxWD9Y1
…さて、哀れにもショッカー首領が「一重瞼二重顎三段腹で四十肩の中年オヤジ」ということにされてしまったころ…。
大空洞では妖怪ペロリゴンと電流怪獣スパーキーによる「キングザイガー雷撃作戦」が始まろうとしていた。

「来い来い来い来い………!黒雲(くろくも)!雨雲(あまぐも)!雷雲(かみなりぐも)!!来るだべっ!!」
たちまち大空洞内に黒雲が沸きだした!
「スパーキーちゃーん!オラ狙って雷落とすの下手だから、狙いつけんのお願いするだべ!」
「ひひひひひ、まっかしてぇ。アタシがんばっゃう♪」
ペロリゴンの言葉に、嬌声で応えるスパーキー。
「よし!我々はペロリゴンどのたちを援護する!ぬかるな!皆の衆!!」
カウラの号令とともに、怪獣軍団がペロリゴンたちの前衛を固め、そのセンターでキングザウルス三世がバリアーを展開した。
「んだば………いくだとぉーーーーーっ!!そーれっ!」
バレーのトスでも上げるように、ペロリゴンは雷を呼ぶとスパーキーに向け撃ち込んだ。」
「はいはーい!いくわよーーっ!そーーーーーーーれっ!!」
嬌声とともにスパーキーからキングザイガーめがけ雷撃が飛んだ!


447 :逸れる雷:2005/07/08(金) 15:14:42 ID:JdxWD9Y1
ピカッ!バリバリバリッ!ドーーーーン!!
雷撃はキングザイガーのアタマをかすめて飛び、落ちた。
「惜しいっ!もうちょっとだったぜ!」モグラキングが励ますように声をかけたが…。
にわかにスパーキーが騒ぎ出した。
「ち、違うわ!違うのよ!」
「どうしたんだ?スパーキーどの??」
驚き尋ねるカウラにスパーキーは答えた。
「狙いが外れたんじゃないの!外されたのよ!」
「外された……?………そうか!電磁バリアーか!」
カウラは超獣だけにアタマがいい。
「そうなの!アタシたちの雷撃の軌道を逸らしてるのよ!」
…腹を決めたようにペロリゴンが言った。
「んだば、ヤツに直接くっついて雷撃するっきゃねえな。」



448 :ラブラブカップル?:2005/07/08(金) 15:16:43 ID:JdxWD9Y1
「直接か……。そうと決ったら…。」
キングザウルス三世が首を後ろにいるスパーキーに向けて言った。
「スパーキーちゃん。オレのバリヤーの中に入んな!…直接ぶち込める所まで、オレが連れてってやるぜ。」
「うれしいっ!じゃあ天国まで連れてって!!」
「ふん。よせやい。」ちょっと照れたようにキングザウルス三世は言った。「…他人(ひと)が聞いたら誤解するじゃねえか。」
「よーし!」根がお調子者のペロリゴンもおどけたように続いた。「モグラキング!カウラ!アンギラス!!オラたちはラブラブ・カップルのハネムーンを援護するだど!」
「おう!」「わかりもうした!」「披露宴は呼んでくれよな!」
…暗い状況なのに、声だけは明るい。
彼等には希望を捨てる気など、さらさらなかったのである。
例え、邪神クトゥルーの復活が間近に迫っていたとしても…。


449 :名前にキングが入っている怪獣GP準決勝第1試合:2005/07/09(土) 04:10:38 ID:vARbh0Hi
>>435より続く
異次元空間のジャンボキングはそこから通常空間を見やった。
窓が開いたのはブラックキングの背後、ちょうど頚椎のあたりだ。
以前、ブラックキングはここへの攻撃を受けて生涯唯一の敗北を経験している。
対戦が決まった時からジャンボキングはここへの攻撃に賭けていた。
とはいえ格闘戦のスペシャリストの背後を取るなど容易なことではない。
それゆえにキングザウルスV世のバリアーを突破するのにすら躊躇した、
禁じ手ともいえる異次元からの攻撃をフィニッシュブローとして選択したのだ。
上手い具合に戦うべき相手を見失ったブラックキングは動きを止めている。
その首筋を標的として視野に捕らえたからには後は光線を放てばよい。
気配を感じ取る事すら不可能な異次元からのゼロ距離射撃。外れるわけが無い。
これで決着が付く。
勝利を確信した次の瞬間、視界を覆う漆黒の闇にジャンボキングの心が凍りついた。
「黒き王」の名のとおり真っ黒なブラックキングの肌。
その表面を覆い尽くすように、それよりもなお深い闇があった。
(危ない!!)
生体兵器としての本能が警告を発する。
(逃げろ!ここは危ない!)
しかしまた、通常空間に不用意に飛び出す事もためらわれた。
そしてその瞬時の迷いが勝負の分かれ目となった。
「ナックル剛掌波!」
ジャンボキングが最期に見たのは、異次元の壁を粉砕して眼前に突き出された黒き拳だった。

450 :名前にキングが入っている怪獣GP準決勝第1試合:2005/07/09(土) 04:12:05 ID:vARbh0Hi
「教えて欲くれ。」
ジャンボキングは純粋な好奇心からブラックキングに聞いた。
「どうやって異次元の壁を破れたんだ?」
「ナックル神拳究極奥儀無想転生。己を無にし、敵の技を己が技とする。」
敗者に一瞥をくれただけで、親衛隊の輪に加わったままのブラックキングの代わりに、
ジャンボキングの質問に答えたのはナックルキングだった。
異次元での攻防など一般人にはうかがい知る事すら出来ない。
傍目には尻尾のローキックとワンツーパンチでのKO劇にしか見えなかった。
戦いの当事者の他に、真の決着を見抜いたのは彼だけである。
「ボクの異次元渡航能力をつかわれたって訳か。
 卑怯な手を使ったから彼は相手にしてくれないのかな。」
しょげて見えるのは敗北のダメージだけではないようだ。
「さにあらず、うぬはなしうる限りの技を尽くした。そは戦士として当然の礼節。
 むしろ手を抜くような事があれば、黒王はうぬの身を粉砕したであろう。
 我らにとって意味を持つのは次の戦いのみ。黒王がうぬを見ぬのはそれだけの事だ。」
「そうですか・・・」
「うぬを黒王の強敵(とも)と見込んで頼みがある。」
「え?!」

451 :名前にキングが入っている怪獣GP準決勝第1試合:2005/07/09(土) 04:13:28 ID:vARbh0Hi
「キングザイガーだ。なにやら他で暴れておるらしいが、あ奴を倒して欲しい。」
「なんでそんな事を・・・・・・・・」
「あ奴は黒王と戦うはずであった。しかし逃げおった。これは我らにとって最大の侮辱だ。」
「そんなの、ご自分でやればいいのでは。」
「さすれば次の敵から我らの方が逃げる事になる。それは有り得ぬ。」
「じゃあ・・・・」
わざと負ければいいじゃないか、とは言えなかった。
そんな事を言ったら、この場でナックルキングと1戦交える事になりかねない。
ジャンボキングにはそう確信できた。
こいつらが手抜きをするなどあり得ない。逃げるぐらいなら死を選ぶだろう。
それに超獣にとってキングザイガーとは浅からぬ因縁があるし、
ナックル星の王から"強敵(とも)"と呼ばれた事が嬉しくもあった。
「わかりました。彼に敗れた僕があいつを倒せば、彼が勝った事にもなるんですよね。」
「そう考えるのならばそれも良かろう。武運を祈っておる。」
「任せてください。強敵(とも)の名を汚すような事はしません!」

かくして、ジャンボキングはGP会場を後にし、邪神と化したキングザイガーの元へ向かった。



名前にキングが入っている怪獣GP準決勝第1試合
●ジャンボキング KO ブラックキング○ (ナックル七死星点→ナックル剛掌波*)
                       *無想転生は公式記録では確認されていない

452 :月の控え室:2005/07/09(土) 04:15:46 ID:vARbh0Hi
エレキ「さて出番か。」
ブラックキングの勝利を見届けて、エレキングのやる気は否が応にも盛り上がっていた。
ムーン「ご隠居、なんか楽しそうですね。」
エレキ「あたぼうよ、火事と喧嘩は江戸の華ってな、喧嘩で燃えなきゃ男が巣たるってモンよ。」
ムーン「でも相手はあのキングギドラですよ。引力光線ですよ。
     ラドンより速くてモスラより強くてゴジラより凶暴ですよ。」
エレキ「だからいいんじゃねぇか。弱ぇヤツとやったって面白くもなんともねぇぜ。
     それにだ、向こうが引力の使い手ならこちとら電磁力が十八番だぜ。恐れるにたらずだ。」
ルナ「ムーンは心配性なんだよ。ウルトラ戦士とやりあうのにくらべりゃどうって事ないよ。」
ムーン「そりゃまぁ・・・・・・・・・」
エレキ「そう言うこった。お前けも爺ちゃんの戦いを良く見とくんだぞ・・・・って、あれ?どこ行った。」
ルナ「お孫さんなら仕事だって行って帰っちゃったけど。」
エレキ「な ん だ と ぉ っ ! おおぅ!もうすぐか。テレビだテレビ、テレビつけろ!」

ムーン「そりゃあ、あたしゃしがないマイナーリーガーですよ・・・・ウルトラ戦士となんてやったこと無いですよ・・・」
爺バカ丸出しで番組が始まる3時間前からテレビに見入ってしまったエレキングとルナチクスに背を向けて、
ムーンサンダーは部屋の隅に座り込んで、床に「の」の字を書いていた。


453 :月の控え室:2005/07/11(月) 01:06:52 ID:bo7FVrZ4
ルナ「卵産んでだけど、お孫さんって女の子だったんだね。そういやあ言葉遣いも丁寧だったし。」
エレキ「おうよ、別嬪だろう。目元なんて俺そっくりだろう?」
ムーン「ええ、まあ、そっくりですねぇ・・・・・・・・・・・」

目元も何も、こんな顔の造形はエレキング一族以外には有りえないのだから、
似ているのは認めるにしても、別嬪かどうかは答えようが無い。
そもそもが、長い付き合いとは言え、ムーンサンダーにはエレキングの個体識別は今もって出来ない。
まあ、その辺はウルトラ怪獣の端くれであるルナチクスでさえも男女の区別がつかないようなので、
気にするほどのことではないだろう。
そんな事よりも、飽きもせずに繰り返し繰り返し繰り返し繰り返し録画を見続けるのに付き合わされて、
正直言って辟易している。だから返事がおざなりになったところで責められるいわれは無いだろう。
もっとも、エレキング自身は周囲の様子など一向に気にしていないようだ。
モニターに映る孫娘の姿に目を細くして見入っている。
このためだけのために12万インチの薄型プラズマテレビを購入するなんざ、
孫娘可愛さにトチ狂った爺さんだからこそなせる業だった。
特大のモニターの消費電力は半端ではないのだが、そこは"電気王"エレキングのこと、
どこからでもいくらでも調達できるし、いざとなれば自分が電源にだってなれる。
まあ、その分だけ空になった月見蕎麦の丼が山になっている訳だが。
さながら『蕎麦力発電所』といった所だ。

454 :月の控え室:2005/07/11(月) 01:07:49 ID:bo7FVrZ4
エレキ「おおっ!俺だよ俺、いやぁ〜っ、昔ゃ男前だったんだがなぁ。」
ルナ「ご隠居は今も全然変わんないよ。」

一時すらも黙っていないエレキングの声が一際高くなるのは、やはりエンディングで自らが紹介される時だ。
ルナチクスの機械的に返事も気に留めずご満悦の様子だ。

エレキ「おっ、嬉しいこと言ってくれるじゃねぇか。俺のおごりだ、月見でも食うか。
     ムーンの字、お前ェさんもも遠慮すんな。ジャンジャン食えって。」
ムーン「はぁ・・・・・・・・・・・」

すっかり毒気に当てられたムーンサンダーには抵抗する気力も残されていない。
(そういやうちのジュニアは今頃どうしてるんだろうなぁ。新しい世界のために働くとか言ってたが、
 たまには手紙出すなり個を見せに来るなり嫁さん紹介しに来るなりしろってんだ。)

455 :月の控え室:2005/07/11(月) 01:08:54 ID:bo7FVrZ4
熊さんと八っつぁんがご隠居の、
もとい、
ムーンサンダーとルナチクスがエレキングの暴走からようやく解放される時がやってきた。
仕事帰りのエレキング3世が立ち寄ったのだ。

エレキ「おおっ、ミュウか!よしよしこっち来い。ジイジがだっこしてやるぞぉ!」
ルナ「あ、ミュウさんって言うんですか。でも抱っこするような年じゃないよね。」
エレ孫「違いますよ〜。ミュウはこの子です。ご主人の美宇さんの名前をいただきました。」
ムーン「ご主人って・・・(操ってたのはどっちなんだか)」

漏れそうになった本音を飲み込む。

ムーン「女のくせに女ったらしか。血は争えないもんだよなぁ・・・・・・・」

それでもボソリと呟いた本音は、幸い誰の耳にも入らなかったようだ。
エレキングは卵から孵ったばかりの曾孫を膝に抱いて再びモニターに見入ってしまい、
ルナチクスは赤ちゃん怪獣相手に変な顔のオンパレードだ。

ルナ「べろべろばあ〜。」

ミュウがキャッキャと喜ぶところを見ると無事に意気投合したようだ。

456 :月の控え室:2005/07/11(月) 01:10:23 ID:bo7FVrZ4
エレ孫「ムーンサンダーさんごめんなさい。祖父がご迷惑をおかけしてしまったみたいで・・・」

すっかりノリに付いていけなくなってポツネンとしているムーンサンダーにエレキング3世が声を掛けた。

ムーン「いえ、こちらこそ気を使わせちゃいまして。えーと・・・・」
エレ孫「まことです。あたらめてよろしくお願いします。」
ムーン「はぁ、こちらこそよろしく・・・・(そう言えば、あの枠って去年の今頃はそんな名前の電気使いがいたよな)」
ついでにムーンとかルナとかがいたのも思い出した。
ムーン「俺は違うぞ。」
エレ孫「は?」
ムーン「いや、なんでも、こっちのこと。」

疲れのせいか思考があさっての方向に向き始めたムーンサンダーだった。

孫娘と曾孫に囲まれてにぎやかな事この上ないエレキングだったが、
GP係員であるクレッセントの登場で一家団欒の一時は唐突に終わりを告げた。

クレセ「ご隠居、時間ですぜ。」
エレキ「よしきた!今度は爺ちゃんが頑張ってくるからな。ルナ公、ムーンの字、行くぜっ!」
ルナ「ホイ来た。じゃあミュウちゃん、またあとであそぼうね。」
ムーン「やっと解放される・・・・・」

三者三様の理由ではあるが、戦いの時が来た事を素直に喜び、闘場へと向かった。

457 :名前にキングが入っている怪獣GP準決勝第二試合:2005/07/11(月) 01:11:45 ID:bo7FVrZ4
青コーナーに陣取ったエレキングは、対角線の向こうから飛来してくるキングギドラを
楽しげに眺めていた。
リングサイドから見上げる孫娘と曾孫の視線を背に受けて、臆するものなど何もなかった。
もとよりチャキチャキの江戸っ子である彼の事、義理に厚く情にはもろい、
喧嘩は強いが女にゃ滅法弱い、それが心情だった。
やりもしないうちから怖気づくなんぞありえないことである。
その臆する事のない態度がキングギドラには不快であった。
『宇宙の破壊神』の異名を取る自分は恐怖を具現する存在のはずだ。
全ての物は、生命の有無に関わらず、彼の姿を目の当たりにしたからには畏怖すべきだ。
それが例え星であったとしても例外ではない。
にもかかわらず、この怪獣はかけらほどの恐怖さえ見せようとはしない。
「不遜なり」
知らないのならば教えるまで。
決意を胸にキングギドラはエレキングの待つリングに降り立った。
三つ首の金竜が舞い降りる神々しいまでの姿を、白き巨獣は物見遊山であるかのように見ていた。
その事がまたキングギドラを不快にさせた。

共にやる気に満ち溢れた両者は、ゴングが鳴った瞬間にはリング中央で組み合っていた。
力任せの押し合いは、徐々に体格に勝るキングギドラが優位に立ち始め、
エレキングを押し倒し、引力光線を畳み掛けてコーナーポストに叩きつけた。
倒れて動こうとしないエレキングを目にして、
セコンド陣は声を掛けるでもなく雑談にふけっていた。
なにせ同じようなシーンを嫌というほど見た後だけに、この後の展開は予想がつく。

458 :名前にキングが入っている怪獣GP準決勝第二試合月のセコンド:2005/07/11(月) 01:14:39 ID:bo7FVrZ4
ムーン「なあルナ。」
ルナ「ん?なに。」
ムーン「キングギドラって星を滅ぼした事があるんだよな。」
ルナ「そうだね。金星をあんなにしたのはあいつらしいね。」
ムーン「強敵だよな。ご隠居大丈夫かな。」
ルナ「大した事無いよ。おいらだって月を滅ぼした事あるし、怪獣のたしなみだよ。」
             ポカン
ムーンサンダーは思わずルナチクスの頭を小突いた。
考えてみれば、自分が何も無い月面で暮らす破目になったのはこいつのせいだ。

ルナ「痛いなぁ。いきなり何するんだよ〜」
ムーン「あ、いや。お前とギドラの実績が同じなのがなんとなく・・・・」

適当にはぐらかす。ルナチクスはキングギドラと比較されて機嫌を直した。

ルナ「でもその後はX星人とかキラアク星人とかの下で働いてたんだよね。」
ムーン「そうか。ならピット星で働いていたご隠居も一緒か。案外普通の怪獣なのかな。」
ルナ「そうだね。おいらやムーンみたいに自営でやってる方がえらいよね」
ムーン「お互い、仲間はゴリさんとかヤプールさんとかの所に出入りしていたのに、大したもんだよな。」
エレキ「おい、お前ェら、勝手な事ほざいてんじゃねえよ。ゼットンとかブラックキングとか、
     最強クラスは宮仕えに多いんだ。それに少しはセコンドらしく働け。」
ムーン「あ、やっぱり無事だ。どうせあれやるんでしょうに。」
ルナ「そうだよ。さっさとやっちゃってよ。」
エレキ「へいへい、セコンドの指示に従いますぜ。」

459 :超獣軍団最後の切り札:2005/07/11(月) 12:22:01 ID:Y8HP0eRt
(ジャンボキング……出るのね。)
東映地獄の人気の無い岩山の頂きに女が一人、娑婆の動きを一種のテレパシーで感知していた。
彼女こそ超獣ユニタングの角である。
他の部分がペロリゴンの唾液で解かされる寸前に、脱出したのだ。

(ジャンボキングが出るということは……、娑婆の状況はそんなに悪いのか…。)

彼女は紅をひいた口もとを真一文字に引き締めた。
(ジャンボキングならなんとかしてくれる。ジャンボキングなら…。)
でも、もしジャンボキングでも敵わない相手だとしたら……?
(……簡単なことよ。超獣軍団「最後の切り札」を使うだけ…。)


460 :キングザイガーの動きを止めろ:2005/07/11(月) 12:24:43 ID:Y8HP0eRt
「押し出せーーっ!」
号令とともに、超獣カウラ、妖怪ペロリゴン、怪獣アンギラスとモグラキングが両翼から飛び出した。
センターからはバリアーを展開したキングザウルス三世とスパーキーが前進する。
「アンギラス・ボール!」
ギュンッ!鋭く前転すると針千本のボールに変身!
バウンドしながらキングザイガーにぶつかっていく。
巨大な触椀でこれを弾き飛ばすザイガー。
だが、その黒い触椀に肉厚のベルト=ペロリゴンの舌が絡みついた。
ザイガーの触椀からたちまち白煙が立ち昇った。
「オラのヨダレで溶かしてやるべさ!」


461 :いまだ!:2005/07/11(月) 12:25:35 ID:Y8HP0eRt
ジュンッ!ひときわ激しい白煙とともに、キングザイガーの触椀が溶け斬られた!
「オレも負けてらんねえぜ!これでも喰らえ!」モグラキングも自慢の熱線を放射した。
別の触椀から今度は黒煙が湧き上がる。
「うおおおおおっ!」
ペロリゴンからモグラキングへと動くキングザイガーの視線を読み、カウラは素早く敵の死角を通り抜けて背後にまわりこんだ。
そして自分の不在に気づかれる寸前、カウラは角を構えてアタマから突っ込んだ!
ドッドォォン!!
背後からの突撃体当りにザイガーの体勢が大きく崩れる。
カウラはそのまま背後から無数の触椀ごとキングザイガーを押さえ込んだ。
「いまだ!スパーキーどの!!オレには構わず電撃を!!」


462 :名前にキングが入っている怪獣GP準決勝第二試合:2005/07/11(月) 13:51:03 ID:+WoAYGoz
キングギドラは倒れたエレキングに向かってゆっくりと歩を進めた。
一気に決めようとしなかったのは、畏怖すべきものを教えてやる為だ。
それに相手セコンド陣の落ち着きようからして大したダメージが無いのは明らかで、
なにやら言葉を交わしている事から策があるに違いなく、警戒の為でもあった。
すると、自分が誘いに乗ってこなかったのに焦れたと見え、
エレキングがゆっくりと仰向けになってこちらに向き直る。
「やはりそうか。」
立ち上がろうとすれば隙が生じる。
そこを狙って引力光線を放とうとした矢先、
エレキングの放った光弾がギドラの胸を直撃した。
後ずさりしたキングギドラに尻尾の打撃が叩きこまれる。
エレキングは3本の首をひとまとめにして縛り上げると、
すかさず放電を繰り出した。
腕のないキングギドラは振りほどく事も出来ずに防戦一方だ。
尚も放電を続けて相手の動きを止めると、
今度は顔を付き合わせるように正面に向き直り、
至近距離から光弾を叩き込む。

ルナ「やっぱり、やると思った・・・・・」
ムーン「あ〜あ、ご隠居ったら調子こいて遊んじゃって・・・・・・」
半ばあきれ顔のセコンド陣に引き換え、リングサイドの応援団は大喜びだ。
エレ孫「きゃぁぁっ!おじいちゃん素敵よぉっ!
     ほらほらミュウ、お母さんがやったのとおんなじよっ!」

463 :名前にキングが入っている怪獣GP準決勝第二試合:2005/07/11(月) 14:08:58 ID:+WoAYGoz
ウルトラマンマックスの場合は顔も小さく、間一髪でよける事ができた。
相手がデビューしたてのエレキング3世ゆえの詰めの甘さもあっただろう。
だがキングギドラの相手は歴戦の猛者である初代エレキングだ。
長い首をまとめて縛られてお互いが邪魔になって、
かわすにかわせずにいるようなデカイ的を外すようなヘマはしない。
それにキングギドラのほぼ球形の胴体は身をよじるのには不向きであり、
翼は左右で羽ばたくだけで腹までは回らない。
2本の尻尾も短くて前方の敵を打つのは不得手だ。
接近戦最大の武器の首での絞めは完全に封じられた。
おまけに、ミクラスをKOしセブンからもダウンを奪った電撃を、
絶え間なく受けてしまっては身体を思うように動かせない。
3つの顔ねじられて上に向かせられてはると引力光線の射程からも外れて、
エレキングにとってキングギドラの懐のうちはあらゆる攻撃を受けることの無い、
そして自分の攻撃はやり放題の安全地帯と化してしまった。
繰り出す光弾は面白いようにヒットして、キングギドラはさながらサンドバッグである。
三つ首を下から打ち抜くようにボコボコと狙いうちにされ、
身体のあちこちで金色の鱗がはがれ、翼には数箇所に穴まで開いた。

ムーン「このままやってりゃ普通に勝てるんだろうけど・・・・・」
ルナ「このままやる訳ないよ・・・・・・・」
ムーン「だよなぁ・・・・・・・・」

464 :名前にキングが入っている怪獣GP準決勝第二試合:2005/07/11(月) 14:19:03 ID:+WoAYGoz
セコンドの読みどおり、エレキングは光弾攻撃を中断し、尻尾の打撃に切り替えた。
KO寸前だったキングギドラは危うく命拾いした訳だが、劣勢であることに代わりは無く、
回転やひねりまで加えての打撃で一方的にタコ殴りにされている。
これだけやられまくっても倒れないのはキングギドラの実力ゆえではあるが、
恐怖を具現した『宇宙の破壊神』の姿は既になかった。

エレ孫「おじいちゃん凄ぉぉぉぉい!あたしよりずっと上手よっ!」
孫娘と曾孫にいい所を見せたい!
それだけを目的に戦うエレキングの前では、怪獣界の権威など何の意味もなかった。

『怪獣総進撃』の時さながらにボロボロになっていくキングギドラの姿に、
敵とは言えムーンサンダーとルナチクスは同情を禁じえない。
ムーン「もっとちゃんと練った作戦ならまだ救われるんだろうに・・・・」
ルナ「テレビで見たまんまをその場のノリでやってるだけだもんな・・・・」
ムーン「その分読めなくって余計に聞いたんだろうケド・・・・・」
ルナ「ギドラさんも重鎮なだけに型にこだわって融通利かないみたいだし・・・・・」
ムーン「一の谷の平家みたいな気分だろうね、ギドラさん・・・・・・」

465 :まさかの一撃:2005/07/11(月) 16:36:53 ID:Y8HP0eRt
「オレに構わず電撃を!!」
カウラの声に、キングザウルス三世のバリアーに守られていた電流怪獣スパーキーがバリアーの中から飛び出した。
「任しといてぇ〜。」
スパーキーがキングザイガーの頭上に舞い降りる!
「電気あんま、行っきまーす!」
ところが!
笛のような音とともに、まさかの一撃が背後からスパーキーを襲った!

466 :カウラ散る!?:2005/07/11(月) 16:38:35 ID:Y8HP0eRt
笛のような音とともに、まさかの一撃が背後からスパーキーを襲った!
ヒュンッ!
ばちいっっっ!
「ひゃあぁっ!」
ただの一撃で触手の半数近くを撃ち飛ばされ、スパーキーは地べたに叩きつけられた。
「何故だ!?ザイガーの触腕はすべてオレが押さえているハズだ!?」信じられぬ事態に呆然となるカウラ。
ザイガーはその隙を見逃さなかった。
ボスッ!!
「ぐうっ!」
大空洞内に、血の臭いが広がっていく…。
ザイガーの触腕がまるで槍のように、カウラの体を下から貫いていた。


467 :虹色の揺らめき:2005/07/11(月) 16:40:36 ID:Y8HP0eRt
二本の触腕に体を前後に貫かれたカウラの体を、キングザイガーはまるで着ぐるみか何かのようにモグラキングに叩きつけた。
カウラはもちろん、モグラキングも動けない…。
キングザイガーはゆっくり立ち上がった。
その足元に、斬り飛ばされた触腕がトカゲのシッポのように這い寄ると元繋がっていた部分に再結合した。
「しまった!スパーキーを襲ったのは、オラが溶断した触腕だったべか!」
「気ヅクノガ、遅カッタナ。コレデ残リハオマエト、モウ一匹ダ。」
「………ぐ、ぐうぅ…。」ペロリゴンが憎悪のキバを剥き出して睨み返す。
一方アンギラスはというと…。
「カウラ!カウラ!」血に染まって転がったカウラの体にすがりつき、必死に名を呼んでいた。
「カウラ!まさか死んだりしねえよな?カウラ!カウラ!?」
…瞼がぴくりと動き、大儀そうに開く…。
その目に奇妙な輝きが映し出された。

いつのまにか大空洞内に虹色の揺らめきが現れていたのだ!


468 :ジャンボキング登場:2005/07/11(月) 16:41:49 ID:Y8HP0eRt
「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!」
虹色の揺らめきの中から雄叫びとともに、超獣ジャンボキングが飛び出した。
「しまった…遅かったか。カウラ!まさかオマエまで!」
カウラを見下ろすジャンボキングの目が仲間を失った怒りと哀しみで朱を流したように赤くなった。
「キングザイガー……仲間の仇だ!!」
猛る雄牛あるいは悍しき狂馬のごとき勢いで、ジャンボキングは邪神キングザイガーに挑みかかっていった。


469 :最後の手:2005/07/11(月) 16:43:04 ID:Y8HP0eRt
ジャンボキングとキングザイガーの怒号轟く中、アンギラスは泣きながらカウラを助け起こした。
「見ろ!カウラ!ジャンボキングが、オマエの仲間が来てくれたぞ!あいつならきっと…。」
だがしかし、カウラは首を微かに横に動かした。
「…星の配列が…完全に…邪神は力を増す…。もう…ジャンボでも…。」
血を吐きながら、カウラは途切れ途切れにそう言った。
「そんな、それじゃオレたちはもうザイガーを止められないのか?」
だがなんと、カウラは今度も首を微かに横に振ったのだ。
「最後…の…手。超獣軍団の…切り札…。」



470 :集うものたち:2005/07/11(月) 16:44:20 ID:Y8HP0eRt
全く同時刻の東映地獄にて…。
ちょっとケバめの女性=ユニタングが岩山の断崖絶壁に立っていた。
「カウラが……死ぬ…。いよいよ超獣軍団最後の切り札を使うときね。」
彼女は、己の立つ断崖から躊躇うことなく身を躍らせた。

またも同時刻、こちらはGP会場の医務室にて……。
「先生!ケムール先生!!キングクラブさんが!」
GP開催事務所の職員が医長であるケムール人のところに駆け込んできた。
「どうしたというのかの?キングクラブくんなら容態は安定し…。」
「それが、そのキングクラブさんが、再生したばかりの自分のハサミで喉を!」

471 :ケンタウロス:2005/07/11(月) 16:47:02 ID:Y8HP0eRt
ジャンボキングの動きはGP本戦のときとはまるで違っていた。
キングザイガーの周囲を自在に駆け巡りながら、分身や瞬間移動も交えつつ光線やミサイルを撃ちまくる姿は、人馬一体で弓の名手と伝えられる神話のケンタウロスそのものだった。
だが、狭い大洞窟で機動戦を仕掛けるには限界がある。
ついに、キングザイガーのアタマから生えた触腕がジャンボキングの後足を捕まえた!
「チョコマカ煩イ奴メ!ダガ、コレデモウ、オ終イダ。」
動きを止められたジャンボキングの前足に、首に、胴に、キングザイガーの触腕が次々巻きついてきた!
「キサマノ体液ヲ、内臓ヲ、残ラズ口カラ搾リ出シテ、我ガ父上ノ供物トシテヤロウ。」
触腕の表面で、ムクムクと筋肉?の動きが激しくなった。
それにつれ、ジャンボキングの顔色は紫色に変わっていく…。
(く、くっそう…。ナックルキングの頼みも果たせず、仲間の仇も討てぬままにオレは破れ去るのか……)



472 :声無き言葉:2005/07/11(月) 16:48:13 ID:Y8HP0eRt
……血の泡を吹きながら、カウラの口が動いていた。
その言葉は、耳を寄せるアンギラスにも聞き取ることが出来ない。
だがその声無き言葉は、ある種の呪力をもって次元を渡り、世界を越えて流れていった。

「ヤプールの同胞(はらから)、同志超獣よ!心あらば、恨みあらば、ここにに集え。我とともに戦え、我とともに、ジャンボキングに力を貸せ!!」

そして、カウラの体から小さな光がジャンボキングに向けて飛んだ。


473 :仲間の声:2005/07/11(月) 16:49:12 ID:Y8HP0eRt
(ナックルキングの頼みも果たせず、仲間の仇も討てぬままにオレは破れ去るのか……)
遠ざかるジャンボキングの意識の中に、その声はシンバルのように轟き渡った。

(諦めるな!同志ジャンボキング!!)

(その声はカウラ!)
カウラを皮切りに…次々と声たちはやって来た!
(だらしないね!しゃんとしな!)
(ユニタングか!)
(ジャンボキングよ!ワタシの命も使ってくれ!)
(キングクラブ!)
アクエリウス、ガラン、ドラゴリー、バキシム、フブギララ、アイスロン、ホタルンガが次々現れた。
そしてそのたび、ジャンボキングの体に新たな力が注ぎ込まれていった……。

「…うううううぅぅぅぅぅっ…………………があっ!!」

掛け声とともに、ジャンボキングは絡み付いていたキングザイガーの触腕を一気に弾き飛ばした!


474 :名無しより愛をこめて:2005/07/11(月) 17:06:31 ID:Y8HP0eRt
超獣カウラは、プロレスラーの力道山とか橋本真也的なキャライメージでおりました。
ところが、その橋本真也が本日亡くなったとは。
まだ若いのに…。
ひょっとして拙者がカウラを死なせたからか?
なんにしても謹んで御冥福お祈りいたします(涙)。

スレ違いどころか板違いもうしわけなし。


475 :リドサウルスの役目:2005/07/11(月) 19:56:55 ID:7hQUDZ07
リー=ドラキュラの話を、リドサウルスもあの世とこの世の境で聞いていた。

(・・・ドラキュラ伯爵も、なかなか言うな)
「・・・大事なのは格ではありません。リドサウルス、貴方も分かっているはずです」
メドゥーサの声だけがリドサウルスの耳に届く。
「我々の役目は、夢を与える事です。貴方をはじめて見た人々が、マイナー、メジャーか気にしましたか?」
(・・・いや)
「スクリーンで暴れる貴方を見た子供たちが、低予算だといって貴方を馬鹿にしましたか?」
(・・・いいや)
「この争いは、貴方が止めるべきです。“最初のもの”として名乗りをあげ、発端を作ったリドサウルスがね」
メドゥーサが言うと同時に、リドサウルスは意識が遠くなっていくのを感じた。
「彼らは気づき始めています。貴方は、金星人を止めてください。それで戦いは終るはずです・・・」


476 :ギラス兄弟対タイラント:2005/07/11(月) 19:57:40 ID:7hQUDZ07
「ギラススピン!」
ブラックギラスが叫び、レッドギラスがブラックギラスの腕をつかみ二体は独楽のように
猛スピードで回転を始めた。同時に青と赤の破壊光線が乱射され、タイラントを直撃する!
だが、タイラントは全くダメージを受けておらず、ギラス兄弟へ進んでくる。
「弟、ギラススピン解除だ!」
「え?」
言われるがままブラックギラスの手を放すレッドギラス。
「回転芸は終わりか?」
言うなりタイラントは尻尾をたたきつけ、ブラックギラスに飛び掛った。
帰マンのグロンケンの技を借りた一撃を間一髪で避けるブラックギラス。が、タイラントはそのまま
尻尾を横へ振るい、ブラックギラスの胸へ叩き込んだ。たまらず吹っ飛ばされ、壁を突き破るブラックギラス。
それを見たレッドギラスは手近な支柱をへし折ると、棍棒のように振り回しながらタイラントへ襲い掛かってきた。


477 :勝負はこれから:2005/07/11(月) 19:59:19 ID:7hQUDZ07
衛星でオトゥムとデルザー軍団が相対していた頃、ヘドラはグランドキングに追い詰められていた。
「さあ、ヘドラ。今すぐバキューモンを撤退させろ!」
だが、ヘドラは答えない。じりじりとパイプが設置された壁へ移動する。
「冗談じゃない・・・昭和がガタノゾーアと戦い、宗家も動けないこのチャンス、逃せるものか、ゴジラ一族を倒す大チャンスじゃないか」
「まだそんなこと言ってるのか、もう手下はいないだろ」
グランドキングの言うとおり、スタッフは敗北、モノリス・モンスターは活動停止、
ペドレオン達は逃げ出し、ブロブは太平洋で、バルンガとバキューモンは宇宙で待機中。
怪獣ウラン、カルティキ、メノーファに至っては人間たちを守りに行ってしまっている。
「手駒は全滅だな。俺の指示に従っていれば勝てたかもしれないのに」
が、ヘドラは奇怪な笑い声をたてると、可笑しくてたまらないと言いたげに床をたたき始めた。
「馬鹿が、まだ終ったわけじゃあないんだよ!勝負はこれからだ!」
叫ぶと同時にヘドラは背後のパイプにヘドリューム光線を放ち、吹き飛んだパイプから大量のヘドロが噴き出してきた!


478 :ヘドラ出撃:2005/07/11(月) 20:00:04 ID:7hQUDZ07
ヘドラはパイプから噴き出すヘドロを浴び、どんどん巨大化していく!
「ははははは、これはただのヘドロじゃないぞ!通常のヘドロを高濃度に圧縮した特級品だ!」
「お前、巨大化してどうするつもりだ!?」
ヘドロを吸収し終えたヘドラは、グランドキングの二倍ほどに巨大化してしまっていた。
「私もガタノゾーアの島へ行くのさ!私も鉱物だからな、そこでゴジラに止めを刺してやる!」
叫ぶと同時に飛行形態へ変身したヘドラは、ヘドロを浴びて慌てているグランドキングを尻目に
アジトの天井を破壊して空へ飛び去ってしまった。
「・・・あのバカ野郎が!」
叫ぶと同時にグランドキングも飛翔し、ヘドラの後を追いかけて行った。


479 :パーティ会場で:2005/07/11(月) 20:01:25 ID:7hQUDZ07
あれからペドレオン達の妨害もなく、パーティ会場へ到着したコスモリキッド一行。
サメクジラは吹っ飛んだまま行方不明のままだった。
「パーティ会場が見えましたよ!」
シェルターが叫び、コスモリキッドたちもパーティ会場を目視できた。
会場は様々な電飾が施されており、にぎやかな音楽が流れている。何人かの事情を知らない特オタの姿も見えた。
「まずいな。ここで戦闘になったら、人間に危害が及んでしまう」
エンマーゴが渋い顔で行ったその時、遠くの方で悲鳴と爆音が聞こえてきた。
見ると、ビヤーキー達が殺虫剤を浴びた蚊のようにばたばたと地面へ落下していく。
「あ、あれヘドラ?!」
驚きの声を上げるコスモリキッド。困惑の声を上げるのも無理はない。
ビヤーキーの雲の間から見えたその巨体は、キングギドラよりも巨大だったのだ。


480 :撃墜!:2005/07/11(月) 21:29:18 ID:7hQUDZ07
そして、そのすぐ後を轟音を立てて飛んでいく怪獣が一匹。
「あ!グランドキングだ!」
そう、ヘドラを追いかけてきたグランドキングがパーティ会場上空へやってきたのだ。
当人はその事に気づいていないらしいが。
「者ども、撃墜じゃ!」
エンマーゴが叫ぶが、唯一の飛び道具を持っているのはシェルターだけ。
「俺の火炎は届きませんよぉ」
「何とかしろ、このままでは逃がしてしまうぞ!」
「逃がしてしまうって・・・そうだ」
顔を見合わせ、頷くシェルターとロードラ。
「何か名案でも思いついたのかっておい、お前ら!?」
シェルターとロードラはコスモリキッドの腕をつかむと、
サメクジラと同じようにグランドキングに向かってぶん投げた!
「ああああああ〜〜〜」
「あ、外れた!」


481 :強豪トリオ到着!:2005/07/11(月) 21:30:55 ID:7hQUDZ07
「この馬鹿者が!よりにもよって仲間を投げつけるとは何を考えておるのだ!」
エンマーゴの雷を浴び、震え上がるシェルターとロードラ。
グランドキングはそのまま飛び去っていくかに見えたその時!
ビルの陰から凄まじい勢いで火炎が発射され、グランドキングを直撃した!
「ぎゃあああっ!?」
絶叫と共にきりもみ回転をしながらパーティ会場へ落下していくグランドキング。
歓声を上げ、三大怪獣達がエンマーゴ達のほうへ駆け寄ってくる。
「アストロモンス、バードン、ムルロア!」
喜びの声を上げるエンマーゴ。バードンは得意げに軽く火を吐いた。
「見たか、ゾフィーも燃やすバードン様の火炎攻撃!」
「お前、二言目にはそればっかりだな」
うんざりした顔で答えるムルロア。と、パーティ会場から解くオタたちが悲鳴をあげて逃げ出してきた。
その後を追いかけるように、破壊音と怒号が聞こえてくる。
「我らが問題児のお出ましだな」
アストロモンスが静かに言い、他のものも身構える。そして、パーティ会場の入口を吹き飛ばし
猛り狂ったグランドキングが姿を現した!


482 :雷と共に:2005/07/12(火) 01:06:17 ID:M2atqDyN
祖父の大活躍に大喜びのエレキング3世の横に立った赤い人影、見ればシャア板で御馴染みRX-77-2ガンキャノンである。
「ダーリンから借りて来たっちゃ」コクピットから顔を出したのは皆さんご存知の電撃娘。

『黄色と黒の縞模様』『角がある』『電撃を遣う』『地球人でない』『相手の男の名はモロボシ』などなど共通点が多い為、エレキング一族とは親しいのだ。
「お久しぶり、そっちは相変わらずみたいですね」
「そっちだってとうとうテレビデビューでしょ、おめでとっちゃ。あ、この子が……かわい〜〜」MSでミュウを抱き上げる電撃娘。
「……ところで、おじさんは?」
「……おとうちゃんなら会場の外で待機してるっちゃ。この子の事は引き受けるっちゃ」
「……お願いね。
 ルナさんムーンさん、私はこれから行くところがあるんで、祖父とこの子の事お願いしますね」
言い置いて、二匹の返事も待たずその場を立つエレ孫。

会場の外に待機していた電撃娘の父の宇宙タクシーに飛び乗り、向かうはガタノゾーアの島……

そんな孫を背中で見送るエレキング……(すまねぇ、俺の分も頼んだぜ……)

483 :明かされた陰謀の一端:2005/07/12(火) 01:34:51 ID:M2atqDyN
と、言う訳で場面はあっという間にガタノゾーアの島。

操られたロボット軍団に電撃を浴びせ動きを止めるエレ孫である。

「嬢ちゃん!何でここに……というか奴の魔力で石化しないのか!?」
色々驚くレッドキングに、
「はい、私たちエレキングに目はありませんから」しれっと返すエレ孫、ずっこける怪獣軍団。

「それとレッドキングさん、今だからこそ言える事が……あなたと祖父の戦いには不正が」
「馬鹿いうな!俺やあいつがイカサマなんぞすぎゃあ!!(電撃)」
「聞いて下さい!もし、あの戦いで貴方が勝っていれば、ここに来ていたのは貴方ではなく祖父。
 石化もせずロボット軍団を無力化できる祖父は敵にとって脅威。故に自然災害を装い、貴方が負ける事で祖父が来れない様にしたのです!」

「ふ、それでエレキングは貴様をよこしたのか……」呟くガタノゾーア。
「だが、人形共がなくとも我らにはまだ手駒がある……来たれ、グラーキ!」
火山の主の忌わしき求めに応じた、ラムジー・キャンベルの著作にその名を残す湖の住人。
「……ワシの助けを求めるとは、切羽詰っているのぉ」
グラーキはそう言うと、自らの従者を、この特撮板に適応したパワフルな従者を呼び出す……

484 :死してなお眠れぬ同属:2005/07/12(火) 01:47:07 ID:M2atqDyN
「ば、馬鹿な……」
「酷い……なんて事を」
「手前ら…………くそっ!」
口々に呪詛の言葉を吐く怪獣達。その中でただ一人無言の昭和ゴジラ、だがその全身に激怒が滾る……

グラーキの特殊能力、それは自らの棘を犠牲者に突き立て、体液を流し込む事で意のままに動くアンデッドの従者を生み出す事である。

そして、かの邪神が用意したパワフルな従者こそ、

かつてビキニ環礁での原爆実験の犠牲となり、怪獣化する事無く死んでいったゴジラザウルスたちであった……

485 :t5q@j:2005/07/12(火) 08:30:45 ID:CtFmaIzx
「畜生!ありゃ二代目だ!」
モンスターXはキングギドラ控室に急いでいた。
だが、控室には既に先客がいた。
「初代は、睨下は何処に行かれたのですか!?」
ご隠居エレキングに敗れヘロヘロになっているキングギドラの首二つを掴み、前後に揺さぶっているのはもんたーXであった。
「モ、モンターX兄じゃ。兄じゃも気づいたのか。」
「あたりまえだ。あの『勝ってるときは強いけど、反撃くらうと応戦できなくてボロボロ』ってのは睨下じゃない。
二代目だ!」


486 :替え玉:2005/07/12(火) 08:31:51 ID:CtFmaIzx
*昭和後期ギドラ…初代ギドラの長男。しかしさんざん宇宙人たちのパシリとしてこき使われたあげくゴジラ一族に連戦連敗。今ではその事がトラウマとなり、酒に溺れるなど廃人同然になってしまった。

「お、同じ一族なんだから、そんなに酷いこと言うなよ。」
キングギドラも抗議するが、どうも力弱い。
「負け癖のあるテメエが何を言いやがる!?」モンスターXもギドラの残った首を引っ掴んだ。
「さあ!とっとと白状しなさい!初代はどこに行かれたのです!?」
「ワシゃほんとに知らんのじゃ。初代に呼ばれて試合に出させられただけなんじゃから…。」
もんたーは諦めたように手を放した。
「まあいい。初代の行き先なら大体見当がつきますから。」

487 :ありゃ?何故かsageにならない?:2005/07/12(火) 08:35:15 ID:CtFmaIzx
先に控室を出た兄を追って、モンスターXも控室から飛び出した。
「あ、兄じゃ、全くふざけた話だな!二代目のヤツ、これまでもさんざんギドラ一族の名にドロを塗ってきたのに。」
もんたーXは歩調を緩めることもせず答えた。
「一族の名などどうでもいい!問題なのは、GPをふけた初代が何処で何をしようとしているのかだ!」
兄のただならぬ剣幕に弟モンスターXもはたと思い当たった。
「………まさか、兄じゃは睨下が引力光線で邪神と戦いに行ったと!?」
「それ以外に何が考えられる?」
「でも睨下がオトゥゥムと戦いに行ったのなら、戦場は宇宙空間なのだから……。」
「このマヌケめ!初代が行ったのはガタノトーアの島に決っている!」
いかなる根拠によるものかは判らぬが、兄もんたーは初代キングギドラの行き先に絶対の確信があった。
「初代が地上で引力光線をフルパワー使用したら、この星は金星と同じ死の星になる。それでは混沌の思うつぼだ。」


488 :名無しより愛をこめて:2005/07/12(火) 08:44:35 ID:CtFmaIzx
なんつうスレだ(笑)。
特撮板に「×ムちゃん」や「ガンキャノン」は明らかに板違いなんだが。
それが「グラーキの黙示録」のグラーキまで出てきたもんだから、ラ×ちゃんやガンキャノンの方が普通に見える。


489 :北国馬鹿一代:2005/07/12(火) 10:27:54 ID:M2atqDyN
ごめん、なんかネタが先走って暴走してた。
『ガタノゾーアにエレキングが有効』から『会場から動けない祖父の代わりに孫娘が』まで来た所でついどっかのリッチな生活にあった子ネタが……
ネタついでにラ○ちゃんは一本木蛮のコスプレってことでw

しかし……まさか本当にエレキングが勝っちゃうとは……破壊神の威厳を持って土壇場で大逆転とか期待していたのに……

490 :宗家と睨下:2005/07/12(火) 12:08:05 ID:CtFmaIzx
邪神、怪獣、ロボットが入り乱れた戦場がガタノトーアの神殿前で繰り広げられていたころ…。
白銀の機体がただ一体、ぽつんと取り残されていた。
戦争の当事者たちからもすっかり忘れ去られ、員数外となったメカゴジラ=ゴジラ宗家の傍らに黄金の巨体が舞い降りた。
島で戦う怪獣たちにも、GP会場から魔鏡で観戦する者たちにも気づかれることなく密かに舞い降りた怪物。
GP準決勝を長男に任せ、会場を抜け出した初代キングギドラである。
ギドラは嘲りを帯びた口調で口々に言った。

「おお、なにやら銀ピカのオブジェがうち捨てられているから何かと思って来てみれば、ゴジラ宗家ではござらぬか。」
「こんなところに立ちんぼうだと、自慢の装甲にサビが浮きますぞ。」
「息子が命懸けで闘っているというのに、自分は悠々自適の楽隠居とは羨ましい限りだ。」

立ち尽くす宗家の死角から嘲りかける初代キングギドラ。
だが、宗家の位置からは見えぬその表情に、嘲りの色は微塵も無かった。


491 :モンスターともんたー:2005/07/12(火) 12:11:58 ID:CtFmaIzx
「兄じゃ!なぜ睨下は宇宙のオトゥゥムではなく、太平洋にいるガタノトーアの元へ行くと思うんだ?
オトゥゥムの守る衛星さえ落としてしまえば、邪神の眷属も自動的に封印されちまうんだろ?」
もんたーXとモンスターXの兄弟は目立たぬように海面スレスレの高度を保ちながら、ガタノトーアの島を目指していた。
「ガタノトーアの島にはゴジラ宗家がいるからだ!」
弟の問いに兄は大声で答えた。
「オマエには判らんだろうが、ガメラとゴジラやゴジラ宗家と初代キングギドラの間には、余人には理解できないある種の『つながり』というか『絆』があるんだ!」
「その『絆』とかで、睨下はGP準決勝を二代目に押し付けて、自分はガタノトーアの島に行ったってのか!?」
「そうだ!オレの感ではそういうことになる!」


492 :名無しより愛をこめて:2005/07/12(火) 12:24:22 ID:CtFmaIzx
ときにアンデッド・ゴジラザウルスの中に昭和の先妻(つまりミニラの母)が混ざってるって展開は?
例え、死者だとアタマでは判っていても、攻撃することができない昭和…。
そんでもって昭和たちがガタノトーアの神殿に立て篭もって、アンデッド・ゴジラザウルスを迎え撃つ!(それじゃ「ゾンビ」だろ!)。

493 :名前にキングが入っている怪獣GP準決勝第二試合:2005/07/12(火) 16:09:25 ID:09KgXi77
>>464の続き
一通り孫娘がデビュー戦で繰り出した技を再現したレキングは、
ずいぶんとみすぼらしくなったキングギドラへの攻撃を一旦中止して距離をとった。
「お遊びはこれまで、こっからは漢の戦いだ。来なよ、ギの字。」
「不遜なリ!」
「不遜なり!」
「不遜なり!」
余裕しゃくしゃくで挑発するエレキングを、キングギドラは6つの燃える目で睨みつけて
ゆっくりを巨体を起こした。
隙だらけのギドラに対して、エレキングは戦闘体制が整うまでの猶予を与えてやった。
その事がキングギドラの逆鱗に触れた。
傷ついた翼で舞い上がると、上空から引力光線の絨毯爆撃を敢行した。
初弾はエレキングの遥か前方に着弾して怪獣仕様のだだっ広いマットを切り裂きながら迫る。
足元から頭頂へと向けて全身を舐めるように制射してエレキングを弾き飛ばす。
エレキングは、すかさず受身を取って体勢を立て直すと光弾の連射をデカイ的に叩き込む。
撃墜されて再び地に這ったキングギドラを見下ろすエレキング。
「噂の引力光線とやらも大ぇした事ねえな。お前ぇさんがまともに勝ったのは、
 生まれたばっかりのモスラぐれぇじゃなかったか?」
あからさまな挑発にギドラは乗った。
「グラビトォーン!」「グラビトォーン!」「グラビトォーン!」
奥の手を繰り出す。
『大鉄人17』の必殺技、敵の内部に超重力を発生させて自重で押し潰させる荒業だ。
引力光線、すなわち重力の使い手であるキングギドラも当然の如く使える。

494 :月亭雷蔵:2005/07/12(火) 16:10:16 ID:09KgXi77
あれ?もう終わった事になっちゃってる。
まあいいや、結果は同じだから。

495 :名前にキングが入っている怪獣GP準決勝第二試合:2005/07/12(火) 16:13:05 ID:09KgXi77
>>943から続き

宇宙を構成する力には4種類がある。
グルーオンが媒介し核子を形成する『強い力』、ウィークボゾンが媒介しβ崩壊を起こす『弱い力』、
フォトンが媒介し原子やマクロレベルの反応を起こす『電磁力』、
そしてグラビトンが媒介して時空を捻じ曲げ宇宙の構成する『重力』。
キングギドラの引力光線とはこのグラビトンに他ならない。
これによって重力を自在に操り、あの大破壊を撒き散らすのだ。
そして、その力を敵の体内にのみ集中させれば、すなわち17版『グラビトン』の完成である。

放たれた3本の光線が絡みあうようにしてエレキングに命中すると、
一旦はいつものような白煙が上がり周囲一帯を覆い尽くした。
そして広がった爆煙が、その中心に生じた重力に引かれて収束していく。
ギングギドラはその煙の向こうに、エレキングの骨が砕け身体が内側に『落下』していく様を見ていた。
だからこそ、煙の収束が元通りのエレキングの形で納まった時には事態を把握できずにいた。

『強い力』は通常は原子核の中でしか作用しない。
その反応エネルギーが解き放たれたのがすなわち核爆発や核融合である。
『弱い力』の届く範囲もごく狭く、β崩壊の反応とは放射能の一種である。
狭い範囲でしか作用しないこれらの力にに対して、『重力』と『電磁力』無限遠方にまで光速で伝わる。
ただし、プラスとマイナスがありマクロレベルでは相殺されてしまう『電磁力』に対して、
引力しかない『重力』は宇宙空間を支配する。

496 :名前にキングが入っている怪獣GP準決勝第二試合:2005/07/12(火) 16:15:39 ID:09KgXi77
キングギドラは重力を自在に操る事で宇宙に君臨してきた。
核の力を操るゴジラが相手ならば、至近距離ならば遅れをとることもあろう。
だがそれ以外の怪獣が自分に逆らう事など出来るはずがない。
重力は宇宙を、時空を支配するの。
だからこそ信じられないのだ。
引力光線の奥儀を食らって平然としている相手が目の前にいることが。

「どうやらキングジョーの奴ぁこれにやられちまったようだな。だが俺には通じないぜ。」
そう、エレキングはその名が表すように電気、つまり『電磁力』をあやつる第一人者だ。
自分の体を電磁石にしてキングギドラの攻撃を無力化することなど造作もない事だった。
磁石の力で物体を浮かせられる事からも分るように、±が相殺されないならば
『電磁力』は『重力』よりも遥かに強い。

格闘戦が得手とは言いがたいキングギドラに対し、ウルトラ戦士とすら渡り合うエレキング。
そして引力光線が通用しない上、ゴジラの核と違い、無限に届くフォトンの力。
キングギドラにとって、いや、だからこそどうしようもなく相性が悪い相手が目の前にいる。
勝てないことを悟った時、キングギドラのとる行動はいつも決まっている。
三十六計逃げるにしかず。
「てめぇそれでも怪獣か!見損なったぜ!」
傷ついた翼ではエレキングの追撃を振り切ることは敵わず、両脚と尻尾を掴まれて引き摺り下ろされ、
あお向けに引っ繰り返されると、上四方固めに押さえ込まれ、首は尻尾で絡め取られる。
そして容赦ない電撃と光弾の雨に、キングギドラは力付た。


名前にキングが入っている怪獣GP準決勝第2試合
●キングギドラ KO エレキング○(電撃固め&マウント光弾雨あられ)

497 :名無しより愛をこめて:2005/07/12(火) 17:12:46 ID:CtFmaIzx
あら?たしかに464には「試合結果」が書いてござらん!
てっきりあそこでギドラが負けたもんだとばっかし。
ギドラの扱いに困ってたモンで、これ幸いと裏展開を決め込みもうしたが…。
はやとちりでござったか。
申し訳ござりませぬ。
……ということは、「本戦」と「島上陸」のエレキングの作者は別!?
同一人物だとすっかり思い込んでござりもうした。

498 :初代ギドラの独り言:2005/07/12(火) 17:14:34 ID:CtFmaIzx
「ほう……あれがゴジラザウルスか。初めて見たぞ。」
「ゴジラ一族と似てはいるが、でも明らかに恐竜だな。」
「あんな生き物が核爆弾の洗礼を受けたわけだ。太陽に投げ込まれたような光と熱、そして地獄から吹く風……。その中で殆どの仲間は死に絶えた……か。」
宗家の眼前には、昭和ゴジラらにアンデッド・ゴジラザウルスが次々襲い掛かっていた。
「相手が不死者なら話は簡単だ。火を吐けばいい。電気やただの怪力では不死者相手に効果が低いが、火焔なら効果大だ。」
「それにしても、おまえの息子はいったい何をモタモタしているのだ?何故とっとと放射能火焔を吐かん?」
「おおかた敵の上に、家族や友人の面影でも見ておるのだろう。だからどうしても火が吐けん。」
「やれやれ……。親に勝手に楽隠居を決め込まれては、息子もいい迷惑だ。」
動かぬゴジラ宗家の傍らで、初代ギドラの独り言は、まだ終わりそうにない……。


499 :ガタノトーア対ガタノゾア:2005/07/12(火) 17:15:50 ID:CtFmaIzx
「ゴヴァァァァア!」
ずずーーーーん!
地響きを立ててクトゥーラが仰向けに倒れた。
邪神ガタノトーアの触腕が大剣のようにクトゥーラを切裂いたのだ。
「む゛ははははは…。星辰が整いつつあるいま、このワシに勝てると思うたか!?」

敵の力は、こうして闘っているあいだにも強まっている。
それはガタノゾアにも確かに感じられた。
だが、退くことはできない。
星辰がこれ以上整ったら、ガタノゾアも知っている他の邪神たち…、イゴールナクやバイアティス、ラーン=テゴスといった連中まで降臨してくるに違いないのだ!
「もちろん勝てると思うておるわっ!!」
「邪神」ガタノゾアは邪神ガタノトーアに果敢に立ち向かっていった。
……手酷く深手を負わされた体を、必死に引き摺りながら。


500 :ひとつだけ:2005/07/12(火) 17:17:07 ID:CtFmaIzx
「クトゥーラがやられた……。」
「ガタノゾアも長くはもつまい…。」
「新手の邪神が降臨した。星辰が整えば新手の邪神が次々降臨してくるのだ!」
魔鏡を通し「島」の様子を観戦していた作戦室に絶望的な雰囲気が広がりだした。

(もう……、もうダメなのかな?)
(358くん。諦めるなんて君らしくないな…)

ガタノトーアの触腕がしたたか打ち据えると、ガタノゾアの表皮に弾けたように亀裂がはしった。
たちまち夥しく体液が流れ出す。

(ああっ!(泣)ガタノゾアがぁ……)
(……ひとつだけ。ひとつだけ方法があるんだ……。それはね……。)


501 :実況中継:2005/07/12(火) 17:18:14 ID:CtFmaIzx
「ねえ黒猫さん!ガタノゾアがみんなのために戦ってるとこを、テレビで流してあげて!」
「ん?これをテレビ中継しろっていうのかい?358くん??」
「うんそうなんだ!魔鏡を通せば石化の危険は無いんでしょ?」
「まあ、石化の法はだいじょぶだけど……。でもこんな戦いを子供が見たら……。」
「だから、その子供に見せたいんだ。それから、子供の心を無くしてない大人にも見せたいんだよ!
ね!黒猫さん!一生のお願い!!」
黒猫は暫し、358少年の真意を測りかねたように相手の瞳を覗き込んでいたが……視線を上げ振り返ると言った。
「ミスターK。お願いしたいことがあるんですが。」

こうして、「ガタノトーア対ガタノゾア」の緊急中継に向け、事態は動き出した。



502 :生中継:2005/07/12(火) 19:26:18 ID:Hwvm6vJD
「た、たたた大変だぁっ!」
佐野史郎騒動がひと段落した鎌倉の邸宅に、再びバランの慌てふためいた声が響き渡った。
「静かにしろ!カマキラスとガバラが寝ているんだぞ!」
叱責するゴロザウルスだが、バランは相手にせず彼をテレビの前まで連れて行った。
「一体なんだ・・・」
そこまで言ったゴロザウルスはそのまま言葉を失った。
テレビ画面には、市街地上空を飛びまわり人々を虐殺しているヘドラの姿が映っていたのだ。


503 :ヘドラを止めろ:2005/07/12(火) 19:27:13 ID:Hwvm6vJD
バランの知らせを受け、宗家に残っていた怪獣達がテレビの前に集結していた。
「ヘドラのやつ、またヘドロを馬鹿食いしたな。あんなに大きくなって」
どこか呑気な口調で言うマグマ。エビラはゲゾラ、ガニメ、カメーバと雑談を交わしていてテレビを見ていない。
「ど、どうするんだよ。この事が宗家に知れたら、俺たちも巻き添え喰らうんじゃねえの?」
メガギラスの言葉にチタノザウルスとバランも頷く。
ゴロザウルスは仲間達を見回すと、きっぱりと断言した。
「どうするかは決まっているだろ。俺たちでヘドラを止めるんだよ!」


504 :火を吐く怪獣、飛ぶ怪獣:2005/07/12(火) 19:28:13 ID:Hwvm6vJD
「止めるったって、俺たちじゃ歯が立たないよぉ」
消極的なマグマの発言に、エビラたちも頷いた。
「ふざけるな、俺は行くぞ、あいつを倒す!」
メガロの言葉に、メガギラスとチタノザウルス、バラゴンが同意の声を上げる。
「空を飛べる怪獣は俺について来い!俺たちでヘドラを地上へ引き摺り下ろす!そして火を吹ける怪獣でアイツを動けなくするんだ!」
「火を吐いたり光線撃てるのってメガロとバラゴンぐらいじゃないの?」
ゲゾラが言うが、メガロは聞こえないふりをしてメガギラスとバランと共に庭へでた。
「それじゃあ、先に行ってるぞ!」
言うなりメガロたちは大空へと飛び立って行き、ゴロザウルス率いる地上班もその後に続いたのだった。


505 :全員出撃後:2005/07/12(火) 19:31:13 ID:Hwvm6vJD
ヘドラを止めるべく出陣していった仲間たちを見送りながら、一匹の怪獣が物陰から姿を現した。
「ふん、ヘドラなど放っておけばいいものを。何を熱くなってやがる。マイナーどもが」
つけっぱなしのテレビには、相変わらず暴れまわるヘドラの姿が映っている。
ヘドラの考えも、目的地も彼は知っていた。
「邪神を倒そうと考えるゴジラもギドラも馬鹿だが・・・ヘドラはもっと馬鹿だな」
初代ギドラもゴジラ一族も帰ってくることは無い。
そう判断すると、彼・・・FW(ファイナルウォーズ)ガイガンはトレードマークである鉤爪をギラリと光らせた。
「ガイガン一派のように格好いい奴らがいつまでもギドラ一族の陰にいるなんて、勿体無さ過ぎるぜ」
門を蹴り開けると、FWガイガンは目的地に向かって飛び立った。
「ゴジラもモスラもギドラも皆始末してやる!メジャーになるのはこの俺だ!」


506 :召喚陣:2005/07/12(火) 19:32:19 ID:Hwvm6vJD
「なにが当たったのかと思えば、何しやがるんだお前らぁ!」
咆哮するグランドキングの迫力に怯むシェルターだが、アストロモンスは逆に言い返した。
「手前こそ何をやってんだ!邪神を呼び寄せようとしやがって!」
「邪神って何だ、俺の両親を呼んでなにが悪いってんだ!ええい、面倒くさい、来い、まとめて相手にしてやる!」
「望むところだ!」
突撃するアストロモンス、ムルロア、バードン。彼らを横目に、エンマーゴはシェルターとロードラに耳打ちをした。
「よいか、中にはきっと召喚陣があるはず。それを破壊しろ!奴は我々が足止めする!」
「召喚陣って何ですか?」
「とにかく全てを壊せば良いのだ!」
「了解!」


507 :戦闘開始!:2005/07/12(火) 19:32:51 ID:Hwvm6vJD
勢いよく走り出したシェルターとロードラ。一方強豪トリオはグランドキングと激突していた。
「溶かしてやるぜ!」
叫ぶと同時に溶解液を吹きかけるムルロアとアストロモンス。だがグランドキングの体から煙が上がるものの
勢いは全く留まらず、逆に破壊光線を乱射してきた。慌てて飛び上がって逃げるアストロモンス。
「ビヤーキー!こーい!!」
グランドキングが叫ぶと同時に空を覆っていたビヤーキー達が一斉にアストロモンスたちへ殺到してきた!
「余計な横槍を入れるな!」
叫ぶと同時に木々をからす黒煙を吐き出すエンマーゴ。ビヤーキー達にも効果はあったらしく、バタバタと落下していく。


508 :グランレーザー:2005/07/12(火) 19:33:31 ID:Hwvm6vJD
「でやああっ!」
ムチをグランドキングの首に巻きつけ、鎌で組み付くアストロモンス。大怪獣同士の力比べになり、ムルロアは
溶解液の一点集中攻撃に切り替えて足首を狙い撃ちし始めた。
「ゾフィーをつつき殺した俺の嘴、受けてみやがれ!」
バードンが叫び、グランドキングの背中へ嘴を叩きつけた。そのまま倒れるグランドキング。
アストロモンスが慌ててムチを放し、離れようとしたが、グランドキングはムチを捕まえ、そのまま押し倒してしまった。
頭部が輝き、グランレーザーの充填が始まる。バードンとムルロアが引き剥がしにかかったが、
右手のひと振りと尻尾の一撃で突き飛ばされてしまう。
「グランレーザー、発射!!」


509 :北国馬鹿一代:2005/07/13(水) 00:57:53 ID:Qsp+P+vw
>492
おお、それはいいネタかも。
>497
うい、小生『島上陸』は書きましたが『本戦』にはタッチしていません。
あの時点ではエレ孫も祖父の勝利にせよ敗北にせよ曾孫に不様な戦いを見せる事だけは無いと思っているとか、
決勝戦までには戻って来るとか仕込み忘れたネタがごろごろ……

密かにグラーキだけでなくアイホートやイゴローナクといったキャンベル邪神揃い踏みも考えないでもなかったが、
冗長過ぎるのでカットしました。無論今後の楽しみに取っておくという意味も。

ガタノソアと同じHPL&ヒールドの邪神であるラーン=テゴスのほうが出したかったりw

ついでにグラーキの従者の弱点。
彼らはアンデッドにされてから60年もたつとしなびて強い光に弱くなり、一度浴びればその『緑の崩壊』は2,3時間でその個体を完全に崩壊させてしまいます。


……忘れてた、ファンタスティック・フォーは既に世界各地で公開中……

510 :名無しより愛をこめて:2005/07/13(水) 07:58:28 ID:T0g7wjN1
さすがにグラーキやイゴールナクあたりだと特撮板から離れすぎもうすから。
ただラーン=テゴスは特撮使った実写映画があるんでござりもうす…。
その映画とは「発狂する唇」(爆笑)。
「首無し女子高生幽霊」が出たり連続殺人の犯人があまりに意外すぎたり、ラスト近くでカンフーアクションになったり、ムチャな設定のHシーンになったり…。
ラスト近くでどうやらラーン=テゴスが召喚され、これに対し米軍が核ミサイルを使用したもうよにござる。

いっそ首無し女子高生ごとあの神さんも出しもうすか?(やめとけ、やめとけ)

511 :生中継開始!:2005/07/13(水) 17:02:58 ID:T0g7wjN1
…その番組は唐突に始まった。

『緊急報道特集!邪神はほんとうに存在する!!
家政婦は見た!呪われた島での禁断の戦い!
邪神VS邪神!!ガタノトーア対ガタノゾア!!
負けたら即引退スペシャル!』

「ママー、なにこの番組!あたし『×××』見てたのにぃー。」
「…あら?なにかしらこの番組?
…………あら?…………あららら??どこもみんなこの番組、NHKまでこの番組だわ?
ねえあなた、テレビ壊れちゃったのかしら??」
「ママ」に「アナタ」と呼びかけられた男性が、読んでいた新聞から顔を上げた。
「…明日電気屋でも呼べば……」気の無い返事が「ガタノゾア」という語を見たとたんにピタっと止った。
(ん?…ガタノゾアって確か……)そして彼は、閉め切られた子供部屋の向こうに声をかけた。
「ヒロシ!ちょっと来てごらん!」

512 :電波ジャック:2005/07/14(木) 15:18:41 ID:55dJ8BNn
『緊急報道特集!邪神はほんとうに存在する!!
家政婦は見た!呪われた島での禁断の戦い!
邪神VS邪神!!ガタノトーア対ガタノゾア!!
負けたら即引退スペシャル!』

「………なにこのタイトル…最っ低!」
テレビを見て358少年は渋い顔である。
「ああ、いや、その…、ね。電波ジャックにはあっさり成功したんだけど…、ライターの手配をすっかり忘れててね…。」
「ゴジラとゼットンを倒した男」ことミスターKも言い訳がましい雰囲気だ。
「…いったい誰がこのタイトル考えたの?」
ミスターKが無言で顎をしゃくって示した向こうを見ると、黒十字総統が青汁のグラス片手に微笑んでいた。
「まあ358くん。タイトルなんかいいじゃないか。それより日本全国のテレビは、いま完全に我々の管理化に置かれているのだよ。
モノリスモンスターに破壊された局は電波怪獣ビーコンくんが肩代わりしてくれたからね。」
ミスターKは改めて胸を張った。
「…いま日本中の家庭がね、この番組を強制的に受信させられているんだよ。ははははは(笑)。」


513 :96年より愛をこめて:2005/07/14(木) 15:20:20 ID:55dJ8BNn
「ヒロシ」と呼ばれた少年が閉め切った部屋から顔を出した。
少年といっても、中学生ぐらいか?ニキビが顔を飾っている。
「なんだよ父さん、おれいま忙しい…。」
「なあヒロシ。このデレビ見てみろよ。このガタノゾアってのは、昔おまえが大好きだったウルトラマンティガの最終回に出てきた怪獣だよな?」
(ガタノゾア??????)
テレビでは、確かに見覚えのある怪物が長い触腕とハサミ状の器官を振るい闘っていた。
(そうだ……ガタノゾア……いやガタノゾーアだ。あれは、あれはもう………。)
あれは1996年。
いまから11年も前のこと。
あのとき彼は幼稚園児。
手に汗握り、テレビの前に座っていたのだ。

(ガタノゾーア…ガタノーアだ!)


514 :名無しより愛をこめて:2005/07/15(金) 12:21:43 ID:i0RRs6md
相変わらず誤植多すぎ。
最後の1行は(ガタノゾーア…ガタノゾーアだ!)でんな…。


515 :最強のウルトラ怪獣:2005/07/15(金) 15:03:52 ID:i0RRs6md
ヤドカリのお尻にムカデをくっつけて、アンモナイトを背負わせたような怪物。
それがガタノゾーアだ。
位置関係の逆転した目と口が、この「邪神」と呼ばれる怪物が地球生命の埒外であることを主張している。
ガタノゾーアはウルトラマンティガよりもはるかに大きく、ティガの武器も一切通用しなかった。
…要するに、圧倒的に強かったのである。
「ヒロシ」にとって、最強のウルトラ怪獣はゼットンでもバードンでもなく、このガタノゾーアだった。


516 :嫌悪を具現するもの:2005/07/15(金) 15:05:16 ID:i0RRs6md
「……おえっ!」
ガタノゾーアの大戦相手がテレビに大写しになったとたん、「ヒロシ」の姉が口を押さえて洗面所に走っていった。
慌てて母も娘を追う。
胸がむかついたのはヒロシも同じだ。
隣を見ると父も顔を顰めている。

(な、なんなんだ、この気持ち悪さは…?)

魂の底から湧きあがる嫌悪感というか…、汚らわしさのあまりに、とめどなく油汗が流れた。
ガタノゾーアの相手は、巨大なガタノゾーアの更に倍ほどもあった。
幾重もの襞と皺に覆われた黒いタコ?あるいは何本も鼻のある象?といった怪物だったのだ。


517 :茨ムチ:2005/07/15(金) 15:08:32 ID:i0RRs6md
「ぐおおっ!」
ガタノゾーアのハサミがガタノトーアの体に叩き込まれた。
ハサミは汚泥に突き入れたように抵抗無くズブズブ入り込んでいく。
ところが!?
ハサミを引き抜くと、ガタノトーアの体には傷ひとつ残らない!
「む゛ははは。無駄じゃ無駄じゃ。ワシは地球外どころか宇宙外の存在なれば、宇宙内の生命にワシを倒す手段など存在せぬわ!」
こんどは逆にガタノトーアの太い触腕が高々と振り上げられた。
「そんなものオレの殻で撥ね返して……。」
そのとき、ガタノトーアの触腕に変異が生じた。
触腕の表を覆った無数のイボ状のものから、ピッケルのようなトゲが飛び出したのだ。
ガタノトーアの触腕は、一瞬で「タコの足」から「禍々しい茨ムチ」に姿を変えた!
「さあて…、撥ね返せるかな?」
唸りをあげて「茨ムチ」が振り下ろされた。

518 :煽りは無視してください…:2005/07/15(金) 15:09:39 ID:i0RRs6md
「ガタノゾーアも健闘してはいるが、あの調子では長くはもたんな。」
動けぬゴジラ宗家の傍らで、初代キングギドラの独り言は続いていた。
宗家の正面では、アンデッド・ゴジラザウルスの群れに昭和ゴジラたちは一方的に押し捲られていた。
「なんにしても不甲斐ないのは昭和の戦いだ。なんだ?アレは?」
「両手で相手を押し退けるだけ。火を吐くどころか、叩きもしなければ噛みもしない。アレでは勝てんよ。」
「どうやら敵の中に知った顔が混ざっているので、まともに戦えないとみたが……。それにしても情けない。」
キングギドラは煽っていた。
機能停止しているゴジラ宗家を煽りまくっていた。

真剣に、真剣に、煽っていた。

519 :レッドキングの大好物:2005/07/15(金) 15:10:45 ID:i0RRs6md
レッドキングが昭和ゴジラに向かって叫んだ。
「おい昭和!いったいどうしたってんだ!?」
いまではレッドキング対キングジョーの一騎打ちも集団戦の中に飲込まれ、キングジョーはメカゴジラ軍団と、レッドキングは昭和や老キングコングと合流していた。
「おおレッドキング!」オロオロしてレッドキングの問いにマトモに答えることもできない昭和に代わって、老コングが答えた。
「……どうやらヤツらは…」といってアンデッド・ゴジラザウルスたちをコングは指さした。「……ヤツらは昭和どの近親らしいのじゃ!」
「近親だって?」
「そうじゃ。例の水爆実験のとき、ゴジラ化したのはごく一部だったのじゃろう。大部分はゴジラザウルスのまま地獄の熱と光に焼かれ死んだ。その死者が操られておるのじゃ!」
「ちっ!それがあのグラーキとかいうウニみたいなバケモンか!……クソ野郎め!オレが甲羅叩き割って、日本酒かけて中身喰ってやる!」
レッドキングはウニ酒が大好きだった。



520 :月亭雷蔵:2005/07/15(金) 15:41:45 ID:TVEi4v29
>>509
GP本戦は今のところおいらが一手に引き受けとります。
代わりに場外乱闘には手出ししとりません。
それと、エレ孫ネタを引き受けてくれてありがとうです。
でもお友達ネタは取られてしまった・・・・・・・・・・

次はいよいよ決勝戦。
ご隠居も体術の心得はあるものの
パワーでは喧嘩屋レッドキングに押されていたから、
スーパーヘビー級の拳法家相手では分が悪そう。
スペシウム光線すら効かない相手に光弾、火炎、電撃がどこまで通じるか。
孫娘ネタで裏技を用意してはあるんだが、敵は無想転生まで使いやがるしw

本当はブラックキングvsキングギドラのつもりだったけど、
やってるうちにギドラはご隠居相手ににむちゃくちゃ相性悪そうなのと、
曾孫が生まれたお祝いでご隠居が押し切っちゃいました。
それに黒王号vsギドラは格闘バカ一代と生きた移動砲台で、
どうもかみ合いそうに無いし。

エキシビジョンマッチは取り止めでいいよね。
キングシーサーはやる気満々みたいだけど。
それより最期はちゃんとまとまるんだろうか。
あるいはラスボス相手にGP王者が出陣かな。

521 :96年へ…:2005/07/15(金) 16:58:18 ID:i0RRs6md
ばきっ!!
トゲだらけの触腕が叩きつけられると、ガタノゾーアの貝殻から激しく破片が散った。
「おいヒロシ!あのタコのバケモノ、強いぞ!ガタノゾーア負けちゃうぞ!」
父がそう言うまにも、テレビではトゲだられの触腕が二度三度とガタノゾーアの貝殻に叩きつけられる。

ぼこっ!

鈍い音とともに、とうとうガタノゾーアの殻に穴が穿たれた。
「んなバカな。一対一ならティガより強いんだぞ!みんなの心が後押ししなきゃ、ティガだってガタノゾーアにゃ勝てなかったんだぞ!」
ヒロシは思わずそう口に出していた。
「でも、どう見たってガタノゾーアは…。」
このときの父の言葉は、もうヒロシの耳には入っていなかった。
彼の心が1996年、つまり彼が幼稚園児だったころに向かって遡り始めていたからである。


522 :父とならんで:2005/07/15(金) 16:59:31 ID:i0RRs6md
ウルトラマンティガ。その最終三話はヒロシにとって神話そのものだった。

最終話を待たずして正体を明かした主人公。
肉弾戦を挑むため、残った片翼を自ら引きちぎる怪獣。
だが、苦戦の末に倒した怪獣は無数に存在する僕の一匹に過ぎなかった。
ついに姿を現す暗黒神ガタノゾーア。
世界は闇に…。そしてウルトラマンは石に…。
人智を尽くしたウルトラマン再生作戦が全て水泡に帰した後に待っていた、文字通りの「奇跡」。
あのときの三話のあいだに横たわっていた二週間ほど長い時間は無かったような気がする。
あのときも、彼は見ていた。
父とならんでテレビの前で…。
いまと同じく、父と並んでテレビの前で…。


523 :息子とならんで:2005/07/15(金) 17:00:34 ID:i0RRs6md
父は横目でヒロシの顔を盗み見た。
独り息子は、テレビが写す邪神どうしの戦いを食い入るように眺めている。
(ガタノゾーア……。そうだ、あのときもこんな風に見ていたんだ。)
ほとんどトランス状態の息子を妻は呆れたように眺めるだけだった。
(やっぱ女なんかにゃ判んねえんだな…。)
彼には、息子がどんな気持ちで番組を見ているのか手にとるようにわかった。
似たような経験があったからだ。
「ウルトラマン夕陽に死す」そして「ウルトラの星光る時」。
あれはブラックキングとナックル星人。
坂田兄弟が惨殺され、ウルトラマンが磔にされた話だった。


524 :名無しより愛をこめて:2005/07/15(金) 17:13:09 ID:i0RRs6md
>>520
まとまりもうす(笑)。もう有効射程に入り申した。
グラーキとアンデッド・ゴジラザウルスの扱いが難しゅうござりもうしたが…。
初代ギドラに掻きたてられた「怒り」の力で宗家が邪神の支配を振り切り、アブゼロでアンデッド・ゴジラザウルスをフリーズ。
ガタノゾーアは「ヒロシ」ら昔の子供たちの心の力を受け、グリッターガタノゾーアに進化。
ガタノトーアとグラーキを殲滅。
ただ、最後にバラバラに四散したグラーキとガタノトーアが融合して復活しそうになり申す。
それをどうするかが最後のネタ。
これで一応「島」編は99%終りにござる。
残りの1%は「クトゥルー解放」。
「クトゥルー解放」の前に「キングザイガー編」と「衛星編」が入り申すがこれもオチは決められまする。
そしてGP会場で最後の番外戦、358少年対「無貌の神」が……。
それで一切の番外編は終りにござる。

525 :ヘドラ対メガロ:2005/07/15(金) 19:58:30 ID:tBRNGC7e
一直線にガタノトーアの島へ向かうヘドラ。彼の目に、逃げ惑う人間達の姿はない。
と、ヘドラの背中が爆発を起こした。メガロが地熱ナパーム攻撃を行ったのだ!
「メガロ、ヘドラを埋立地の方へ追い込め!人間に被害を出すな!」
走りながらゴロザウルスが指示する。その頭上を、大コンドル、グリフォン(『緯度0台作戦』)、メガギラスが飛んでいく。
「飛ぶのをやめろ、ヘドラ!」
メガロが言うが、ヘドラの耳に入っているかどうか疑わしい。
「俺の邪魔をするなぁーっ!」
ヘドリューム光線がヘドラの両眼から放たれる。対するメガロもレーザー殺獣光線を放ち、空中で衝突して爆発した。
メガロへ特攻するヘドラだが、ヘドラの頭上をメガギラスが超高周波を撒き散らしながら横切っていった。
「ぐげえっ!?」
ヘドラの表面にさざ波が立ち、たまらずヘドラは埋立地へと落下していった。


526 :裏切り者来襲:2005/07/15(金) 19:59:07 ID:tBRNGC7e
一方、ヘドラが埋立地へ落下したのを確認したゴロザウルス達は歓声を上げた。
「普通ならヒーローが担う役割だろうが、この場合は仕方が無い。人間たちに危害が及ばないよう誘導を頼む!」
言われてマグマ、サンダとガイラ、大ダコ軍団が逃げ惑う人々の誘導に向かう。
「俺が一番乗りだーっ!」
叫んでチタノザウルスが駆け出すが、死角より放たれた赤い光線が襲い掛かり、チタノザウルスは爆発に包まれた!
「インファント島へ行こうと思ったけどよ・・・先に雑魚を始末した方が良いな」
そう言うとFWガイガンは再び拡散光線を放ち、二発目を食らったチタノザウルスは轟音を立ててその場へ崩れ落ちてしまった。


527 :右往左往:2005/07/15(金) 19:59:43 ID:tBRNGC7e
「なんだ、どうなっている、異次元コンドルはどうした、巨大バッタ軍団は、コウモリグモは!?」
アメリカ、クーデター軍団のアジトで金星人は右往左往していた。
次々にマイナー怪獣達が裏切り、人間たちを守り始めているのだ。
「異次元コンドルはニューヨークで空を飛ぶマイナー宇宙人軍団と戦闘中です!」
「巨大バッタ軍団、殺人蜂軍団と交戦中!」
「コウモリグモはビルの下敷きになった人間達の救出活動を行っています!」
金星人の顔から血の気が引いた。信じられない、リドサウルスを倒し、初代コングの死も確実だと分かった時には、
このクーデターの成功は百パーセントだったのに。B級モンスターバリアーもあるのに。
「私は、負けは認めないぞ。スナッチャー軍団はどうした!!」


528 :帰ってきたぞ:2005/07/15(金) 20:00:18 ID:tBRNGC7e
そう、金星人にはまだサヤ(『ボディスナッチャー恐怖の町』)や、ナメクジ生物(『ブレイン・スナッチャー』)、
パラサイト軍団(『パラサイト』)、物体X(『遊星からの物体X』)がいるのだ!
だが。
「ナメクジ生物軍団、巨大生物軍団の餌食になりました!」
「パラサイト軍団は高校生どもとの友情に目覚めて寝返りましたぁ!」
「サヤ軍団、移動中に火災に巻き込まれて全滅です!」
「ぶ、物体Xは・・・・」
「寄生した人間が、宇宙ロケットに・・・・降りるには、間に合いませんでした」
「あああーっ!どいつもこいつも!」
絶叫する金星人。その時、床下から振動が伝わってきたかと思うと、床が爆発し、
黒煙と紅蓮の炎の中からリドサウルスが飛び出してきた!
「き、貴様!?」
「残念だったな、金星人・・・私は、帰ってきたぞ」


529 :普通に話せ:2005/07/15(金) 20:00:55 ID:tBRNGC7e
「あああああ〜〜〜〜」
投げ飛ばされたまま空を飛び続けるコスモリキッド。
だが、全てに終わりがあるように空のたびにも終わりが訪れた。
ずずーん!
激しい音を立てて地面に激突するコスモリキッド。だがさすがは怪獣、対してダメージを受けずに立ち上がった。
「あ、あの馬鹿コンビ何をするかと思えば・・・ん?」
目を細めるコスモリキッド。建物や人を掻き分け、あたふたと駆け寄ってくるのは、
デビュー戦で一緒に出演したライブキングだった。
「何だよ、ライブキング」
「あはははははは・・・」
「普通に話せ!」
「グランドキングが現れた、アストロモンスたちが参戦、今戦闘中。早く戻るぞ」
「サメクジラは・・・探している時間が無いな。よし、行くぞ!」


530 :北国馬鹿一代@ネカフェ:2005/07/17(日) 01:00:00 ID:aL0bbCOY
ども。
諸般の事情により執筆からリタイヤ。申し訳ありませんがあとはお任せいたします。

531 :時間がない!:2005/07/19(火) 17:00:10 ID:1mLh2tmp
ガタノゾーアはひたすら前進し、ガタノトーアに圧力を掛けつづけた。
ガタノトーアのトゲだらけの触腕が幾度となく打ち据え、そのたびに前進が止るが、後退はしない。
後退だけはしない。
貝殻の割れて穴の開いた個所から流れ出た体液が、黒い岩肌に濡れたすじを描き出す。
びしっ!
ガタノゾーアのハサミ状の脚の一本がついに千切れ飛んだ。
しかし、それでもガタノゾーアは前進を止めなかった。
前進を止めるわけにはいかないのだ。

(急がねば!星辰が完全に揃ってしまったら、もう手遅れだ!)


532 :またsageそこねたでござる…:2005/07/19(火) 17:02:41 ID:1mLh2tmp
動かぬゴジラ宗家の傍らでは、初代キングギドラのおせっかいな実況中継が続いていた。
「オマエの位置からは見えんだろうが…、あのガタノゾーアとかいうバケモノ、たいした気迫だ。」
「うむ、さすがは平成に復活したウルトラマンの最後を飾った大怪獣だ。ドラマ性なら、ゼットンよりも上だろう。」
「昭和のウルトラシリーズでも、ドラマ性と怪獣の格の双方でアヤツを超えるものはおるまいよ。」
生で見るガタノゾーアの迫力は、初代ギドラにも感銘を与えたらしい。
「だが…。」ここでギドラの口調がガラリと変わった。「……あれでは勝てぬ。相手が悪い。」
「相手が悪いというより状況が悪い。ガタノトーアの力は明らかに増していっている。」
「おそらく星の影響であろう。星辰の位置が正しく揃いつつあるのだ。星辰が完全に揃った時、ガタノトーアの力も最大になる。」
「もはや時間との戦いだ。ガタノゾーアもそれを承知している。だから無謀な力押しを挑んでいるのだ。」
ここでまた、初代ギドラの口調が変わった。今度は明らかに嘲笑だった。

「……この一秒すら大事なときに、ゴジラ宗家よ、おまえの息子は何をしているのだ?」



533 :女王さま:2005/07/19(火) 17:04:48 ID:1mLh2tmp
「女王さまってお呼び!」
びしぃぃぃぃっ!
ご隠居エレキングの孫娘、三代目エレキング(メス)のシッポがアンデッド・ゴジラザウルスを打ち倒した。
仁王立ちになって自分の尻尾を右手に持ち、その先端を左手でしごく姿は正に「女王さま」だ。
「女だからって舐めたら許さないよ!」
エレキングの「女王さま」は自慢のムチを振り上げた。
ところが!?
「止めてくれっ!」
昭和ゴジラが女王さまを突き飛ばした!


534 :割り切れない思い…:2005/07/19(火) 17:07:45 ID:1mLh2tmp
「何すんのよ!?アンタ気でも違ったの!?」
女王さまエレキングが金切り声で叫ぶと、昭和ゴジラも言い返した。
「いまオマエがぶっ叩こうとしたのは、オレの幼馴染だ。」
「幼馴染ってったって、もう死んでんでしょ!」
「死んでようが生きてようが、幼馴染みは幼馴染みだ!」
ゴジラには、アンデッド・ゴジラザウルスを死者と割り切って倒すことができないのだ!



535 :昭和錯乱:2005/07/19(火) 17:08:59 ID:1mLh2tmp
「こんの野郎!」
今度はレッドキングが飛び出そうとしたが、これも昭和に立ち塞がれてしまった。
「止めてくれ!オマエの力でやられたら、アイツら死んじまう!」
「だからもう死んでるんだろ!?」レッドキングも切れかかっている。
「昭和どの!気を確かにも保つのじゃ!」老キングコングが何とか説得しようとするが、もう昭和の耳には入らない。

「だめだ…だめだ……、こいつらみんな知りあいだ!オレの幼馴染み、オレの隣りのばあちゃん、オレの兄貴にオレの初恋の相手なんだ。
………だめだ………だめだ。絶対に殺らせないぞ!……どうしても殺るっていうなら……オレが相手だ。」
昭和の目は錯乱の色を宿している。
たちまち昭和の背ビレが光り始めた。
「だめだだめだだめだ。殺らせない!殺らせないぞ!!」

そのとき!
青白い閃光が、昭和の横を突き抜けた!

536 :怒り:2005/07/19(火) 17:13:35 ID:1mLh2tmp
ドーン!
一瞬でアンデッド・ゴジラザウルスを氷漬けにした閃光=アブソリュートゼロに続いて、激しい怒号が轟き渡った!

「このバカものめ!しっかりせよ!」

「その声は!?オ、オヤジ??」
驚く昭和に向かいズシンズシンと前進してくるのは、銀色の機械竜、まさしくゴジラ宗家であった。
「おお!ゴジラ宗家どの!」老コングが歓声で宗家を迎えた。「……邪神の支配を振り切ったのですな!」
「……怒りが……、ワシの怒りが…。ワシをただの恐竜から怪物に変えた怒りが、邪神による支配の鎖を断ち切ってくれたのだ…。」
「すげえぜ!」レッドキングも興奮したように言った。「オレだと怒ったらキレちまうだけなのに。」
「あんたはバカだもんね。」レッドキングに冷たく言い放つと、女王さまエレキングは尊敬の篭った声で宗家に言った。「…ねえ、宗家さま……、こんどアタシとプレイしてみません?」

女王さまエレキングは、実は本職の「女王さま」であった。


537 :GKの部屋:2005/07/19(火) 19:13:45 ID:vzhaSpEL
場面変わってグランドキングのアジト。
ギラス兄弟をタイラントに任せ、グランドキングを探してアジト内を散策するミエゴン達は
居住用のスペースになっていると思われる地区の回廊を歩いていた。
「さすが、一応悪の軍団。即席のアジトでもきちんとしたものを作ってますね」
好奇心旺盛にあちこち見てまわるミエゴン。一方モットクレロンは食べ物が無いか探し回っている。
「あれ、ここは・・・」
とある一室の前で立ち止まるミエゴン。そこは、グランドキングの部屋だった。
「・・・気づきました?」
「え、なにが?」
モットクレロンは気づいていないらしい。ミエゴンはタイラントにこの場にいて欲しかった。
中からは、どの怪獣からも感じたことの無い、異様な邪気が漂ってきたのだ。


538 :イタカ参戦:2005/07/19(火) 19:15:41 ID:vzhaSpEL
「入ってみよう」
「ですが、ここはプライベートな・・・そんな事を言ってる場合じゃないか」
扉は頑丈だったが、力をあわせ、何とか怪獣一体は通れるほどの隙間を広げる事が出来た。
中は真っ暗で、何も見えない。中から流れてくる空気は、身が切れるほど冷たかった。
「・・・これは驚いた。“奴ら”かと思えば、御子様のご盟友ではありませんか・・・」
透き通るようでいて、どこか濁った感じの声と共に極低温の吹雪が部屋から噴き出してきた。
「危ない、避けて!」
吹雪を避けるミエゴン。だが、モットクレロンは避けきれず、そのまま壁に押し付けられ氷のオブジェになってしまった。
「おやおや、御子様のご盟友というからどれほどのものかと思えば・・・」
渦を巻く吹雪越しに、赤い瞳が輝いた。
「申し遅れました、私はイタカ。黄衣の王に仕える風の精でございます」


539 :怒り:2005/07/20(水) 15:08:06 ID:4xF+DoC/
「睨下。お見事です。」
ゴジラ宗家の再起動を見届け、静かに島を離れた初代キングギドラをモンスターXともんたーXの兄弟が待ち受けていた。
「ゴジラ宗家の怒りを掻き立てて邪神の支配を断ち切らせるとは…、さすがは睥下…」
感じいりましたとまくし立てるモンスターXに対し、初代ギドラの三つ首は顔を顰めただけだった。
「……ワシが口を挟まんでも、ヤツは遅かれ早かれ邪神の支配を振り切ったであろう。ヤツの『怒り』はそれほど大きいのだ。」
「そもそも機能停止とて、邪神の支配と宗家の意思が拮抗したればこそじゃ。」
「あのグラーキとかいう邪神は愚かにもゴジラザウルスを手駒に使った。そのことに対する怒りが、ついに拮抗を突き崩したのだ。」
話し手は三つの首を順に巡り、そして最初の首へと戻ってきた。
「ワシではない。ゴジラ宗家を動かしたのは、ヤツ自身の『破壊的な怒り』なのだ。」



540 :送ってやれ…:2005/07/20(水) 15:09:49 ID:4xF+DoC/
「とうさん…いや、宗家。よくぞご無事で…。」
安堵の表情で近寄った昭和ゴジラだったが、ゴジラ宗家は力任せにぶん殴った!
バキッ!硬質な音とともに、昭和のキバが一本折れ飛んだ。
「そ、宗家!?いったいなにを!?!?」
「このタワケめが!」
機械音声にすら激しい怒気が漲っている。
「いましがたの情けない振る舞いはなんじゃ!?」
「し、しかし宗家、彼らは我々の……。」
「ほざくなっ!!」
宗家の怒号で昭和の弁明は手荒く遮られた。
「邪神の木偶人形として在ることになんの意味がある!?ヤツラを身内と思うなら……、何故あのような姿のままにしておくのだ!?」
その瞬間、昭和は悟った。
父の心に、自分と同じ感情があることを…。
「……送ってやるのだ。…オマエの炎でな。」
「………はい、とうさん…。」
昭和の口から悲しみの炎が迸った。


541 :ガタノゾーア……:2005/07/20(水) 17:01:43 ID:4xF+DoC/
グラーキの操るアンデッド・ゴジラザウルスはゴジラ宗家によってフリーズされ、昭和ゴジラによって火葬にふされた。
だが肝心の邪神ガタノトーアはというと、ガタノゾーアの必死の猛攻を軽く凌ぎきっていた。
ガタノゾーアに協力せんと前進を開始した昭和ゴジラたちであったが、その前にキングジョーと2体のメカゴジラが立ちはだかる!
暗黒神ガタノゾーアも、ついに力尽きようとしていた。


542 :だめだ!:2005/07/20(水) 17:02:57 ID:4xF+DoC/
関節が白くなるほど拳を握り締めながら、ヒロシはガタノゾーアの闘いを見つめていた。
画面下には、ガタノゾーアが人間のために邪神と戦ってくれていること、ガタノゾーアは実は悪いヤツじゃないこと、がテロップで流されている。
だが、そんなことはテロップなんか見ないでも彼には判っていた。
ウルトラシリーズを見て育った彼の魂が、本当に悪いヤツはどっちなのかを教えてくれていたのだ。
ティガと闘ったガタノゾーア。ティガを石にしたガタノゾーア。ボクたちのために闘ってくれているガタノゾーア。
そのガタノゾーアが…負ける!?

「だめだ!」

彼は思わず立ち上がっていた。
「だめだ!オマエが負けるなんて!オマエが負けていいのはティガだけだ!」


543 :光の点:2005/07/21(木) 15:06:57 ID:iY8yYWiJ
「ガタノゾーア!おまえが負けていいのはティガだけだ!」

テレビの前で最初にそう叫んだ昔の子供はヒロシだったか?
それとも他の誰か…?

その叫びと同時に、「島」を覆う暗雲の中に、朧に光る点が浮かびあがった。
ひとつ……ふたつ…みっつ、よっつ、いつつ……朧な光は次第に数を増していった。



544 :曇天に舞うホタル:2005/07/21(木) 15:07:52 ID:iY8yYWiJ
こちらは魔鏡を通して観戦する「悪の帝王」作戦室。
光の点に最初に気づいたのはミスターKだった。
「……あの…ホタルみたいな光はなんだろう?」
「あれは………。」黒猫も魔鏡に目を凝らす。「…あれは『人の想い』だ。誤解を恐れずに言ってしまえば一種の生霊じゃ。だが…なんで『想い』が島に現れたのか…。」
黒猫の視線が静かに358少年の横顔に注がれた。
「ウルトラマンティガを見ていた昔の子供の想いだよ。」
少年も静かに答えた。
「…ティガの最終回三話は凄く良かったんだ。ボクは小さ過ぎて全然覚えてないんだけど…。」
「小さすぎて覚えていない」という部分をちょっと悔しそうに付け加えてから、彼は続けた。
「勉強や受験でティガのことなんか忘れたと思うんだ…、でもホントは忘れてないんだよね。だってみんなガタノゾーアを応援しに来てくれたんだから。」

曇天に舞うホタルは、次第に数を増やしていった。



545 :ヨリシロ:2005/07/21(木) 17:04:07 ID:iY8yYWiJ
魔鏡に向かって358少年は祈るように叫んだ。
「ガタノゾーア!みんなの想いを力に変えてガタノトーアを倒すんだ!」

………だが、ガタノゾーアは激しく体を震わせドッと体液を噴出させると、そのまま動かなくなってしまった。
「どうしたんだよ?ガタノゾーア!?
「………ムリだよ。358くん。」沈鬱な表情で黒猫が口を開いた。
「あの『島』には星辰の配列により魔術的な力が集まり易くなっている。だから『人の想い』もああして集まれた。
…でもね、358くん。『想い』はそのままでは具体的な力にはなれないんだ。ヨリシロが必要なんだよ。」

546 :ヨリシロになれない…:2005/07/21(木) 17:05:52 ID:iY8yYWiJ
「…よ、より…しろ?」
358少年は呆然と黒猫を見上げた。
「そうさ。祟る相手とか、取り付くモノが要るんだ。怪談で『牡丹灯篭』ってのがあるだろ?あれだと牡丹の描かれた灯篭がソレなんだよ。」
「……でも、でも、この前の大会だとゴジラは……。」
必死に言募る少年にむかって、黒猫は辛そうに首を横に振った。
「…ゴジラは特別なんだ。日本人なら誰でも知っていて、しかも核兵器と戦争の象徴でもある大怪獣だ。だからゴジラそのものがヨリシロになれてしまうんだよ。」
そうだ、それにあのときは『ゴジラ対ガメラ戦の事実上の実現』という一大起爆剤もあったのだった…。
「……ガタノゾーアじゃダメなの?」
「…ムリだ。ガタノゾーアでは、『想い』の核、ヨリシロにはなれない。」


547 :負けるなんて…:2005/07/21(木) 17:07:41 ID:iY8yYWiJ
GP会場で358少年に無情な事実が告げられていたころ…。

「ヒロシと父さん」のあいだで、ある事件が起ころうとしていた。
「あーあ………こりゃガタノゾーア、ダメだな。」残念そうに「父さん」が言った。
画面では、流出した体液の海でガタノゾーアが動かなくなっていた。
ガタノトーアの触腕が勝ち誇ったように揺れている。
「……そんな……オレたちの邪神が…、ガタノゾーアが負けるなんて……。」
ヒロシは力尽きたようにイスから床に滑り落ちた。
「ガタノゾーアが……あんなヤツに負けるなんて……。」



548 :ゲームキャラ:2005/07/21(木) 17:09:53 ID:iY8yYWiJ
床に座り込んだヒロシの、息子の気持ちは「父さん」にもよく判った。
彼だってウルトラシリーズを見て育ったのだ。
(ここは一発、気分を変えてやらないとな…。なんか適当な話題ないかな?)
「父さん」は、適当にというか、実にいい加減に、とにかく話題をでっちあげようとした。
「……いま急に気がついたんだけどな…。ガタノゾーアって、似てないか?」
「……なんだよ!『似てないか?』だけじゃわかんないよ!」
「あれだよ!あれ!!……ほらヒロシ!判るだろって!!昔流行ったろ!?」
「全っ然わかんねえよ!!」
「あのさ…ほら……えーーっと……………。うーん、喉まで出かってるんだけどな。ほら、パクパク食べちゃうゲームキャラ。」



549 :わかったぁっ!!:2005/07/21(木) 17:11:24 ID:iY8yYWiJ
「あれ……は……?」
暗雲の中を漂っていた光の点が次々融合し始め、あっというまに大きさを増して光の点から光球へと変わった。
変化はそれだけには留まらなかった。
空中を漂いながら「光球」は朧な球から、やがて逆V字で繋がった二つの赤い玉の姿に収斂していったのだ。

「おおおお!ほらヒロシ!アレだよ!だから父さん言っただろ!?あれなんだよアレ!アレ!アレ!」

「逆V字で繋がった二つの赤い玉」はフワフワ宙を漂い、命の絶えかけたガタノゾーアの口へと滑りこんだ。
そしてその瞬間、ヒロシも「父さん」が何を言おうとしていたのか電撃的に理解できた。

「わかったぁっ!!」「父さんも思い出したぞ!!」

ヒロシが叫ぶと同時に、ガタノゾーアの姿がペカペカ派手に点滅を開始した。
「父さん」とヒロシが声を揃えて正解を叫んだ!

「パックマンだ!!」



550 :名無しより愛をこめて:2005/07/21(木) 22:11:46 ID:NeSgVazW
パワーエサ藁た&燃えた

551 :北国馬鹿一代:2005/07/22(金) 10:07:16 ID:y42uaHSD
パックマン……orz

それはそれとして、マイナー怪獣編のネタが浮かんでしまった……

552 :ランダムな暴走!:2005/07/22(金) 12:13:34 ID:RLWopGHq
ド派手な点滅と同時に、死にかけていたガタノゾーアの眼に輝きが戻ってきた!
…そ し て…。
ガタノゾーアは突如暴走を開始した!
かちかちかちかちかちかちかちかちかちかち!
けたたましい音とともにに、10階建てのビルより大きな体が、ダンプカーのように暴走する!
途中に在る、あらゆるものを喰いまくりながら!
そしてあとには、ただまっ平な岩肌が残るのみ!!

かちかちかちかちかちかちかちかちかちかち!
ぱくぱくぱくぱくぱくぱくぱくぱくぱくぱくぱくぱく!!

ただ問題なのは、暴走する方向までランダムらしい点だった。


553 :こっち来た!:2005/07/22(金) 12:15:26 ID:RLWopGHq
「ガ、ガタノゾーアが暴走してるぞ!?」
そう言ったきり昭和ゴジラが絶句した。
「キレたら怖いのはオレとエヴァンゲリオンが双璧だと思ってたけど……。」
「ガタノゾーアの方が100倍ぐらい怖そうよ…。」
昭和に続いてレッドキングと「女王さま」エレキングも相次いで絶句する。
2機のメカゴジラとキングジョーも事態を把握できず、ただ立ち尽くすのみ。

だが、そうしていられたのはちょっとの間だけだった。
暴走するガタノーアが、急に向きを変えたのである!
老キングコングがポツリ言った。「…あっ!こっち向いた…。」

かちかちかちかちかちかちかちかちかちかちかちかち!!!
岩肌をビスケットのように食い散らしながら、ガタノゾーアが突進してきた!


554 :逃げろや逃げろ:2005/07/22(金) 12:16:30 ID:RLWopGHq
「…あのバカヤロー!」
「敵も味方も無いのか?アイツは!?」
「く、来るんじゃねえええええっ!」
「ぎゃあああああああああああっ!」
レッドキングが、昭和ゴジラが、女王さまエレキングが、そして敵に後ろは見せぬはずのゴジラ宗家まで、口々に叫んで逃げ出した。
2機のメカゴジラもキングジョーももちろん逃げる!
もう、こうなったら敵も味方も関係無い!


555 :宗家VSガタノゾーア:2005/07/22(金) 12:17:39 ID:RLWopGHq
老コングが先を逃げるゴジラ宗家のシッポを捕まえて言った。
「そ、宗家!宗家!アブゼロでヤツを氷漬けに!」
「そうだ!アブゼロ!アブゼロ!」
「たのむわ!宗家!」
「ヤツを止められるのは父上をおいて他にはありません!」
息子の昭和までそう言って宗家の横をバタバタ走り抜けた。
「むう!」
意を決し振り返ると、宗家はアブゼロの装甲カバーを解放した!
かちかちかちかちかちかちかちかちかちかちかちかちかち!
巨大芝刈り機のようなガタノゾーアがぐんぐん迫る!

「…………………やっぱワシも逃げる。」

くるっと踵を返し、ゴジラ宗家も逃げ出した。

556 :虫けらの考えること:2005/07/22(金) 12:18:39 ID:RLWopGHq
「む゛ははははは……なんじゃこの展開は???」とンガタノトーア。
「……我々神には理解不能な光景ですな。」応じるグラーキ。
二柱の邪神は、昭和ゴジラたち怪獣と暴走しまくるガタノゾーアの鬼ごっこを他人ごとで望見していた。
「まったく虫けらどものすることなど……。」
そのとき500メートルほど向こうで逃げていた昭和ゴジラが、なにを思ったか急に立ち止まるとシッポを上げガタノゾーアに向かってお尻ペンペンしてみせた!
「……む゛?なにをやってるのだぁ??」「だから虫けらどものやることは…。」

「虫けらども」のやることはすぐに判った。
もちろんこのレスを呼んでいる奇特な方たちにもお判りのことと思う。
昭和は、ガタノゾーアが間違いなく自分を追ってくるのを確認すると、ガタノトーアとグラーキの方に走ってきたのだ!

557 :笑う昭和:2005/07/22(金) 12:26:03 ID:RLWopGHq
む゛ははは、我らに闘いを挑むか?あの水爆トカゲめ!」
「ほほほほ、神の強さを教えてやるとしましょう。」
ガタノトーアとグラーキは、まだ、昭和ゴジラの意図を見抜けていなかった。
昭和は速度を上げて二柱の邪神に駆け寄ると、そのまま彼等の間を走り抜けた!
ガタノトーアは慌てて振り返ると叫んだ。
「む゛う??こ、こらキサマ!どこへ行く!?」
呼ばれ振り返った昭和は白いキバを見せニヤッと笑った。
「…これだから虫けらは……。」
まだ、昭和の意図が判らない、アタマの悪い邪神二柱の背後に「かちかちかち」というけたたましい音が迫ってきた。



558 :ごっつぁんです:2005/07/22(金) 12:27:19 ID:RLWopGHq


グラーキは二口で、ガタノトーアは大きかったので四口かけて、ガタノゾーアにすっかり食べられてしまった。



559 :神殿の影で…:2005/07/22(金) 12:29:05 ID:RLWopGHq
ガタノトーアとグラーキを完食すると、ガタノゾーアの点滅が止った。
暴走は収まったようだ。
元に戻ったらしい。
「あれ?オレこんなとこで何してるのけ?」
いや「元」には戻っていないみたいだ……。
不思議に思ったらしくレッドキングも尋ねた。
「『なにしてるのけ』って、オマエ喋り方変わってねえか?さっきはもうちょっと重々しく喋ってたろ?」
「そっかなー?前からこうじゃなかったっけ?」
どうやらパワーエサには副作用があるらしい…。
「あっ!そういやあガタノトーアとかいう邪神はどうなったのけ?」
「……たった今テメエが食っちまったろうが!」
そんなことも覚えていないのかと、レッドキングは呆れて答えた。
「へえええええええっ!オレって超スゴイっけよ。」
ガタノゾーアは暴走中のことは何一つ覚えていないらしい。
「あ……」そのときガタノーアの目がちょっと虚ろな感じになった。「……ちょ、ちょっと失礼するっけよ。」
「おい?急にどうかしのたか?」
「きっと食べ過ぎたのけ。食べたら出すっけ。自然の摂理っけよ。ちょっとあの神殿の影で失礼してくるっけ。」
ガタノゾーアはえっちらおっちら向かって行った。
星辰の力の集中点である神殿に向かって…。

そして……。


560 :放送禁止!?:2005/07/22(金) 12:32:22 ID:RLWopGHq
ガタノゾーアの意図を察して、「悪の帝王」たちは大騒ぎになった。
「テ、テ、テ、テロップだ!テロップ!」
「それより先に放送切れ!」
「コマーシャルいけよ!」「スポンサーなんかついてねえよ!」
そして…。
バタバタ大騒ぎしているあいだに、それがちょっとだけオンエアされてしまった。


561 :ヒロシと父さん:2005/07/22(金) 12:33:55 ID:RLWopGHq
「お見苦しい場面がございましたことを深くお詫び申し上げます。」

大慌てで手書したテロップが写ったテレビ画面の前では、ヒロシと「父さん」が両足を天井に向けてひっくり返っていた。



562 :v/e:2005/07/22(金) 12:35:35 ID:RLWopGHq
「いや、さすがは昭和どの!潜った修羅場の数はダテではありませんな。まさか、暴走ガタノゾーアをガタノトーアとグラーキの方に誘導するとは。」
昭和の両肩に手をかけ、激しく揺さぶりながら老キングコングは賛辞を捧げた。
「いや、ほんの思いつきで…。」
昭和も言葉とは裏腹にちょっと得意そうだ。
「……ワシの相手はシリアス限定に願いたい。ああいうコメディ系展開は苦手じゃ。」
ゴジラ宗家は息子の傍らに座り込んでいる。
なんにしても、どんな展開にしても、「島」での闘いは決着がついた。
だれもがそう思っていたのだ。
だが………。

「ぎゃあああああっ!助けてくれっけぇ!」
神殿の向こうからガタノゾーアの悲鳴があがった!


563 :邪神復活!:2005/07/22(金) 15:08:09 ID:RLWopGHq
「どうした!?どうした!?」
ガタノゾーアの悲鳴を聞きつけ、真っ先にやって来たのはレッドキングだ!
「おおレッドキング!オレの、オレのウン□が!オレのウン□が!?」
「なんだ、血便でも出やがった……んん!?な、なんだこりゃあ!?」
レッドキングも思わず大声を上げたところで、昭和ゴジラや他の仲間も駆けつけてきた。

「こ、これはいったい!?」眼前の光景に、昭和はそれきり言葉を失った!

なんと!ガタノゾーアのウン□が、妖気を放ちながら沸き立っている!?
「邪神じゃ!」老コングーは断言した。「…ガタノトーアとグラーキはまだ滅びておらぬのじゃ!たまたま神殿の近くだったため、星辰の力を集め、復活しようとしているのじゃ!」
2倍!4倍!8倍!16倍!!
倍々の勢いで、ガタノゾーアのウン□が巨大化し始めた!!


564 :火を!もっと火を!!:2005/07/22(金) 15:12:06 ID:RLWopGHq
邪神復活!?老キングミングが叫んだ!
「急ぎ滅ぼすのじゃ!完全な邪神として復活するその前に!」
「でも、どうすれば!?」と昭和。
「火じゃ!熱エネルギーで焼き払うのじゃ!」答える老コング。
ただちに女王様エレキングは口から光線を発射した。
光線が当たると一瞬煙を上げ、巨大化のペースが落ちる。
しかしそれだけだ!復活のペースはすぐ元通りになってしまう!?
「火力を!もっと火力を!」
老コングの声に応じて、今は邪神の支配から脱した2機のメカゴジラとキングジョーも一斉に光線やミサイルをぶっ放す。
だが、再生ペースは落とせても、再生それ自体は止められない!
邪神はこのまま復活してしまうのであろうか!?


565 :エネルギー切れ:2005/07/22(金) 15:13:25 ID:RLWopGHq
「なにをしている昭和!オマエも早く火を吐くのだ!」
だが、宗家に叱りつけられ昭和は答えた。
「だめなんです、宗家。もうエネルギーが無いんです。体内原子炉がエネルギーを再チャージするのにはまだ時間が…。」
「こぉの大事なときに……ワシのアブゼロは冷凍光線だから役には立たぬ!!」
金属の歯を擦り合わせ宗家は悔しがったが、エネルギーぎれではどうしようもない。
「このまま邪神の復活を許すしかないのか!?」
だがこの危急のときに、思わぬ怪獣が声を上げた。

「ちょっと待った!」



566 :マイ核爆弾:2005/07/22(金) 15:14:45 ID:RLWopGHq
「ちょっと待ったぁ!」
「どうしたのじゃ?レッドキング。オヌシは火など吐けんじゃろう?」
「キングコングのだんな。オレは火は吐けねえが、こういうもんなら持ってるぜ!」
そう言うとレッドキングは口を開け、自分の指を喉の奥まで突っ込んだ。
「お……………おえ………っ……。」
そして、レッドキングはベトベトに濡れた手を昭和にむかって差し出した。
「これは…?」と昭和。
「昔オレが飲込んだ核爆弾だ!こいつにゃ核分裂用のウランが入ってるぜ!」
老コングがレッドキングに飛びついた。
「でかしたぞレッドキング!さ、さあ昭和殿!この核爆弾をごくっとやってドーンと火を吐くのじゃ!!」
…だが、昭和はベトベトになった核爆弾をじっと見つめてから、首を横に振った。
「いやです。」


567 :お止めください:2005/07/22(金) 15:16:42 ID:RLWopGHq
「いやとはなんじゃ、いやとは!?昭和どの!世界の危機なんですぞ!」老コングが昭和に迫った。
「こら!昭和!ワシはオマエをそんな好き嫌いのあるヤツに育てた覚えはないぞ!」ぐいっとばかりに宗家も昭和に迫る。
「宗家!好き嫌いの問題ではありません!そんな他人のゲロまみれの爆弾なんか喰いたくないんです!」
「贅沢言うな!昭和!!」
「どこが贅沢なんですか!宗家!」
父の説得に屈することなく、昭和も必死に反論するが…。

「なんでもいいから、早くしてよ。アタシだってエネルギーには限界あるんだから!」

女王さまエレキングが叫んだとき、老コングが宗家に目くばせを送った。
それに答え、そっと頷く宗家…。
突然!鉄腕と豪腕が左右から昭和を押さえつけた!
同時に、爆弾を手にレッドキングが圧し掛かるように迫って来た。

「そ、宗家!お止めください!宗家!宗家――っ!」


568 :放射能火炎:2005/07/22(金) 15:17:38 ID:RLWopGHq
昭和の悲しい悲鳴が島の空気を引き裂いた。
そして……。

ゴォォォォォォォォォォォォォッ!!!

昭和渾身の放射能火炎によって、邪神はついに、ついに、滅ぼされたのであった。



569 :げんなり…:2005/07/22(金) 15:19:02 ID:RLWopGHq
そして……。
またまた場所は変わってGP会場の作戦室。

げんなりした顔の358少年にミスターKは言った。
「後半はなんというか…、スカトロ一直線だったけど、でも勝つには勝ったよね……。」
「……勝ちゃあいいってもんじゃないと思うけど……。」
「まあまあ、気にしない気にしない。勝てば官軍って言うじゃないか!?ね、358くん。」
それで話はお終いというように、ミスターKは358少年の肩を軽く叩くと、電波ジャックチームに解散を命じに行ってしまった。
「358くん。」こんどは黒猫が優しく声をかけてきた。
「……ものごとにはね。綺麗な面と汚い面があるんだ。綺麗な面だけ見ていたんじゃ、本当にその物を見たことにはならないんだよ。」
今回の件と関係がありそうで、よく考えるとまったく関係無い話だが、358少年はとりあえず煙に巻かれておくことにした。
「うん、わかったよ。……それで、地下の対決はどうなってるの?」

GP会場の地下深くにある大空洞では、スーパー・ジャンボキングとキングザイガーが真正面からの大激突を繰り広げていた。



570 :名無しより愛をこめて:2005/07/22(金) 15:19:59 ID:RLWopGHq
関係各位へのお詫び

拙者これまでマジメにこの駄文に取り組んで参りましたが、仕事上のストレスなどにより、ふと気がつくとこのようなお下劣ネタに走ってしまっていました。
スレ住人の方々、特にカレーを食べながら拙者のレスを読んでしまった方にはお詫びの言葉もございません。
つきましては来る23日と24日の両日は謹慎し、このスレには顔を出さないようにいたしたいと存知ます。
重ね重ね申し訳ございませんでした。

では……。


571 :マタンゴ:2005/07/22(金) 21:03:07 ID:Omn99dO9
「ブラデッド・スライサー!」
FWガイガンの叫びと共に回転刃がゴロザウルス達に襲い掛かる!
ゴロザウルスの頚動脈を狙った一撃は、エビラの鋏によって遮られた。
見栄を張ってはドジを踏むFWガイガンだが、今回は見得を切らずに戦闘に集中。その結果次々に怪獣達が撃退され、
立っているのはゴロザウルス、エビラ、メガロ、バラン、クモンガの五体だけだった。
「ハハハ、マイナー怪獣諸君、俺様の力、分かってもらえたかな」
「マイナーっていうけど、ガイガンって一般人に知られてたっけ?」
エビラがメガロに訊ねる。クモンガがエビラの後を継いだ。
「少なくとも、ガイガンはマタンゴよりは知られてないと思う。あいつ結構外国じゃカルトらしいし」
「き、貴様ら!俺をキノコより格下だというのか!ふざけんなぁーっ!」


572 :ゴジラが倒した!:2005/07/22(金) 21:03:57 ID:Omn99dO9
怒り狂ったFWガイガンが拡散光線ギガリューム・クラスターを乱射し始める。
頭に血が上っているため狙いは滅茶苦茶だが、光線が命中した建物の周りには逃げ遅れた人々が大勢残っている!
「俺はマイナーじゃねぇーっ!」
「アイツ無茶苦茶だ!・・・そういや、ヘドラはどうした?」とゴロザウルス。
見ると、ヘドラは海上へと猛スピードで飛び去っていくところだった。
慌てて飛び立とうとするメガロの胸に、光線が直撃した。爆発の衝撃で膝をつくメガロ。
その時!
「やったー、ゴジラがガタノトーアを倒したー!」
どこからか、子供の声が聞こえてきた。


573 :少年の説明:2005/07/22(金) 21:05:09 ID:Omn99dO9
ゴジラが邪神を倒した?
FWガイガンを含めた怪獣達は一時休戦し、慌てて声の主を探し、やがて一軒の民家にいる子供を見つけ出した。
ゴロザウルスが呼び出しに応じた少年に声を掛ける。
「坊や、ゴジラがガタノトーアを倒したって本当かい?」
ゴロザウルスの問いに、少年は元気よく頷いた。
「うん!あのねー、エレキングやレッドキングがガタノゾーアから逃げてねー」
「レッドキングとガタノゾーアって同じウルトラ怪獣じゃなかったっけ?」
首を傾げるエビラとバラン。
「ガタノゾーアがガタノトーアとグラーキを食べてねー、それでウン○してねー」
「仮にも邪神のくせに、ガタノゾーアはそんな阿呆な行動をテレビの前でしたってのか!?」
FWガイガンの怒りの要点が少しずれている気がしたが、ゴロザウルスは指摘しなかった。


574 :ヘドラ気づかず:2005/07/22(金) 21:06:42 ID:Omn99dO9
「そ、それで?」
クモンガとメガロは先を聞きたくないと言って他の怪獣達を起こしに向かった。
「ガタノゾーアのウン○が巨大化してねー、火を放てって大騒ぎしてレッドキングがゲ○をゴジラの口に押し込んでね」
何か喚いているFWガイガンをカンガルーキックで黙らせると、ゴロザウルスは先を促した。
「ゴジラがドカーンってウン○をふっ飛ばしたんだ!」
黙り込むゴロザウルス。と、FWガイガンは両手をブラデッド・チェーンソーに変えると
駄々っ子のように振り回した。
「ああーっ!アホだ、そんなアホな方法で邪神を倒すなんてゴジラはアホだ!俺は帰る、こんなアホな空気で下克上なんて出来るか!」
そう言いながら飛び立とうとするFWガイガンをゴロザウルスが無理やり引き摺り下ろした。
「お前が考えを変えるのは結構だがな、俺達の手伝いをしてもらうぞ!」
「手伝いって・・・あ」

その頃、忘れ去られていたヘドラは今は無き邪神の助太刀のため島へと全速力で飛んでいた。


575 :大空洞決戦ふたたび:2005/07/25(月) 15:12:48 ID:YXPx/YBn
(瞬間移動!)
ジャンボキングの姿が消えた直後、魔法陣の中央めがけ白煙を曳くミサイルが360度から殺到した。

「ななな、なんだありゃ!おい!いまのどうやったんだ!?」
すっかりかぶりつきの観客と化したアンギラスが叫んだ。
「機関銃みたいにミサイル発射しながら小刻みに瞬間移動やったんだべよ。」ペロリゴンはスパーキーの傷口を舌で舐めては触手をくっつけてやっていた。こうするとくっつきやすいのだそうだ。
「……超獣ってのはホントに恐ろしいヤツラだべ。やってることは怪獣っていうよりロボットみたいなのに、本質的にはオラたち妖怪に近いってんだから。」
「妖怪に近いって?」

魔法陣の中央でキングザイガーの触手が竜巻のように渦を巻く!
殺到したミサイルは目標に命中することなく次々に……。
バン!バン!バババーン!
いや、キングザイガーが爆炎に包まれた!
全てのミサイルが触手に阻まれたはずなのに!?


576 :種明かし:2005/07/25(月) 15:14:30 ID:YXPx/YBn
GP会場では358少年が目を丸くしてビックリしていた。
「ね、ねえ、いまのどうやったの?ミサイルは全部ブロックされたのに??」
「ひっかけだよ。ボウヤ」答えたのは「子供が大好き」な侵略者、宇宙の帝王ゴアだ。「……派手に白煙を曳くミサイルと白煙を曳かないミサイルという二種類のミサイルを撃ったのさ。タイミングを少しずらしてね。」
「……そうか!白い煙のミサイルはオトリなんだね!」
感心する358少年。
だが、キングサイガーも負けてはいない!
赤黒い爆炎の中から、触手が何本も長槍のように飛び出してきた!



577 :対地攻撃機対機関砲:2005/07/25(月) 15:15:56 ID:YXPx/YBn
空気を斬って触手が飛ぶ!
ジャンボキングは瞬間移動でこれをかわす!そして触手を避けながらミサイル発射!
大空洞内全部を立体的に使い切り、ジャンボキングは飛び、そしてミサイルを撃ちまくる!
キングザイガーは触手の半分でミサイルを撥ね退けながら、残り半分でジャンボキングを追う!
まるで低空に侵入した対地攻撃機と高射機関砲の闘いだ。
機関砲の砲弾が、だんだん攻撃機に近くなってきた…。


578 :移動パターン:2005/07/25(月) 15:17:13 ID:YXPx/YBn
「まずいな…。」と呟いたのは黒猫だ。
「うむ、触手が近付いてきた。移動のパターンが読まれている。」とゴアが答える。
「パターンってなに?」358少年が2人に尋ねた。
「瞬間移動は文字通り瞬間に行われる。だからあのジャンボキングのように連続的に瞬間移動する場合、次に飛ぶ場所、次の次に飛ぶ場所、次の次の次に飛ぶ場所は先に決めておかなければならないんだ。
飛んでから次に飛ぶ場所をモタモタ考えていたんじゃ、敵に捕捉されてしまうからね。」
ゴアは手まねも交えて、358少年に説明してくれた。
「でもゴアさん。ジャンボキングはさっきからスゴい何度も瞬間移動してるよね。全部先に決めて覚えてるの?」
「ああいう瞬間移動は飛ぶ場所を決定する方程式があるんだよ。そのルールに従って瞬間移動を繰り返すのさ。」
「だが…ゴアよ。」ここで黒猫が口を開いた。「…オヌシにはジャンボキングの瞬間移動決定ルールが読めたか?」
「読めん。」ゴアは見栄などはらずにあっさり白状した。「…さっきから読もうとしているのだが、残念ながら読めん。」
「じゃあ、黒猫さんやゴアさんでも読めないパターンをキングザイガーは……。」
その時である!
一瞬高く唸った触手が、ジャンボキングの右前足を切り飛ばした!


579 :勝負アッタ:2005/07/25(月) 17:08:38 ID:YXPx/YBn
ジャンボキングの前足が一本斬り飛ばされた。
脚がなくても瞬間移動には支障は無い。
だが、バランスが崩れるのでミサイルの命中精度が落ちる。

(散布界ガ広ガッタナ!ナラバ…!!)

キングザイガーはそれまで防御に回していた触手のうち半数をジャンボキングの追撃に振り向けた。
追撃がさらに激化し、無数の触手がジャンボキングの体をかすめていく!
ついに触手は先に斬り飛ばしたのと対角線にあたる位置の後足を切り飛ばした。
バランスを崩し大きくつんのめるジャンボキング。
「勝負アッタ。」
防御にまわしていた触手も含めすべての触手が槍衾となって、キングザイガーにむかって突っ込むように倒れ来るジャンボキングを串刺しに!
そして次の瞬間、触手は波のようにうねったかと思うと、ジャンボキングの体をバラバラに切断してしまった。


580 :捨て身の策:2005/07/25(月) 17:10:59 ID:YXPx/YBn
「ハハハハ、コレデモウオ終イダ。」
ジャンボキングの体から吹き上がった血煙の中、キングザイガーは誇らしく宣言した。
「モウ、オレニ対抗デキル怪獣ハ、コノ大空洞ニハ存在シナイ。モウ父上ノ解放ヲ邪魔ダテデキル者ハ存在シナイ!」

GP会場では、358少年が真っ青になって立ち尽くしていた。
「ジャンボキングが負けるなんて……。ジャンボキングが……。」
だが、悲しみと落胆のあまり小刻みに震える358少年の左右の肩に、ふたつの大きな手がそっと置かれた。
「まだ終わってはいないよ。358くん。」と宇宙の帝王ゴア。
「ジャンボキングは捨て身の策にうって出たのだ。なのにキミはもう諦めてしまうのかい?」と、こっちは黒猫だ。
「……えっ?」



581 :再生:2005/07/26(火) 12:12:38 ID:QlInL4Ez
勝ち誇るキングザイガー。
星辰配列が完成するままで、いくらも時間は残されていない。
「父上、私ノ声ガ聞コエマショウヤ?父上!父上!」
キングザイガーは両手で手早く奇妙な印行を形作ると、喉の奥から奇怪な詠唱を搾り出し始めた。

「くとぅるーふ るるぃえーへ、うがぁ、なふるうっふたん……。」

だが、呪文を詠唱するキングザイガーの喉首に、極太の腕が突然後ろから巻きついた!
「グゲァァ………。ナ、ナニモノダ!?」
「……残念だったな。オレはまだ終わっちゃいねえよ。キサマを油断させるために、死んで見せただけさ。」
キングザイガーに組み付いたのは、バラバラにされたはずのジャンボキングだ!


582 :魂魄ここに留まりて…:2005/07/26(火) 12:13:41 ID:QlInL4Ez
358少年は振り返って黒猫に尋ねた。
「ジャンボキングって、確かに死んだよね!?」
「……魂魄ここに留まりて、百代の後まで祟りをなさん……。まるで妖怪だ。」
……358少年にはちょっと難しいことを呟いてから、黒猫は答えた。
「……たぶん超獣っていうのは『恨み』とか『怒り』『憎悪』なんていう負の思念エネルギーに拠るところが大きい存在なんだろう。
だから『残留思念』が滅ぼされた『肉体』を再生したのだ。」
(そうだった!)358少年も思い出した。
もともとジャンボキングは、空中を漂う敗れた超獣の要素が再結合して生じたのだ!
「あれをもう一回やったんだね!」


583 :勝負はこれから:2005/07/26(火) 12:16:16 ID:QlInL4Ez
「だが…」358少年の心地よい驚きに水を指すことを気にしながら、おもむろにゴアが口を開いた。
「……エネルギーの消費が大きいから、二度できるワザではあるまい。
それにキングザイガーは魔法陣の中にいる。星辰の力の集中点である魔法陣中央にいる!
あれをなんとかしない限り、ジャンボキングに勝ち目は無い。」
ガタノトーアの神殿も星辰の力が集まるところであった。
そしてその近くにいるだけで、ガタノトーアは不死身に近いエネルギーを得ていたのだ。
だがキングザイガーは、力の集中点そのものに陣取っているのである。
「あそこに居座ってる限りキングザイガーは絶対に不死身なんだね!?」
「そのとおり。ジャンボキングはキングザイガーの懐に飛び込むことには成功した。だが、本当の勝負はこれからだ。」
ゴアの薄い唇が、更に薄く引き絞られた。


584 :ふたつの笑い:2005/07/26(火) 12:17:41 ID:QlInL4Ez
「後ロヲ取ッタダケデ、勝ッタツモリカ?」
ボス!ボス!ボスッ!
首を豪腕で締められながらキングザイガーが笑った直後、槍と化した触手がジャンボキングの脇腹に突き刺さった。
「俺ノ触手ニ死角ナド無イ。……残念ダッタナ。ハハハハ…」
嘲笑うキングザイガー!
だがその肩越しでは、ジャンボキングも笑っていたのだ。

585 :アルキュオネウスの神話:2005/07/26(火) 12:18:43 ID:QlInL4Ez
「358くん。アルキュオネウスというモンスターのことを知ってるかい?!」
強張った顔で魔鏡を覗きこんでいた358少年に、黒猫が不意に尋ねてきた。
「アルアル……キュネウス??」
「アルキュオネウスだよ。ギリシャ神話に出てくる巨人の一人さ。彼は大地母神ガイアの子で、体の一部でも大地に接触している限り絶対不死身の怪物だったが、ヘラクレスに倒されたんだ。
「えっ!絶対不死身!?そんな怪物をどうやってヘラクレスはやっつけたの!?」



586 :エンブレム:2005/07/26(火) 12:19:43 ID:QlInL4Ez
両脇腹を触手に貫かれながらも、ジャンボキングは両腕の力を緩めない!それどころか…!
「ぐうううううっ!どぅああっ!」
ジャンボキングはキングザイガーを捕まえたまま、前足で大地を蹴って竿立ちに!!

魔鏡を覗きこみながら黒猫は叫んだ!
「大地に体が触れている限り不死身の巨人を、ヘラクレスは空中に持ち上げたまま絞め殺したのだ!!」
呼応するようにゴアも叫ぶ!
「最後のチャンスだ!これで決めろ!!」

激しくもがくキングザイガー。
しかしジャンボキングは決して両腕を解かない覚悟だ!
胸に三本の触手の槍を突刺したまま後足だけで立ち上がったジャンボキングの姿は、まるでスーパーカー「フェラーリ」のエンブレム、「跳ねあがる馬」のように見えた!
それは、超獣軍団の栄光を謳うエンブレムとなるのであろうか……。
それとも……暗い地底の墓標となるのであろうか…。

587 :電撃対衝撃波:2005/07/26(火) 15:11:36 ID:QlInL4Ez
口の中に溢れ出た血をペッと吐き捨て、ジャンボキングが大きく吠えた!
「そんじゃあいっちょ始めるか!…………これでも喰らえっ!!」
突如、ジャンボキングの全身が直視できないほどの激しい閃光を放った!

「で、電撃!?」と358少年!
「そうだ!」とゴアが答える。「…ジャンボキングは電撃でキングザイガーにかかったオトゥゥムの呪力を解除するつもりなのだ!」
「最大出力で直接見舞うために、ジャンボキングは捨て身で接近したのだよ。358くん!」とこちらは黒猫だ。

背後に組み付き電撃を放つジャンボキングに対抗せんと、キングザイガーは再び両手で印行を形作った。
すると、地の底深くだというのに、魔法陣中央に向け幾筋もの光が差し込み始めたではないか!?

「おいペロリゴン!ありゃなんだ!?」
「……星辰の力だべよアンギラス!キングザイガーのやつ、魔法陣のエネルギー集中にブーストかけたに違いねえべ!!いままで見えなかった力が目に見えるようになってるだから、物凄いレベルのブーストに違いないべよ!!」

ジャンボキングの電撃に対抗するように、キングザイガーの全身から衝撃波が解き放たれた!



588 :怒れる月の控え室:2005/07/26(火) 15:14:41 ID:ofQM6R0W
エレキ「なんてぇザマだ!!」
12万インチのプラズマテレビの前でエレキングは怒りに肩を震わせていた。
いつもどおりのポーカーフェイスからでさえはっきりと怒髪天を突く表情が読み取れる。
膝の上にミュウをのっけていればこそかろうじて自制を保っているが、
そうでなければ所構わず雷を放ってこの会場の電気系統を壊滅させていたであろう。
それがわかるから、ムーンサンダーとルナチクスは抱き合って部屋の隅で小さくなっていた。

対キングギドラ戦に勝利した後、エレキングはすぐさま控え室に帰ってテレビをつけた。
やはりなんと言っても自分の代理で孫娘が出向いた島の様子が気にかかる。
しかし、モニターに映し出されたのは、たった今自分が倒したはずの相手、キングギドラの雄姿だった。
エレキ「アン畜生舐めたまねしやがって!カスのほうをよこしやがった!」
試合のため代理に孫をやった自分と違い、キングギドラは替え玉が試合を行い、
当の本人は島の方に向かっていたのだった。江戸っ子にとって許しがたい暴挙である。
だがエレキングを心底怒らせたのはそちらではない。
エレキ「何が『女王様とお呼び』だ!俺の顔に泥ぉ塗りやがてェ!」
セブン怪獣の筆頭格として怪獣道のど真ん中を生きてきた彼には許しがたい醜態を、
よりにもよって目に入れても痛くないほど可愛がって来た孫娘が晒している。
それだけに怒りの程も凄まじい。
誰かがちょっとでも余計な事に触れれば、辺り構わず雷を落とす
・・・・・それも比喩でなく文字通りの意味で・・・・・のは間違いない。
それが分っているからこそ、ルナチクスとムーンサンダーはひっそりとうずくまっていた。

589 :怒れる月の控え室2:2005/07/26(火) 15:16:39 ID:ofQM6R0W
だが、どこにでも間の悪い奴はいるものである。
この時は、エレキング決勝進出の報を聞いて会場まで駆けつけ、
そこで先に来ていたはずのエレキング3世がいないことを知ったこいつがそうだった。
エレキングはそいつの姿を見るなり、曾孫をルナチクスに手渡すと怒りをぶちまけた。
平エレ「親父ィ!まことを島にやったっ  ぶぎゃぁぁぁぁ!」
エレキ「てめえか馬鹿野郎!!!」
ノックもそこそこに入ってきた瞬間に、フルパワーの電撃をまともに受けひっくり返ったのは、
平成セブン版ことエレキング2世、ご隠居エレキングの息子であり3世の父親だった。
平エレ「いきなり何するんでぇ!俺じゃなきゃあくたばってるところだぜ!」
大抵の怪獣なら一撃でKO必死の電撃を耐え切ったのは、やはりエレキングたればこそだ。
エレキ「やかましい!お前ェの躾がなってねぇからあのザマじゃねぇか!」
平エレ「遂にもうろくしやがったかクソ親父。何も移ってねぇぜ!」
ご隠居が指差した12万インチプラズマテレビは、電撃の流れ弾でショートしていた。
エレキ「てやんてぇべらぼうめ!だれのせいだと思ってやがる!」
部屋の中にエレキング2匹分の雷鳴が轟いた。

ルナ「ミュウちゃんありがとね。」
迸った電流は当のエレキング親子の間だけでなく、部屋中あらゆるものに襲い掛かっていた。
ルナチクスとムーンサンダーも例外ではなかったのだが、ミュウが電気を吸ってくれて助かった。
ムーン「やっぱり育ち盛りだからよくたべるね。」
ルナ「ホント、どんどん重くなる。でも質の悪い電気だし食べ過ぎると、ああっ!泣かないで!」
ムーン「ほら、いわんこっちゃない。ご隠居、ミュウちゃんお腹壊しちゃいますよ!」

泣く子と地頭には勝てぬ。怪獣もまた例外ではない。
親子喧嘩を納めるのに孫であり曾孫であるミュウの鳴き声は絶大だった。

590 :幻の仲間:2005/07/26(火) 17:00:55 ID:QlInL4Ez
GP会場で二大電気怪獣が骨肉相食む激突を見ていたころ……。
はるか地下深くの大空洞でも、電撃を最後の武器にジャンボキングがキングザイガーと死闘を繰り広げていた。

ジャンボキングの体をキングザイガーの衝撃波が突き抜け、キングザイガーの体をジャンボキングの電撃が駆け巡る!
だが、ジャンボキングが10体近くの超獣のエネルギーに支えられているといっても、キングザイガーのエネルギーは完全に無限。
押し合いになってはジャンボキングに勝ち目のあるはずが無い。

(星辰の力を封じなければ、ヤツには勝てない!)
(任せろ兄弟!)
(あと少しの辛抱だ!)
(しゃんとおし!根性の見せ所だよ!)

「…ああ、わかった…。」
独り言のようにジャンボキングが答えると同時に、闘争する二匹を取り囲んで幻のような姿が次々浮かび上がった。


591 :大爆発:2005/07/26(火) 17:03:07 ID:QlInL4Ez
闘争するジャンボキングとキングザイガーを取り囲むように、幻のような姿が次々浮かび上がった。

「あれは!バキシム!ガラン!アクエリウス!ドラゴリー!フブギララだぜ!」
「ユニタングとかいう蜘蛛姐ちゃんもいるだべ!……そうか!ヤツラは魔法陣に流れ込む星辰の力を遮るつもりだべ!」

幻の超獣たちが手を横に広げ作り出した輪の外で、一瞬何かが光を放った!
と、その瞬間、正体不明のエネルギーがアンギラスとペロリゴンを襲う!

「どあっ!こ、こりゃなんの力だぁ!?」
衝撃でひっくり返りそうになるのを必死に堪えながらアンギラスが言った。
「超獣たちに行く手を遮られた星辰の力が暴走して渦巻いてるんだべ!身を低くしてねえとコッチも危ないべさ!」

大空洞内は電撃と衝撃波、そして星辰エネルギーの狂い飛ぶ世界となった。
電撃と衝撃波、そして星からのエネルギーは一気に急上昇し、一瞬のうちに臨界点を突破した!

「やべえだよ!爆発するべえっ!!」
ペロリゴンがそう叫んだ瞬間、大空洞全体が真っ白い光に飲込まれた。

592 :名無しより愛をこめて:2005/07/26(火) 17:13:16 ID:QlInL4Ez
ちなみに「女王様」こと三代目エレキングのプロフィール(案)。
初代エレキング(セブン)の孫娘にして、二代目エレキング(タロウ)の娘。
隔世遺伝なのか祖父譲りの電撃系攻撃は得意だが、父のように火炎を吐くのは苦手。

昼はアルティメット系ファイターとして、「京子」ことナースと北京大会への出場権を争うライバル。
夜は新宿歌舞伎町で「女王様」のバイトをしながら、女手ひとつで子を養う。
ひょっとするとゴジラ宗家が密かな常連さんになったりして…(笑)。

あれ?ウルトラファイト・エレキングはどこいった?

593 :名無しより愛をこめて:2005/07/26(火) 17:20:13 ID:QlInL4Ez
ひとつ書き忘れもうした。

三代目は平成エレキングなんで、もちろん平成の生まれ。
つまりお年は最大でも17歳にござる!
…17歳で子供がいて「女王様」なんて、キャラが濃過ぎにござるか?


594 :月亭雷蔵:2005/07/27(水) 01:44:24 ID:71nVnVIo
おいらの設定ではこう

・初代(セブン&タロウ)
本放送〜ウルトラファイトでセブンの相手役を務めた後、
タロウでは月光怪獣として登場。(同一個体であることは作中で明言されている)
月怪獣としてはむしろ新参だが、実力と実績で筆頭に納まり、今では顔役になった。
粋でいなせな江戸っ子で、それゆえ女にゃ滅法弱い。

・2代目(平成セブン)
「太陽エネルギー作戦」でのセブン復活に際して抜擢された。
立場的にはゴジラ昭和と同じく父親に頭が上がらないはずだが、
親譲りの江戸っ子気質ゆえ全く気にしていない。
やっぱり女には弱くてピット星人に奉公した。

・3代目(マックス)
父と祖父の影響をモロに受けて育ったため、言葉づいが男っぽい。
義理人情に厚くて気風のよさが心情のチャキチャキの江戸っ子。
だがその威勢の良さと親譲りの惚れっぽさゆえ男に弱く、
美形を見ると我を忘れて「センパイにそっくりだ・・・・・」


3代目の名前を「まこと」にしたのは、特撮キャラの仲間入りもしたことだし、
これでキャラを作りたかったから。上手い具合に「みゅう」つながりでもあるし。
でも彼女も格闘が得意だからナースのライバルってのはいいかも。
女王様キャラは、>>592なら惚れっぽさと絡められんことはないかな。

ウルトラファイトのはご隠居の奥さんでもいいかも。

595 :名無しより愛をこめて:2005/07/27(水) 07:31:10 ID:Qc4aGCqJ
>>タロウでは月光怪獣として登場。(同一個体であることは作中で明言されている)
言われてみればそうにござりますな。
たしかに本編で「月光を浴びて復活した」ってナレーションがありもうした。
平成セブン版エレキングもすっかり忘れておりもうして(恥)。

こちらは「ムチ(のようなシッポ)が武器」と「女性」であること、それから「白と黒の模様がボンデージ・ファッション風に見えた」ので即「女王さま」と…。
別に個人的な趣味に走ったわけではござりませぬ(笑)。

596 :「キングザイガー編」本日終了予定。:2005/07/27(水) 12:13:51 ID:Qc4aGCqJ
「まずい!」ゴアがマントを翻すと358少年をその中に包み込んだ!
「はああっ!」黒猫が地下に向かって結界を展開する!

…タッチの差だった。
ズーーーーーーーン!
GP会場が揺れる!
地下から伝わってきた大爆発の振動は、黒猫の急場の結界では凌ぎきれなかったのだ!
「会場が崩れるのか!?」
高い所の物が落ち、ロッカーがひっくり返って天井から下がった電灯が振り子のように揺れた!
だが、それだけだった。
GP会場は大空洞での爆発になんとか耐え切ったのだった。

597 :決着は?:2005/07/27(水) 12:15:04 ID:Qc4aGCqJ
「よし、もういいぞ。」
そう言われるなり、358少年はゴアのマントの下から飛び出して魔鏡に駆け寄った。
「ジャンボキングはどうなったの!?勝てたの!?」
だが、爆発の衝撃で魔鏡を構成していた水が流れてしまい、今は何も映し出さなくなっていた。
「ジャンボキングは勝ったの!?キングザイガーを倒せたの!?」


598 :再会:2005/07/27(水) 12:16:32 ID:Qc4aGCqJ
もうもうたる土埃の中、巨大なボールがぱかっと口を開いた。
「くっはぁぁぁ……ひでえ埃だな。なんも見えねえや。……おーい、ペロリゴーン?ジャンボキングー?無事かぁー?」
アンギラスボールになって大爆発を乗り切ったアンギラスだ。
「おーい、ペーローリーゴーン?ジャーンーボーキンーグー?」

……むくっ。

アンギラスの呼びかけに応え、何者かが崩れ落ちた土砂の中から起き上がった。
「おお、無事だったか!?」喜び駆け寄るアンギラス。
だが、その脚は相手の間近でぴたっと止ってしまった。
「キ、キングザイガー、…生きてたのか。」


599 :止めを刺せ!:2005/07/27(水) 15:08:52 ID:Qc4aGCqJ
土砂や岩の下から立ち上がったのは、キングザイガーであった。
「グハハハハ…。残念ダッタガ、勝ッタノハ…私ダ…。」
頭部から生えた触手は残らず千切れとび、手酷いダメージを負ってはいるが、目だけは爛爛と燃え盛っている。
アンギラスは足元から仄かな光が立ち上っているのに気づいた。
「……こりゃ……魔法陣!?そっか!魔法陣が完全に消えないでまだ星の力を集めてやがるんだな!」
間違いない!それが証拠にキングザイガーの傷はゆっくりとではあるが回復していっている!
そのとき、土砂が崩れる音とともに、少し離れた所で誰かが上体を起こした。
「ア、アン…ギラスどの!」
「その声はジャンボキングか!?」
「オトゥゥムの術が強力で、オレの力でも解呪しきれなかった!
かくなる上は、アンタの手でヤツに止めを刺してくれ!」


600 :迷うな!:2005/07/27(水) 15:11:23 ID:Qc4aGCqJ
「オ、オレがキングザイガーに止めを刺すのか!?」
アンギラスは激しく戸惑っていた。
べつにキングザイガーが怖いのではない。「怖い」「怖くない」ということならウルトラマンやキングギドラだって怖くないのだ。
アンギラスが戸惑うのは……GP会場での、そして東映地獄での「キングザイガーとの思い出」のせいなのだ。
「あのときのキングザイガー」といまの「激しいダメージを受けた邪神キングザイガー」とが、アンギラスの脳裏で二重写しになっていく……。
ついに掠れるような声でアンギラスは洩らした。
「………ああ、そんなに傷だらけになっちまって……。」
それを耳にしジャンボキングが叫ぶ!

「アーーンギラース!!迷うなぁーーーーーーっ!」


601 :勘弁してくれ…:2005/07/27(水) 15:13:47 ID:Qc4aGCqJ
目に涙を浮かべ、アンギラスは一歩一歩キングザイガーに歩み寄っていった。
「オレがついててやったのに……、守ってやるって約束したのに……。」
涙で曇るアンギラスの瞳には、遠く地上のGP会場を案内してやったときのキングザイガーの笑顔しか見えていない。
「そんなに傷だらけになっちまって……。このオッチャンを勘弁してくれ……。」

「アンギラーーーース!!あんたの優しい気持ちは判る!だが、いまは世界の危機だ!」

「いまならやれる!キングザイガーのダメージは大きく、魔法陣の効力も弱まっているから回復も遅い!」

「いましかない!キングザイガーが回復しきってしまえば、もう誰にも止められないんだ!」

「アーーンギラース!!」
ジャンボキングの必死の叫びが大空洞に木霊する。
だが、喉も裂けよとのジャンボキングの訴えも、アンギラスの耳には届かない!
ついにアンギラスは、手を伸ばせばキングザイガーに届くほどの距離にまで辿り着いた。
「……ザイガー……。」

だが、
そんなアンギラスの首に、キングザイガーの巨大な両手がかけられた。

602 :天罰?:2005/07/27(水) 17:01:27 ID:Qc4aGCqJ
アンギラスの首にかかったキングザイガーの両手に力が篭った。
「ザ……ザイガー……」

「やめろ!手を放せキングザイガー!くそぉ!オレが動ければ!?ちくしょう!ちくしょう!!」
ジャンボキングは必死に立ち上がろうとするが、既にそれをするだけのエネルギーは残っていない!
「反撃しろーーーーっ!アンギラス!!反撃してくれぇっ!」

(ああ……息が苦しい……呼吸ができない……。……でもこれも天罰だな。護ってやるって約束してやったのに、約束破っちまったんだから……。)
アンギラスの両前足が力無くだらんと下がった。


603 :これでも喰らえ:2005/07/27(水) 17:02:59 ID:Qc4aGCqJ
「ギギギギギ………貴様ヲ、我ガ父上解放ノ、第一ノ生ケ贄トシテヤロウ。……光栄ニ思ウガ良イゾ。」
「アンギラス!アンギラス!アンギラスーーーー!!」
大空洞に木霊すのは、キングザイガーの邪悪な宣言とジャンボキングの悲痛な叫びだけ。
アンギラスは沈黙の中で、ただキングザイガーに詫びるだけだった。
(ごめんザイガー…。許してくれ……約束を守れなかったこのオレを……。)
薄れゆく意識の中で、「約束」という言葉だけが大きく大きくなったそのとき、アンギラスはあることを思い出した。
(……そうだ、忘れてたぜ……)
アンギラスの右前足がそっと体をまさぐったかと思うと、なにか小さな鉛筆状のものを数本取り出した。

アンギラスのとりだした物に「尖った先端」があるのをジャンボキングは見逃さなかった!
(あれは!……そうだ!アンギラス!それをキングザイガーの脳天に突刺してやれ!!)
幸いキングザイガーは、アンギラスが取り出したものに気づいていない!
(やれっ!やるんだ!アンギラス!!)

そしてアンギラスは、「尖った先端があるもの」をキングザイガーの顔めがけて突き出した!
「…これでも喰らえや。」


604 :なんてことを…:2005/07/27(水) 17:05:00 ID:Qc4aGCqJ
「…………ナ、ナンノマネダ?コレハ!?」
キングザイガーの口から竹串が飛び出している……。
それこそアンギラスが取り出した「先端が尖ったもの」だ!
「…約束したろ……。オレが…焼いたヤキトリ……食わせてやるって……。そのために…ここまで…持ってきたんだぜ。」
…アンギラスの右前足が再びだらんと下がった。
「……せめて…これくらいは、約束まもんなきゃな……。」
アンギラスが自分の屋台で手焼きしたヤキトリ。
塩が二本に醤油が三本……。それがもぐもぐザイガーの口の中に消えていく……。
同時に、アンギラスの首がガクンと後ろに曲がった。
「ナナナンダ?ヤキトリ……ヤキトり……ヤきとり……。
ソうダ、おっチゃん食わせテヤるって言ったンだ、あのトきは、超獣軍団に襲われて食べらんなかったけど……。」
そして、キングザイガーはふと自分の両手の中のものに気がついた。
「……おっちゃん?…アンギラスのおっちゃん??」
軽く揺さぶると、アンギラスの首がガクガク揺れた。
ザイガーの下顎が、かくんと下がった。そして…、涙が両目に溢れ出す。
「………おっちゃん!?………おおおおおおお………。
…………なんてことを…、オイラ…、オイラなんてことをしちまっただよー。」

「オトゥゥムの呪法が……解けた!………しかし!」
ジャンボキングの目からも熱い涙が流れ出した。
今はジャンボキングの中にいる、超獣カウラの涙であった。


605 :衛星破壊命令:2005/07/28(木) 12:17:48 ID:aWIX5uYy
「オトゥゥムの呪縛が解けましたか…。」
アンギラスたちの活躍に敬意を表してのことであろうが、ミスターKはサングラスを外していた。
「……視覚、聴覚などあらゆるルートの情報に規制をかけ呪縛を守っていたが、味覚だけは規制から外れていた……、そういうことでしょうかな?」
ミスターKが宇宙の帝王ゴアに静かに語りかけた。
「いや…、アンギラスくんの誠実さが邪神の呪縛に勝った。…同じ怪獣同士として、私はそう信じたい。」
ゴアが答えた。彼も正体は怪獣なので、ミスターK以上にアンギラスたちの活躍に感動していた。
「…うむ…そうかもしれませんな。…いずれにしても今回の邪神騒動はこれで…。」
「いや、そうでもないぞ。」天球図を点検していた黒猫が顔を上げ言った。「……邪神の行使した魔法の影響が消えておらぬ!」
ミスターKとゴアが揃って声を上げた。
「なんだと!?」「キングザイガーを止めただけではダメなのか!?」
渋面を作って黒猫は言った。
「遅かったのだ。おそらく儀式そのものは完成したかそれに近い状態なのであろう。
こうなったら、何がなんでも問題の人工衛星を破壊せねばならん!」


606 :賞金稼ぎ登場:2005/07/28(木) 15:01:51 ID:aWIX5uYy



扉が自動で開き、キズだらけのヘルメットを被った男が油断の無い足取りで入ってきた。
スターデストロイヤーの艦内に彼のような賞金稼ぎ風情の個室が設けられているのは本来奇妙なことである。
だが、彼は暗黒卿のボディガードとして招かれてここにいるのだ。
それになんと言っても彼はメジャーなのだ。
彼にとって、正規の軍人か賞金稼ぎかよりも、メジャーかマイナーか、成功者か敗残者かが重要だった。
(もし卿を仕留めにアメリカから刺客がくるとしたら…。)
彼=ボバの右手が風のように閃くと、次の瞬間には腰のホルスターからブラスターを引き抜いた!



607 :待っているぞ!:2005/07/28(木) 15:03:25 ID:aWIX5uYy
ボバのブラスターがそれ自体に命があるように室内の人影をポイントした!
「刺客は貴様だ!!」
同時にブラスターが唸り、部屋の中央に置かれたマネキンの胸に穴が開いた!
……マネキンは黒い夜会服を着た痩身長躯のノーブルな風貌の男性で、右手には亜鉛合金製のモデルガンのように金ピカの拳銃が握られている。
「貴様を倒し、『エピソード6』での不名誉を挽回し……、メジャーにおける俺の地位を確固たるものにしてやる!」
ボバは全身から漂う殺気はそのままにマネキンを睨みつけた。

「待っているぞ!フランシスコ・スカラマンガ!ダース・ティラナス!リー=ドラキュラよ!」



608 :激闘!:2005/07/29(金) 10:23:02 ID:WGtk9dxl
スターデストロイヤー艦内。

白いボディアーマーに身を固めたストームトルーパーたちと黒い強化装甲の首都警人狼部隊が激しく撃ち合う。

四刀流のグリーバス将軍を四人の女宇宙刑事が足止めする。

ダース・ベイダーの呼び寄せたクラリック(リベリオン)たちのガン=カタはデカレッドのジュウクンドーの前に敗れ去り、
残るは最強のクラリック、ジョン・プレストンのみ。

そして今、卿を守るべくコム長官達の前に立ち塞がるは……その名も高きビッグバン・ベイダー!

609 :ベムラー日記:2005/07/29(金) 12:11:33 ID:jZhn539v
西暦2007年○月×日、宇宙空間において地球圏の命運を賭けた大戦争が行われた。
怪獣・怪人・妖怪・サイボーグ・スーパーヒーローに宇宙戦艦まで入り乱れたこの闘いこそ、世に言う「プロホロフカの大会戦」である。
だがその詳細について我々後世の歴史家にとって参考となる資料は、宇宙怪獣ベムラーが書き残した「ベムラー日記」以外殆ど残されていないのが実情てある。
彼、ベムラーは青い玉に乗って移動するため、その中で記録をつけることができたのである。

「人間のすなる日記(にき)というものを、怪獣のオレもしてみむとてするなり。」という書き出しで有名な「ベムラー日記」の、当該日付のページを紐解いてみよう……。

610 :AM11:15:2005/07/29(金) 12:15:42 ID:jZhn539v
宇宙歴2007年7月29日AM11:15分
オレと、ドラコ(以上「ウルトラマン」所属)、ガラキング(「ウルトラマンタロウ」所属)、デスコングキング(「ジャンボーグA」所属)、ムーンサンダーJr(「スペマトルマン」所属)、ゴースラ(「キャプテンウルトラ」所属)が暗礁空域に集結。
そのままベムスターら援軍の到着を待つこととする。

戦況は甚だしく当方に不利。
敵は邪神オトゥゥムとスターデストロイヤー艦隊にゾイガーの大群、そしてバキューモンまでも擁している。

これに対抗するのは、まずGKことグランドキングの艦隊である。
しかし彼らは暗黒怪獣バキューモンの襲来を受け回避で精一杯の様子だ。

二番目の対抗勢力こそが我々宇宙怪獣軍団である。
だが「軍団」の実体は言うより「ゲリラ部隊」と言うべきものに過ぎず、オトゥゥムらの勢力に正面決戦を挑める勢力ではない。

ベムスターよ、早く来い!時が無いのだ!


611 :AM12:00:2005/07/29(金) 12:17:00 ID:jZhn539v
同年同日PM12:00分
「援軍」ついに現れず。
現有勢力のみによる奇襲敢行を決意す。
めいめい廃棄された衛星や岩隗を隠れ蓑とし、暗礁空域より出撃す。

仲間たちよ、運があったらまた会おう。



612 :誤算:2005/07/29(金) 15:09:56 ID:jZhn539v
ベムラーら宇宙怪獣は巧みに身を隠しながらスターデストロイヤー艦隊の背後に接近した。
幸い、艦隊は一部の艦の内部に侵入した宇宙刑事らとの白兵戦に気をとられ不審なデブリに気がつかない。
(よし!いまだ!)
小惑星の影からベムラーが飛び出したのを合図に、宇宙怪獣たちはカモフラージュをかなぐり捨てると最大加速しスターデストロイヤーの横をすり抜けた!
反応の早い対空砲が打ち出したときには、宇宙怪獣たちは既にスターデストロイヤーを背後の彼方に置き去りにしてしまっていた。

(ここまでは計画どおり。あとは衛星とスターデストロイヤーを結ぶ直線上を飛べば、誤射を怖れて戦艦は主砲を使えない……。)
ベムラーがそう思ったときである。
ピカッ!
スターデストロイヤーの主砲が光ったかと思うと、巨大なビームエネルギーが怪獣たちの群れの中を突き抜けた!
(なんだと!主砲を使うのかっ!?)
宇宙刑事たちが侵入していない艦から、いっせいにピカッ!ピカッ!と連続して光が放たれた!


613 :オトゥゥムとデルザー怪人:2005/07/29(金) 15:11:41 ID:jZhn539v
「やはり来たか。怪獣どもめ。誤射を怖れて主砲は使えぬとふんだようだが…。
誤射などおこるものか。この衛星は私の結界で封鎖してあるのだからな。」
オトゥゥムは次元に開いた「窓」からその様子を眺めていた。
神である彼にとって、ベムラーたちの行動などとっくにお見通しだったのである。

「……さてオマエたちのことだが…。」
オトゥゥムは面白がっているようにデルザー怪人軍団に目を向けた。
「興味深いのはオマエたちがどうやって私の結界の中に入って来れたのか?だ。」
大所帯で侵入してはみたものの、やはり巨大怪物と等身大怪人では勝負にならない。
だがデルザー怪人は古今の著名妖怪の子孫たちなので腹だけは座っていた。
「衛星ごと自爆してやる。」と脅し、自分たちの首領との政治交渉を要求したのだ。
怪人たちの思考の自由を奪い自爆させないことなどオトゥゥムには簡単だ。
しかし、邪神はそうはしなかったのである。


614 :uyk:2005/07/29(金) 15:13:04 ID:jZhn539v
「オマエたちにとって、その『首領』というのはどういう存在なのだ?」

「死」を知らない、死ぬ能力を持たない邪神は、生物にとって一番大事なものは、自分の命であると考えていた。
ところがその一番大事なはずの自分の命を掛け金に命懸けの交渉を図る…。
それも自分の恋人や子供でもない『首領』のために。
そんなデルザー怪人に興味をもったのである。


615 :驚き:2005/07/29(金) 15:16:27 ID:jZhn539v
(わかっているのか?私の結界にオマエたちを送りこめるような存在は、ワタシ以上の邪神しかありえないのだぞ。
そんなことをするような者……『首領』とやらを唆し仲間を出し抜かせようとする者……。
そんな存在は一柱しかいない。カーネターの黒き使い!這いうねる混沌め!)
オトゥゥムの胸に怒りの念が湧き上がった。
しかしそれは、不思議なことに目の前のデルザー怪人たちには、向かわなかったのである。
(こいつらには罪は無い…)
そして、そんな目線で生物を見ることができる自分に、オトゥゥムは驚いていたのであった。


616 :まずいぞ!:2005/07/29(金) 17:20:21 ID:jZhn539v
背後のスターデストロイヤーから次々と大小様々な規模のビームが矢継ぎ早に放たれる!
その一発をベムラーが辛くもかわすと、ビームはそのまま衛星に!?
(しめた!)
光が走った!
ビームが命中したのだ!
だが眩い光が消えてみると、人工衛星はもとの姿のままではないか!?
(主砲を跳ね返した!?そんなバカな!バリアーの反応は無かったはず……そうか!結界とかいう魔法だな!)
スターデストロイヤーからの砲撃はますます激しさを増してきた!
(こりゃマズイぞ!)


617 :激怒!:2005/07/29(金) 17:22:08 ID:jZhn539v
そのころ……こちらは地球。
ガタノトーアの島からほど遠からぬ太平洋上に三匹の大怪獣が顔を会わせていた。
初代キングギドラとモンスターX、それにもんたーXの三匹である。

天を仰いで初代ギドラは言った。
「……はじまったぞ。相手は最も早くから動き回っていた邪神だ。おそらく何らかの防護策を採っているであろう。」
「仕掛けた手勢は誰と誰だ!?」
「はい!ベムラー、ドラコ、ガラキング、デスコングキング、ムーンサンダーJr、ゴースラの6匹にございます。」モンスターXが平伏して答えた。
「それだけか……少なすぎるな。」
「おそらく生きて帰ろうとは思っておるまいよ。」
「しかしそれにしても少ない。他に合流する面子があるのだろう……。」
ギドラの三つ首が憂い顔で言葉を交わす…。

したり顔でモンスターXが口を開いたときのことだった。
「まったく成算無しに事を起こすなど、バカのすることにございま……。」
「バカは貴様だっ!!」
初代ギドラが激怒したのである!


618 :名無しより愛をこめて:2005/07/29(金) 17:23:06 ID:jZhn539v
業務連絡、業務連絡……
当方一通りの状況は整いもうした。
何時でも人工衛星は落とせもうす。
スターデストロイヤー内部の卿以下の進行と合わもうすので、どのあたりで下げに入りましょうや?
もししばらく時間がかかるのであれば、いったんオミットになったキングシーザー戦を復活登場させまする。

……でもはて?キングシーザーは誰と戦うことになっておりもうしたか…?



619 :いのちゃん ◆4tJnI.YmoU :2005/07/29(金) 18:05:49 ID:Bx5KFgx3
FWシーサー「そういえば親父だれと戦うつもりだ?」
シーサー 「あれ、そういえば・・・・誰だったサー」
FWシーサー「なんとかキングってやつだよ」
シーサー 「でもそれだけじゃわからないサー」
FWシーサー「そういや公害怪獣だった気がする」
シーサー 「でも名前は・・・・」
FWシーサー「さぁ?」

620 :月亭雷蔵:2005/08/01(月) 00:24:23 ID:kPcDurKK
>>618
ネタがあるんならやっちゃって下さい。キングシーサーの相手はペアモンスキング。
終わったらすぐに ご隠居vs黒王号を上げます。
実のところ、ジャンボキングが倒れた時点で拳王様を島に送り込もうかと思ってたんですが、ねじ込む余地がないですね。

名前にキングが入っている怪獣GP 対戦カード
@レッドキング(マン)vsサタンキング(ゴリ) ガキ大将対いじめっ子。そこにあるのはマグラーつながり。ただそれだけ。
Aエレキング(セブン) vsキングコング(ゴジラ) お前ぇさんも電気を使うって?粋ってもんを教えてやるぜ、このアメ公
Bキングジョー(セブン)vsキングデビラー(レッドバロン) 宇宙最強の侵略兵器を専守防衛の決戦兵器はどう迎え撃つのか?!
CキングザウルスV世(新マン)vsモグラキング(ミラーマン) マイナーの意地!3万度の熱線で鉄壁の防御に挑む
Dブラックキング(新マン)vsフライトキング(ジャンボーグA) ドリルと回転ノコ、好きなほうで刻んでやるぜ!
Eキングクラブ(A)vsキングザイガー(ミラーマン)  天然記念物としてお前だけは許さない。アホウドリの敵は俺が取る!
Fジャンボキング(A)vsグランドキング(タロウ) 禁断の同門対決。スーパーヘヴィ級の激突の行方は?
Gギングギドラ(ゴジラ)vsスネークキング(ミラーマン) 伝説の怪獣ここに降臨!顔の数なら負けへんでぇ!!
リザーブマッチ
@ガラキング(タロウ)vsデスコングキング(ジャンボーグA) 受けてみよ!ビルをも砕くデスコングボール!
Aアイアンキングvsキングショッカー(仮面ライダー) 巨悪に挑む最弱ヒーロー。地球の未来はお前に任せ・・・ていいのか?
Bペアモンスキング(ミラーマン)vsキングシーサー(ゴジラ) 沖縄の守護神、海洋汚染に立ち向かう!

621 :ギドラの怒り:2005/08/01(月) 12:18:01 ID:gtNCPgFc
「バカは貴様だっ!!」
ベムラーらの攻撃を無思慮と誹るモンスターXを、初代ギドラの激怒が襲った!
「モンスターXよ!貴様にはまだ判らんのか!?動かずにただ時を待つばかりの者など、英雄でもなければ奸雄でもない!ただのハゲタカに過ぎん!」
「歴史は動いた者が築いてきたのだ。名参謀などと呼ばれる者たちも、機に臨まば躊躇することなくその身を危険に晒してきた。そうでなくては、他者は後には続かぬ!」
初代ギドラの圧倒的な剣幕に押され、モンスターXは言葉を返すこともできない弟に代わり、兄のもんたーXが申し開きを試みた。
「…ですが初代、われわれギドラ一族は金星を滅ぼしたアナタを除き、弟も含めみな宇宙人の尖兵に過ぎませんでした。
その弟たちに『動くべきとき』を問われても、答える術を知らぬのは当然ではないでしょうか?」
もんたーに向き直ったギドラの顔からは先の怒りは完全に影を潜めていた。
「そのとおりである。…もんたーXよ、オマエは判っておろう。いまがそのときだと。」


622 :またsageそこねた!:2005/08/01(月) 12:20:49 ID:gtNCPgFc
もんたーはなんとも愉快そうに笑った。
「宇宙の破壊神とも言われるアナタが、地球を守るため宇宙(そら)に上がると言われるのですか?護国聖獣でもないのに?」
こんどは初代が反論する番だ。
「金星文明を破壊したからこそ、この星は守りたい。それだけでは理由にはならないか?」
「喪って始めてその値打ちが判る…。そういうこともあるのだよ。」
「オレはいまでも彼等のことを思い出す。金星の戦士たちのことを。友のため、家族のため、恋人のために自分の命を投げ出した者たちのことを。」
三つの首を順に巡り、話し手は最初の首に戻ってきた。
「怒りにまかせ、金星の惑星環境そのものを破壊してしまったが…。もし彼等をもとに戻せるなら、オレの命などどうなってもよいと、今はそう思っている。」
そして……初代ギドラは静かに続けた。
「…オレのことを『破壊神』などという者がいるが、後で後悔する『破壊神』などあるものか!?……オレなどただの怪獣に過ぎないのだよ。」
かつてそんなことを考えた怪獣があったろうか?
(…………いいえ、そんなふうに考えられているならば、やっぱりアナタは神だと思います。)
心の中で、もんたーXはそう言葉を返していたのだった。


623 :ビューティーペア:2005/08/01(月) 12:33:12 ID:gtNCPgFc
初代ギドラともんたーXが高尚な会話を繰り広げていたころ…。
GP会場ではというと……。
「……びゅーてぃ、びゅーてぃー♪びゅーてぃぺあー♪びゅーてぃ、びゅーてぃー♪びゅーてぃぺーあーーぁ♪」
調子っぱずれの歌をユニゾンで歌う声が轟く!
双頭の怪獣、ペアモンスキングが謳っているのだ。
きっと自分のことを「ビューティーペア」だと思っているのだろう。
「もんたーにゃ負けないズラ!」
「そうずら!紅白出場めざして、頑張るずら。」
「出場以来が来たら、嬉しいズラっ!」
ちなみに首Aが「××ズラ」、首Bが「○○ずら」と言っている。
もんたーXをライバル視しているようだが、今日の相手はキングシーサーのはずだ。
……わかってんのかな?こいつら……。

ちなみにペアモンスキング様、御真影。
http://home.att.ne.jp/theta/graycat/gasyapri/mir2.htm
http://home.att.ne.jp/theta/graycat/gasyapri/mir3.htm


624 :名無しより愛をこめて:2005/08/01(月) 15:02:57 ID:KCkY++iK
ただいま421KB
このペースだと700を過ぎたあたりでまた埋まりそうだね

625 :名無しより愛をこめて:2005/08/01(月) 15:11:29 ID:gtNCPgFc
700まで保ちもうすか…。
512規制(と言うのでござろう?)の原因は拙者の書き過ぎにござれば、もうしわけござらぬ。
なんとか512到達前にちゃんとしたオチをつけようと努力してござる…。
ペアモンスキング対キングシーサーもオミットした方がよろしゅうござったか?

626 :ゴルゴは宇宙(そら)へ:2005/08/01(月) 15:13:38 ID:gtNCPgFc
「おいペアモンスキング。暢気に歌なんか歌ってていいのか?いろんな意味で大騒ぎたってのに…。」
呆れて声をかけたのはエレキザウルスである。
「あれ?なんでオマエがいるずら?」
「たしかさっきまではゴルゴザウルスがいたはずズラよ?」
「ゴルゴのやつなら、なんだか急に専務理事の仕事ができたとかで帰ったよ、」
「銀河連邦なんて名前だけずら!仕事なんてあるワケ無いズラ!」
「……ちょっと待つずら……。ゴルゴはきっと宇宙(そら)に上がったずらよ。」


627 :銀河連邦:2005/08/01(月) 15:14:51 ID:gtNCPgFc
ここでちょっとご説明しよう…。

ペアモンスキングが言う「専務理事」とは、「銀河連邦怪獣協会専務理事」のことである。
ウルトラマンAのオープニングに「銀河連邦」というものが謳われている。
これはミラーマンなどの円谷系特撮ヒーローの横断組織として考えられていたらしいのだが、結局本編に生かされることはなかった設定である。
「銀河連邦怪獣協会」はそのヒーローの横断組織に対抗する怪獣の組織なのだが、結局番組横断で登場したのは専務理事のゴルゴザウルス(ミラーマンとウルトラマンタロウ)、常務理事のグドン(帰って来たウルトラマンとファイヤーマン)の二匹どまりであった。


628 :悔いのない戦い:2005/08/01(月) 15:15:59 ID:gtNCPgFc
「……そっか、宇宙(そら)に上がったズラか…。それじゃ仕方無いズラね。」
「マキ!オレたち飛べないから、ゴルゴたちの喧嘩の手助けはできないずら。その代わり、地上でできることを精一杯やるずらよ!」
…………まき?
「……わかったズラよ……ジャッキー!」
……ジャッキー?。
「…………わたしーから♪あなーたへ♪♪」
…また歌いだした…。
「あなたーから♪わたーしへ♪」
とも思ったらこっちも歌いだしたぞ。
見つめ合う、同じ体から生えた二つの首。
「……かわすー言葉は、悔いのなーいー青春♪♪」

呆れて見ていたエレキザウルスがころあいを見て声をかけた。
「おい、気分が盛り上がったらそろそろ行くぞ!」

629 :放送席は…:2005/08/01(月) 17:02:29 ID:gtNCPgFc
そのころ、放送席は既にスタンバイOKだった。
「キングシーサー対ペアモンスキングの会場は、ジラース対ゴメス、アーストロン対ゴメス、レッドキング対エレキングでも使われた伝統ある特設屋外闘場です。わたくし実況担当の前々スレ658、そして解説は……。」
「前々スレ661です。よろしくお願いします。」
実況席は「名前に濁音の無い怪獣GP」そして「パチモン怪獣GP」でも活躍した二人である。
ただ、場所が渋谷の本会場から遠く離れているため、2人とも邪神騒動とは幸いにして無関係であった。



630 :同時通訳:2005/08/01(月) 17:03:45 ID:gtNCPgFc
「さて661さん。本GPの解説はこれまで悪の組織の大幹部か首領の方にお願いしてきたのですが、今回敢えて661さんにお願いした理由はと言いますと……。」
「はい!わたくし661は、金属人間メタリノームさんに師事し、ついに人間にして怪獣語がペラペラになれたのです!」
「…と、いうことは、闘っているペアモンスキングとキングシーサーの言葉も?」
「任せてください!ばっちり通訳しちゃいますから!」
661は胸をポンと叩いて見せた。
これから始まる試合の翻訳が如何なるものになるのか、661には想像だにできなかったのである。


631 :ペアモンスキングあらわる!:2005/08/02(火) 12:17:27 ID:LIy+GFHK
大地を揺るがす足音とともに、ペアモンスキングがその堂々たる巨体を現した。
テレビ画面に怪獣の姿が映し出されると同時に、661は流暢な言葉で怪獣の能力を説明し始めた。

「……残念ながらこの怪獣の身長・体重のデータは集まりませんでした。
でも同体型の超獣ジャンボキングが59メートル5万トン、ブロッケンが65メートル8万3000トンであることを考えれば、だいたい60メートル6万5000トンというところだと思います。」
658アナはまるで合いの手のように質問を割り込ませた。
「661さん、この怪獣の武器はなんでしょうか?」
「二つの首の間に発生させる8万ボルトの電撃です。」
「8万ボルトってのは、ちょっとしょぼくありませんか?」
「いえ658アナ。危険の度合いは電気の流れる圧と流れる量の関係で決まるんです。」
「流れる圧と量ですか?」
658アナが自分のセリフを繰り返してくれているあいだに、661は素早くカンニングペーパーを取り出した。


632 :661気合入りまくる!:2005/08/02(火) 12:20:35 ID:LIy+GFHK
「…えーーっと……、そうです。雷の電圧は一説には1億ボルトとも言いますが、流れるのは一瞬ですから人間を黒焦げするようなことはありません。
一方電気椅子は、電圧的にはずっと低いのですが継続的に流れることで死刑を執行するでしょう?」
658アナも661のカンニングペーパーを覗き込みながら相槌を打った。
「なるほど。」
「もうひとつ重要なのは、電気の流れる場所です。
感電死で最も多いのは、心臓や呼吸の停止なんですね。
ですから、頭部や心臓への電撃は危険度が高いんです。
でも、思い出してみてください。
ペアモンスキングの首はミラーマンやキングシーサーの丁度心臓の高さなんですよね。」
661の事前準備はバッチリだった。
名前に濁音の無い怪獣GP以来の解説で、661は気合が入りまくっていたのである。

そう、ペアモンスキングが吠え始めるまでは……。

633 :本当は…:2005/08/02(火) 12:21:54 ID:LIy+GFHK
ぎぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!
ぎぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!
雷が同時に千も落ちたような音量で、ペアモンスキングが吠え始めた!

(……はぁ??)661の眉が「ハ」の字に、目は点になった。

一方658アナはこれから始まる試合への期待に目をキラキラさせている。
「いや、凄まじい雄叫びです。ペアモンスキング、やる気充分みたいですね!?」
661のリアクションに、何故かキレが無くなった。
「………は、はあ…、そ、そうみたいですねぇ…。」
「いったいなんて言ってるんでしょうか?通訳していただけませんか?661さん!」
「え?ほぉ!はっ?、つ、通訳ですか??」
「はい!お願いします!」
「えーーーっと………キングシーサー、さっさと出て来い!って言ってるんですよ。…ははははは…。」
汗を拭き拭き、661はその場を切り抜けた。

こころ優しい661には、658アナとテレビを見ている特オタたちに本当のことを言えるわけは無かったのだ。
実は、ペアモンスキングは「ビューティーペア」の「駆け巡る青春」を歌っている、なんて……。


634 :表と裏:2005/08/02(火) 15:08:09 ID:LIy+GFHK
「勝敗の分かれ目は、キングシーサーがペアモンスキングの電撃をかわせるかということでいいでしょうか?661さん?」
「ええ、それでいいと思います。」
…闘場ではまだペアモンスキングの「駆け巡る青春」の熱唱が続いている…。
661はできるだけその歌声を聞かないようにしながら658アナに答えた。
「シーサーは敵の光線ワザを片目で受けて、もう一方の目で撃ち返す能力を持ってますけど……。」

ふーまーれーても(びゅーてぃー!)♪ よーごーれーても(びゅーてぃー!)♪♪

「…ペアモンスキングは光線ワザ持ってませんから意味は無いと……。」
「そうですか!661さん、ペアモンスキング吠えまくってますね!闘志が押さえきれないという感じです!」
そりゃ確かに抑えきれてないだろう。別の意味でだが…。


635 :キングシーサー出現!:2005/08/02(火) 15:09:32 ID:LIy+GFHK
661の解説そっちのけで、ペアモンスキングの熱唱は止まるところを知らなかった。

あーらーしーにも♪たーえーてーきた♪闘場にーひらーく花ひとーつぅー♪♪

「リング」の部分が「闘場」になってるから、一応ここがどういう場所かはわかっているらしいが…。
他の人間にはただの叫び声にしか聞こえないからいいのだが…。
661は内容がわかるのでだんだんアタマが痛くなってきた。
(ああ、こんなことなら怪獣語なんて勉強すんじゃなかった…)
そう思い始めたときである!
がらがらどっすーーーーーーん!
闘場わきの岩山が崩れ落ちたかと思うと、中からキングシーサーが飛び出した!

(やった!これでやっとマトモな怪獣対決になる!)

だが、それは甘かった。
岩山から飛び出したキングシーサーは、おもむろに安室奈美恵メドレーを歌い始めた。


636 :禁句:2005/08/02(火) 15:11:28 ID:LIy+GFHK
「661さん!キングシーサーはなんと言ってるんですか?」
まさか、「二大怪獣のどじまん大会」とは口が裂けても言えない。
「…えーーっと、その…、『侵略者の尖兵よ!早々に立ち去れ!この島の平和、誰にも汚させはせん』って言ってます。」
そんなことひと言も言ってない。
「いやぁ、さすがは沖縄の守護聖獣!かっこいいなぁ!!」
このまま「のどじまん」が続くようならどうしようかと661は心配になってきた。
だが、幸か不幸か、そうはならなかった。

ペアモンスキングがキングシーサーに向かって「へたくそっす!」と言ったのである


637 :名無しより愛をこめて:2005/08/02(火) 15:20:28 ID:Yq2o+EGj
ネコにマタタビ
うちなんちゅに音楽

はっは はっは はっはい〜やいやっ
はっは はっは はっはい〜やいやっ

638 :名無しより愛をこめて:2005/08/02(火) 17:14:12 ID:LIy+GFHK
あいかわらず校正ミスが無くならないでござる。
文章のつながりも変だし(涙)。
やはり仕事の合間にちょちょっと打つのは無理が…。
でも、気を取り直して先を続けるでござるよ。



639 :音がした…:2005/08/02(火) 17:19:55 ID:LIy+GFHK
「へたズラッ!」「へたくそずらっ!」
気持ちよく歌っていたキングシーサーの声が、ぴたっと止った。
「いまなんか言ったサー?」
「聞こえなかったズラか?じゃ、わかるように言ってやるズラ。」「へたくそずら!へたくそずら!へたくそずら!」

……キングシーサーは温和な表情を崩さない。
だが、その温和さがかえって不気味だ。
……しばしの沈黙のあと、温和な表情を顔に貼り付けたままキングシーサーが口を開いた。
「へたくそでゴメンしたサー。勘弁してくれっサー、………ブラックペア。」

ぶちっ!!

そのとき、661の耳には何かが切れる音が確かに聞こえた。

*ブラックペア
「ビューティーペア」のライバルというか、ビューティーペアを痛めつける悪役のペア。当然憎まれ役。

*××サー
たぶん沖縄の人は、こんな風には喋らないサー。


640 :舌戦:2005/08/02(火) 17:20:54 ID:LIy+GFHK
ぶちっ!!

ペアモンスキングが…キレた。
「こ、このクソったれ!オレの電撃で、心停止させてやるずら!」「呼吸も止めてやめズラっ!」
絶叫とともに、ペアモンスキングがサイか野牛のように飛び出した!
だがキングシーサーも負けてはいない!
雪崩のように襲い掛かるペアモンスキングの首の上を軽々と飛び越えた。
がすっ!がすっ!!
しかも、ついでとばかりに相手の後頭部に蹴りを入れながらである。
「そんな鈍重な動きじゃ、オレは掴まらないのサー。」
「こんちっくしょう!ふん捕まえて、電気流して、ギタギタにして、…………仕上げにアタマから糞かけてやるズラ!」
「そうずら!そうずら!!それも柔らかいのをかけてやるずら!!」
「そんならオレは、ションベンかけてやるサー。」
…二大怪獣の舌戦がなんだか下品になってきた。



641 :通訳してください:2005/08/02(火) 17:22:08 ID:LIy+GFHK
目の前では、角を低く構えて飛び込むスキを窺うキングシーサーと、二つの首を広く左右にかまえて電撃を狙うペアモンスキングが激しく動き回っている。
二匹の動きで大地が揺れ、放送席までときに地震のような揺れに見舞われていた。
マイクに氏が見つくように658アナは661に話しをふった。
「キングシーサーとペアモンスキング!二大怪獣は相手を威嚇せんと激しく吠えあっています!すっごい迫力ですねえ!」
「そ、そうですね…あははは…。」
「で、661さん。二匹はなんて言ってるんですか?」
「ははははははははははははははははははは………………………………………………………………………………………(えーと、えーと、えと…)。」
汗を拭きふき、なんとか「二匹の会話」をでっち上げようとする661。
だが思考は空回りを続け、それらしいセリフがなかなか浮かばない。
「……ははははははははははははははははははは………………………………………………………………………………………。」
「…661さん、笑ってないで通訳してくださいよ。」

冷や汗だけでなく、涙まで出そうになってきた661であった…。


642 :キングシーサー対ペアモンスキング:2005/08/02(火) 17:24:37 ID:LIy+GFHK
「…がるるるるっ!」
それまでペアモンスキングの周囲を左まわりしながらスキを窺っていたキングシーサーの動きが、ふっと不規則に変化した。
一瞬虚を突かれたペアモンスキングの視界から、キングシーサーが消えた!?
しかし、ペアモンスキングは慌てない。
二つの首を広く左右に構えたのは、自分の左右方向で死角に飛び込まれるのを防ぐためなのだ。
よってキングシーサーの居場所は……。
発電量MAXで放電開始!
二つの首が揃って天を仰ぐ!
角を真下に落下してくるキングシーサーを迎え撃つのだ!


643 :私が愛したウボ・サスラ:2005/08/03(水) 11:02:17 ID:GYzr1WTh
悪の首領たちの控え室に、緊張と静寂が走った。

部屋の戸口に立つもの、それは紛れも無く佐野史郎氏なのだが……放つオーラは人ならぬ……

『ふっふっふ、流石に気付いた様だな、いかにも私は佐野君の体を借りた、ウボ・サスラというものだ』

ウボ・サスラ

佐野氏が執筆した『曇天の穴』にも登場する邪神。彼が最も愛する邪神と呼んでもいいだろう。

『まぁ、今の状況は我々にとって必ずしも悦ばしい事ではないので……』
『……という事でワシがクァトゥガだがね!』『おいどんはイゴローナクでゴワス』『アー、マイネームイズボグルグ……』『わっちはシュド・メルでありんす』
なんと言うことだろう、ウボ・サスラが乗り移っている最中だというのに他の邪神たちが次々に降りてきては入れ替わり立ち代り自己主張を始めるのだ。

『……蛇から血が出てへーびーちーでー。イグですイグですペンペン』
「蛇の王、イグか……ギャグのセンスがいささか古いような……」
『ギャグのセンスが古いのは、旧き者だから仕方が無い』唐沢なをきの漫画みたいな事を言うイグであった。

『……え〜、春風亭柳昇といえば、今や我が国には……一人も居りませんね』
『私がこうやったら皆さん、笑ってください』
『犬には鶏肉をやってくれ。あの壺はいいものだ!』
『この軟弱者!』

「……どんどん死んだ人が来ているな……」
『偲び難き……』『わぁ!それはまずいその人はまずい!』

644 :戦士達の鎮魂歌:2005/08/03(水) 11:18:53 ID:GYzr1WTh
『……あばよ、とっつあん!』
「待てぃ!ルパァ〜〜ン!!」壁際に追いやられたレリーフからショッカー大首領のおなじみの声が響いたところでウボ・サスラが戻ってきたようだ。

『……待たせたな』例によって邪神だか佐野氏だかよく分からない口調で切り出す。
『まず、今度の騒ぎは我々『旧き者』サイドから起こしたものではない。
 全てはあのシスの者どもの企みだ』
「ははぁ、では、貴方方は呼び起こされる事を」
『くどい様だが、そのような事を命じたりもしていなければ、望みもしていない。
 騒いでいるのは極一部の俗っ気の抜けない小物よ』
ウボ・サスラクラスになればガタノトーアやグラーキなどは小物扱いであった。

『という事でそこな少年、事態の沈静化の為、我からも力を貸そう。もそっと近寄れ』
358少年が近寄ると、ウボ・サスラを宿した佐野史郎が彼の手を取り、二人は目映い光に包まれ――――

645 :小さな大怪獣:2005/08/03(水) 12:01:28 ID:GYzr1WTh
一方その頃、アメリカにて。リドザウルスと金星人たちは睨み合っていた。

「ど、どうやってトマト達を……!」「スポンサーを呼びつけた」
「ぐ……奴らの弱点を上手く突きおって……だが、一匹で何が出来る!我々にはまだ……」
「一人ではない。二人……いや、三人か?」リドザウルスがそう言うと同時に金星人の一人が悶え苦しむ!
「な、どうした金星人B!」その足に噛み付いているのは……『吸血人間スネーク』の人間蛇デビッド!

「何だと!貴様のような若輩者が何故……何故、ヲタ・エネルギーを……!!」そう、蛇のデビッドの中に迸るエネルギーが金星人Bに致死性のダメージを与えているのだ。
「こんな僕でも、愛してくれる特ヲタがいれば強くなれるんだ!」
「だ、誰が貴様を愛するというのだ……」
「まず一人、この文章を書いている北国馬鹿一代」えっと、はい、確かにおバカなB級映画ですが好きですよ。

「分かるか、金星人たちよ。真に重要なのは『愛』なのだ……我等がファンを愛し、ファンも我らを愛するという……」

646 :北国馬鹿一代:2005/08/03(水) 12:02:47 ID:GYzr1WTh
……リタイアのはずが、まだ何とかなりそうなんで書いてみました。

正直に言えば、トマトも金星人も見ていませんが吸血人間スネークは見た事あるんですよ。

647 :名無しより愛をこめて:2005/08/03(水) 12:32:30 ID:RXLrQyl7
512規制が目前みたいだべ。
規制に引っ掛かってスレが自然消滅って可能性もないとは言えんから、ネタを一応晒しとくべ。

358少年に力を貸してるのは「ウルトラマンキングよりも遥かに古い、超古代のウルトラマン=旧神」。
名前の思案は「ノイ」。これは358少年のオリジナルの名前を逆にしたもので、同時にドイツ語の「NEU=新しい」の意味。
「ElderGod=古い神」が「ノイ=新しい」を名乗るのは逆説的で面白いかな?と…。
358少年との別れの会話は「年をとってもキミのこと忘れないよ。」という358少年に対し「体は年をとっても、心は若い新しいままでいるんだよ。」と、そんな展開を考えてござる。

衛星そのものの破壊方法は……、最初は怪獣による破壊を考えてござったが、今は「デルザー怪人たちの自爆」を第一候補に考えてござりもうす。
首領の命令を離れ、各自の判断として自爆を選択。
オトゥゥムにとって、それはどこかで予測していたできごとであった…ってな具合。
オトゥゥムそのものは星辰配置が崩れたためカイザーギドラに敗れもうす。


648 :つづき:2005/08/03(水) 12:33:52 ID:RXLrQyl7
衛星破壊はタッチの差で間に合わず、クトゥルーが復活して、昭和ゴジラと対峙。
しょっぱなで例の「1マイル」におよぶ巨体が出て来もうすが、これは全身でなく「手の先に過ぎない」(笑)。
ここでメフィストがプロヴィデンスの墓地から幻視者の墓石のかけらを持って到着。
クトゥルーと昭和は石のかけらの力で、同じ幻視を経験(描写が難しゅうござる)。
高い希望とうらはらの「貧困」と「病弱」という現実。
「彼」はやがて差別的思想を……。
「彼」の憎しみの果てに「巨大な火の玉(ビッグバンであり水爆の象徴)」が出現。
しかし、最後には醜い、唾棄すべきものとして考え出した邪神たちを好きになってしまった「彼」。
「彼らも人間だったのだ!」「どちらが高等でどちらが下等などということがあろうか?」
幻視者=ラヴクラフトの心の中でクトゥルーは水爆を、昭和はビッグバンを追体験。
ついにクトゥルーと昭和は「違いこそ数あれど、自分たちは似ている=仲間である」と認識するでござる。
神殿に戻ったクトゥルーを追って昭和も神殿の中に消え、ルルイエは太平洋に没しもうす。

ちなみに地球圏に到来しているはずのハスタァは何故か姿を現しもうさぬ。


649 :またつづき:2005/08/03(水) 12:36:04 ID:RXLrQyl7
最後にGP会場の屋上で、358少年は佐野史郎と対決。
スペクターや暗黒卿を影で操り、クトゥルー復活を画策する一方で、ハスタァも召喚させようとしていた無貌の神ナイアルラトホテップが史郎に降りてござる。
ちなみに無貌の神が暗躍した目的は「面白そうだったから」と、ただそれだけにござる。
358少年はウルトラマン・ノイに変身し、無貌の神と対決。
トトロ=ツァトッガと黄衣の王=ハスタァが358少年を助けて無貌の神の力を抑えたため闘いは互角になり、358少年が勝ちもうす。
*つまりハスタアはクトゥルーと闘うためでなく、無貌の神と対決するため地球圏にやって来たのでござる。
無貌の神は「楽しかったよ」と笑ってバイバイ。



650 :おしまい:2005/08/03(水) 12:40:43 ID:RXLrQyl7
基本的な考えは「他の生命を容認しない邪神をウルトラマンは封印した」ということにござる。
でも、ハスタァにとっての羊飼いのハイータや、ツァトッガ=トトロにとってのサツキとメイ、そしてクトゥルーにとっての昭和ゴジラのように、ビッグバン後の生命と心を通じた場合、それはもはや「邪」神ではないのでウルトラマンによる封印は自動失効するのでござる。
こうして封印が自由になったハスタアとツァトッガは、この世の破滅を臨まなかったんで、敢えてナイアルラトホテップと対立することを選んだのでござる。

そして、いまは傷だらけになった誇り高き「王」たち(アンギラスやカウラたちも)が居並ぶ中、ブラックキング対エレキングによるGP決勝が始まるのでござーーる!
512規制前に終わるでござろうか?


651 :キングシーサー対ペアモンスキング:2005/08/03(水) 17:03:18 ID:RXLrQyl7
キングシーサーが角を真下に落下する!
一種のシューティングスタープレスだ!
標的はペアモンスキングの背中!
だがペアモンスキングの二つの首が真上に伸び上がってきた!
(しまった!見破られてんのサー!?)
ペアモンスキングのキバが怪しく光った!
(起電してやがる!?まずいのサー!)
キングシーサーは一瞬体をひねりながら、片手で目の前に迫ったペアモンスキングの右の首を撥ね退ける。
そしてそのままペアモンスキングの巨体をかすめ背中から落下した。
ズンッ!(ぐっ!)
しかし、素早く体勢を立て直そうとするキングシーサーの上から、ペアモンスキングの前足二本が杭打ち機のように降って来た!
地面を転がってこれをよけるキングシーサー。
だが、こんどはペアモンスキングの後足が降って来た!

「逃がさないずらっ!」「踏むズラ、踏むズラ。踏んでやるズラ!」



652 :続・キングシーサー対ペアモンスキング:2005/08/03(水) 17:04:28 ID:RXLrQyl7
前足!後足!そしてまた前足!
ペアモンスキングの足が代わる代わる振り下ろされる。
そのあいだを、転げまわりながら身をかわすキングシーサー。
猛烈な振動で激しく舞い上がった土埃が、一瞬キングシーサーの動きを包み込んだ!
(いまサー!)
キングシーサーは直後に踏み降ろされたペアモンスキングの前足に飛びつくと、肩で押し込みながら両手で力いっぱい刈り取った!
巨体なので倒れ始めたときの速度は遅いが、倒れるエネルギーは大きい!
ずっっっっ……ずーーーーーーーん!
ペアモンスキングは山崩れのように横倒しに倒れていった。


653 :続々・キングシーサー対ペアモンスキング:2005/08/03(水) 17:05:42 ID:RXLrQyl7
「しまったずら!」「油断したズラ!」
ペアモンスキングは慌てて立ち上がろうとしたが、それより早くキングシーサーが相手の背中に飛び乗っていた。
後ろから両手ですばやくペアモンスキングの両首を引っ掴むと、手綱のように後ろに力いっぱい絞り上る!
「ぐうぅぅぅぅっ、くーーーるーーーしーーいーーずらーーっ!」「死にそうズラーーーーっ!」
ペアモンスキングの四つの目が、だんだん白目になってきた…。
落ちる寸前だっ!
「へへ、オマエが落ちたら、約束どおりションベンかけてやるのサー!」
だがこのキングシーサーの余計な一言が、ペアモンスキングの意識を現実に引き戻した!

「ションベンは…」「…イヤずらっ!」

ペアモンスキングは火事場のバカ力でキングシーサーを背に乗せたまま立ち上がると、そこから一気の前屈でキングシーサーを放り出した!


654 :続々々・キングシーサー対ペアモンスキング:2005/08/03(水) 17:06:48 ID:RXLrQyl7
ペアモンスキングは火事場のバカ力でキングシーサーを背に乗せたまま立ち上がると、そこから一気の前屈でキングシーサーを放り出した!
さっきと違い、こんどは頭から落ちた!
(…ぐ…ぐ…っ、首が詰まったのサー…)
「これで糞かけ決定ずらーーっ!」「キツイのお見舞いしてやるズラーっ!」
キングシーサーに雪崩かからんとしたペアモンスキングであったが、三歩も進めずにガクッと崩れ落ちてしまった。
さきほどの首締めのダメージが大きいのだ。
「……そこで大人しくしてるのサー。オレがションベン引っ掛けてやるからサー。」
四つん這いでにじり寄るキングシーサー!
「う、うるさいズずら!そっちこそそこで大人しくしてるずら。」「オレのホッカホカの糞で生き埋めにしてやるズラ。」
巨体を引き摺るように這い寄るペアモンスキング!

どちらも血と土埃の斑模様で飾られ、闘いの壮絶さを物語っている。
ただ、二匹の言葉の内容だけが、強烈に場違いだ。


655 :たのむから…:2005/08/03(水) 17:08:34 ID:RXLrQyl7
「661さん!二匹はなんて言ってるんですか?」
(……こいつ、怪獣が変なこと喋ってるときに限って尋いてくんなよ……。)
「…661さん?どうかしたんですか??」
「いや、あの、へへ、いやあ……。」
その時、まの悪いことにキングシーサーの言った「ションベン」という言葉が不意に耳に入って来てしまった。
「……しょん……(しまった!?)」
始末の悪いことに、658アナは661の微かな失策も見逃さなかった!
「しょん?しょんがどうしたんですか??661さん?」
「しょ!?しょんですか??あ、あははははは……。しょ、しょ、しょー………………しょ、しょ、しょじょじ♪しょうじょう寺の庭は(泣)♪」
「つっ、つっ月夜だ♪……って、661さん。ふざけないでください。なんで怪獣が童謡歌うんですか!」
言葉は茶化しているが、658アナの顔は明らかに怒っている。

(た、頼むから、マトモなこと喋ってくれーーー)
天に祈りを捧げたくなってきた、661であった。


656 :結果…:2005/08/03(水) 17:21:17 ID:RXLrQyl7
キングシーサーとペアモンスキングの対決はその後15分以上続いた。
言葉が判らないぶんには、ダイナミックで迫力満点の怪獣対決だったので観客は大満足だったようだ。
しかし、会話はほとんどが「ションベン」と「糞」に終始してしまい、661はマトモに通訳させてもらえず針の筵に座らされた続けた。

(……知らないほうが、無知なほうが良い事もあるんだ……)

そう思い知らされた661であった。

「名前に『キング』のつく怪獣GP」リザーブマッチ
「キングシーサー対ペアモンスキング」
チョークスリーパーで締め落としてキングシーサーの勝ち。


…なお勝者は疲労のため、試合後ションベンをするどころではなかったことを、付け加えておくとしよう。


657 :タイラント優勢:2005/08/03(水) 21:41:07 ID:MzTq4VhS
>476より

「ぎげえええっ!」
悲鳴をあげ、ブラックギラスが吹き飛んだ。タイラントがレッドギラスを殴り倒すと同時に
尾の一撃を放ったのだ。
棘付き鉄球で頭を殴られたレッドギラスも昏倒しており、再びギラススピンを行える状態ではない。
「セブンを倒したというから、どれだけの実力かと思えば・・・もういい、グランドキングの相手をするほうがマシだ」
「なんだと!?」
激昂するブラックギラスだが、内心自分たちが負ける可能性が高い事を悟っていた。
光線技はベムスターの腹に食われるし、レッドキングの足による蹴りは破壊力が凄まじい。
そのうえ超獣達の力も持っているとなると、分が悪すぎる。


658 :レッドギラスの叫び:2005/08/03(水) 21:42:07 ID:MzTq4VhS
ブラックギラスが早くタイラントに去って欲しいと思っている一方・・・
「馬鹿にするなよ、このゴチャマゼ怪獣!」
いまだ痛みが続く頭部を押さえながら、レッドギラスが立ち上がった。
「ゴチャマゼ?貴様、俺をゴチャマゼだと?」
「そうじゃないかっ!もっと言ってやる、お前にはオリジナリティってもんがないんだよ!」
「オリジナリティが無いだと・・・?」
只でさえ凄まじいタイラントの殺気が更に上がった事を察知したブラックギラスは弟に
やめろと強く念じたが、全く通じていないらしくレッドギラスは話し続けた。
「俺の言ってる事に間違いがあるか?いろんな怪獣の寄せ集めだろ?」


659 :兄弟喧嘩:2005/08/03(水) 21:42:56 ID:MzTq4VhS
「でも強いし、インパクトあるし・・・」
そう言ったのはブラックギラスだ。
「兄ちゃん、少し黙っていてくれよ!今俺はタイラントと話をしているんだ!」
「うるさい、だいたいな、お前が馬鹿なせいで何時も俺は・・・」
「はあ?また悪いのは俺か!?自分だけ賢いような顔しやがって!ふざけんなーっ!」
言うなりレッドギラスはブラックギラスに飛び掛った。ブラックギラスも咆哮を上げて迎え撃つ。
争い始めた二大怪獣を前に、タイラントは止めるべきか、まとめて攻撃するか迷い始めたが、
廊下の奥からミエゴンがダッシュで駆け戻ってくるのに気づいた。
何故か背中には氷付けになったモットクレロンを背負っている。
「ミエゴン、どうしたんだ?」
「ちょっとやばい相手が出てきたので、一旦撤退してきました!」
「やばい相手って・・・」
「おやまあ、怪獣と言うから獰猛な生き物かと思えば、随分情けないですねぇ」
声と共に、ミエゴンの後ろから銀色の猛吹雪が追いかけてきた!


660 :赤い眼:2005/08/03(水) 21:43:47 ID:MzTq4VhS
「何だ、手前!」
ギラス兄弟とは比べ物にならない邪気と力を感じ、身構えるタイラント。
ギラス兄弟もなにがおきたのかさっぱり分からないという顔で喧嘩をやめている。
「こいつはイタカ。グランドキングに味方をしている邪神です」
「グランドキングの味方をしてる邪神?」
吹雪の中から、赤い眼が輝いた。
「左様でございます。あなた方には申し訳ありませんが、そちらのご友人と同じ目にあっていただきますよ」
言うなり、吹雪がいくつもの竜巻と化しタイラントたちへ襲い掛かってきた!


661 :敵前逃亡者、帰還:2005/08/03(水) 21:44:30 ID:MzTq4VhS
「すいませーん、誰かいないっスかぁ」
こそこそと動きながら呼びかけるのは、スタッフを前に敵前逃走をしたムカデンダーだった。
あれからビヤーキーに追い回され町中を逃げ回っていたのだが、とうとう一匹でいる事が不安になり
仲間の姿を求めてグランドキングのアジトまでやって来たのだ。
「やっぱぁ、皆中に入っちゃったんだよ」
そう言うのは暴走グロストに氷付けにされていたところをムカデンダーに解答され、蘇生したベロンだった。
「やっぱり中っスかねぇ」
「正面から入るぅ?」
その時、正面玄関の中から凄まじい爆発音と怪獣の咆哮が聞こえてきた。
「やっぱり、裏口を探すっス」
そう言うとムカデンダーはベロンを連れ、こそこそと裏口を探し始めた。


662 :作戦ターイム!:2005/08/03(水) 21:45:32 ID:MzTq4VhS
「グランレーザー、発射・・・」
グランドキングに押さえ込まれ、絶体絶命のアストロモンス!
「させるかぁ!」
言うなりムルロアはグランドキングの顔に溶解液を吹きつけた!
たまらず咆哮を上げ、飛びのくグランドキング。
「いてて、いてててて、やりやがったな、ムルロアァ!」
言ってる割にグランドキングのダメージはさほど大きくないらしい。
驚かせたぐらいの効果しかないのだろう。
「嫌になるほどのタフさだな」
立ち上がったアストロモンスの呟きに、エンマーゴが答える。
「ウルトラ兄弟の一斉攻撃を受けてもピンピンしてたほどだからな」
「どうします?」
「ウム・・・こうなったら・・・グランドキング!」
「何だよ!」
「作戦ターイム!」


663 :時間稼ぎ:2005/08/03(水) 21:46:10 ID:MzTq4VhS
グランドキングは怒り出すかと思ったが、あっさりと作戦タイムを認めた。
その間にエンマーゴ達は輪になって会議を始める。
「どうする?」
「どうするったって・・・普通闘いの最中にタイムなんてとらないと思うんだがな」
もっともな意見を口にしたアストロモンス。
「まあ待て、我らの目的は召喚陣の破壊。今シェルターとロードラが行っているのだ」
「それが目的だったっけ?」
顔を見合わせるバードンとムルロア。
「シェルター達の時間稼ぎを我々は行うのだ。良いな!」


664 :人(?)選ミス:2005/08/03(水) 21:47:19 ID:MzTq4VhS
一方、パーティ会場内ではシェルターとロードラがグア兵を相手に暴れまわっていた。
「後から後から、キリが無いね本当に!」
言いながら火炎を吐くシェルター。炎に怯んだグア兵たちを怪力で投げ飛ばす。
召喚陣は目の前にあるのだが、なかなか破壊できないのはテーブルに並べられた豪華な料理をツマミ食いしているからだった。
「この串焼き美味いや、胡椒が効いてるし」
「そっちのワインとって。サーモンマリネ美味い」
完全なエンマーゴの人(?)選ミスである。だが、少しずつ、少しずつ召喚陣に近づいているところを見ると、
一応自分たちが何をしなくてはならないのかは分かっているらしいが、まだまだ召喚陣までは遠かった。


665 :ゾン・メザマレックの運命:2005/08/04(木) 08:01:27 ID:pcjSvw1y
358少年が近寄ると、ウボ・サスラを宿した佐野史郎が彼の手を取り、二人は目映い光に包まれ――――。

……
気がつくと少年は奇妙な光景の中を飛びぬけていた。
特急列車の車窓のように景色が猛スピードで飛び去っていく。
最初に目に付いたのは、ちょんまげを結った人の姿だった。
(あれ?江戸時代??)
ちょんまげ結いの姿はアッというまに消え去り、流れる景色の一部に成り果てた。
次に目に止まったのは西洋の風景だ。
薄暗い部屋の中、光は窓から差し込む月光と木製の案の上に置かれた蝋燭だけ…。
床には薄汚いボロ布に覆われたモノが、長々と横たえられている。
少年は図書室で読んだ黒死病を思い出し、背筋が寒くなった。

(358くん!危ない!逃げるんだ!!)

心の中で「誰が」が叫んだような気がした。
しかし358少年には、それが誰だったか思い出せなくなってしまっていた。


666 :闇のカーニバル:2005/08/04(木) 08:11:24 ID:pcjSvw1y
景色の飛び去る速度はどんどん速くなり……。
やがて夥しく様々な形の「死」が駆け抜けた後、景色はついに「人間の時代」から飛び出した。

雪と氷に包まれた世界。氷原をケモノの革で身を包んだ蛮人が越えて行く…。

やがて蛮人たちの姿は、枯れたサバンナを棒切れを手に走り回る猿人にとって代わられた。

(すごい!すごい!本で見たのと同じだ!!………でも…、「本」って何だろう…?)

そのとき初めて、少年は「自分は誰だ?」という問いに答えられなくなっているなっている自分に気がついた。
想像を絶する恐怖が押し寄せる。
黒い観覧車、ゾン・メザマレックの水晶球……。
358少年を乗せ疾駆するジェットコースター!
そしてその行き着く先は!?
……
絶対的な破滅なのだ!

667 :名無しより愛をこめて:2005/08/04(木) 08:23:06 ID:pcjSvw1y
もとネタ暴露ターイム!にござる。

「ゾンメザマレックの水晶球」
クラーク・アシュトン・スミス作。ウボ・サトゥラが初登場した作品。
原初の地球でウボ・サトゥラが守るという「神々の秘密を記した石版」を読まんと、時間遡行の魔法に身を投じた魔道師ゾン・メザマレックの運命は!?

「闇のカーニバル」
レイ・ブラッドベリ作の短編集。
その中の「黒い観覧車」がもとネタ。
回転させる方向によって乗った者を年寄りにも子供にも変えられる「魔法の観覧車」の黒い童話。

あまりベタなパクリで、後ろめたくござるんでカミングアウトしもうした。

668 :北国馬鹿一代:2005/08/04(木) 08:35:09 ID:HgcLp1Lx
>667
いやいやぐっじょぶで御座る。割と水晶球を念頭において書きましたから。

669 :ただ恐怖だけ:2005/08/04(木) 12:31:32 ID:pcjSvw1y
景色の流れる速さはもう目にも止まらぬほどになってきた。
もう何も見えない。
何も見えない。
感じるのはただ「恐怖」だけ!
358少年は心の中で必死に助けをもとめ叫んだ。

(たすけて、たすけて、たすけて……)

しかし、そう言っているまにも、少年の頭の中から様々な情報が抜け落ちていく。
ついには助けを求める言葉にも綻びが生じはじめた。

(……たすけて、たすけけ、たてすけ、たすすけ、たぁ、たぁ………。)

目の前に忘却が降り積む暗黒の洞窟が、カイの洞窟がひろがる!
そしてその前にニヤニヤ笑いながら立っているのは……!?

がくんっ!!

絶望に塗りたくられた恐怖を目前に、358少年は大きな力で後ろに引き戻された。


670 :助かった…:2005/08/04(木) 12:33:08 ID:pcjSvw1y
「おお、目を開いたぞ!」
「ワタシが判るかな?358くん??」
358少年が眼を開くと、上から宇宙の帝王ゴアやミスターKたちが覗き込んでいた。
「……ぼく……いったいどうしたの?」
ミスターKがホットミルクのカップを差し出しながら答えてくれた。
「さあ、まずこれを飲むんだ。………佐野史郎くんの手をとって…そのあと光に飲まれて……、その光の中から黒猫さんがキミを引き摺り出したんだよ。」


671 :時間遡行術:2005/08/04(木) 15:05:24 ID:pcjSvw1y
「黒猫さんがボクを助けてくれたんだね。」
首を左右に黒猫の姿を捜すと、作戦室の片隅でツバサ大僧正やイグアナ母娘たちに囲まれている姿を見つけた。
「黒猫さん!」
助けてもらったお礼を言おうと、不意に黒猫に駆け寄ったときだった。
何気ない素振り黒い衣の下に引っ込めた黒猫の手に、358少年は気がついてしまったのだ。
「!その手は!?!?」
「………やれやれ、感のいい子だな。気づかれたか。」
黒猫は衣の下から手を出してみせた。
なんと、黒猫の手は枯れ木のようにボロボロになっている!
「あの佐野とかいう人間に憑いたヤツは時間遡行の魔法を使ったんだ。どんなに無敵の存在であっても、自分が誕生した時間を越えて存在を続けることはできない。
だから時間遡行の魔法を使うときは、逆行する時間の流れに流されないように防御魔法も一緒に使うんだよ。
だが、あの佐野史郎と名乗る人物は、無防備のままで時間遡行を発動したんだ。」


672 ::2005/08/04(木) 15:07:11 ID:pcjSvw1y
358少年はここで初めて、自分が見た光景の意味を知った。
「ボク…あの中でもう少しで消えちゃいそうだったんだ。」
「危ないところだった。ヤツが不用意に『ウボ・サスラ』という時間遡行を連想させる名を出さなかったら、ワシも気がつかなかっただろう。
それにキミを守っている不思議な力が無かったら、ワシの助けも完全に手遅れになっていたであろう。危なかった。本当に危なかった。」
「……ボクを助けるために、そんな手になっちゃったんだね。」
358少年はミイラのようになった黒猫の手にそっと自分の手を重ると、その黒い瞳から輝く涙がはらはらと流れ落ちた。
「泣くことはないよ。ワシは妖怪だからこの手だってなんとかできる。でもキミが塵になってしまったら……、ほらご覧。」
黒猫は優しく358少年を促し、作戦室の中を見渡させた。
「…キミが塵になったら、この中でどれだけの者が泣くと思うかい?」
部屋中の「悪の帝王」たちが、少年に向け、会釈したり指でVサインを作ったりしている……。

それを見た途端358少年は、まるで赤ん坊に戻ったように泣き出してしまっていた。


673 :まえふり:2005/08/04(木) 15:08:49 ID:pcjSvw1y
同じころ、B級モンスターバリアーを攻めあぐねるアメリカ・ヒーロー軍団の前に、とんでもない軍勢が姿を現していた。

674 :吸血鬼の軍団:2005/08/04(木) 17:07:43 ID:pcjSvw1y
夕陽が沈み闇が辺りを漆黒に染め上げたころ、その軍団は音もなく現れた。
全身を黒衣に包んだその姿は一瞬忍者を思わせるが、その紅に燃える瞳と白く輝くキバが、彼らが忍者ではないことを証明している。
そう、彼そして彼女らはみな吸血鬼なのだ。

老若男女、さまざまな吸血鬼たちが アメリカ・ヒーロー軍団を取り囲むように、いつのまにか着陣していた。
その陣頭に立つはルゴシ=ドラキュラとジョージ・ハミルトン=ドラキュラ(「ドラキュラ都へいく」)フランク・ランジェラ=ドラキュラ(「吸血鬼ドラキュラ」)、ゲイリー・オールドマン=ドラキュラ(「ドラキュラ」)。
そしてクロロック伯爵(「ロマン・ポランスキーの吸血鬼」)とレスタト(「インタビュー・ウィズ、バンパイヤ」)、女吸血鬼カーミラ(「血と薔薇」)。
なんという錚錚たる顔ぶれであろうか!
だが、驚きはそれで終りではなかった。
吸血鬼軍団の中央が真っ二つに割れ、その間から想像だにしなかった人物が現れたので

675 :前のレス、最後の「ある。」が抜けておりもうす…。:2005/08/04(木) 17:09:26 ID:pcjSvw1y
吸血鬼軍団の中から現れたのは、途方もない老人であった。頭はツルツルに禿げ上がり、耳は尖って指には蜘蛛の脚のように細く長いツメが生えている。伝説の吸血鬼、ノスフェラトゥだ!
そして、長老吸血鬼の両脇にはべるは2人の美女!
一方は限りなく全裸に近い装束の白人美女バンパイア・ガール(「スペース・ヴァンパイア」のマチルダ・メイ)。
反対側は、ギリギリ全裸ではない装束の黒人美女アカーシャ(「クイーン・オブ・ヴァンパイア」のアリーヤ)。
2人の美女の細い腰に両手を回し、老いた吸血鬼がひょこひょこやって来る姿は、どこかユーモラスであった。

もっとも、それを見て笑ったヒーローは一人もいなかったのであるが…。



676 :バリアーを…:2005/08/04(木) 17:10:47 ID:pcjSvw1y
アカーシャとマチルダが左右に100万ボルトの眼差しを振りきながら、ノスフェラトゥはヒーローたちのあいだに割って入っていった。
だいたいにおいて、アメリカのヒーローに、先手必勝で女性を殴れるようなヤツはいない。
たとえ相手が女吸血鬼であってもだ。
そうしてノスフェラトゥたち三人はなんの抵抗も受けないまま、ヒーロー軍団の中を通り抜けてしまった。
あとは、例の「B級モンスター・バリアー」があるだけである。
だが、バリアーの存在に気づかないのか、ノスフェラトゥたちの足の運びは止らない。
「……ご老人!そこにはバリアーが!」
お節介な誰かがそういった時には、ノスフェラトゥはB級モンスターバリアーをも通りぬけてしまっていた。


677 :老吸血鬼、かく語りき:2005/08/04(木) 17:12:31 ID:pcjSvw1y
「アメリカの若きヒーローたちよ。この老人の話しに暫し耳傾けてはくれぬか?老人ゆえに、ちいと長いかもしれぬがのう。
古い古い物語、昔々の物語じゃ。」
B級モンスターバリアのちょうど境界の位置で、ノスフェラトゥは話し始めた。
「特撮の誕生は、映画そのものの誕生と殆ど同じであった。ちゃんとした俳優も監督もいない時代に、劇映画など撮れるはずも無いからな。
それで初期の撮影者たちは、『膝の上の美女が一瞬で古女房と入れ替わる』なんてシロモノを撮って上映しておったのじゃ。」
いつのまにか吸血鬼たちばかりでなく、ヒーローたちも静かにノスフェラトゥの昔語りに耳を傾けるようになっていた。



678 :続・老吸血鬼、かく語りき:2005/08/04(木) 17:13:44 ID:pcjSvw1y
「『下品なキワモノ』、それが昔の映画に張られたレッテルじゃった。」
ノスフェラトゥは遠い目線で語りつづけた。
「我が祖国ドイツでは、芸術であった『舞台劇』が映画を敵視したので、演劇関係のギルドは舞台俳優が映画に出演することを禁じてしまった。キワモノの筋と素人同然の芝居……、どう考えてもゴミしか撮れそうにないのう。」
老吸血鬼は懐かしそうに笑って話をつづけた。
「……それでも映画人は夢を捨てず、ひとつひとつ、現状を跳ね返していったのじゃ。」



679 :老吸血鬼、まだ語りき:2005/08/04(木) 17:18:57 ID:pcjSvw1y
「……事態はアメリカでも変わらなかったようじゃ。ハースト系の新聞はことあるごとにハリウッドを堕落の温床と攻撃しておった。たしかに、堕落した者はおったようじゃな。でも、それだけだったらアメリカの映画産業が、これほど発展するはずはあるまい?」
こんどはヒーローたち一人一人の顔を覗き込みながら、ノスフェラトゥの熱弁は続いていた。
「さて、ここまで話してきたが……。オマエたち、ワシが何を言いたいのか、判ったかの?」
ヒーローたちの中から声がした。
「………判っている…と、思います。でもアナタの口から話していただけませんか?」
ノスフェラトゥは頷いた。
「よかろう…。」


680 :老吸血鬼、まだjまだ語りき:2005/08/04(木) 17:20:09 ID:pcjSvw1y
「そのスタートにおいて、映画はすべてB級どころかZ級じゃった。そしてそのZ級だった映画を支えてきたのが特撮だったのじゃ!」
ヒーローと吸血鬼は、無言のままノスフェラトゥの話しを拝聴していた。
そして実は、B級モンスターバリアーの向こうでも……。
「A級もB級も関係無い!もとはすべてZ級じゃ。されど、ここまでに成長した映画を支えたのは、我ら特撮じゃぞ!
その誇りを忘れ、AだBだと争そうのは滑稽の極みじゃ!」
ヒーローたちの中でカチャッという金属音がした。
誰かが武器を取り落としたようだ。
(わかってくれたか…)そう思った途端、ノスフェラトゥの肩から力が抜けた。


681 :老吸血鬼、やっと語り終りき:2005/08/04(木) 17:21:16 ID:pcjSvw1y
「……B級モンスターバリアーの正体を明かそう。バリアーがA級モンスターを排除するのではないのじゃ。
自らをA級だと思う奢った心が、バリアーに入ることを拒絶するのじゃよ。
心を平にするのじゃ。差別は敵。奢りこそ悪なのじゃ。」
そう言いながら老吸血鬼は両手をアカーシャとマチルダのおっぱいの上に移動させた。
「…このワシのように黒人の女の子とも、白刃の女の子とも、みーんな仲良くすればいいんじゃよ。」
そして、アカーシャとマチルダは自分たちの胸の上から、老吸血鬼の手をパチリとはたき落とした。

こんどは皆笑った。
ヒーローも吸血鬼も。
そして、次々にB級モンスターバリアーを越えていった。
もっとも、バリアーの向こうにいるのは「仲間」ばかりで、闘うべき「敵」は一人も残っていなかった。



682 :衛星破壊作戦:2005/08/05(金) 12:12:56 ID:w2qKYfCx
スターデストロイヤーから雨あられとビームが放たれる。
しかし宇宙空間には身を隠す場所などあるはずが……、いや!ひとつだけある!
比較的撃たれ弱い まぼろし怪獣ゴースラが悲鳴をあげたとき、ベムラーはテレパシー通信の封鎖を解除して号令した。

(衛星とその周囲の結界を盾にしろ!)

ベムラー以下の宇宙怪獣軍団は人工衛星のうしろの位置に滑り込んだ。
(ふう、これで一息つけるぜ…)とドラコ。
(真空の宇宙で「一息」つけるのか?)と混ぜっ返したのはガラキングだ。
そのとき、年少のムーンサンダーJrが冷静な調子でテレパシー発信してきた。
(悪いけど無駄口叩いてる時間は無さそうですよ…。ほら。)
ムーンサンダーJrが指さす彼方から、怪獣ゾイガーの群れが殺到して来つつあったのだ。



683 :ベムラーの読み:2005/08/05(金) 12:14:06 ID:w2qKYfCx
(ゾ、ゾイガーどもだ!GK艦隊の方面から引き返して来やがったな!)
ひきつったような調子でドラコのテレパシーが放たれた。
(けどこりゃチャンスだぜ。ゾイガーと乱戦になったら今度こそ戦艦は主砲を使かえねえだろ?)
だが、ベムラーの読みは冷徹だ。
(……楽観は禁物だぞ。オレはゾイガーのことなんぞお構いなしに主砲を使ってくると見た。オレたちは衛星の影から出ずにゾイガーを迎え撃つ!いいな!)



684 :小型宇宙艇:2005/08/05(金) 12:15:27 ID:w2qKYfCx
一方おなじとき…。
「…いいか、衛星の後ろから怪獣どもが飛び出したら狙い撃ちせよとの、皇帝陛下のご命令だ。」
スターデストロイヤーの艦橋では艦長から冷酷な命令が下されていた。
裏を返せば、「ゾイガーなど捨石だからどうでもよい」ということである。
スターデストロイヤー艦隊は、精密射撃に備え索敵レーダーを総動員して衛星周囲を集中監視下に置いた。
だがそのために、スターデストロイヤーの背後は全くの死角になってしまった。
そして、小型宇宙艇のグループが接近しているのに全く気がつかなかったのである。


685 :名無しより愛をこめて:2005/08/05(金) 20:16:40 ID:UAiYkyVR
こんどはオタクの差別に立ち向かう話キボンヌ!!!

686 :北国馬鹿一代:2005/08/06(土) 00:59:57 ID:nGOqD+E/
今の流れとちょっと離れるけど……

エレキングって画面上でも確かに強いんだよね。
強豪ウルトラセブンにエメリウム光線とアイスラッガー両方使わせるくらい。

そんなエレキングの一族に手傷を負わせたフルハシ隊長も凄いっちゃあ凄い。

687 :ギラス兄弟敗北:2005/08/07(日) 23:00:37 ID:7Ctka4Ee
極低温の竜巻は床を、壁を凍りつかせながら怪獣達に襲いかかってきた。
「弟、ギラススピンだ!」
「あいよ、兄ちゃん!」
ギラス兄弟は互いに組み合い、高速で回転を始めた。そこへ竜巻が襲い掛かる。
ギラススピンによって竜巻は弾かれるかと思ったが・・・
「残念至極、あなた方の力は少し足りなかったようですな」
勝ち誇るイタカ。ギラス兄弟はギラススピンの構えのまま、凍り付いてしまっていた。


688 :GKの部屋の中:2005/08/07(日) 23:01:14 ID:7Ctka4Ee
「ミエゴンさーん、誰かいないっスかー」
「大声出すと、敵が来ると思うよぉ」
裏口から忍び込んだムカデンダーとベロン。今二匹は廊下を探索中だった。
「やっぱり、逃げるんじゃなかったっスねぇ」
「グロスト、どこ行ったんだろ」
ベロンを氷付けにしたグロストは現在行方不明のままだった。
二匹は廊下の奥から聞こえてくる咆哮、激突音を前に、これ以上進むかどうか迷っていたが、
完全に凍りついたままの区域にたどり着いた。
ムカデンダーの火炎で氷を溶かすと、グランドキングの部屋が現れる。
「グランドキングの部屋っスかねえ」
「へえ?あれ、何?」
部屋を覗き込むムカデンダーたち。
部屋の中央には、祭壇と召喚陣のようなものが設置されていた。


689 :またも裏切るFWガイガン:2005/08/07(日) 23:02:54 ID:7Ctka4Ee
「助太刀だ、助太刀だ、俺がゴジラを倒し須ために助太刀だ・・・」
念仏のように呟きを繰り返しながら猛スピードで島へ飛ぶヘドラ。
その後を追いかけるのはFWガイガン、メガロ、バランの三匹である。
海上からはエビラが背中にクモンガを乗せて猛スピードで追いかける!
「ガイガン、光線を撃て!」
メガロが命じるが、FWガイガンは無視したまま飛び続けている。
「おい、聴いているのか・・・うわあっ!?」
エビラが顔を上げると、FWガイガンが鎖鎌をメガロの首に巻きつけ、鉤爪で叩き落したところだった。
「こうなりゃヘドラを止めるのはFWガイガン様だけだ!貴様らに手柄を分けてたまるかっ!」


690 :FWガイガン対ヘドラ:2005/08/07(日) 23:04:11 ID:7Ctka4Ee
バランスを崩し海へ落下するメガロを慌ててバランが助けに向かう。その間にFWガイガンは
ヘドラを追いかけ、スピードを更に上げた。もう島は目の前だ。
軟体怪獣であるヘドラを相手にするのはFWガイガンの装備では分が悪い。
だが、ヘドラには核があるはずなのだ。そこを一撃すれば勝機は十分にある!
自分はガイガンだ、負ける筈が無い。そりゃ、GFWでは負けたが、あれはきっと
統制官のせいだ。自分の力不足のせいじゃない。
「ギガリューム・クラスター!」
赤紫色の拡散光線が発射され、ヘドラを包み込む。爆発を起こし、ヘドラは回転しながら
島へと落下していった。


691 :一撃:2005/08/07(日) 23:04:52 ID:7Ctka4Ee
島へ落下したヘドラは、すぐさま飛行形態を解除し立ち上がった。
「邪神殿、公害怪獣ヘドラ、助太刀を・・・」
島の大地を抉り取りながらFWガイガンが着陸すると同時にギガリューム・クラスターを放つ。
ヘドラはタフだが動きが鈍く、攻撃をマトモに喰らいよろめいた。
「なーにが助太刀だ、バカ野郎め!このチェーンソーの錆にしてやらぁ!」
言うなりFWガイガンは鉤爪からチェーンソーへモードチェンジを行い、ヘドラに向かって突撃する。
ヘドラはヘドロ弾を発射するが、光線によってことごとく撃墜される。
そして、すれ違いざまFWガイガンのチェーンソーがヘドラの頭部を切り裂いた!


692 :縮むヘドラ:2005/08/07(日) 23:05:39 ID:7Ctka4Ee
「ぐぎゃああああっ!」
切り裂かれた箇所からあふれ出るドロを撒き散らしながら暴れるヘドラ。どんどん背丈が縮んでゆく。
攻撃を終えたFWガイガンは毎度の決めポーズを決めると、全く溶けていないチェーンソーを振りかざした。
「どうだ、X星人の科学力は!お前がゴジラに手を出す、それを俺様が止める、そして世間は俺様をヒーローとして持ち上げる!完璧だ!」
今までの行動からそう上手くいく訳ないのだが、FWガイガンの考えはそこまで及ばなかった。
再び向かってくるかに思えたヘドラだが、急に戸惑った表情を見せると、周囲を見回し始めた。
すでに背丈は平成ゴジラと同じくらいまで縮んでいた。


693 :間抜け!:2005/08/07(日) 23:06:37 ID:7Ctka4Ee
「おい、俺様の話を聞いてたのかよ」
「ちょっと待って・・・邪神殿はどこだ?」
あたふたし始めたヘドラを見たFWガイガンは笑い出した。
「アハハハハ、お前馬鹿だな。もう邪神は倒されたんだよ!ゴジラが倒したのさ!」
「嘘だ!」
「嘘じゃないよ、間抜け!お前の負けだ!」
言うなりFWガイガンはフルパワーの拡散光線を発射した。
それを避けもせず、真正面から受けたヘドラは大爆発を起こした。周囲に大量のヘドロが飛び散る。
だが、ヘドラは身長二十メートルほどの姿でまだ立っていた。
「嘘だ・・・」
そう言うと、ヘドラはそのまま倒れ、動かなくなった。そして、残ったのはFWガイガン。
彼は勝ち誇った表情で決めポーズを見せたが、すぐに大事な事を思い出した。
「・・・あ・・・ヘドラ倒したら、ゴジラに襲いかかる奴がいないじゃねえか!」


694 :名前にキングが入っている怪獣GP決勝戦:2005/08/08(月) 08:03:57 ID:kvlHU3FJ
「前スレ271から始まった『名前にキングが入っている怪獣GP』も、
 残すところ1試合となりました。実況を担当させて頂きます658(本人)です。」
「解説の661(本人)です。よろしくお願いします。」
「さて、途中キングザイガー選手の行方不明というアクシデントもありましたが、何があったんでしょうか?」
「怪獣たちはなにやらあわただしくしていたようですが、人智の及ばぬ何かがあったのでしょう。」
「そうですか。では決勝戦の見所についてはどう見られますでしょうか。」
「組んでブラックキング、離れてエレキングでしょう。エレキング選手も格闘戦は得意とは言え、
 レッドキング相手に力負けしていたことからして、それを上回るパワーファイター相手では苦しいでしょう。
 一方のブラックキング選手はこれといった飛び道具はなく遠距離での決め手にかけます。
 鉄壁といっていいディフェンス力があるとはいえ、相手は3分間でいなくなるわけではないですから。」
「相変わらず月並みな解説ですね。」
「知識薄いですから。」
「それでは両選手とも用意が整ったようです。」

695 :名前にキングが入っている怪獣GP決勝戦:2005/08/08(月) 08:04:42 ID:kvlHU3FJ
「開け放たれたゲートから現れたナックル親衛隊、その隊列の中ほどに一際高くそびえる黒き巨獣、
 青コーナーよりブラックキング選手の入場です!
 隊列の先頭に掲げられた黒字に真紅で染め抜かれた1文字は、ナックル語で『拳』を表すそうですが、
 その拳で1回戦の相手フライトキングを一蹴、2回戦ではキングザイガーが行方不明となったため、
 急遽繰り上がったアイアンキングを瞬殺、そして準決勝ではジャンボキングとの対戦を制しました。
 まさに磐石、余裕すら感じさせる戦いぶりは『ウルトラマンを倒した男』の称号を感じさせるものでした。
 そして、隊列の殿を行く2本角の兜にマントを翻したその姿は、総帥ナックルキングだ。
 しかし、あのプライドの高いナックルキングがよく青コーナー、要は各下扱いを飲みましたね。」
「いえ、これはナックル星人サイドの申し入れだそうです。相手はウルトラ怪獣では重鎮中の重鎮。
 先達に礼を尽くすのは拳法家としてのたしなみだそうです。」
「なるほど、細かいところにこだわるのもナックル星人らしいのかもしれません。」
「あるいはおだてておいて油断を誘おうという、お得意の心理作戦でしょうか。」
「続きまして、赤コーナーサイドからエレキング選手の入場です!
 ・・・・が、なかなか出てきませんね・・・・・」
「それより上空の雲行きが怪しくなってきたような・・・・・」

  ゴ   ロ   ゴ   ロ   ド   ッ   カ   ー   ン  !!

696 :名前にキングが入っている怪獣GP決勝戦:2005/08/08(月) 08:05:25 ID:kvlHU3FJ
「うわぁっ!入場ゲートに落雷! おおっ、その閃光の中からエレキング出現!」
「この辺の無駄に格好を付けるのが江戸っ子たる所以でしょうか。」
「でしょうねぇ。おや、エレキングが2頭?これは先日デビューした3代目でしょうか。」
「いえ、平成版に登場の2代目ようですね。」
「準決勝のときにいた3代目はどうしたんでしょうか。」
「さあ?」
「役に立たない解説をありがとうございました。え〜あとに続くセコンド陣は、
 お馴染みムーンサンダーとルナチクスの熊さん八つぁんコンビ。生後間もない曾孫さんまでいますね。」
「重々しいブラックキングサイドとは好対照な家庭的ムードですね。」
「そうですね。しかしここまでの戦績はといいますと、このオチャラケたムードに反した凄いものです。
 1回戦ではキングコング、2回戦はレッドキング、準決勝ではキングギドラ、
 そうそうたる相手との激闘を制して勝ち上がってきました。
 さあ、そして、リング中央でにらみ合った両者ですが、こうして見ますとその容姿も好対照ですね。
 共に正統派二足歩行怪獣ですが、ブラックキングは岩の塊のような漆黒の肌にはじけんばかりの筋肉、
 爛々と輝く目と頭頂にそびえる1本角、存在そのものが肉体派である事を誇示しています。
 一方のエレキングは白を基調として黒いライン、スレンダーボディの伊達男、
 全くのポーカーフェイスには目にも見える2本角がクルクルと回り、異形の者らしい美を放ちます。」
「両者主に怪獣史にその名を残す名怪獣だけあって、立っているだけで画になります。」
「本当ですね。これが動き出すとなると、考えてだけでワクワクしてきます。
 そして、いよいよその時がやってきました。両勇がそれぞれのコーナーに分かれて、
 共に静かなたたずまい。さあ、そして、今運命のゴング!決戦の火蓋が気って落とされたぁっ!!」

オチャラケはここまでね。なるべく重厚さを心がけるつもり。

697 :ゾイガー来襲!:2005/08/08(月) 08:53:10 ID:6JLw8pbh
破壊目標である衛星を盾にスターデストロイヤーの攻撃を避けるベムラーたちに、その10倍以上の数のゾイガーが強襲してきた。
(バリアーをなんとかできないと全滅だぞ!)ドラコのテレパシーが飛んだ。
ベムラーも怪獣の姿になると同時に、突っ込んで来たゾイガーにシッポで一撃食らわせてから応えた。
(現有勢力でゾイガーを防ぎながらバリアーを破壊するのはムリだ!ベムスターたちの援軍が来るまでなんとか持ちこたえろ!)
(がああああっ!)
姿が見えないゴースラがゾイガーの背後から襲い掛かって一匹仕留めた。
(ベムスター、ほんとに来るのかよ!?)
そう言いながらドラコも両手の鎌で応戦する。
ベムラーも熱線で二匹目のゾイガーを撃ち落した。
だが、その背後から最初にシッボで一撃したゾイガーが飛び掛ってきた!


698 :ムーンサンダーJr飛ぶ!:2005/08/08(月) 08:55:04 ID:6JLw8pbh
打ち倒しても打ち倒しても、底無しの闘志で襲い掛かってくるゾイガーの軍団!
(ダメだ!このままじゃ何時か殺られる!?)
(よしボクがかく乱してやる!)
(待て!衛星の影から出るな!)
ベムラーの静止も聞かず、若いムーンサンダーJrが衛星の影から飛び出した!
そのままゾイガーの集団中央を突破すると、数匹のゾイガーがムーンサンダーJrを追尾した!
(ムチャだ!)
逃げるは戦闘経験の浅いムーンサンダーJr!
しかも追っ手はゾイガー6匹!
掴まったらひとたまりもない!

(…けど、掴まるもんか!)

699 :狙撃!:2005/08/08(月) 12:12:43 ID:6JLw8pbh
ゾイガー6匹を引き連れ真空の宇宙を駆けるムーンサンダーJr。
若さは戦闘経験の浅さであると同時に、身の軽さであり判断の果断さでもある。
ムーンサンダーJrは最速を維持したまま反転すると6匹の追手のただ中を突っ切った!
激しいショックでゾイガーたちが弾けるように飛ばされる。
ムーンサンダーJrは父譲りの、スペクトルフラッシュにも耐えるヨロイを標準装備しているのだ。
(へん!ざまあみろい!)
だが、6匹のゾイガーはなんとか体勢を立て直し追撃を再開してきた。
さらに気がつくと前からもゾイガーが3匹!
(よし!そんなら後ろのヤツラと鉢合わせさせてやる!)
Jrは速度を緩めず正面の3匹に突っ込んでいく!
だが、正面の3匹のゾイガーは後ろの6匹より手馴れていた。
瞬時に散開するとJrの三方から順次に攻撃をかけてきたのだ!
3匹のゾイガーの波状攻撃!さらに追いついた6匹もこれに加わる!

(まずいぞ!Jrの動きが止った!?)
ベムラーがそう思った瞬間である。
白い閃光がムーンサンダーJrと9匹のゾイガーを一瞬で飲込んだ。



700 :相次ぐ犠牲…:2005/08/08(月) 12:14:58 ID:6JLw8pbh
ガラキングから怒りのテレパシーがぶちまけられた!
(ヤツラ、仲間のゾイガーごとJrを撃ちやがった!)
(怪獣なんぞ仲間とは思ってないからいいのさ。)とドラコからも怒りのデレパシーが放たれる。
そのとき、仲間の苦しみのテレパシーが戦場を駆け抜けた。
(ゴースラか!?)
3匹目のゾイガーを仕留めた直後、最後の獲物から離れる前に別のゾイガーの攻撃を受けたのだ。
ゴースラのコウモリのような皮膜のツバサがあっというまに切裂かれた。
(待ってろ!)
救援に飛び出したドラコだったが、たちまちゾイガー3匹に前を塞がれた。
(ちくしょう、このまま一匹づつ潰そうってのかよ!)

701 :殺人シュート:2005/08/08(月) 12:17:33 ID:6JLw8pbh
……デス。)
(……そうねガラ…。)
囁くようなテレパシーが行交った。
(……『そうね』って、まだ何も言ってないだろう!?デスコングキング。)
(言われなくったって判るわ。だってアナタの考えてることなんですもの。)
ガラキングはデスコンクキングに微笑みかけた。
(やってやろう!殺人シュートでバリアーをぶち破ってやるんだ!)

邪神が衛星を裸で置いておくとは思えない…。
そう考えたガラキングとデスコングキングは、ショッカーの改造人間トカゲロンに一日弟子入りし、殺人シュートのトレーニングを受けていた。
つまり…デスコングキングそのものをバリアー破壊ボールと化し、邪神が展開しているバリアーを破壊しようというのである。
ただその場合、例えバリアー破壊に成功したとしてもデスコングキングは…。

(…いいの。いいのよガラ。アンチゴーネさまたちは私たちの関係を決して許しては下さらないわ。それならいっそアナタのキックで……。)
(怪獣墓場で添い遂げよう…。後から逝くからねデス。)
そして二匹の怪獣は、衛星の影から飛び出した。
(ベムラー!ドラコ!衛星から離れろ!)(さようならみんな!)


702 :木っ端微塵に:2005/08/08(月) 12:18:37 ID:6JLw8pbh
「怪獣が二匹、衛星の後ろを離れました。何をする気でしょうか?」
レーダーサイトを監視していた士官が振返ると、艦長に報告した。
「何をする気だろうと関係無い。前部主砲の斉射で木っ端微塵にしてやれ。」
艦長は事務的な口調で、射撃管制に指示を下した。


703 :ふたりの新婚旅行:2005/08/08(月) 12:19:51 ID:6JLw8pbh
デスコングキングとガラキングは手を繋いで飛んだ。
2人の前に立ち塞がるゾイガーはガラキングが身を立てにして蹴散らしていく。
(これがワタシたちの新婚旅行ね。)
(ひでえ新婚旅行もあったもんだな。)
2匹は人工衛星の方に振り返った。
(…じゃ、いくよ。)
ニッコリ頷くとデスコングキングは丸くなってデスコングボールになった。
静かに片足を退くガラキング……。
そして心で叫んだ!
(殺人シュート!)



704 :待たせたな:2005/08/08(月) 12:20:43 ID:6JLw8pbh
「ロックオン終了。2匹とも片付けます。」
「よし、主砲発射!!」

だがそのとき!ガラキングとデスコングキングを狙っていた艦の数箇所で大爆発が発生した!
その爆発の閃光の中に、何匹もの巨大生物の影が浮かび上がった。

(待たせたなぁ!!)

ベムスター率いる増援部隊が到着したのだ!

705 :尻に火が…:2005/08/08(月) 12:21:34 ID:6JLw8pbh
「怪獣です!」
「左舷にも怪獣!猛スピードで抜けていきます。」
「右舷後方にも怪獣が…、ああっ!?プリンツ・オイゲンが炎上しました。」
突然の増援怪獣の出現にスターデストロイヤーの艦橋は一時的にパニック状態になった。
だが、さすがに艦長クラスは冷静だった。
「うろたえるな。増援の怪獣が来たとしても勢力はまだまだ我々の方が優勢だ。落ち着いて一匹づつ撃ち落せ!」
艦長の落ち着いた態度に、艦橋でのパニックはたちまち終息する。

しかし、その落ち着いた艦長の「尻」にも、間もなく火がつこうとしていたのである。


706 :艦尾にて…:2005/08/08(月) 12:22:43 ID:6JLw8pbh
ゴン…。
艦尾に小さなショックが走った。
「…なんだ?」
機関員の一人が、音のした辺りに向かう。
そこには船外活動用のハッチがあるはずだ……。
……。
「……気のせいか…。」
艦尾には何の異常も認められなかった。
……少なくともそのときまでは……。

ボン!

乾いた小さな音とともにハッチが弾け飛び、その向こうから数人の人影が飛び出してきたのである!


707 :ドラキュラ襲来!:2005/08/08(月) 12:23:45 ID:6JLw8pbh
「か、艦長!」
艦内連絡用の端末を放り出し副艦長が叫んだ!
「ん?どうかしたのか?副艦長??」
「艦尾に敵が侵入しました!」
「なんだと!?また宇宙刑事どもか!?」
「いえ、連絡によりますと『怪人フーマンチュー』の組織だそうです!」
「なんだと!?大至急皇帝陛下にご連絡せよ!リーが、ドラキュラがやって来たと!」



708 :名無しより愛をこめて:2005/08/08(月) 12:53:38 ID:6JLw8pbh
>>こんどはオタクの差別に立ち向かう話キボンヌ!!!

ほんとはそういう方向で話しを膨らませる考えもござりもうした。
例えば、カメバズーカがプロトンミサイルに乗って出撃するとは、軍オタの集団が見送ってござましょう?
あの軍オタたちが破壊された宇宙破壊光線砲を修理してスターデイトロイヤーを砲撃する展開もかんがえとりましたが…。
512規制にひっかかりそうなのでカットでござる。
代わりに「特撮」に的を絞りもうしたでござる。





709 :吸血鬼の影:2005/08/08(月) 17:11:13 ID:6JLw8pbh
(ドラキュラで来るとばかり思っていたが、フーマンチューの組織を使ってくるとは…。迂闊だったぜ。)
ボバ・フェットは戦艦内の通路を艦尾へと急いでいた。
帝国艦隊の旗艦艦内でストームトルーパーとフーマンチューの兵が白兵戦になってしまっていた。
遠距離では圧倒的威力を発揮する光線銃も、狭い艦内での接近戦では青龍刀に圧倒されること、しばしばであった。
ストームトルーパーの装備火器は軽量コンパクトに過ぎ白兵戦には不向きなのである!
(ベイダーとモールなら中国兵あいてによもや負けることもあるまいが…ドラキュラ=ティラナスが来ているなら話は別だ!)
だが、ボバの走る通路の先の十字路を、長身の黒マントが悠然と横切った!?

(なに!ヤツは!?ま、待てドラキュラ!)


710 :フーマンチューの正体は?:2005/08/08(月) 17:12:34 ID:6JLw8pbh
十字路を曲がって少し行ったところで、ボバは相手に追いついた。
ベイダー並みの長身に長い黒マント!まちがいない!ヤツだ!
「ドラキュラめ!こんなところで出くわせるとは思ってもみなかったぞ!下で戦っている連中は指揮官抜きのオトリというわけだな!?」
大男が悠然と振返った。やはりドラキュラだ!
「……下部デッキで戦っている連中には私などよりずっと優秀な指揮官がついている。もっとも彼が正体を現したとき……、ストームトルーパーどもで戦闘になるのかな?」
「なんだと?貴様以外にフーマンチューがいるとでも……。」
そこまで言いかけたところで、ボバははっとある名前に気がついた。
あいつだ!
あいつがいる!
下部デッキで謎の中国人たちを指揮しているのは、あの男なのだ!


711 :暗黒怪獣:2005/08/08(月) 17:14:18 ID:6JLw8pbh
邪魔な戦艦を蹴散らしながらベムスター(帰りマン)、ゴルゴザウルス、マヤザウルス、ハレージャック、アンドロザウルスの親子(以上ミラーマン)。
バドラ、ピドラ、ダコーダ(マグマ大使)、ギエロン星獣(セブン)、そして大物ガイガン(初代)がゾイガーの群れに襲いかかった!
殺人シュートを中止したガラキングとデスコングキングもこれに加わる!
その一方で、シルバーブルーメ、ブラックエンド、ブニョといった円盤生物たちがスターデストロイヤーを襲い主砲を撃たせない!
戦況は「圧倒的な不利」から「ふつうに不利」に変化していた。
だが、この戦力バランスをひっくり返し得る力が二つ存在していたのである。
一方は衛星に陣取る邪神オトゥゥム。
そしてもう一方は……。


712 :バキューモンを追撃せよ!:2005/08/08(月) 17:15:13 ID:6JLw8pbh
「グアー、助かった。バキューモンが主戦場に移動し始めました!」
「なんだと!?バキューモンが!?」
それまでGK艦隊を攻撃し一手に足止め役を引き受けていた暗黒怪獣バキューモンが、主戦場での趨勢を決めるべ移動を開始したのだ。
「これで我々は助かりました……。」
胸を撫で下ろす乗員たち。
だが、艦長代理の命令は…。
「…………艦首をバキューモンに向けよ。」
「グ?グアーって……、あの……せっかく助かったのにバキューモンに突撃するってんですか?」
「そうだ。GK様からのお話を忘れたか!?あの衛星で召喚されるのはGK様のご家族の敵なのだ!」
「し、しかし…。」
「ベムラーやベムスターたちは明らかに人工衛星を破壊しようとしている。それを援護するのだ!」
「…それでバキューモンを!?」
「そうだ!」艦長代理は立ち上がった。「……バキューモンを人工衛星周辺に移動させるな!総兵力をもって暗黒怪獣を足止めする!」


713 :ダース・モール対PP:2005/08/08(月) 17:16:24 ID:6JLw8pbh
そのころ、帝国艦隊旗艦内での白兵戦は、一方的に押し捲られていた帝国側が反撃に転じていた。
バタバタ倒れた「謎の中国人」たち。
その真っ只中に返り血を浴びて立つは異星の赤鬼、ダース・モール!
竜巻の如きダブルライトセイバーの切っ先は、青龍刀と違い血糊で切れ味の鈍ることなど有り得ない。
歯を剥き出して一瞥すれば、「謎の中国人」たちも怖気走って二歩三歩と後退する。
このまま一気に失地回復か?
ああだがしかし、モール以上に痩せた桃色の影が、中国人たちの頭上飛び越え、モールの前に立ち塞がった!
新手の敵の、その正体の意外さに、思わず眼を剥くダース・モール!
「異星の赤鬼」の前に立つのは「ピンクの豹」=ピンクパンサーであった!


714 :いのちゃん ◆4tJnI.YmoU :2005/08/08(月) 21:08:21 ID:3zZ82i2F
え、・・・ピンクパンサーって強いの?

715 :使徒は嗤う:2005/08/09(火) 01:47:40 ID:a4WepJyZ
――砂の間――
熱く焼けた砂を蹴散らし、三人が散開する。
「ふはははは!このサソリベーダー(FC版スターウォーズ)が相手だ!」
「く!先輩たち、ここは僕が引き止めます、先を……」巨大サソリにのしかかられつつシャイダーが他の二人を促す。
その言葉に応え先行する二人。彼らは後輩がきっと勝って合流してくれると信じているのだ……
「いい加減に……しろ!」渾身の力でサソリをひっくり返し、腹部に一撃を叩き込もうとするもすぐさま元の人型に戻る。
「ふはははは!私は所詮囮であり足止め。貴様一人でもここに釘付けに出来ればよいのよ!」

――鏡の間――
映画『怒りの鉄拳』を思わせる、そこかしこに鏡の吊るされた広間。
シャリバンはそこに一人残り、見えざる敵と対峙していた。
その赤い強化服に刻まれたは無数の刀傷。それを映し出す鏡の中で黒い影が動き……
「そこだ!」レーザーブレードが鏡の中から湧き出た黒いドラグセイバーを受け止める。
仮面ライダーリュウガ
黒き龍騎士と赤き忍者の末裔の振るう光刃は永久に打ち合うかに見えた……

――闇の間――
「貴様がダース・ベーダーか!」闇の中に佇む人影に向かって声を上げるギャバン。
「ふっふっふ(コーホー)、貴様には(コーホー)そう見えるか。わたしが(コーホー)ベーダー卿で(コーホー)あると」
スーツの暗視システムはその影をダース・ベーダーと識別し、熱分析システムは暗黒卿に施されているはずのサイボーグ部分を確認できず、
そしてその声は……
「貴様は……マモーか!」
「たこにも!(コーホー)いやさいかにも(コーホー)……だからうっとおしいわ!」
黒いマスクを脱ぎ捨てた下から見える緑色の顔、紛れも無くマモー(『ウッチャンナンチャンのやるならやらねば』ナン魔くん最終回スペシャル『ナン魔くんのスターウォーズ マモーの最期』)その人であった。

因みに、息苦しくなってマスクを脱ぎ捨てるのは実際に番組内でやっていたギャグである。

「光の剣士と闇の剣士。ここいらで腕比べと行こうか……マーモー!」
「どの道、貴様を倒さないと通れないのだろうが……!」

716 :間抜け!:2005/08/09(火) 04:19:26 ID:t1VpQuiX
会場に並べられた食事を食い荒らしながらも遂に召喚陣にたどり着いたシェルターとロードラ。
そこへ最後の難関が立ちはだかった!
「ザビデーンッ!貴様ら、ここから先へは一歩も通さん!」
言うと同時にザビデンが襲い掛かってきた。ダクミランと違い、素早い動きで
シェルター達にダメージを与えるとすぐさま火炎の有効範囲外へ離れるという
ヒット&アウェイの戦い方で責めてくる。
「グア軍団のファイティングベムを見くびるなよ、怪獣め!」
その時。
轟音と共に、会場を黒い影が覆いつくした。ビヤーキー達が逃げ惑う。
グランドキングに帰還命令を受けたキングジョーグ、ギエロニア、ベムズンが遂に戻ってきたのだ!


717 :再会(↑タイトルは、怪獣戦艦帰還です):2005/08/09(火) 04:20:39 ID:t1VpQuiX
「シズルン!」「エドラス!」「バゼリア!」
「我等ただ今地球に帰還しました!」
エンマーゴ達は一気に不利な状況に追い込まれてしまい、一方のグランドキングは大喜びだ。
会場から飛び出してきたシェルターとロードラも仰天して声も出ないでいる。
「おお、良く帰ったなお前たち!で、宇宙の様子はどうだ?」
キングジョーグに乗ったシズルンが答えた。
「今、宇宙戦艦部隊がバキューモンと戦ってますよ」
「なに、バキューモンと?」


718 :一時休戦:2005/08/09(火) 04:21:43 ID:t1VpQuiX
結局一時休戦した怪獣達は、シズルン、エドラス、バゼリアに宇宙の状況を聞いていた。
「じゃ、じゃあ今ベムラーたちはオトゥームとかいう奴らと戦ってるってのか?」
ムルロアが焦った声で叫ぶ。
「ていうか、何でバキューモンが俺の戦艦を・・・ヘドラの野郎、騙したな!」
怒り出すグランドキングだが、ここでようやく自分が戦闘に至った経緯を思い出した。
「いけね、ヘドラの野郎を止めないと・・・」
「止める?」
怪訝な顔をする怪獣達。だが、ヘドラのゴジラ抹殺計画を聞いて、
慌ててシェルターが鎌倉へ電話をしに行ったが、すぐに戻ってきた。
「心配ご無用、ガイガンが倒したんだってさ。ヘドラ」
「ガイガン、宇宙にいたけどなぁ」
首を傾げるシズルンに、グランドキングが笑いながら説明をする。
「違う、違う、ガイガンの弟子か孫のFWガイガンだよ」


719 :攻撃させろ!:2005/08/09(火) 04:22:44 ID:t1VpQuiX
それからグランドキング達とエンマーゴ達は少しの間話し合いを行った。
ムルロアとアストロモンスはベムラーたちを助けるといって宇宙へ飛んでしまい、
ザビデンは残っているグア兵を率いて、戦いで荒れた会場の清掃中だ。
「ようするに、俺に父さんたちを呼ぶのをやめろ、と」
「その通りだ。オトゥーム、ガタノトーア、ダゴン、ハイドラ・・・これ以上邪神に復活されたら本当に手に負えなくなってしまう」
「・・・よくわからねえけれど、確かにこれ以上のトラブルは御免だ。エドラス!」
呼ばれたエドラスがグランドキングの側に駆け寄った。
「何でしょうか」
「スペクターの衛星レーザー兵器で敵の戦艦を集中攻撃させろ!」


720 :対バキューモン戦略:2005/08/09(火) 04:24:12 ID:t1VpQuiX
目的は違えどタロウ怪獣達は遂に結託し、クトゥルー復活阻止のために動き始めた。
エンマーゴはすぐに戻り、タロウ怪獣で宇宙に行ける者たちを組織し、ベムラー達の救援に向かう事になった。
バードンはGKのアジトへ行き、ミエゴン達に戦闘を中止するよう伝えに向かう。
一方のグランドキングはグア軍団の技術部隊と共に、対バキューモンの戦略を練っていた。
「対バキューモン対策は、改造ベムスター方式で行う!」
よく分からず、顔を見合わせるエドラスたち。
「分かりやすく言うと、ベムズンに、濃縮エネルギー爆弾AとBを搭載して、バキューモンに飲み込ませるんだ」


721 :名無しより愛をこめて:2005/08/09(火) 07:48:28 ID:kYEWh85F
>>714
>>え、・・・ピンクパンサーって強いの?

強くはござらん(笑)。
ただ、「謎の中国人」集団を率いる「天才悪魔フーマンチュー」を演ってるのがピーター・セラーズなんで、PPが出てきただけにござる。
ちなみにP・セラーズの遺作はアカデミー賞候補にもなった「チャンス」でなく、「天才悪魔フーマンチュー」にござる。

フランスで映画が始めて登場したとき、その後を追ってすぐ登場したのが「特撮」にござる。
この辺のことはスレでノスフェラトゥが語ってくれ申した。

さて最初の映画人たちが「特撮」を何に使ったかというと「恐怖」「驚き」そして「笑い」を導く「一発ネタ」でござって…。
美女がゆるゆると骸骨になったり、美女を膝に乗せて鼻の下伸ばしてると古女房に一転したり…。
だから「特撮大戦」と化したこのスレにコメディ系キャラを出しておこうと思ったのでござるよ。

さて、GP本戦でブラックキング対エレキングの決着がつくころまでには、宇宙での戦争の趨勢も決めておきまへんとな…。
まともなエンディングまで、もうひとがんばりにござる。



722 :ボバ・フェット対リー=ドラキュラ:2005/08/09(火) 12:12:45 ID:kYEWh85F
チカッ!
光線銃の銃口が光る!
だが、ドラキュラはそれより僅かに速く手近の通路に飛び込んでいた。
「ちっ!さすがに速い!」
光は音より速い。
だから銃声を耳にしてから反応したのでは、光線銃による攻撃には対応できない。
つまりドラキュラはボバが銃を撃つより先に回避を開始しているのである!
「それでこそ、オレの獲物に相応しい。」
ボバはマスクの背後で舌なめずりをしていた。

723 :ボバ坊や:2005/08/09(火) 12:13:36 ID:kYEWh85F
(ジャンゴ・フェットが連れていた息子、ボバか。あんな子供がワシの命を狙うまでに成長していたとは…。)
ずーーーーーん…。
どこかで爆発音がした。フーマンチューの組織か?それとも先に艦橋近くに侵入した宇宙刑事たちか?
爆発音と衝撃は、ドラキュラに彼の果たすべき任務を思い出させてくれた。
急がなければ…。
だが、そのためにはボバ坊やを倒さねばならない。


724 :黄金銃:2005/08/09(火) 12:14:34 ID:kYEWh85F
ドラキュラはかすかに笑うと、マントの下からキラキラ光る小物を取り出した。
まず黄金のライター。
次に黄金の万年筆。
つづいて黄金のシガレットケース。
そして最後に黄金のネクタイピン。
それらを今度は要領よく組み合わせていく……。
ライターの底部に銃身である万年筆を捻じ込む。
ライターの側面に引き金であるタイピンを取り付け、その直後の部分にグリップ代わりのシガレットケースをはめ込んだ。
そしてすべての仕上げに、ライターの火蓋を開き金メッキの弾丸を装填…。
伝説の『黄金銃』の完成である!


725 :もんたー時間稼ぎする:2005/08/09(火) 12:15:57 ID:kYEWh85F
同じころ地球では……。
もんたーXと初代ギドラの問答がまだ続いていた……のだが…。
「さて、もんたーよ。もうこの辺でよかろうぞ。」
「………はぁ?『この辺で』と仰られますと、どの辺で……。」
「しらばっくれるでない。もうワシにはとっくに判っておるぞ。」
「……………。」
「オマエは弟のモンスターXが宇宙(そら)に上がるまでの時間稼ぎをしていたのであろう?」
「そんなことが読めぬワシだと思うてか?」
(こりゃ完全にバレてるな……)
もんたーXはアッサリ頭を縦にふった。
「ピンポーン!正解です。そうです、オレ、時間稼ぎしてました。でも、途中で気がついてんなら何でオレの時間稼ぎに付き合ったんですか?」



726 :もんたー賭けをする:2005/08/09(火) 12:16:53 ID:kYEWh85F
「…途中で気がついてたなら、何でオレの時間稼ぎに付き合ったんですか?」
もんたーXは開き直って初代ギドラに尋ね返した。
「……通過儀礼だとおもったからだ。」
「モンスターX=カイザーギドラが真に偉大な怪獣となるためには、ここでヤツ自身の考えで邪神と闘わねばならん。」
「…ここでそれが出来ねば、一生口だけ大将で終わる。」
そして例によって発言は三つ首を一巡し、最初の首に戻ってきた。
「……オマエもそう思ったからこそ、弟だけを行かせて、ワシに足止めしたのであろう?」
「そうです。」もんたーは答えた。「……弟には、モンスターXにはこれが必要なんです。これをしなければ、弟は一生あのハイテンションのX星人統制官の影から出られません。」
もんたーXの答えに一応は頷きながらも、初代ギドラは静かに言葉を返した。
「だが、それは危険な賭けだぞ。」



727 :ここより祈りをこめて…:2005/08/09(火) 12:21:44 ID:kYEWh85F
「…星の配列は完成しつつある。と、いうことはオトゥゥムの力も最大となっているハズだ。ワシの読みでは、例えカイザーギドラになったとしても、オトゥゥムに勝てる可能性は五分五分よりもずっと低い…。」
「判っています。」もんたーは顔を伏せ静かに答えた「…弟がオトゥゥムに倒される可能性の方が強いということは……。でも…。」
ここで、もんたーXはキッと顔を上げた。
「…自分の野望に、出来もしない野望に押しつぶされながら生きるくらいなら、いま闘って死んだほうがましです!」

ここではじめて、初代ギドラの三つ首は深く大きく頷いた。

「その答え。まさに我が意を得たり。……待とうぞ、我らは。この場所から、若きカイザーの勝利を祈って…。」

728 :流れ星になる:2005/08/09(火) 12:23:00 ID:kYEWh85F
(あ…れ……ぜんぜん痛くないや……、死ぬって、とても痛いんだと思ってたのに…)

9匹のゾイガーとともに、スターデストロイヤーからの砲撃を受けたムーンサンダーJrは戦場から遠く離れた宇宙空間を漂っていた。
生きてはいた、一応は……。
だがもう、飛ぶことはおろか指一本すら自分の意志では動かせない。
それでもムーンサンダーJrは『移動』していた。
ムーンサンダーJrは地球の引力圏に掴まり、地球に向かって落ち始めていたのだ。

(ボク、このまんま流れ星になるのかな?どうせ流れ星になるんなら、地球でいちばん綺麗な流れ星になりたいんだけど…。)

落下速度が速まり、それにつれて体の表面が暖かくなってきた。
もう少しすれば、真赤な火の玉になるのであろう。

(ああ…、月島の蕎麦屋に行きたい。とうちゃんに会いたい。………とうちゃん、ごめん。)

ムーンタンダーJrが、地球に残してきた父に詫びたときである。
父に似た力強い腕が、ムーンサンダーJrを抱き止めた!


729 :デルザー怪人たち:2005/08/09(火) 15:16:42 ID:kYEWh85F
「ずいぶん騒がしくなってきたな。」
…ここは人工衛星内に作り上げられた亜空間。
「クトゥルーの騎士」ことオトゥゥムが立ち上がった。
彼は「多次元に開いた窓」を通し、各地で繰り広げられた闘いの様子を逐一眺めていた。
鋼鉄参謀が口を開いた。「……艦橋に上がれる通路を途中で二本パスしているから、司令部は狙っていない…。ドラキュラの狙いはおそらく…。」
「パワーフィールドの発生装置ね。」Drケイトが鋼鉄参謀の鼻先から結論をひっさらった。
普段ならひともんちゃくあるところだが、何故か鋼鉄参謀はDrケイトにちらりと一瞥くれただけだった。


730 :どこか変…:2005/08/09(火) 15:18:28 ID:kYEWh85F
「おお、あの358とかいう子供、意識がもどったぞ!いや良かった、良かっ…。」そこまで言ったところで自分の立場を思い出したのは磁石団長である。彼はGP会場での佐野史郎氏と358少年の事件を手に汗握って見ていたのだ。
「…悪の怪人の分際で、何が『良かった、良かった』だ。」皮肉たっぷりに突っ込んだのは荒ワシ師団長だ。
「あんな子供が命張って闘ってるんだぞ!その価値が判らんヤツに戦士を名乗る資格など無い!」ヨロイ騎士が磁石団長に珍しいことに助け舟を出した。そもそもデルザー怪人のあいだには協調性が皆無なので、助け舟など絶対に出さないはずなのだが…。
「じゃあ聞くが、オレたちのやっていることはなんだ!?あの感心なクソガキの鼻先から、世界支配を掠め取ろうってんだぞ!?」
ヨロイ騎士と磁石団長が、初めて気づいたというように立ち尽くす…。
彼らの行動もどこか変だった。


731 :怒りの矛先:2005/08/09(火) 15:20:41 ID:kYEWh85F
「オレたちのやろうとしてるのはな、クソガキが守ろうとしてる世界を横から掻っ攫うことなんでえ!」
荒ワシ師団長はムシャクシャしたように誰彼なく喚き散らし当り散らしていた。
他の怪人たちは、何故か言い返さない…。
「…あの少年がクソガキなら、オレたちはクソバエ以下だな。」オオカミ長官が視線を落としたまま呟いた。
それを耳にし、一瞬怒りに斧を振り上げた荒ワシ師団長だったが、けっきょく力無く床に落としただけだった。
彼の怒りは、オオカミ長官には向かっていなかった。
怒りの矛先は、「自分」に向いていたのである。


732 :「彼」:2005/08/09(火) 17:00:51 ID:kYEWh85F
一方こちらは「戦場」から少し離れた宇宙空間…。

(……なんだよ、なりはデカクても、まだ子供じゃねえか?こんなのが命張ってやがんのかよ!?)

彼は宇宙(そら)に上がる途中、偶然地球に落下しつつあったムーンサンダーJrに遭遇。
再び無重力圏まで運びあげたのだ。
彼は意識を無くして漂うムーンサンダーの体を眺め回した。
(ひどい傷だ。この頑丈そうなヨロイが無かったら、五体バラバラだったろう…。)
ヨロイは無数のキズや焼け焦げに覆われていた。
彼が見つめていると、ムーンサンダーJrが微かに眼を開いた。
(とうさん…)
…テレパシーだ。彼を父と勘違いしている。
(…来てくれたんだね。あと少し、あと少しなんだ。あと少しで……。)
そこでテレパシーは途絶えた。彼は慌てて相手の体に触れてみた…。
(…死んだんじゃない。意識を無くしただけだ。よかった……。)
彼はほっと胸をなで降ろした。

と同時に、これまで経験したことの無い激しい怒りが胸の奥から絶叫を上げ飛び出してきた!


733 :起動:2005/08/09(火) 17:02:24 ID:kYEWh85F
理知的で狡猾なのが「彼」だった。
ならば、いま体を支配している「彼」は全くの別人であるといえるだろう。
だが、それでも間違いなく「彼」は「彼」だった。

「ふざけやがって。あれはオレたちの星だ。オレの生まれた星だ。オレの住む星だ。
神だろうが何だろうが、好き勝手にさせてたまるか!
オレは皇帝だ、カイザーだ。オレは、オレは、オレはオレはオレは、オレオレオレオレオレ……………………。」

「オレ」が無限にコダマした果てに、いつしか「オレ」は三つになった。

「オレはカイザーだ!」「そうだ!最強の存在だ!」「オレは闘わねばならない存在なのだ!」
「神と!」「神と!!」「そうだ!神と!」

「彼」は人工衛星の方向を睨み据えた。
真空の宇宙では音は伝わらない。
ただ無数に走る閃光が、そこが戦場であることを知らせていた。

「行くぞぉ!邪神っ!!」
体中の血液が瞬時に沸騰し、全神経をイナヅマが駆け巡る!

「ぐああああああああああああああああああああっ!
…カイザーーーーーーーッ…起ぃ動ぉぉぉぉぉぉっ!」



734 :オトゥゥム出陣!:2005/08/09(火) 17:03:35 ID:kYEWh85F
「へ、変身した!なんだあの怪物は!?」
突然、隊長ブランクが大声を張り上げた!
彼は重傷を負って地球に落下しつつあったムーンサンダーJrを「窓」から心配しいしい見ていたのだ。
「窓」は真っ直ぐこちらに向け飛行する三つ首の巨龍を映し出していた。
デルザー怪人たちの頭上からオトゥゥムの声が降って来た。
「…ついに来たか……。だが、よりによって一番の若造が来るとは、ワタシも随分舐められたようだな。」
オトゥゥムの体を包むローブが激しくざわめいた。
邪神はデルザー怪人たちに向かい語った。
「ワタシは結界を出てアイツと闘う。オマエたちはここにいてもよい。ここなら安全だ。それから…。」
オトゥゥムが空間の一点を指差してなにやら呪文を唱えると、そこにポッカリ黒い洞窟のようなものが現れた。
「……あれは『扉』だ。地球に通じておる。あれを抜ければ安全に地球に戻れるであろう…。好きにせよ。」

そしてオトゥゥムの姿は、亜空間内から掻き消えてしまった。


735 :名無しより愛をこめて:2005/08/09(火) 17:10:13 ID:kYEWh85F
さて、と…、これで「カイザーギドラ対オトゥゥム」の準備は終了にござる。
「衛星破壊作戦」もようやく大詰めに…。

736 :フーマンチュー登場:2005/08/10(水) 12:15:34 ID:xblMykfB
ばん!ばん!ばんっ!
艦全体を軽い衝撃が連続して走った。
「ボス!戦闘衛星からの砲撃アルよ。」
硝煙漂う通路を悠然と進むチャイナ服の男に、「謎の中国人」が駆け寄り報告した。
「…グランドキングとやら言うヤツが複製した兵器だな。とうだ?スターデストロイヤーのパワーフィールドは破れそうか?」
「むずかしアルね。破れるにしても時間かかるアルよ。」
「……やはりドラキュラ頼みか…。」
チャイナ服の男はとってつけたようなドジョウヒゲをしごくと、部下である「謎の中国人」たちに命令を発した。
「派手に暴れよ。一人でも多くのストームトルーパーをこちらに引き付けるのだ。」

737 :DM対PP:2005/08/10(水) 12:16:28 ID:xblMykfB
そのころ、下部機関室の入り口付近では、暗黒卿ダースモールとピンクパンサーの対決が続いていた。

ヴ、ヴゥンッ!
独特の唸りを発し、暗黒卿ダース・モールのダブル・ライトセイバーが敵のチャイナ服を連続的に斬りさいた!
この武器は一撃めを放った後の切り返し動作が無いのが特徴だ!
だが、ピンクパンサーは何故か無傷で見をかわした。
衣装が「サウンド・オブ・ミュージック」のシスター・マリア(=ジュリー・アンドリュース)のそれに早変わりしているだけである。
さっきからズッとこの調子なのだ。
ダース・モールが一方的に攻撃し、ピンクパンサーは逃げるだけだ。
しかしモールが他の相手に手を出そうとするとキッチリ邪魔してくるから始末が悪い。

PPが両手を広げ、くるくる回りながら「サウンドオブミュージック」のオープニングテーマを歌いだすと、モールの表情が怒りに歪んだ。
(ふざけやがって!)
ダブルライトセイバーを振りかざすモール!
そこへ三人の親衛隊を引き連れて、チャイナ服の怪人=天才悪魔フーマンチューが乗り込んで来た。


501 KB
■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています

★スマホ版★ 掲示板に戻る 全部 前100 次100 最新50

read.cgi ver 05.04.00 2017/10/04 Walang Kapalit ★
FOX ★ DSO(Dynamic Shared Object)